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【発明の名称】 内視鏡の吸引制御装置
【発明者】 【氏名】大谷津 昌行
【住所又は居所】埼玉県さいたま市北区植竹町1丁目324番地 富士写真光機株式会社内

【要約】 【課題】簡単な構造を有する内視鏡の吸引制御装置を提供する。

【解決手段】筒体部15及び軸穴16を備えた本体部17からなる本体18と,筒体部15の内側に配置されたピストン部31及び軸穴16の内側に配置された軸部32を設けた移動体19とを備えた。また,本体18に,内視鏡の先端部に接続された先端部側吸引孔23と,吸引源に接続された吸引側吸引孔26aを開口させた。移動体19は,先端部側吸引孔23と吸引側吸引孔26aが連通しない状態になる待機位置P1と,ピストン部31の上面と筒体部15の下面との間に形成される隙間を介して先端部側吸引孔23と吸引側吸引孔26aとが連通した状態になる吸引位置とに移動可能である構成とした。そして,吸引源の吸引力によって移動体19が待機位置P1に保持されるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒体部及び前記筒体部の上方に設けられ軸穴を備えた本体部からなる本体と,前記筒体部の内部を昇降自在なピストン部及び前記ピストン部の昇降に伴って前記軸穴内を摺動する軸部を設けた移動体とを備え,
前記本体に,内視鏡の先端部に接続される先端部側吸引孔と,吸引源に接続される吸引側吸引孔とを開口させ,
前記移動体は,前記先端部側吸引孔と前記吸引側吸引孔が連通しない状態になる待機位置と,前記移動体と前記本体との間に形成された隙間を介して前記先端部側吸引孔と前記吸引側吸引孔とが連通した状態になる吸引位置とに移動可能であって,
前記吸引源の吸引力によって,前記移動体が待機位置に保持されることを特徴とする,内視鏡の吸引制御装置。
【請求項2】
前記移動体は,前記吸引源の吸引力に抗して前記軸部を押し下げることにより吸引位置に移動させられ,
前記軸部の押し下げを止めると,前記吸引源の吸引力によって待機位置に戻されることを特徴とする,請求項1に記載の内視鏡の吸引制御装置。
【請求項3】
前記吸引源の吸引圧力P(kg/cm),前記吸引側吸引孔に接続される吸引側吸引路の断面積S1(cm),前記先端部側吸引孔に接続される先端部側吸引路の断面積S2(cm),及び,前記移動体の重量M(kg)の関係が,P×S1>P×S2+Mであることを特徴とする,請求項1又は2に記載の内視鏡の吸引制御装置。
【請求項4】
前記本体及び移動体は,一つのユニットとして構成され,
前記ユニットは,内視鏡の操作部に設けられた取付穴に対して着脱自在に取り付けられることを特徴とする,請求項1,2又は3に記載の内視鏡の吸引制御装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は,内視鏡において先端部から吸引を行う吸引路の開閉操作を行うための吸引制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に内視鏡には吸引制御装置が設けられており,この吸引制御装置を操作することにより,内視鏡内に設けた吸引路を吸引ポンプなどの吸引源に接続させ,体腔内の体液等の吸引物を先端部から吸引して,体腔外に排出できるようになっている。
【0003】
従来,内視鏡の吸引制御装置として,内視鏡の操作部に設けられ,内視鏡内に設けた先端部側吸引路と吸引ポンプに接続させた吸引側吸引路とを接続した内筒と,内筒の下部に設けた弁体を開閉する操作部材と,弾性を有するカバーなどの付勢部材とを備えたものが提案されている(例えば,特許文献1参照。)この吸引制御装置においては,操作部材を指で押し込むことにより弁体が開いて吸引状態となり,指を離すと,付勢部材の弾性力により操作部材が待機位置に戻され,非吸引状態になるように構成されている。
【0004】
【特許文献1】特許第3187102号公報
【0005】
しかしながら,従来の吸引制御装置は,操作部材を待機位置に戻すために付勢部材が必要であり,構造が複雑で,製造コストを抑えることが難しかった。特に,吸引制御装置をディスポーサブル製品にする場合,より安価に提供することが求められていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は,簡単な構造の吸引制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため,本発明によれば,筒体部及び前記筒体部の上方に設けられ軸穴を備えた本体部からなる本体と,前記筒体部の内部を昇降自在なピストン部及び前記ピストン部の昇降に伴って前記軸穴内を摺動する軸部を設けた移動体とを備え,前記本体に,内視鏡の先端部に接続される先端部側吸引孔と,吸引源に接続される吸引側吸引孔とを開口させ,前記移動体は,前記先端部側吸引孔と前記吸引側吸引孔が連通しない状態になる待機位置と,前記移動体と前記本体との間に形成された隙間を介して前記先端部側吸引孔と前記吸引側吸引孔とが連通した状態になる吸引位置とに移動可能であって,前記吸引源の吸引力によって,前記移動体が待機位置に保持されることを特徴とする,内視鏡の吸引制御装置が提供される。
