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【発明の名称】 超音波診断システム
【発明者】 【氏名】キム チョル アン

【氏名】キム ジョン シク

【氏名】ソン ヨン ソク

【氏名】チョ ゲ ヨン

【氏名】ユン ラ ヨン

【要約】 【課題】弾性映像と共に付加情報を提供する超音波診断システムを提供する。

【解決手段】本発明に係る超音波診断システムは、対象体から受信されたエコー信号と対象体に加えられた圧力に関する情報を提供するプローブ、エコー信号及び圧力に関する情報に基づいて弾性映像を形成しながら弾性映像関連付加情報を生成する弾性映像プロセッサ及び弾性映像プロセッサから入力される弾性映像及び付加情報を表示するディスプレイ部を備える。付加情報は媒質の変形率及び弾性映像マップを含む。弾性映像プロセッサは、エコー信号と圧力関連情報に基づいて変形率を計算し、変形率と予め設定されたフレームレートに基づいて圧縮速度を計算し、圧縮速度と変形率の関係を示す弾性映像マップを形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象体からエコー信号を受信し、ユーザーから印加される圧力を対象体に伝達するプローブと、
圧力印加前後の前記エコー信号に基づいて弾性映像及び弾性映像関連の付加情報を生成する弾性映像プロセッサと、
前記弾性映像プロセッサから入力される前記弾性映像及び前記付加情報を表示するディスプレイ部とを備えることを特徴とする超音波診断システム。
【請求項2】
前記付加情報は、媒質の変形率及び弾性映像マップを含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断システム。
【請求項3】
前記弾性映像プロセッサは、予め設定されたフレームレート(frame rate)を提供する制御部を備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断システム。
【請求項4】
前記弾性映像プロセッサは、
圧力印加前後の前記エコー信号に基づいて変形率を計算し、前記変形率と前記フレームレートに基づいて圧縮速度を計算し、前記圧縮速度と変形率の関係を示す弾性映像マップを形成することを特徴とする請求項3に記載の超音波診断システム。
【請求項5】
前記ユーザーから選択領域の入力を受けるユーザーインターフェース部をさらに備え、
前記弾性映像プロセッサは、
前記選択領域の変形率を提供することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の超音波診断システム。
【請求項6】
対象体からエコー信号を受信し、ユーザーから印加される圧力を対象体に伝達するプローブと、
圧力印加前後の前記エコー信号に基づいて弾性映像及び弾性映像関連の付加情報を生成する弾性映像プロセッサと、
前記エコー信号に基づいてドップラー映像及びドップラーマップを形成するドップラー映像プロセッサと、
前記弾性映像及び前記ドップラー映像を合成して合成映像を形成し、前記付加情報と前記ドップラーマップに関する情報の伝達を受ける合成映像プロセッサと、
前記合成映像プロセッサから入力される合成映像、前記付加情報及び前記ドップラーマップを表示するディスプレイ部とを備えることを特徴とする超音波診断システム。
【請求項7】
前記ドップラー映像プロセッサは、
前記ドップラー映像の各フレームでフラッシュノイズの発生程度をチェックし、
基準値以上のフラッシュノイズが発生したフレームを除去し、
除去されたフレームの前後フレームを用いた補間で新たなフレームを構成して除去されたフレームを代替することを特徴とする請求項6に記載の超音波診断システム。
【請求項8】
前記付加情報は、媒質の変形率及び弾性映像マップを含むことを特徴とする請求項6に記載の超音波診断システム。
【請求項9】
前記弾性映像プロセッサに予め設定されたフレームレート(frame rate)を提供する制御部をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の超音波診断システム。
【請求項10】
前記弾性映像プロセッサは、
前記エコー信号と圧力関連情報に基づいて変形率を計算し、
前記変形率と前記フレームレートに基づいて圧縮速度を計算し、
前記圧縮速度と変形率の関係を示す弾性映像マップを形成することを特徴とする請求項9に記載の超音波診断システム。
【請求項11】
前記ユーザーから選択領域の入力を受けるユーザーインターフェース部をさらに備え、
前記弾性映像プロセッサは、前記選択領域の変形率を提供することを特徴とする請求項6乃至10のうちいずれか一項に記載の超音波診断システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断システムに関し、特に弾性映像と共に付加情報を提供する超音波診断システムに関する。ここで、付加情報は弾性映像測定時の圧縮速度、圧縮による変形率を含む。
【背景技術】
【0002】
