| 【発明の名称】 |
外皮固定方法、内視鏡用可撓管および内視鏡 |
| 【発明者】 |
【氏名】細井 正義 【住所又は居所】東京都板橋区前野町2丁目36番9号 ペンタックス株式会社内
【氏名】四條 由久 【住所又は居所】東京都板橋区前野町2丁目36番9号 ペンタックス株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】外皮をその内側に配置される部材に対して強固に固定することができ、繰り返し消毒・滅菌処理を行った場合でも、高い液密性を長期にわたって維持することができる外皮固定方法、かかる外皮固定方法により外皮がその内側に配設された部材に対して固定されてなる内視鏡用可撓管、および、かかる内視鏡用可撓管を備える内視鏡を提供すること。
【解決手段】本発明の外皮固定方法は、湾曲部4の外皮42の内側に芯材31を配設する工程と、第1の樹脂を主材料として構成された芯部91と、芯部91の外周に被覆され、融点が第1の樹脂よりも低い第2の樹脂を主材料として構成された外層とを有する外皮固定用糸により、外皮42を、その外表面側から緊縛する工程と、外皮固定用糸の外層を溶融または軟化させて、隣接する外層同士を一体化させることにより、外皮42を芯材31に対して固定する工程とを有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内視鏡用可撓管が備える外皮の内側に配設された部材に対して、前記外皮を固定する外皮固定方法であって、 前記外皮の内側に前記部材を配設する第1の工程と、 第1の樹脂を主材料として構成された芯部と、該芯部の外周に被覆され、融点が前記第1の樹脂よりも低い第2の樹脂を主材料として構成された外層とを有する外皮固定用糸により、前記外皮を、その外表面側から緊縛する第2の工程と、 前記外皮固定用糸の前記外層を溶融または軟化させて、隣接する前記外層同士を一体化させることにより、前記外皮を前記部材に対して固定する第3の工程とを有することを特徴とする外皮固定方法。 【請求項2】 前記外皮固定用糸として、その中心軸が前記芯部の中心軸とズレたものを用い、 前記第2の工程において、前記芯部の中心軸が偏った側が前記外皮側となるように、前記外皮固定用糸により前記外皮を緊縛する請求項1に記載の外皮固定方法。 【請求項3】 前記外皮固定用糸は、前記第1の樹脂の融点をm1[℃]とし、前記第2の樹脂の融点をm2[℃]としたとき、 m1−m2が10以上なる関係を満足する請求項1または2に記載の外皮固定方法。 【請求項4】 前記第1の樹脂の融点m1は、230℃以上である請求項1ないし3のいずれかに記載の外皮固定方法。 【請求項5】 前記第1の樹脂は、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、フッ素樹脂、アラミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミドおよびポリアリレートのうちの少なくとも1種を主成分とするものである請求項1ないし4のいずれかに記載の外皮固定方法。 【請求項6】 前記第2の樹脂の融点m2は、220℃以下である請求項1ないし5のいずれかに記載の外皮固定方法。 【請求項7】 前記第2の樹脂は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミドおよびポリスチレンのうちの少なくとも1種を主成分とするものである請求項1ないし6のいずれかに記載の外皮固定方法。 【請求項8】 前記外皮固定用糸における前記第1の樹脂の融点および前記第2の樹脂の融点を、それぞれm1[℃]、m2[℃]とし、前記第3の工程における加熱温度をT[℃]としたとき、 m2≦T≦m2+(m1−m2)×0.9なる関係を満足する請求項1ないし7のいずれかに記載の外皮固定方法。 【請求項9】 芯材と、該芯材の外周を被覆する外皮とを有する可撓管部と、 該可撓管部の先端部に設けられ、芯材と、該芯材の外周を被覆する外皮とを有する湾曲部とを備える内視鏡用可撓管であって、 前記湾曲部の外皮の基端部および前記可撓管部の外皮の先端部が、請求項1ないし8のいずれかに記載の外皮固定方法により、前記湾曲部の芯材または前記可撓管部の芯材に対して固定されてなることを特徴とする内視鏡用可撓管。 【請求項10】 請求項9に記載の内視鏡用可撓管を備えることを特徴とする内視鏡。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、外皮固定方法、内視鏡用可撓管および内視鏡に関するものである。 【背景技術】 【0002】 医療の分野では、消化管等の検査や診断に、内視鏡が使用されている。 このような内視鏡は、体腔内に挿入される挿入部可撓管と、該挿入部可撓管の操作を行う操作部と、操作部に接続された接続部可撓管と、接続部可撓管の先端部に接続された光源差込部とを有している。 【0003】 このうち挿入部可撓管は、長尺の可撓管部と、可撓管部の先端部に接続され、湾曲可能な湾曲部を有しており、この挿入部可撓管を回転させるとともに湾曲部を湾曲操作することにより、体腔内の全方向が観察し得るようになっている。 【0004】 通常、可撓管部および湾曲部は、それぞれ、芯材が可撓性を有する外皮により被覆されて構成されている。そして、この可撓管部と湾曲部との接続は、次のようにして行われる(例えば、特許文献1参照。)。 【0005】 まず、可撓管部および湾曲部の芯材の端部同士を接合した後、この接合部を湾曲部の外皮で覆い、可撓管の外皮の端と湾曲部の外皮の端とを当接させる。 