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【発明の名称】 患者の監視のための装置
【発明者】 【氏名】ミカ・ヨハネス・アンティッラ

【氏名】タパニ・ニックランダー

【要約】 【課題】患者の監視のための装置を提供すること。

【解決手段】本発明は、患者接続用の1つまたは複数のセンサと、患者トランシーバデバイスと、センサと患者トランシーバデバイスとの間でデータを転送することが可能な転送システムとを備える患者の監視のための装置であって、さらに、少なくとも患者トランシーバデバイスによって送信されるデータを受信する基地局/モニタトランシーバデバイスと、装置用の電源として働く電池デバイスとを備える装置に関する。電池デバイス(11)が、センサの1つ(9)の中に取り付けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者接続用の1つまたは複数のセンサと、患者トランシーバデバイスと、前記センサと前記患者トランシーバデバイスとの間でデータを転送することが可能な転送システムとを備える患者の監視のための装置であって、さらに、少なくとも前記患者トランシーバデバイスによって送信されるデータを受信する基地局/モニタトランシーバデバイスと、装置用の電源として働く電池デバイスとを備え、前記電池デバイス(11)が、前記センサ(9、12、14、18、24)の1つの中に取り付けられることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記電池デバイス(11)と、前記センサ(9、12、14、18)とが、一回使用使い捨てデバイスであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記患者トランシーバデバイスが非使い捨てデバイスであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記電池デバイス(11)に活動化要素(20)が設けられ、前記活動化要素(20)は、前記装置を活動化するために取り除く、または切断することができることを特徴とする請求項1、2、または3記載の装置。
【請求項5】
前記センサが生体電位電極を備えることを特徴とする前記請求項1乃至4のいずれか1項記載の装置。
【請求項6】
前記センサ(12)がSpO2プローブを備えることを特徴とする前記請求項1乃至4のいずれか1項記載の装置。
【請求項7】
前記センサ(12)が温度測定プローブを備えることを特徴とする前記請求項1乃至4のいずれか1項記載の装置。
【請求項8】
前記患者トランシーバデバイス(6)が、前記センサ(9、12、14、18)の1つの中に配置されることを特徴とする請求項1または2記載の装置。
【請求項9】
前記患者トランシーバデバイスと前記基地局/モニタトランシーバとの間のデータが、ワイヤレスで送信されるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項10】
前記電池デバイス(11)が、前記センサ(9、12、14、18、24)の1つの中に配置されることを特徴とする請求項1記載の装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、患者接続用の1つまたは複数のセンサと、患者トランシーバデバイスと、センサと患者トランシーバデバイスとの間でデータを転送することが可能な転送システムとを備える患者の監視のための装置であって、さらに、少なくとも患者トランシーバデバイスによって送信されるデータを受信する基地局/モニタトランシーバデバイスと、装置用の電源として働く電池デバイスとを備える装置に関する。
【背景技術】
【0002】
患者の監視は、血圧、脈拍数、生体電位信号、すなわち心電図(ECG)、脳電図(EEG)、および筋電図(EMG)/エントロピー、さらには温度、血中酸素飽和度(SpO2)、ガス測定値など、健康管理における基本的な診断および臨床データを提供する。患者の移動性および快適さを向上させるために、患者遠隔計測機構などのワイヤレス監視デバイスが開発されている。ワイヤレスシステムはまた、看護環境内のケーブルの数を減少させることによって、入院患者のワークフロー効率を向上させることもできる。
【0003】
ECG電極、SpO2プローブ、または温度プローブなど、生理信号を取得するセンサは、再利用可能な物品、または使い捨て物品にすることができる。多くの場合、衛生上および実用上の理由から、使い捨て物品が好ましい。
【0004】
