| 【発明の名称】 |
画像処理装置及び画像処理方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】柳田 亜紀子 【住所又は居所】東京都新宿区西新宿1丁目26番2号コニカミノルタエムジー株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】撮影部位,撮影条件の変化に対応して診断に適した画像処理が施されるようにする。
【解決手段】放射線画像信号の区間幅毎の頻度を示すヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、ヒストグラムから被写体領域に対応する被写体ヒストグラムを分離する被写体ヒストグラム分離手段と、被写体ヒストグラムにおける頻度の総和の所定割合値を頻度の閾値として決定する閾値決定手段と、被写体ヒストグラムにおける画像信号の区間幅毎の頻度と頻度の閾値との比較に基づいて所望画像信号領域を決定する所望画像信号領域決定手段と、所望画像信号領域に含まれる画像信号の特徴量に基づいて、前記放射線画像に対する画像処理条件を決定する画像処理条件決定手段と、画像処理条件に基づいて前記放射線画像を画像処理する画像処理手段とを有することを特徴とする画像処理装置。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被写体を透過する放射線の透過量に対応して形成される放射線画像の画像信号の所定の区間幅毎の頻度を示すヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、 該ヒストグラム作成手段で作成されたヒストグラムから被写体領域に対応する被写体ヒストグラムを分離・作成する被写体ヒストグラム分離手段と、 該被写体ヒストグラム分離手段で分離・作成された被写体ヒストグラムにおける頻度の総和を求め、該総和の所定割合値を頻度の閾値として決定する閾値決定手段と、 前記被写体ヒストグラム分離手段で分離・作成された被写体ヒストグラムにおける画像信号の所定の区間幅毎の頻度と、前記閾値決定手段で決定された頻度の閾値との比較に基づいて所望画像信号領域を決定する所望画像信号領域決定手段と、 該所望画像信号領域決定手段で決定された所望画像信号領域に含まれる画像信号の特徴量に基づいて、前記放射線画像に対する画像処理条件を決定する画像処理条件決定手段と、 前記画像処理条件決定手段で決定された画像処理条件に基づいて前記放射線画像を画像処理する画像処理手段とを有することを特徴とする画像処理装置。 【請求項2】 前記所望画像信号領域決定手段が、前記被写体ヒストグラム分離手段で分離・作成された被写体ヒストグラムにおける画像信号の所定の区間幅毎の頻度と、前記閾値決定手段で決定された頻度の閾値との比較に基づいて、所望画像信号領域の最大値と最小値との少なくとも一方を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 【請求項3】 前記ヒストグラム作成手段が、前記放射線画像の画像信号に基づいて放射線照射野領域を識別する照射野識別手段を含んで構成され、該照射野識別手段で識別された放射線照射野内の画像信号を用いてヒストグラムを作成することを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の画像処理装置。 【請求項4】 被写体を透過する放射線の透過量に対応して形成される放射線画像の画像信号の所定の区間幅毎の頻度を示すヒストグラムを作成するヒストグラム作成工程と、 該ヒストグラム作成工程で作成されたヒストグラムから被写体領域に対応する被写体ヒストグラムを分離・作成する被写体ヒストグラム分離工程と、 該被写体ヒストグラム分離工程で分離・作成された被写体ヒストグラムにおける頻度の総和を求め、該総和の所定割合値を頻度の閾値として決定する閾値決定工程と、 前記被写体ヒストグラム分離工程で分離・作成された被写体ヒストグラムにおける画像信号の所定の区間幅毎の頻度と、前記閾値決定工程で決定された頻度の閾値との比較に基づいて所望画像信号領域を決定する所望画像信号領域決定工程と、 該所望画像信号領域決定工程で決定された所望画像信号領域に含まれる画像信号の特徴量に基づいて決定された画像処理条件で前記放射線画像を画像処理する画像処理工程とを含むことを特徴とする画像処理方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は画像処理装置及び画像処理方法に関する。 【背景技術】 【0002】 X線画像のような放射線画像は、病気診断用などに多く用いられており、このX線画像を得るために、被写体を透過したX線を蛍光体層(蛍光スクリーン)に照射し、これにより可視光を生じさせてこの可視光を通常の写真と同様に銀塩を使用したフィルムに照射して現像した、所謂、放射線写真が従来から多く利用されている。 【0003】 しかし、近年、銀塩を塗布したフィルムを使用しないで、蛍光体層から直接画像を取り出す方法が工夫されるようになってきている。 【0004】 この方法としては、被写体を透過した放射線を蛍光体に吸収せしめ、しかる後、この蛍光体を例えば光又は熱エネルギーで励起することによりこの蛍光体が上記吸収により蓄積している放射線エネルギーを蛍光として放射せしめ、この蛍光を光電変換し、更にA/D変換してディジタル画像信号を得る方法がある(例えば特許文献1参照。)