【0006】 次に、可撓管の外皮および湾曲部の外皮を、それぞれ、これらの境界部を挟んだ部分において糸で緊縛した後、この糸の上から接着剤を塗布する。 【0007】 このように緊縛された糸の上から接着剤を塗布することにより、糸が可撓管の外皮および湾曲部の外皮に固定される。 【0008】 ところで、内視鏡には、使用する毎に、洗浄・消毒・滅菌処理が施されるが、近年、安全性向上の観点から、滅菌処理により強力な処理剤や処理方法が採用されるようになっている。 【0009】 ところが、かかる強力な滅菌処理を内視鏡に施すと、接着剤が劣化して、接着剤の脆性破壊や接着強度の低下が生じ、糸がほずれて接合部の液密性が低下するという問題がある。このような問題が生じた場合、この接合部から消毒液等の液体が内部に侵入し、内視鏡が故障するおそれがある。 【0010】 【特許文献1】特開2002−34900号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0011】 本発明の目的は、外皮をその内側に配置される部材に対して強固に固定することができ、繰り返し消毒・滅菌処理を行った場合でも、高い液密性を長期にわたって維持することができる外皮固定方法、かかる外皮固定方法により外皮がその内側に配設された部材に対して固定されてなる内視鏡用可撓管、および、かかる内視鏡用可撓管を備える内視鏡を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0012】 このような目的は、下記(1)〜(10)の本発明により達成される。 (1) 内視鏡用可撓管が備える外皮の内側に配設された部材に対して、前記外皮を固定する外皮固定方法であって、 前記外皮の内側に前記部材を配設する第1の工程と、 第1の樹脂を主材料として構成された芯部と、該芯部の外周に被覆され、融点が前記第1の樹脂よりも低い第2の樹脂を主材料として構成された外層とを有する外皮固定用糸により、前記外皮を、その外表面側から緊縛する第2の工程と、 前記外皮固定用糸の前記外層を溶融または軟化させて、隣接する前記外層同士を一体化させることにより、前記外皮を前記部材に対して固定する第3の工程とを有することを特徴とする外皮固定方法。 【0013】 これにより、外皮をその内側に配置される部材に対して強固に固定することができ、繰り返し消毒・滅菌処理を行った場合でも、高い液密性を長期にわたって維持することができる。 【0014】 (2) 前記外皮固定用糸として、その中心軸が前記芯部の中心軸とズレたものを用い、 前記第2の工程において、前記芯部の中心軸が偏った側が前記外皮側となるように、前記外皮固定用糸により前記外皮を緊縛する上記(1)に記載の外皮固定方法。 【0015】 これにより、外皮をその内側に配置される部材に対してより強固に固定することができる。 【0016】 (3) 前記外皮固定用糸は、前記第1の樹脂の融点をm1[℃]とし、前記第2の樹脂の融点をm2[℃]としたとき、 m1−m2が10以上なる関係を満足する上記(1)または(2)に記載の外皮固定方法。 【0017】 これにより、外皮固定用糸を加熱する際に、加熱温度が若干変動した場合でも、外皮固定用糸の芯部の溶融をより確実に防止しつつ、外層をより確実に溶融または軟化させることができる。 【0018】 (4) 前記第1の樹脂の融点m1は、230℃以上である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の外皮固定方法。 【0019】 このような融点の第1の樹脂を主材料として芯部を構成することにより、外皮固定用糸を加熱する際に、芯部の溶融または軟化をより確実に防止することができる。 【0020】 (5) 前記第1の樹脂は、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、フッ素樹脂、アラミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミドおよびポリアリレートのうちの少なくとも1種を主成分とするものである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の外皮固定方法。 【0021】 これらの樹脂で芯部を構成することにより、耐熱性に優れ、かつ、引っ張り強度(耐靭性)に優れた芯部(外皮固定用糸)を得ることができる。 【0022】 (6) 前記第2の樹脂の融点m2は、220℃以下である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の外皮固定方法。 【0023】 このような融点の第2の樹脂を主材料として外層を構成することにより、外皮固定用糸を加熱する際に、外層を容易かつ確実に溶融または軟化させることができる。 【0024】 (7) 前記第2の樹脂は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミドおよびポリスチレンのうちの少なくとも1種を主成分とするものである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の外皮固定方法。 【0025】 これらの樹脂は、特に融点が低いため、外皮を、その内側に配設される部材に対する固定を容易かつ確実に行うことができる。また、これらの樹脂は、加水分解し難いか、実質的に加水分解しないものであるため、オートクレーブ滅菌を繰り返して施した場合でも、芯部を覆う樹脂層(第2の樹脂)の変質・劣化を防止することができる。 