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【発明の名称】 ボリューム・レンダリング表示プロトコルのための方法及び装置
【発明者】 【氏名】ムラリ・カリアサンガル

【氏名】リチャード・ヤージャー

【氏名】タシャッド・ドライバー

【氏名】ジェイムズ・ジェイ

【要約】 【課題】医用イメージング装置向けの表示プロトコルによって、複数の3次元医用画像を同時に表示しかつナビゲートする。

【解決手段】これらの3次元医用画像をリンクさせることによって、ユーザはリンク済み画像内で観察角度及びポインタを操作することが可能となる。この表示プロトコルは、当座検査からの3次元画像と3次元比較画像とを表示させるように構成することができる。さらに、医用イメージング装置向けの表示プロトコルによれば、少なくとも1つの3次元医用画像を少なくとも1つの2次元医用画像と同時に表示させることが可能となる。3次元医用画像を2次元医用画像とリンクさせることによって、ユーザはリンク済み画像内で観察角度及びポインタを操作することができる。この表示プロトコルは3次元画像をアキシャル像、サジタル像、コロナル像または非標準の斜位像と一緒に表示させるように構成することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用画像を表示するためのシステム(100〜400、600)であって、
医用イメージング・データを操作するためのコンピュータ・ユニット(180)であって、該医用イメージング・データを複数のボリュメトリック医用画像として表示させるように構成するための表示プロトコルを動作させるコンピュータ・ソフトウエアを有するコンピュータ・ユニットと、
ユーザに対して前記複数のボリュメトリック医用画像を同時に表示するための少なくとも1つの表示ユニット(110、120、230、310〜340、430、610〜630)と、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記複数のボリュメトリック医用画像同士がリンクされている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ボリュメトリック医用画像のうちの少なくとも1つがドライバ画像である、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ドライバ画像はその他のボリュメトリック医用画像に対する観察角度を制御している、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ドライバ画像はその他のボリュメトリック医用画像に対するポインタの箇所を制御している、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
医用画像を表示するためのシステム(100〜400、600)であって、
医用イメージング・データを操作するためのコンピュータ・ユニット(180)であって、前記医用イメージング・データを少なくとも1つのボリュメトリック医用画像及び少なくとも1つの2次元医用画像として表示させるように構成するための表示プロトコルを動作させるコンピュータ・ソフトウエアを有するコンピュータ・ユニットと、
ユーザに対して少なくとも1つのボリュメトリック医用画像を少なくとも1つの2次元医用画像と同時に表示するための少なくとも1つの表示ユニット(110、120、230、310〜340、430、610〜630)と、
を備えるシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つのボリュメトリック医用画像は、リンク済み画像をなすように少なくとも1つの2次元医用画像とリンクさせている、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記リンク済み画像のうちの少なくとも1つがドライバ画像である、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
医用画像を表示するための方法(500)であって、
複数のボリュメトリック医用画像を同時に表示する能力と、少なくとも1つのボリュメトリック医用画像を少なくとも1つの2次元医用画像と同時に表示する能力と、を含んだ表示プロトコルを構成する工程(510)と、
表示させる検査または画像を選択する工程(520)であって、該選択した検査または画像が前記表示プロトコルに従ってリンクされかつ表示される選択工程(520)と、
前記選択された検査または画像をナビゲートする工程(530)と、
を含む方法。
【請求項10】
複数のボリュメトリック医用画像を同時に表示する能力と、少なくとも1つのボリュメトリック医用画像を少なくとも1つの2次元医用画像と同時に表示する能力と、を含んだ表示プロトコルを構成するための構成ルーチンと、
