| 【発明の名称】 |
温浴器 |
| 【発明者】 |
【氏名】松島 正和
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| 【要約】 |
【課題】温浴に有効な機能を発揮できるようにされた上下二槽構造の温浴器を提供する。
【解決手段】両足が入り得る大きさを備えた下部温浴槽2と、両前腕部から手が収まるように細長くされた上部温浴槽3と、これら上下両温浴槽2,3を高さ方向に所要寸法隔てて支持する支持柱4、および前記上下温浴槽2,3ごとに貯留温水を循環させる二系統の温浴水循環手段20,30とを備え、前記二系統の温浴水循環手段20,30は、いずれも浴槽吸水口8,14から循環ポンプ21,31,ヒータ25,35および気泡ノズル26,36を介して浴槽温水出口7,13に直結配管され、前記吸水口8,14と循環ポンプ21,31との間にフィルタ23,33を介在させ、温浴水循環系統ごとに条件設定できるようにする設定手段を備えている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 両足が入り得る大きさを備えた下部温浴槽と、両前腕部から手が収まるように細長くされた上部温浴槽と、これら上下両温浴槽を高さ方向に所要寸法隔てて支持する支持構造、および前記上下温浴槽ごとに貯留温水を循環させる二系統の温浴水循環手段とを備え、 前記二系統の温浴水循環手段は、いずれも浴槽吸水口から循環ポンプ,ヒータおよび気泡ノズルを介して浴槽温水出口に直結配管され、前記温浴水循環系統ごとに条件設定できるようにする設定手段を備えていることを特徴とする温浴器。 【請求項2】 前記上部温浴槽における温水出口と吸水口とは、相対向する位置に設けられている請求項1に記載の温浴器。 【請求項3】 前記上部温浴槽における温水出口は、少なくとも左右両側に設けられ、温浴槽中央部に循環ポンプへの吸水口が設けられている請求項1に記載の温浴器。 【請求項4】 前記ヒータは、ポンプ吐出側に直結される管路内で流路に沿って挿入配設されている請求項1に記載の温浴器。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、温水を満たした二つの異なる浴槽を備えて、人体の手から前腕部と足部とをそれぞれ前記浴槽内に入れて暖めるのに用いられる温浴器に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来、温水を満たした水槽内に足を入れて温水で暖める足温浴器に関しては、既に多くのものが提案されている。その多くは、足を揃えて入れ得る大きさの水槽の外部に付設されたヒータで水槽内の水を暖めて、この水槽内に足を入れて温浴するようにされている。この種の温浴器としては、例えば足を揃えて入れ得る大きさの水槽の底裏部にヒータが配置されて、水槽の外部から加温するようにされ、この水槽内に足載せ台が配されて温水の対流で足を暖めるようにしたものがある(特許文献1)。また、より機能性を高めるために、温水槽の外周りにヒータを配して加温するとともに、その温水をポンプでジェット噴流にして噴出させたり、排水のために水路切換え装置を付加したりしたものが知られている(特許文献2)。 【0003】 このほかに、足部を温水で暖めるのに併せて手や前腕部も温水を利用して暖める手足の温浴器100として、図6に示されるような二つの温水槽101,102を上下に配した構造のものが知られている。この温浴器100は、下側に両足が受入れられる大きさの温水槽101を配し、その上方位置に温浴しようとする人が別途椅子に腰掛けた状態で前腕部と手を入れ得る大きさの温水槽102を支持脚103によって一体に支持されてなる形状にされている。そして、下部の温水槽101に供給される温水を上部の温水槽102にも送られるように1台の電動ポンプ104が配置され、この電動ポンプ104によって上下ともに温水を循環させて温浴できる構成にされている。 