| 【発明の名称】 |
歯科用光照射器 |
| 【発明者】 |
【氏名】勝田 直樹 【住所又は居所】京都府京都市伏見区東浜南町680番地 株式会社モリタ製作所内
【氏名】日下部 博昭 【住所又は居所】京都府京都市伏見区東浜南町680番地 株式会社モリタ製作所内
【氏名】的場 一成 【住所又は居所】京都府京都市伏見区東浜南町680番地 株式会社モリタ製作所内
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| 【要約】 |
【課題】装置の構造を複雑にすることなく、また、照射診療作業を中断することなく効率的照射診療を実施することができる新規な歯科用光照射器を提供する。
【解決手段】照射器本体1に、光源10と、照射スイッチ5aと、光源の発光制御を行う制御部18とを備えた歯科用光照射器Aであって、上記光源10の近傍部温度を検出する温度検出手段10eを備え、上記制御部18は、上記照射スイッチ5aのオン操作の後、上記温度検出手段10eが所定温度以上になったことを検出した時、該検出情報に基づき、上記光源10の発光出力を低下させるよう制御することを特徴とすることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 照射器本体に、光源と、照射スイッチと、光源の発光制御を行う制御部とを備えた歯科用光照射器であって、 上記光源の近傍部温度を検出する温度検出手段を備え、上記制御部は、上記照射スイッチのオン操作の後、上記温度検出手段が所定温度以上になったことを検出した時、該検出情報に基づき、上記光源の発光出力を低下させるよう制御することを特徴とする歯科用光照射器。 【請求項2】 請求項1に記載の歯科用光照射器において、 前記制御部は、前記検出情報に基づき、自動的に光源の発光出力を低下させるよう制御することを特徴とする歯科用光照射器。 【請求項3】 請求項1に記載の歯科用光照射器において、 前記検出情報を報知する報知手段及び発光出力を低下させる為の手動操作手段を備え、前記制御部は前記検出情報を該報知手段で報知させると共に、その後上記手動操作手段の操作がなされた時には、光源の発光出力を低下させるよう制御することを特徴とする歯科用光照射器。 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の歯科用光照射器において、 光源の発光時間設定手段を備えていることを特徴とする歯科用光照射器。 【請求項5】 請求項4に記載の歯科用光照射器において、 前記制御部は、光源の発光出力を低下させるよう制御する場合、前記発光時間設定手段において予め設定された発光時間を自動的に延長するよう制御することを特徴とする歯科用光照射器。 【請求項6】 請求項5に記載の歯科用光照射器において、 前記照射器本体が、前記発光時間設定手段を動作させる為の操作手段を備え、且つこの操作手段は、発光時間の切替えが可能とされていることを特徴とする歯科用光照射器。 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載の歯科用光照射器において、 前記光源が、光重合樹脂を硬化させるのに適した波長の光を発するもの、蛍光診断を行うのに適した波長の励起光を発するもの、ホワイトニング用薬剤を活性化させるに適した波長の光を発するもの、或いはティースマニキュア用材料を定着させるのに適した波長の光を発するもののいずれかであることを特徴とする歯科用光照射器。 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載の歯科用光照射器において、 前記照射器本体に、前記光源用及びその制御用電源としての充電池を内蔵し、且つ光源をLEDとしたことを特徴とする歯科用光照射器。 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかに記載の歯科用光照射器において、 前記照射器本体に設けられた制御部をマイクロコンピュータで構成したことを特徴とする歯科用光照射器。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、口腔内に光を照射するハンドピースタイプの歯科用光照射器に係り、詳しくは、歯牙に充填された光重合樹脂を硬化させる為、或いは歯牙の審美治療の為、更には口腔内を観察する為に口腔内に光を照射する歯科用光照射器に関する。 