【0026】 (8) 前記外皮固定用糸における前記第1の樹脂の融点および前記第2の樹脂の融点を、それぞれm1[℃]、m2[℃]とし、前記第3の工程における加熱温度をT[℃]としたとき、 m2≦T≦m2+(m1−m2)×0.9なる関係を満足する上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の外皮固定方法。 【0027】 これにより、外皮固定用糸を加熱する際に、加熱温度が若干変動した場合でも、外皮固定用糸の芯部の溶融を確実に防止しつつ、外層を確実に溶融または軟化させることができる。 【0028】 (9) 芯材と、該芯材の外周を被覆する外皮とを有する可撓管部と、 該可撓管部の先端部に設けられ、芯材と、該芯材の外周を被覆する外皮とを有する湾曲部とを備える内視鏡用可撓管であって、 前記湾曲部の外皮の基端部および前記可撓管部の外皮の先端部が、上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の外皮固定方法により、前記湾曲部の芯材または前記可撓管部の芯材に対して固定されてなることを特徴とする内視鏡用可撓管。 【0029】 これにより、繰り返し消毒・滅菌処理を行った場合でも、高い液密性を長期にわたって維持し得る内視鏡用可撓管が得られる。 【0030】 (10) 上記(9)に記載の内視鏡用可撓管を備えることを特徴とする内視鏡。 これにより、繰り返し消毒・滅菌処理を行った場合でも、高い液密性を長期にわたって維持し得る内視鏡が得られる。 【発明の効果】 【0031】 本発明によれば、内視鏡用可撓管の外皮を、その内側に配設された部材に対して強固に固定することができる。 【0032】 また、外皮を緊縛し、内側に配設される部材に対して固定する芯部が、樹脂で覆われることになるが、樹脂は接着剤に比べて耐薬品性、耐熱性に優れるため、繰り返し消毒・滅菌処理を行った場合でも、樹脂の変質・劣化が防止される。このため、芯部による外皮の部材に対する固定状態が確実に維持され、高い液密性を長期にわたって維持することができる。 【0033】 また、この樹脂の種類を適宜選択すること、例えば、加水分解し難いか、実質的に加水分解しないものを選択することにより、オートクレーブ滅菌における耐性を付与することができる。 【0034】 また、外皮固定用糸として、その中心軸が前記芯部の中心軸とズレたものを用いて、芯部の中心軸が偏った側が外皮側となるように、外皮を緊縛することにより、外皮を芯材に対してより強固に固定することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0035】 以下、本発明の外皮固定方法、内視鏡用可撓管および内視鏡を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。 【0036】 図1は、本発明の内視鏡を電子内視鏡(電子スコープ)に適用した場合の実施形態を示す全体図、図2は、図1に示す電子内視鏡が備える挿入部可撓管(本発明の内視鏡用可撓管)の構成を示す部分縦断面図である。以下、図1中の上側を「基端」、下側を「先端」として、図2中の右側を「基端」、左側を「先端」として説明する。 【0037】 図1に示す電子内視鏡1は、可撓性(柔軟性)を有する長尺の挿入部可撓管2と、挿入部可撓管2の基端部に接続され、術者が把持して電子内視鏡1全体を操作する操作部6と、操作部6に接続された接続部可撓管7と、接続部可撓管7の先端部に接続された光源差込部8とを有している。 【0038】 挿入部可撓管2は、例えば生体の管腔(体腔)内に挿入して使用される。図1に示すように、挿入部可撓管2は、手元(基端)側から可撓管部3と、可撓管部3の先端部に設けられ、湾曲操作可能な湾曲部4とを有している。 【0039】 可撓管部3および湾曲部4には、それぞれ、その内部に、例えば、光ファイバ、画像信号ケーブルまたはチューブ類等の内蔵物等(図中省略)を配置、挿通することができる空間が設けられている。 【0040】 図2に示すように、可撓管部3は、芯材31と、この芯材31の外周を被覆する外皮32とを有している。 【0041】 芯材31は、螺旋管311と、この螺旋管311の外周を被覆する網状管(編組体)312とで構成され、全体としてチューブ状の長尺物として形成されている。 【0042】 螺旋管311は、帯状材を均一な径で螺旋状に間隙313をあけて巻いて形成されたものである。帯状材を構成する材料としては、例えば、ステンレス鋼、銅合金等が好ましく用いられる。 【0043】 網状管312は、金属製または非金属製の細線を複数並べたものを編組して形成されている。細線を構成する材料としては、例えば、ステンレス鋼、銅合金等が好ましく用いられる。また、網状管312を形成する細線のうち少なくとも1本に合成樹脂の被覆(図示せず)が施されていてもよい。 【0044】 芯材31には、その先端部を除く部分に、外皮32が被覆されている。この外皮32は、樹脂材料を主材料として構成されている。 【0045】 樹脂材料としては、可撓性(柔軟性)を有するものであればよく、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオキシメチレン、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマーまたはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。 