【0004】 【特許文献1】特開平10−5307号公報 【特許文献2】特開2002−153537号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかしながら、前記特許文献1または特許文献2によって知られるものでは、足部のみを温浴する方式であり、人体の抹消血管が集中する部位である手足を暖めて血行を良好にすることを目的とした温浴手段としては、足部のみの加温では不十分である。また、この足部を温浴するには使用者が座位の状態となることが必須となる。したがって、この座位の状態での温浴をより効果的に行うには、手や前腕部も併せて温浴できるようにすることが好ましい。 【0006】 このような足温浴器に対して、前記上下に温水槽101,102を配置して手や前腕部と足部とを同時に温浴する温浴器100では、一度に手や前腕部と足部の温浴ができて身体の抹消部の血行促進を図るのに有効である。しかし、この温浴器100では、上下の温水槽101,102の温水を一箇所に纏めて循環するようにされているので、手や前腕部に対して異なる部位である足部とに、少量の温水を循環して使用することになるから不衛生であるという問題点がある。また、上下の温水槽101,102の温水を1台の電動ポンプ104で循環して使用するので、温度設定も一定の温度しか設定できず、上下の水槽の容量が大きく異なるので適正な温度設定ができないという問題点もある。 【0007】 本発明は、このような問題を解決して、衛生的でかつ温浴に有効な機能を発揮できるようにされた上下二槽構造の温浴器を提供することを目的とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0008】 前記目的を達成するために、本発明による温浴器は、 両足が入り得る大きさを備えた下部温浴槽と、両前腕部から手が収まるように細長くされた上部温浴槽と、これら上下両温浴槽を高さ方向に所要寸法隔てて支持する支持構造、および前記上下温浴槽ごとに貯留温水を循環させる二系統の温浴水循環手段とを備え、前記二系統の温浴水循環手段は、いずれも浴槽吸水口から循環ポンプ,ヒータおよび気泡ノズルを介して浴槽温水出口に直結配管され、前記温浴水循環系統ごとに条件設定できるようにする設定手段を備えていることを特徴とするものである。 【0009】 前記発明において、前記上部温浴槽における温水出口と吸水口とを対向する位置に設けられているのがよい(第2発明)。また、前記上部温浴槽における温水出口は、少なくとも左右両側に設けられ、温浴槽中央部に循環ポンプへの吸水口が設けられているのがよい(第3発明)。 【0010】 さらに、前記発明において、ヒータはポンプ吐出側に直結される管路内で流路に沿って挿入配設されるのがよい(第4発明)。 【発明の効果】 【0011】 本発明によれば、手足を同時に温浴できる温浴器において、上下に配される温浴槽を二系統の温浴水循環手段によって独立して温浴水を循環使用できるようにされるので、使用の状況に応じて各温浴水の温度設定などを個別に調整することができ、使用者(被浴者)にとって最適の状態で温浴することができるという効果がある。また、上下温浴槽で温浴水を別個にすることにより衛生的であるという効果が得られる。 【0012】 また、第2発明の構成を採用することによって、少ない水量を有効に利用して直進させ、噴流中に混在する気泡を被浴者の温浴部位に沿って接触させて温水と気泡の破裂による接触効果を有効に作用させることができる。また、第3発明の構成を採用すれば、被浴者の温浴部位に対して温水出口から噴出させる噴流中の気泡をより積極的に接触させることができ、温水中での気泡の破裂による接触効果を一層高めることができる。 【0013】 また、第4発明の構成を採用することにより、管路中での熱交換効率を高めて省エネルギー化を図ることができるとともに、小スペースに配置できるという効果が得られる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 次に、本発明による温浴器の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。 