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【発明の名称】 ミスト発生装置及びこのミスト発生装置を備えた浴室乾燥機
【発明者】 【氏名】向井 達哉
【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会社ノーリツ内

【氏名】橋本 幸和
【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会社ノーリツ内

【氏名】中條 紳一郎
【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会社ノーリツ内

【氏名】橘 俊喜
【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会社ノーリツ内

【要約】 【課題】ミスト噴霧量を幅広い範囲に亘り変更可能とし、小流量・大流量を問わずミスト用温水を安定供給して快適なサウナ感を実現し得るミスト発生装置を提供する。

【解決手段】暖房用循環熱媒である高温水を加熱用熱源として液・液熱交換器31に循環供給する。液・液熱交換器に被加熱対象として熱源機2からの給湯又は給水のいずれかを選択的に供給切換可能にする。大噴霧量のミスト噴霧にするときは切換電磁弁45の切換により4つ全てのミストノズル44a,44bに対し、給湯を再加熱したミスト用水を供給して噴霧させる。小噴霧量にするときは、2つのミストノズルだけにして、給水を加熱したミスト用水を供給して噴霧させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象の室内空間に対しミストを放出するミスト放出手段と、
このミスト放出手段からのミスト放出量を変更調整する放出量変更手段と、
上記ミスト放出手段に対し供給されるミスト用水を加熱昇温させるミスト用水加熱手段と、
このミスト用水加熱手段に対し給水配管からの給水及び給湯配管からの給湯のいずれか一方をミスト用水として選択的に切換供給するミスト用水切換手段と
を備えてなる、ミスト発生装置。
【請求項2】
請求項1記載のミスト発生装置であって、
上記室内空間に対するミスト放出を制御するミスト制御手段をさらに備え、
上記ミスト制御手段は、要求されるミスト放出量が大放出量であるときミスト用加熱手段に対し給湯配管からの給湯を、小放出量であるとき上記ミスト用加熱手段に対し給水配管からの給水をそれぞれミスト用水として選択して切換供給するように、上記ミスト用水切換手段による供給切換を切換制御するように構成されている、ミスト発生装置。
【請求項3】
請求項2に記載のミスト発生装置であって、
上記室内空間の温度を検出する室内温度検出手段をさらに備え、
上記ミスト制御手段は、上記室内温度検出手段により検出される室内温度が予め設定された設定室内温度よりも低いとき大放出量のミスト放出が要求されていると判断する一方、上記検出室内温度が上記設定室内温度よりも高いとき小放出量のミスト放出が要求されていると判断して、上記ミスト用水切換手段による供給切換を切換制御するように構成されている、ミスト発生装置。
【請求項4】
請求項3に記載のミスト発生装置であって、
上記設定室内温度を入力操作により入力設定する室内温度設定手段をさらに備えている、ミスト発生装置。
【請求項5】
請求項2に記載のミスト発生装置であって、
上記ミスト用水加熱手段は加熱用熱源として熱媒が循環供給される液・液熱交換器を備え、この液・液熱交換器において上記給水配管からの給水又は給湯配管からの給湯が上記熱媒により熱交換加熱されるように構成されている、ミスト発生装置。
【請求項6】
請求項5に記載のミスト発生装置であって、
上記液・液熱交換器に対する熱媒の循環供給の供給・停止を切換える熱媒供給切換部を有し、この熱媒供給切換部はその切換が上記ミスト制御手段により制御されるように構成されている、ミスト発生装置。
【請求項7】
請求項2〜請求項6のいずれかに記載のミスト発生装置であって、
上記ミスト放出手段は、供給されたミスト用水を噴霧することによりミストを放出する2以上のミストノズルにより構成され、
上記放出量変更手段は、上記2以上のミストノズルの内からミスト用水を噴霧させるミストノズルの数を開閉切換により変更するノズル切換部により構成され、
上記ミスト制御手段は、要求されるミスト放出量が大放出量であるとき上記ミストノズルの数を増やし、小放出量であるとき上記ミストノズルの数を減らすように上記ノズル切換部による開閉切換を制御するように構成されている、ミスト発生装置。
【請求項8】
請求項1〜請求項6のいずれかに記載のミスト発生装置であって、
上記ミスト放出手段が配設され上記室内空間に臨んで内部に設置される室内機と、上記ミスト用水加熱手段及びミスト用水切換手段が配設され上記室内空間の外部に設置される室外機とからなり、
