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【発明の名称】 内視鏡システム
【発明者】 【氏名】森 智洋
【住所又は居所】東京都板橋区前野町2丁目36番9号 ペンタックス株式会社内

【要約】 【課題】プロセッサとスコープの接続動作と電源入力操作とを、確実かつ効率的に行なう内視鏡システムを提供する。

【解決手段】突起部26が位置決め穴38に嵌合するように、コネクタ22がコネクタ差込口に挿入されると、係合部24が、ローラ54を経て導入板52に接する位置まで移動される。そして、スコープ着脱レバー36が矢印Aの示す方向に押し下げられると、これに連動して導入板52は下側に移動し、係合部24は、導入板52に設けられたカム溝に係合しながら、切欠50に沿ってコネクタ差込口の底面34B側に移動する。コネクタ22は、コネクタ差込口の底面34Bに接する位置まで移動すると、底面34Bに設けられた電源スイッチを押下する。さらに、コネクタ22が電極48と電気的に接続されることにより、プロセッサ30が起動する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、前記プロセッサに着脱自在に取付けられるスコープとを含む内視鏡システムであって、
前記スコープが、前記プロセッサに取付けられるためのコネクタを有し、
前記プロセッサが、前記コネクタを取付けるための取付け部材と、前記取付け部材に設けられた電源スイッチと電極とを有し、
前記コネクタが前記取付け部材に取付けられることにより、前記コネクタと前記電極とが電気的に接続されるとともに、前記コネクタが前記電源スイッチを押下し、前記プロセッサに電力が供給されることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項2】
前記プロセッサが、前記コネクタと前記電極とが電気的に接続されたか否かを判断する判断手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項3】
前記電極が、前記取付け部材の表面に設けられており、前記取付け部材の表面のうちで前記電極の周囲が絶縁されていることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡システム。
【請求項4】
前記電極が、前記コネクタが接続されていない状態において前記取付け部材の表面から突出しており、前記コネクタが接続されると前記取付け部材の表面内に退避し、前記判断手段が、前記電極の退避によって前記コネクタと前記電極とが電気的に接続されたと判断することを特徴とする請求項2に記載の内視鏡システム。
【請求項5】
前記取付け部材が、前記取付け部材に設けられた凹部の底面側に前記コネクタの先端部を移動させるためのレバーを含むことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項6】
プロセッサに取付けられるためのコネクタを有するスコープであって、
前記コネクタを取付けるための取付け部材に設けられた電源スイッチと電極とを有するプロセッサに前記コネクタが取付けられることにより、前記コネクタと前記電極とが電気的に接続されるとともに、前記コネクタが前記電源スイッチを押下し、前記プロセッサに電力を供給させることを特徴とするスコープ。
【請求項7】
スコープが有するコネクタを取付けるための取付け部材と、前記取付け部材に設けられた電源スイッチと電極とを有するプロセッサであって、
前記コネクタが前記取付け部材に取付けられることにより、前記コネクタと前記電極とが電気的に接続されるとともに、前記コネクタが前記電源スイッチを押下し、電力が供給されることを特徴とするプロセッサ。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡システムに関し、特に、プロセッサとスコープの接続動作と電源入力操作とを、確実かつ効率的に行なう内視鏡システムに関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡装置は、一般に、画像データ処理等を行なうプロセッサと、被写体に光を導光するライトガイド等を備えたスコープとで構成される。そして、プロセッサとスコープとは着脱自在であり、使用時には、プロセッサとスコープとの接続動作の後に電源スイッチをオンにして内視鏡装置を起動する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
内視鏡装置が使用される場合、スコープがプロセッサに取付けられた後に、プロセッサに設けられた電源スイッチをオンにする。このように内視鏡装置の使用を開始するためには、いくつかの操作が必要とされる。また、誤った操作によりプロセッサとスコープとが接続されていなかった場合においても、接続されていないことが検知できずにプロセッサの電源をオンにしてしまう場合があり、被写体観察の開始が遅れてしまう。
【0004】
本発明は、プロセッサとスコープの接続動作と電源入力操作とを、確実かつ効率的に行なう内視鏡システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の内視鏡装置システムは、プロセッサと、プロセッサに着脱自在に取付けられるスコープとを含む内視鏡システムであって、スコープは、プロセッサに取付けられるためのコネクタを有し、プロセッサは、コネクタを取付けるための取付け部材と、取付け部材に設けられた電源スイッチと電極とを有する。そして、コネクタが取付け部材に取付けられることにより、コネクタと電極とが電気的に接続されるとともに、コネクタが電源スイッチを押下し、プロセッサに電力が供給されることを特徴とする。
【0006】