【0046】 外皮32および後述する外皮42の平均厚さは、それぞれ、可撓管部3および湾曲部4内に配設された内蔵物を保護可能であり、かつ、可撓管部3および湾曲部4の可撓性・湾曲性を妨げないものであれば、特に限定されないが、100〜3000μm程度であるのが好ましく、200〜1000μm程度であるのがより好ましい。 【0047】 この可撓管部3の外表面には、図1に示すように、その体腔内への挿入深さを示す目盛り22が付されている。これにより、挿入部可撓管2を体腔内に挿入する際に、この目盛り22を視認しつつ操作することにより、挿入部可撓管2の先端を、所望の位置に確実に誘導することができる。 このような可撓管部3の先端部には、湾曲部4が連結されている。 【0048】 図2に示すように、湾曲部4は、芯材41と、この芯材41の外周を被覆する外皮42とを有している。 【0049】 芯材41は、節輪アセンブリ411と、この節輪アセンブリ411の外周を被覆する網状管412とで構成され、全体としてチューブ状の長尺物として形成されている。 【0050】 節輪アセンブリ411は、断面が略円形に形成された複数の節輪411aが、その中心線A(軸)に沿って並列配置されることにより構成されている。これらの節輪411aにおいて、隣合う節輪411a同士は、図示しないリベットによって連結され、互い傾動可能となっている。節輪411aを構成する材料としては、例えば、ステンレス鋼、銅合金等が好ましく用いられる。 【0051】 また、これらの節輪411aには、所定数の節輪411a毎に、ワイヤガイド(図示せず)が設けられている。このワイヤガイドには、後述する硬性部5に接続され、湾曲部4内および可撓管部3内に連続して配設された湾曲操作ワイヤーが挿通されている。この湾曲操作ワイヤーは、例えば、一対で二組で設けられており、各湾曲操作ワイヤーを牽引または開放することにより、湾曲部4は、節輪411aの傾動を伴って任意の方向に湾曲操作される。 【0052】 また、この際、ワイヤガイドにより、湾曲操作ワイヤーは、先端方向および基端方向に進退可能に支持される。 【0053】 この節輪アセンブリ411の外周には、前記網状管312と同様の構成の網状管412が被覆されている。 【0054】 このような芯材41の基端部が、可撓管部3が備える芯材31の先端部に接続管43を介して接続されている。 【0055】 芯材41の外周には、芯材41の両端部をはみ出して、外皮42が被覆されている。 この外皮42の両端部は、それそれ、後述する硬性部5の基端部および可撓管部3が備える芯材31の先端部を覆っている。換言すれば、外皮42の両端部の内側に、それぞれ、硬性部5の基端部および芯材31の先端部が挿入(配設)されている。 【0056】 そして、本発明の外皮固定方法により、湾曲部4の外皮42の先端部が、硬性部5(外皮の内側に配設される部材)に固定され、湾曲部4の外皮42の基端部および可撓管部3の外皮32の先端部が、それぞれ可撓管部3の芯材31(外皮の内側に配設される部材)に固定されている。 【0057】 外皮42は、ゴム材料を主材料として構成されている。 ゴム材料としては、特に限定されないが、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR、1,2−BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等のブタジエン系ゴム、クロロプレンゴム(CR)、ブタジエン−アクリロニトリルゴム(NBR)等のジエン系特殊ゴム、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM、EPDM)、アクリル系ゴム(ACM、ANM)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)等のオレフィン系ゴム、ウレタンゴム(AU、EU)等のウレタン系ゴム、ヒドリンゴム(CO、ECO、GCO、EGCO)等のエーテル系ゴム、多硫化ゴム(T)等のポリスルフィド系ゴム、シリコーンゴム(Q)、フッ素ゴム(FKM、FZ)、塩素化ポリエチレン(CM)等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。 【0058】 また、この湾曲部4の先端部には、硬性部5が接続されている。硬性部5は、円柱状のブロック体で構成されている。 【0059】 この硬性部5の内部には、観察部位における被写体像を撮像する図示しない撮像素子(CCD)が設けられており、この撮像素子は、挿入部可撓管2内、操作部6内および接続部可撓管7内に連続して配設された画像信号ケーブル(図示せず)により、光源差込部8に設けられた画像信号用コネクタ82に接続されている。 また、この硬性部5には、湾曲操作ワイヤーの先端が固定されている。 【0060】 硬性部5の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼、アルミニウムまたはアルミニウム合金、チタンまたはチタン合金等が挙げられる。 【0061】 また、光源差込部8の先端部には、光源用コネクタ81が画像信号用コネクタ82と併設され、光源用コネクタ81および画像信号用コネクタ82を、光源プロセッサ装置(図示せず)の接続部に挿入することにより、光源差込部8が光源プロセッサ装置に接続される。この光源プロセッサ装置には、ケーブルを介してモニタ装置(図示せず)が接続されている。 