表示させる検査または画像を選択するための選択ルーチンであって、該選択した検査または画像が前記表示プロトコルに従ってリンクされかつ表示される選択ルーチンと、
前記選択された検査または画像をナビゲートするためのナビゲーション・ルーチンと、
からなるコンピュータ向けの命令の組を含むコンピュータ読み取り可能記憶媒体。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は全般的には、改良型医用イメージングのためのシステム及び方法に関する。具体的には本発明は、医用画像を構成しかつ解釈するためのより効率のよいシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医用診断イメージング・システムには、X線システム、コンピュータ断層(CT)システム、超音波システム、電子ビーム断層撮影(EBT)システム、磁気共鳴(MR)システム、その他などの多種多様なイメージング様式が含まれる。医用診断イメージング・システムは、例えば患者などの被検体に関する画像を、エネルギー源に対する曝露(例えば、患者を通過するX線など)によって作成している。作成した画像は多くの目的で使用されることがある。例えば、被検体内の内部欠陥が検出されることがある。さらに、内部構造や整列の変化が判定されることがある。さらに、被検体内での流体の流れが表出されることもある。さらにその画像は、被検体内における対象物の有無を示すことがある。医用診断イメージングから得られる情報は、医学分野や製造分野を含む多くの分野に用途を有する。
【0003】
医用診断イメージング・システムの一例は、画像蓄積伝送システム(Picture Archival Communication Systems:PACS)である。PACSは、例えばX線、超音波、CT、MRI、EBT、MR、または核医学など、観察のために画像を電子的に収集、保存及び伝送することを可能とさせる装置及びソフトウェアに関する用語である。検査から得た画像は、即座に観察することや保存すること、あるいは伝送することがある。これらの画像は診断用ワークステーション上でユーザ(例えば、放射線医)によって観察されることがある。画像の観察に加えて、ユーザはさらに、例えば患者の名前や患者の性別などの画像に関連する患者情報を一緒に観察することがある。
【0004】
PACSシステム上に収集される画像は一般に、イメージング・デバイスからの2次元データ組である。単一の検査で数千枚の2次元画像が作成されることがある。2次元画像の編成及び表示を制御するためには、一般に表示プロトコルが使用される。例えば表示プロトコルは、ある検査をオープンしたときにモニタ上に表示される2次元画像の箇所及び選択を制御することがある。表示プロトコルはさらに、その2次元画像をスタックモード(stack mode)で表示させるかグループにして表示させるかを制御することがある。表示プロトコルはさらに、輝度、コントラスト、あるいは2次元画像を表示する際に何か追加のツールを適用するか否かを制御することがある。一般に、表示プロトコルは、ユーザが画像を観察する方法や画像とやり取りする方法を制御することがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
コンピュータや医用イメージングのテクノロジーがさらに高度化するに連れて、PACS診断用ワークステーションは、2次元データ組からフォーマット変更した3次元モデルを作成することが可能となった。目下のところ、この3次元モデルは放射線医に対する利便性は限られている。その理由は、少なくとも部分的には、その3次元モデルの表示プロトコルが機能的に制約があると共に、互いに独立しているためである。したがって、より効率的かつ有効な3次元表示プロトコルを提供するシステム及び方法に対する要求が存在する。
【0006】
さらに、目下の3次元表示プロトコルは2次元表示プロトコルと独立である。こうした独立性は、ユーザに混乱及び困難を生じさせる。ある検査に関する3次元データと2次元データの両方を観察することを希望するユーザはかなりの労力を行使することを求められるか、全くこれが不可能であるかのいずれかとなる。したがって、ユーザに対して2次元データと3次元データの両方をより簡便な方式で観察することを可能とするシステム及び方法に対する要求が存在する。
【0007】
