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【発明の名称】 健康管理システム
【発明者】 【氏名】江川 元浩
【住所又は居所】東京都千代田区一番町27番地4 開新堂ビル3階 株式会社アイピースクエア内

【氏名】小川 哲男
【住所又は居所】東京都千代田区一番町27番地4 開新堂ビル3階 株式会社アイピースクエア内

【氏名】柳田 正治
【住所又は居所】東京都港区虎ノ門4丁目1番21号 葺手第2ビル8階 株式会社アイピーエス内

【要約】 【課題】ユーザーへの負担が少なく、毎日の生活の中で健康状態をバイタルセンサで測定・蓄積することで、ユーザーが簡単に健康状態を管理でき、遠隔の医療機関から適切な診断サービスも受けられる健康管理システム。

【解決手段】ユーザー認証用および生体データ計測用のバイタルセンサ11と、ユーザーの健康状態を自律的に測定しマネージャ13に送信する機能と、あるセンサ値が異常を示した場合、他のセンサも同時に計測して統括マネージャ14に通知する機能を持つエージェント12と、ユーザーの日々の生体情報を収集・蓄積し、エージェントの管理・制御を行うマネージャ13と、遠隔の医療機関あるいは健康管理会社に設置され、マネージャ13に蓄積されたユーザーの生体情報を収集して、医療の専門家がユーザーの健康状態を総合的に診断できる情報を提供する統括マネージャ14で構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体認証センサあるいは健康状態を計測するバイタルセンサと、
生体認証センサあるいはバイタルセンサとデータを送受信する機能、
センサ動作を規定する設定条件と処理動作を定義したプログラムおよび判断ルールを記録・保持するメモリ機能、
前記センサ動作の設定条件およびプログラムでセンサデータを処理するプロセッサ機能、
外部と通信するための通信機能、
前記機能を使い独自に判断し処理する自律処理機能、
および与えられた要求に応じて処理する目的処理機能、
を備えるエージェントと、
無線あるいは有線通信を介して、前記エージェントを遠隔から監視・管理・制御を行う機能、
複数の前記エージェントからバイタル情報を収集する機能、
前記収集したバイタル情報をデータベース化して記録・検索・管理する機能、
前記データベースから抽出した要約情報を統括マネージャに送信する機能
および前記バイタル情報を用いてユーザーの健康状態を判定し表示する機能、
を備えるマネージャと、
無線あるいは有線通信を介して、前記エージェントおよび前記マネージャを統括的に監視・管理・制御する機能、
複数の前記エージェントあるいは前記マネージャからユーザーの健康状態に関する情報を収集する機能、
および当該収集した情報を元にユーザーの健康状態を判断できる情報に加工し、表示する機能、
を備える統括マネージャ、
から構成される事を特徴とする健康管理システム。
【請求項2】
前記エージェントは、
生体認証センサを使用してユーザーの認証を行う機能と、
認証したユーザーの情報を保持する機能と、
前記マネージャあるいは前記統括マネージャと通信を始める場合、相互にユーザーを識別するデータを交換して認証を行う機能と、
自身に備えられた全てのバイタルセンサの測定データを、前記マネージャからの要求あるいは自身のバイタルセンサの値をトリガーにして同時に測定し、記録および送信する機能と、
を備える請求項1に記載の健康管理システム。
【請求項3】
前記エージェントは、
全てあるいは任意のバイタルセンサからの測定データをIPパケットに加工する機能と、
前記マネージャとのデータ送受信では暗号化処理を行い、有線または無線通信手段により通信する機能と、
他のエージェントあるいはマネージャからの要求に応じて、認証したユーザー情報を受信・記録・判定・送信する機能と、
バイタルセンサからの値があらかじめ設定された閾値を超えた場合、あるいはその他のバイタルセンサからの信号に対して、IPパケットでマネージャに通知する機能と、
マネージャからの各種要求に対して、設定データの場合はエージェント内部の記憶箇所に記録して設定を変更し、制御データの場合はエージェントと接続しているコントローラの各種機器を制御あるいは要求されたセンサのデータを送信する機能と、
を備える請求項1および2に記載の健康管理システム。
【請求項4】
前記エージェントは、
有線または無線通信を介して他の複数のエージェント間で自律的に協調動作することにより論理的な階層構造を決定する機能と、
当該論理的な階層構造は、認証したユーザー情報を保持しているエージェントを上位に決定する機能を備え、
当該上位エージェントは認証したユーザー情報を保持しない下位エージェントに認証したユーザー情報を有線または無線通信を介して送信する機能と、
前記下位エージェントは上位エージェントから認証したユーザー情報を受信し、認証したユーザー情報とバイタルセンサで測定したデータを共にマネージャに送信する機能と、を備える請求項2または3に記載の健康管理システム。
【請求項5】
前記エージェントの一部は、
ユーザーの身体に装着可能な機能と、
装着したユーザーを生体認証センサで識別判断して認証する機能と、
ユーザー認証データを記録・保持する機能と、
他のエージェントと当該ユーザー情報を送受信する機能と、
前記バイタルセンサのいずれかの値が予め設定した閾値を超えた場合あるいは身体の異常を示す値になった場合、当該エージェントに接続された全てのバイタルセンサの値を同時に測定する機能と、
上記同時測定したバイタルセンサの情報をIPパケットに加工して前記マネージャに暗号化して送信する機能と、
