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【発明の名称】 超音波プローブ
【発明者】 【氏名】臼井 洋史
【住所又は居所】東京都日野市旭が丘四丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社内

【要約】 【課題】常に持ちやすい状態で操作することが可能な体腔挿入形の超音波プローブを実現する。

【解決手段】中心軸の方向が互いに交差する体腔挿入部(102)と握り部(104)を有する超音波プローブについて、体腔挿入部をその中心軸を中心として回転角度が可変なように構成した。回転角度の変化は段階的である。段階的な変化は、例えば90°あるいは45°ずつである。体腔挿入部と前記握り部は、スプライン軸継手によって着脱可能に結合される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心軸の方向が互いに交差する体腔挿入部と握り部を有する超音波プローブであって、
前記体腔挿入部はその中心軸を中心とする回転角度が可変である、
ことを特徴とする超音波プローブ。
【請求項2】
前記回転角度の変化が段階的である、
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波プローブ。
【請求項3】
前記段階的な変化が90°ずつである、
ことを特徴とする請求項2に記載の超音波プローブ。
【請求項4】
前記段階的な変化が45°ずつである、
ことを特徴とする請求項2に記載の超音波プローブ。
【請求項5】
前記体腔挿入部と前記握り部の少なくとも一方が前記回転角度の指標を有する、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の超音波プローブ。
【請求項6】
前記体腔挿入部と前記握り部が、スプライン軸継手によって着脱可能に結合される、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の超音波プローブ。
【請求項7】
前記スプライン軸継手の軸が前記体腔挿入部側にあり軸受が前記握り部側にある、
ことを特徴とする請求項6に記載の超音波プローブ。
【請求項8】
前記スプライン軸継手の軸が前記握り部側にあり軸受が前記体腔挿入部側にある、
ことを特徴とする請求項6に記載の超音波プローブ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波プローブ(probe)に関し、特に、体腔に挿入して超音波診断を行うための超音波プローブに関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置では、体腔の内側から超音波診断を行うとき体腔挿入形の超音波プローブが用いられる。この種のプローブは体腔に挿入可能な棒状部分を有し、その先端に超音波送受部を有する。超音波送受部の反対側の端部は、くの字状に屈曲した握り部となっている。使用者は、この握り部を握って超音波プローブを操作し、所望の部位についての撮影を行う(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−299655号公報(第3頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
超音波の走査面は、送受信部における超音波トランスデューサの配置によって決まっているので、患者の姿勢や撮影の部位によっては、使用者は握り部を持ちにくい状態で超音波プローブ操作しなければならない場合もある。
【0004】
そこで、本発明の課題は、常に持ちやすい状態で操作することが可能な体腔挿入形の超音波プローブを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するための本発明は、中心軸の方向が互いに交差する体腔挿入部と握り部を有する超音波プローブであって、前記体腔挿入部はその中心軸を中心とする回転角度が可変である、ことを特徴とする超音波プローブである。
【0006】
前記回転角度の変化が段階的であることが、回転角度調節を簡易化する点で好ましい。
前記段階的な変化が90°ずつであることが、握り部の同じ持ち方で90°ずつ異なる撮影方向に対応する点で好ましい。
【0007】
前記段階的な変化が45°ずつであることが、握り部の同じ持ち方で45°ずつ異なる撮影方向に対応する点で好ましい。
前記体腔挿入部と前記握り部の少なくとも一方が前記回転角度の指標を有することが、回転角度の確認を容易にする点で好ましい。
【0008】
前記体腔挿入部と前記握り部が、スプライン軸継手によって着脱可能に結合されることが、段階的な回転角度変更に適応する点で好ましい。
前記スプライン軸継手の軸は前記体腔挿入部側または前記握り部側のいずれにあってもよく、それに対応して、前記スプライン軸継手の軸受が前記握り部側または前記体腔挿入部側のいずれにあってもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、超音波プローブが、中心軸の方向が互いに交差する体腔挿入部と握り部を有する超音波プローブであって、前記握り部は前記体腔挿入部の中心軸の周りの回転角度が可変であるので、常に持ちやすい状態で操作することが可能な体腔挿入形の超音波プローブを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、発明を実施するための最良の形態に限定されるものではない。図1に、超音波プローブの構成を示す。超音波プローブは発明を実施するための最良の形態の一例である。本プローブの構成によって、超音波プローブに関する本発明を実施するための最良の形態の一例が示される。
【0011】
同図に示すように、本プローブは、くの字状に折れ曲がった概ね棒状の外形を持つ。超音波プローブのエンクロージャ(enclosure)は、例えばプラスチック(plastics)材料等で構成される。エンクロージャの内部には、超音波トランスデューサアレイ(transducer array)を始めとする超音波送受用の内部ユニット(unit)が収容されている。
【0012】
くの字構造の一方側は体腔挿入部102である。体腔挿入部102は本発明における体腔挿入部の一例である。体腔挿入部102は、例えば直腸等の体腔に挿入可能な程度に細身で適宜の長さの棒体となっている。
【0013】