したがって、3次元データの別の3次元データに対する表示及び同期、並びに3次元データの2次元データに対する表示及び同期を制御するための表示プロトコルを提供するシステム及び方法に対する要求が存在する。こうしたシステム及び方法によってユーザは、医学的状態の診断及び処置をより効率的かつ有効に行うことができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある種の実施形態は、医用画像を表示するためのシステム及び方法を提供する。一実施形態では、その医用画像を表示するためのシステムは、医用イメージング・データを操作するためのコンピュータ・ユニットを含んでいる。このコンピュータ・ユニットは、医用イメージング・データを複数のボリュメトリック医用画像として表示させるように構成するための表示プロトコルを有している。医用画像を表示するためのためのコンピュータ・システムはさらに、ユーザに対して複数のボリュメトリック医用画像を同時に表示するための少なくとも1つの表示ユニットを含んでいる。医用画像を表示するためのこのコンピュータ・システムでは、複数のボリュメトリック医用画像同士をリンクさせることがある。これらの画像をリンクさせる場合、そのボリュメトリック医用画像のうちの少なくとも1つをドライバ画像とすることがある。このドライバ画像は、その他のボリュメトリック医用画像に関する観察角度を制御することがある。ドライバ画像はさらに、その他のボリュメトリック医用画像に対するポインタの箇所を制御することがある。さらに、この複数のボリュメトリック医用画像のうちの少なくとも1つを当座スタディとすることがある。複数のボリュメトリック医用画像のうちの少なくとも1つはまた、比較スタディとすることがある。この比較スタディはアーカイブしたスタディとすることがある。
【0009】
一実施形態では、医用画像を表示するためのシステムは、医用イメージング・データを操作するためのコンピュータ・ユニットを含んでいる。このコンピュータ・ユニットは、医用イメージング・データを少なくとも1つのボリュメトリック医用画像及び少なくとも1つの2次元医用画像として表示させるように構成するための表示プロトコルを有している。この医用画像を表示するためのシステムはさらに、ユーザに対して少なくとも1つのボリュメトリック医用画像を少なくとも1つの2次元医用画像と同時に表示するための少なくとも1つの表示ユニットを含んでいる。
【0010】
医用画像を表示するためのコンピュータ・システムでは、リンク済み画像をなすように少なくとも1つのボリュメトリック医用画像を少なくとも1つの2次元医用画像にリンクさせている。これらの画像をリンクさせる場合、その医用画像のうちの少なくとも1つをドライバ画像とすることがある。このドライバ画像は、その他のボリュメトリック医用画像に関する観察角度を制御することがある。ドライバ画像はさらに、リンクされたその他の画像に関するポインタの箇所を制御することがある。さらに、この複数のボリュメトリック医用画像のうちの少なくとも1つを当座スタディとすることがある。2次元医用画像は、アキシャル画像、サジタル画像、コロナル画像、または斜方向画像を含むことがある。
【0011】
一実施形態では、医用画像を表示するための方法は、表示プロトコルを構成する工程を含む。この表示プロトコルは、複数のボリュメトリック医用画像を同時に表示する能力と、少なくとも1つのボリュメトリック医用画像を少なくとも1つの2次元医用画像と同時に表示する能力と、を含んでいる。この医用画像を表示するための方法はさらに、表示させるための検査または画像を選択する工程であって、該選択した検査または画像がこの表示プロトコルに従ってリンクされかつ表示される選択工程を含む。この医用画像を表示するための方法はさらに、選択した検査または画像をナビゲートする工程を含む。医用画像を表示する方法はさらに、前記リンクさせた医用画像のうちの少なくとも1つをドライバ画像とする工程を含むことがある。このドライバ画像は、リンクされたその他の医用画像に関する観察角度を制御することがある。ドライバ画像はさらに、リンクされたその他の画像に関するポインタの箇所を制御することがある。
【0012】
一実施形態では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータに対する命令からなる組であって、複数のボリュメトリック医用画像を同時に表示する能力と、少なくとも1つのボリュメトリック医用画像を少なくとも1つの2次元医用画像と同時に表示する能力と、を含んだ表示プロトコルを構成するための構成ルーチンを含むコンピュータ向けの命令の組を含んでいる。この命令組はさらに、表示させる検査または画像を選択するための選択ルーチンであって、該選択した検査または画像が前記表示プロトコルに従ってリンクされかつ表示される選択ルーチンを含んでいる。この命令組はさらに、前記選択した検査または画像をナビゲートするためのナビゲーション・ルーチンを含んでいる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に従って3次元ボリュメトリック表示プロトコルを構成しかつ解釈するためのシステム100を表している。システム100は表示ユニット110及び表示ユニット120を含んでいる。一実施形態では、表示ユニット110及び表示ユニット120は、電子的な表示が可能な2つのデバイス(例えば、2つのコンピュータ・モニタ)とすることがある。図1に示す実施形態では、表示ユニット110及び表示ユニット120はそれぞれ、単一の3次元モデル(または、ボリューム)を表示することがある。表示ユニットを2つだけ図示しているが、任意の数のボリュームを表示するために任意の数の表示ユニットを使用することがある。
