| 【発明の名称】 |
マッサージ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】白石 悟 【住所又は居所】大阪府東大阪市昭和町9番11号 大東電機工業株式会社内
【氏名】張 震海 【住所又は居所】大阪府東大阪市昭和町9番11号 大東電機工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】マッサージ装置で、揉み玉の振動がマッサージ駆動部などの駆動系に伝達することを防ぐ。
【解決手段】振動発生具5が内蔵されている揉み玉2と、この揉み玉2を支持する支持アーム3と、この支持アーム3を駆動するマッサージ駆動部4とを有するマッサージ装置1に、前記揉み玉2の振動がマッサージ駆動部4に伝導することを防ぐ防振手段41,42,43,46を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 揉み玉と、この揉み玉を支持する支持アームと、この支持アームを駆動することで前記揉み玉を動かして使用者の患部にマッサージを施すマッサージ駆動部とを有し、前記揉み玉には、当該揉み玉を振動させる振動発生具が内蔵されているマッサージ装置において、 前記揉み玉の振動がマッサージ駆動部に伝導することを防ぐ防振手段が備えられていることを特徴とするマッサージ装置。 【請求項2】 前記振動発生具は、偏心分銅が回転軸芯に取り付けられているモータであって、 前記防振手段は、該偏心分銅の取り付け位置と揉み玉の重心位置とを一致させることにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ装置。 【請求項3】 前記揉み玉には、当該揉み玉の重心位置を調整するカウンターウエイトが取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載のマッサージ装置。 【請求項4】 前記防振手段は、前記支持アームとマッサージ駆動部とを連結し且つ当該支持アームからマッサージ駆動部へ伝達する振動を吸収する振動吸収部材を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマッサージ装置。 【請求項5】 前記防振手段は、前記揉み玉及びそれに内蔵されている振動発生具と支持アームとを弾性的に連結する弾性部材を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のマッサージ装置。 【請求項6】 前記防振手段は、前記支持アームを左右方向へ弾性変形可能な弾性板から構成していることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のマッサージ装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、マッサージ装置に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来からあるマッサージ装置に関しては、使用者の患部へ当接する揉み玉を動かして揉みマッサージをさせるだけでなく、揉み玉自体を振動させマッサージ効果を高めるようにしたものが数々提案されている。 例えば、特許文献1に開示された椅子型マッサージ装置は、その背もたれ部に設けられた揉み玉に振動発生具を内蔵している。この振動発生具は、軸芯が上下方向へ向く偏心分銅を電動モータによって回転させ、揉み玉に振動を発生させるようにしている。 特許文献2に開示された椅子型マッサージ装置も、揉み動作やたたき動作を単独で行わせるだけでなく、揉み玉による振動マッサージを同時に行わせている。すなわち、背もたれ部内にマッサージ駆動部が設けられており、このマッサージ駆動部で揉み玉を支持する支持アームを駆動し、支持アームの両端に取り付けられている揉み玉で患部に対するマッサージを行うようにしている。当該揉み玉に振動発生具が内蔵されており、揉み玉自体が振動するようになっている。 【特許文献1】実開昭51−12395号公報(第1頁、図2) 【特許文献2】特開平10−201807号公報(第4頁、図5) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載された技術では、揉み玉内の振動発生具が発生した振動は、使用者の患部に伝わるだけでなく、支持アームを介してマッサージ駆動部、すなわち回転軸や該回転軸の軸受けやギア部等に伝達するようになる。回転軸や軸受けに常時振動が伝わる状況であると、回転軸芯が狂ったりする等の不都合が生じることになる。