【背景技術】 【0002】 歯科の診療においては、歯牙に充填された光重合樹脂を硬化させる為、或いは歯牙の審美診療の為、更には口腔内の歯牙の状態を観察する為等に口腔内を照射するハンドピースタイプの歯科用光照射器が用いられる。このような歯科用光照射器としては、特許文献1〜4に代表されるように多くの光照射器が提案されている。これら特許文献に開示された光照射器では、光源として各種ランプや発光ダイオード(LED)が用いられ、光源及びその周辺部分の発熱を抑える為に冷却手段が設けられている。 【0003】 即ち、特許文献1には、温度センサーと冷却ファンを備えた歯科用光重合器が開示され、特許文献2には、LEDの熱損傷を回避する為にLEDの背後にペルチェ素子からなる冷却手段を設けたレジン硬化用機器が開示され、特許文献3には、LEDの背面にアルミニウム金属からなる放熱体を設けた光重合照射器が開示され、更に、特許文献4には、発光体とレンズとの間の空間に給気をして発光体を冷却するようにした医療用光照射装置が開示されている。そして、特許文献3の光重合照射器には、上記放熱体を介して伝導する熱を熱検知センサーで検知し、検知温度が一定の温度を超えるとLEDへの通電を遮断する機能も組込まれている。 【特許文献1】特開2000−024007号公報 【特許文献2】特開2001−327517号公報 【特許文献3】特開2003−124520号公報 【特許文献4】特開2004−329501号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 上記各特許文献には、様々な態様の冷却手段を備えた光照射器が開示されており、これらの冷却手段の採用によって、光源及びその周辺部分の発熱が抑制され、歯科の照射診療等に支障を来たすことも少なくなった。しかし、診療時に連続照射を行うと、上記冷却手段だけでは十分に発熱が抑えられず、光源及びその周辺部分の温度が上昇し、患者に不快感を与えたり、術者の把持操作にも支障を来たしたり、更には光源としての発光体の劣化を促進することにもなる。特許文献3では、このような冷却手段を採用しながらも、熱検知センサーを組込み、この熱検知センサーの検知温度が一定の温度を超えるとLEDへの通電を遮断するようにしている。 【0005】 しかしながら、光照射装置に冷却手段を設けることは、装置の構造の複雑化につながるものであり、また例えば、光重合樹脂の硬化診療中に、光照射を遮断すると、樹脂の硬化が不十分なまま照射器が冷却するまで診療を中断することになり、診療作業の効率化が損なわれると共に、場合によっては、光硬化樹脂の歯牙への充填から再開しなければならないこともあり、患者には精神的負担を強いることにもなる。更に、装置の冷却が完了するまでの待ち時間が確保できないために、忙しい歯科医にとって苦になるという状況もしばしば起こりうる。 【0006】 本発明は、上記に鑑みなされたものであり、装置の構造を複雑にすることなく、また、照射診療作業を中断することなく効率的照射診療を実施することができる新規な歯科用光照射器を提供する点にある。 【課題を解決するための手段】 【0007】 請求項1の発明に係る歯科用光照射器は、照射器本体に、光源と、照射スイッチと、光源の発光制御を行う制御部とを備えた歯科用光照射器であって、上記光源の近傍部温度を検出する温度検出手段を備え、上記制御部は、上記照射スイッチのオン操作の後、上記温度検出手段が所定温度以上になったことを検出した時、該検出情報に基づき、上記光源の発光出力を低下させるよう制御することを特徴とする。ここでいう発光出力を低下させる制御とは、光源近傍部温度が所定温度以上に上昇することがないよう設定された低下後発光出力へ切り替えることを意味する。 【0008】 本発明においては、請求項2の発明のように、前記制御部が、前記検出情報に基づき、自動的に光源の発光出力を低下させるように制御し、或いは、請求項3の発明のように、前記検出情報を報知する報知手段及び発光出力を低下させる為の手動操作手段を更に備え、前記制御部が、前記検出情報を該報知手段で報知させると共に、その後上記手動操作手段の操作がなされた時には、光源の発光出力を低下させるよう制御するものとすることが可能である。 【0009】 また、本発明の歯科用光照射装置は、請求項4の発明のように、光源の発光時間設定手段を備えたものとすることができる。