【0014】
システム100はさらにコンピュータ・ユニット180を含んでいる。このコンピュータ・ユニット180は、例えばX線、超音波、CT、MRI、EBT、MR、または核医学など、観察及び動作のために電子的な医用画像を電子的に収集、保存または伝送することを可能とさせる任意の装置またはソフトウェアとすることがある。コンピュータ・ユニット180は、電子ネットワークの一部として別のデバイスに接続させることがある。一実施形態では、そのコンピュータ・ユニット180を、画像蓄積伝送システム(PACS)とすること、あるいはPACSの一部とすることがある。一実施形態では、そのシステム100は、PACSの表示ユニットを意味する表示ユニット110及び120を伴ったPACSである。コンピュータ・ユニット180は別の関連する装置を意味することもある。別法として、そのコンピュータ・ユニット180と表示ユニット110及び120とを別々のユニットとすることがある。こうしたケースでは、その表示ユニット110及び表示ユニット120をコンピュータ・ユニット180と電気的に連絡させることがある。システム100の構成要素は、単一のユニット(別々のユニット)とすることがあり、様々な形態に一体化させることがあり、またハードウェア及び/またはソフトウェアの形で実現させることがある。
【0015】
図1と同様に、図2は、本発明の一実施形態に従ってボリュメトリック表示プロトコルを構成しかつ解釈するためのシステム200を表している。システム200は単一の表示ユニット230を表している。表示ユニット230は電子的な表示を可能(例えば、コンピュータ・モニタ)とすることがある。図2に示す実施形態では、表示ユニット230は、その各々が表示画面の異なる部分に配置された2つのボリュームを表示している。ボリュームを2つだけ図示しているが、単一の表示ユニット上に任意の数のボリュームを表示させることができる。さらに図1と同様に、システム200はまたコンピュータ・ユニット180も含んでいる。システム200のコンピュータ・ユニット180は、システム100のコンピュータ・ユニット180と同様に機能すると共に、システム100のコンピュータ・ユニット180と同じ目的を有している。
【0016】
システム100が各ボリュームごとに1つの表示ユニットを有しておりかつシステム200がボリュームの数に無関係に単一の表示ユニットを有すること以外はシステム100とシステム200は同様に機能するため、システム100及び200の動作態様を一緒に記載することにする。上で言及したように、システム100及び200の構成要素は、単一のユニット(別々のユニット)とすることがあり、様々な形態に一体化させることがあり、またハードウェア及び/またはソフトウェアの形で実現させることがある。
【0017】
一実施形態では、3次元表示プロトコルはユーザに対して、複数の3次元ボリュメトリック医用画像を同時に観察し、かつより容易なナビゲーション及び利用のためにこれらの3次元画像同士をリンクすることを可能とさせている。ユーザに対して複数の3次元画像(すなわち、ボリューム画像)の同時観察を可能にすることによって、ユーザは画像を容易に比較することが可能となる。例えば、表示プロトコルは当座スタディのボリューム画像に対して、検査が完了した時点で表示ユニット110上に表示されるように指令することがある。表示ユニット230上のウィンドウのうちの1つと同様に、表示ユニット110には「当座スタディ(ボリューム)」とラベル付けしている。ユーザはさらに、表示プロトコルを使用して比較スタディのボリューム画像に対して表示ユニット120上に表示されるように指令することがある。表示ユニット230上のウィンドウのうちの1つと同様に、表示ユニット120には「比較スタディ(ボリューム)」とラベル付けしている。こうした方式により、ユーザがより効率よく観察できるように当座スタディを比較スタディと容易に比較することができる。
【0018】