。 【0005】 このようにして得られた放射線画像信号は、そのままの状態で、或いは画像処理を施されて銀塩フィルム,CRT等に出力されて可視化される。 【0006】 また、放射線画像を記録した銀塩フィルムに、レーザ・蛍光灯などの光源からの光を照射して、銀塩フィルムの透過光を得て、かかる透過光を光電変換して放射線画像信号を得る方法もある。 【0007】 ところで、上記のようにして得た放射線画像信号を再生する際には、再生画像における関心領域(医療用において診断に必要な画像部分)の濃度を一定に仕上げる目的、及び、人体の構造や病変の陰影をより見やすく出力するなどの目的で、階調処理や空間周波数処理等の各種画像処理を施してからCRT等に出力して可視化し、診断に供するようにしている。 【0008】 従来、前記画像処理条件を決定する方法としては、被写体の撮影部位及び撮影方法に関する情報を入力させ、前記情報に基づいて撮影部位,撮影方法に適合する画像処理条件を決定する方法があった(例えば特許文献2参照。)。 【0009】 また、特に胸部放射線画像において、画像信号のヒストグラム形状に基づいて背骨・心臓・肺野に分けて階調処理条件を決定する方法があった(例えば特許文献3参照。)。 【0010】 また、累積ヒストグラムの特性値に基づいて信号範囲を決定し、その範囲が所定の出力信号範囲に対応するように階調処理条件する方法があり、例えば頻度の累積値が50%となる信号値を中心としてその前後に一定幅の信号範囲を決定していた(例えば特許文献4参照。)。 【0011】 更に、ヒストグラムの頻度が、最大頻度の5%に落ち込む点を所望信号範囲の最大値・最小値として、画像処理条件を決定する方法があった(例えば特許文献5参照。)。 【特許文献1】特開昭55−12144号公報 【特許文献2】特開昭61−68031号公報 【特許文献3】特開昭55−116339号公報 【特許文献4】特開昭63−31641号公報 【特許文献5】特開昭55−88740号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0012】 しかしながら、上記従来の画像処理条件の決定方法には、以下のような問題点があった。 【0013】 特許文献2に開示される方法では、撮影部位の情報を与えないと画像処理ができない構成であり、ユーザーがメニューボタン等を用いて撮影部位を入力する必要があり操作が煩雑である。また、撮影部位をコンピュータが自動認識する構成とすると、部位認識のための複雑なアルゴリズムが必要になり、また、多数の部位全てに対して予め処理のアルゴリズムを定めておかなければならず、使用するメモリ容量が大きくなってしまうという問題がある。 【0014】 また、特許文献3に開示される方法では、部位によってヒストグラム形状が異なるため、他の部位には使用できず、汎用性がないという問題がある。 【0015】 また、特許文献4に開示される方法では、部位によって診断上不要とされる部分が画像に含まれている場合と含まれていない場合とがあるため、累積ヒストグラム値を基準にすると、前記診断に必要でない画像部分の影響によって、必ずしも所望の画像信号領域が選ばれないという問題があった。 【0016】 更に、特許文献5に開示される方法では、最大頻度をもつ信号値は、診断上不要な画像部分の信号となる可能性があり、所望画像信号範囲を定めるための基準としては不安定であるという問題があった。 【0017】 例えば、腹部正面や腰椎正面の放射線画像においては、一般に図8に示すようなヒストグラム形状になって、累積ヒストグラム値を用いる方法、最大頻度に基づく方法のいずれにおいても診断に必要な部分の画像部分を特定することが可能であるが、胸部,頭部,四肢骨などの放射線画像においては、診断に不要な放射線の素抜け領域(放射線が被写体を透過しない領域)が存在するため、ヒストグラム形状が図9に示すようになって、最大頻度に基づく方法では診断に必要な画像部分を特定できなくなってしまう惧れがある。更に、頸椎などの放射線画像においては、図10に示すように、放射線の素抜け領域と共に、低信号側にも診断に不要な画像部分(顎や肩の部分など)が存在するため、累積ヒストグラム値を用いる方法、最大頻度に基づく方法のいずれによっても診断に必要となる画像部分を精度良く特定できず、以て、適切な画像処理を設定させることができない。 【0018】 本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、広範な放射線画像に対して簡便なアルゴリズムによって適性な画像処理条件を決定でき、また、かかる画像処理条件に基づく画像処理によって広範な放射線画像を見やすく表現できるようにすることを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0019】 上記目的は下記の発明により達成される。 