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【発明の名称】 X線画像診断装置
【発明者】 【氏名】江刺 智
【住所又は居所】栃木県大田原市下石上1385番地 東芝医用システムエンジニアリング株式会社内

【要約】 【課題】煩雑な手順を行うことなく、操作手順を大幅に簡略化し、ユーザの操作負担を軽減し、結果として、医用動画像の確認に集中させることができるX線画像診断装置を提供する。

【解決手段】所定の時間内に複数回のX線撮影を行うことにより連続して得られる複数のX線透過画像を連続画像として記録する画像記録部9と、前記X線透過画像のピクセル値に基づいて、前記連続画像の関心区間を設定する関心区間設定処理部12と、前記設定された関心区間にある複数のX線透過画像を連続して表示する表示モニタ10とを備えた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の時間内に複数回のX線撮影を行うことにより連続して得られる複数のX線透過画像を連続画像として記録する記録手段と、
前記X線透過画像のピクセル値に基づいて、前記連続画像の関心区間を設定する関心区間設定処理手段と、
前記設定された関心区間にある複数のX線透過画像を連続して表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とするX線画像診断装置。
【請求項2】
前記関心区間設定処理手段は、前記X線透過画像毎にピクセル値を平均化し、その平均化されたピクセル値が所定のピクセル値以上の連続した複数の前記X線透過画像の集合を関心区間として設定する手段であることを特徴とする請求項1に記載のX線画像診断装置。
【請求項3】
所定の時間内に複数回のX線撮影を行うことにより連続して得られる複数のX線透過画像を連続画像として付帯情報と共に記録する記録手段と、
前記付帯情報に基づいて、前記連続画像の関心区間を設定する関心区間設定処理手段と、
前記設定された関心区間にある複数のX線透過画像を連続して表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とするX線画像診断装置。
【請求項4】
前記付帯情報は、造影剤の注入に関する情報であることを特徴とする請求項3に記載のX線画像診断装置。
【請求項5】
前記付帯情報は、前記被検体内に造影剤の注入が開始されるときの開始時刻情報と、被検体内に造影剤の注入が終了したときの終了時刻情報であって、前記関心区間設定処理手段は、前記X線透過画像に関連付けられた前記付帯情報に基づいて、前記開始時刻情報に含まれる開始時刻から前記終了時刻情報に含まれる終了時刻の間の複数の前記X線透過画像の集合を関心区間として設定する手段であることを特徴とする請求項4に記載のX線画像診断装置。
【請求項6】
所定の時間内に複数回のX線撮影を行うことにより連続して得られる複数のX線透過画像を連続画像として記録する記録手段と、
前記複数のX線透過画像のうち、1つのX線透過画像を特定する特定手段と、
前記特定されたX線透過画像に基づいて、前記連続画像の関心区間を設定する関心区間設定処理手段と、
前記設定された関心区間にある複数のX線透過画像を連続して表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とするX線画像診断装置。
【請求項7】
前記関心区間設定処理手段は、前記特定手段により、代表画像として特定されたX線透過画像を基準として、予め設定された時間分及び/又はフレーム数分の前後の連続した複数の前記X線透過画像の集合を関心区間として設定する手段であることを特徴とする請求項6に記載のX線画像診断装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、被検体にX線を透過させて撮影された動画像を再生する機能を備えたX線画像診断装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、X線画像診断装置を使用するX線検査の実施に当たっては、検査の進行に沿って複数回の画像収集を行い、その結果得られる複数個のX線画像を当該装置内に保管し、このように画像収集及び保管された複数個の画像の中から特定の画像を操作者の選択に基づき画面上に表示させ、その操作者が希望する画像を提供することにより、検査の支援を行うようになっている。
【0003】
このような検査支援を行うX線画像診断装置において、複数個の画像の中から特定の画像を操作者が選択するための手段としては、一般には、操作者の操作によって画像収集された順番又はその逆順に画像を順次表示させるものが利用される。
【0004】