超音波診断システムは、対象体に超音波信号を照射して、対象体の不連続面で反射されて戻ってくる超音波信号を受信し、受信された超音波信号を電気的信号に変換して所定の映像装置を介して出力することによって、対象体の内部状態を診断するものである。
【0003】
超音波の映像で組織の機械的な特性を映像化する弾性映像法が実用化されている。弾性映像法は、組織の弾性係数を映像に示すもので、組織の弾性が病理学的現象と関連のあることを利用するものである。例えば、癌や腫瘍組織は、一般軟組織に比べて硬いので、外部から同じ力を加えた時に軟組織に比べて変形する程度が小さい。
【0004】
組織の弾性を測定するためには少なくとも圧縮前と後のデータが必要である。リアルタイム超音波システムでデータを得る場合、組織の変形程度はユーザーにより加えられる圧縮の程度により異なり、弾性映像の質は圧縮の程度と超音波システムのフレームレートに依存する。例えば、圧縮の程度が小さい場合、弾性差が異なる媒質の相対的な変形程度が十分に現れず、変形程度が大きい場合、圧縮による組織内部の非相関性が大きくなり、弾性映像の質が低下する。このため、ある程度の圧縮が要求される。圧縮の程度はユーザーごとにまたは測定時ごとに変わるので、ユーザーがどの程度の圧縮を加えなければならないのかまたは加えたかに関する情報を表示しなければならない。圧縮の程度は圧縮速度で示すことができるが、これは現在フレームレートと現在計算された組織の変位(displacement)で求めることができる。
【0005】
従来の弾性映像法では、組織の相対的な変形程度を2次元映像(two dimensional image)のシュードカラー(pseudo color)でマッピングしていた。従って、従来の弾性映像法は、組織間のインピーダンス差による反射係数を映像化させるBモード(B-mode)映像で診断することができない病変の診断に大いに役立っていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の弾性映像法は視覚的に組織の硬軟程度を容易に表現することができるという長所がある反面、変形率(strain ratio)に関する情報を正確に提供することができなかった。従って、変形率に関する数値情報を知りたい場合には映像でない数値を表示するための方法が必要である。
【0007】
また、リアルタイム弾性映像を得るために圧縮(constriction)と伸長(expansion)が繰り返して加えられるが、超音波カラードップラー映像(Ultrasonic Color Doppler Imaging)やパワードップラー映像(Power Doppler Imaging)と共に表示する場合、この圧縮と伸長がフラッシュノイズ(Flash Noise)を作るようになるので、これを除去する方法が必要であった。
【0008】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、弾性映像と共に、弾性映像獲得のための診断時の対象体圧縮速度情報、圧縮による変形率情報を含む付加情報を表示することができる超音波診断システムを得るものである。また、もう一つの目的は、超音波カラードップラー映像またはパワードップラー映像と弾性映像を提供しながら前記付加情報を提供することができる超音波診断システムを得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る超音波診断システムは、対象体からエコー信号を受信し、ユーザーから印加される圧力を対象体に伝達するプローブと、圧力印加前後のエコー信号に基づいて弾性映像及び弾性映像関連の付加情報を生成する弾性映像プロセッサと、弾性映像プロセッサから入力される弾性映像及び付加情報を表示するディスプレイ部とを備える。
【0010】
本発明に係る他の超音波診断システムは、対象体からエコー信号を受信し、ユーザーから印加される圧力を対象体に伝達するプローブと、圧力印加前後のエコー信号に基づいて弾性映像及び弾性映像関連の付加情報を生成する弾性映像プロセッサと、エコー信号に基づいてドップラー映像及びドップラーマップを形成するドップラー映像プロセッサと、弾性映像及びドップラー映像を合成して合成映像を形成し、付加情報とドップラーマップに関する情報の伝達を受ける合成映像プロセッサと、合成映像プロセッサから入力される合成映像、付加情報及びドップラーマップを表示するディスプレイ部とを備える。本発明のその他の特徴は以下に明らかにする。
【発明の効果】
【0011】
本発明は上記の構成により、弾性映像の変形率に関する具体的な情報を提供することができる。即ち、圧縮速度と変形率に関する情報を一つのシュードカラーマップ(pseudo color map)で具現することにより、組織の最適の弾性映像を得るための圧縮速度と変形率に対する映像を同時に提供することができる。
【0012】
また、弾性映像を得るための過程中のユーザーの未熟による試行錯誤を減らして安定的でありながら最適の弾性映像を得ることができる。
【0013】