【0020】 (1)被写体を透過する放射線の透過量に対応して形成される放射線画像の画像信号の所定の区間幅毎の頻度を示すヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、 該ヒストグラム作成手段で作成されたヒストグラムから被写体領域に対応する被写体ヒストグラムを分離・作成する被写体ヒストグラム分離手段と、 該被写体ヒストグラム分離手段で分離・作成された被写体ヒストグラムにおける頻度の総和を求め、該総和の所定割合値を頻度の閾値として決定する閾値決定手段と、 前記被写体ヒストグラム分離手段で分離・作成された被写体ヒストグラムにおける画像信号の所定の区間幅毎の頻度と、前記閾値決定手段で決定された頻度の閾値との比較に基づいて所望画像信号領域を決定する所望画像信号領域決定手段と、 該所望画像信号領域決定手段で決定された所望画像信号領域に含まれる画像信号の特徴量に基づいて、前記放射線画像に対する画像処理条件を決定する画像処理条件決定手段と、 前記画像処理条件決定手段で決定された画像処理条件に基づいて前記放射線画像を画像処理する画像処理手段とを有することを特徴とする画像処理装置。 【0021】 (2)前記所望画像信号領域決定手段が、前記被写体ヒストグラム分離手段で分離・作成された被写体ヒストグラムにおける画像信号の所定の区間幅毎の頻度と、前記閾値決定手段で決定された頻度の閾値との比較に基づいて、所望画像信号領域の最大値と最小値との少なくとも一方を決定することを特徴とする(1)に記載の画像処理装置。 【0022】 (3)前記ヒストグラム作成手段が、前記放射線画像の画像信号に基づいて放射線照射野領域を識別する照射野識別手段を含んで構成され、該照射野識別手段で識別された放射線照射野内の画像信号を用いてヒストグラムを作成することを特徴とする(1)又は(2)のいずれか1項に記載の画像処理装置。 【0023】 (4)被写体を透過する放射線の透過量に対応して形成される放射線画像の画像信号の所定の区間幅毎の頻度を示すヒストグラムを作成するヒストグラム作成工程と、 該ヒストグラム作成工程で作成されたヒストグラムから被写体領域に対応する被写体ヒストグラムを分離・作成する被写体ヒストグラム分離工程と、 該被写体ヒストグラム分離工程で分離・作成された被写体ヒストグラムにおける頻度の総和を求め、該総和の所定割合値を頻度の閾値として決定する閾値決定工程と、 前記被写体ヒストグラム分離工程で分離・作成された被写体ヒストグラムにおける画像信号の所定の区間幅毎の頻度と、前記閾値決定工程で決定された頻度の閾値との比較に基づいて所望画像信号領域を決定する所望画像信号領域決定工程と、 該所望画像信号領域決定工程で決定された所望画像信号領域に含まれる画像信号の特徴量に基づいて決定された画像処理条件で前記放射線画像を画像処理する画像処理工程とを含むことを特徴とする画像処理方法。 【発明の効果】 【0024】 (1)または(4)に記載した発明により、放射線素抜け領域の信号を除外して所望画像信号領域を決定させることができると共に、所望画像信号領域内での頻度の変動に影響されずに所望画像信号領域を決定でき、以って、適切な画像処理条件を決定させることができ、更に閾値と被写体ヒストグラム上の頻度との比較に基づいて所望画像信号領域の境界を検出する構成としたので、ヒストグラム形状に関わらず、安定的に所望画像信号領域を決定させることができるという効果がある。 【発明を実施するための最良の形態】 【0025】 以下に本発明の実施の形態を説明する。 【0026】 一実施形態を示す図2において、本発明にかかる放射線画像の画像処理条件決定装置及び画像処理装置を含む医療用の放射線画像記録読取装置であって、ここでは、被写体として人体各部(胸部,腹部等)Mを撮影し、該撮影された人体各部の画像を再生させて人体構造や病変を診断するものとして以下に説明する。 【0027】 ここで、放射線発生源1は、放射線制御装置2によって制御されて、被写体に向けて放射線(一般的にはX線)を照射する。記録読取装置3は、被写体を挟んで放射線源1と対向する面に放射線画像変換パネル4を備えており、この変換パネル4は放射線源1からの照射放射線量に対する人体各部の放射線透過率分布に従ったエネルギーを輝尽性蛍光体層に蓄積し、そこに人体各部の潜像を形成する。 【0028】 前記変換パネル4は、支持体上に輝尽性蛍光体層を、輝尽性蛍光体の気相堆積、或いは輝尽性蛍光体塗料塗布によって設けてあり、該輝尽性蛍光体層は環境による悪影響及び損傷を遮断するために、保護部材によって遮蔽若しくは被覆されている。尚、前記輝尽性蛍光体材料としては、例えば、特開昭61−72091号公報、或いは、特開昭59−75200号公報に開示されるような材料が使われる。 【0029】 光ビーム発生部(ガスレーザ,固体レーザ,半導体レーザ等)5は、出射強度が制御された光ビームを発生し、その光ビームは種々の光学系を経由して走査器6に到達し、そこで偏向を受け、更に、反射鏡7で光路を偏向させて、変換パネル4に輝尽励起走査光として導かれる。 【0030】 集光体8は、輝尽励起光が走査される変換パネル4に近接して光ファイバ又はシート状光ガイド部材からなる集光端が位置され、上記光ビームで走査された変換パネル4からの潜像エネルギーに比例した発光強度の輝尽発光を受光する。9は、集光体8から導入された光から輝尽発光波長領域の光のみを通過させるフィルタであり、該フィルタ9を通過した光は、フォトマルチプライヤ10に入射して、その入射光に対応した電流信号に光電変換される。 【0031】 フォトマルチプライヤ10からの出力電流は、電流/電圧変換器11で電圧信号に変換され、増幅器12で増幅された後、A/D変換器13でディジタルデータ(ディジタル放射線画像信号)に変換される。