| 【発明の名称】 |
カテーテル |
| 【発明者】 |
【氏名】原 新治 【住所又は居所】東京都文京区千駄木1丁目22番24号 インター・ノバ株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】シャフト部に適度な剛性を持たせて、心臓の検査対象部位に容易に到達させることができるなど操作性に優れ、かつ細くして、検査等が体に及ぼす影響を少なくすることができるカテーテルを提供すること。
【解決手段】カテーテル100は、屈曲する先端部分である電極部101と、電極部101を支持するSUS304ステンレスパイプからなるシャフト部102とを備える。これにより、シャフト部に適度な剛性を持たせて、心臓の検査対象部位に容易に到達させることができるなど操作性に優れ、かつ細くして、検査等が体に及ぼす影響を少なくすることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電気生理検査及び/又は電気刺激用の電極を有する電極部と、 前記電極部を支持し、金属製パイプからなるシャフト部と を備えることを特徴とするカテーテル。 【請求項2】 前記電極部は、屈曲自在であることを特徴とする請求項1記載のカテーテル。 【請求項3】 前記シャフト部は、ステンレス製パイプからなることを特徴とする請求項1又は2記載のカテーテル。 【請求項4】 前記シャフト部は、外径が0.3乃至1.0mmであることを特徴とする請求項3記載のカテーテル。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、例えば心内神経伝道路を高周波にて焼灼することにより不整脈などの治療に使用されるアブレーション用などのカテーテルに関し、詳細には、スムーズに血管内に挿入していくことができるシャフト部を採用したカテーテルに関する。 【背景技術】 【0002】 心臓カテーテル検査は、脚の付け根や腕から心臓までカテーテルを入れる検査をいう。カテーテルの太さは直径約2mmと細く合成樹脂から作られる。心臓用のカテーテルは、心臓内の細かい電位をマッピングする目的で用いられ、足の付け根など皮膚すぐ下にある大動脈などの血管に直接注入し、血管を通って心臓まで到達させる。カテーテルの先端部には一定間隔で複数の電極が設けられており、心臓の各部位の電気の流れを計測する。この心臓カテーテル検査を行うことによりその後の治療方針を決定することができる。 【0003】 図4は、従来の心臓用のカテーテルの構造を示す図、図5は、その電極部の要部拡大図である。 【0004】 図4において、カテーテル10は、直径約2mmで合成樹脂からなり先端部分に電極1,2(図5)を有する電極部11、電極部11と一体形成された合成樹脂からなるシャフト部12、シャフト部12を結線部14に接合する接合部13、電極1,2から電極部11及びシャフト部12の内空を通して案内された電極信号線(図示略)をコネクタ用信号線(図示略)に接続する結線部14、コネクタ用信号線を外部に取り出すコネクタとなるコネクタ部15を備えて構成される。 【0005】 また、図5に示すように、電極部11は、合成樹脂からなる本体に先端電極1及び側電極2、図示しない複数の側電極対を有する構造となっている。本体は、PBT(ポリブチレンテレフタレート)チューブ等の合成樹脂によってシャフト部12と一体形成されている。先端電極1、側電極2及び複数の側電極対からの電極信号線はカテーテル10本体の内空を通して結線部14に接続される。電極部11の長さは例えば150mm、シャフト部12は700mmである。 【0006】 カテーテル10は、例えば直径約2mmと心臓血管の直径約3−4mmに対して細く、先端は柔軟に作られており、使い捨てが可能となっている。X線透視下で挿入されたカテーテル10は、心臓に達すると、電極部11が検査対象に適切に位置するよう操作される。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかしながらこのような従来の心臓用のカテーテルにあっては、電極部及びシャフト部を構成するカテーテル本体が合成樹脂により一体形成されていたため、電極部がしなることはよいもののシャフト部もしなってしまうことから、電極部を検査対象に適切に挿入する操作に熟練を要し時間がかかるという問題点があった。より変形しにくい合成樹脂を用いることも考えられるが電極部は適度にしなることが要求されるので変形しにくい合成樹脂を用いるには限界がある。