上記室外機に対し給水配管と、熱源機からの給湯配管とが接続され、上記室外機から室内機に対しミスト用水の供給配管が接続されている、ミスト発生装置。
【請求項9】
請求項1〜請求項8のいずれかに記載のミスト発生装置を備え、そのミスト放出手段が温風吹出手段と共に浴室空間に臨んで併設されている、浴室乾燥機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば浴室等において、その室内空間に対し加熱された湯水をミストにして噴霧することによりサウナ感を得るために用いられるミスト発生装置及びこのミスト発生装置を備えた浴室乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のミスト発生装置として、浴室に設置されたミスト噴出装置に対し、水道管から給水される水を所定温度まで加熱した上でミスト用温水として供給するようにしたものが知られている(例えば特許文献1参照)。このものでは、給水を加熱する熱源として循環式温水暖房熱源機から循環供給される熱媒(高温水)を活用し、この熱媒との液−液熱交換により上記給水を加熱するようにしている。
【0003】
【特許文献1】特開2003−334230号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記の如き室内空間にミストを噴霧することによりサウナ感、つまりサウナによる快適な体感が得られるか否かは、そのミストの噴霧量の如何が影響する。例えば、浴室等の室内温度を早急に上げるためには大流量のミスト噴霧が必要であるものの、常にその大流量のミスト噴霧を持続させるようにした場合には体感上は却って不快を感じることになりかねない。逆に、小流量のミスト噴霧を持続させるだけでは、室内温度の立ち上がりが遅く、快適な体感を得られない。
【0005】
従って、ミスト噴霧量、すなわちミスト用温水の供給流量を幅広い範囲に亘り変更調整可能で、しかも、小流量であっても大流量であってもそのミスト用温水を安定して供給可能にする必要がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ミスト噴霧量を幅広い範囲に亘り変更調整可能とし、しかも、小流量であっても大流量であってもそのミスト用温水を安定して供給可能にし得るようにして快適なサウナ感を実現し得るミスト発生装置を提供することにある。さらにその上に、快適なサウナ感を得るために、ユーザ自身の操作により実現させるのではなく、自動的に実現させることをも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明では、対象の室内空間に対しミストを放出するミスト放出手段と、このミスト放出手段からのミスト放出量を変更調整する放出量変更手段と、上記ミスト放出手段に対し供給されるミスト用水を加熱昇温させるミスト用水加熱手段と、このミスト用水加熱手段に対し給水配管からの給水及び給湯配管からの給湯のいずれか一方をミスト用水として選択的に切換供給するミスト用水切換手段とを備えてなるようにした(請求項1)。
【0008】
本発明の場合、ミスト放出手段から放出されるミストの原料となるミスト用水として、給湯配管からの給湯と、給水配管からの給水との2種類が使用可能となる。このため、ミスト放出手段からのミスト放出(又はミスト噴霧)のために大流量のミスト用水が要求される場合には、給湯配管からの給湯をミスト用水加熱手段により再加熱することにより、大流量のミスト用水であっても、そのミスト用水をサウナが実現可能な所定の高温まで早期に昇温させた後にミスト放出手段に対し供給することが可能となる。その一方、給湯配管からの給湯だけではミスト放出手段に対し供給し得ないような小流量側の範囲、すなわち、熱源機では給湯のために燃焼作動させる上で最低作動流量以上の湯水の流れが必要であるという制限の存在より最低作動流量未満の範囲では給湯を供給し得ないという小流量側の範囲であっても、ミスト用水として給水配管からの給水を供給するようにミスト用水切換手段を切換えることにより、そのような小流量のミスト用水をミスト放出手段に対し確実に供給し得るようになる。しかも、給湯ではなくて給水を用いたとしても、小流量範囲であるため、ミスト用水加熱手段による加熱により早期に所定温度まで昇温させ得ることになる。以上より、ミスト放出量の変更調整が幅広い範囲に亘り可能となり、しかも、小流量であっても大流量であってもそのミスト用温水の供給が確実にかつ安定して可能となる。なお、上記の「放出」とは、ミストの噴霧、吹き出し、噴出、噴射、あるいは、吐出等の全てを含む概念である。
【0009】