プロセッサは、コネクタと電極とが電気的に接続されたか否かを判断する判断手段をさらに有することが好ましい。この場合において、例えば、例えば、電極が、取付け部材の表面に設けられており、取付け部材の表面のうちで電極の周囲が絶縁されている。また、電極が、コネクタが接続されていない状態において取付け部材の表面から突出しており、コネクタが接続されると取付け部材の表面内に退避し、判断手段が、電極の退避によってコネクタと電極とが電気的に接続されたと判断する。
【0007】
取付け部材は、取付け部材に設けられた凹部の底面側にコネクタの先端部を移動させるためのレバーを含むことが望ましい。
【0008】
本発明のスコープは、プロセッサに取付けられるためのコネクタを有する。そして、スコープは、コネクタを取付けるための取付け部材と、取付け部材に設けられた電源スイッチと電極とを有するプロセッサにコネクタが取付けられることにより、コネクタと電極とが電気的に接続されるとともに、コネクタが電源スイッチを押下し、プロセッサに電力を供給させることを特徴とする。
【0009】
本発明のプロセッサは、スコープが有するコネクタを取付けるための取付け部材と、取付け部材に設けられた電源スイッチと電極とを有する。そして、プロセッサは、コネクタが取付け部材に取付けられることにより、コネクタと電極とが電気的に接続されるとともに、コネクタが電源スイッチを押下して、電力が供給されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、プロセッサとスコープの接続動作と電源入力操作とを、確実かつ効率的に行なう内視鏡システムを実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、第1の実施形態における電子内視鏡装置を概略的に示す斜視図である。
【0012】
電子内視鏡装置10は、被写体である患者の体腔内の撮影に用いられるスコープ20と、スコープ20から送られてくる画像信号を処理するプロセッサ30を備える。スコープ20にはコネクタ22が設けられ、プロセッサ30にはスコープ取付け部材32が設けられている。そして、コネクタ22が、スコープ取付け部材32に設けられた凹部であるコネクタ差込口34に差込まれることにより、スコープ20は、プロセッサ30に着脱自在に取付けられる。
【0013】
図2は、本実施形態におけるスコープ取付け部材32を示す正面図である。
【0014】
コネクタ差込口34には、コネクタ22を所定の位置に取付けるための2つの同じ取付け機構44が設けられている。また、スコープ取付け部材32にはスコープ着脱レバー36が設けられている。コネクタ22は、コネクタ差込口34の所定の位置まで挿入された後に、スコープ着脱レバー36が矢印Aの示す方向に押し下げられることにより、先端部(図示せず)がコネクタ差込口34の底面34Bに接するまで挿入される。底面34Bには、コネクタ22に設けられた接点ピン(図示せず)が挿入される複数の挿入口42とともに、プロセッサ30の電源スイッチ40が設けられている。電源スイッチ40は、ボタン式のスイッチであり、コネクタ22の先端部によって押下されるとオンになる。なお、コネクタ差込口34の上方には、コネクタ22を所定の位置に挿入させるための位置決め穴38が設けられている。また、スコープ取付け部材32の下側には、ライトガイド(図示せず)が差込まれるライトガイド差込口46が設けられている。
【0015】
図3は、スコープ着脱レバー36が操作されていない状態のスコープ取付け部材32と、コネクタ22とを示す斜視図である。図4は、コネクタ差込口34の内側から見た、取付け機構44の一部である導入板に設けられたカム溝を示す図である。図5は、スコープ着脱レバー36が押し下げられた状態のスコープ取付け部材32を示す斜視図である。
【0016】
コネクタ差込口34の内壁面34Sには、2つの直線状の切欠50が設けられている。そして、切欠50の外側に取付け機構44が設けられている。取付け機構44には、スコープ着脱レバー36が矢印Aの示す方向に押し下げられると、これに連動して下側に動く導入板52と、係合部24を導入板52のカム溝に移動させるローラ54が含まれる。取付け機構44は、以下のように、切欠50を介してコネクタ22の側面に設けられた係合部24を固定しつつ、係合部24を移動させる。この結果、コネクタ22は、接点ピン28の外周にあるコネクタ先端部29がコネクタ差込口34の底面34Bに接する取付け位置まで移動される。
【0017】
まず、図3に示すようにスコープ着脱レバー36が操作されていない状態で、突起部26が位置決め穴38に嵌合するようにコネクタ22がコネクタ差込口34に挿入され、係合部24が、ローラ54を経て導入板52に接する位置まで移動される。このとき、係合部24は、導入板52のカム溝56の端部に位置している(図4参照)。そして、スコープ着脱レバー36が矢印Aの示す方向に押し下げられると、これに連動して導入板52は矢印Bの示すように下側に移動する。導入板52が移動するのに対し、コネクタ差込口34の内壁面34Sは固定されているため、係合部24は、矢印Cの示すように、カム溝56に係合しながら切欠50に沿ってコネクタ差込口34の底面34B側に移動する。すなわち、このスコープ着脱レバー36の操作に伴う導入板52の移動により、カム溝56は、切欠50においてコネクタ差込口34の底面34B側に移動する(図5参照)。
【0018】