【0062】 光源プロセッサ装置から発せられた光は、光源用コネクタ81、光源差込部8内、接続部可撓管7内、操作部6内および挿入部可撓管2内に連続して配設されたライトガイド(図示せず)を通り、硬性部5の先端部より観察部位に照射され、照明する。このようなライトガイドは、例えば、石英、多成分ガラス、プラスチック等により構成される光ファイバーが複数本束ねられて構成されている。 【0063】 前記照明光により照明された観察部位からの反射光(被写体像)は、撮像素子で撮像される。撮像素子では、撮像された被写体像に応じた画像信号が出力される。この画像信号は、画像信号ケーブルを介して光源差込部8に伝達される。 【0064】 そして、光源差込部8内および光源プロセッサ装置内で所定の処理(例えば、信号処理、画像処理等)がなされ、その後、モニタ装置に入力される。モニタ装置では、撮像素子で撮像された画像(電子画像)、すなわち動画の内視鏡モニタ画像が表示される。 また、操作部6には、図1中上面に、第1操作ノブ61、第2操作ノブ62、第1ロックレバー63および第2ロックレバー64が、それぞれ独立に回動自在に設けられている。 各操作ノブ61、62を回転操作すると、挿入部可撓管2内に配設された湾曲操作ワイヤー(図示せず)が牽引されて、湾曲部4が4方向に湾曲し、湾曲部4の方向を変えることができる。 【0065】 また、各ロックレバー63、64を反時計回りに回転操作すると、それぞれ、湾曲部4の湾曲状態(上下方向および左右方向への湾曲状態)を固定(保持)することができ、一方、時計回りに回転操作すると、湾曲した状態で固定された湾曲部4の固定を解除することができる。 【0066】 また、操作部6の図1中側面(周面)には、複数(本実施形態では、3つ)の制御ボタン65、吸引ボタン66および送気・送液ボタン67が設けられている。 【0067】 電子内視鏡1を光源プロセッサ装置(外部装置)に接続した状態で、各制御ボタン65を押圧操作することにより、光源プロセッサ装置やモニタ装置等の周辺機器の諸動作(例えば、電子画像の動画と静止画との切り替え、電子画像のファイリングシステムや撮影装置の作動および/または停止、電子画像の記録装置の作動および/または停止等)を遠隔操作することができる。 【0068】 吸引ボタン66および送気・送液ボタン67は、それぞれ、光源差込部8内、接続部可撓管7内、操作部6内および挿入部可撓管2内に連続して形成され、一端が挿入部可撓管2の先端で開放し、他端が光源差込部8で開放する吸引チャンネルおよび送気・送液チャンネル(いずれも図示せず)を開閉する機能を有している。 【0069】 すなわち、吸引ボタン66および送気・送液ボタン67を押圧操作する前には、吸引チャンネルおよび送気・送液チャンネルは閉塞されており(流体が通過不能な状態とされており)、一方、吸引ボタン66および送気・送液ボタン67を押圧操作すると、吸引チャンネルおよび送気・送液チャンネルが連通する(流体が通過可能な状態となる)。 【0070】 なお、電子内視鏡1の使用時には、吸引チャンネルの他端には、吸引手段が接続され、送気・送液チャンネルの他端には、送気・送液手段が接続される。 【0071】 これにより、吸引チャンネルが連通した状態では、挿入部可撓管2の先端から体腔内の体液や血液等を吸引することができ、また、送気・送液チャンネルが連通した状態では、挿入部可撓管2の先端から体腔内へ液体や気体を供給することができる。 【0072】 次に、本発明の外皮固定方法について説明する。 なお、以下では、本発明の外皮固定方法を、図1に示す内視鏡が備える挿入部可撓管において、可撓管部と湾曲部とを接合する場合を一例に説明する。 図3および図4は、それぞれ、本発明の外皮固定方法を説明するための図(部分縦断面図)であり、図3中(b)および(c)、図4中(a)および(b)は、それぞれ、外皮付近を拡大して示す図である。 【0073】 [1] まず、芯材31の外周を外皮32で被覆した可撓管部3と、芯材41の外周を外皮42で被覆した湾曲部4とを用意する。 【0074】 次いで、図3(a)に示すように、芯材31の先端部と芯材41の基端部とを、接続管43を介して連結し、外皮42を芯材31の先端部に被せる(第1の工程)。 【0075】 [2] 次に、図3(b)に示すように、外皮固定用糸9により、外皮32および外皮42の基端部の先端部を連続して、これらの外表面側から緊縛する(第2の工程)。 【0076】 ここで、本発明では、外皮固定用糸9として、第1の樹脂を主材料として構成された芯部91と、この芯部91の外周に被覆され、融点が第1の樹脂よりも低い第2の樹脂を主材料として構成された外層92とを有するものを用いる。 なお、外皮固定用糸9の構成については、後に詳述する。 【0077】 [3] 次に、外皮固定用糸9を、第2の樹脂の融点よりも高く、かつ、第1の樹脂の融点よりも低い温度Tで加熱する(第3の工程)。 【0078】 この加熱により、外層92は、溶融または軟化した状態となり、隣接する外層92同士が一体化するが、芯部91は、溶融または軟化することが防止(阻止)され、その形状を維持する。 【0079】 その後、加熱を終了することにより、第2の樹脂が固化し、図3(c)に示すように、樹脂層93が形成される。 【0080】 これにより、芯部91は、外皮32および外皮42を緊縛した状態で、樹脂層93により外皮32および外皮42の外表面に固定され、外皮32および外皮42が芯材31に対して強固に固定される。また、このとき、外皮32と外皮42との境界部も樹脂層93で覆われる。