設置された典型的な患者遠隔計測機構は、4つの基本的な要素、すなわち、1.遠隔計測送信機、例えばECG遠隔計測送信機と、2.システムの基地局/受信機と、3.電極、例えば患者接続用の使い捨てECG電極と、4.電極を遠隔計測送信機に接続するケーブルシステム、例えばECGリード線とを備える。LifeSync(商標)ワイヤレスECGシステム、およびPCT明細書WO2004/028344号に記載されているシステムを、従来技術解決策の例として挙げることができる。
【0005】
典型的な患者遠隔計測送信機は、送信機用の電源として働く2〜3個のAA(A)サイズ電池セルを有する。電池充電/交換をせずに十分に長く動作することが、ワイヤレス送信機に対する顧客要求である。多くの健康管理の用途では、特に病院看護プロセスでは、1人の患者での連続動作が要求される。デバイス充電は、患者間に行われるべきである。そのようなプロセスの例は、患者搬送、手術、または緊急入院である。
【0006】
電池の容量は、2人以上の患者に対して持続する可能性があるが、充電は、任意の患者監視中断を回避するために、患者間に同期すべきである。電池の消耗を予測して示すために、様々な警報および表示器システムが開発されている。これらの警告システム、例えば一般的に使用されている発光ダイオード(LED)または音響発生器がまた、残りの電池容量のいくらかを消費し、消耗プロセスを速める。
【0007】
電池技術の発展にも関わらず、電池のサイズおよび重量がワイヤレスシステムの使用を制限する。電池交換または充電プロセスが管理される必要がある。デバイスは、複製の電池ユニットが購入されて循環されない限り、充電時に使用不能である。電池管理での任意の中断は、必要なときにシステムを動作不能にする可能性がある。予期せぬ機能停止は、患者の看護ではとても許容できないものである。換言すると、従来技術の欠点は、不確かな電池管理であり、すなわち、使用される電池が必要な限り活性状態を保つか否かを確信することができないことである。常に、監視ステップの開始時に、既存の電池を新しい電池に交換することは十分に可能であり、しかし依然として、人為的ミスにより前記交換ステップが忘れられる可能性がありえ、したがって、人間の行動が重要な因子になる場合があり、使用される現代的な技術にも関わらず難しい欠点をもたらす場合がある。
【特許文献1】PCT明細書WO2004/028344号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、従来技術の欠点をなくすことができる装置を得ることである。これは、本発明によって達成される。本発明の装置は、電池デバイスがセンサの1つの中に接続されることを特徴とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の利点は、電池交換が、使用者にとって途切れのない操作であり、ワイヤレス監視の開始時に電池が充電されていない危険が回避されることである。これは、本発明では、例えば測定システムの使い捨て部分、すなわちECG電極内に電池を嵌め込むことができることによる。各患者に新しい電極または同様の使い捨て物品を選択し、使用することは、通常の臨床実践であり、標準的なプロセスの一部である。これは、多くの生理学測定システムおよび関連の使い捨て物品に関して当てはまる。電池は、それらの容量が、意図される看護プロセスの用途で1人の患者を監視するために必要とされる容量を十分に上回るように選択することができる。一回使用物品の簡単な処分を可能にするために、無毒の環境に優しい電池技術、例えば補聴器で使用される亜鉛空気電池が使用されることが好ましい。電池は、本発明の十分な利点として、取り除かれる際に電極と共に処分することができ、あるいは、それが好ましい場合には再利用のために循環させることができる。本発明は、単純化されたプロセスによる向上されたワークフロー効率、および測定のより高い信頼性を提供する。これは、各患者に対してどの新しい電極または類似物が選択されるかに応じて、通常の臨床実践の使用に関連して、新たな未使用の電池が常に自動的に選択されることによる。
【0010】