そして、これらの場合、請求項5の発明のように、前記制御部は、光源の発光出力を低下させるよう制御する際に、予め設定された発光時間を自動的に延長するよう制御するものとすることが望ましい。更にこの場合、請求項6の発明のように、照射器本体が、前記発光時間を設定する為の操作手段を備え、且つこの操作手段は、発光時間の切替えが可能とされているものとすることが望ましい。 【0010】 前記光源は、請求項7の発明ように、光重合樹脂を硬化させるのに適した波長の光を発するもの、蛍光診断を行うのに適した波長の励起光を発するもの、ホワイトニング用薬剤を活性化させるに適した波長の光を発するもの、或いはティースマニキュア用材料を定着させるのに適した波長の光を発するもののいずれかとすることができる。また、請求項8の発明のように、前記照射器本体に、前記光源用及びその制御用電源としての充電池を内蔵し且つ光源をLEDとすることも可能である。更に、請求項9の発明のように、前記照射器本体に設けられた制御部をマイクロコンピュータで構成することも可能である。 【発明の効果】 【0011】 請求項1の発明に係る歯科用光照射器は、光源の近傍部温度を検出する温度検出手段が所定温度以上になったことを検出した時、その検出情報に基づき、上記光源の発光出力を低下させるよう制御するものであるから、光照射を停止することなく照射診療を継続することができ、診療が中断されず診療効率が低下することがない。また、光源の発光出力が低下することにより、光源の近傍部温度もそれに伴い低下するよう低下後の発光出力を設定しておくことで、患者が不快感を感じたり、術者の診療作業に支障を来たしたりすることもなく、更に、光源の劣化を促進するようなこともない。さらに、別個に冷却手段を設けることがないので、装置の構造が複雑になることもない。 【0012】 また、請求項2の発明に係る歯科用光照射器によれば、照射診療中に光源の近傍部温度が所定温度以上になると、自動的に光源の発光出力が低下するから、術者は温度上昇を気にすることなく、そのまま照射診療を続行することができる。これに対し、請求項3の発明の場合、術者は、報知手段(例えば、視覚或いは聴覚によるも)によって光源近傍部の温度が所定温度以上になったことを知ることができ、その上で手動操作手段を操作すれば、光源の発光出力を低下させることができるから、術者はこの報知手段による報知情報に基づき、照射器の温度上昇を抑えながら的確且つ円滑な照射診療作業を継続することができる。 【0013】 請求項4の発明のように、光源の発光時間設定手段を備えるようにすれば、光源スイッチオンの後、この設定手段で設定された時間が経過後、自動的に光源がオフとなるから、無駄がなく、照射診療作業の効率化が図られる。そして、請求項5の発明のように、前記制御部が、上記のように光源の発光出力を低下させるよう制御する場合に、前記発光時間設定手段において予め設定された発光時間を自動的に延長するよう制御するものとすれば、発光出力を低下させたことによる照射不足が、発光時間を延長することにより補われることになるから、初期の照射診療目的を滞ることなく遂行することができる。尚、発光時間の延長は、発光出力の低下率と、低下させた時の設定時間の残時間とを勘案した事前のシミュレーション結果等から、最適な延長時間を設定するようになされる。 【0014】 また、請求項6の発明のように、前記発光時間設定手段を動作させる為の操作手段を備え、且つこの操作手段が、発光時間の切替えを可能とするものである場合、術者が自ら照射時間(発光時間)の設定ができ、しかも、その切替え操作によって照射診療目的に応じた適正な照射時間の設定ができ、極めて確度の高い照射診療を実施することができる。 【0015】 請求項7の発明のように、光源を、照射診療の目的に応じた特有の波長の光を発するものとすれば、夫々の照射診療が的確になされる。特に、請求項6の発明における照射時間の切替え操作が可能な機能と組合わせれば、多様な歯科の照射診療を実施することができる。また、請求項8の発明のように、照射器本体に、光源用及びその制御用電源としての充電池を内蔵し且つ光源をLEDとすれば、所謂コードレスタイプのハンドピースタイプとして、狭い口腔内でもその使い勝手が非常に優れたものとなる上に、LEDを用いることにより照射器本体の小型化が図れ、歯科用としての適性が増大する。