そして、この被写体各部の放射線透過量に比例するディジタル画像信号は、画像処理装置14において順次画像処理されて、画像処理後の画像信号がインターフェイス16を介してプリンタ17に伝送されるようになっている。 【0032】 15は画像処理装置14における画像処理を制御するCPUであり、A/D変換器13から出力されるディジタルの放射線画像データに対して階調処理を含む種々の画像処理(例えば空間周波数処理,ダイナミックレンジの圧縮,拡大,縮小,移動,回転,統計処理等)を画像処理装置14において施させ、診断に適した形としてからプリンタ17に出力させ、プリンタ17で人体各部の放射線画像のハードコピーが得られるようにする。 【0033】 尚、インタフェイス16を介して接続されるのは、CRT等のモニタであっても良く、更に、半導体記憶装置などの記憶装置(ファイリングシステム)であっても良い。 【0034】 18は読取ゲイン調整回路であり、この読取ゲイン調整回路18により光ビーム発生部5の光ビーム強度調整、フォトマルチプライヤ用高圧電源19の電源電圧調整によるフォトマルチプライヤ10のゲイン調整、電流/電圧変換器11と増幅器12のゲイン調整、及びA/D変換器13の入力ダイナミックレンジの調整が行われ、放射線画像信号の読取ゲインが総合的に調整される。 【0035】 前記画像処理装置14の本発明にかかる画像処理条件決定及び画像処理に関わる部分は、具体的には、図1の発明にかかる装置の基本構成を示すブロック図、及び図3のブロック図において、変換パネル4の輝尽性蛍光体層から光電的に読み取られた人体各部Mのディジタル放射線画像信号は、まず、照射野識別部21(照射野識別手段)によって照射野領域の識別が行われる。即ち、放射線撮影の際に、照射野絞りが行われている場合には、前記放射線画像に放射線絞りが行われた領域(放射線が遮蔽され照射されなかった領域)が含まれることになるので、後述するヒストグラムの作成において前記照射野絞りが行われた領域の信号を排除できるように、前処理として照射野領域の識別を行う。 【0036】 前記照射野領域の識別は、例えば特開平5−7579号公報に開示されるような方法を用いて行われる。具体的には、ディジタル放射線画像信号の間引きを行ってから、画像領域を複数の小領域に分割し、各小領域毎に、当該小領域内に含まれる画像信号の分散値を求める。そして、分散値が所定値以上である小領域(含まれる画像信号のばらつき範囲が広い小領域)が所定数以上含まれる小領域の行・列を照射野の輪郭を規定する候補として設定する。更に、前記照射野輪郭の候補として設定された小領域の外側の小領域での画像信号に基づいて、前記輪郭識別の結果の正誤を判断し、該判断結果に基づいて最終的に照射野領域を特定する。 【0037】 照射野領域の識別が終了すると、ヒストグラム作成部22(ヒストグラム作成手段)において、照射野領域内の画像信号に基づいて画像信号毎の頻度を示すヒストグラムが作成される。尚、前記ヒストグラム作成部22におけるヒストグラム作成は、比較的粗いものであって良く、例えば10ビット画像即ち階調数1024の画像に対して画像信号の区間幅を10程度にすると良い。 【0038】 次に、被写体ヒストグラム分離部23(被写体ヒストグラム分離手段)では、前記ヒストグラム作成部22で作成されたヒストグラムから被写体部分のヒストグラムを分離・作成する。即ち、照射野領域内であっても、被写体の部分と被写体が存在せずに放射線が直接変換パネル4に照射される部分(以下、素抜け領域という。)とに分けられるため、被写体の特性に適合する画像処理条件を決定できるように、素抜け領域の画像信号を除外し被写体部分の画像信号のみを抽出するものである。 【0039】 前記被写体部分のヒストグラムは、例えば素抜け領域を含んで作成された全体ヒストグラム上の高信号部(放射線透過量の多い側)に鋭いピークがある場合には、前記ピーク部分(統計量)を素抜け領域の信号と見做してこれを除いて作成される。 【0040】 ヒストグラム上のピークの検出方法としては、所定の頻度(例えば最大頻度の1/2)を越える頻度をもつ画像信号領域をヒストグラムの「山」と見做し、その領域で最も頻度の高い点をピークとして検出することができる。また、ヒストグラム曲線をそのままかスムージング処理した後に、微分処理することによりピークを検出しても良い。 【0041】 また、特開昭63−262141号公報に開示されるように、全体ヒストグラムの統計量に基づいて被写体の画像信号領域の最大値S2を求め、該最大値S2を越える信号領域を素抜け領域に対応する信号として除く処理を行っても良い。前記統計量に基づく最大値S2の検出は、ヒストグラム上の画像信号を任意の信号値(中間値から最大値までの間の値)に基づいて2領域に分け、各領域に含まれる頻度の平均値に基づいて各領域に含まれる頻度の違いを示すクラス分離度を演算し、前記分離度が最も大きくなったときの信号領域の区分に基づいて高信号側の領域を素抜け領域として特定する構成とすれば良い。 【0042】 上記のようにして被写体ヒストグラム(被写体部分の信号値のみからなるヒストグラム)を作成すると、次に、頻度閾値決定部24(閾値決定手段)で、所望画像信号領域の特定に用いる頻度の閾値を、前記被写体ヒストグラムから決定する。 【0043】 前記閾値は、被写体ヒストグラムの頻度の総和(被写体ヒストグラム上で画像信号の最小値Sminから最大値S2における面積に相当する値)の所定割合値として決定される。