【0015】 図1には本発明にかかる温浴器の第1実施形態を模式的に表わす概要図が、図2には本実施形態の温浴器の使用態様を表わす側面図が、図3には上部温浴槽の平面図が、それぞれ示されている。 【0016】 この実施形態の温浴器1は、図1および図2に示されるように、下部に被浴者Hが両足を揃えて入れる下部温浴槽2と、被浴者Hが椅子50に腰掛けた姿勢で前腕部と手を入れる上部温浴槽3と、この上部温浴槽3を一体的に支持する支持柱4と、前記下部温浴槽2内と前記上部温浴槽3内とにそれぞれ独立して温水を循環供給する二系統の温浴水循環手段20,30および温浴水の設定を行う設定手段45とで構成されている。 【0017】 前記下部温浴槽2は、被浴者Hが両足hを揃えて入れ得る程度の容積を有する浴槽5と、その浴槽5の周りに所要のスペースを取って取巻く外殻部6とが、例えばプラスチックにて一体に成形されている。浴槽5の内部には、被浴者Hが位置する前面側に対してその左右側面の一方には温水出口7が設けられ、他方の側面には温水の吸水口8が1または2箇所(この実施形態では2箇所)に設けられている。また、内底部に排水口9が設けられている。なお、前記浴槽5はその底部が設置面から充分浮き上がった状態にて維持されるように形成されている。 【0018】 前記上部温浴槽3は、図3に示されるように、浴槽11が細長くて被浴者H(図2参照、以下同じ)に対面する中央部が後寄りにへこんで「く」の字状にされ、その「く」の字状の屈曲部が両端よりも後方に広がりを持つ形状で、その長さ寸法を被浴者Hが両ひじを張った状態で前腕部と手が収まる範囲で比較的浅い寸法にされて、使用時に不自然な姿勢とならないように形成されている。そして、その浴槽11の周りに所要のスペースを取って取巻く外殻部12とが、例えばプラスチックにて一体に成形されている。浴槽11の内部には、被浴者Hが位置する前面側に対してその左右側面の一方には温水出口13が設けられ、他方の側面には温水の吸水口14が設けられ、内底の中央部には排水口15が設けてある。 【0019】 このように形成される下部温浴槽2と上部温浴槽3とは、支持柱4によって、図2に示されるように、被浴者Hが椅子50に腰掛けて足部hを下部温浴槽2の浴槽5内に入れた状態で、前腕部と手h′を上部温浴槽3の細長い浴槽11内に肘つくようにして入れる姿勢を保てる高さに支持柱4で支持される構造に設定されている。 【0020】 このようにされる下部温浴槽2に対する温浴水循環手段20は、浴槽5の周りに形成される外殻部6内の空スペースに、浴槽5の吸水口8から後部位置に設置される循環ポンプ21の吸込み側へ吸込み配管22で配管され、その吸込み配管22中にカセット式のフィルタ23が取外し可能に設けられている。浴槽5の温水出口7には、前記循環ポンプ21の吐出側から供給配管24が接続される。この供給配管24中にはヒータ25と気泡ノズル26が組み込まれている。前記ヒータ25は、シーズヒータが用いられ、ヒータ加熱部が配管中に流れに平行して配置されている。また、気泡ノズル26は温水出口7の近傍に接続され、水流によって外気が吸引されてジェット噴流を生成するように形成されている。 【0021】 前記上部温浴槽3に対する温浴水循環手段30は、前記下部温浴槽2と同様に、浴槽11の周りに形成される外殻部12内の空スペースに、浴槽11の吸水口14から後部位置に設置される循環ポンプ31の吸込み側へ吸込み配管32が接続され、その吸込み配管32中にカセット式のフィルタ33が取外し可能に設けられている。浴槽11の温水出口13には、前記循環ポンプ31の吐出側から供給配管34が接続される。この供給配管34中にはヒータ35と気泡ノズル36が組み込まれている。前記ヒータ35は、シーズヒータが用いられ、ヒータ加熱部が配管中に流れに平行して配置されている。また、気泡ノズル36は温水出口13の近傍に接続され、水流によって外気が吸引されてジェット噴流を生成するように形成されている。 