更に、請求項9の発明のように、制御部としてマイクロコンピュータを用いれば、上記のような制御が合理的且つ簡易になされる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0016】 以下、本発明の最良の形態について図面に基づき説明する。図1は本発明の歯科用光照射器の一例を示す外観図、図2は同歯科用光照射器の分解した状態の縦断面図、図3は同歯科用光照射器の発光制御ブロック図、図4は同歯科用光照射器における発光制御のフロー図、図5〜図8は検出温度と発光制御の関係を示すタイムチャート図、図9は別実施形態の図3と同様図である。 【実施例1】 【0017】 図1及び図2において、本発明の歯科用光照射器Aは、歯科の術者等が手指で把持して口腔内を照射する為に用いるハンドピースタイプの光照射器であって、照射器本体1と、該照射器本体1の先端に該照射器本体1の軸心X周りに回動可能に嵌合連接されたヘッド2とよりなる。照射器本体1は、樹脂の成型体からなる中空筒状体の本体ケーシング3と、該本体ケーシング3内にその基端部より挿通される中実状のコアフレーム4とよりなり、本体ケーシング3は手指で把持し得るハンドピース状に形成され、その表面には、操作者(術者)が操作・視認し易い位置に、操作表示パネル5が取り付けられている。操作表示パネル5には、照射オン・オフスイッチ(照射スイッチ)5a、照射時間切替スイッチ(発光時間設定手段を動作させる為の操作手段)5b、照射時間表示部(発光時間の表示手段)5c及びバッテリーエンプティー表示部5dが設けられている。照射時間切替スイッチ5bは、スイッチ操作する毎に、光源の発光時間を、例えば、10秒、20秒、40秒と順次切替えるものであり、照射時間表示部5cはこの切替え状態をランプ表示するものである。 【0018】 コアフレーム4は、樹脂の成型体或いは軽金属材料による板金成形体からなり、該コアフレーム4には、上記操作表示パネル5上のスイッチや表示部に対応するスイッチ素子6a、6bや発光素子6c、6dを搭載する操作表示基板6、制御基板7及び充電池8が装備されている。充電池8は、光源用及びその制御用電源として機能するものであり、交換可能とされ、本体ケーシング3に形成された開閉カバー3aより着脱交換が可能とされる。また、コアフレーム4の基端部には、同心円状に配置した充電端子8aが設けられ、不図示の充電器に本歯科用光照射器Aを立てかけるように設置することにより、この充電端子8aを通じて充電池8の充電がなされる。同心円状に配置した充電端子8aは、充電器に対する設置方向(角度)を問わず充電が可能とされるものであり望ましく採用される。 【0019】 ヘッド部2は、コントラアングル型に形成された筒状の樹脂成型体からなり、その先端部には開口部が形成され、この開口部が、光軸がヘッド部2の軸心に略直交する方向に指向される出光部9とされる。この出光部9の直近の中心軸(光軸)に沿ったヘッド部2内には光源としてのLED10が配設され、また、前記特許文献4に開示されたものと同様のコーン状反射部材10a及び光学レンズ10bが取付部材10cによって出光部9に組み付けられ、LED10からの略全ての光がこれら光学部材によって所定の照射域に略均一に指向されるよう構成されている。 【0020】 上記LED10の背部には、ヘッド部2の基部近傍部にまで及ぶ熱伝導性の高い金属からなるヒートシンク部材11が配設され、その放熱作用をしてLED10による発熱を抑えるようになされている。10dはLED10用のプリント基板であり、また、10eはLED10近傍の温度を検出する温度センサー(温度検出手段)であり、例えば、サーミスタや、光源の発熱による変化を検出するセンサーが採用される。このような光源の発熱による変化を検出するセンサーとしては、光源がLEDの場合Vfの変化を検出し、ランプの場合フィラメントの抵抗値変化を検出するものが例示される。これらプリント基板10d及び温度センサー10eにはリード線12の先端部が結着され、該リード線12はヘッド部2の筒内を引き回し配線され、その基端部に取着された接続コネクター12aは、ヘッド部2の基部から導出されている。前記制御基板7には、この接続コネクター12aと接続される基板側接続コネクター7aが搭載され、後記する照射器本体1とヘッド部2との嵌合連接時には、両接続コネクター7a、12a同士が相互に接続される。 【0021】 ヘッド部2の基端部には金属製の嵌合連接用スリーブ13が螺合一体に固着され、該スリーブ13の内面には円周溝13aが凹設されている。