前記所定割合としては、0.01%〜1.0%が好ましく、更に、0.1%程度が最も好ましい。 【0044】 所望画像信号領域決定部25(所望画像信号領域決定手段)では、前記被写体ヒストグラム及び閾値に基づいて所望画像信号領域を決定する。 【0045】 前記所望画像信号領域は最小値ThresLと最大値ThresHとで挟まれる信号領域として特性される構成としてあり、所定の開始信号値から低信号側へ向かって前記閾値と被写体ヒストグラム上の頻度とを順次比較していって、頻度が最初に閾値未満となる信号値を探し、その信号値を前記最小値ThresLとする(図4〜図6参照)。 【0046】 一方、前記最大値ThresHは、前記最小値ThresLと同様に、所定の開始信号値から高信号側へ向かって前記閾値と被写体ヒストグラム上の頻度とを順次比較していって、頻度が最初に閾値未満となる信号値を探し、その信号値を前記最大値ThresHとするか、或いは、被写体ヒストグラム上に示される被写体に対応する画像信号の最大値S2を前記最大値ThresHとして決定する。 【0047】 ここで、前記閾値とヒストグラム上の頻度との比較を開始させる信号値である開始信号値としては、前記最大値S2よりも低信号側で前記最大値S2に最も近い位置で頻度がピークとなる信号値とするか、或いは、最小値Sminから最大値S2の間の信号領域で最小値Sminから所定割合のところの信号値とすることが好ましく、前記所定割合としては、60〜80%が適当である。 【0048】 上記構成によると、ヒストグラム形状が診断上不要な画像部分の有無やその大小,被写体の特性,撮影条件などによって図4〜図6に示すように種々変化しても、所期の信号領域を所望画像信号領域として安定的に求めることができ、人体のどのような部位又はどのような撮影条件の放射線画像に対しても、診断に必要な画像部分を適切に判断して、診断に適した出力画像を得ることができる。 【0049】 具体的には、例えば図6に示すようにヒストグラム上で所望画像信号領域内に頻度の谷があっても、前記谷の部分が誤って所望画像信号領域の境界として選ばれることを、被写体ヒストグラムの頻度の総和に基づいて閾値を設定させることによって回避できる。更に、低信号側に診断に不要な画像が含まれる図5のようなヒストグラム(頸椎などの放射線画像のヒストグラム)においては、閾値とヒストグラム上の頻度との比較を高信号側から開始させることで、前記低信号側の診断に不要な部分の画像領域を確実に排除できる。 【0050】 また、上記実施形態では、ユーザーが撮影部位の情報を入力する必要がなく、また、複雑なアルゴリズムを必要とする撮影部位の自動認識を必要としないから、画像処理を高速に実行させることが可能であり、更に、撮影部位毎の画像処理条件決定アルゴリズムを記憶させる必要がないので、使用するメモリ量が少なくて済む。 【0051】 また、前記被写体ヒストグラムが画像信号の区間幅を10程度にする粗いものとしてあれば、ノイズの影響を受けることなく、前記最小値ThresL,最大値ThresHを求めることができる。 【0052】 上記のようにして所望画像信号領域が、前記最小値ThresL,最大値ThresHで挟まれる領域として決定されると、次にかかる所望画像信号領域内に含まれる画像信号の特徴量に基づいて画像処理条件、具体的には、階調変換の変換テーブルが決定される。 【0053】 階調変換テーブルの決定は、まず、基準信号値決定部26(基準信号値決定手段)において所望画像信号領域から基準信号値(特徴量)を決定することから行われる。前記基準信号値決定部26では、最小値ThresLから最大値ThresHまでの間の累積頻度を求め、該累積頻度が全体の所定割合となる点の信号値を基準信号値とする。 【0054】 尚、最小値ThresLから最大値ThresHまでの間の累積頻度に基づいて基準信号値を決定するに当たっては、基準信号値を精度良く決定させるために、画像信号の区間幅を1として信号値毎にそれぞれ頻度を求めるようにすることが好ましい。 【0055】 また、前記所定割合としては、0%〜30%が好ましく、特に10%程度がより好ましい。これは、被写体が人体の場合にはどの部位でも通常骨が含まれ、骨の部分を基準にした方が安定した階調変換が行えるので、所望画像信号領域の中でも放射線透過量の小さい方即ち低信号寄りに基準信号値を決定させるためである。 【0056】 ここで、簡易的には、最小値ThresLから最大値S2の間で最小値ThresLから所定割合のところの信号値を基準信号値としても良い。 【0057】 基準信号値が決定されると、階調処理条件決定部27(画像処理条件決定手段,階調変換テーブル設定手段)において基本階調特性記憶部28の記憶データと前記基準信号値とに基づいて階調変換テーブルの設定が行われる。 【0058】 前記基本階調特性記憶部28(基本特性曲線記憶手段)は、入力信号値と出力信号値とからなる階調変換の座標系において階調変換の基本特性を示す基本特性曲線を予め記憶しており、階調処理条件決定部27は、前記基準信号値が予め設定された所定の出力信号値(出力濃度又は輝度)に変換されるように、前記基本特性曲線を、回転移動又は/及び平行移動させて、所望の階調変換テーブルを得る。ここで、前記所定の出力信号値と出力濃度又は輝度との対応は、使用する画像出力装置(プリンタ,CRTなど)の固有の特性に基づいて定められる。 