ギア部についても同様である。 そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、揉み玉の振動がマッサージ駆動部などの駆動系に伝達することを防ぐようにしたマッサージ装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0004】 前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。 すなわち、本発明における課題解決のための技術的手段は、揉み玉と、この揉み玉を支持する支持アームと、この支持アームを駆動することで前記揉み玉を動かして使用者の患部にマッサージを施すマッサージ駆動部とを有し、前記揉み玉には、当該揉み玉を振動させる振動発生具が内蔵されているマッサージ装置において、前記揉み玉の振動がマッサージ駆動部に伝導することを防ぐ防振手段が備えられていることを特徴とする。 好ましくは、前記振動発生具は、偏心分銅が回転軸芯に取り付けられているモータであって、前記防振手段は、該偏心分銅の取り付け位置と揉み玉の重心位置とを一致させることにより構成するとよい。 【0005】 こうすることで、振動発生具で発生した振動が、支持アームを介してマッサージ駆動部などの駆動系に伝播し、悪影響を及ぼすことを効果的に防ぐことができるようになる。 この原理について述べる。ある剛体に振動が加えられた状況を力学的に考えた場合、かかる剛体の重心を並進させる方向に振動する「並進振動」が起こるようになる。加えて、該重心と振動が加えられる点との距離に応じたモーメントが発生し、剛体をその重心回りに回転させる(ひねる)ような「モーメント振動(ねじり振動)」も発生する。 揉み玉にも同様な振動が発生する可能性があり、これらの振動はマッサージ駆動部の回転軸やベアリング部等に大きな曲げ負荷をかけ、悪影響を及ぼすことになる。 【0006】 ところが、モータに取り付けられている偏心分銅の位置と揉み玉の重心位置とが一致するように設けると、揉み玉全体をその重心回りにねじるような「モーメント振動」は発生しなくなり、マッサージ駆動装置等に影響を及ぼすことを確実に防げるようになる。 さらに好ましくは、前記揉み玉には、当該揉み玉の重心位置を調整するカウンターウエイトを取り付けるようにするとよい。 こうすることで、カウンターウエイトの大きさや重さ、取り付け位置を変更するだけで、揉み玉の重心位置を容易に調整することが可能となる。 【0007】 また、前記防振手段は、前記支持アームとマッサージ駆動部とを連結し且つ当該支持アームからマッサージ駆動部へ伝達する振動を吸収する振動吸収部材を有するとよい。 こうすることで、支持アームに伝わった揉み玉の振動が振動吸収部材により吸収され、マッサージ駆動部に達しないようになる。 また、前記防振手段は、前記揉み玉及びそれに内蔵されている振動発生具と支持アームとを弾性的に連結する弾性部材を有するとよい。 こうすることで、弾性部材が振動を吸収するようになり、揉み玉の振動が支持アームに伝わらず、ひいてはマッサージ駆動部に振動が伝播しないようになる。 【0008】 また、前記防振手段として、前記支持アームを左右方向へ弾性変形可能な弾性板から構成するとよい。 こうすることで、支持アームに伝わった揉み玉の振動が、支持アーム自体の弾性により減衰してマッサージ駆動部に達しないようになる。なお、支持アームは左右方向へ弾性変形可能であって、上下方向すなわち使用者の患部に対して揉み玉が出退する方向へはほとんど弾性変形しないことになり、揉み玉によるマッサージ動作に支障をきたさない。 【発明の効果】 【0009】 本発明によれば、マッサージ装置において、揉み玉の振動がマッサージ駆動部などの駆動系に伝播することを防ぐことができるようになる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。 図1〜図4は、本発明の第1実施形態を示している。 図1及び図2に示すように、本発明の実施形態にかかるマッサージ装置1は、揉み玉2と、この揉み玉2を支持する支持アーム3と、この支持アーム3を駆動することで前記揉み玉2を動かして使用者の患部にマッサージを施すマッサージ駆動部4とを有している。前記支持アーム3は左右一対に配置されて、支持アーム3の両端部にそれぞれ揉み玉2,2が備えられている。前記マッサージ駆動部4を駆動させることにより、該支持アーム3が駆動されて、揉み玉2が左右方向に近接離反したり、前後方向に出退したりして、使用者の患部に対して揉み動作やたたき動作を行うことができるようになっている。 