また、スリーブ13内に位置するヘッド部2の基端部にはスラスト方向に突出する突起14aが形成されている。本体ケーシング3の先端部には嵌合連接用円筒部15が連成され、該円筒部15の先端部にはスラスト方向に突出する突起14bが形成されている。該突起14bと上記突起14aは、ハンドピース本体1とヘッド部2との嵌合連接時には、同心・同径且つスラスト方向で同位置の関係になるよう形成され、ハンドピース本体1とヘッド部2とを相互回動させた時には、相互に当接し、ヘッド部2のハンドピース本体1に対する回動を規制する規制手段14を構成する。 【0022】 円筒部15の180度対向位置の筒壁部には、スラスト方向に沿ってコの字形に切欠かれてなる1対の係合舌片15a、15aが復元可能に径方向に撓むように形成され、その遊端部にはラジアル方向に突出する断面山形の係合突起15b、15bが形成されている。円筒部15の外径は、前記スリーブ13の内径よりやや小とされ、円筒部15はスリーブ13に嵌挿し得る形状とされている。即ち、この嵌挿時には、スリーブ13の内壁に対する係合突起15b、15bの当接をして係合舌片15a、15aを求心方向に撓ませ、その後係合突起15b、15bがその復元弾力をしてスリーブ13の円周溝13aに嵌り込むよう形成されている。 【0023】 円筒部15の連成基部にはOリング(フリクション手段)16が嵌装され、該円筒部15をスリーブ13に嵌挿し、ハンドピース本体1とヘッド部2とを嵌合連接した時には、Oリング16がハンドピース本体1とヘッド部2との嵌合連接部に圧縮状態で弾装され、その弾発作用によってハンドピース本体1とヘッド部2との間にフリクション力が付与される。コアフレーム4の先端には、円筒部15の内径よりわずかに小さい径の金属製差込筒17が連設されており、ハンドピース本体1とヘッド部2とが嵌合連接された状態では、該差込筒17が円筒部15に嵌挿された状態となる。コアフレーム4の基端部には充電端子8aを保持すると共に、該コアフレーム4を本体ケーシング3内に挿通した状態で該本体ケーシング3に固定する為の締付ナット4aが取付けられている。本体ケーシング3の基端部には該締付ナット4aと螺合する雄ねじ部3bが形成されている。 【0024】 ここで、上記構成のハンドピース本体1とヘッド部2とを嵌合連接し、歯科用光照射器Aを組立てる要領について説明する。先ず、本体ケーシング3の筒内にコアフレーム4を挿通し、接続コネクター7a、12aを接続する。次いで、本体ケーシング3の先端円筒部15を、ヘッド部2のスリーブ13に嵌挿させる。この嵌挿時には、スリーブ13の内壁に対する係合突起15b、15bの当接をして係合舌片15a、15aが求心方向に撓み、更に本体ケーシング3を押し込むと、係合突起15b、15bが係合舌片15a、15aの復元弾力をしてスリーブ13の円周溝13aに嵌り込む。この時、円筒部15の連成基部とスリーブ13との間にOリング16が圧縮状態で弾装される。その後、コアフレーム4を押し込み、差込筒17を円筒部15内に嵌挿させた上で、締付ナット4aを雄ねじ部3bに螺合させて本体ケーシング3とコアフレーム4とを一体化させ、歯科用光照射器Aの組立てが完了する。 【0025】 上記のように組立てられた歯科用光照射器Aにおいて、ヘッド部2を引き抜こうとすると、係合舌片15a、15aが求心方向に撓もうとするが、円筒部15の内側には金属製の差込筒17が存在するから、その撓みが阻止され、係合突起15b、15bの円周溝13aに対する係合状態が維持される。また、スリーブ13と円筒部15とは、係合突起15b、15bの円周溝13aに対する係合関係が維持された状態で相互に嵌合されているから、ハンドピース本体1とヘッド部2とのスラスト方向の相互の抜けは阻止されながら、図1の矢示Yで示すように、ヘッド部2はハンドピース本体1の軸心X周りに回動可能とされる。そして、上記Oリング16のフリクション力に抗した手指等の操作によって、この回動は簡易になされるが、負荷がかからない状態ではこのフリクションが作用して回動がなされず、従って、術者等が設定した所望の回動位置に安定的に保持され、診療作業中等において不意にヘッド部2が回動するようなことがない。 