上記の本発明のミスト発生装置をより具体化してその作用をより確実に得られるようにするために、次の構成要素をさらに付加することができる。すなわち、上記室内空間に対するミスト放出を制御するミスト制御手段をさらに備え、上記ミスト制御手段として、要求されるミスト放出量が大放出量であるときミスト用加熱手段に対し給湯配管からの給湯を、小放出量であるとき上記ミスト用加熱手段に対し給水配管からの給水をそれぞれミスト用水として選択して切換供給するように、上記ミスト用水切換手段による供給切換を切換制御する構成とする(請求項2)。
【0010】
そして、上記室内空間の温度を検出する室内温度検出手段をさらに備え、上記ミスト制御手段として、上記室内温度検出手段により検出される室内温度が予め設定された設定室内温度よりも低いとき大放出量のミスト放出が要求されていると判断する一方、上記検出室内温度が上記設定室内温度よりも高いとき小放出量のミスト放出が要求されていると判断して、上記ミスト用水切換手段による供給切換を切換制御する構成とすることができる(請求項3)。この場合には、室内空間の室内温度如何によってミスト放出量が適切に変更され、これにより、良好なサウナ感を実現させ得る室内温度及び湿度に迅速に到達させて維持させることが可能になる。すなわち、室内温度が設定室内温度よりも低ければ大放出量のミスト放出により早期に室内空間が昇温される一方、室内温度が設定室内温度よりも高ければ小放出量のミスト放出に切換えられて既に形成されているサウナ環境の維持が図られることになる。ここで、上記設定室内温度としては良好なサウナ感が得られる温度値を設定すればよく、例えば経験値もしくは試験等により定めた温度値を予め設定しておき、これに基づいて上記の自動制御を実行させてもよいが、設定室内温度の値をユーザの都合に基づいてマニュアル操作により変更可能にしてもよい。例えば、上記設定室内温度を入力操作により入力設定する室内温度設定手段をさらに備えるようにする(請求項4)。これにより、個々のユーザに合致したサウナ感を確実に実現させ得ることになる。
【0011】
又、上記の発明におけるミスト用水加熱手段として、熱媒が加熱用熱源として循環供給される液・液熱交換器を備えるものとし、この液・液熱交換器において上記給水配管からの給水又は給湯配管からの給湯が上記熱媒により熱交換加熱される構成とすることもできる(請求項5)。例えば浴室乾燥機に循環供給される熱媒の一部を上記の如く加熱用熱源として活用することにより、ミスト用水の加熱のためのエネルギーの省エネルギー化が図られる。この場合、上記液・液熱交換器に対する熱媒の循環供給の供給・停止を切換える熱媒供給切換部を有し、この熱媒供給切換部はその切換が上記ミスト制御手段により制御される構成を採用することにより(請求項6)、無駄な放熱の抑制を図り得る上に、上記熱媒供給切換部により熱媒の供給を停止するように切換えた状態で給水配管からの給水を熱交換させることなく素通りさせれば、ミスト放出手段に対し冷水を供給して冷ミストを室内空間に放出させることも可能となる。
【0012】
さらに、ミスト制御手段を備えた以上のミスト発生装置において、上記ミスト放出手段として、供給されたミスト用水を噴霧することによりミストを放出する2以上のミストノズルにより構成し、上記放出量変更手段として、上記2以上のミストノズルの内からミスト用水を噴霧させるミストノズルの数を開閉切換により変更するノズル切換部により構成することとし、上記ミスト制御手段として、要求されるミスト放出量が大放出量であるとき上記ミストノズルの数を増やし、小放出量であるとき上記ミストノズルの数を減らすように上記ノズル切換部による開閉切換を制御する構成を追加することもできる(請求項7)。このようにすることにより、ミスト放出量の変更調整を容易にしかも確実に行い得るようになる上に、ミスト放出量の変更調整の自動制御化をより確実に実現させ得ることになる。この際、室内空間に対するミストノズルの向き(ミスト放出の向き)が変更自在であるようにしたり、あるいは、室内空間内の人体に向けてミスト放出するミストノズルと人体が存在しない室内空間に向けてミスト放出するミストノズルというように2種類のミストノズルを設定したりすれば、より快適なサウナ感の実現が図られる。
【0013】
加えて、以上のミスト発生装置として、上記ミスト放出手段が配設され上記室内空間に臨んで内部に設置される室内機と、上記ミスト用水加熱手段及びミスト用水切換手段が配設され上記室内空間の外部に設置される室外機とからなり、上記室外機に対し給水配管と、熱源機からの給湯配管とを接続し、上記室外機から室内機に対しミスト用水の供給配管を接続させるようにすることもできる(請求項8)。このようにすることにより、ミスト発生装置をコンパクトに設置したり、容易な作業により設置したりすることの実現が図られる。
【0014】