【0059】 前記基本階調記憶部は、前記基本特性曲線を表す入力信号値と出力信号値との関係式を記憶するものでも良いし、前記基本特性曲線に相当する入力信号値対出力信号値の個々の対応を示すルックアップテーブルを記憶するものであっても良い。 【0060】 尚、前記基本階調特性記憶部28に複数の基本特性曲線を記憶させておき、前記ヒストグラム処理によって求められた所望画像信号領域に含まれる画像信号の特徴に基づいて、前記複数の基本特性曲線の中から最も適切な曲線を選択して読み出し、該読み出した基本特性曲線を前記座標系上での移動を行って当該放射線画像の階調処理に用いる階調変換テーブルを設定する構成としても良い。 【0061】 所望画像信号領域に含まれる画像信号の特徴量(基準信号値)に基づいて階調変換テーブルを設定すると、階調処理部29(画像処理手段)では、記録読取装置3で得られたディジタル放射線画像信号を前記階調変換テーブルによって変換して階調処理を施し、該階調処理された画像信号を、インタフェイス16を介してプリンタ17に出力し、放射線画像が可視化される。 【0062】 尚、上記実施形態では、所望画像信号領域に含まれる画像信号に基づく画像処理条件の決定として、階調処理のための変換テーブルを決定する構成について述べたが、階調処理の他、周波数処理やダイナミックレンジの圧縮処理の条件を、前記所望画像信号領域に含まれる画像信号に基づいて決定する構成としても良い。 【0063】 次に、図7のフローチャートに従って、より好ましい実施形態を上記に説明した画像処理に沿って説明する。 【0064】 図7のフローチャートにおいて、まず、S1(照射野識別手段)では、照射野絞りが撮影時に行われた場合に備えて照射野の認識処理を実行する。 【0065】 次にS2では、被写体領域と素抜け領域との境界信号S2(ここでは、S2=ThresHとする。)を決定する。かかる決定は、上記に説明した全体ヒストグラムに基づくクラス分離度を用いた方法(判別分析法と称する)を用いて行う。 【0066】 S3(被写体ヒストグラム分離手段)では、画像信号の最小値Sminと前記被写体領域の最大値に相当する信号ThresHとの間で粗いヒストグラム(被写体ヒストグラム)を作成する。前記粗いヒストグラムとは、例えば画像信号の区間幅を10程度としたヒストグラムである。 【0067】 S4では、前記被写体ヒストグラムでの最大頻度に基づく閾値処理(最大頻度の1/2以上の頻度をもつ信号範囲の検出)により、頻度のピーク部の検出を行う。 【0068】 S5では、所定の低信号部に鋭いピークがあるか否かを判別する。ここで、低信号部に鋭いピークがあると判別されたときには、S6へ進み、前記低信号部で頻度がピークとなる位置の信号値(ピーク位置)に、かかるピーク位置前後でピーク頻度の半分以上の頻度を示す信号幅(半値幅)を加算した値を、カットオフ値Cutoffとして設定する。 【0069】 一方、S5で所定の低信号部に鋭いピークはないと判別されたときには、S7へ進み、画像信号の最小値Sminを前記カットオフ値Cutoffとして設定する。 【0070】 前記S6又はS7で設定されるカットオフ値Cutoffは、後述するように、所望画像信号領域を求める信号範囲を規定するものであり、撮影条件が不適当で低信号が飽和した場合には、S6の処理によって、飽和している低信号が所望画像信号領域を求める信号範囲から除外されて、撮影条件の不備が所望画像信号領域の決定に悪影響を与えることを回避できるようにしてある。 【0071】 S8では、前記カットオフ値Cutoffから前記被写体領域の最大値に相当する信号ThresHとの間での閾値処理によって、診断に必要な信号領域の最小値ThresLを設定する。 【0072】 具体的には、前記粗いヒストグラム上での前記カットオフ値Cutoffから前記被写体領域の最大値に相当する信号ThresHまでの間における頻度の総和を求め、該総和の1000分の1の値を頻度の閾値とする(閾値決定手段)。そして、前記信号値ThresHよりも低信号側で前記信号値ThresHに最も近い頻度のピーク位置から低信号側に向かって各信号値の頻度と前記閾値とを順次比較していって、頻度が初めて閾値以下となる信号を探索し、その信号を所望画像信号領域の最小値ThresLとする(図4〜図6参照)。これにより、所望画像信号領域が、最小値ThresLから前記信号値ThresHまでの領域として決定される(所望画像信号領域決定手段)。 【0073】 次いで、S9では前記信号ThresH,ThresLの間(所望画像信号領域)で、画像信号の区間幅を1とした累積ヒストグラムを作成する。 【0074】 そして、S10では、前記作成した累積ヒストグラム値の10%をとる信号値Sstdを基準濃度信号値とし、前記基準信号値Sstdが所定の出力信号値(出力濃度又は輝度)に変換されるように階調変換テーブルを設定し(画像処理条件決定手段)、該階調変換テーブルに基づいて放射線画像の階調変換を行わせる(画像処理手段)。 【0075】 ところで、上記実施形態では、画像処理として階調処理を例として述べたが、階調処理の他、例えば特公昭62−62376号公報に開示されるような空間周波数処理の条件を、前述のようにして決定された所望画像信号領域内の画像信号に基づいて設定させるようにしても良い。