体腔挿入部102の先端は送受端202となっている。送受端202の内側に波長音波トランスデューサアレイが設けられている。波長音波トランスデューサアレイは複数の超音波振動子の1次元配列等によって構成される。このアレイにより、走査面204が超音波ビーム(beam)によって走査される。超音波ビームの走査は電子スキャン(scan)方式により電気的に制御される。
【0014】
くの字構造の他方側は握り部104となっている。握り部104は使用者による把時に便利なように適宜の太さとなっている。握り部104は本発明における握り部の一例である。握り部104の後端には信号ケーブル402が設けられている。この信号ケーブル402によって超音波プローブが図示しない超音波診断装置本体に接続される。
【0015】
体腔挿入部102と握り部104は結合部106で結合されて一体的な超音波プローブを構成している。この状態での体腔挿入部102の中心軸および握り部104の中心軸をそれぞれ一点鎖線で示す。体腔挿入部102の中心軸の方向と握り部104の中心軸の方向は互いに交差する。
【0016】
本プローブを上から見たときの図を図2に示す。同図に示すように、体腔挿入部102および握り部104はそれぞれ指標206および406を有する。指標206および406は互いに対向し、体腔挿入部102と握り部104の関係が基準状態にあることを示す。
【0017】
図3に、結合部106の詳細な構成を示す。同図に示すように、体腔挿入部102は、端部に形成されたフランジ(flange)622と、その外側に軸方向に突き出したスプライン(spline)軸624を有する。握り部104は、端部に形成されたフランジ642と、その内側に軸方向に穿たれたスプライン軸受644を有する。
【0018】
スプライン軸624はスプライン軸受644に嵌合し、フランジ622の端面はフランジ642の端面に衝接する。フランジ642の外周にはネジが切られており、このネジに体腔挿入部102側から螺合するナット(nut)626によって、フランジ622とフランジ642が緊結される。これによって、体腔挿入部102と握り部104の一体化が行われる。
【0019】
すなわち、体腔挿入部102と握り部104はスプライン軸継手によって結合される。この状態でのスプライン軸624とスプライン軸受644の関係を図4に示す。これは、図3におけるA−A断面に相当する。同図に示すように、スプライン軸624の歯およびそれに対応するスプライン軸受644の溝は、例えば90°ピッチ(pitch)で形成されている。
【0020】
ナット626による緊結を解いてスプライン軸624をスプライン軸受644から引き抜くことにより、図5に示すように、体腔挿入部102と握り部104を分離することができる。
【0021】
再結合時にスプライン軸624とスプライン軸受644の嵌合を1ピッチずらすことにより、体腔挿入部102をその中心軸の周りに90°回転させた状態で握り部104に取り付けることができる。この状態を図6に示す。同図に示すように、この状態のプローブでは、走査面204が図1の状態から90°回転している。走査面204の回転角度は指標206によって示される。
【0022】
これらを再結合するにあたり、スプライン軸624とスプライン軸受644の嵌合を2ピッチずらすことにより、体腔挿入部102をその中心軸の周りに180°回転させた状態で握り部104に取り付けることができる。この状態を図7に示す。同図に示すように、この状態のプローブでは、走査面204が図1の状態から180°回転している。走査面204の回転角度は指標206によって示される。
【0023】
再結合時にスプライン軸624とスプライン軸受644の嵌合を3ピッチずらすことにより、体腔挿入部102をその中心軸の周りに270°回転させた状態で握り部104に取り付けることができる。この状態を図8に示す。同図に示すように、この状態のプローブでは、走査面204が図1の状態から270°回転している。走査面204の回転角度は指標206によって示される。
【0024】
このように、再結合時にスプライン軸継手のピッチをずらして嵌合することにより、走査面204を90°ずつ変えることができる。このため、超音波プローブの持ち方を変えることなく、90°ずつ異なる走査面の撮影を行うことができる。したがって、常に持ちやすい状態で撮影することが可能である。また、指標から走査面の回転角度を認識することができる。
【0025】
スプライン軸継手の歯と溝のピッチを45°にすれば、同じ持ち方で45°ずつ異なる走査面の撮影に対応することができる。なお、スプライン軸継手の歯と溝のピッチは90°や45°に限らず適宜の角度としてよい。このように回転角度の変化を段階的にすることにより、回転角度調節を簡易化することができる。
【0026】
また、スプライン軸継手は、軸を握り部104側に設け、軸受を体腔挿入部102側に設けるようにしてもよい。さらに、走査面204の回転角度を示す指標は体腔挿入部102側だけに設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明を実施するための最良の形態の一例の超音波プローブを示す図である。
【図2】本発明を実施するための最良の形態の一例の超音波プローブを示す図である。
【図3】超音波プローブにおける結合部の構造を示す図である。
【図4】結合部の構造を示す断面図である。
【図5】結合部の分離状体を示す断面図である。
【図6】体腔挿入部を90°回転させた状態を示す図である。
【図7】体腔挿入部を180°回転させた状態を示す図である。
【図8】体腔挿入部を270°回転させた状態を示す図である。
【符号の説明】
【0028】
102 体腔挿入部
104 握り部
106 結合部
202 送受端
204 走査面
206,406 指標
622,642 フランジ
624 スプライン軸
644 スプライン軸受
626 ナット
【出願人】 【識別番号】300019238
【氏名又は名称】ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー
【住所又は居所】アメリカ合衆国・ウィスコンシン州・53188・ワウケシャ・ノース・グランドヴュー・ブールバード・ダブリュー・710・3000
【出願日】 平成16年9月28日(2004.9.28)
【代理人】 【識別番号】100085187
【弁理士】
【氏名又は名称】井島 藤治

【識別番号】100090424
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 信重

【公開番号】 特開2006−94908(P2006−94908A)
【公開日】 平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願番号】 特願2004−281394(P2004−281394)