【0022】 前記上下両温浴水の循環ポンプ21,31は、いずれもポンプ部分が浴槽5,11の水位以下になるようにして設置されている。こうすることで、起動時の呼び水を必要とすることなく運転できる。 【0023】 また、前記上部温浴槽3の排水口15には、上部の循環ポンプ31吸込み側配管32からと共に排水管37が下部温浴槽2側に接続され、その途中にストップバルブ38が設けられて、このストップバルブ38を開くことで浴槽11および温浴水循環系配管32,34中の排水ができるようにされている。なお、下部温浴槽2の浴槽5と下部の温浴水循環系配管22,24の排水は浴槽排水配管39中に設けたバルブ40を開くことにより、すべて排出できるようにされている。 【0024】 前記温浴水の設定手段45は、上部温浴槽3の後部適所に設けられた操作パネルに設けられる操作ノブ(図示省略)によって、上下各温浴槽2,3での温浴水の温度設定、温浴時間の設定、電源のオン・オフなどが行えるようにされている。前記温浴水の温度設定はヒータ25,35を遠隔操作するようにされ、温浴時間の設定はタイマー(図示せず)によって行えるようになっている。 【0025】 このように構成される本実施形態の温浴器1は、その使用に先立って別途用意した温水を上下各温浴槽2,3の浴槽5,11に所定量注入して後、電源を投入することにより各温浴水循環手段の循環ポンプ21,31を起動する。こうすると、循環ポンプ21,31の作動によって上下温浴槽2,3でともに温浴水が循環し、温水出口7(13)から流出する温浴水は浴槽5(11)内を流れて吸水口8(14)から循環ポンプ21(31)に吸引されて循環流動する。この際、必要に応じて温浴剤を所要量温浴水に混入して使用することができる。 【0026】 被浴者Hは、図2に示されるように、椅子50に腰掛けて両足hを下部温浴槽2の浴槽5内に入れ、両前腕部と手h′を上部温浴槽3の浴槽11内に浸すようにする。こうすると、下部温浴槽2では、設定された温度の温浴水が気泡ノズル26を通過するときに誘引されるエアを伴って気泡を含むジェット流となって温水出口7から浴槽5内に噴流し、温浴水に浸している足h部に激しく接触して吸水口8からフィルタ23を通って循環ポンプ21に吸引され、循環ポンプ21によってヒータ25を通じて温水出口7側に送り出される。 【0027】 一方、上部温浴槽3では、浴槽11内に注入された温浴水が循環ポンプ31によって吸水口14から吸引されて、その循環ポンプ31によってヒータ35を通り加温されて気泡ノズル36にて誘引されるエアによって気泡を含むジェット流となって温水出口13から浴槽11内に噴出される。被浴者Hは、浴槽11内に両前腕部と手h′を浸し、浴槽11内を流動する気泡を含むジェット流が浸した部位全体に接触するようにする。 【0028】 こうして設定されている所要時間(概ね20分)浸した部位を温水の流動に曝すことよって加温されると同時に皮膚に刺激が与えられ、温浴効果を高めることができるのである。 【0029】 この温浴に際して、上部温浴槽3の温浴水と下部温浴槽2の温浴水とは、前述のように別個に循環する構成とされ、それぞれ個々に温度設定ができるから、被浴者Hの使用状況に応じて設定手段45の操作パネルで操作して温浴水の温度を変えて使用することができる。また、温浴水は上部と下部が個別に循環するので、皮膚との接触によって排除される汚れが異なる場合でも混合されず使用することができ、不衛生になることが回避できるのである。 【0030】 さらに、上部温浴槽3では、細長くされた浴槽11内を温水出口13と吸水口14とが相対向して配され、温水出口13から気泡を含むジェット流の温浴水が吸水口14に向かって流動するので、その温浴水が浴槽11に浸している前腕部と手に沿って流動し温浴効果を高められる。 