以上のいずれかのミスト発生装置を備え、そのミスト放出手段を温風吹出手段と共に浴室空間に臨んで併設させて浴室乾燥機を構成することもできる(請求項9)。
【発明の効果】
【0015】
以上、説明したように、請求項1〜請求項8のいずれかのミスト発生装置によれば、ミスト放出手段からのミスト放出のために大流量のミスト用水が要求される場合には、給湯配管からの給湯をミスト用水加熱手段により再加熱することにより、大流量であっても、そのミスト用水をサウナが実現可能な所定の高温まで早期に昇温させた後にミスト放出手段に対し供給することができる。その一方、給湯配管からの給湯ではミスト放出手段に対し供給し得ないような小流量側の範囲であっても、ミスト用水として給水配管からの給水を供給するようにミスト用水切換手段を切換えることにより、そのような小流量のミスト用水をミスト放出手段に対し確実に供給することができるようになる。その際、給湯ではなくて給水を用いたとしても、小流量範囲であるため、ミスト用水加熱手段による加熱により早期に所定温度まで昇温させることができる。以上より、ミスト放出量の変更調整を幅広い範囲に亘り実現させることができ、しかも、小流量であっても大流量であってもそのミスト用温水の供給を確実にかつ安定したものにすることができるようになる。
【0016】
特に、請求項2によれば、本発明のミスト発生装置をより具体化してその効果をより確実に得ることができる。
【0017】
請求項3によれば、室内空間の室内温度如何によって適切なミスト放出量に自動的に変更させることができ、これにより、良好なサウナ感を実現させ得る室内温度及び湿度に迅速に到達させて維持させることができるようになる。この場合に、室内温度設定手段をさらに備えた請求項4によれば、個々のユーザに合致したサウナ感を確実に実現させることができるようになる。
【0018】
請求項5によれば、例えば浴室乾燥機等の熱媒が循環供給される機器と併設しその熱媒の活用によって、ミスト用水の加熱のためのエネルギーの省エネルギー化を図ることができるようになる。この場合に、熱媒供給切換部を追加した請求項6によれば、無駄な放熱の抑制を図り得る上に、熱媒供給切換部の断続切換によってミスト放出手段に対し給水を加熱することなく冷水のままでミスト放出手段に対し供給して冷ミストを室内空間に放出させることができるようになる。
【0019】
請求項7によれば、ミスト放出量の変更調整を容易にしかも確実に行うことができる上に、ミスト放出量の変更調整の自動制御化をより確実に実現させることができる放出量変更手段を具体的に提供することができる。
【0020】
請求項8によれば、室内機と室外機とを設置して所定の配管等を接続させるだけで、ミスト発生装置のコンパクトな設置や、設置作業の容易化の実現を図ることができる。
【0021】
請求項9の浴室乾燥機によれば、以上のいずれかのミスト発生装置による効果を享受し得る浴室乾燥機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
図1は、本発明の実施形態に係るミスト発生装置を併設した浴室乾燥機を示す。つまり、ミストを放出する対象の室内空間として浴室空間Rに適用したものを示す。この浴室乾燥機は、給湯機能及び温水循環式暖房機能を併有する熱源機2と、ミスト用水を生成・準備する室外機としてのミストユニット3と、室内機としての室内ユニット4と、換気装置5とを備えたものである。
【0024】
上記熱源機2は、温水循環経路内の温水又は不凍液等の熱媒を加熱する温水循環用の燃焼缶体21と、給湯経路内の給水を加熱する給湯用の燃焼缶体22とを個別に有する、いわゆる2缶2水路に構成されたものである。そして、これらの燃焼作動等が熱源機コントローラ23によって制御されるようになっている。
【0025】
上記温水循環用の燃焼缶体21からは種々の暖房端末に対し加熱後の熱媒(以下、「高温水」という)を熱源として循環供給するための循環路が接続されており、その一部として、暖房往路24及び暖房戻路25からなる循環路が上記ミストユニット3を経由して室内ユニット4内の後述の放熱用熱交換器42まで延びている。これら暖房往路24及び暖房戻路25は上記ミストユニット3内においてそれぞれ分岐されて、後述のミスト用水加熱手段としての液・液熱交換器31に対し高温水を加熱用熱源として循環供給し得るようになっている。すなわち、暖房往路24から分岐した暖房往分岐路241が熱媒供給切換部としての閉止機能付き流量調整弁である水比例弁311を介して液・液熱交換器31の入口に接続され、この液・液熱交換器31の出口に接続された暖房戻分岐路251が暖房戻路25に対し合流されている。これにより、暖房往分岐路241により液・液熱交換器31に供給された高温水が放熱後(熱交換加熱後)に低温となり、低温となった低温水が暖房戻分岐路251を通して燃焼缶体21に戻されるようになっている(図1の矢印参照)。