また、カテーテルはできるだけ細いことが望ましいが、カテーテル内部は中空で複数の電極信号線を通す構造上強度の観点からカテーテルをそれほど細くすることはできず、複数電極のものでは外径2mmが一般的である。 【0008】 本発明は、上記問題点に鑑み、シャフト部に適度な剛性を持たせて、心臓の検査対象部位に容易に到達させることができるなど操作性に優れ、かつ細くして、検査等が体に及ぼす影響を少なくすることができるカテーテルを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0009】 本発明のカテーテルは、電気生理検査及び/又は電気刺激用の電極を有する電極部と、前記電極部を支持し、金属製パイプからなるシャフト部とを備えることを特徴とする。 【0010】 前記電極部は、屈曲自在であることで、屈曲しないシャフト部に支えられることにより電極部を意図した通りに曲げることができる。 【0011】 前記シャフト部は、ステンレス製パイプからなることで、生理的適合性に実績があって安心であるとともに、安価に製造することができる。 【0012】 前記シャフト部は、外径が0.3乃至1.0mmであることで、シャフト部が適度に曲がって血管の中にスムーズに挿入させることができるとともに、引っ張り線や電気信号線を通す内空を確保することができる。 【発明の効果】 【0013】 本発明によれば、シャフト部に適度な剛性を持たせて、心臓の検査対象部位に容易に到達させることができるなど操作性に優れ、かつ細くして、検査等が体に及ぼす影響を少なくすることができるカテーテルを実現することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 以下、添付図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。 【実施例】 【0015】 図1は、本発明の一実施例によるカテーテルの構造を示す図である。本実施の形態のカテーテルは、心臓用のカテーテルに適用した例である。 【0016】 図1において、カテーテル100は、壁厚0.1mm以下で屈曲自在な先端部分に電極200,201(図2)を有する電極部101と、外径0.8mm内径0.55mmのステンレスパイプからなり屈曲しない主軸部分として電極部101に固着され、電極部101を支持するシャフト部102、シャフト部102を結線部104に接合する接合部103と、電極200,201から電極部101及びシャフト部102の内空を通して案内された電極信号線(図示略)をコネクタ用信号線(図示略)に接続する結線部104と、結線部104外周を取り囲んで摺動自在に設置され、電極部101を屈曲させるための引っ張り線(図示略)を引っ張り操作するピストン部105と、コネクタ用信号線を外部に取り出すコネクタとなるコネクタ部106とを備えて構成される。 【0017】 図2及び図3は、電極部101の電極配置を示す図であり、図2はその電極の形状・配置を、図3は、その電極の概観を示している。 【0018】 図2(a)に示すように、電極部101は、先端部本体101aに先端電極200と側電極201が、図2(b)に示すように側電極202,203を有する構造となっている。 【0019】 また、図3に示すように、側電極を増減することで電極数を2極から16極以上まで各種提供することができる。 【0020】 電極部101の電極200,201…は、X線マーカーを兼用する。電極部本体101aである先端部は柔らかい黒色低密度ポリエチレン又は黒色ポリエステル樹脂(Hytrel)チューブ上に、金メッキステンレス電極又はステンレス電極を配置したものであり、先端部の長さは8−24cmである。カテーテル100では、ピストン部105を引っ張ることによりシャフト部102内空の引っ張り線が引っ張られ、電極部101の先端が0から360度まで湾曲する。なお、電極数の少ないカテーテルや電極間隔の密なカテーテルの場合には、半硬の機能を付加するため硬質黒色ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)を使用したりメッシュ入りポリエチレン樹脂を利用すれば実現できる。 【0021】 このような電極部101の屈曲が可能になるのは、非屈曲部分にステンレスパイプからなるシャフト部102を使用することにより、屈曲する先端部分(電極部101)をしっかりと支持しているからである。すなわち、ステンレスパイプからなるシャフト部102の先端に電極部101の基部が固着されているため、電極部101が引っ張り線で引っ張られると電極部101のチューブのみが変形することになる。 