【0026】 ハンドピース本体1とヘッド部2との嵌合連接部分には、同心・同径且つスラスト方向で同位置関係にある突起14a、14bで構成される回動規制手段14が介在するから、この突起14a、14b同士の相互当接によって、ハンドピース本体1とヘッド部2との360度の相互回動は阻止され、従って、前記リード線12が捩れて切断等のダメージを受けたり、接続コネクター7a、12aが外れたりする事態も生じる懸念がない。尚、回動規制範囲は、270度程度が適正とされるが、突起14a若しくは突起14bの周方向の大きさを変えることにより変更可能であり、操作性等を勘案して設計的事項として任意に設定され得るものであることは言うまでもない。 【0027】 図1は、上記によって組立てられた歯科用光照射器Aの使用状態を示し、LED10からの光束Lを出光部9より下顎の歯牙tの咬合面に照射している状態を示す。術者等は、手指Fでハンドピース本体1を把持し、操作・表示パネル5上にあるオン・オフスイッチ5a等の操作スイッチを手指操作しながら、歯牙tの目的部位に光束Lの照射を行う。歯牙tの側部に照射する場合は、ヘッド部2を略90度回動させ、また上顎歯牙の咬合面に照射する場合は更に90度回動させて照射がなされる。この場合、操作・表示パネル5の位置はそのままにしてヘッド部2のみを回動させることができるから、上記スイッチ5a、5bの操作や表示部5c、5d(図2参照)の視認に支障がなく、円滑な診療作業を実施することができる。 【0028】 本歯科用光照射器Aが、歯牙に充填された光重合樹脂の硬化の為に使用されるものである場合は、LED10は、例えば波長が470nm程度の光を発する青色LEDが用いられる。また、歯牙のう蝕、歯垢或いは歯石等を蛍光診断・観察する為に使用されるものである場合は、LED10は、例えば波長が400±30nmの励起光を発するLEDが用いられる。更に、単に照明用として使用されるものである場合は白色LEDが用いられる。その他、ホワイトニング用薬剤の活性化又はティースマニキュア用材料を定着させる為に用いるものである場合は、これらに適した波長の光を発するLEDが適宜用いられる。 【0029】 光源としては、上記波長以外の赤外、近赤外、紫外、近紫外、可視光領域である赤色、橙色、紫色、青色、緑色の領域を持つものも採用可能であり、また、LEDに限らず、ハロゲンランプ、キセノンランプ、クリプトンランプ、半導体レーザ等が採用される。またLEDも一つの波長のものに限らず、複数の異なる波長の光を発するLEDを配列し、これらを同時または選択的に発光させるようにしても良いし、ベアチップを用いて出力調整しても良い。更に、適用範囲もレーザ治療器、光線力学治療器等にも及ぶものである。尚、光源を白色光源とし、出光部9に目的に応じた透過特性のフィルタを装着して所望の波長の光を照射させるようにしても良い。 【0030】 図3は、LED10の発光制御を行うブロック図であり、主制御部としてのマイクロコンピュータ(以下、マイコンと言う)18は、出力制御部を含むCPU周辺回路からなり、発光時間設定手段としてのタイマー回路19を含む。このタイマー回路19は、照射器本体1に設けられた照射時間切替スイッチ5bの操作により、LED10の発光時間が設定され、照射時間表示部5c(図2参照)においてその設定時間がランプ表示される。また、後記するように、マイコン18は、温度センサー10eの温度検出情報に基づき、LED10の発光出力を低下させる際に、タイマー回路19に設定された発光時間を自動的に所定時間延長するよう制御する。電源回路20は、図2における制御基板7上に搭載され、充電池8からの電力を各回路に供給すべく機能する。 【0031】 次に、図4のフロー図及び図5〜図8のタイムチャート図を参照して、LED10の発光制御について述べる。ステップS1において、照射オン・オフスイッチ5aがオンされ、照射が開始されると共に術者によって照射時間切替スイッチ5bが操作され、タイマー回路19に発光時間の設定がなされる。図5〜図8は、発光時間が40秒に設定された例が示されている。光照射器の設計時に、外装温度やLED自体の温度などを測定して、高中低の3点(A点、B点、C点)の基準温度(所定温度)が予め設定されており、ステップS2で、温度センサー10eによる検出温度が、A点及びC点より高いか否か判別される。C点より低い場合は、ステップS3において通常光量(発光出力)モードに設定され、ステップS4で発光時間残量が検出される。発光時間が残っておれば(Y)、ステップS5で改めて残時間が設定され、照射が継続される。 