【0011】 また、各揉み玉2には、当該揉み玉2自体を振動させる振動発生具5が内蔵されており、この振動発生具5により発生した振動により患部を振動マッサージすることができる。 加えて、本マッサージ装置1には、前記揉み玉2の振動がマッサージ装置1の他の部分、例えばマッサージ駆動部4等の駆動系や支持フレーム6やケーシングに伝導することを防ぐ防振手段が設けられている。 以下のマッサージ装置1の説明においては、図1の左右方向、上下方向を、それぞれマッサージ装置1の左右方向(幅方向)、上下方向と呼び、図2の上下方向を、マッサージ装置1の前後方向(厚さ方向)と呼ぶ。 【0012】 詳しくは、本マッサージ装置1は、装置全体を支持する支持フレーム6を有しており、この支持フレーム6上に前述のマッサージ駆動部4が設けられるものとなっている。 支持フレーム6の左右両側には、所定の間隔をおいて一対の支持ブラケット7,7が突設されている。この一対の支持ブラケット7,7間には、左右方向を向く第1回転軸8が、その両端を軸受け9,9を介して回転自在に支承されている。 この第1回転軸8の軸方向中途部には、この回転軸8に対して傾斜したカム面(図示せず)を有する左右一対のカム部材10,10が設けられている。このカム部材10は、キー等を介して第1回転軸8に相対回転不能に固定されており、その外周面にカム面が形成されている。左右のカム部材10の各カム面は、互いに逆向きに傾斜するように配置されている。 【0013】 前記カム面に、リング形状を有するボス部材11の内壁がベアリングを介して摺動自在に嵌り込むことで、ボス部材11はカム部材10に相対回転自在に外嵌するようになっている。 このボス部材11から上下方向に、2又形状の支持アーム3が斜めに傾斜した状態で設けられている。支持アーム3の一方側のアーム3aはボス部材11から前上がりとなっており、他方側のアーム3bはボス部材11から前下がりとなっている。かかる支持アーム3の両先端部(上下先端部)には、患部を押圧する揉み玉2,2がそれぞれ取り付けられている。 【0014】 該揉み玉2は略円柱状に形成されていて、その軸芯方向が水平になるように左右支持アーム3の対向面側にそれぞれ取り付けられている。加えて、揉み玉2の外周中央部に沿うようにプラスチック等で形成された環状体12が嵌め込まれており、この環状体12が使用者の患部(例えば背中)に対して個別に当接し、マッサージを行う。 図1や図2からわかるように、本マッサージ装置1は左右一対に設けられた支持アーム3,3の上下先端部に揉み玉2,2が設けられた、4つ玉式マッサージ装置である。 ボス部材11の下部には、ピン形状の係合部材13が下方突出状態で設けられており、一方、支持フレーム6側には左右方向に長く且つ上方に開放された溝14を有する筒形状の振れ止め部材15が設けられている。前記係合部材13は振れ止め部材15の溝14に上方から挿入されて、振れ止め部材15に係合している。 【0015】 支持フレーム6の正面ほぼ中央部には減速機16Aが立設されており、この減速機16Aに第1回転軸8の軸方向中央部が貫通している。減速機16Aは、ギヤケースと、ギヤケース内で第1回転軸8を回転自在に支持するベアリングと、第1回転軸8に固定されたウォームホイールとこのウォームホイールに噛合するウォームギアとからなるギヤ機構(図示せず)とを有し、前記減速機16Aの上方に取り付けられた正逆転自在な電動モータ17Aの出力軸が前記ウォームギアに接続されている。 従って、電動モータ17Aを作動させると、減速機16Aを介して第1回転軸8が回転する。第1回転軸8が回転すると、カム部材10とそれに外嵌するボス部材11とが回転しようとするが、ボス部材11の係合部材13が振れ止め部材15に入り込んでいるためその回動が規制され、ボス部材11は第1回転軸8に連れ回り不能となる。そのため、当該ボス部材11は第1回転軸8と一体回転するカム部材10のカム面に沿って左右方向に揺動し、左右一対の支持アーム3も同様に揺動する。これによって、それぞれの支持アーム3に取り付けられている2つの揉み玉2,2が互いに逆方向に揺動する。 【0016】 この動作からわかるように、前記振れ止め部材15の溝14の幅は、揉み玉2が離反状態から近接状態に至るまで係合部材13の移動する範囲と対応するものとなっている。 前記揉み玉2の揺動態様は、左右支持アーム3の上先端部に取り付けた揉み玉2,2同士が互いに接近したときに、下先端部に取り付けた揉み玉2,2同士が離反し、逆に、上先端部に取り付けた揉み玉2,2同士が離反したときに、下先端部に取り付けた揉み玉2,2同士が接近するといった「うねり動作」となる。 