予めマネージャあるいは統括マネージャから設定された時刻に、当該エージェントの全てのバイタルセンサの値を同時に測定し、マネージャあるいは統括マネージャにデータを送信する機能と、
を備える請求項2から4のいずれかに記載の健康管理システム。
【請求項6】
前記エージェントの一部は、
健康状態測定器、家具、寝具および住宅設備機器のいずれかに組み込まれたバイタルセンサと通信する機能と、
測定したバイタル情報をIPパケットに加工する機能と、
他のエージェントからユーザー認証情報を取得する機能と、
当該バイタル情報と認証したユーザー情報の両方を暗号化してマネージャに送信する機能と、
を備える請求項2から4のいずれかに記載の健康管理システム。
【請求項7】
前記マネージャは、
生体認証センサでマネージャ利用者の認証を行う機能と、
前記マネージャ利用者の認証情報を記録し保持する機能と、
前記エージェントあるいは前記統括マネージャと通信を始める場合、認証データを交換して相互認証を行う機能と、
認証終了後に前記エージェントあるいは前記統括マネージャとの通信を暗号化して行う機能と
前記エージェントから送信されるユーザーのバイタル情報と認証情報を受信し、バイタル情報をデータベースとして記憶装置に記録・保持する機能と、
当該バイタル情報データベースを基にユーザーの健康状態を判断し表示する機能と、
前記総括マネージャからの要求に応じて、任意のユーザーに関するバイタル情報を前記バイタル情報データベースから検索し抽出する機能と、
前記抽出した情報を総括マネージャに送信する機能と、
前記エージェントに対してセンサの設定条件を変更・修正する機能と、
を備える請求項1から6のいずれかに記載の健康管理システム。
【請求項8】
前記統括マネージャは、
生体認証センサで統括マネージャ利用者の認証を行う機能と、
統括マネージャ利用者の認証情報を記録・保持する機能と、
前記エージェントあるいは前記マネージャと通信を始める場合、統括マネージャ利用者とエージェントのユーザーを識別するデータを相互に交換して認証を行う機能と、
認証完了後に前記エージェントあるいは前記マネージャとの通信を暗号化して行う機能と
前記マネージャに要求して、マネージャが備えるバイタル情報データベースを検索し、任意のユーザーに関する情報を抽出し送信させる機能と、
当該抽出したユーザーのバイタル情報を受信し、記憶装置に記録して保持する機能と、
当該バイタル情報を基に医療の専門家がユーザーの健康状態を判断できる情報に加工し表示する機能と、
前記マネージャに対してユーザーの健康状態に関するデータを送信する各種条件を変更・修正する機能と、
マネージャを介さず、直接エージェントに動作条件を設定・変更・修正する機能と、
を備える請求項1から7のいずれかに記載の健康管理システム。
【請求項9】
前記エージェントの論理的な階層構造の決定する機能において、
相互に認証したユーザー情報の有無を確認し、双方が当該情報を保持している場合は、
各エージェントが当該情報とバイタルセンサから得たバイタル情報を個々にマネージャに送信する機能を備える、
請求項4に記載の健康管理システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーの健康状態を反映する血圧、脈拍、心電等ユーザーバイタル情報を携帯型測定器で測定し、更に室内に設置された体重計、トイレおよび風呂等に設置されたバイタルセンサで体重、体脂肪率、尿糖値、心拍数等のバイタルデータを収集して、ユーザーの在宅時に健康状態をモニタリングすることにより、遠隔の医師、医療機関あるいは健康管理サポート会社等がユーザーの健康状態を診断し、管理できる在宅健康情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
在宅時に携帯型の体温計、血圧計、心電計等をユーザーの身体に装着し、測定したデータを携帯電話網や公衆回線網あるいはインターネットを介して遠隔の医療機関や健康管理サポート会社等に送信し、医師等がこれら収集したデータを元に診断、指示を行うシステムが数多く提案されている。このようなシステム例として、遠隔診断支援システム(例えば特許文献1)および常時健康管理システム(例えば特許文献2)がある。また、生体センサを備えた専用端末と遠隔のセンタとを通信網で結び、ユーザーの健康状態をリアルタイムで送信するシステム例として、在宅健康管理システム及びバイタルデータ遠隔表示方法(例えば特許文献3)がある。
【0003】
一方、ユーザーの健康状態を計測する測定機器が携帯型ではなく、日常生活に使用する住宅設備に設置したシステム例として、在宅での日常健康管理システム及びそのシステムに使用される洗面化粧台並びにそれらの販売方法(例えば特許文献4)がある。
【特許文献1】特開2003−299624号公報
【特許文献2】特開2003−150718号公報
【特許文献3】特開2003−210420号公報
【特許文献4】特開2002−83055号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のシステムでは、ユーザーの健康状態を測定する生体センサを備え、身体に装着可能あるいは携帯可能な測定機器に携帯電話を接続し、携帯電話網を介して遠隔のセンタにユーザーの健康状態に関する測定データを送信する手段を用いている例が多い。例えば特許文献1では、身体の異常を即座に遠隔のサーバーに通知するためには、携帯可能な測定機器であるモジュールと携帯電話の両方を常にユーザーが携帯している必要があり、使い勝手の面で問題がある。また測定したデータ全てを送信するのではなく、データの値が異常を示した場合にだけ携帯電話でサーバーに送信するので、前後の状況を示すデータが収集できず、医師の診断をする上で支障が生じる。