【0026】
又、上記給湯用の燃焼缶体22からは種々の給湯先(給湯栓やシャワー等)への給湯配管が接続されており、その一部として給湯配管61が上記液・液熱交換器31に対し熱交換加熱対象のミスト用水として給湯し得るように接続されている。上記燃焼缶体22では、いずれかの給湯先が開かれて給水配管62からの給水が最低作動流量以上になったことの検出出力を受けて熱源機コントローラ23により燃焼が開始され、燃焼熱により熱交換加熱された湯が給湯されるようになっている。なお、上記の給水配管62及び後述の給水配管63は共に上流端が水道管に接続され、水道水の供給圧又は減圧調整後の供給圧が作用している。
【0027】
上記ミストユニット3は浴室空間Rの外部に設置され、液・液熱交換器31と、水比例弁311と、液・液熱交換器31に対する高温水の供給及び加熱対象のミスト用水の切換等を制御するミストユニットコントローラ32とを備えている。上記液・液熱交換器31には、上記の高温水により液・液熱交換加熱される被加熱側入口に対し、上記の給湯配管61が給湯電磁弁611を介して接続される一方、給水配管63も給水電磁弁631を介して接続されている。ここで、上記給水配管63は、熱源機2とは関係なく、つまり、熱源機2を通過することなくミストユニット3まで配管されている。なお、これら給湯配管61及び給水配管63にはストレーナや、凍結予防ヒータがそれぞれ介装されている。
【0028】
そして、上記液・液熱交換器31の被加熱側出口にはミスト用水供給配管64の上流端が接続され、このミスト用水供給配管64の下流端は上記室内ユニット4のミスト放出手段としてのミスト噴霧ノズル44a等に接続されている。これにより、上記液・液熱交換器31で所定温度まで加熱・昇温された後のミスト用水がミスト噴霧ノズル44a等に供給されるようになっている。上記ミスト用水供給配管64には、加熱後のミスト用水の温度を検出するミスト温度センサ(サーミスタ)641と、開閉切換によりミスト用水の供給の開始・停止を切換えるミスト電磁弁642とが介装されている。又、上記ミスト用水供給配管64から排水用配管65が排水電磁弁651を介して分岐されており、内部の残留水等の所定温度に未到達の湯水を排水し得るようになっている。
【0029】
上記の給湯電磁弁611及び給水電磁弁631がその開閉切換により液・液熱交換器31に供給するミスト用水として給湯か給水かの切換えを行うミスト用水切換手段を構成し、これらの電磁弁611,631による供給切換と、水比例弁311による高温水を供給するか否かの切換と、ミスト電磁弁642によるミスト用水を供給するか否かの切換となどがミストユニットコントローラ(室外機コントローラ)32により制御されるようになっている。
【0030】
かかるミストユニット3は、図2に示すようにケーシング33と前面蓋34とから外装ケースが構成されており、熱源機2からの暖房往路24の接続口351と、熱源機2への暖房戻路25の接続口352と、排水用配管65の外部に延びる部分の接続口353と、熱源機2からの給湯配管61の接続口354と、外部からの給水配管63の接続口355とが共に集中的に上記ケーシング33の下面に配設されている。又、同様にケーシング33の下面には商用電源コード等の電気配線を通すための孔と蓋356が配設されている。さらに、図3に示すように、ミストユニット3のケーシング33の上面には、ミストユニット3から室内ユニット4への暖房往路24の接続口361と、室内ユニット4からミストユニット3への暖房戻路25の接続口362と、ミストユニット3から室内ユニット4へのミスト用水供給配管64の接続口363とが共に集中的に配設され、上記と同様に電気配線を通すための孔と蓋364も配設されている。以上により、ミストユニット3を壁面等に固定した後に、熱源機2側に延びる各種配管24,25,61,63,65等をケーシング33の下面に対し、室内ユニット4側に延びる各種配管24,25,64等をケーシング33の上面に対しそれぞれ接続作業をするだけで、熱源機2及び室内ユニット4との連結作業が完了することになり、これらの作業を容易にかつ短時間で行うことができるようになる。
【0031】
上記室内ユニット4は浴室空間Rの天井にはめ込まれる天井設置タイプと、側壁に取り付けられる壁掛け設置タイプとがある。本実施形態では壁掛け設置タイプとして説明する。その例として図4にも示すように、室内ユニット4は、ケーシング41内に温風生成用の熱交換器42及び送風機(循環ファン)43が配設されると共に、ミスト放出手段としての2以上(図例では4つ)のミストノズル44a,44a,44b,44bと、開閉切換によりミストを噴霧させるノズル数を変更するための切換電磁弁45と、以上の機器の作動制御を行う室内ユニットコントローラ(室内機コントローラ)46とが配設されている。なお、図4では上記の切換電磁弁45及び室内ユニットコントローラ46の図示を共に省略している。上記の温風生成用の熱交換器42及び送風機(循環ファン)43により温風吹出手段が構成されている。