【0022】 シャフト部102は、カテーテル100においては非屈曲部分であり、剛性の高いステンレス材料を使用する。具体的には、外径0.8mm、内径0.55mmのSUS(Steel Use Stainless)304ステンレスパイプを使用する。電極部101及びシャフト部102を合わせたカテーテルの長さは、600mmから1450mmである。シャフト部102にステンレスパイプを用いることで、内径が0.55mmしかない場合であっても4−16極のカテーテルを作成することが可能になった。 【0023】 シャフト部102は、ステンレスパイプにより構成されていればよく、使用するステンレスの種類は限定されない。例えばオーステナイト系ステンレスのうち、鋼種SUS304,SUS305は医療用器具材料として広く使用されており、全寸に渡り血液接触しても人体への影響はなく、また許認可の点で好ましい。一例を挙げると、カテーテルを挿入するガイドワイヤーの多くはステンレス剥き出しで使用されるが、溶血や血栓生成の問題はない。また、ステンレス剥き出しで心臓に使う器具としてはブロッケンブロー針があり、PTCA(経皮経管冠動脈形成術)などで日常的に行われている。このようにステンレスは、生理的適合性があることで実績があり、かつ比較的安価に入手することができる。 【0024】 シャフト部102に使用するステンレスパイプの太さは、本発明者の実験結果によりSUS304ステンレスパイプを使用する場合、外径0.3mm乃至1.0mm、特に0.6−0.8mm程度が好ましいことが判明した。これ以上太いとパイプが全く曲がらないので血管の中を進んでいけない。また、細すぎると、引っ張り線を通す内空が小さすぎて使用できない。また、このステンレスパイプの壁厚は、0.1mm以下であることが好ましい。 【0025】 コネクタ部106は、市販のコネクタを使用できる。これらのコネクタは各国工業規格に定められている。製造量の多い5極までのカテーテルに関してはUSB(Universal Serial Bus)コネクタを使用する。9極までのカテーテルに関してはDIN(ドイツ工業規格)コネクタも使用できる。10極以上は複数のコネクタを使用する。コネクタ部106は雄コネクタであり、図示しない接続ケーブルの雌コネクタと接合して使用する。コネクタ形状は、DIN4ピン雄コネクタとDIN8ピン雄コネクタは既存承認品と同じ形状であり、DIN4ピン雄コネクタは、2電極,3電極,4電極,5電極のカテーテル用、DIN8ピン雄コネクタは、6電極,7電極,8電極,9電極のカテーテル用である。 【0026】 また、USBコネクタは、機能性(接続が容易かつ確実)及びコスト面でDINコネクタより優れているので2電極,3電極,4電極,5電極のカテーテルに使用する。 【0027】 以上の構成において、カテーテル100は、屈曲する先端部分(電極部101)と屈曲しない主軸部分(シャフト部102)とが体内に入る。シャフト部102の内空には電極部101を屈曲させるための引っ張り線が、電極信号線(心電図電気信号線)のほかに必要である。この引っ張り線を引っ張ると線が短くなった分だけ、電極部101のチューブが変形しなければならない。通常はU字形に曲がることとなる。上述したように、非屈曲部分であるシャフト部102にステンレスパイプを使用し、屈曲する先端部分(電極部101)をしっかりと支持することで電極部101のチューブのみがU字形に変形することになる。 【0028】 先端部分である電極部101がきれいに、かつ小さな力で曲がるためには。先端の屈曲部分は柔らかくかつできるだけ壁が薄くなければならない。U字に曲がる時外側が伸び、内側が縮むので、引っ張ったり押したりする力が必要である。次のポイントとして、シャフト部102(長さ80cm位)はできるだけ変形しないことが好ましい。従来技術である、シャフト部がメッシュ入りPBTチューブとなっているものは、硬さがPBT自体の硬さに加えてメッシュのステンレス線に太めのものを使うことにより、固くしているが、十分ではない。シャフト部の壁厚が0.2mm程度と薄いので、電極部を屈曲させると、シャフト部までが波をうってしまい、その結果、電極部がうまく曲がらないのである。先端を曲げるためには、さらに力をかけてひっぱってまげねばならない。これに対して、本実施の形態のカテーテル100では、シャフト部102が波打つことはないので、少しの力で精度よく曲げることができる。 