【0005】
また、特許文献2では、携帯型の測定機器にセンサのデータを記録し、一定周期で公衆電話網あるいはインターネットを介して遠隔の管理センタにデータを送信する手段を提案しているが、ユーザーの健康状態が異常を示した場合、直ぐにはデータが管理センタに送信されない。この場合、管理センタ側でデータを受信・蓄積し、健康管理データベースを構築して過去のデータを分析し、受信したデータが正常か異常かを判断してからユーザー、医療機関等に通知するため、ユーザーのバイタルデータに異常が生じても、直ぐには本人および医療機関に通知されず、急を要するような状況では非常に問題である。また、特許文献1と2に共通して言える事は、携帯電話を使いバイタルデータを定常的に送信するため、パケット量が膨大になり通信料金が非常に高価になる。
【0006】
次に特許文献3では、ユーザーの健康状態を測定するバイタルセンサを内蔵した在宅用の専用端末を設置し、測定したバイタルデータをリアルタイムで遠隔のセンタにインターネット等で送信する方法を提案しているが、センサの測定器が携帯型ではないためユーザーは端末の前で操作する必要があり、使い勝手の面が低下する。この点を考慮したのが当該特許文献4で、在宅端末を日常利用する洗面化粧台とし、毎日の洗面、手洗い等の動作に付随してセンサで健康状態を測定する方法を提案している。しかしながら、この方法では洗面化粧台が数々のセンサや画像撮影装置が組み込んだ特注品となり、価格が非常に高価になる事や、トイレや浴槽等で測定したセンサデータも時系列にばらばらに計測されており、ユーザーの健康に異常が生じた際に、医療機関が必要とする異常発生前後の血圧、脈拍、心電等のバイタルデータが取得できない。
【発明が解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明は、請求項1に本システムを構成する要件を記載している。すなわち、ユーザーを認証する生体認証センサあるいはユーザーの健康状態を計測する血圧、脈拍、心電等各種バイタルセンサと、センサを接続する機能と、センサ動作を規定する設定条件と処理動作等を定義したプログラムおよび判断ルールを記録・保持するメモリ機能と、前記センサ動作の設定条件およびプログラムでセンサデータを処理するプロセッサ機能と、外部と通信するための通信機能と、これら機能を使い独自に判断し動作する自律処理機能と、与えられた要求に応じて処理する目的処理機能を備えるエージェントと、無線あるいは有線通信を介して前記エージェントを遠隔から監視・管理・制御を行う機能と、複数の前記エージェントからバイタル情報を収集する機能と、当該バイタル情報を用いてユーザーの健康状態を判定する機能を備えるマネージャを備える。最後に無線あるいは有線通信を介して、前記エージェントおよび前記マネージャを統括的に監視・管理・制御する機能と複数の前記エージェントあるいは前記マネージャからユーザーの健康状態に関する情報を収集し、健康状態を判断できる情報に加工する機能を備える統括マネージャを備える。本発明は上記4つの要素から構成される事を特徴とする遠隔健康管理システムである。
【0008】
次に請求項2では、システムの構成要素であるエージェントの要件について記載している。すなわちエージェントは、前記エージェントは、生体認証センサを使用してユーザーの認証を行う機能と、認証したユーザーの情報を保持する機能と、前記マネージャあるいは前記統括マネージャと通信を始める場合、相互にユーザーを識別するデータを交換して認証を行う機能と、自身に備えられた全てのバイタルセンサの測定データを、前記マネージャからの要求あるいは自身のバイタルセンサの値をトリガーにして同時に測定し、記録および送信する機能を備える事を特徴とする。
【0009】
請求項3もエージェントの要件について記載している。エージェントは上記の要件に加えて、全てあるいは任意のバイタルセンサからの測定データをIPパケットに加工する機能と、前記マネージャとのデータ送受信では暗号化処理を行い、有線または無線通信手段により通信する機能と、他のエージェントあるいはマネージャからの要求に応じて、認証したユーザー情報を受信・記録・判定・送信する機能と、バイタルセンサからの値があらかじめ設定された閾値を超えた場合、あるいはその他のバイタルセンサからの信号に対して、IPパケットでマネージャに通知する機能と、マネージャからの各種要求に対して、設定データの場合はエージェント内部の記憶箇所に記録して設定を変更し、制御データの場合はエージェントと接続しているコントローラ等の各種機器を制御あるいは要求されたセンサのデータを送信する等の機能を備える事を特徴とする。
【0010】
次に請求項4では、複数のエージェント間での動作を規定している。すなわち前記エージェントは、有線または無線通信を介して他の複数のエージェント間で自律的に協調動作することにより論理的な階層構造を決定する機能を備え、当該論理的な階層構造は、認証したユーザー情報を保持しているエージェントを上位に決定し、当該上位エージェントは認証したユーザー情報を保持しない下位エージェントに認証したユーザー情報を有線または無線通信を介して送信する機能を備え、前記上位エージェントから認証したユーザー情報を受信し、当該認証したユーザー情報とバイタルセンサで測定したデータを、共にマネージャに送信する機能を備える下位エージェントとで構成される事を特徴とする。
【0011】