【0032】
上記送風機43が上記室内ユニットコントローラ46により送風作動されると、ケーシング41の上部の吸い込み口411から浴室空間Rの内気を熱交換器42に対し外側から内側に通過させて吸い込む一方、続いて熱交換器42に対し内側から外側に通過させた上で温風吹き出し口412から浴室空間Rに向けて吹き出させることになる。上記の熱交換器42の通過の際に、熱交換器42に対し熱動弁421を介して循環供給されている高温水の放熱を受けて所定温度まで加熱・昇温されて温風に変換され、この温風が浴室空間Rに対し吹き出されるようになっている。温風吹き出し口412には、ルーバーモータ47により首振り傾動されるルーバー471が設置され、このルーバー471の傾動角度の変更設定により温風の吹き出し方向が変更されるようになっている。このような温風吹き出し機能によって浴室乾燥機が構成されることになる。以上の送風機43の作動、熱動弁421の開作動による高温水の循環供給、及び、ルーバーモータ47の作動によるルーバー471の傾動角度の設定等の温風吹き出しのための作動制御、並びに、これらの作動制御を吸気温度の検出により室内温度を検出する室内温度検出手段としての室内温度センサ48の検出温度や湿度センサ49の検出湿度等に基づいて行う温度及び湿度の管理制御等が室内ユニットコントローラ46によって実行されるようになっている。
【0033】
上記ケーシング41の下部位置に水平方向に互いに離間して配設された4つの内、中央の2つのミストノズル44a,44aは正面の斜め下方に向けてミストが噴霧(放出)されるように位置付けられ、左右両側の2つのミストノズル44b,44bは左右両側方に向けてミストが噴霧されるように位置付けられている。つまり、室内ユニット4の正面にユーザが位置すると、その頭部から上半身にかけて上記中央のミストノズル44a,44aから噴霧されたミストが吹き付けられる一方、両側のミストノズル44b,44bはユーザの体には直接には当たらないようになっている。これにより、後述のミスト噴霧量(ミスト放出量)の切換えと相まってユーザが良好なサウナ感を得られるようにしている。
【0034】
又、切換電磁弁45は、閉状態にするとミスト用水供給配管64からのミスト用水が中央の2つのミストノズル44a,44aだけに供給される一方、開状態にすると上記ミスト用水が4つ全てのミストノズル44a,44a,44b,44bに供給されるようになっている。上記の各ミストノズル44a,44bは、供給されたミスト用水を給水源圧力に基づいて噴き出させることにより浴室空間Rに対しミストを噴霧するように構成されている。従って、ミスト用水の供給されるミストノズルの数が多いほど、浴室空間Rに対するミスト噴霧量は多くなる。以上より、上記切換電磁弁45の開閉切換により浴室空間Rに対するミスト噴霧量を大小切換えすることができるようになっており、この切換電磁弁45の開閉切換がミストユニットコントローラ32からの制御信号を受けて室内ユニットコントローラ46によって制御されるようになっている。上記切換電磁弁45によってミスト放出量変更手段が構成され、切換電磁弁45がノズル切換部を構成する。
【0035】
上記換気装置5は、換気ファン51の作動により浴室空間R内の内気を外部に排出させるようになっている。
【0036】
次に、各種コントローラによる制御について説明する。図5にも示すように、ミストユニットコントローラ32と熱源機コントローラ23とは有線又は無線により双方向通信が可能に接続され、又、ミストユニットコントローラ32と室内ユニットコントローラ46とは同様に有線又は無線により双方向通信が可能に接続されている。そして、上記ミストユニットコントローラ32は例えばワイヤレス式のリモコン7からの入力指令や室内温度センサ48からの検出情報に基づいて熱源機コントローラ23や室内ユニットコントローラ46に対し制御信号を送出するなどして、3つのコントローラ23,32,46が協働して浴室空間Rに対するミスト噴霧を制御するようになっている。従って、コントローラ23,32,46によってミスト制御手段8が構成されることになる。これらの内のミストユニットコントローラ32には設定室内温度としてサウナ感が得られるか否かの境界温度(例えば40℃〜45℃)が予め設定され、この設定室内温度と現在の検出室内温度との比較に基づいて、ミスト用水の供給流量を大流量にして大噴霧量のミスト噴霧を実行させるか、小流量にして小噴霧量のミスト噴霧を実行させるかの切換制御を上記のミスト制御手段8により行うようになっている。又、上記のリモコン7はミスト噴霧運転、浴室乾燥運転又は換気運転等をON・OFFする運転スイッチの他に、例えば浴室空間R内の室内温度を何度にする、又は、室内温度として既に設定されている値を変更する、もしくは、現在温度よりも上げたいか下げたいかなどの室内温度の設定や変更に関する設定スイッチを備えている。このリモコン7が室内温度設定手段を構成する。