当座スタディのボリューム画像は、ユーザが検討を希望する画像とすることがある。比較スタディのボリューム画像は、ユーザが当座画像との比較を希望する任意の画像とすることがある。例えば、当座スタディのボリューム画像は、患者Aの当座検査からの臓器の組を含むことがある。ユーザは、以前の検査から患者Aの同じ臓器の組を観察することを希望することがある。ユーザは、コンピュータ・ユニット180から比較スタディを取り出し、かつ表示ユニット120上に(あるいは、表示ユニット230上で「比較スタディ(ボリューム)」のラベルを付けたウィンドウ内に)この比較スタディを表示することがある。こうした一実施形態では、表示ユニット120及び表示ユニット230の対応するウィンドウにはアーカイブしておいたスタディが表示されている。さらに、その比較スタディは別の患者からのボリュームとすることがある。上の記述は単に一例であり、任意のボリュメトリック医用画像を比較することができる。
【0019】
表示プロトコルが所望の画像を適当な箇所に表示させた後、表示プロトコルはボリュメトリック医用画像同士を互いにリンクさせることがある。一般に、画像を回転させるように、したがってユーザ向けに観察角度を回転させるようにボリュームを操作することができる。本発明の一実施形態では、その表示プロトコルはボリュメトリック医用画像同士を互いにリンクさせ、あるボリューム内の移動または回転によってそれ以外のボリューム内での同様の移動または回転を駆動させることができる。ボリュメトリック医用画像の観察角度を制御する画像がドライバ画像である。さらに、あるボリュメトリック医用画像上に表示させたカーソルまたはポインタによって、これ以外のボリューム上の対応する箇所を指示することができる。同様に、ボリュメトリック医用画像上のポインタの箇所を制御する画像がドライバ画像である。
【0020】
システム100及び200の実施形態では、ユーザはコンピュータ・マウスによって画像を選択すること、またコンピュータ・マウスを用いて画像を回転することがある。この選択した画像はドライバ画像とすることがある。ドライバ画像内の回転または移動によって、これ以外の画像内での回転を駆動させることができる。例えば、ユーザは表示ユニット110上の当座スタディをドライバ画像として選択することがある。次いでユーザは、コンピュータ・マウスを用いて当座スタディの観察角度を回転させる、または移動させることがある。表示プロトコルにより表示ユニット120上の比較スタディがリンク済みであるため、当座スタディを表示させた観察角度と同様の観察角度を示すように比較スタディは移動する、または回転することができる。こうした方式では、ユーザは当座スタディと比較スタディの両方に対する観察角度を観察することがある。さらにユーザは、画面上でポインタを操作してドライバ画像上で特定の箇所を指示することがある。次いで表示プロトコルは、その他の画像上のポインタを操作し、対応する箇所を指示させることができる。ユーザがドライバ画像内でポインタを移動させるに連れて、これ以外の画像内のポインタは同じ箇所を指示するように対応して移動する。こうした方式により、ユーザは複数の画像内の同様の構造をより簡単に比較することが可能となり得る。ボリュメトリック医用画像同士を互いにリンクさせることが可能であるため、診断及び処置に関するユーザの効率及び正確さが上昇する。
【0021】
図3は、本発明の一実施形態に従ってボリュメトリック画像及び2次元医用画像の表示を提供する表示プロトコルを構成しかつ解釈するためのシステム300を表している。システム300は、表示ユニット310、表示ユニット320、表示ユニット330及び表示ユニット340を含んでいる。一実施形態では、表示ユニット310、表示ユニット320、表示ユニット330及び表示ユニット340は電子的な表示が可能な別々のデバイス(例えば、コンピュータ・モニタ)とすることがある。図3に示す実施形態では、表示ユニット310、表示ユニット320、表示ユニット330及び表示ユニット340はそれぞれ、単一の画像を表示する。表示ユニットを4つ図示しているが、任意の数の画像を表示するために任意の数の表示ユニットが使用されることがある。システム300はさらにコンピュータ・ユニット180を含んでいる。このコンピュータ・ユニット180は、システム100及び200のコンピュータ・ユニット180と同様であり、またこれと同様の機能及び動作を有している。
【0022】
図3と同様に、図4は、本発明の一実施形態に従ってボリュメトリック画像及び2次元医用画像の表示を提供する表示プロトコルを構成しかつ解釈するためのシステム400を表している。システム400は単一の表示ユニット430を表している。この表示ユニット430は電子的な表示を可能とする(例えば、コンピュータ・モニタとする)ことがある。図4に示す実施形態では、表示ユニット430は4つの像を表示している。像の1つが3次元ボリュメトリック像であり、また残りの3つの像は2次元像である。像を4つだけ図示しているが、単一の表示ユニット上に任意の数の像を表示させることができる。さらに図3と同様に、システム400はまたコンピュータ・ユニット180も含んでいる。システム400のコンピュータ・ユニット180は、システム100、200、及び300のコンピュータ・ユニット180と同様に機能しており、またこれと同じ目的を有している。