請求項5ではエージェントの一つの形態として、身体に装着可能なエージェントについて記載している。すなわち前記エージェントの一部は、ユーザーの身体に装着可能な機能と、生体認証センサにより装着したユーザーを識別判断する機能と、ユーザー認証データを記録・保持する機能と、他のエージェントと当該ユーザー情報を送受信する機能と、前記バイタルセンサのいずれかの値が予め設定した範囲を外れた場合あるいは身体の異常を示す値になった場合、当該エージェントに接続された全てのバイタルセンサの値を同時に測定する機能と、上記同時測定したバイタルセンサの情報をIPパケットに加工して前記マネージャに暗号化して送信する機能と、予め前記マネージャあるいは統括マネージャから設定された時刻に、当該エージェントの全てのバイタルセンサの値を同時に測定し、マネージャあるいは統括マネージャにデータを送信する機能を備える事を特長とする。
【0012】
請求項6ではエージェントの一形態として、設置型のエージェントについても記載している。すなわち、前記エージェントの一部は、体重計、ベッド、トイレおよび浴槽に組み込まれたバイタルセンサと通信する機能と、測定したバイタル情報をIPパケットに加工する機能と、他のエージェントからユーザー認証情報を取得する機能と、当該バイタル情報と認証したユーザー情報の両方を暗号化してマネージャに送信する機能とを備える事を特徴とする。
【0013】
次に請求項7では、システムの構成要素であるマネージャについて要件を記載している。すなわちマネージャは、生体認証センサでマネージャ利用者の認証を行う機能と、前記マネージャ利用者の認証情報を記録し保持する機能と、前記エージェントあるいは前記統括マネージャと通信を始める場合、マネージャ利用者とエージェントのユーザーを識別するデータを相互に交換して認証を行う機能と、認証が終了すれば前記エージェントあるいは前記統括マネージャとの通信を暗号化して行う機能と、前記エージェントから送信されるユーザーのバイタル情報と認証情報を受信し、バイタル情報をデータベースとして記憶装置に記録・保持する機能と、当該バイタル情報データベースを基にユーザーの健康状態を判断し表示する機能と、前記総括マネージャからの要求に応じて、任意のユーザーに関するバイタル情報を前記バイタル情報データベースから検索し抽出する機能と、前記抽出した情報を総括マネージャに送信する機能と、前記エージェントに対してセンサの設定条件を変更・修正する機能を備える事を特徴とする。
【0014】
請求項8もシステムの構成要素である統括マネージャの要件を記載している。すなわち統括マネージャは、生体認証センサで統括マネージャ利用者の認証を行う機能と、統括マネージャ利用者の認証情報を記録・保持する機能と、前記エージェントあるいは前記マネージャと通信を始める場合、統括マネージャ利用者とエージェントのユーザーを識別するデータを相互に交換して認証を行う機能と、認証完了後に前記エージェントあるいは前記マネージャとの通信を暗号化して行う機能と、前記マネージャに要求して、マネージャが備えるバイタル情報データベースを検索し、任意のユーザーに関する情報を抽出し送信させる機能と、当該抽出したユーザーのバイタル情報を受信し、記憶装置に記録して保持する機能と、当該バイタル情報を基に医師等の専門家がユーザーの健康状態を判断できる情報に加工し表示する機能と、前記マネージャに対してユーザーの健康状態に関するデータを送信する各種条件を変更・修正する機能と、マネージャを介さず、直接エージェントに動作条件を設定・変更・修正する機能を備える事を特徴とする。
【0015】
請求項9は、前記エージェントの論理構造決定時の追加機能について記載している。すなわち、エージェントは論理的な階層構造の決定する機能において、相互に認証したユーザー情報の有無を確認し、双方が当該情報を保持している場合には、各エージェントが当該情報とバイタルセンサから得たバイタル情報を個々にマネージャに送信する機能を備える事を特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明により上記課題が解決され、以下に示す効果が期待できる。
先ず、装着型のエージェントはブルートゥース等の無線通信により宅内に設置されたマネージャと通信を行い、次にマネージャは遠隔の統括マネージャにユーザーのバイタルデータをインターネット経由で送信する。この時、ユーザーの健康状態を測定したデータを漏れなく全て送信するので、医師等の専門家は十分なデータを用いて診断する事が出来る。また、携帯電話を使用せずに生体データを送信するので、システムの通信コストも低く抑えることができる。
【0017】
次に、主に半導体で構成されるエージェントを使用する事で、ユーザーが装着する場合でも小型・軽量のため扱いやすく、基本的な動作はエージェントが自律的に実行するため、ユーザー側で余分な操作も必要なく使い勝手に優れる。また、個人の健康状態に関する情報を扱う事を考慮し、本人認証の手段、エージェントとマネージャあるいは統括マネージャ間の相互認証手段および統括マネージャの操作者の認証手段では、指紋、声紋、虹彩等の生体認証で実現し、エージェントとマネージャおよびマネージャと統括マネージャ間の通信は暗号化処理を行っているため、セキュリティの面でも優れている。
【0018】
医療の専門機関は、遠隔から任意に指定したユーザーのバイタルデータをサンプリングすることが出来ることから、例えば健康状態から少し外れた状態のユーザーに注目し、当該ユーザーのデータを収集・観察することができる。これにより、いきなり異常な値を示したユーザーに対して対応をするのでは、十分なデータを使って的確な判断する事は難しいが、あらかじめ予期して短期間でもデータを収集して、健康状態を診断する事ができれば、医師や医療機関が的確な診断をする事が可能になる。