【0029】 電極部101が屈曲して心臓を取り囲むことで、電極200,201…を検査対象部位に適切に位置させることができ、これをX線スキャンすることで検査対象部位の心内心電分布を調べて診断及び治療を行うことができる。このように、心臓内の細かな電位のマッピングの目的に使用して好適である。 【0030】 以上説明したように、カテーテル100は、屈曲する先端部分である電極部101と、電極部101の基部を支持するSUS304ステンレスパイプからなるシャフト部102とを備えているので、シャフト部102は屈曲することなく先端部のみを自在に屈折させることができ、心臓の検査対象部位に容易に到達させることができるなど操作性が極めて優れた心臓用カテーテルを提供することができる。このため、操作者の技能レベル要求を下げることができとともに、操作性の向上から検査時間の短縮を図ることができる。 【0031】 また、本実施の形態のカテーテル100は、シャフト部102の外径が、例えば0.8mmであり、従来の一般的なカテーテルの太さ約2mmに比べて大変細い。現在アブレーション手術においては、最低3本、通常5本程度のいろいろな機能のカテーテルを使うのが普通である。このためには、血管にシースをさして、導入孔を確保するのであるが、5箇所も血管を傷つけるのは良くないので、7F(2.4mm)から10F(3.4mm)のシースに2〜3本のカテーテルを挿入している。このような場合を想定するとカテーテルは細ければ細いほど有効である。 【0032】 なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば本発明のカテーテルは、屈曲用ピストンのないカテーテルとしても適用可能である。 【0033】 また、シャフト部に使用するステンレスパイプはどのような種類でもよい。また、ステンレスパイプに代えて他の金属パイプも使用可能である。例えば、ハステロイ、MP35N、エルジロイ、焼き入れ鋼などの鉄系のものに加えて、ベリリウム銅、燐青銅などの銅系のもの、銀などがある。また、プラスチック系ではPEEL、ポリイミドなどが使用候補であり、特にメッシュ入りポリイミドは薄壁のパイプが作れるので有力な材料である。 【0034】 また、シャフト部に使用する金属、例えばステンレスにポリテトラフルオロエチレン(商品名:テフロン)のコーティングをすると、すべりがよくなり挿入しやすい。 【0035】 また、カテーテルを構成する各部材、例えばコネクタ部や電極部の電極の数は実施の形態のものには限定されない。 【産業上の利用可能性】 【0036】 本発明は、検査用及びアブレーション用カテーテルとして利用できる。また、心臓内での操作性を改善するために先端部を自在に屈曲させる屈曲機能を備えるカテーテルに適用して好適である。 【図面の簡単な説明】 【0037】 【図1】本発明の一実施例によるカテーテルの構造を示す図である。 【図2】本発明の一実施例によるカテーテルの電極部の電極の形状・配置を示す図である。 【図3】本発明の一実施例によるカテーテルの電極部の電極の概観を示す図である。 【図4】従来の心臓用のカテーテルの構造を示す図である。 【図5】従来の心臓用のカテーテルの電極部の要部拡大図である。 【符号の説明】 【0038】 100 カテーテル 101 電極部 101a 先端部本体 102 シャフト部 103 接合部 104 結線部 105 ピストン部 106 コネクタ部 200,201,203 電極
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| 【出願人】 |
【識別番号】390004514 【氏名又は名称】インター・ノバ株式会社 【住所又は居所】東京都文京区千駄木1丁目22番24号
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| 【出願日】 |
平成17年3月23日(2005.3.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100110191 【弁理士】 【氏名又は名称】中村 和男
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| 【公開番号】 |
特開2006−263027(P2006−263027A) |
| 【公開日】 |
平成18年10月5日(2006.10.5) |
| 【出願番号】 |
特願2005−83116(P2005−83116) |
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