ここで、1回の画像収集で得られる画像が1枚のX線画像ではなく、循環器検査で扱う動画などの複数フレームの画像からなる連続画像(フレーム画像)である場合、上記手段を適用して収集画像を切り替えることにより連続画像中の所定の1フレームを表示させる方法を採用するのが一般的である。なお、以下の説明では、便宜上、上記のような連続画像を対象とし、その連続画像中の特定の1フレームを連続画像の「代表画像」と呼ぶことにする。
【0005】
そして、従来のX線画像診断装置には、被検体にX線を透過させて撮影された動画像を再生する際の操作として、関心のある連続画像(例えば、造影剤注入時の画像)をユーザが区間指定して、その部分だけを再生する区間再生機能が備えられていた。
【0006】
ここで、「関心区間再生機能」とは、動画像において、ユーザが関心のある区間(関心区間)のみを指定して、その部分(関心区間)だけを再生する機能である。そして、その関心区間を指定する方法は以下の順序で操作が行われていた。
【0007】
(1)代表画像をユーザが表示装置を参照しながら選択する。
(2)「再生開始位置の設定」として、前記代表画像からフレーム毎に収集画像を参照しながら再生を開始したいフレームの画像を特定する。
(3)「再生終了位置の設定」として、前記代表画像又は再生開始に特定されたフレームの画像から、フレーム毎に収集画像を参照しながら再生を終了したいフレームの画像を特定する。
【0008】
また、医用診断装置として、ECG(Electro Cardio Gram:心電図)のような生体信号に連動させた「心電同期」によって再生区間を設定する機能を備えた超音波診断装置もあるが、ECGのデータが必要になるだけでなく、区間設定される画像も限定されていた(例えば、特許文献1)。
【0009】
【特許文献1】特開平8−238242号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前記関心区間の設定にあたっては、ユーザは、関心領域(ROI)付近のおおまかな区間を再生したい場合が多い。しかしながら、関心区間を設定する場合には、上記のような煩雑な手順が毎回必要であった。すなわち、所望の画像の前後のあるフレーム(動画を構成する1つ1つの画像)といった曖昧な箇所の頭出し操作を行う場合は、やはり、医用動画像の最初(検査開始時)から、早送り、巻戻し、停止、再生等の複数の組み合わせ操作が必要であった。
【0011】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、ユーザが医用動画像を確認する際、各フレームを参照しながら関心区間を設定するといった煩雑な手順を行うことなく、操作手順を大幅に簡略化し、ユーザの操作負担を軽減し、結果として、動画像の確認に集中させることができるX線画像診断装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するための、請求項1記載の発明は、所定の時間内に複数回のX線撮影を行うことにより連続して得られる複数のX線透過画像を連続画像として記録する記録手段と、前記X線透過画像のピクセル値に基づいて、前記連続画像の関心区間を設定する関心区間設定処理手段と、前記設定された関心区間にある複数のX線透過画像を連続して表示する表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
上記課題を解決するための、請求項2記載の発明は、請求項1に記載のX線画像診断装置において、前記関心区間設定処理手段は、前記X線透過画像毎にピクセル値を平均化し、その平均化されたピクセル値が所定のピクセル値以上の連続した複数の前記X線透過画像の集合を関心区間として設定する手段であることを特徴とする。
【0014】
上記課題を解決するための、請求項3記載の発明は、所定の時間内に複数回のX線撮影を行うことにより連続して得られる複数のX線透過画像を連続画像として付帯情報と共に記録する記録手段と、前記付帯情報に基づいて、前記連続画像の関心区間を設定する関心区間設定処理手段と、前記設定された関心区間にある複数のX線透過画像を連続して表示する表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
上記課題を解決するための、請求項4記載の発明は、請求項3に記載のX線画像診断装置において、前記付帯情報は、造影剤の注入に関する情報であることを特徴とする。
【0016】
上記課題を解決するための、請求項5記載の発明は、請求項4に記載のX線画像診断装置において、前記付帯情報は、前記被検体内に造影剤の注入が開始されるときの開始時刻情報と、被検体内に造影剤の注入が終了したときの終了時刻情報であって、前記関心区間設定処理手段は、前記X線透過画像に関連付けられた前記付帯情報に基づいて、前記開始時刻情報に含まれる開始時刻から前記終了時刻情報に含まれる終了時刻の間の複数の前記X線透過画像の集合を関心区間として設定する手段であることを特徴とする。