【0019】
更に、センサの何れかが異常な値を示した場合、本発明ではリアルタイム性に優れた半導体で構成されたエージェントを使用しているので、これをトリガーにして他のセンサの値も全て同時に収集する事ができ、医師や医療機関がユーザーの健康状態を的確に把握する上で非常に有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【実施例】
【0020】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特長の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0021】
図1に、本発明の実施形態に係る健康管理システム1の基本構成を示す。健康管理システム1は図に示したようにバイタルセンサ11、エージェント12、マネージャ13、統括マネージャ14の4つの要素から構成される。
【0022】
センサ11は血圧、脈拍、心電、心拍、血中酸素濃度、体温、尿糖等のバイタルデータを計測するバイタルセンサ、あるいは指紋、虹彩、声紋等で本人を識別する生体認証センサである。ここでバイタルセンサに関して、血圧、体温、脈拍、心電等のようにセンサ及び電極を身体に装着して測定するタイプもあれば、トイレ15に組み込んで尿糖を計測するタイプ、体重計18に組み込んで体重と体脂肪率を測定するタイプや、浴槽17に組み込んで入浴中の心拍数を測定するタイプやベッドでの心拍数あるいは心電図を測定するタイプもある。
【0023】
エージェント12は、接続しているセンサ11で測定したユーザーの血圧、脈拍、心電等のバイタルデータをLAN20に代表される有線通信またはブルートゥース等の無線通信21を介してマネージャ13に送信する。図1の例では、エージェント12aはトイレ15に組み込まれた尿糖センサ11と接続しており、ユーザーがトイレ15を使用すると自動的に尿中の糖分が検出され、マネージャ13にデータが送信される仕組みになっている。また、別のエージェント12d、12eは、身体に装着するため無線通信21でバイタルセンサのデータをマネージャ13に送信する仕組みになっている。
【0024】
マネージャ13は、各家庭のパソコンに後述の各種ソフトをインストールすることで、エージェントの管理・監視・制御を行う事ができる。具体的にはマネージャからエージェント12の設定を行う事で、生体認証センサ11の種類の選択、精度等の条件設定やバイタルセンサ11の種類の選択、測定頻度、精度および閾値等の測定条件を自由に変更することができ、任意のバイタルセンサ11のデータを任意の条件で収集する事ができる。例えば装着型のエージェント12dに血圧や脈拍、血中酸素濃度等のバイタルセンサ11dが接続されている場合、血圧値が閾値を超えた場合には、エージェントは自律的に他の全てのバイタルセンサも同時に測定し、マネージャおよび後述の統括マネージャに閾値を超えた事の通知とその時の全バイタルセンサ測定値を送信する。マネージャはこれを受けて、画面に閾値を超えた旨の表示やユーザーへの通知およびユーザーのバイタルデータの蓄積を行う。
【0025】
一方、統括マネージャ14は会員になる事でサービス等が受けられる健康管理会社あるいは別途契約した開業医や病院等の医療専門機関に設置され、各家庭に設置されるマネージャと同様に後述の各種ソフトをインストールする事で、各家庭のエージェント12およびバイタルセンサ11が収集し、一旦マネージャ13に蓄積されたユーザーのバイタルデータから抽出した概略情報を定期的に収集することができる。また、バイタルセンサが閾値を検知した場合には、即座に全バイタルセンサ測定値が統括マネージャに送信される。通知を受けて統括マネージャ14は、閾値が発生した時刻の前後のユーザーのバイタル情報を取得するため、マネージャのバイタル情報データベース57を検索し、所定のデータを抽出して送信するように要求をする。これにより、健康管理会社あるいは医療専門機関は、異常が発生したユーザーの現在の健康状態と異常発生前後の健康状態のデータの両方を参照する事が出来、総合的かつ的確な診断を実現することができる。
【0026】
なお、統括マネージャ14はインターネット等を通じて多数の会員を管理する必要があるため、管理下にある多数のマネージャ13のバイタル情報データベース57から会員全てのバイタル情報を収集することは、ネットワークのトラフィックや統括マネージャ14のCPUや記憶装置等の資源の効率を考えると好ましくない。従って、マネージャ13に必要なユーザーの概略情報を送信させ、自身のユーザー情報データベース60に蓄積・記録する。また、概略のデータから異常を検知した場合やセンサの値が設定した閾値を超えた場合に、当該会員の蓄積したユーザー情報データベース57から異常時発生時点前後のデータに限定してデータ収集することで、ハード資源とネットワークにとって効率の良い利用が図れる。
【0027】
