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【発明の名称】 被検体内情報取得装置
【発明者】 【氏名】藤森 紀幸
【住所又は居所】東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリンパス株式会社内

【要約】 【課題】光学手段である光学系レンズと固体撮像素子である撮像装置との位置調整を3次元の各方向で容易に、かつ的確に行うこと。

【解決手段】固体撮像素子41が配置される撮像基板40に複数の切り欠け部40a〜40aをそれぞれ設け、光学手段42が配置される照明基板30に突起部30b〜30bをそれぞれ設け、これら突起部30b〜30bと切り欠け部40a〜40aとを係合させて、撮像基板40に対する照明基板30の相対位置及び取付け向きを調整可能とするとともに照明基板30を撮像基板40に固定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体内部に導入されて、前記被検体内の情報を取得する被検体内情報取得装置において、
前記被検体内部からの反射光を取り込む光学手段と、
前記光学手段で取り込まれた反射光を受光して前記被検体内部の画像情報を取得する撮像手段と、
前記光学手段を支持する第1の支持部材と、
前記撮像手段を所定の向きで支持する第2の支持部材と、
前記第2の支持部材に対する前記第1の支持部材の相対位置及び取付け向きを調整可能とするとともに前記第1の支持部材を前記第2の支持部材に固定する固定手段と、
を備えることを特徴とする被検体内情報取得装置。
【請求項2】
前記固定手段は、
前記第1の支持部材の外周縁から突出して設けられた凸部と、
前記凸部を挿通させ、この凸部を摺動及び揺動可能とする大きさの幅で前記第2の支持部材の外周に設けられた凹部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の被検体内情報取得装置。
【請求項3】
前記撮像手段は、外周が矩形形状に形成されたイメージセンサであり、
前記凹部は、前記イメージセンサの外周の辺に対して略垂直方向における前記第2の支持部材の外周を切り欠いて設けた切り欠き部であることを特徴とする請求項2に記載の被検体内情報取得装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、被検体内に導入されて被検体内の情報を収集する、たとえば飲み込み型のカプセル型内視鏡などの被検体内情報取得装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、内視鏡の分野では、撮像機能と無線機能とが装備されたカプセル型内視鏡が登場している。このカプセル型内視鏡は、観察(検査)のために被検体である被検者に飲み込まれた後、被検者の生体から自然排出されるまでの観察期間、胃、小腸などの臓器の内部(体腔内)をその蠕動運動に伴って移動し、撮像機能を用いて順次撮像する構成である。
【0003】
また、これら臓器内の移動によるこの観察期間、カプセル型内視鏡によって体腔内で撮像された画像データは、順次無線通信などの無線機能により、被検体の外部に設けられた外部装置に送信され、外部装置内に設けられたメモリに蓄積される。被検者がこの無線機能とメモリ機能を備えた外部装置を携帯することにより、被検者は、カプセル型内視鏡を飲み込んだ後、排出されるまでの観察期間、不自由を被ることなく行動が可能になる。観察後は、医者もしくは看護士によって、外部装置のメモリに蓄積された画像データに基づいて、体腔内の画像をディスプレイなどの表示手段に表示させて診断を行うことができる。
【0004】
この種のカプセル型内視鏡では、上記機能を実行するために、たとえば特許文献1に示すような飲み込み型のものがある。このカプセル型内視鏡は、LEDなどの照明手段、CCDやCMOSなどの固体撮像素子、これら照明手段や固体撮像素子の駆動回路、電池などを含む電源部および固体撮像素子からの画像データを外部装置に送信するための送信部などの機能実行手段を内部に備え、これら機能実行手段を密閉したカプセル形状の容器内に収容したものが提案されている。カプセル形状の容器は、照明手段による容器外部への照明やたとえばこの照明光による反射光を受光して容器外部の撮像を行うための半球形状の透明カバーと、これら機能実行手段を収容する円筒形状の外装ケースとに分割して形成されており、製造時に、この透明カバーと外装ケースを液密的に接合することで、カプセル形状の容器を密閉していた。
【0005】