【0031】 上下両温浴槽2,3において吸水口8,14から循環ポンプ21,31に吸引される温浴水は、浴槽5,11内で気泡を含むジェット流として浸した被浴者Hの部位に接触した後、混在する気泡は弾けて消滅するが、その一部が吸水口8,14から吸込み配管22,32中に混入しても、循環ポンプ21,31の吸引口までの間にフィルタ23,33が組み込まれているので、このフィルタ23,33によって気泡が捕捉され、ポンプに吸引されることはなく、キャビテーションを発生させるのを回避することができる。また、フィルタ23,33によって使用時の温浴水中に混在する異物などをろ過し、常に清浄な状態で温浴水を循環させることができる。 【0032】 この温浴器1は、所定の時間を経過すると、タイマーが作動して循環ポンプ21,31の電源を断つので温浴水の流動が停止し、使用時間が終了する。使用終了後は、温浴水が使用者(被浴者)の老廃物によって汚れが生じるので、排水配管37,39中のストップバルブ38およびバルブ40を開くことにより、上部温浴槽3並びに下部温浴槽2の使用済み温浴水を排出することができる。この排水管路(排水配管37,39)は上下両温浴槽2,3と上下両循環系統中に残留水が生じないように配管されているので、次の使用時に残留水が混入することはない。 【0033】 次に、図4には本発明にかかる温浴器の第2実施形態を模式的に表わす図が、図5には第2実施形態の温浴器の浴槽要部を説明する正面外殻図(a)とそのA−A視図(b)が、それぞれ示されている。 【0034】 この第2実施形態の温浴器1Aは基本構成において前記実施形態のものと同様であり、温浴水の循環について一部を異にし、これに伴い上下両温浴槽の構造の一部が異なるものである。したがって、前記構成と同一もしくは同様の部分については前記実施形態と同一の符号を付して詳細な説明を省略することとする。 【0035】 この温浴器1Aは、前記実施形態と同様に、所要の間隔で下部温浴槽2の上部に支持柱4により支持されて上部温浴槽3が配置されている。そして、上下温浴槽2,3では、それぞれ独立して温浴水循環手段20A、30Aにより温浴水が循環するようにされている。 【0036】 下部温浴槽2は、前記実施形態と同様の寸法にして、その浴槽5Aの底部中央部分で前後方向に断面半円状の溝部5aが形成されている。この溝部5aにはその両縁全長にわたり段部5b,5bが形成され、この両側の段部5b,5bに下端を受支されて断面半円形の多孔状保護板46が配置されている。また、浴槽5の内部には、被浴者Hが位置する前面側に対してその左右側面にそれぞれ温水出口7a,7bが設けられ、前記溝部5aの一方の端面に温水の吸水口8aが設けられている。また、溝5aの内底部に排水口9が設けられている。 【0037】 また、上部温浴槽3は、下部温浴槽2と同様にその底部中央で前後方向にやや深い溝部11aが形成されている。そして、この溝部11aは下半部を円弧面に形成され、上側両縁に段部11b,11bが全長にわたり形成され、この両側の段部11b,11bにて受止められるようにして多孔板にてなる保護板47が配されている。この上部温浴槽2の浴槽11A内の両側端部における側面(被浴者Hが位置する側の対面が好ましい)には、それぞれ温水出口13a,13bが設けられ、前記溝部の後面側(被浴者位置の対面側)に吸水口が設けられている。また、溝11aの内底部に排水口15が設けられている。 【0038】 一方、下部温浴槽2の温浴水循環手段20Aは、下部温浴槽2の隣接位置に設置される循環ポンプ21の吐出側から浴槽5Aへの供給配管24中にヒータ25が配置され、このヒータ25によって加熱された温浴水を分岐管26Aによって前記浴槽5Aの左右の温水出口7a,7bに接続されている。その供給配管24における分岐管26Aには気泡ノズル26a,26aが両温水出口7a,7bに対応するように設けられている。この気泡ノズル26aにおいては、管路の絞縮部(ノズル部)での流体の速度ヘッドで外気を吸引混合させ気泡を含むジェット流を起こさせるように構成されている。また、前記浴槽5A内の溝部5aにカートリッジ型のフィルタ23Aを配置して、このフィルタ23Aに温水戻り配管22端を接続し、吸水口8aから循環ポンプ21の吸引側に温水戻り配管22を接続するようにされている。