【0023】
システム300及びシステム400は、システム300が各像ごとに1つの表示ユニットを有しておりかつシステム400が像の数によらず単一の表示ユニットを有する点を除けば同様の機能であるため、システム300及び400の動作態様について一緒に記載することにする。システム300及び400の構成要素は、単一のユニット(別々のユニット)とすることがあり、様々な形態に一体化させることがあり、またハードウェア及び/またはソフトウェアの形で実現させることがある。
【0024】
一実施形態では、表示プロトコルはユーザに対して、少なくとも1つの3次元ボリュメトリック医用画像を少なくとも1つの2次元医用画像と同時に観察し、かつより容易なナビゲーション及び利用のためにこの3次元医用画像を2次元画像とリンクさせることを可能とさせている。ユーザに対してボリューム画像と少なくとも1つの2次元画像との同時観察を可能にすることによって、ユーザはこれらの画像を容易に比較することが可能となる。例えば、表示プロトコルは当座スタディのボリューム画像に対して、検査が完了した時点で、表示ユニット310上に(またシステム400の場合では、ディスプレイ430のうち当座スタディ表示用に指定された部分上に)表示されるように指令することがある。表示ユニット310及び表示ユニット430の対応部分には、「当座スタディ(ボリューム)」とラベル付けしている。ユーザはさらに、表示プロトコルを使用し、検査の完了時点で様々な2次元像を表示させることがある。図3及び4に示す実施形態では、表示プロトコルは、検査の完了時点で当座検査のアキシャル像、サジタル像及びコロナル像を表示させることがある。図3の実施形態では、そのアキシャル像、サジタル像及びコロナル像を表示ユニット320、330及び340上のそれぞれに表示させることがある。図4の実施形態では、そのアキシャル像、サジタル像及びコロナル像を表示ユニット430の画面の各専用部分上に表示させることがある。こうした方式により、ユーザがより効率のよいツールを得るように当座スタディを比較スタディと容易に比較することができる。
【0025】
当座スタディのボリューム画像は、ユーザが検討を希望する3次元画像とすることがある。アキシャル像、サジタル像及びコロナル像は、当座スタディのボリュームの一部として表示させた被検体に対応する2次元画像とすることがある。したがって、ユーザは被検体のボリューム像を同じまたは同様の被検体に関する様々な2次元像と同時に読影することができる。
【0026】
例えば、当座スタディのボリューム画像は、患者Aの当座検査からの臓器の組を含むことがある。ユーザは当座検査からの患者Aの同じ臓器の組に関するアキシャル像、サジタル像及びコロナル像の観察を希望することがある。表示プロトコルは、当座スタディのボリューム像を表示し、さらにこの当座スタディのアキシャル像、サジタル像またはコロナル像も表示することがある。さらに、本発明は当座スタディの表示に限定されない。以前のスタディも同様の方式で表示することができる。さらに、表示ユニット310〜340または430は別の患者からのボリューム像とアキシャル像、サジタル像またはコロナル像とを混合して表示することができる。
【0027】
さらに、表示プロトコルはまた、被検体の2次元斜位像を別の2次元像や少なくとも1つのボリューム像と一緒に表示することもできる。例えば表示プロトコルは、図3及び4のようにアキシャル像、サジタル像及びコロナル像をボリューム像と一緒に表示するのではなく、ボリューム像を3つの斜位像と一緒に表示することがある。表示プロトコルはさらに、アキシャル像、サジタル像及びコロナル像、並びに斜位像を混合して表示することもある。例えば、ボリューム像は、アキシャル、サジタル及び1つの斜位像、あるいはこれらの任意の組み合わせと共に表示させることがある。図3の場合で表示ユニットの数が多いほど、また図4の場合で表示ウィンドウの数が多いほど、それだけ多くの像の組み合わせが存在する。上述の表示プロトコルは単に一例であって、任意のボリューム画像を任意の2次元画像と一緒に表示させることができる。
【0028】
表示プロトコルが所望の画像を適当な箇所に表示させた後、表示プロトコルは画像同士を互いにリンクさせることがある。一般に、画像を移動または回転させるように、したがってユーザ向けに観察角度を移動または回転させるようにボリュームを操作することができる。本発明の一実施形態では、その表示プロトコルはボリューム画像を2次元画像とリンクさせ、ドライバ画像内の回転または移動によってそれ以外の画像内での同様の回転または移動を駆動させることができる。さらに、ある画像上に表示させたカーソルまたはポインタによって、これ以外の画像上の対応する箇所を指示することができる。同様に、画像上のポインタの箇所を制御する画像がドライバ画像である。