これによって、左右に対応する各2つの揉み玉2,2の間で人体を挟みつけるような揉みマッサージが行われるようになっている。 【0017】 ここに、上記電動モータ17A、減速機16A、第1回転軸8、カム部材10、ボス部材11等は、支持アーム3を動かしてその両先端に取り付けられている揉み玉2,2で揉みマッサージを行わせる第1マッサージ駆動部4Aを構成するものとなっている。 また、本実施形態のマッサージ装置1は、揉み玉2を前後方向に連続的に出退させ、使用者の患部をたたくようにマッサージする第2マッサージ駆動部4Bを備えている。 第2マッサージ駆動部4Bは、支持フレーム6の下部側、すなわち、第1回転軸8を挟んで電動モータ17Aの反対側に、第1回転軸8と平行に設けられた第2回転軸20を有している。この第2回転軸20の左右両側には、当該軸芯方向に略垂直となるように角棒形状に形成された連動部材21が配置され、連動部材21の一端部(下端部)は、第2回転軸20の各端部に、その軸芯に対して偏心した状態で回動自在に取り付けられ、連動部材21の他端部(上端部)は、介在部材22を介して前記振れ止め部材15の側面に連結されていて、クランク機構が構成されている。 【0018】 前記第2回転軸20の軸方向中央部は減速機16Bを左右方向に貫通しており、この減速機16Bの上方には、正逆転自在なる電動モータ17Bが取り付けられている。 したがって、電動モータ17Bを作動させると、減速機16Bを介して第2回転軸20が回転する。第2回転軸20が回転すると、クランク機構を構成する連動部材21により、回転運動が往復運動に変換され、振れ止め部材15が上下方向に往復運動するようになる。これに連動し、振れ止め部材15に係合している係合部材13も上下方向に往復運動して、ボス部材11ならびに支持アーム3は第1回転軸8回りに往復回動するようになる。この往復回動により、支持アーム3の一端部及び他端部に設けた各揉み玉2,2が、人体側(前側)に交互に出退移動し、人体に対して叩きマッサージを行うようになっている。 【0019】 ここに、上記第2電動モータ17B、減速機16B、第2回転軸20、連動部材21等は、患部に叩きマッサージを行わせる第2マッサージ駆動部4Bを構成している。第2マッサージ駆動部4Bは、第2駆動体の回転速度を調整することによって叩きマッサージと押圧マッサージとを切り換えて行うものとしたり、叩きマッサージ又は押圧マッサージのいずれかを行うものとして構成することも可能となっている。 以上述べた第1マッサージ駆動部4Aと第2マッサージ駆動部4Bとでマッサージ駆動部4が構成されている。第1マッサージ駆動部4Aと第2マッサージ駆動部4Bとは同時に駆動させることもできるし、それぞれ単独に駆動させることもできる。 【0020】 図3、図4に示すように、本実施形態にかかるマッサージ装置1の揉み玉2には、当該揉み玉2を使用者の患部に対して出退する方向に振動させるための振動発生具5が内蔵されている。 以下、本揉み玉2の内部構造について説明するが、この説明にあたっては、図3や図4の矢印X方向を上方と呼ぶ。マッサージ装置1全体に対する左右方向内側向きが、揉み玉2の説明における上方である。 支持アーム3の先端部で且つその上側(マッサージ装置1全体に対する左右方向内側)に、略円形の第1支持板25がネジ止めされて固定されている。この第1支持板25の上面でその周縁部には複数(3つ)の円柱形状凸部26が等間隔で形成され、該凸部26の上面には硬質ゴム等で形成された円柱状の弾性部材27が設けられ、該凸部26と弾性部材27とで支持柱28が形成されている。 【0021】 この支持柱28の上面には円盤状の第2支持板29が取り付けられ、かかる第2支持板29と支持柱28とは両者を貫通するボルト30により締結され固定されるようになっている。 第2支持板29の略中央部には、開口31が設けられており、この開口31に振動発生具5であるモータ(電動モータ)32の上部が嵌り込んでいる。電動モータ32の回転軸33の先端部には、該回転軸33芯に対して偏心する略楕円板状の偏心分銅34が取り付けられており、この偏心分銅34のふれ回りにより振動が発生することになる。かかる回転軸33の軸芯は図中の矢印X方向、すなわちマッサージ装置1に対して左右方向を向くようになっているため、発生した振動の振幅はマッサージ装置1の厚さ方向(矢印Xに略直交する方向)を向くものとなる。 【0022】 一方、電動モータ32の下部は、第1支持板25の略中央に形成された開口35に遊嵌するようになっており、第1支持板25の開口35と電動モータ32との隙間には、硬質ゴム等からなる弾性部材36が充填され、この弾性部材36を介して電動モータ32は第1支持板25に固定されるようになっている。