【0017】
上記課題を解決するための、請求項6記載の発明は、所定の時間内に複数回のX線撮影を行うことにより連続して得られる複数のX線透過画像を連続画像として記録する記録手段と、前記複数のX線透過画像のうち、1つのX線透過画像を特定する特定手段と、前記特定されたX線透過画像に基づいて、前記連続画像の関心区間を設定する関心区間設定処理手段と、前記設定された関心区間にある複数のX線透過画像を連続して表示する表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0018】
上記課題を解決するための、請求項7記載の発明は、請求項6に記載のX線画像診断装置において、前記関心区間設定処理手段は、前記特定手段により、代表画像として特定されたX線透過画像を基準として、予め設定された時間分及び/又はフレーム数分の前後の連続した複数の前記X線透過画像の集合を関心区間として設定する手段であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ユーザが動画像を確認する際、各フレームを参照しながら区間再生を設定するといった煩雑な手順を行うことがないので、操作手順を大幅に簡略化し、ユーザの操作負担を軽減し、結果として、連続動画像の確認に集中させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。
【0021】
(第1の実施形態)
図1は、X線画像診断装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
【0022】
図1に示すように、診断用寝台1上の被検体OBを挟んで対向配置されるX線管2及びX線検出部3と、そのX線管2にX線照射用の高電圧を供給するX線高電圧発生装置4と、このX線高電圧発生装置4に各種撮影条件等を指示するX線画像撮影操作部5と、X線検出部3により検出されたX線データ(X線透過像)を連続的にデジタル収集し、動画像再生するX線画像診断装置6とを備えたX線画像診断システムにおいて実施される。
【0023】
X線画像診断装置6には、A/D変換器7、画像処理部8、画像記録部9、表示モニタ10、画像操作部11、関心区間設定処理部(本請求項にいう関心区間設定処理手段)12が搭載されている。また、図示していないが、X線画像診断装置6には、被検者OBに造影剤を投与する造影剤投与器が設置されている。
【0024】
X線検出部3は、どのような形態および方式を採用してもよく、イメージインテンシファイア装置の出力をTVカメラで撮影する方式でも半導体固体検出器を使用して透過X線を検出する方式でもよい。
【0025】
X線画像診断装置6は、図1に示すシステムの場合、X線高電圧発生装置4、X線検出部3と分離して構成しているが、これに限らず、X線高電圧発生装置4及びX線検出部3の両方又はその一方を含む構成でももちろん構わない。
【0026】
上記の構成によって、操作者(ユーザ)からの撮影開始の操作がX線画像撮影操作部5にて行われると、X線高電圧発生装置4からの高電圧を受けてX線管2が寝台1上の被検体OBに向けてX線をパルス状に断続的に照射し始める。
【0027】
このように照射されたX線は、被検体OBを透過し、その透過X線がX線検出部3に入射する。このX線検出部3に入射した透過X線は、X線のパルス照射に同期してX線画像診断装置6によってデジタルデータ化される。
【0028】
このとき、X線画像診断装置6においては、A/D変換器7にて1つのパルスに対して1フレームのデジタルデータが生成され、このデジタルデータが画像処理部8を介して表示モニタ10に表示されると共に画像記録部9に記録される。ここでのデジタルデータは最初のパルスX線照射のものである。それ以後、同様の断続的なパルスX線照射により一連のデジタルデータが作成され、画像記録部9に記録されていく。
【0029】
そして、操作者からの撮影終了の操作がX線画像撮影操作部5にて行われるか、或いはX線画像撮影操作部5で予め設定した回数のX線照射が完了した時点で、上記のX線照射が終了する。その結果、それまでに発生した一連のデジタルデータは、連続画像のデータとしてX線画像診断装置6の画像記録部9に保管、管理される。
【0030】
このとき、画像記録部9には各連続画像の諸元を示す情報(例えば、当該連続画像が撮影開始から何フレームであるかの情報や、当該連続画像が撮影された時刻の情報)も保管、管理される。
【0031】