【特許文献1】特開2001−91860号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このようなカプセル型内視鏡では、対物レンズとイメージセンサの中心となる光軸(中心光軸)を一致させる必要がある。そこで、特許文献1では、対物レンズ鏡筒をネジで移動させることによって光軸方向を位置調整して固定させていた。ところが、特許文献1では、ネジによる1次方向の位置調整しかできず、たとえば基板にイメージセンサを実装する際の取り付け誤差による2次元的または3次元的なズレなどが生じている場合に、対応できずに対物レンズとイメージセンサとの間での位置調整が的確に行えないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、光学系レンズと撮像装置との位置調整を3次元の各方向で容易に、かつ的確に行うことができる被検体内情報取得装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる被検体内情報取得装置は、被検体内部に導入されて、前記被検体内の情報を取得する被検体内情報取得装置において、前記被検体内部からの反射光を取り込む光学手段と、前記光学手段で取り込まれた反射光を受光して前記被検体内部の画像情報を取得する撮像手段と、前記光学手段を支持する第1の支持部材と、前記撮像手段を所定の向きで支持する第2の支持部材と、前記第2の支持部材に対する前記第1の支持部材の相対位置及び取付け向きを調整可能とするとともに前記第1の支持部材を前記第2の支持部材に固定する固定手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2の発明にかかる被検体内情報取得装置は、上記発明において、前記固定手段は、前記第1の支持部材の外周縁から突出して設けられた凸部と、前記凸部を挿通させ、この凸部を摺動及び揺動可能とする大きさの幅で前記第2の支持部材の外周に設けられた凹部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、請求項3の発明にかかる被検体内情報取得装置は、上記発明において、前記撮像手段は、外周が矩形形状に形成されたイメージセンサであり、前記凹部は、前記イメージセンサの外周の辺に対して略垂直方向における前記第2の支持部材の外周を切り欠いて設けた切り欠き部であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明にかかる被検体内情報取得装置は、光学手段が支持される第1の支持部材と、撮像手段が所定の向きで支持される第2の支持部材とを備え、固定手段によって、第2の支持部材に対する第1の支持部材の相対位置及び取付け向きを調整可能とするとともに前記第1の支持部材を前記第2の支持部材に固定するので、光学手段である光学系レンズと撮像装置である撮像手段との位置調整を3次元の各方向で容易に、かつ的確に行うことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明にかかる被検体内情報取得装置の実施の形態を図1〜図6の図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更実施の形態が可能である。
【0013】
(実施の形態1)
図1は、本発明にかかる被検体内情報取得装置の構成を示す側断面図である。なお、この実施の形態では、被検体内情報取得装置として、被検体である人間の口などから体腔内に導入して、体腔内の被検部位を撮影するカプセル型内視鏡を一例として説明する。
【0014】
このカプセル型内視鏡1は、図1に示すように、カプセル形状に形成された外装ケースである密閉容器2と、予め設定された所定の機能を実行するための機能実行手段として、体腔内を被検部位を照明するための照明光を出射する照明手段3と、機能実行手段として、照明光による反射光を取り込む光学手段42と、光学手段42で取り込んだ反射光を受光して被検部位を撮像する撮像手段4と、照明手段3と撮像手段4の駆動制御および信号処理を行う制御手段5と、機能実行手段を駆動するための駆動電力を蓄積する蓄電手段6と、撮像手段4によって取得された画像データを被検体外に無線送信する無線送信手段7を備える。
【0015】