次に図2から図4を使いエージェント12の機能について詳しく説明する。図2はエージェント12の機能ブロックとセンサ11との接続図で、エージェント12はエージェントASIC25、ADC26、EEPROM30およびLINE−I/F31から構成されている。バイタルセンサ11(図2では心電センサ11a、血圧センサ11bおよび脈拍センサ11eを例示しているが、他のセンサも接続可能である)はADC26を介してエージェント12と接続する。ADC26の設定はマネージャ13からエージェントASIC25を通じて変更することができる。また、バイタルセンサの閾値の設定や、測定間隔等の設定もマネージャからエージェントASIC25を通じて設定することができ、EEPROM30にネットワーク設定やエージェントASIC25の設定、ADC26の設定を記録・保持する。更に、LINE−I/F31は図ではLAN20用のI/Fで記載しているが、無線LANやブルートゥース等の無線通信用21のI/Fでもよい。
【0028】
図3はエージェントASIC25のH/Wブロックを示した図である。エージェントASIC25は、インターネット等のIPネットワークで通信するためのプロトコルであるTCP/IP処理を高速に実行するTCP/IPエンジン32、IPパケットを高速に暗号化/復号化する暗号化エンジン33、上位アプリケーションや暗号処理を実行するCPU34、データやアプリの記憶領域あるいは処理実行時のワークエリアであるRAM/ROM35、血圧、脈拍等のバイタルセンサ11およびADC26との通信I/FであるSPI−I/F36、デジタルセンサやアクチュエータ41のI/FであるDIO37およびシリアル通信42のI/FであるUART38から構成される。ここで、例えばシリアルI/F42に液晶表示コントローラを接続すれば、バイタルセンサの値を液晶に表示する事や、DIO37にLEDを接続すればセンサの値が予め設定した値を超えた場合にLEDを点灯するという処理ができる。
【0029】
図4はエージェントASIC25の機能ブロックを示した図である。一般的にエージェントの基本機能として自律性と目的指向性が挙げられるが、エージェントASIC25にもこれらの機能が搭載されている。すなわち、自身の判断で各種イベントおよびタスクをその時の状況に応じて処理する自律処理機能(自律性)とマネージャ13からの要求に応じて処理を実行する目的処理機能(目的指向性)がある。これらの処理は図の自律処理部・目的処理部51が行い、更に通信処理、暗号処理、認証処理、プログラム処理、バッファ処理およびセンサ処理の各機能も統括して管理・制御する。なお、各処理は同時並行処理が可能で、高いリアルタイム性を実現している。
【0030】
外部との通信は、TCP/IPより上位のレイヤの処理を行う通信処理部45、TCP/IPの処理をH/Wで高速に処理するTCP/IPエンジン部32およびLAN用のフレームフォーマットにするMAC39および物理I/FであるPHY40を介してLAN20で行う。なお、図ではLAN20を例にしているが、MAC39とPHY40を変更すればブルートゥースや無線LAN等の無線通信21も可能である。
【0031】
ここで血圧、脈拍、心電図等のバイタルデータは個人情報なので、インターネットを介して遠隔の健康管理会社や医療機関等にバイタルデータを送信する場合、セキュリティに十分配慮する必要がある。本システムでは、利用するユーザーの認証と端末の相互認証および端末間の通信では暗号化を行い、高度なセキュリティを実現している。
【0032】
先ず認証に関して、ユーザーがエージェントを利用する場合、指紋、虹彩、声紋等の生体認証用センサ11で本人認証を行い、マネージャ13および統括マネージャ14の操作者がユーザーの個人情報を見る場合には、当該個人情報を閲覧することが許可された人間かどうかについて操作者認証を行う。更にエージェント12とマネージャ13間、エージェント12と統括マネージャ14間およびマネージャ13と統括マネージャ14間の通信において、双方が予め登録された正規の端末かどうかを認証するための相互認証も行う。これらの処理を行うのが、図の認証処理部47および認証で使用するハッシュアルゴリズムや暗号アルゴリズム等を高速に実行する認証・暗号エンジン部33である。
【0033】
次に認証を終えたユーザー、マネージャ13あるいは統括マネージャ14は、データを暗号化して送受信を行なう。暗号化処理はDES、トリプルDES等に代表される共通鍵方式およびRSAに代表される公開鍵方式の両方に対応可能で、各種暗号アルゴリズムを高速に処理する認証・暗号エンジン33および暗号処理部47で暗号化・復号化処理を行なう。
【0034】
バイタルセンサ11の値に対応して各種処理を予め定義しておく場合には、プログラムを作成してRAM/ROM35に記録・保持し、センサの値を測定した際にプログラム処理部48でプログラムを実行する。例えば血圧の値が閾値を超えた場合には、血圧の他にも脈拍や心拍あるいは血中酸素濃度、体温等を測定してユーザーに通知し、更に遠隔の医療機関等にデータを送信するといった処理が可能になる。
【0035】
バッファ処理部49は、通信処理やセンサのデータを暗号化処理する際での処理速度の違いや処理のタイミングを補うために、各種データを一時保存しておく処理等を行う。センサ処理部50は血圧、脈拍、心電等のバイタルセンサ11や指紋、虹彩、声紋等の生体認証センサ11のデータをADC26でデジタル化し、SPI36経由でデータを取り込む処理を行う。
【0036】
次に図5を使いマネージャ13のソフト構成と機能について説明する。マネージャ13は各家庭のパソコンに本システム用のソフトをインストールすることで本システムのマネージャとして機能する。ソフトはOS52、認証・暗号処理ソフト53、汎用ネットワーク管理ソフト54、汎用リレーショナルデータベース56、健康管理ソフト55およびバイタル情報データベース57から構成される。このうちインストールするソフトは、上記からOS52を除いたもの全てになる。但し、ネットワーク管理ソフト54とリレーショナルデータベース56は市販の汎用ソフトを使用するので、既に市販ソフトを使用している場合には、新規に購入する必要がないので導入コストは低く抑えられる。