以下、添付図面を参照しながら本発明をより詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1に、典型的な従来技術ワイヤレス患者監視システムを図式的に示す。参照番号1は、ECG遠隔計測トランシーバデバイスを示す。参照番号2は、システムの基地局/モニタトランシーバデバイスを示す。基地局/トランシーバデバイスは、トランシーバデバイス1によってワイヤレスで送信されるデータを受信する。また、これに関して、必要な場合には、基地局/モニタトランシーバデバイスがトランシーバデバイス1に情報を送信することもできることに留意しなければならない。参照番号3は、センサ、例えば患者接続用の使い捨てECG電極を示す。参照番号4は、転送システム、例えば、遠隔計測送信機デバイス1に電極を接続するECGリード線を示す。参照番号5は、送信機デバイス1用の電源として働く電池デバイスを示す。電池デバイス5は、例えば、上述したように2〜3個のAA(A)サイズの電池セルからなるユニットにすることができ、または例えばリチウム電池ユニットにすることができる。
【0012】
図1に示されるシステムは、使い捨てECG電極3を使用し、すなわち各患者に対して新しい電極が選択される。図1に示されるシステムの他の要素は、再利用可能である。電池デバイス5の充電または交換は、任意の患者監視中断を回避するために、患者間に同期しなければならない。図1に示されるシステムは、上述した従来技術の欠点を有する。
【0013】
図2に、本発明の一実施形態を示す。図2に示される実施形態は、ワイヤレスECG測定システムである。図2に示されるシステムは、図1に示されるシステムと同じ要素を備える。参照番号6は、患者トランシーバデバイスを示し、参照番号7は、基地局/モニタトランシーバデバイスを示し、参照番号8および9は、センサ、この実施形態では患者接続用の電極を示し、参照番号10は、転送システム、この実施形態では電極8と患者トランシーバデバイス6とを接続するケーブルシステムを示し、参照番号11は、電池デバイスを示す。電極9は、例えばスナップ式コネクタを使用することによって患者トランシーバデバイス6に接続することができる。上で述べたように、参照番号8および9は、電極、すなわちシステムの使い捨て部分を示す。本発明の基本的な着想によれば、電池デバイス11が、使い捨て部分の1つ、すなわちこの実施形態では電極9の中に取り付けられる。使用者が患者トランシーバデバイス6を電極9に接続すると、システムが活動化される。また、測定すべき信号が存在しない場合にシステムが省エネルギーモードに移行されるようにシステムを設計することも可能である。
【0014】
上述し、図2に示したように、電池デバイス11は、1つのECG電極9内に嵌め込まれる。しかし、例えばケーブル部または何らかの他の接続デバイスを使用することによって電池デバイス11を1つの電極に取り付けることも、本発明の精神の範囲内である。電池デバイス11は、電極9の製造工程中に電極9内に配置することができる。他の電極8は、任意の電池デバイスを有さない標準的な電極にすることができる。全ての電極が、一回使用使い捨て電極である。図示される実施形態では、電極8は、図2で電極9によって示されるのと同様に、リード線ケーブルを介して、または直接的に測定電子機器に接続される。嵌め込まれた電池デバイス11を有する電極9は、生理信号用の接触端子、および電源用の接触端子を有する。監視が完了すると、全ての電極8、9が処分され、次の患者に対して新しい電極が選択される。また、他の適当な処置を用いることによって、例えば、電池デバイスを適切な位置に配置することによって、適当なシールスイッチを切断することによって、粘着テープなどの活動化要素を取り除くことによって、または何らかの他の活動化要素を使用することによって、システムを活動化することもできる。
【0015】
図3に、本発明の第2の実施形態を示す。この実施形態は、使い捨てSpO2プローブ12に基づいており、プローブ12は、粘着テープ構造の上に構築された発光ダイオード、光検出器、および関連の電子機器を有する。これらのプローブは、臨床実践で一般的に使用されている。センサ12は、使用後に処分される。この実施形態では、電池デバイス11は、SpO2センサ設計に組み込まれる。図3で、参照番号13は電気コネクタを示し、そこにケーブルまたは患者トランシーバデバイス6を接続することができる。電池デバイス11は、例えば電気コネクタ13の下に配置することができる。監視電子機器は、センサに接続されると、センサ接続を通して電力供給され、臨床データを取得し、表示ユニットを有する基地局/モニタトランシーバデバイスに臨床データを送信することができる。これに関して、上述したものなど他の活動化システムを図3の実施形態で使用することもできることを理解しなければならない。患者トランシーバデバイス6は、好ましくは多用途のデバイスであり、したがって、再利用可能なデバイスとして患者トランシーバデバイスを使用することが有利である。すなわち、患者トランシーバデバイスは、複数の測定または患者に使用されるように意図され、したがって再利用可能なデバイスが有利である。しかし、少なくともいくつかの状況では、一回使用使い捨て患者トランシーバデバイスを使用することも十分に可能である。