その結果、可撓管部3と湾曲部4との間に、高い液密性が確保される。 【0081】 また、樹脂(第2の樹脂)で構成される樹脂層93は、接着剤に比べて耐薬品性や耐熱性に優れる。したがって、電子内視鏡1に対して繰り返し消毒・滅菌処理を行った場合でも、樹脂層93は、変質・劣化するのが防止される。このため、芯部91による外皮32および外皮42の芯材31に対する固定状態が確実に維持され、可撓管部3と湾曲部4との間の高い液密性を長期にわたって維持することができる。 【0082】 また、挿入部可撓管2の外表面に形成される芯部91による凹凸が、樹脂層93により緩和または消失するので、挿入部可撓管2を体腔内に挿入するのに際して、患者の苦痛が増大するのを防止することもできる。 【0083】 なお、前記加熱温度Tは、第2の樹脂の融点よりも高く、かつ、第1の樹脂の融点よりも低い温度であればよいが、第1の樹脂の融点および前記第2の樹脂の融点を、それぞれm1[℃]、m2[℃]としたとき、m2≦T≦m2+(m1−m2)×0.9なる関係を満足するのが好ましく、m2≦T≦m2+(m1−m2)×0.6なる関係を満足するのがより好ましい。これにより、外皮固定用糸9を加熱する際に、加熱温度Tが若干変動した場合でも、外皮固定用糸9の芯部91の溶融を確実に防止しつつ、外層92を確実に溶融または軟化させることができる。 【0084】 次に、外皮固定用糸9の構成について、詳述する。 前述したように、本発明では、芯部91を、外皮32および外皮42を緊縛し、これらを芯材31に対して固定するよう機能させ、外層92を、前記工程[3]の加熱により隣接するもの同士を一体化させて、芯部91を外皮32および外皮42の外表面に対して固定するよう機能させる。 【0085】 したがって、前記工程[3]の加熱により、外層92は、十分に溶融または軟化し、かつ、芯部91は、溶融または軟化せず、その形状を確実に維持し得るように構成されているのが好ましい。 【0086】 かかる観点から、第1の樹脂の融点をm1[℃]と、第2の樹脂の融点をm2[℃]とは、m1−m2が10以上なる関係を満足するのが好ましく、20以上なる関係を満足するのがより好ましい。これにより、外皮固定用糸9を加熱する際に、前記の加熱温度Tが若干変動した場合でも、外皮固定用糸9の芯部91の溶融をより確実に防止しつつ、外層92をより確実に溶融または軟化させることができる。 【0087】 具体的には、第1の樹脂の融点m1は、230℃以上であるのが好ましく、230〜290℃程度であるのがより好ましい。このような融点の第1の樹脂を主材料として芯部91を構成することにより、前記工程[3]における加熱の際に、芯部91の溶融または軟化をより確実に防止することができる。 【0088】 このような第1の樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、フッ素系樹脂、アラミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイミド、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド等が挙げられるが、特に、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、フッ素樹脂、アラミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミドおよびポリアリレートのうちの少なくとも1種を主成分とするものが好ましい。これらの樹脂で芯部91を構成することにより、耐熱性に優れ、かつ、引っ張り強度(耐靭性)に優れた芯部91を得ることができる。 【0089】 また、芯部91は、第1の樹脂を主材料とする1本の繊維(単線)で構成されていてもよく、複数の繊維(単線)を束ねる、編む、撚る等して得られた繊維の集合体であってもよい。 【0090】 芯部91の平均径は、特に限定されないが、1〜500μm程度であるのが好ましく、10〜300μm程度であるのがより好ましい。芯部91の径が小さ過ぎると、第1の樹脂の種類等によっては、外皮32および外皮42を十分に緊縛して、芯材31に対して固定するのが困難となるおそれがあり、一方、芯部91の径が大き過ぎると、外皮固定用糸9で緊縛した部分における挿入部可撓管2の外径が大きくなり過ぎ、挿入部可撓管2を体腔内に挿入するに際して、患者の苦痛が増大するおそれがある。 【0091】 一方、第2の樹脂の融点m2は、第1の樹脂の融点m1より低ければよく、特に限定されないが、220℃以下であるのが好ましく、100〜220℃程度であるのがより好ましい。このような融点の第2の樹脂を主材料として外層92を構成することにより、前記工程[3]における加熱の際に、外層92を容易かつ確実に溶融または軟化させることができる。 【0092】 このような第2の樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド(ナイロン)、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等が挙げられるが、特に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミドおよびポリスチレンのうちの少なくとも1種を主成分とするものが好ましい。これらの樹脂は、特に融点が低いため、外皮32および外皮42の芯材31に対する固定を容易かつ確実に行うことができる。