【0037】
具体的制御について説明すると、まずミスト運転についての運転スイッチがONされた場合、浴室空間Rの室内温度(室内温度センサ48による検出室内温度)は設定室内温度よりもまだ低いままであるため、熱源機2からの給湯を再加熱した上でミスト用水として室内ユニット4に供給して大噴霧量でのミスト噴霧を実行させる。すなわち、水比例弁311を開いて液・液熱交換器31に高温水を加熱用熱源として循環供給させる一方、給水電磁弁631を閉じ給湯電磁弁611を開けて給湯用燃焼缶体(図5には「給湯系」と表示)22からの給湯をミスト用水として上記液・液熱交換器31に供給する。なお、この際、熱源機2の暖房用の燃焼缶体(図5には「温水循環系」と表示)21では図外の暖房端末等のために高温水が循環供給可能の状態になっており、上記の水比例弁311を開けば高温水が液・液熱交換器31に循環供給されるようになっている。又、熱源機2の給湯用の燃焼缶体22において最低作動流量が流れることにより燃焼が開始され所定温度の給湯になるまで、すなわち、立ち上がり時は排水用配管65から排水される。
【0038】
そして、上記給湯は液・液熱交換器31において熱源としての高温水により再加熱された後、ミスト用水としてミスト用水供給配管64を通して室内ユニット4に供給する。このとき切換電磁弁45を開状態に変換し、ミスト用水配管64からのミスト用水を4つ全てのミストノズル44a,44a,44b,44bから噴霧させる。この4つ全てのミストノズル44a,44a,44b,44bからの大量のミスト噴霧により浴室空間Rは早期に温度・湿度共に上昇する。ここで、以上のようなミスト噴霧運転のことを、給湯を受けて再加熱することによりミスト用水にすることから、給湯再加熱によるミスト噴霧と呼ぶことにする。
【0039】
そして、室内温度センサ48による検出室内温度が設定室内温度を超えれば、浴室空間Rのサウナ化が所定レベルまで到達した、つまりサウナ感が得られる室内環境まで到達したと判断して、次に、この室内環境を維持し得る程度の小噴霧量のミスト噴霧に切換・変更する。この切換・変更は上記の給湯再加熱によるミスト噴霧から、給水を受けて加熱することによりミスト用水にするという給水加熱によるミスト噴霧に変更する。具体的には、給水電磁弁631の開切換作動、給湯電磁弁611の閉切換作動、及び、切換電磁弁45の閉切換作動を実行させ、液・液熱交換器31に供給するミスト用水を給湯から給水に切換えると共に、ミスト噴霧するミストノズルの数を4つ全てから中央側の2つのミストノズル44a,44aに切換えてミスト噴霧量を小噴霧量(例えば熱源機2で要求される最低作動流量未満の小流量に対応する小噴霧量)に低減させる。これにより、浴室空間Rを上記のサウナ感が得られる室内環境を維持させることができる一方、室内ユニット4の前にユーザが立てば上記中央側の2つのミストノズル44a,44aから緩やかなミスト噴霧を頭部や上半身に受けることができる。この際、ミスト噴霧が小噴霧量に絞られて液・液熱交換器31に供給される給水流量も小流量に絞られるため、暖房往路24からの高温水との液・液熱交換により早期に熱交換加熱されて所定温度のミスト用水として室内ユニット4に供給されることになる。
【0040】
以上の制御によるミスト噴霧運転において、ユーザがもう少し熱い方がよいと感じれば、リモコン7により設定室内温度としてもう少し高い温度を設定変更すればよく、逆にもう少しぬるい方がよいと感じれば、同様にして設定室内温度としてもう少し低い温度を設定変更すればよい。
【0041】
ここで、上記の如く給湯再加熱によるミスト噴霧から給水加熱によるミスト噴霧への切換制御として、給湯配管61の給湯電磁弁611を積極的に閉切換えする一方、給水電磁弁631を開切換えして熱源機2とは関係なく独立して配管した給水配管63からの給水を用いて行うようにしているため、熱源機2、特に給湯用燃焼缶体22の耐久性悪化等の弊害を招くことを回避することができる。すなわち、液・液熱交換器31に対するミスト用水の供給を給湯から給水に単に切換えるだけであれば、上記の給水配管63への切換えではなくて、例えば熱源機2の給湯用燃焼缶体22を非燃焼に切換えて給湯電磁弁611を開状態のままにすることにより給水配管62及び給湯配管61を通して非加熱状態での給水を液・液熱交換器31に供給させることも可能である。しかしながら、上記の如くそれまで燃焼させて給湯していた状態から非燃焼に切換えて同じ熱交換器や給湯配管61を通して給水だけ行う状態に変換させると、熱せられた状態の熱交換器や給湯配管61に対し給水された水が接触し、熱交換器や燃焼缶体22に結露が生じドレン水の発生を招くことになり、このドレン水の発生により熱交換器等の給湯用燃焼缶体22の耐久性を悪化させる事態を招くおそれがある。これに対し、上記の如き給水配管63からの給水に切換えることにより、耐久性悪化の如き事態の発生を回避できるのである。