【0016】
図4に、本発明の第3の実施形態を示す。この実施形態は、粘着テープ構造17の上に構築されたサーミスタ15と、温度測定電子機器16と、電池デバイス11と、患者トランシーバデバイス6とからなるセンサ14である。前記温度測定プローブが患者の皮膚の上に配置されると、測定が開始される。また、他の活動化原理、例えば、システムを活動化させるために取り除くことができる粘着テープ20をこの実施形態で使用することもできる。この実施形態では、ユニット全体を使い捨てにすることができ、使用後に処分することができる。しかし当然、患者トランシーバデバイス6が別個の非使い捨てユニットであって、図3に示されるようにデバイス6をプローブに接続することができる実施形態とすることも十分に可能である。
【0017】
図5に、本発明の第4の実施形態を示す。この実施形態はガスセンサであり、このセンサは、例えば、患者からの呼吸ガスが流れる管路に接続することができる。測定すべき呼吸ガスは、管路19を通って、測定チャンバを備える使い捨てガスセンサユニット18に流れる。また、本発明によれば、ガスセンサユニット18が電池デバイス11を備える。参照番号20はY部片を示し、この部片は、人工呼吸器のガス循環システムに接続することができる。図5で、参照番号6は患者トランシーバデバイスを示し、このデバイスは、基本的には図3に示されるのと同様に、電気コネクタ13を使用することによってガスセンサユニット18に接続することができる。
【0018】
図6に、本発明の第5の実施形態を示す。この実施形態は、EEGまたはEMGセンサであり、このセンサは、麻酔の深さを測定するために使用することができる。このセンサでは、3つのEEGもしくはEMG電極21、22、および23が使い捨てセンサ構造24の一部である。電極は、センサの使用中に皮膚接点を提供する。電池デバイス11は、使い捨てセンサ構造24に取り付けられる。参照番号26は、センサに接続された非使い捨てトランシーバを示す。
【0019】
上述した本発明の実施形態は、本発明を限定することを意図するものでは決してなく、特許請求の範囲の範囲内で本発明を自由に変更することができる。また、図面の符号に対応する特許請求の範囲中の符号は、単に本願発明の理解をより容易にするために用いられているものであり、本願発明の範囲を狭める意図で用いられたものではない。そして、本願の特許請求の範囲に記載した事項は、明細書に組み込まれ、明細書の記載事項の一部となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】典型的な従来技術ワイヤレス患者監視システムを図式的に示す図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施形態を示す図である。
【図4】本発明の第3の実施形態を示す図である。
【図5】本発明の第4の実施形態を示す図である。
【図6】本発明の第5の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
【0021】
1 ECG遠隔計測トランシーバデバイス
2、7 基地局/モニタトランシーバデバイス
3、8、9 センサ、電極
4、10 転送システム
5、11 電池デバイス
6 患者トランシーバデバイス
12 使い捨てSpO2プローブ
13 電気コネクタ
14 センサ
15 サーミスタ
16 温度測定電子機器
17 粘着テープ構造
18 ガスセンサユニット
20 粘着テープ
21、22、23 EEGもしくはEMG電極
24 使い捨てセンサ構造
26 非使い捨てトランシーバ
【出願人】 【識別番号】506001491
【氏名又は名称】インストゥルメンタリウム コーポレイション
【出願日】 平成17年12月27日(2005.12.27)
【代理人】 【識別番号】100093908
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 研一

【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博

【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久

【公開番号】 特開2006−187610(P2006−187610A)
【公開日】 平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願番号】 特願2005−373769(P2005−373769)