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【発明の名称】 ディジタル画像処理方法及びシステム
【発明者】 【氏名】ピナキ・ゴッシュ

【氏名】プリーシッシュ・クマール・エム

【要約】 【課題】ディジタル画像処理方法を提供する。

【解決手段】本方法は、(i)所定の条件に基づいて、処理すべき画像についてのデータ集合をセグメント化する行為と、(ii)前記セグメント化したデータ集合の最大強度投影を生成する行為と、(iii )前記行為(ii)に並行して前記データ集合について再構成によるクロージング処理を施す行為と、(iv)論理積関数によって前記行為(i)の結果を前記行為(iii )の結果と組み合わせる行為と、(v)前記行為(ii)の結果の中の不所望な強度のピクセルを前記行為(iv)の結果からの所望の強度のピクセルと置換する行為とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用イメージングのためのディジタル画像処理方法であって、
(i)所定の条件に基づいて、処理すべき画像についてのデータ集合をセグメント化する行為と、
(ii)前記セグメント化したデータ集合の最大強度投影を生成する行為と、
(iii )前記行為(ii)に並行して前記セグメント化したデータ集合について再構成によるクロージング処理を施す行為と、
(iv)論理積関数によって前記行為(i)の結果を前記行為(iii )の結果と組み合わせる行為と、
(v)前記行為(ii)の結果の中の不所望な強度のピクセルを前記行為(iv)の結果からの所望の強度のピクセルと置換する行為と、
を含んでいるディジタル画像処理方法。
【請求項2】
前記行為(i)は更に、関心のある領域及び用途の内の少なくとも1つに基づいて前記データ集合をセグメント化することを含んでいる、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記用途は、高強度領域を囲む低強度領域の視覚化及びその逆の視覚化の内の少なくとも1つを含んでいる、請求項2記載の方法。
【請求項4】
処理装置(10)を有するディジタル画像処理システムであって、
前記処理装置(10)が、(i)所定の条件に基づいて、処理すべき画像についてのデータ集合をセグメント化する行為と、(ii)前記セグメント化したデータ集合の最大強度投影を生成する行為と、(iii )前記行為(ii)に並行して前記セグメント化したデータ集合について再構成によるクロージング処理を施す行為と、(iv)論理積関数によって前記行為(i)の結果を前記行為(iii )の結果と組み合わせる行為と、(v)前記行為(ii)の結果の中の不所望な強度のピクセルを前記行為(iv)の結果からの所望の強度のピクセルと置換する行為とを実行するようにプログラムされていること
を特徴とするディジタル画像処理システム。
【請求項5】
前記データ集合が、関心のある領域及び用途の内の少なくとも1つに基づいてセグメント化される、請求項4記載のディジタル画像処理システム。
【請求項6】
前記関心のある領域が、手動及び自動手順の内の少なくとも1つによって選択される、請求項5記載のディジタル画像処理システム。
【請求項7】
前記用途が、高強度領域を囲む低強度領域の視覚化及びその逆の視覚化の内の少なくとも1つを含んでいる、請求項5記載のディジタル画像処理システム。
【請求項8】
処理すべき画像についてのデータ集合を読み出す手段と、
出力画像を生成するように画像データ集合を処理する手段であって、出力画像を生成するために最大強度投影と最小強度投影とを組み合わせるようにプログラムされている当該処理する手段と、
を有するディジタル画像処理システム。
【請求項9】
前記出力画像は更に、2次元及び3次元形式の内の少なくとも1つを含んでいる、請求項8記載のディジタル画像処理システム。
【請求項10】
前記の画像データを処理する手段は更に、解剖学的構造を画像化するように構成されており、該解剖学的構造は、高強度領域を囲む低強度領域及びその逆の内の少なくとも1つを含んでいる、請求項8記載のディジタル画像処理システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に云えば画像処理方法及びシステムに関し、より具体的には医用イメージングにおけるディジタル画像処理方法及びシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
医用イメージングにおいて、血管、脊椎、血管内の狭窄などのような生体要素を視覚化するために、放射線技師は一般にこのような生体要素の画像についてのデータ集合を処理するための最大強度投影(MIP)手法を使用している。
【0003】
画像処理するための最大強度投影手法を使用する手順は、厄介であるばかりでなく、時間がかかる。
【0004】