密閉容器2は、人が飲み込める程度の大きさのものであり、略半球状の先端カバー21と、筒形状の胴部カバー22とを弾性的に嵌合させて形成されている。先端カバー21は、略半球状のドーム形状であって、ドームの後側が円形状に開口している。この先端カバー21は、透明性あるいは透光性を有する透明部材、たとえば光学的性能や強度を確保するのに好ましいシクロオレフィンポリマーあるいはポリカーボネイトなどで成形され、照明手段3からの照明光を密閉容器2の外部に透過することを可能にするとともに、この照明光による被検体からの反射光を内部に透過することを可能にする。この先端カバー21の内面には、照明手段3の後述する照明基板30が当接する台座21aが周設されている。
【0016】
また、胴部カバー22は、先端カバー21の後側に位置して、上記機能実行手段を覆う部材である。この胴部カバー22は、円筒形状の胴部23と、略半球状のドーム形状の後端部26を一体に形成し、この胴部23の前側が円形状に開口している。この胴部カバー22は、強度を確保するのに好ましいポリサルフォンなどで形成され、照明手段3と、撮像手段4と、制御手段5とを胴部23に収容し、無線送信手段7を後端部26に収容している。この後端部26には、無線送信手段7の後述する送信基板71が当接する台座26aが周設されている。
【0017】
先端カバー21の開口部には、開口端部の縁に沿って円筒形状の接合端部24が設けられている。また、胴部23の開口部には、開口端部の縁に沿って円筒形状の接合端部25が設けられている。各接合端部24,25は、先端カバー21と胴部カバー22を相互に接合する際に、密閉容器2の内外で重合して互いに接触する接合面24a,25aを有する。この実施の形態では、先端カバー21の接合端部24が密閉容器2の内側にあって、その外面が接合面24aをなし、胴部カバー22の接合端部25が密閉容器2の外側にあって、その内面が接合面25aをなし、接合面24aの外径と、接合面25aの内径とは、略一致して形成されている。なお、各接合端部24,25は、たとえば型成形時の抜き勾配の角度が0度のストレートで、かつほぼ同一の内外径にした筒形状に形成して互いの接合を容易にしてある。
【0018】
接合面24aには、その全周に渡って突起24bが無端状に形成され、接合面25aには、その全周に渡って溝25bが無端状に形成されている。この突起24bと溝25bとは、接合面24aと25aが重合した状態で互いに係合される。このように、突起24bおよび溝25bは、互いに係合することによって、先端カバー21と胴部カバー22との接合した状態を保持する接合保持手段を構成している。
【0019】
照明手段3は、図1に示すように、中央部分に通穴30aが設けられた円盤形状に形成された第1の基板(支持部材)としての照明基板30と、この照明基板30の前面(図1中、先端カバー21側)に設けられた発光ダイオード、たとえば白色LEDなどの4つの発光体31と、後面(図1中、撮像基板40側)に発光体31を駆動するための回路を構成するチップ部品とを備え、発光体31からの照明光は、先端カバー21を介して外部に照射されている。
【0020】
撮像手段4は、図1に示すように、円盤形状に形成された第2の基板(支持部材)である撮像基板40と、この撮像基板40の前面(図1中、照明基板30側)にてCCDやCMOSなどの固体撮像素子(撮像手段としてのイメージセンサ)41を支持し、光学手段42は、固体撮像素子41に被写体の像を結像させる結像レンズ群からなる。この結像レンズ群は、照明基板30の後面(図1中、固体撮像素子41側)に支持されており、被写体側に位置して可動枠43aに設けられる第2レンズ42bと、固体撮像素子41側に位置する固定枠43bに設けられる第1レンズ42aとから構成される。可動枠43aと固定枠43bは、第1レンズ42aおよび第2レンズ42bを光軸に沿って移動させるピント調整機構43を構成している。また、可動枠43aは、照明基板30の通穴30aに挿通しており、光学手段42の光軸を照明基板30の前面に向けている。これにより、撮像手段4は、照明手段3の照明光によって照らされた範囲を撮像することができる。また、図1および図2に示すように、撮像基板40の前面および後面(図1中、スイッチ基板62側)には、固体撮像素子41を囲む態様で、固体撮像素子41を駆動するための回路を構成するチップ部品が設けられている。
【0021】
制御手段5は、図1に示すように、DSP(ディジタル シグナル プロセッサ)51を有し、DSP51は、撮像基板40の後面でチップ部品に囲まれる態様で設けられている。このDSP51は、カプセル型内視鏡1の駆動制御の中枢を司り、固体撮像素子41の駆動制御および出力信号処理、照明手段3の駆動制御を行う。なお、撮像基板40の後面のチップ部品は、DSP51から出力される映像信号およびクロック信号の2つの信号を、無線送信手段7から送信するにあたり、1つの信号にミキシングする機能などを有する半導体部材である。