即ち、前記所望画像信号領域の画像信号に対して、強調度が比較的大きくなるように強調パラメータ(特公昭62−62376号公報における強調係数β)を設定することにより、診断に必要な部分を選択的に強調して見やすくすることができる。 【0076】 また、前記決定された所望画像信号領域の画像信号に基づいてダイナミックレンジの圧縮処理の内容を変化させる構成としても良い。例えば所望画像信号領域の決定によって被写体のダイナミックレンジ情報(特徴量)が得られるから、かかる情報に基づいてダイナミックレンジの圧縮度合いを変化させる構成とすることができる。或いは、特開平2−292679号公報におけるダイナミックレンジ圧縮用補正データの補正の程度を決定する基準値Sx又はSyを所望画像信号領域の画像信号に基づいて決定する構成としても良い。 【0077】 更に、画像処理(階調処理等)を施された放射線画像信号は、上記のように直ちにプリンタ17によってハードコピーさせるようにしても良いが、同時又は単独にCRT上に再生させたり、又は、ファイリングシステムに一旦記憶させ、必要なときに読み出してハードコピーしたりCRTに表示させるようにしても良い。 【0078】 上記実施形態では、最終的に観察読影の対象となる放射線画像そのものを使用してS1〜S10の全ステップを実行しているが、特開昭58−67240号公報に開示されるように、観察読影のための放射線画像信号を得る読取操作(「本読み」と称する)に先立って、「本読み」の読取条件を決定するための「先読み」操作を行う方法を用いた場合には、例えばS1〜S2或いはS1〜S7のような前半のステップは「先読み」信号を用いて実行し、その中間結果に基づいて「本読み」の読取ゲイン等を決定して「本読み」をを行った上で、後半のステップは「本読み」信号を用いて実行するようにしても良い。 【0079】 また、上記実施形態において、S1〜S10は観察読影の対象となる放射栓画像信号の全情報量を利用して実行する必要はなく、例えば画素の間引き処理により縮小した画像信号を使用することが、処理速度の向上及びメモリ容量の節減の観点から好ましい。その場合、前記縮小画像の実効画素サイズとしては0.4mm〜10.0mmが好ましく、更に、1.0mm〜6.0mmが最も好ましい。 【0080】 放射線画像をファイリングシステムに記憶させる際には、画像処理(階調処理等)を施された処理済の放射線画像信号を記憶させても良いが、処理前の放射線画像信号と画像処理条件(階調変換テーブル等)とを対にして記憶し、読み出し時に階調処理を行うようにしても良い。 【0081】 また、本実施形態では、輝尽性蛍光体層から光電的に読み取った放射線画像信号を階調処理する構成としたが、輝尽性蛍光体を用いた画像読取りに限定されるものではなく、他の2次元的放射線ディテクタや1次元放射線ディテクタを用いた構成であっても良く、例えば放射線画像を記録した銀塩フィルムに、レーザ・蛍光灯などの光源からの光を照射して、銀塩フィルムの透過光を得て、かかる透過光を光電変換して放射線画像信号を得る構成であっても良い。 【0082】 また、他の実施形態においては下記のようにしても良い。 【0083】 画像全体についてのヒストグラムを作成した後、係るヒストグラムに基づいて放射線抜け領域に対応する画像信号を除く被写体領域の画像信号のみからなる被写体ヒストグラムを分離・作成し被写体ヒストグラムにおける頻度の総和の所定割合値を頻度の閾値として決定し、そして、前記被写体ヒストグラムと前記閾値に基づいて放射線画像信号のヒストグラムが作成され、該ヒストグラムから頻度の閾値が決定される。そして、前記ヒストグラム上の頻度と前記閾値との比較に基づいて所望画像信号領域(所望画像に対応する画像信号領域)が決定され、該所望画像信号領域に含まれる画像信号の特徴量に基づいて前記所望画像の可視化に適当な画像処理条件が決定されるようにしても良い。 【0084】 また、放射線画像が、被写体領域と放射線素抜け領域とからなる場合に、まず、画像全体についてのヒストグラムを作成した後、かかるヒストグラムに基づいて放射線素抜け領域に対応する画像信号を除く被写体領域の画像信号のみからなるヒストグラムを分離・作成し、かかる被写体領域に対応するヒストグラムに基づいて閾値及び所望画像信号領域が決定されるようにして、放射線素抜け領域の画像信号が閾値及び所望画像信号領域の決定に影響を与えることがないようにしても良い。 【0085】 また、ヒストグラムの頻度の総和を演算し、該総和に基づいて被写体ヒストグラム上の頻度を判別する頻度の閾値を決定して、該閾値に基づいて所望画像信号領域を決定し、被写体ヒストグラム上の頻度と閾値との大小比較によって、所望画像信号領域の最大値と最小値との少なくとも一方を決定し、該決定に応じて所望画像信号領域が特定されるようにしても良い。 【0086】 また、被写体ヒストグラム上で所定の開始信号値から低信号側に向かって被写体ヒストグラム上の頻度と閾値とを順次比較し、最初に頻度が閾値未満となる信号値を所望画像信号領域の最小値として決定する一方、同様に被写体ヒストグラム上で所定の開始信号値から高信号側に向かって被写体ヒストグラム上の頻度と閾値とを順次比較し最初に頻度が閾値未満となる信号値を所望画像信号領域の最大値とするか、又は、被写体領域に対応する画像信号の最大値を所望画像信号領域の最大値とし、前記所定の開始信号値を含む信号領域を所望画像信号領域とするようにしても良い。 