【0032】 照射の継続中、ステップS6では、温度センサー10eによる検出温度がB点より高いか否かの判別がなされ、B点より低い場合はステップS2に戻り、上記が繰返され、ステップS4で発光時間の残量がなくなったと判断された場合(N)、即ち、タイマー回路19に設定された設定時間がタイムアップすると、ステップS7で照射が終了する。図5は、このように、照射中温度センサー10eによる検出温度が徐々に上昇するが、B点を超えることなく、設定通り40秒間通常の光量モードで照射が実施されたことを示す。 【0033】 ステップS6で、温度センサー10eによる検出温度がB点を超えたと判別された時、ステップS8で光量ダウン(低下)モードに設定される。光量ダウンモードにおける発光出力は、LED10及びその近傍部の温度が、B点を超えて上昇することのないような出力に設定されている。また、この光量ダウンは、LED10に対する供給電圧を降下させ、或いは出力信号のパルス幅を変化させ、更には出力信号のデューテイ比を制御する等によってなされるが、図6の例では通常光量モードの1/2に設定ダウンした例が示されている。そして、ステップS9で、発光時間の残量が検出され、残時間がない場合は(N)、ステップS7で照射が終了する。残時間があれば(Y)、ステップS10で改めて発光時間の設定がなされる。即ち、ステップS10では、ステップS9で検出された残時間の延長がなされる。図6では、ステップS8で通常光量モードの1/2に設定ダウンされた場合、残時間が2倍に延長されるような設定の例が示されている。このような図6の例では、残時間が10秒であるから、20秒に延長されている。その後ステップS2に戻り、ステップS2で、検出温度がC点より低くならない限り、ステップS8へのフローが繰返され、ステップS9で残時間がなくなる(N)と、照射終了(ステップS7)となる。図6は、光量ダウンモードになった後、検出温度がC点より低くならずに照射終了に至った例を示している。尚、残時間の程度度合いは、設定ダウン量に応じて変更されうることは言うまでもない。 【0034】 ステップS8〜ステップS10で光量ダウンモードに設定され且つこの光量ダウンモードに対応して発光時間設定がなされた状態で、ステップS2からステップS8へ続くフローが繰返されて上記照射が継続されてゆく内に、ステップS2において検出温度がC点より低くなったと判別されると、ステップS3で通常光量モードに設定され、ステップS4で発光時間残量が検出され、この残時間に基づきその後の発光時間がステップS5で設定される。ここで設定される発光時間は、初期設定時間から、光量ダウンモードに移行する前の通常光量モードでの経過時間を差引きし、更に光量ダウンモードでの通常光量モードに相当する経過時間を差引いた時間とされる。図7は、光量ダウンモードに移行する前の状態は省略されているが、光量ダウンモードで20秒経過すると、検出温度がC点に達し、通常光量モードに再度移行する例が示されている。この場合、光量ダウンモードで経過した照射時間20秒は、通常光量モードでは10秒に相当するので、40−10=30秒が設定される。尚、光量ダウンモードに移行する前の通常光量モードでの経過時間をこれから更に差引くべきことは言うまでもない。また、再移行後の通常光量モードで照射を継続中に検出温度がB点より高くなると、ステップS6からステップS8に至り、図6の状態に移行することも言うまでもない。 【0035】 光量ダウンモードに移行すると、その後照射を継続しても、LED10の近傍温度は緩やかに下降し、理論上上昇することがないように設計されるが、何らかの原因で上昇することがある。ステップS2で温度センサー10eの検出温度がA点を超えたことを検出すると、ステップS11で強制照射オフモードに設定され、LED10がオフとされて照射が終了する(ステップS7)。図8は、光量ダウンモードに移行する前の状態は省略されているが、光量ダウンモードにおける予定発光時間(80秒)中に検出温度がA点に達し、その時点で直ちに強制オフとされた例を示している。このように、異常発熱をした場合は、強制終了することにより、異常発熱による診療上の障害発生を未然に防止することができる。尚、この場合も、光量ダウンモードに移行する前の通常光量モードでの経過時間を予定発光時間から差引くべきことは言うまでもない。 【実施例2】 【0036】 図9は第2の実施形態を示すブロック図であり、LED10の近傍温度が所定温度より高くなると、術者の手動操作によってLED10の発光出力を低下させるようにしたものである。