【0037】
マネージャソフトの機能は、健康管理ソフト55が汎用ネットワーク管理ソフト54の機能を使い、エージェント12で測定したユーザーのバイタルデータを収集し、汎用リレーショナルデータベース56の機能でバイタルデータをバイタル情報データベース57に蓄積・記録する。また、収集したデータを定期的に統括マネージャ14に送信し、ユーザーの健康状態の概要をレポートする機能もある。また、バイタル情報データを見る場合にはユーザー認証を行い、認証完了後にデータを暗号化して統括マネージャ14に送信するが、これらの処理は認証・暗号処理ソフト53で実行される。また健康管理ソフト55には、収集したデータからユーザーの健康状態を概略診断する機能も持つ。ユーザーは通常この機能を用いて、日々の健康管理に反映することができる。
【0038】
統括マネージャ14のソフト構成について図6を使い説明する。統括マネージャ14は、健康管理会社あるいは開業医や病院等の専門の医療機関に設置されたサーバー等に本システム用のソフトをインストールすることで、本システムの統括マネージャ14として機能する。ソフトはOS52、認証・暗号処理ソフト53、汎用ネットワーク管理ソフト54、汎用リレーショナルデータベース56、健康管理統括ソフト58、健康状態判定・診断ソフト59および診断知識データベース50から構成される。このうちインストールするソフトは、上記からOS52を除いたもの全てになる。但し、ネットワーク管理ソフト54とリレーショナルデータベース56は市販の汎用ソフトを使用するので、既に購入している場合システム導入時のコストを低く抑えられる。
【0039】
次に統括マネージャソフトの機能について説明する。健康管理統括ソフト58は、マネージャ13のバイタル情報データベース57から定期的に集約データを収集し、ユーザー情報データベース60に記録・蓄積する機能、ユーザー上位の健康状態判定・診断ソフト59にデータを受け渡す機能、マネージャ13との通信条件を設定する機能、認証や暗号化処理の制御機能および任意のエージェント12の設定変更・更新を行う機能等がある。
【0040】
健康状態判定・診断ソフト59は、健康管理統括ソフト58から渡されたユーザーに関するバイタルデータを使い、診断知識DB61に記録されたデータと比較し、異常がないか判断する機能や、各種バイタルデータから総合して統計的に健康状態の判断を行う機能があるので、精度の高い健康診断が行える。また、汎用ネットワーク管理ソフト54の機能を使い、要診断対象のユーザー宅のエージェント12を指定し、動的に当該ユーザーのバイタルデータを収集し、直接統括マネージャ14のユーザー情報データベース60に蓄積・記録する事もできる。これは前述したユーザーの血圧や心電で閾値を超えなくても、統括マネージャの利用者すなわち健康管理会社や医師などの専門家がユーザー情報データベースの血圧、脈拍、心拍、体温等の測定値が閾値に近い事に気付いた場合、動的にバイタルデータなどを収集し、診断や判断のデータとする場合に非常に有効である。
【0041】
なお、統括マネージャ14を操作する場合、扱うデータが個人の健康状態に関する事なので、利用者はあらかじめ登録された人間かどうか確認するためユーザー認証を行なう。ユーザー認証は、指紋、虹彩、声紋等の生体認証センサ11を使い行う。また、エージェント12あるいはマネージャ13とのデータ送受信は暗号化処理を行う。これらの処理は認証・暗号処理ソフト53で実行される。
【0042】
次に、エージェント12の一形態である装着型エージェント12を使用した場合のシステム動作フローを図7に示す。ユーザーは先ず、血圧、脈拍、心電および指紋等のバイタルセンサ11が接続されたエージェント12を装着し、ユーザー認証を指紋センサ11等の生体認証で行う(S1)。予め登録されたユーザーと判断されれば(S2)、エージェントは認証したユーザーのセンサ測定条件を読み込む(S3)。
【0043】
次にエージェント12とマネージャ13間あるいはエージェントと統括マネージャ14間で相互認証(S4)を行う。例えばネットワーク環境で広く普及しているIPsecの機能を使ってもよい。相互に認証できれば(S4)、暗号化通信のセッションを確立(S5)し、バイタルセンサ11でユーザーの血圧、脈拍、心電等を測定(S6)する。
【0044】
ここで、ユーザー認証(S2)が成功しない場合、認証エラー処理(S21)を実行する。具体的には再度生体認証を試行し、数回試行しても成功しない場合に、その旨を表示し終了処理を行う。同様に、エージェントとマネージャ間あるいはエージェントと統括マネージャ間で相互認証が成功しない場合、相互認証エラー処理(S22)に進む。
【0045】
先ほどの処理に戻り、バイタルセンサ11の測定値が予め設定した閾値を超えない場合(S7)、エージェント12はデータを表示(S8)およびデータを暗号化(S10)し、マネージャに送信(S11)する。一方、バイタルセンサ11の測定値が予め設定した閾値を超えた場合(S7)、エージェントに接続された全てのセンサ値を同時に計測(S12)し、エージェント12に表示(S13)すると共に統括マネージャ14に閾値を超えた事を通知(S13)する。エージェント12は同時測定したセンサデータ全てを暗号化(S14)し、統括マネージャ14およびマネージャ13に送信する。
【0046】