したがって、当該電動モータ32は、第1支持板25と弾性部材27,36を介して連結する構造となっており、剛体的に連結するようにはなっていない。 さらに、本揉み玉2は、電動モータ32等をカバーすると共に、揉み玉2の外殻を形成するプラスチック製でコップ状のカバー体37を有している。このカバー体37は、略円柱状且つ内部空洞であり一方側は外部開放となっている。この外部開放側を通じて、カバー体37を電動モータ32の上方から覆い被せるように配置し、揉み玉2の外殻を構成する。 【0023】 カバー体37は、その内側と第2支持板29の周縁部とが接することで、第2支持板29に支持されるようなり、両者の係合を確実なものとするため、カバー体37の外周壁と第2支持板29の周縁部とを貫通するネジ38によりネジ止めされるようになっている。 図4の如く、当該カバー体37の外部開放側は、第1支持板25とは非接触となるようになっている。 図3に示す如く、前記カバー体37には、その外周壁に嵌り込むドーナツ形状の環状体12が設けられている。この環状体12の径方向断面は「かまぼこ型」であり、環状体12の内周壁とカバー体37の外周壁とが締まりばめ状態となっている。環状体12の外周壁は、揉み玉2のマッサージ面となっており、使用者の患部に接するようになる。 【0024】 前述の電動モータ32により発生した振動は、電動モータ32→第2支持板29→カバー体37→環状体12→使用者の患部と伝播し、患部に振動マッサージを施すようになる。 上述した揉み玉2の振動は、使用者の患部に対しては小刻みなたたきのような感触を与え、揉み玉2を左右方向へ動かす揉み動作とは、全く違ったリラックス効果を付与することになる。特に、揉み動作と振動とを同時に行った場合において、揉み動作単独の場合との顕著性を出すことができる。 【0025】 しかしながら、揉み玉2の振動は、支持アーム3を介してマッサージ駆動部4、すなわち回転軸8,20や軸受け9等に伝導するようになる。回転軸8,20や軸受け9に常時振動が伝わる状況であると、回転軸8,20の軸芯が狂ったりする等の不都合が生じることになる。 そこで、本マッサージ装置1には、揉み玉2の振動がマッサージ駆動部4に伝導することを防ぐ防振手段が備えられている。 この防振手段は、偏心分銅34の取り付け位置と揉み玉2の重心位置とが一致するように配置された構成を有しているものである。(第1防振手段41)。 【0026】 すなわち、ある剛体に振動が加えられた状況を力学的に考えた場合、かかる剛体の重心を並進させる方向に振動する「並進振動」が起こるようになる。加えて、該重心と振動が加えられる点との距離に応じたモーメントが発生し、剛体をその重心回りに回転させる(ひねる)ような「モーメント振動(ねじり振動)」も発生して、2自由度系の振動系となる。 この状況は、当該揉み玉2においても同様であり、発生した「モーメント振動」は、マッサージ駆動部4に対して、揉み玉2の重心位置〜マッサージ駆動部4間の距離Lを加味したより大きな「モーメント振動」として作用することになる。この「モーメント振動」は、前記回転軸8,20や支持ブラケット7の軸受け9等に大きな曲げ負荷をかけ、悪影響を及ぼすことになる。 【0027】 ところが、第1防振手段41によれば、電動モータ32に取り付けられている偏心分銅34の重心位置と揉み玉2の重心位置Mとが一致する又は近接する構成を有しているため、揉み玉2全体をその重心M回りにねじるような「モーメント振動」は発生しない(1自由度系の振動となる)。したがって、「モーメント振動」に起因する揉み玉2の振動が、マッサージ駆動部4等に影響を及ぼすことを確実に防げるようになる。 本実施形態の場合、前記揉み玉2の重心位置を調整するために、カバー体37の上部内側にカウンターウエイト40(分銅)を取り付けている。カウンターウエイト40は、鉛や黄銅からなる円盤形状をしている。 【0028】 揉み玉2の重心位置と偏心分銅34との配置位置を一致させるために、偏心分銅34すなわち電動モータ32を図3の矢印方向(揉み玉2の説明における上下方向)に動かすことも可能であるが、そうした場合、同時に揉み玉2全体の重心位置も変わることになり、両者を一致させることは非常に困難となる。しかしながら、前記カウンターウエイト40の大きさや重さ、取り付け位置を変更すれば、それによって揉み玉2の重心位置だけを容易に調整することができ、揉み玉2の重心位置と偏心分銅34位置とを簡単に合わせることが可能となる。 【0029】 なお、第1防振手段41によりモーメント振動の発生を抑えるようにできて、残った並進振動は、使用者の患部をマッサージするための振動として働くようになる。 