【0087】 また、前記所定の開始信号値を、被写体領域に対応する画像信号の最大値に最も近い頻度のピーク位置又は被写体領域に対応する画像信号幅の所定割合位置として、被写体領域に対応する画像信号内で所望画像信号領域が決定されるようにし、照射野絞りが行われて放射線撮影が行われた場合に、照射野領域を識別して照射野領域内の画像信号に用いてヒストグラムを作成する構成とすることで、閾値及び所望画像信号領域の決定が照射野絞りが行われた領域の画像信号に影響されることを回避するようにしても良い。 【0088】 また、前記決定された所望画像信号領域に含まれる画像信号の特徴量に基づいて階調変換テーブルを決定し、前記特徴量に対応する適性な階調で放射線画像が可視化されるようにしても良く、階調変換テーブルを決定する構成において、入力信号値と出力信号値とからなる階調変換の座標系において階調変換の特性を示す基本特性曲線を記憶させておき、被写体ヒストグラムから求めた所望画像信号領域の基準信号値が所定の出力信号値に変換されるように前記基本特性曲線を変形させて、所望画像に適切な階調変換テーブル(即ち、階調変換処理における入力信号値と出力信号値との個々の対応を示すルックアップテーブル)を設定するものとしても良い。 【0089】 また、上記のように被写体ヒストグラムに基づいて決定した所望画像信号領域に従って決定した画像処理条件によって放射線画像信号を画像処理して、前記所望画像の可視化に適当な放射線画像信号が得られるようにしても良い。 【0090】 このような構成を取ることにより下記の効果を奏する。 【0091】 放射線素抜け領域の信号を除外して所望画像信号領域を決定させることができると共に、所望画像信号領域内での頻度の変動に影響されずに所望画像信号領域を決定でき、以って、適切な画像処理条件を決定させることができ、更に閾値と被写体ヒストグラム上の頻度との比較に基づいて所望画像信号領域の境界を検出する構成としたので、ヒストグラム形状に関わらず、安定的に所望画像信号領域を決定させることができるという効果がある。 【0092】 また、所望画像信号領域の比較的高信号側を開始信号値として低信号側に向けて頻度の比較を順次行わせるので、低信号側の不要な画像部分を確実に排除して所望画像信号領域を決定させることができるという効果がある。 【0093】 また、照射野絞りが行われた放射線画像であっても、放射線照射野内の画像信号を用いてヒストグラムを作成し、照射野絞り領域の画像信号に影響されて、所望画像信号領域が不適切に決定されることを回避できるという効果がある。 【0094】 また、画像処理条件として階調変換のための変換テーブルを決定する構成とし、所望画像の可視化に適切な階調処理を可能にできるという効果がある。 【0095】 また予め記憶されている階調変換の基本特性を、所望画像信号領域の画像信号の特徴量に基づいて変形させて、所望画像信号領域に対応する階調変換条件を決定する構成としたので、所望画像に最適な階調処理条件を簡単に決定することができるという効果がある。 【0096】 また、所望画像に最適な画像処理条件によって画像処理が施され、特に医療用の放射線画像においては、診断に必要な部位をより見やすく可視化することができるようになるという効果がある。 【図面の簡単な説明】 【0097】 【図1】請求項1の発明にかかる装置の基本構成を示すブロック図。 【図2】本発明の一実施形態を示す全体システム概略図。 【図3】実施形態における画像処理部の構成を示すブロック図。 【図4】所望画像信号領域の最小値ThresL決定の様子を示す線図。 【図5】所望画像信号領域の最小値ThresL決定の様子を示す線図。 【図6】所望画像信号領域の最小値ThresL決定の様子を示す線図。 【図7】階調処理のより好ましい実施形態を示すフローチャート。 【図8】従来装置における問題点を説明するための線図。 【図9】従来装置における問題点を説明するための線図。 【図10】従来装置における問題点を説明するための線図。 【符号の説明】 【0098】 1 放射線発生源 3 記録読取装置 4 変換パネル 5 光ビーム発生部 10 フォトマルチプライヤ 14 画像処理装置 15 CPU 17 プリンタ 21 照射野識別部 22 ヒストグラム作成部 23 被写体ヒストグラム分離部 24 頻度閾値決定部 25 所望画像信号領域決定部 26 基準信号値決定部 27 階調処理条件決定部 28 基本階調特性記憶部 29 階調処理部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001270 【氏名又は名称】コニカミノルタホールディングス株式会社 【住所又は居所】東京都千代田区丸の内一丁目6番1号
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| 【出願日】 |
平成17年9月28日(2005.9.28) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2006−87934(P2006−87934A) |
| 【公開日】 |
平成18年4月6日(2006.4.6) |
| 【出願番号】 |
特願2005−281927(P2005−281927) |
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