また、画像処理部8が、造影剤が写っていないデジタルのX線透視画像をマスク像、造影剤が写っているデジタルのX線透視画像をライブ像として、これらマスク像とライブ像とを撮影してデジタル信号に変換し、マスク像とライブ像とをサブトラクションして、例えば、血管などの注目部位だけを抽出したサブトラクション画像が、1画面を構成する画像情報であるフレーム画像として画像記録部9に保管される。
【0032】
(関心区間の設定)
関心区間設定処理部12は、前記フレーム画像を画像記録部9に保管する際に、前記サブトラクション画像の各々についてピクセル値(画像の濃淡)を抽出し、サブトラクション画像毎の平均ピクセル値を算出する。そして、予め設定された閾値よりも大きな平均ピクセル値のサブトラクション画像が何フレーム目の画像であるかを抽出する。なお、関心区間設定処理部12は、前記サブトラクション画像の各々についてピクセル値を抽出するピクセル値抽出機能、サブトラクション画像毎の平均ピクセル値を算出する平均ピクセル値算出機能、予め設定された閾値よりも大きな平均ピクセル値のサブトラクション画像が何フレーム目の画像であるかを抽出し、それによって特定されたフレーム区間を関心区間として画像記録部9に保管する設定機能及び、表示モニタ10に区間表示するための関心区間の情報を画像記録部9から読み出す読み出し機能とを構成する。また、連続動画像の再生とは、前記連続画像(連続したフレーム画像)を動画像として再生することである。
【0033】
すなわち、造影剤により画像が黒めになっているサブトラクション画像が連続している区間を探して、それら連続したサブトラクション画像の集合を関心区間と設定するのである。
【0034】
例えば、図2に示すようなフレーム画像が画像記録部9に保管されていた場合、図中F〜Fのフレーム画像のうち、F〜F及びFのフレーム画像はマスクフレームに対してピクセル値に差がほとんど無いが、F〜Fのフレーム画像はマスクフレームに対してピクセル値に差があるので、この区間(F〜F)を関心区間設定処理部12が関心区間に設定するのである。
【0035】
関心区間の設定の具体的なプロセスとしては、図3に示すように、まず、nフレーム目のフレーム画像におけるピクセル値の平均を関心区間設定処理部12が算出する(S11)。
【0036】
次に、関心区間設定処理部12は、各フレーム画像において、算出された平均ピクセル値から閾値を差し引く(S12)。ここで、前記閾値は、1検査における全フレーム画像の平均ピクセル値又は、ユーザによって予め定められた値とする。
【0037】
その後、関心区間設定処理部12は、1検査における全フレーム画像についてS12の処理を行う(S13−Yes)と、前記平均ピクセル値が前記閾値に達し、連続している複数のフレーム画像の集合を関心区間として抽出する(S14)。
【0038】
図4は、連続したフレーム画像毎の平均ピクセル値をフレーム順に表した図である。図4に示すように、フレーム画像がフレーム番号1から50の付帯情報で記録されているとすると、予め設定された閾値を越える平均ピクセル値を呈するフレーム番号16〜40の画像が関心区間として関心区間設定処理部12に設定されるのである。
【0039】
このとき、前記フレーム番号16〜40の画像は、連続して前記閾値を超えたピクセル値を呈しているので問題はないが、例えば、前記フレーム番号16〜40の画像のうち、数フレーム(例えば、フレーム番号20〜23)の画像の平均ピクセル値が前記閾値よりも下であったとしても、無視しうる範囲であれば、前記フレーム番号16〜40の画像が連続して前記閾値を越える平均ピクセル値であるとみなしてよい。また、フレーム8,9及び48,49でも閾値を超えているが、この場合には最も長い(フレーム数の多い)区間を関心区間とするとよい。
【0040】
なお、サブトラクション画像を作成する際のマスク像はユーザが指定したものが使用されるが、フレーム毎にマスク像が異なる場合には、各コントラスト像に対応するマスク像が採用される。
【0041】
また、本実施形態の他の例として、連続するフレーム画像の平均ピクセル値同士で所定以上の濃淡差を関心区間設定処理部12が抽出し、1つ前のフレーム画像よりも「所定以上に濃淡差が増加」したフレーム画像(図2におけるフレーム画像F、図4におけるフレーム番号16の画像)を関心区間の開始フレーム画像とし、1つ前のフレーム画像よりも「所定以上に濃淡差が減少」した直前のフレーム画像(図2におけるフレーム画像F、図4におけるフレーム番号40の画像)を関心区間の終了フレーム画像として関心区間(図2におけるフレーム画像F〜フレーム画像Fの区間、図4におけるフレーム番号16〜40の画像の区間)を設定してもよい。
【0042】
このようにして、関心区間設定処理部12により関心区間が設定されると、ユーザが画像操作部11を操作したことを契機に、設定された関心区間のフレーム画像が表示モニタ10に表示される。
【0043】
(第2の実施形態)