また、これらの樹脂は、加水分解し難いか、実質的に加水分解しないものであるため、電子内視鏡1に対してオートクレーブ滅菌を繰り返して施した場合でも、樹脂層93の変質・劣化が防止される。このため、芯部91による外皮32および外皮42の芯材31に対する固定状態が確実に維持され、可撓管部3と湾曲部4との間の高い液密性を長期にわたって、より確実に維持することができる。 【0093】 また、外層92は、単層構成であってもよく、複数の樹脂層を積層した多層構成であってもよい。 【0094】 外層92の平均厚さは、特に限定されないが、1〜100μm程度であるのが好ましく、5〜50μm程度であるのがより好ましい。外層92が薄過ぎると、第1の樹脂および第2の樹脂の種類、芯部91の径等によっては、外皮32および外皮42の外表面に芯部91を固定する機能が十分に発揮されないおそれがあり、一方、外層92が厚過ぎると、外皮固定用糸9で緊縛した部分における挿入部可撓管2の外径が大きくなり過ぎ、挿入部可撓管2を体腔内に挿入するに際して、患者の苦痛が増大するおそれがある。 【0095】 また、外層92の厚さは、外皮固定用糸9の全周においてほぼ均一であってもよく、所定の部分において偏って厚く(薄く)なっていてもよい。 【0096】 例えば、外皮固定用糸9には、図4(a)に示すように、芯部91の中心軸が外皮固定用糸9の中心軸とがズレたものを用いることもできる。 【0097】 このような外皮固定用糸9は、前記工程[2]において、芯部91の中心軸が偏った側が外皮32および外皮42側となるように、外皮32および外皮42を緊縛するように用いるのが好ましい。 【0098】 これにより、図4(b)に示すように、芯部91と、外皮32および外皮42の外表面との間隔(離間距離)を極めて小さくした状態、すなわち、芯部91の緩みを極めて少ない状態で、芯部91を外皮32および外皮42の外表面に固定することができる。 【0099】 その結果、電子内視鏡1に対して滅菌処理(特に、オートクレーブ滅菌)を繰り返して施した場合でも、可撓管部3と湾曲部4との間の高い液密性を長期にわたって、より確実に維持することができる。 【0100】 以上、本発明の外皮固定方法、内視鏡用可撓管および内視鏡について図示の実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。 【0101】 例えば、本発明の外皮固定方法は、必要に応じて、任意の目的の工程を追加することもできる。 【0102】 また、本発明の外皮固定方法は、例えば、挿入部可撓管の外皮を操作部に固定する場合、接続部可撓管の外皮を操作部や光源差込部に固定する場合等にも適用することができる。 【0103】 また、内視鏡の各部の構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成のものを付加することもできる。 【0104】 また、本発明の内視鏡は、電子内視鏡に限らず、光学内視鏡(ファイバースコープ)であってもよく、さらに、医療用内視鏡に限らず、工業用途に用いられる内視鏡であってもよい。 【実施例】 【0105】 次に、本発明の具体的実施例について説明する。 1.電子内視鏡の製造 以下に示すようにして、各実施例および各比較例において、それぞれ、図1に示す電子内視鏡を10個ずつ製造した。 【0106】 (実施例1) まず、図1に示すような硬性部、湾曲部および可撓管部を用意した。 【0107】 次に、湾曲部の外皮の先端部内側に硬性部の基端部を、また、基端部内側に可撓管部の芯材の先端部を、それぞれ挿入して固定した。 【0108】 次に、湾曲部の外皮の先端部と、湾曲部の外皮の基端部および可撓管部の外皮の先端部とを、図3に示すような外皮固定用糸で緊縛し、180℃×10分で加熱した。 次に、得られた接合体(内視鏡の挿入部)を用いて、電子内視鏡を製造した。 【0109】 各部の構成は、以下に示す通りである。 ・硬性部 構成材料 :アルミニウム合金 形状 :円柱状、3段階で外径変化 中間部分の外径 :9mm 【0110】 ・湾曲部 ・節輪アセンブリの寸法:外径9mm×内径7mm 節輪の構成材料 :ステンレス鋼 網状管の構成材料 :ステンレス鋼 ・外皮の平均厚さ :外径10mm×内径9mm(平均厚さ500μm) 外皮の構成材料 :フッ素ゴム 【0111】 ・可撓管部 ・芯材の寸法 :外径9mm×内径7mm 螺旋管の構成材料 :ステンレス鋼 網状管の構成材料 :ステンレス鋼 ・外皮の寸法 :外径10mm×内径9mm(平均厚さ500μm) 外皮の構成材料 :ポリウレタン系熱可塑性エラストマー 【0112】 ・外皮固定用糸 ・芯部の平均径 :150μm 芯部の構成材料 :ポリエステル(融点:260℃) ・外層の平均厚さ :30μm 外層の構成材料 :ポリプロピレン(融点:160℃) 【0113】 (実施例2) 外皮固定用糸として、以下に示すものを用いた以外は、前記実施例1と同様にして、電子内視鏡を製造した。 なお、加熱の条件は、250℃×10分とした。 【0114】 ・外皮固定用糸 ・芯部の平均径 :150μm 芯部の構成材料 :ポリフェニレンサルファイド(融点:285℃) ・外層の平均厚さ :30μm 外層の構成材料 :ポリアミド(融点:220℃) 【0115】 (実施例3) 外皮固定用糸として、以下に示すものを用いた以外は、前記実施例1と同様にして、電子内視鏡を製造した。 なお、加熱の条件は、180℃×10分とした。 