【0022】
蓄電手段6は、図1に示すように、酸化銀電池などのボタン型乾電池61と、円盤形状に形成されたスイッチ基板62と、リードスイッチ63aとバイアス磁石63bを有し、スイッチ基板62の前面(図1中、撮像基板40側)に設けられるスイッチ部63、電源部64とを備える。ボタン型乾電池61は、複数個、たとえばこの実施の形態では、2個を直列にして負極キャップ側を後側(図1中、電源基板66側)に向けて配置してある。なお、電池61は、酸化銀電池に限定されるものではなく、たとえば充電式電池、発電式電池などを用いても良く、個数も2個に限定されるものではない。
【0023】
また、スイッチ基板62の後面には、板バネで形成された接点65が設けられ、この接点65は、ボタン型乾電池61の正極缶に接触して、ボタン型乾電池61を板バネの付勢力で、後側(図1中、電源基板66側)に付勢している。
【0024】
電源部64は、円盤形状に形成された電源基板66と、電源基板66の後面(図1中、後端部26側)に設けられたDC/DCコンバータ64aを有している。DC/DCコンバータ64aは、常にシステムに必要な一定の電圧を得るために、ボタン型乾電池61で得られる電圧をたとえば昇圧などのコントロールを行う。また、電源基板66の前面(図1中、スイッチ基板62側)には、板バネで形成された接点67が設けられ、この接点67は、ボタン型乾電池61の負極キャップと接触して、ボタン型乾電池61を板バネの付勢力で、前側(スイッチ基板62側)に付勢している。この実施の形態において、蓄電手段6は、スイッチ基板62と電源基板66の間に複数のボタン型乾電池61を直列に接続配置して各機能実行手段への電源供給を可能にする。
【0025】
無線送信手段7は、円盤形状に形成された送信基板71と、送信基板71の後面(図1中、後端部26側)に設けられた発振回路72と、アンテナ基板73と、アンテナ基板73の後面(図1中、後端部26側)に設けられたアンテナ74とを備える。アンテナ74は、アンテナ基板73の後面に、略渦巻き状のパターンで構成されている。この無線送信手段7は、上記チップ部品(半導体部材)でミキシングした信号から一定の周波数・振幅・波形を持つ信号を発振回路72によって取り出し、この取り出した信号をアンテナ74からカプセル型内視鏡1の外部に送信する。なお、送信基板71とアンテナ基板73とは、半田によって電気的に接続されて一体の送信ユニットを構成している。
【0026】
図2は、図1に示した照明基板30と撮像基板40の構成を示す斜視図である。図2において、照明基板30は、断面コ字状の円筒形状に形成されており、照明基板30上面(図1中、先端カバー21側)の円盤部中央には上述した通穴30aが設けられ、また照明基板30下側(図1中、撮像基板40側)は円形状に開口している。この開口端部(外周縁)には、下側に突出した複数、この実施の形態では4つの略半円柱形状の突起部(凸部)30b〜30bが所定間隔で設けられている。さらに、この照明基板30には、固体撮像素子41側に上述した光学手段42が設けられている。なお、照明基板30を円盤上に形成し、かつその外周縁から下側へ突起部30b〜30bを形成しても良い。
【0027】
撮像基板40は、外形が照明基板30の外径とほぼ同一の径からなる円盤形状に形成されており、上面(図1中、照明基板30側)には、上述した固体撮像素子41が設けられている。また、撮像基板40の円周面には、光軸方向に切り欠かれた複数、この実施の形態では4つの略半円筒形状の切り欠き部(凹部)40a〜40aが周設されている。この切り欠き部40a〜40aは、撮像基板40の高さの略半分の高さで、撮像基板上面から光軸方向に設けられ、図3に示すように、照明基板30との位置決め固定可能に突起部30b〜30bがそれぞれ係合する。さらに、この切り欠け部40a〜40aの内径は、係合時に突起部30b〜30bとの間に空隙32、たとえば交差範囲内の幅dの空隙32が生じるように、突起部30b〜30bの外径より若干大きく形成され、この空隙32の分、突起部30b〜30bがそれぞれ微かに摺動及び揺動可能に構成されている。これにより、照明基板30と撮像基板40との組付けの際に、この両基板の相対位置及び取付け向きを調整することで、光学手段42の中心光軸42aと固体撮像素子41の中心光軸41aとの光軸合わせ及び像位置調整(ピント調整)を三次元方向、すなわち図3中、前後、左右および光軸方向に行うことができるようになる。
【0028】