なお、前記フィルタ23Aは、吸水口8aにおいて接続部を例えばねじ接続にしておけば、脱着が容易になり、清掃・交換作業を容易にする。 【0039】 上部温浴槽3Aの温浴水循環手段30Aは、前記下部温浴槽2Aと同様に、隣接位置に設置される循環ポンプ31の吐出側から浴槽11Aへの供給配管34中にヒータ35が配置され、このヒータ35によって加熱された温浴水を分岐管36Aによって前記浴槽11左右の温水出口13a,13bに接続されている。その供給配管34における分岐管36Aには、気泡ノズル36a,36aが両温水出口13a,13bに対応するように設けられている。また、前記浴槽11A内の溝部11aにカートリッジ型のフィルタ33Aを配置して、このフィルタ33Aを吸水口14aに着脱可能に接続し、吸水口14aから循環ポンプ31の吸引側に温水戻り配管32を接続するようにされている。 【0040】 また、前記循環ポンプ21,31の配置は、いずれもポンプ部分が浴槽5A,11Aの水位以下にすること、および各浴槽5A,11Aの排水配管については、前記実施形態の場合と同様である。そして、下部温浴槽2Aの下部には、図5(a)(b)に示されるように、支持フレーム4Aの下面に所定の位置で複数個のキャスター48が取付けられて移動容易な構造にされている。 【0041】 このように構成される温浴器1Aは、使用に際して上下各温浴槽2,3の浴槽5A,11Aに前記実施形態と同様に温水を所定量注入して、電源を投入して各温浴水循環手段20A,30Aの循環ポンプ21,31を起動すると、その循環ポンプ21,31の作動によって上下温浴槽2,3でともに温浴水が循環し、温水出口7a,7b(13a,13b)から流出する温浴水が浴槽5A(11A)内を流れてそれぞれフィルタ23A(33A)を介して温水戻り配管22(32)から循環ポンプ21(31)に吸引されて循環流動する。 【0042】 被浴者Hは前記実施形態の場合と同様に、図2に示されるように、椅子50に腰掛けて両足部hを下部温浴槽2の浴槽5A内に入れ、両前腕部と手h′を上部温浴槽3の浴槽11A内に浸すようにする。こうすると、下部温浴槽2では、設定された温度の温浴水が分岐管26Aによって分岐されて気泡ノズル26a,26aをそれぞれ通過するときに誘引されるエアを伴って気泡を含むジェット流となって温水出口7a,7bから浴槽5A内に噴出し、温浴水に浸している足部hに両側から激しく接触する。浴槽5A内の温浴水は溝部5aに位置するフィルタ23Aを介して循環ポンプ21に吸引され、循環ポンプ21によってヒータ25で加温されて温水出口側に送り出される。こうして、浴槽5A内では温浴水が浸している足部hに対して両側から気泡を含むジェット流を噴出させるので、被浴者Hの足部周囲の温浴水が激しく撹乱されて足表面に接触し、同時に気泡がはじけることにより表皮部に刺激を与え血行促進の効果を高めることができる。 【0043】 一方、上部温浴槽3では、浴槽11A内に注入された温浴水が循環ポンプ31によって浴槽底の溝部11a内に位置するフィルタ33Aを介して吸引され、その循環ポンプ31によってヒータ35を通り加温されて分岐管36Aで分岐され、気泡ノズル36a,36aをそれぞれ通過するときに誘引されるエアを伴って気泡を含むジェット流となって左右の温水出口13a,13bから浴槽11A内に噴出される。被浴者Hは、浴槽11A内に両前腕部と手h′を浸し、浴槽11A内を流動する気泡を含むジェット流が浸した部位全体に接触するようにする。この際、温水出口13a,13bが左右両側で被浴者に向かうようにして配設されているので、被浴者Hの両前腕部から手に(端部から中央部へ)向かって噴流が流れ、温浴水に浸した部位全体に対する温浴水の流動接触が高められ、バブルがはじけることによる刺激によって一層の温浴効果が得られるのである。なお、前記温水出口は必要に応じて2箇所以上にすることもできる。上部温浴槽3での温水の戻りは、浴槽11Aの中央部に設けられた溝部11a内に位置するフィルタ33Aを通過して循環ポンプ31に吸引されて循環する。 