マネージャから動的にセンサで測定する等の要求があった場合(S16)には、要求データを受信して読み込み(S17)、バイタルセンサ11の測定等を行う(S6)。一方、特に要求が無い場合(S16)にはサンプリング間隔待ち(S18)を行ない、計測の終了要求があった場合、あるいはあらかじめ設定された計測時間を超えた場合には(S19)、先に確立した暗号化通信を終了(S20)してエージェント12の測定動作を終了する。一方、計測の終了要求が無い場合、あるいはあらかじめ設定された計測時間を超えていない場合には、処理を継続してバイタルセンサ11測定のステップ(S6)に戻る。
【0047】
次に、エージェント12の上位、下位の論理構造を決定するフローを図8に示す。エージェントの一形態である携帯型エージェント12をユーザーが装着すると、エージェント12はユーザー認証を要求(S31)する。ユーザーが指紋センサ等で認証し、認証が成功した場合(S32)には、ユーザー認証情報をエージェント12のメモリに記録する(S33)。次に、ユーザーが携帯型エージェント12でベッド16やトイレ15を使用した場合、携帯型エージェント12と設置型エージェント12が無線通信であるブルートゥース21で相互の情報を交換し、ユーザー認証情報の有無を確認しあう(S35,S50)。この過程で、認証情報を記録している方が上位エージェントと決定(S36)され、設置型は下位エージェントに決定する(S51)。なお、設置型において接続された指紋センサ等でユーザー認証データが記録されている場合、上位、下位の論理構造は採らずに両方が同等の位置づけになり、それぞれがバイタルセンサから得たバイタル情報をマネージャに送信する。
【0048】
上位エージェントは下位エージェントにユーザー認証情報を送信(S37)し、下位エージェントはデータを受信し、自身のメモリに記録する(S52)。これで相互のデータ交換は終了(S38,S53)し、上位、下位の各エージェントはマネージャと相互認証を行い(S40,S55)、計測したバイタルデータをマネージャに暗号化して送信する(S42,S57)。計測が終了(S43,S58)すればマネージャとの通信を切断し、暗号化通信も終了(S44,S59)する。
【0049】
計測を継続(S43,S58)する場合には、サンプリング間隔を経て(S47,S61)データ計測のステップ(S39、S54)に戻る。なお、設置型エージェントのフローでユーザー認証が失敗した場合(S32)には認証エラー処理(S45)を行う。また、携帯型エージェントで他のエージェントが通信範囲に認識されない場合(S34)には、単独動作フロー(S46)に移行する。一方、設置型エージェントの場合、他のエージェントが通信範囲に認識されない場合(S49)、ユーザーの識別が出来ないので、ユーザーが携帯型エージェントの装着を行うか、あるいはユーザーがマニュアル操作によってユーザー入力を行うユーザー情報要求処理(S60)を行う。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】 本発明の健康管理システム1の基本構成例を示す図である。
【図2】 センサとエージェントの接続構成例を示す図である。
【図3】 エージェントASICのH/Wブロックを示す図である。
【図4】 エージェントASICの機能ブロックを示す図である。
【図5】 マネージャのソフト構成を示す図である。
【図6】 統括マネージャのソフト構成を示す図である。
【図7】 エージェントの動作フロー例を示す図である。
【図8】 エージェントの論理構造決定フロー例を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
1 健康管理システム
2 エージェント
3 エージェントASIC
4 エージェントASIC
11 バイタルセンサ
12 エージェント
13 マネージャ
14 統括マネージャ
15 トイレ
16 ベッド
17 浴槽
18 体脂肪率測定機能付き体重計
19 ルーター
20 LAN
21 ブルートゥース
22 家庭
23 管理サイト
24 インターネット
25 エージェントASIC
26 ADC
27 心電センサ
28 血圧センサ
29 脈拍センサ
30 EEPROM
31 LINE−I/F
32 TCP/IPエンジン
33 暗号エンジン
34 CPU
35 RAM/ROM
36 SPI−I/F
37 DIO
38 UART
39 MAC
40 PHY
41 センサ/アクチュエータ
42 シリアルI/F
45 通信処理部
46 暗号処理部
47 認証処理部
48 プログラム処理部
49 バッファ処理部
50 センサ処理部
51 自律処理部・受託処理部
52 OS
53 認証および暗号処理ソフト
54 汎用ネットワーク管理ソフト
55 健康管理ソフト
56 汎用RDB
57 バイタル情報データベース
58 健康管理統括ソフト
59 健康状態判定・診断ソフト
60 ユーザー情報データベース
61 診断知識データベース
【出願人】 【識別番号】501133281
【氏名又は名称】株式会社アイピースクエア
【住所又は居所】東京都千代田区一番町27番地4 開新堂3F
【識別番号】504436734
【氏名又は名称】株式会社アイピーエス
【住所又は居所】東京都港区虎ノ門4丁目1番21号 葺手第2ビル8階 株式会社アイピーエス内
【出願日】 平成16年10月29日(2004.10.29)
【代理人】
【公開番号】 特開2006−122610(P2006−122610A)
【公開日】 平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願番号】 特願2004−343047(P2004−343047)