ところが、この並進振動も支持アーム3を介してマッサージ駆動部4に伝導し、悪影響を及ぼす可能性がある。しかしながら、所定のマッサージ効果を得るために並進振動を小さくすることはできない。そこで、本実施形態においては、さらなる防振手段として、揉み玉2及びそれに内蔵されている振動発生具5と支持アーム3とを弾性的に連結する弾性部材27、36を有している(第2防振手段42)。 【0030】 すなわち、前述の如く、振動発生具5である電動モータ32は、弾性部材27,36を介して第1支持板25に支持されており、両者25,32は剛体的に連結するようにはなっていない。加えて、カバー体37の外部開放側は第1支持板25とは非接触となるように形成されている。ゆえに、電動モータ32により発生し第2支持板29に伝わった振動は、支持柱28を形成する硬質ゴム等の弾性部材27や弾性部材36の弾性により減衰されて、支持アーム3側にほとんど伝わらないようになる。第2支持板29からカバー体37に伝わった振動は、カバー体37と第1支持板25とが非接触であるために、支持アーム3側へは伝導しないものとなっている。 【0031】 図5には、本発明にかかるマッサージ装置の第2実施形態を示している。 本実施形態は、第1実施形態で説明した第1防振手段41、第2防振手段42を備えていると共に、第3防振手段43として、支持アーム3とマッサージ駆動部4とを連結し且つ当該支持アーム3からマッサージ駆動部4へ伝達する振動を吸収する振動吸収部材44を有している。 詳しくは、ボス部材11の上部からは第1実施形態の支持アーム3と同様に、前後方向斜めに突出する一対の突出片45,45が突出しており、その突出片45の左右方向外側には、多角柱形状の振動吸収部材44の一方面が固定されている。該振動吸収部材44の幅方向外側の面である他方面には、上下方向斜めを向く支持アーム3a,3bが取り付けられている。 【0032】 振動吸収部材44としては、硬質のゴム材や金属等に比して振動吸収性にすぐれたプラスチック材等を用いるとよい。 このように、支持アーム3とボス部材11とを振動吸収部材44を介して連結することで、支持アーム3に伝わってきた振動を振動吸収部材44で吸収させ、ボス部材11側、すなわちマッサージ駆動部4側へ伝播することを確実に防ぐことができる。 なお、この振動吸収部材44は、振動吸収だけの作用効果を奏するものではない。 すなわち、図5からわかるように、振動発生具5を内部に備えた揉み玉2は、通常の揉み玉2に比較して、その形状が大きいものとなる。したがって、従来のマッサージ駆動部4に取り付けられている支持アーム3に、振動発生具5を内蔵した揉み玉2を取り付けた場合、左右両側の揉み玉2,2が近接する状況となって、マッサージ動作時に、左右方向の揉み玉2,2が接触したりしてマッサージ運動に支障をきたすようになる。マッサージに支障をきたさないにしても、揉み玉2,2同士が近接すると、例えば、患者の背中をマッサージする場合、振動発生具5を備えた大型の揉み玉2,2は、左右方向で使用者の背骨や首に近接するように配置され、気持ちのいい効果的なマッサージを行うことが不可能となる。 【0033】 ところが、振動吸収部材44を設けることで、揉み玉2を支持する支持アーム3が左右方向外側にせり出すようになると共に、支持アーム3,3間の幅が広くなり、大型の揉み玉2であっても使用者にとって適切な位置に配置されるようになる。加えて、マッサージ駆動部4は従来通りコンパクトなものを採用できるようになる。 本実施形態のマッサージ装置1は、支持アーム3へ伝わった振動を減衰させるための第4防振手段46を備えている。この第4防振手段46は、支持アーム3a,3bを左右方向へ弾性変形可能な鋼板等の弾性板から構成しているものであり、この部分に伝導した振動は、かかる弾性により減衰してマッサージ駆動部4に達しないようになる。 【0034】 なお、支持アーム3は板状であるため、左右方向へ弾性変形可能であって、上下方向すなわち使用者の患部に対して揉み玉2が出退する方向へはほとんど弾性変形しないことになり、揉み玉2によるマッサージ動作に支障をきたさない。 支持アーム3にエンボス加工などを施して弾性値を調整し、振動減衰にのみ働く値に設定することは非常に好ましい。 図6には、本発明にかかるマッサージ装置1を内蔵した据え置き型マッサージ装置47を示している。 【0035】 この据え置き型マッサージ装置47は、比較的小型の偏平な載置式のものであり、上方に開口31する開口部49を有する載置式のケーシング48と、このケーシング48内に収納された第1実施形態又は第2実施形態で説明したマッサージ装置1とを備えている。