即ち、マイコン18には、温度センサー10eによる検出温度が所定温度を超えたことを報知する為の報知回路(報知手段)21が組込まれており、この報知回路21は、例えば、図2に示す発光素子6c、6dのいずれかを発光点滅させたり、或いは発光色を変えたり、更には、別に設けた発光素子を発光させたりすることにより、術者に所定温度を超えたことを報知するよう機能するものである。尚、このような視覚的な報知以外に、聴覚的な報知手段も採用可能であることは言うまでもない。 【0037】 一方、照射時間切替スイッチ5bは照射モード切替用スイッチ(手動操作手段)を兼ね、このスイッチ5bを少し長く押し続けると、LED10の発光出力が所定値に低下されると共に、発光残時間がこの発光出力の低下に伴い延長設定され、そのまま照射が継続可能とされる。実施例1では、温度センサー10eによる検出温度が所定温度を超えたとの温度検出情報に基づき、自動的に発光出力の低下及び発光残時間の延長がなされるが、本実施例では、上記報知後の術者によるスイッチ5bの長押し操作によって、発光出力の低下及び発光残時間の延長がなされる点で異なる。従って、図4のフロー図では、ステップS6で検出温度がB点を超えると、報知がなされ、スイッチ5bの長押し操作がなされた後にステップS8に移行することになる。尚、このスイッチ5bは手動操作手段を兼ねるものとしているが、手動操作手段として他のスイッチを別に設けることも可能であることは言うまでもない。その他の構成・作用は上記と同様であるので、共通部分に同一の符号を付し、ここではその説明を割愛する。 【0038】 尚、上記各実施例において、光源をヘッド部2内の出光部9の直近位置に設けた例を示したが、ハンドピース本体1内に設け、導光体によって出光部9の近傍位置にまで導光させるようにしてもよい。また、本発明の歯科用光照射器は、主に歯科医師によって取り扱われるものであるが、例えば、蛍光観察用として用いる場合は、家庭用としての応用も可能であり、一般家庭においてう蝕の状態や歯垢、歯石の付着状態等を観察することができ、このような応用は汎用性が高く実用価値は極めて大である。 【図面の簡単な説明】 【0039】 【図1】本発明の歯科用光照射器の一例を示す外観図である。 【図2】同歯科用光照射器の分解した状態の縦断面図である。 【図3】同歯科用光照射器の発光制御ブロック図である。 【図4】同歯科用光照射器における発光制御のフロー図である。 【図5】検出温度と発光制御の関係のタイムチャートの1パターンを示す図である。 【図6】同別のパターンを示す図である。 【図7】同別のパターンを示す図である。 【図8】同別のパターンを示す図である。 【図9】別実施形態の図3と同様図である。 【符号の説明】 【0040】 1 照射器本体 5a 照射オン・オフスイッチ(照射スイッチ、) 5b 照射時間切替スイッチ(発光時間設定手段を動作させる為の操作手段 、手動操作手段) 8 充電池 10 LED(光源) 10e 温度センサー(温度検出手段) 18 マイクロコンピュータ 19 タイマー回路(発光時間設定手段) 21 報知回路(報知手段) A 歯科用光照射器
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| 【出願人】 |
【識別番号】000138185 【氏名又は名称】株式会社モリタ製作所 【住所又は居所】京都府京都市伏見区東浜南町680番地
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| 【出願日】 |
平成17年2月18日(2005.2.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087664 【弁理士】 【氏名又は名称】中井 宏行
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| 【公開番号】 |
特開2006−223688(P2006−223688A) |
| 【公開日】 |
平成18年8月31日(2006.8.31) |
| 【出願番号】 |
特願2005−43229(P2005−43229) |
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