次に、本発明に係るX線画像診断装置の第2の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態の説明においては、前述の第1の実施の形態と同様の構成なので、構成及びその他重複する説明は省略する。従って、ここでは、本実施形態における関心区間設定処理部による関心区間の設定方法について説明する。
【0044】
本実施形態は、医療画像情報の標準記録方式として国内外で普及している、DICOM(Digital Image Communications in Medicine)規格を用いた場合、関心区間設定処理部12が、DICOMタグに記録されているインジェクションタイムを参照し、それからフレーム数を計算し、それによって特定された画像群を関心区間とする。
【0045】
例えば、DICOMタグのインジェクションタイムの情報として、「(0018,1042)造影剤/ボーラス開始時刻」及び「(0018,1043)造影剤/ボーラス終了時刻」のそれぞれに関連付けられた数値(時刻情報)を取得し、それらの数値に対応するフレーム画像(造影開始時のフレーム画像及び造影終了時のフレーム画像)を特定し、関心区間を設定する。
【0046】
図5に示すようなフレーム画像が画像記録部9に保管されていた場合、図中F〜Fのフレーム画像のうち、関心区間設定処理部12が取得した造影剤の注入開始時刻が、フレーム画像Fに付帯した時刻情報とフレーム画像Fに付帯した時刻情報との間であり、かつ、関心区間設定処理部12が取得した造影剤の注入終了時刻が、フレーム画像Fに付帯した時刻情報とフレーム画像Fに付帯した時刻情報との間であった場合、この区間(F〜F)を関心区間設定処理部12が関心区間に設定するのである。
【0047】
なお、DICOMタグとして記録される、造影剤開始時刻及び造影剤終了時刻と、実際の注入時刻とは多少差が発生することが予想されるため、予めユーザが設定したパラメータにより前記差を調整する機能を備えることが望ましい。
【0048】
具体的には、図5に示すように、実際に造影剤の注入が画像上で確認されるのがフレーム画像F〜フレーム画像Fの区間であるにもかかわらず、検査装置の特性等の影響で、造影剤開始時刻及び造影剤終了時刻の取得によって、関心区間をフレーム画像F〜フレーム画像Fと設定することがある。このような場合には、装置の特性に応じて、関心区間(F〜F)を関心区間(F〜F)に調整できるような調整手段を備えることが望ましい。
【0049】
関心区間の設定の具体的なプロセスとしては、図6に示すように、まず、関心区間設定処理部12が、DICOMタグより「造影剤開始時刻」を取得し(S21)、その後にDICOMタグより「造影剤終了時刻」を取得する(S22)。
【0050】
次に、当該システムの特性(インジェクタの接続状態など)によって、前記「造影剤開始時刻」及び「造影剤終了時刻」の値が表示モニタ10に造影剤が実際に表示される時刻とずれることを補正するために、当該システムに応じたユーザパラメータ(補正値)を画像操作部11を用いて入力する(S23)。
【0051】
次に、関心区間設定処理部12は、撮影時のフレームレートをDICOMタグから取得し(S24)、前記「造影剤開始時刻」及び「造影剤終了時刻」から該当するフレーム画像を各々(造影開始時のフレーム画像及び造影終了時のフレーム画像)特定する(S25)。
【0052】
その後、関心区間設定処理部12は、前記ユーザパラメータ(補正値)を、特定された造影開始時のフレーム画像及び造影終了時のフレーム画像に反映させて連続する複数のフレーム画像の集合を関心区間として抽出する(S26)。
【0053】
(第3の実施形態)
次に、本発明に係るX線画像診断装置の第3の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態の説明においては、前述の第1の実施の形態及び第2の実施形態と同様の構成なので、構成及びその他重複する説明は省略する。従って、ここでは、本実施形態における関心区間設定処理部による関心区間の設定方法について説明する。
【0054】
本実施形態は、例えば、図7に示すようなフレーム画像(F〜F)が画像記録部9に保管されていた場合、代表画像(図中、カレントフレームと表示)を特定し、その代表画像を基準として、所定の時間の前後のフレーム画像を関心区間に自動的に設定するものである。
【0055】
ここで、代表画像を選択する方法としては、画像操作部11に次のフレーム画像を表示させるボタン及び前のフレーム画像を表示させるボタン等の所定の操作ボタンを配置し、あるフレーム画像を表示している状態で、次のフレーム画像を表示させるボタンを操作することで時間的に次に撮影されたフレーム画像を表示させ、また、前のフレーム画像を表示させるボタンを操作することで時間的に前に撮影されたフレーム画像を表示させる方式を採用することが可能である。