前記ケーシング48の開口部49からは揉み玉2が外部に突出状態となっていると共に、該開口部49は、当該開口部49及び揉み玉2をカバーする伸縮性を有するカバー部材50によって閉鎖されている。このマッサージ装置1は、例えば、仰向けに寝ころんだ人体の背中や腰あるいは太股やふくらはぎの下へ入れ込んだり、椅子に座った状態で足の裏をマッサージ装置1の上に載せたりして使用することができる。 【0036】 据え置き型マッサージ装置47には、その左右両側に手持ち部51が形成されている。この手持ち部51は、ケーシング48の左右両側に一体に形成された円筒状部よりなり、この手持ち部51を両手でもって他人の背中に押しつけることにより、その背中をマッサージすることができる。 図7は、本発明にかかるマッサージ装置1を内蔵した椅子型マッサージ装置55を示している。 この椅子型マッサージ装置55は、座席部56と、この座席部56の後端部にリクライニング自在に設けられた背もたれ部57と、この背もたれ部57の内部に収納された第1実施形態又は第2実施形態で説明したマッサージ装置1とを備えるものである。 【0037】 なお、前記マッサージ装置1を背もたれ部57に組み込む場合には、同装置1を上下方向に沿って移動させる移動手段58、例えば、使用者の背骨形状に沿ったS字型ガイドレールや昇降機構等を設けるようにするのが好適である。このようにすれば、後頭部から背中及び腰にわたる広い範囲でマッサージを行うことができるようになる。 なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。 例えば、防振手段として、第1支持板25と支持アーム3との間にゴム等で形成されたシート状の弾性部材27を挟み込むようにするよい。これにより、揉み玉2からの振動が支持アーム3側へ伝播することを更に効果的に遮断することができるようになる。 【0038】 また、本マッサージ装置1は、前記第1防振手段41〜第4防振手段46の少なくとも1つを有するものであればよい。当然、第1防振手段41〜第4防振手段46の全てを有していてもよい。 また、前記第1防振手段は、弾性部材27,弾性部材36の両方を有する必要はなく、弾性部材27のみを有し、第1支持板25の開口35と電動モータ32とが空隙をもって配置される構成としてもよい。 また、振動発生具5は、各揉み玉2に内蔵される必要はなく、適宜必要とされる揉み玉2にのみ内蔵するようにしてもよい。上側の揉み玉2にのみ内蔵してもよく、右側の支持アーム3に取り付けられている揉み玉2にのみ内蔵するようにしてもよい。 【図面の簡単な説明】 【0039】 【図1】第1実施形態にかかるマッサージ装置を斜め上から見た斜視図である。 【図2】第1実施形態にかかるマッサージ装置を斜め下から見た斜視図である。 【図3】揉み玉の分解斜視図である。 【図4】揉み玉の断面正面図である。 【図5】第2実施形態にかかるマッサージ装置を下から見た図である。 【図6】本発明にかかるマッサージ装置を内蔵した据え置き型マッサージ装置である。 【図7】本発明にかかるマッサージ装置を内蔵した椅子型マッサージ装置である。 【符号の説明】 【0040】 1 マッサージ装置 2 揉み玉 3 支持アーム 4 マッサージ駆動部 5 振動発生具 27 弾性部材 32 モータ(電動モータ) 34 偏心分銅 40 カウンターウエイト 41 第1防振手段 42 第2防振手段 43 第3防振手段 44 振動吸収部材 46 第4防振手段
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| 【出願人】 |
【識別番号】592009214 【氏名又は名称】大東電機工業株式会社 【住所又は居所】大阪府東大阪市昭和町9番11号
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| 【出願日】 |
平成16年7月21日(2004.7.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100061745 【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開2006−26305(P2006−26305A) |
| 【公開日】 |
平成18年2月2日(2006.2.2) |
| 【出願番号】 |
特願2004−213381(P2004−213381) |
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