【0044】 この実施形態にあっては、各温浴水循環手段20A,30A中に設けられるフィルタ23A、33Aが、いずれもカートリッジ型でその長手方向の一端を吸水口8a,14aに着脱可能に接続されて浴槽5A,11A内に露出して配されているので、温浴水中の異物のろ過が有効に行われる。また、交換又は清掃を行うときにはフィルタ単体を取外して処置できるから、取扱いが簡単に行えるのである。また、これらフィルタ23A、33Aは、浴槽内に形成された溝部5a,11a内に位置するので、温浴器の使用時には、その溝部の上側を保護板46,47により覆われることにより被浴者Hに接触することなく使用できる。さらに、前記フィルタを吸水口の手前(あるいは吸水管路中)に設けるようにしておけば、温浴槽における温水出口から気泡を伴わせて噴出されたジェット噴流が使用者の温浴部位に接触した後、吸水口から循環ポンプに吸引されるに際し、気泡がポンプに直接吸込まれるのを防止して、キャビテーションの発生を予防することができる。 【0045】 上述したように、本実施形態の温浴器1(1A)は、上下の温浴槽と各温浴水循環系とを別系統に構成して取扱う温浴水の温度設定を個々に調整したりして、温浴効果の向上を図り、加えて異なる部位の温浴にともなう老廃物の発生に対処して衛生的に良好に保つことができ、被浴者に温浴効果を精神的にも有効に保つことができるという効果を奏するのである。 【0046】 上記実施形態では、温浴器は定置構造であってもよいが、必要に応じて下部温浴槽を備える部分にキャスターを付設した構成とすれば、任意の位置に移動して使用することができる。また、本発明においては、温浴水循環手段が上下二系統に分離されているので、支持柱の部分に高さ調節できる機構を組み込めば、排水配管の一部に可とう性の配管を介在させることにより、被浴者の体格に応じて上部温浴槽の高さ位置を変更することが可能である。 【図面の簡単な説明】 【0047】 【図1】本発明にかかる温浴器の実施形態を模式的に表わす概要図 【図2】本実施形態の温浴器の使用態様を表わす側面図 【図3】上部温浴槽の平面図 【図4】本発明にかかる温浴器の第2実施形態を模式的に表わす図 【図5】第2実施形態の温浴器の浴槽要部を説明する正面外殻図(a)とそのA−A視図(b) 【図6】従来の上下に浴槽を配させた温浴器を表わす図 【符号の説明】 【0048】 1,1A 温浴器 2 下部温浴槽 3 上部温浴槽 4 支持柱 5,5A 下部の浴槽 5a,11a 溝部 7,7a,7b,13,13a,13b 温水出口 8,8a,14,14a 吸水口 9,15 排水口 11,11A 上部の浴槽 20,20A,30,30A 温浴水循環手段 21,31 循環ポンプ 23,23A,33,33A フィルタ 25,35 ヒータ 26,26a,36,36a 気泡ノズル 45 設定手段 46,47 保護板
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| 【出願人】 |
【識別番号】304061365 【氏名又は名称】松島 正和
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| 【出願日】 |
平成17年6月17日(2005.6.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097755 【弁理士】 【氏名又は名称】井上 勉
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| 【公開番号】 |
特開2006−187586(P2006−187586A) |
| 【公開日】 |
平成18年7月20日(2006.7.20) |
| 【出願番号】 |
特願2005−177373(P2005−177373) |
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