【0029】
システム300及び400の実施形態では、ユーザはコンピュータ・マウスによってドライバ画像を選択すること、並びにコンピュータ・マウスを用いて画像を移動または回転することがある。1つの画像内の回転または移動によって、これ以外の画像内での移動または回転を駆動することができる。例えば、ユーザは表示ユニット310に表示されたボリュームをドライバ画像として選択することがある。次いでユーザは、表示ユニット310に表示されたボリュームの観察角度をコンピュータ・マウスを用いて移動または回転させることがある。表示プロトコルにより表示ユニット320、330及び340のそれぞれの上に表示させたその他の像がリンク済みであるため、2次元像はボリュームを表示させた観察角度と同様の観察角度を示すように移動するまたは回転することができる。こうした方式により、ユーザはボリュメトリック像と2次元像を同じ角度から観察することができる。
【0030】
さらにユーザは、画面上でポインタを操作してドライバ画像上で特定の箇所を指示することがある。次いで表示プロトコルは、その他の画像上のポインタを操作し、対応する箇所を指示することができる。ユーザがドライバ画像内でポインタを移動させるに連れて、これ以外の画像内のポインタは同じ箇所を指示するように対応して移動する。こうした方式により、ユーザは複数の画像内の同様の構造をより簡単に比較することが可能となり得る。ボリュームを2次元画像とリンクさせることが可能であるため、診断及び処置に関するユーザの効率及び正確さが上昇する。
【0031】
図5は、本発明の一実施形態による方法500を表している。工程510では、少なくとも2つのボリュメトリック医用画像を同時に表示させるように、また少なくとも1つのボリュメトリック医用画像を少なくとも1つの2次元医用画像と同時に表示させるようにユーザが表示プロトコルをカスタマイズすることや、出荷時デフォルトの表示プロトコルを使用することができる。工程520では、ユーザは表示させる検査または画像を選択することができる。この選択した検査または画像は表示プロトコルに従ってリンクされかつ表示される。工程530では、ユーザは選択した検査または画像をナビゲートすることができる。
【0032】
図6は、本発明の一実施形態に従って使用されることがある医用イメージング・システムの一例であるシステム600を表している。一例として、システム600は、ユニット610、ユニット620及びユニット630という3つの表示ユニットを示している。これらの表示ユニットは例えばコンピュータ・モニタとすることがある。ユニット610及び630は単一の表示領域を含んでいる。ユニット620は4つの表示領域622、624、626及び628のそれぞれを含んでいる。システム600には同様に、上述したシステム100〜400の場合と同じ機能を有するコンピュータ・ユニット180も含まれている。図6は単に一例であり、本発明に従って使用されるディスプレイの数はこれより多いことや少ないことがある。さらに本発明によれば、任意の画像の組み合わせを表示させることができる。システム600の構成要素は、単一のユニット(別々のユニット)とすることがあり、様々な形態に一体化させることがあり、またハードウェア及び/またはソフトウェアの形で実現させることがある。
【0033】
この例では、表示ユニット610及び630は、システム100の表示ユニット110及び120に対応することがある。さらに表示ユニット620はシステム400の表示ユニット430に対応することがある。したがってユーザは、表示ユニット610に対して当座スタディ・ボリュームを表示させかつ表示ユニット630に対して比較スタディ・ボリュームを表示させるような表示プロトコルを選択することがある(ただし、ボリュメトリック医用画像の任意の組み合わせを使用することができる)。さらにユーザは、領域622上にボリュメトリック医用画像を、領域624上にこの医用画像のアキシャル像を、領域626上にこの医用画像のサジタル像を、かつ領域628上にこの医用画像のコロナル像を表示させるような表示プロトコルを選択することがある。ユーザはさらに、領域622〜628のうちの1つに斜位像を表示するように選択することがある。ボリュメトリック医用画像と2次元医用画像を任意に組み合わせて使用することができる。
【0034】