【0116】 ・外皮固定用糸 ・芯部の平均径 :150μm 芯部の構成材料 :ポリカーボネート(融点:230℃) ・外層の平均厚さ :30μm 外層の構成材料 :ポリエチレン(融点:130℃) 【0117】 (実施例4〜6) 外皮固定用糸として、図4に示すように、その中心軸が芯部の中心軸とズレたものを用いた以外は、それぞれ、前記実施例1〜3と同様にして、電子内視鏡を製造した。 【0118】 (比較例1) まず、前記実施例1と同様の硬性部、湾曲部および可撓管部を用意した。 【0119】 次に、湾曲部の外皮の先端部内側に硬性部の基端部を、また、基端部内側に可撓管部の芯材の先端部を、それぞれ挿入して固定した。 【0120】 次に、湾曲部の外皮の先端部と、湾曲部の外皮の基端部および可撓管部の外皮の先端部とを、ポリエステル製の糸で緊縛した。なお、この糸の平均径は、80μmであった。 【0121】 次に、糸の外周部をエポキシ系接着剤で被覆して、糸を外皮の外表面に固定した。 次に、得られた接合体(内視鏡の挿入部)を用いて、電子内視鏡を製造した。 【0122】 (比較例2) 糸として、ポリフェニレンサルファイド製のものを用いた以外は、前記比較例1と同様にして、電子内視鏡を製造した。 【0123】 (比較例3) 糸として、ポリカーボネート製のものを用いた以外は、前記比較例1と同様にして、電子内視鏡を製造した。 【0124】 2.評価 各実施例および各比較例で製造された電子内視鏡に対して、そてぞれ、オートクレーブ滅菌を繰り返し行った。 なお、1回のオートクレーブ滅菌の条件は、135℃、15分で行った。 【0125】 そして、各電子内視鏡について、それぞれ、各回のオートクレーブ滅菌を終了した後、芯部または糸の緩みの状態を確認し、以下の4段階の基準に従って評価した。 ◎:1000回終了後においても、芯部または糸に緩みなし ○:1000回終了時点で、芯部または糸に若干の緩みあり △:1000回終了時点で、芯部または糸に明らかな緩みあり ×:300回終了時点で、芯部または糸に明らかな緩みあり 【0126】 また、各電子内視鏡について、それぞれ、各回のオートクレーブ滅菌を終了した後、挿入部可撓管の先端部を40℃の温水に10分間浸漬した後、0℃の冷水に浸漬し、被写体の画像の画質を確認し、以下の4段階の基準に従って評価した。 ◎:1000回終了後においても、被写体の画像の画質に変化なし ○:1000回終了時点で、被写体の画像の画質に若干の低下あり △:1000回終了時点で、被写体の画像の画質に低下あり ×:300回終了時点で、被写体の画像の画質に低下あり この結果を下記表1に示す 【0127】 【表1】
【0128】 表1に示すように、各実施例で製造された電子内視鏡では、いずれも、芯部の緩みが認められないか、若干認められる程度であり、被写体の画像の画質に変化が認められなかった。 【0129】 特に、外皮固定用糸として、その中心軸が前記芯部の中心軸とズレたものを用いて、芯部の中心軸が偏った側が外皮側となるように外皮を緊縛した電子内視鏡(実施例4〜6)では、芯部の緩みが全く認められなかった。 【0130】 これに対して、各比較例で製造された電子内視鏡では、いずれも、オートクレーブ滅菌を300回繰り返した時点で、糸に明らかな緩みが確認され、被写体の画像の画質に、レンズの曇りに起因する低下が見られた。 【図面の簡単な説明】 【0131】 【図1】本発明の内視鏡を電子内視鏡(電子スコープ)に適用した場合の実施形態を示す全体図である。 【図2】図1に示す電子内視鏡が備える挿入部可撓管(本発明の内視鏡用可撓管)の構成を示す部分縦断面図である。 【図3】本発明の外皮固定方法を説明するための図(部分縦断面図)である。 【図4】本発明の外皮固定方法を説明するための図(部分縦断面図)である。 【符号の説明】 【0132】 1 電子内視鏡 2 挿入部可撓管 22 目盛り 3 可撓管部 31 芯材 311 螺旋管 312 網状管 313 間隙 32 外皮 4 湾曲部 411 節輪アセンブリ 411a 節輪 412 網状管 42 外皮 43 接続管 5 硬性部 6 操作部 61 第1操作ノブ 62 第2操作ノブ 63 第1ロックレバー 64 第2ロックレバー 65 制御ボタン 66 吸引ボタン 67 送気・送液ボタン 7 接続部可撓管 8 光源差込部 81 光源用コネクタ 82 画像信号用コネクタ 9 外皮固定用糸 91 芯部 92 外層 93 樹脂層
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000527 【氏名又は名称】ペンタックス株式会社 【住所又は居所】東京都板橋区前野町2丁目36番9号
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| 【出願日】 |
平成16年12月17日(2004.12.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100091292 【弁理士】 【氏名又は名称】増田 達哉
【識別番号】100091627 【弁理士】 【氏名又は名称】朝比 一夫
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| 【公開番号】 |
特開2006−167309(P2006−167309A) |
| 【公開日】 |
平成18年6月29日(2006.6.29) |
| 【出願番号】 |
特願2004−366775(P2004−366775) |
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