また、変形率に関する結果を統計的な数値で示すことによって、組織間の弾性差が分かり、微細な差の弾性差を有する病変の診断をするのに役に立つ。
【0014】
そして、弾性映像とドップラー映像を同時に表現することによって癌のように硬い組織と共にその周辺に発達している血管を共に観察することができるので診断に役立つ。
【0015】
本発明による超音波診断システムは、HIFU(high intensity focused ultrasound)を用いる時、高集束超音波に病変を乗せた後、周辺の残っている血管を観察する場合にも用いることができる。
【0016】
また、本発明により、圧縮速度に関する情報を一つのシュードカラーマップで具現することによってユーザーは最適の弾性映像を得ることができる。
【0017】
そして、フラッシュノイズが発生した映像フレームを除去することによって高画質の映像を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、添付された図面を参照して本発明の実施の形態に係る超音波診断システムについて説明する。
【0019】
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る超音波診断システム100は、プローブ101、制御部102、弾性映像プロセッサ103、モニタ104及びユーザーインターフェース部(user interface unit)105を備える。
【0020】
プローブ101は対象体に超音波信号を送信して対象体で反射される超音波信号(エコー信号)を受信し、ユーザーから印加される圧力を対象体に伝達する。
【0021】
制御部102は超音波システムの全般的な動作を制御する。その一つとして、制御部102は、予め設定されたフレームレート(frame rate)を弾性映像プロセッサ103に伝達する。
【0022】
弾性映像プロセッサ103は、プローブ101から入力されるエコー信号に基づいて媒質の変形率を計算する。即ち、弾性映像プロセッサ103は圧力印加前後のエコー信号の変化に基づいて媒質の変形率を計算する。また、計算された変形率と制御部102で提供されたフレームレート情報に基づいて圧縮速度を計算し、圧縮速度及び変形率に関する情報を示すシュードカラーマップ(pseudo color map)、即ち弾性映像マップ(E01)を作成する。ここで、圧縮速度[mm/sec]は、フレームレート[frames/sec]と現在フレームから計算された変位[mm/frame]の積で計算することができる。図2aは弾性映像プロセッサ103で作成された圧縮速度(compress speed)とストレイン(strain)の関係を示す弾性映像マップであり、図2bは図2aの実際の具現様態を示す例示図である。図2a及び図2bから分かるように、圧縮速度に対する段階は任意の複数段階に分離することができ、変形率に関する情報は256段階または512段階に分離して表現することができる。
【0023】
このように作成された圧縮速度及び変形率に関する情報を示す弾性映像マップはモニタ104に提供される。
【0024】
また、弾性映像イメージでユーザーがユーザーインターフェース部105を通じて任意の領域を選択すれば、選択された領域の変形率に関する数値情報を提供することができる。図3aは弾性映像上にユーザーが任意のライン(SL)を選択した状態を示す例示図であり、図3bは選択ラインの深さによる変形率を示すグラフである。また、図4に示すように、ユーザーが任意の2領域を選択する場合、選択された領域(I、II)の変形率を計算して数値情報を提供する。数値情報は変形率の分散、平均、標準偏差などであり、併せて、選択領域内の位置による変形率をグラフの形態で提供することもできる。
【0025】
また、ドップラー映像により、信号の散乱強度と共に周波数の偏移量を画像で表示することによって生体の動態機能を判断することができる。特に、カラードップラー及びパワードップラー映像により、受信信号を復調した後にデジタル処理して得たものであり、心臓や大血管の中を流れる血流をリアルタイム2次元映像で描写することができる。
【0026】
カラードップラー映像で組織の断層像は白黒のBモード(B-mode)映像で表示され、血流はカラーで表示される。走査した超音波ビームの進行方向に流れる血流は温かい色(赤色系列)で表示して反対方向の血流は冷たい色(青色系列)で表示する。パワードップラー映像では血流のパワーを色の明度に差をつけて表示することによって、血流に関する情報をさらに正確に表示することができる。
【0027】
本発明の他の実施の形態では、病変の診断を正確にするためにドップラー映像と弾性映像の合成イメージを提供しながら、弾性映像獲得のための診断時の対象体圧縮速度を共に表示する超音波診断システムを提供する。
【0028】
図5に示すように、本発明の他の実施の形態に係る超音波診断システム200は、プローブ201、制御部202、映像プロセッサ203、モニタ204及びユーザーインターフェース部205を含む。映像プロセッサ203は弾性映像プロセッサ203a、ドップラー映像プロセッサ203b及び合成映像プロセッサ203cを備える。