なお、この突起部(凸部)30b〜30bと、切り欠き部(凹部)40a〜40aとは、本発明にかかる固定手段を構成している。また、この突起部30b〜30bと切り欠き部40a〜40aとは、照明基板30の下面および撮像基板40の上面で、かつ機能実行手段やチップ部品が載置されていない部分に形成されている。なお、本実施の形態では、切り欠き部40a〜40aを撮像基板40の高さの略半分まで設けたが、撮像基板40と貫通するように構成しても良い。
【0029】
また、撮像基板40、スイッチ基板62、電源基板66および送信基板71は、リジット基板からなる。図1に示すように、これらリジット基板は、一連のフレキシブル基板80をそれぞれ挟む態様で設けられて、リジットフレキ配線基板を構成している。すなわち、各リジット基板は、フレキシブル基板80を介して、撮像基板40、スイッチ基板62、電源基板66、送信基板71の順で所定間隔おきに配設され、互いに電気的に接続されている。
【0030】
そして、リジットフレキ配線基板を外装ケースである密閉容器2に収納して、カプセル型内視鏡1を組み立てる場合には、まず、突起部30b〜30bと切り欠け部40a〜40aとを係合させ、さらに光学手段42の中心光軸42aと固体撮像素子41の中心光軸41aが合うように、撮像基板40に対して照明基板30を動かして位置決めする。この際に、光学手段42の中心光軸42aと固体撮像素子41の中心光軸41aが2次元または3次元方向にズレている場合には、そのズレに合わせて空隙32の幅の範囲内で前後左右またはこの前後左右と光軸方向に、照明基板30を動かして位置決めする。なお、この位置決めは、たとえば固体撮像素子41と光学手段42との相対的な位置を、固体撮像素子41によって得られた画像を観察しながら、もしくは外部から計測して行うことが可能である。
【0031】
そして、中心光軸41a,42aが合った時点で、空隙32にたとえば紫外線硬化型の接着剤を流し込んで固め、照明基板30と撮像基板40とを位置決め固定する。次に、リジットフレキ配線基板のフレキシブル基板80を折り曲げることによって、図1に示す態様で、照明基板30、撮像基板40、スイッチ基板62、電源基板66および送信基板71は、先端カバー21側と後端部26側の前後方向に積層して配置する。
【0032】
次に、リジットフレキ配線基板を胴部カバー22内に収納して、台座26aに送信基板71を当接させる。そして、先端カバー21の接合端部24の接合面24aに接着剤を塗布して、先端カバー21の接合端部24に対して胴部カバー22の接合端部25を重合して接合し、接合保持手段としての突起24bと溝25bとを係合する。また、この際に、台座21aと照明基板30とが当接され、台座21a,26aによってリジット配線基板が、円筒形状の胴部23内に固定される。そして、最後に、突起24bと溝25bの接合した状態を保持しつつ、各接合面24a,25aを相対的に回転させる。これにより、各接合面24a,25aの間に浸潤した接着剤が互いに係合する突起24bと溝25bの間に至り、先端カバー21と胴部カバー22とが液密を確保した状態で接合される。
【0033】
このように、この実施の形態では、撮像基板に切り欠き部を周設するとともに、照明基板にこの切り欠き部と係合する突起部を設け、かつ切り欠き部と突起部間に、交差範囲内の幅の空隙が生じるように、切り欠き部の外径を突起部の内径より若干大きく形成するので、切り欠き部との係合状態を維持したまま、突起部を3次元方向に動かして位置決めすることができ、これによって光学手段である光学系レンズと撮像装置である固体撮像素子との位置(中心光軸)調整及び像位置調整(ピント調整)を3次元の各方向で容易に、かつ的確に行うことができる。
【0034】
また、この実施の形態では、切り欠け部および突起部は、機能実行手段やチップ部品の設けられていない撮像基板上面や照明基板下面に形成されるので、基板の外径を大きくすることを防ぎ、これに伴うカプセル型内視鏡の大型化を防止することが可能となる。
【0035】
なお、このカプセル型内視鏡では、たとえば固体撮像素子と光学素子との中心光軸が、撮像基板および照明基板の中心軸と一致しない構成の場合も考えられる。この場合には、たとえば対応関係にある切り欠き部と、これに係合する突起部との径を略同一(交差範囲内の幅の空隙を含む)にし、その他のものの径とは異なる大きさにして、所定位置の方向からのみ対応する切り欠き部と特記部との係合を可能に構成する。または、対応関係の切り欠き部と突起部ごとに異なる形状、この実施の形態では、互いに係合可能な半円筒形状と半円柱形状であるが、たとえば長方体形状や三角柱形状やその他の多角柱形状に形成して、所定位置の方向からのみ対応する切り欠き部と特記部との係合を可能に構成する。これにより、光学手段である光学系レンズと撮像装置である固体撮像素子との位置調整を迅速に行うことも可能となる。