医用イメージングにおける画像処理のために、特に明るい周辺の中の暗い領域の視覚化又はその逆の視覚化のために、既知のシステムは、出力画像が相対的に明るい周辺の中の暗い領域を又はその逆を明瞭に(視覚可能に)描出するような手順を提供していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、当該分野では、出力画像が相対的に明るい周辺の中の暗い領域を又はその逆を明瞭に(視覚可能に)描出するように、明るい周辺の中の暗い領域を又はその逆を視覚化することが要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態では、ディジタル画像処理方法を提供する。該方法は、(i)所定の条件に基づいて、処理すべき画像についてのデータ集合をセグメント化する行為と、(ii)前記セグメント化したデータ集合のMIPを生成する行為と、(iii )前記行為(ii)に並行して前記セグメント化したデータ集合について再構成によるクロージング処理(closing-by-reconstruction) を施す行為と、(iv)論理積関数によって前記行為(i)の結果を前記行為(iii )の結果と組み合わせる行為と、(v)前記行為(ii)の結果の中の不所望な強度(情報)のピクセルを前記行為(iv)の結果からの所望の強度のピクセルと置換する行為とを含む。
【0007】
別の実施形態では、ディジタル画像処理システムを提供する。該システムは、(i)所定の条件に基づいて、処理すべき画像についてのデータ集合をセグメント化する行為と、(ii)前記セグメント化したデータ集合のMIPを生成する行為と、(iii )前記行為(ii)に並行して前記セグメント化したデータ集合について再構成によるクロージング処理を施す行為と、(iv)論理積関数によって前記行為(i)の結果を前記行為(iii )の結果と組み合わせる行為と、(v)前記行為(ii)の結果の中の不所望な強度(情報)のピクセルを前記行為(iv)の結果からの所望の強度のピクセルと置換する行為とを実行するようにプログラムされているコンピュータを有する。
【0008】
更に別の実施形態では、ディジタル画像処理システムを提供する。該システムは、処理すべき画像についてのデータ集合を読み出す手段を含む。画像データ集合を処理する手段が、出力画像を生成する。該処理する手段は、出力画像を生成するために最大強度投影と最小強度投影とを組み合わせるようにプログラムされている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下の詳しい説明では、その一部を形成する添付の図面を参照する。図面には、実施することのできる特定の実施形態を例として示している。これらの実施形態は、当該分野において通常の技能を有する者が該実施形態を実施できるように充分に詳しく説明される。また、他の実施形態を利用することができること、及びこのような実施形態の範囲から逸脱することなく論理的、機械的、電気的及び他の変更を行うことができることは勿論である。従って、以下の詳しい説明は制限の意味で解釈すべきではない。
【0010】
明るい周辺の中の暗い領域、例えば、明るい脊椎の中の暗い血管を、或いは暗い周辺の中の明るい領域、例えば、血管の中の狭窄を診断する際に、画像データ集合を処理するために最大強度投影を使用すると、その結果として、暗い領域又は明るい領域に対応するかなりの量の有用な画像データが失われる(図1参照)。
【0011】
本発明の様々な実施形態は、例えば、X線イメージング、CT走査、磁気共鳴イメージング、血管イメージングなどにおいて使用するため、医用イメージングにおいてディジタル画像処理方法及びシステムを提供する。しかしながら、これらの実施形態はこのように制限されるものではなく、例えば、材料や構造などのイメージングのような他のシステムに関連して実現することができる。
【0012】
一般的に云えば、本発明の一実施形態はディジタル画像処理システムに関するものであり、該システムは、明るい周辺の中の暗い領域の解剖学的構造及びその逆の場合の解剖学的構造を視覚化するように実質的に明瞭である出力画像を得るために、最大強度投影と最小強度投影とを組み合わせることを含む。
【0013】
具体的に述べると、システムは、処理すべき画像についてのデータ集合を読み出す読出し部分と、出力画像を生成するように前記読み出したデータ集合を処理する処理部分(処理手段)とを含み、該処理部分は、出力画像を生成するために最大強度投影と最小強度投影とを組み合わせるようにプログラムされている。画像は表示装置で表示される。
【0014】
一例では、システムは脊椎の中の血管を視覚化及び/又は分析するために構成されており、この血管は出力画像において実質的に明瞭である。
【0015】
他の例では、血管内の狭窄の分析、頭蓋内の暗い血管の視覚化などが含まれる。
【0016】
図2は、本発明の一実施形態によるディジタル画像処理システムのブロック図を示す。本システムは、処理すべき画像についての入力データ集合を読み出して処理するように構成されている処理装置10を含む。作動装置20が、入力データ集合を読み出して処理するように処理装置10に命令するために、処理装置10に接続されている。作動装置20はユーザによる処理装置10の対話型動作を支援する。表示装置30が、処理装置10からの出力画像を表示するために、処理装置10に接続されている。処理装置10において実行するためのプログラムを記憶しているメモリ40が、処理装置10に接続されている。
【0017】
図3は、本発明の一実施形態によるシステムによって遂行される方法の様々な行為の流れ図を示す。
【0018】