【0042】
又、夏季等において、あるいは、入浴の最後の仕上げにおいて、上記の如き温水ミストではなくて冷水ミスト、すなわち、非加熱の水そのもののミスト噴霧を受けたい場合には、ユーザがリモコン7の例えば冷水ミスト運転に係るスイッチ操作を行うことにより、冷水ミストのミスト噴霧が得られることになる。すなわち、上記のスイッチ操作に基づく指令信号に基づき、ミスト制御手段8では水比例弁311の閉切換作動、給水電磁弁631の開切換作動、及び、給湯電磁弁611の閉切換作動を実行する。これにより、液・液熱交換器31に対し給水が供給されこの給水が液・液熱交換器31では熱交換加熱を受けずに素通りして室内ユニット4に供給されることになる。この際のミスト噴霧量は大噴霧量(4つ全てのミストノズルからのミスト噴霧)か、小噴霧量(2つのミストノズルからのミスト噴霧)かのいずれかに予め設定され、この設定に基づき切換電磁弁45の切換作動が実行される。この場合も、上記のリモコン7による入力操作によりユーザの意思に基づき噴霧量変更を行うようにしてもよい。
【0043】
<他の実施形態>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、浴室乾燥機とは切り離してミスト発生装置として単独で使用してもよく、又、対象の室内空間としては浴室空間Rに限らずサウナのみを目的とした室内空間等のいずれの室内空間でもよい。
【0044】
上記実施形態ではミストノズルの数を変更することによりミスト噴霧量を変更する場合について説明したが、これに限らず、例えばミスト電磁弁642として流量調整機能を有するものとし、このミスト電磁弁により室内ユニット4に供給するミスト用水の流量を変更することによりミスト噴霧量(ミスト放出量)を変更させるようにしてもよい。つまり、上記の流量調整機能付きミスト電磁弁により放出量変更手段を構成させるのである。
【0045】
上記実施形態では、給湯電磁弁611と給水電磁弁631との組み合わせによりミスト用水切換手段を構成しているが、これに限らず、例えば給湯配管と給水配管との合流部に配設した三方切換弁等によりミスト用水切換手段を構成してもよい。
【0046】
上記実施形態では、ミストユニットコントローラ32において主とした制御が行われる場合について説明したが、これに限らず、例えば室内ユニットコントローラ46において全ての制御を行うように構成しミストユニットコントローラ32を省略するようにしてもよい。
【0047】
さらに、熱源機2として、風呂の追焚循環経路をも加えた2缶3水路のものを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施形態を示す模式図である。
【図2】室外機であるミストユニットの下から見た外観斜視図である。
【図3】図2のミストユニットを上から見た外観斜視図である。
【図4】室内ユニットの断面説明図である。
【図5】制御ブロック図である。
【符号の説明】
【0049】
2 熱源機
3 ミストユニット(室外機)
4 室内ユニット(室内機)
7 リモコン(室内温度設定手段)
8 ミスト制御手段
31 液・液熱交換器(ミスト用水加熱手段)
42 放熱用熱交換器(温風吹出手段)
43 循環ファン(温風吹出手段)
44a,44b ミストノズル(ミスト放出手段)
45 切換電磁弁(ノズル切換部,放出量変更手段)
48 室内温度センサ(室内温度検出手段)
61 給湯配管
63 給水配管
64 ミスト用水供給配管
311 水比例弁(熱媒供給切換部)
611 給湯電磁弁(ミスト用水切換手段)
631 給水電磁弁(ミスト用水切換手段)
R 浴室空間(室内空間)
【出願人】 【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区江戸町93番地
【出願日】 平成17年4月26日(2005.4.26)
【代理人】 【識別番号】100107445
【弁理士】
【氏名又は名称】小根田 一郎

【公開番号】 特開2006−304871(P2006−304871A)
【公開日】 平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願番号】 特願2005−128440(P2005−128440)