【0029】
プローブ201、制御部202、弾性映像プロセッサ203a、モニタ204及びユーザーインターフェース部205の機能は図1に示す超音波診断システムのプローブ101、制御部202、弾性映像プロセッサ103、モニタ104及びユーザーインターフェース部105の機能とそれぞれ同一であるため、それに関する説明は省略する。
【0030】
ドップラー映像プロセッサ203bは、カラードップラー映像プロセッサまたはパワードップラー映像プロセッサにより、プローブ201から入力されるエコー信号に基づいてカラードップラー映像またはパワードップラー映像(以下、ドップラー映像と総称する)及びドップラー映像マップを形成する。ドップラー映像マップは血流速度またはパワーの大きさを示すカラーマップである。一方、弾性映像を得るための対象体の反復的な圧縮と復元のために、ドップラー映像にフラッシュノイズが発生することもある。そこで、ドップラー映像プロセッサ203bは得られるドップラー映像の各フレームでフラッシュノイズ(flash noise)の発生程度をチェックし、基準値以上ノイズが発生したフレームを除去し、除去されたフレームの前後フレームを用いた補間(interpolation)で新たなフレームを構成して除去されたフレームを代替する。図6は基準値以上のフラッシュノイズが発生したフレーム(FR)が補間により形成された新たなフレーム(FI)に代替されることを示す。
【0031】
合成映像プロセッサ203cは、弾性映像プロセッサ203a及びドップラー映像プロセッサ203bから伝達された弾性映像及びドップラー映像を合成して合成映像を形成し、ドップラー映像プロセッサ203bから伝達されたドップラー映像マップと弾性映像プロセッサ203aから変形率、圧縮速度及びシュードカラーマップのうち少なくともいずれか一つを合成映像と共にモニタ204に提供する。
【0032】
図7は弾性映像(A)とカラードップラー映像(B)の合成映像を示す例示図であり、図8は弾性映像(A)とパワードップラー映像(C)の合成映像を示す例示図である。このように合成映像と共にドップラー映像及び弾性映像マップを共に表現することができる。また、ドップラー映像マップと弾性映像マップを一つのマップで構成して表現することができるが、弾性映像の変形率と圧縮速度、血流速度やパワーを3次元で構成して図9に示すように一つのカラーマップで表示することもできる。また、図10に示すように、圧縮速度による変形率を示す弾性映像マップ(図10の左)とドップラーマップ(図10の右)を個別に示すこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の一実施の形態に係る超音波診断システムの構成を示すブロック図である。
【図2a】本発明の実施の形態によって作成された圧縮速度とストレインの関係を示す弾性映像マップである。
【図2b】図2aの実際の具現様態を示す例示図である。
【図3a】弾性映像上にユーザーが任意のライン(SL)を選択した状態を示す例示図である。
【図3b】図3aの選択されたラインの深さによる変形率を示すグラフである。
【図4】弾性映像上の選択領域の変形率を数値にで計算して示す例示図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る超音波診断システムの構成を示すブロック図である。
【図6】ドップラー映像プロセッサにより基準値以上ノイズが発生したフレームが補間により形成された新たなフレームに代替されることを示す例示図である。
【図7】弾性映像とカラードップラー映像の合成映像を示す例示図である。
【図8】弾性映像とパワードップラー映像の合成映像を示す例示図である。
【図9】弾性映像の変形率、圧縮速度及びドップラーの血流情報を一つのカラーマップで表示した例示図である。
【図10】弾性映像の変形率と圧縮速度を示す弾性映像マップとドップラーマップを分離して表現した例示図である。
【符号の説明】
【0034】
100,200 超音波診断システム
101,201 プローブ
102,202 制御部
103,203a 弾性映像プロセッサ
104,204 モニタ
105,205 ユーザーインターフェース部
203 映像プロセッサ
203b ドップラー映像プロセッサ
203c 合成映像プロセッサ
【出願人】 【識別番号】597096909
【氏名又は名称】株式会社 メディソン
【出願日】 平成17年10月14日(2005.10.14)
【代理人】 【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守

【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹

【公開番号】 特開2006−110360(P2006−110360A)
【公開日】 平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願番号】 特願2005−300530(P2005−300530)