例示されているように、行為101において、処理すべき画像についてのデータ集合を読み出す。例えば、データ集合は、脊椎の中の血管、血管内の狭窄等を表すものであってよい。
【0019】
行為202において、読み出したデータ集合を、関心のある領域(ROI)又は用途の内の少なくとも1つに基づいてセグメント化する。
【0020】
一例では、用途が血管内の狭窄を観察することを対象としている場合、血管がセグメント化される。
【0021】
別の例では、用途が明るい脊椎の中の暗い血管を観察することを対象としている場合、脊椎がセグメント化される。
【0022】
一実施形態では、関心のある領域はユーザによって手動によって選択されるか、又はコンピュータ・プログラムによって自動的に選択するように設定される。
【0023】
例えば、セグメント化は領域成長法によって実行される。この場合、任意の種(seed)のピクセルを選び、これを近隣のピクセルと比較する。この種のピクセルに近隣の同様なピクセルを付け加えることによって1つの領域が成長し、このようにして領域の寸法が増大する。
【0024】
ここで、画像のデータ集合は2次元(2D)データ集合であっても3次元(volume)データ集合であってもよいことに留意されたい。
【0025】
行為302において、セグメント化したデータ集合について最大強度投影を行う。
【0026】
行為302と並行にした行為402において、セグメント化したデータ集合について再構成によるクロージング処理を行う。
【0027】
例示されているように、行為502において、再構成によるクロージング処理を行ったデータ集合を、論理積関数によって前記セグメント化したデータ集合(行為202の結果)と組み合わせる。
【0028】
ここで、最大強度投影の生成及び再構成によるクロージング処理はセグメント化を行うことなく最初のデータ集合について実行することができることに留意されたい。しかしながら、このような直接的な実行では、有意な明瞭さを持つ画像が得られないことがあり、また時間がかかり過ぎる。
【0029】
行為602において、最大強度投影画像(行為302の結果)の中の不所望な強度のピクセルは、再構成によるクロージング処理を行ったデータ集合とセグメント化したデータとを論理的に組み合わせること(行為502)によって得られた所望の強度のピクセルと置換される。
【0030】
ここで、不所望な強度のピクセルは用途に基づいて規定されることに留意されたい。例えば、用途が明るい周辺の中の暗い領域を観察することを対象としている場合、明るいピクセルは不所望な強度のピクセルと呼ばれ、暗いピクセルが所望の強度のピクセルと呼ばれることになる。
【0031】
また、用途が暗い周辺の中の明るい領域を観察することを対象としている場合、暗いピクセルは不所望な強度のピクセルと呼ばれ、明るいピクセルが所望の強度のピクセルと呼ばれることになる。
【0032】
行為702において、出力画像が表示装置30で表示される。
【0033】
図4は、図3に示した方法を使用して得られた出力画像の例を示す。この出力画像は明るい脊椎の中の暗い血管を実質的に明瞭に表している。
【0034】
このように、本発明の様々な実施形態では、医用イメージングにおけるディジタル画像処理システムを記述している。本発明の別の実施形態では、医用イメージングにおけるディジタル画像処理方法を記述している。
【0035】
本発明を様々な特定の実施形態について説明したが、当業者には、本発明を様々に修正して実施し得ることは明らかであろう。とは言え、このような修正は全て、特許請求の範囲内に包含されていると見なされる。また、図面の符号に対応する特許請求の範囲中の符号は、単に本願発明の理解をより容易にするために用いられているものであり、本願発明の範囲を狭める意図で用いられたものではない。そして、本願の特許請求の範囲に記載した事項は、明細書に組み込まれ、明細書の記載事項の一部となる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】最大強度投影によって生成された従来の放射線画像を示す。
【図2】本発明の一実施形態によるディジタル画像処理システムのブロック図を示す。
【図3】本発明の一実施形態によるディジタル画像処理方法の様々な行為の流れ図を示す。
【図4】本発明の一実施形態による図3の方法の行為によって得られた脊椎の中の血管の放射線画像を示す。
【出願人】 【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【出願日】 平成17年12月21日(2005.12.21)
【代理人】 【識別番号】100093908
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 研一

【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博

【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久

【公開番号】 特開2006−187605(P2006−187605A)
【公開日】 平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願番号】 特願2005−367305(P2005−367305)