図6の例を続けると、上述の表示プロトコルのいずれにおいても、画像同士を互いにリンクさせることがある。図6に示す例では、ユーザは、一例として表示ユニットまたは表示領域上をクリックし、コンピュータ・マウスまたは別の任意の入力デバイスを用いてユーザに利用可能な像を回転または変化させることによって、その像を変更することができる。例えばユーザは表示ユニット610上をクリックして、表示ユニット610をドライバ画像にし、例えばこれ以外の像の一部またはすべてを移動または回転させることがある。これらの表示ユニットまたは表示領域はいずれをドライバ画像とすることもできる。さらに図6の例では、各画像内にカーソルまたはポインタを表示させることがある。画像同士をリンクさせると、ドライバ画像内でポインタを移動することによって、これ以外の画像内のポインタを移動させることができる。ユーザは画像のうちの1つで対象を指示することがあり、さらにその他の画像内でポインタが対象まで移動することがある。表示ユニットまたは表示領域はいずれをドライバ画像とすることもできる。
【0035】
上述したシステム及び方法は、コンピュータ向けの命令組を含んだコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の一部として実施されることがある。この命令組は、表示プロトコルを構成するための構成ルーチンを含んでいる。この表示プロトコルは、複数のボリュメトリック医用画像を同時に表示する能力と、少なくとも1つのボリュメトリック医用画像を少なくとも1つの2次元医用画像と同時に表示する能力と、を含んでいる。この命令組はさらに、表示させる検査または画像を選択するための選択ルーチンを含んでいる。この選択した検査または画像はその表示プロトコルに従ってリンクされかつ表示される。この命令組はさらに、選択した検査または画像をナビゲートするためのナビゲーション・ルーチンを含んでいる。
【0036】
本発明についてある種の実施形態を参照しながら記載してきたが、当業者であれば、本発明の範囲を逸脱することなく様々な変更が実施される得ること並びに等価物による代替がなされ得ることを理解されよう。さらに、本発明の範囲を逸脱することなく、具体的な状況や材料を本発明の教示に適応させるように多くの修正を実施することができる。したがって、開示したこれら具体的な実施形態に本発明を限定しようと意図しておらず、むしろ本発明は、添付の特許請求の範囲の趣旨域内に属するすべての実施形態を含むように意図している。また、図面の符号に対応する特許請求の範囲中の符号は、単に本願発明の理解をより容易にするために用いられているものであり、本願発明の範囲を狭める意図で用いられたものではない。そして、本願の特許請求の範囲に記載した事項は、明細書に組み込まれ、明細書の記載事項の一部となる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態による別々の表示ユニット上に複数のボリュメトリック画像を含んだ表示プロトコルを用いるシステムの図である。
【図2】本発明の一実施形態による単一の表示ユニット上に複数のボリュメトリック画像を含んだ表示プロトコルを用いるシステムの図である。
【図3】本発明の一実施形態による別々の表示ユニット上に少なくとも1つのボリュメトリック画像及び少なくとも1つの2次元画像を含んだ表示プロトコルを用いるシステムの図である。
【図4】本発明の一実施形態による単一の表示ユニット上に少なくとも1つのボリュメトリック画像及び少なくとも1つの2次元画像を含んだ表示プロトコルを用いるシステムの図である。
【図5】本発明の一実施形態による方法の図である。
【図6】本発明の一実施形態に従って使用できる医用イメージング・システムの一例の図である。
【符号の説明】
【0038】
100 表示システム
110 表示ユニット
120 表示ユニット
180 コンピュータ・ユニット
200 表示システム
230 表示ユニット
300 表示システム
310 表示ユニット
320 表示ユニット
330 表示ユニット
340 表示ユニット
400 表示システム
430 表示ユニット
600 表示システム
610 表示ユニット
620 表示ユニット
622 表示領域
624 表示領域
626 表示領域
628 表示領域
630 表示ユニット
【出願人】 【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【出願日】 平成17年11月16日(2005.11.16)
【代理人】 【識別番号】100093908
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 研一

【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博

【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久

【公開番号】 特開2006−142021(P2006−142021A)
【公開日】 平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願番号】 特願2005−330955(P2005−330955)