【0056】
そして、代表画像の特定がなされたとき(例えば、「代表画像決定ボタン」を画像操作部11に配設し、それが押下されたとき)、関心区間設定処理部12は、予め設定された時間又はフレーム数に基づいて前記代表画像の前後のフレーム画像を特定し、それらのフレーム画像によって関心区間が設定される。
【0057】
例えば、代表画像が特定されたときに、フレーム間隔が2.5秒で、前後5秒間のフレーム画像が関心区間とするように関心区間設定処理部12に予め設定されており、図7に示すように、連続するフレーム画像F〜Fのうち、代表画像をFと設定した場合、前記代表画像として特定されたフレーム画像Fの5秒前のフレーム画像Fが関心区間の開始フレーム画像となり、代表画像Fの5秒後のフレーム画像Fが関心区間の終了フレーム画像となり、関心区間設定処理部12により、関心区間はフレーム画像F〜Fとして設定されることとなる。
【0058】
関心区間の設定の具体的なプロセスとしては、図8に示すように、まず、代表画像に係るフレーム画像を関心区間設定処理部12が取得する(S31)。
【0059】
次に、関心区間設定処理部12が、第1のユーザ設定値として代表画像からどのくらい前のフレーム画像を関心区間の開始画像とするかを入力要求する(S32)と共に、第2のユーザ設定値として代表画像からどのくらい後のフレーム画像を関心区間の終了画像とするかを入力要求する(S33)。
【0060】
次に、関心区間設定処理部12は、撮影時のフレームレートをDICOMタグから取得する(S34)。
【0061】
次に、関心区間設定処理部12は、前記フレームレートと、前記第1のユーザ設定値及び第2のユーザ設定値から指定時間分のフレーム数を演算する(S35)。
【0062】
このようにして演算された、代表画像からの前後のフレーム数により、「関心区間開始時のフレーム画像」と「関心時間終了時のフレーム画像」を特定して、連続する複数のフレーム画像の集合としての関心区間が設定される(S36)。
【0063】
上述の実施形態は、本発明の一例であり、本発明は上記実施の形態に限定されることはない。上述の実施の形態では、医療診断装置としてX線画像診断装置を例に説明したが、連続的な動画像を取得し、それら動画像に基づいて上記の如く関心区間を設定可能な医療診断装置であれば、同様に適用でき、本発明によって得られる効果と同様な効果を得ることができる。また、この他であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明に係るX線画像診断装置の実施形態の構成を示すブロック図。
【図2】本発明に係るX線画像診断装置の第1の実施形態において関心区間が設定される連続したフレーム画像を示す図。
【図3】本発明に係るX線画像診断装置の第1の実施形態において関心区間を設定されるプロセスを示すフローチャート。
【図4】本発明に係るX線画像診断装置の第1の実施形態において関心区間を設定するための各フレームとピクセル値と閾値との関係を示す図。
【図5】本発明に係るX線画像診断装置の第2の実施形態において関心区間が設定される連続したフレーム画像を示す図。
【図6】本発明に係るX線画像診断装置の第2の実施形態において関心区間を設定されるプロセスを示すフローチャート。
【図7】本発明に係るX線画像診断装置の第3の実施形態において関心区間が設定される連続したフレーム画像を示す図。
【図8】本発明に係るX線画像診断装置の第3の実施形態において関心区間を設定されるプロセスを示すフローチャート。
【符号の説明】
【0065】
1 診察用寝台
2 X線管
3 X線検出部
4 X線高電圧発生装置
5 X線画像撮影操作部
6 X線画像診断装置
7 A/D変換器
8 画像処理部
9 画像記録部
10 表示モニタ
11 画像操作部
12 関心区間設定処理部
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【住所又は居所】東京都港区芝浦一丁目1番1号
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】東芝メディカルシステムズ株式会社
【住所又は居所】栃木県大田原市下石上1385番地
【識別番号】594164531
【氏名又は名称】東芝医用システムエンジニアリング株式会社
【住所又は居所】栃木県大田原市下石上1385番地
【出願日】 平成16年11月8日(2004.11.8)
【代理人】 【識別番号】100081411
【弁理士】
【氏名又は名称】三澤 正義

【公開番号】 特開2006−130129(P2006−130129A)
【公開日】 平成18年5月25日(2006.5.25)
【出願番号】 特願2004−323595(P2004−323595)