コネクタ差込口34の側面34Sには、コネクタ22との電気的な接続のための電極48が設けられている。そして、コネクタ22が取付け位置まで移動すると、コネクタ先端部29が電源スイッチ40を押圧するとともに、コネクタ22は電極48と電気的に接続される。このように、電源スイッチ40が押下され、なおかつコネクタ22と電極48が接続されると、プロセッサ30に電力が供給され、プロセッサ30は起動する。コネクタ22と電極48との接続は、プロセッサ30に設けられたCPU(図示せず)が、スコープ20からコネクタ22、および電極48を介して送信される電気信号を受信することにより、検知される。このように、電極48に対するコネクタ22の接続を検知し、さらに起動後に電極48を介してプロセッサ30とスコープ20との間で信号を授受するために、コネクタ差込口34の側面34Sのうち、電極48を含まない領域は絶縁されている。
【0019】
電源スイッチ40が押下されたことを示す信号がCPUに送信されたにも関わらず、コネクタ22と電極48とが電気的に接続されていない場合、コネクタ22ではなく、異物等によって電源スイッチ40が押下されているといった何らかの異常が生じている。この場合、CPUがプロセッサ30を起動させないことから、誤作動を防止できるとともに、スコープ20がプロセッサ30に正しく取付けられていないことがユーザにより容易に検知される。
【0020】
図6は、スコープ20のプロセッサ30への取付けによるプロセッサ30の起動ルーチンを示すフローチャートである。
【0021】
コネクタ22が、コネクタ差込口34に挿入されると、起動ルーチンが開始する。ステップS1では、電源スイッチ40がコネクタ先端部29により押下されているか否かが判断され、電源スイッチ40が押下されていると判断されると、ステップS2に進む。ステップS2では、電極48がコネクタ22と導通したか否か、すなわち電気的に接続されたか否かが判断される。電極48がコネクタ22と電気的に接続されていると判断された場合、ステップS3に進み、電極48がコネクタ22と電気的に接続されていないと判断された場合、ステップS1に戻る。ステップS3では、プロセッサ30の電源がオンになり、プロセッサ30の起動ルーチンが終了する。
【0022】
以上のように、本実施形態によれば、コネクタ22をスコープ取付け部材32に取付けると自動的にプロセッサ30が起動するため、プロセッサ30とスコープ20の接続動作と電源入力操作とを迅速に行なう内視鏡システムを実現できる。さらに、コネクタ22と電極48との接続を確認した上でプロセッサ30を起動させるため、誤った動作による起動を防止することが可能である。
【0023】
図7は、第2の実施形態におけるスコープ取付け部材32とコネクタ22を示す、一部を断面とした側面図である。図8は、コネクタ22が取付けられた状態のスコープ取付け部材32を示す、一部を断面とした側面図である。
【0024】
第2の実施形態においては、電極48のみが、第1の実施形態と異なっている。すなわち、第1の実施形態においては、電極48はコネクタ差込口34の内壁面34Sに沿って設けられていたのに対し、本実施形態においては、コネクタ22が取付けられていないときには、電極48は、コネクタ差込口34の内壁面から突出しており、コネクタ22がコネクタ差込口34に挿入されるとコネクタ差込口34の内壁面34S内に退避する(図8参照)。そして、この電極48の退避により、コネクタ22と電極48との接続を伝える電気信号がCPUに送信される。
【0025】
以上のように、本実施形態においては、コネクタ22との接続により退避可能な電極48を用いることにより、コネクタ差込口34の内壁面34Sにおける絶縁処理は不要となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】第1の実施形態における電子内視鏡装置を概略的に示す斜視図である。
【図2】第1の実施形態におけるスコープ取付け部材を示す正面図である。
【図3】第1の実施形態における、スコープ着脱レバーが操作されていない状態のスコープ取付け部材と、コネクタとを示す斜視図である。
【図4】第1の実施形態における、導入板に設けられたカム溝を示す図である。
【図5】第1の実施形態における、スコープ着脱レバーが押し下げられた状態のスコープ取付け部材を示す斜視図である。
【図6】第1の実施形態におけるプロセッサの起動ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】第2の実施形態における、スコープ取付け部材とコネクタを示す側面図である。
【図8】第2の実施形態における、コネクタが取付けられた状態のスコープ取付け部材を示す側面図である。
【符号の説明】
【0027】
10 電子内視鏡装置
20 スコープ
22 コネクタ
30 プロセッサ
32 スコープ取付け部材(取付け部材)
34 コネクタ差込口(凹部)
36 スコープ着脱レバー(レバー)
40 電源スイッチ
48 電極

【出願人】 【識別番号】000000527
【氏名又は名称】ペンタックス株式会社
【住所又は居所】東京都板橋区前野町2丁目36番9号
【出願日】 平成16年12月28日(2004.12.28)
【代理人】 【識別番号】100090169
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 孝

【識別番号】100124497
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 洋樹

【識別番号】100127306
【弁理士】
【氏名又は名称】野中 剛

【識別番号】100129746
【弁理士】
【氏名又は名称】虎山 滋郎

【識別番号】100132045
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 伸

【公開番号】 特開2006−181148(P2006−181148A)
【公開日】 平成18年7月13日(2006.7.13)
【出願番号】 特願2004−378734(P2004−378734)