【0036】
(実施の形態2)
上述した実施の形態1では、切り欠き部と突起部がそれぞれ4つの場合について説明したが、本発明はこれに限らず、2つ以上の複数または1つで構成することも可能である。
【0037】
図5は、図1に示した照明基板と撮像基板の実施の形態2の構成を示す斜視図であり、図6は、図1のA−A断面の照明基板と撮像基板の実施の形態2を示す断面図である。この実施の形態では、切り欠き部および突起部を2つで形成する場合を説明する。これら図において、撮像基板40には、断面がD型の形状(以下、「Dカット」という)に形成された切り欠き部40b,40bを周設し、照明基板30には、断面形状が、円が欠けたような撮像基板40の円周部分を補うDカットの突起部30c,30cを形成する構成からなる。
【0038】
この実施の形態でも、切り欠き部40b,40bは、撮像基板40の高さの略半分の高さで、撮像基板上面から光軸方向に設けられ、照明基板30との位置決め固定可能に突起部30c,30cがそれぞれ係合する。さらに切り欠き部40b,40bの径は、係合時に突起部30c,30cとの間に、交差範囲内の空隙32が生じるように、突起部30c,30cの径より若干大きく形成されている。
【0039】
このように、この実施の形態でも、撮像基板にDカットの切り欠き部を周設するとともに、照明基板にこの切り欠き部と係合して撮像基板の円周部分を補うDカットの突起部を設け、かつ切り欠き部と突起部間に、交差範囲内の幅の空隙が生じるように、突起部の径を切り欠き部の径より若干大きく形成するので、実施の形態1と同様に、光学手段である光学系レンズと撮像装置である固体撮像素子との位置(中心光軸)調整を3次元の各方向で容易に、かつ的確に行うことができる。
【0040】
また、これら実施の形態では、照明基板に突起部を設け、撮像基板に切り欠き部を設けたが、本発明はこれに限らず、照明基板に切り欠き部を設け、撮像基板にこの切り欠き部に係合する突起部を設けることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明にかかる被検体内情報取得装置の構成を示す側断面図である。
【図2】図1に示した照明基板と撮像基板の実施の形態1の構成を示す斜視図である。
【図3】図2に示した照明基板と撮像基板の組付け状態を示す斜視図である。
【図4】図1のA−A断面の照明基板と撮像基板の実施の形態1を示す断面図である。
【図5】図1に示した照明基板と撮像基板の実施の形態2の構成を示す斜視図である。
【図6】図1のA−A断面の照明基板と撮像基板の実施の形態2を示す断面図である。
【符号の説明】
【0042】
1 カプセル型内視鏡
2 密閉容器
3 照明手段
4 撮像手段
5 制御手段
6 蓄電手段
7 無線送信手段
21 先端カバー
21a,26a 台座
22 胴部カバー
23 胴部
24,25 接合端部
24a,25a 接合面
24b 突起
25a 接合面
25b 溝
26 後端部
30 照明基板
30a 通穴
30b,30c 突起部
31 発光体
32 空隙
40 撮像基板
40a,40b 切り欠き部
41 固体撮像素子
41a,42a 中心光軸
42 光学手段
42a,42b レンズ
43 ピント調整機構
43a 可動枠
43b 固定枠
61 ボタン型乾電池
62 スイッチ基板
63 スイッチ部
63a リードスイッチ
63b バイアス磁石
64a コンバータ
64 電源部
65,67 接点
66 電源基板
71 送信基板
72 発振回路
73 アンテナ基板
74 アンテナ
80 フレキシブル基板
【出願人】 【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
【住所又は居所】東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号
【出願日】 平成16年11月25日(2004.11.25)
【代理人】 【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明

【公開番号】 特開2006−149461(P2006−149461A)
【公開日】 平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願番号】 特願2004−341031(P2004−341031)