【0008】
さらに,前記吸引源の吸引力によって,前記移動体が待機位置に移動させられ,前記吸引源の吸引力に抗して前記軸部を押し下げることにより,前記移動体が吸引位置に移動させられることとしても良い。
【0009】
前記吸引源の吸引圧力P(kg/cm),前記吸引側吸引孔に接続される吸引側吸引路の断面積S1(cm),前記先端部側吸引孔に接続される先端部側吸引路の断面積S2(cm),及び,前記移動体の重量M(kg)の関係が,P×S1>P×S2+Mであることとしても良い。
【0010】
前記本体及び移動体は,一つのユニットとして構成され,前記ユニットは,内視鏡の操作部に設けられた取付穴に対して着脱自在に取り付けられることとしても良い。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば,吸引側吸引孔から吸引することで,移動体を待機位置に保持することができ,付勢部材を省略して,吸引制御装置を簡単な構造にすることができる。製造,組み立てが簡単であり,製造コストを安くすることができる。安価なディスポーサブル製品にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下,本発明の好ましい実施の形態を図面を参照にして説明する。図1に示すように,内視鏡1は,体腔内に挿入される可撓性を有する細長い挿入部2と,挿入部2の基端に接続された操作部3とを備えている。操作部3には,各種の外部装置のケーブル,チューブ類等が接続されるコネクタ部4が,コード部5を介して連結されている。
【0013】
挿入部2の先端部2aには,体腔内の体液や汚物等を吸引する吸引口6が設けられている。また,図示はしないが,挿入部2の先端部2aには,照明光を照射するための照明窓,撮像窓,液体や色素等を噴射する供給口等が設けられている。
【0014】
挿入部2及び操作部3内には,吸引管7が通して設けられている。吸引管7の一端は,先端部2aの吸引口6に接続されている。吸引管7の他端は,操作部3に開口された取付穴8に接続されている。取付穴8には,本発明にかかる吸引制御装置10が着脱自在に取り付けられる。吸引制御装置10には,口金部11が操作部3の外部に延出されるように設けられている。口金部11の先端には,吸引源としての吸引ポンプ12に接続された吸引チューブ13が取り付けられる。
【0015】
図2に示すように,吸引制御装置10は,取付穴8の内側に挿入される筒体部15,及び,筒体部15の上方に設けられ軸穴16を有する本体部17からなる本体18を備えており,さらに,筒体部15及び軸穴16の内側で昇降可能な移動体19を備えている。本体18と移動体19は,一つのユニット20として構成されており,取付穴8に対して一体的に着脱されるようになっている。
【0016】
筒体部15は,上端部が本体部17の下面に接続されている。また,筒体部15には,本体部17の下面に近接した位置において筒体部15の側壁を貫通するように,先端部側吸引孔23が開口されている。先端部側吸引孔23は,ユニット20を取付穴8に挿入したときに,取付穴8の内側面に開口されている吸引管7の端部と連通するようになっており,吸引管7を介して内視鏡先端部2aの吸引口6(図1参照)に接続される。そして,先端部側吸引孔23と吸引管7の内側とによって先端部側吸引路24が構成されるようになっている。
【0017】
本体部17は,取付穴8の上端部より上方に突出した状態で配置される。軸穴16は,筒体部15の内側の空間よりも断面積が小さく形成されており,本体部17の上面と下面との間を貫通するように形成され,筒体部15の内側に向かって開口されている。
【0018】
また,本体部17の内部には流通路26が設けられている。流通路26の一端は,吸引側吸引孔26aとして本体部17の下面に開口されている。流通路26の他端は,取付穴8の上端部より上方において本体部17の外側面側に開口されている。この流通路26の他端には,前述した口金部11の基端が取り付けられる。そして,流通路26,口金部11の内側,及び,前述した吸引チューブ13(図1参照)の内側とによって,吸引側吸引路27が構成されるようになっている。即ち,吸引側吸引孔26aは流通路26,口金部11及び吸引チューブ13を介して吸引ポンプ12に接続されている。
【0019】
移動体19は,ピストン部31と,ピストン部31の上面から突出するように設けられた軸部32とによって構成されている。ピストン部31は,筒体部15の内径とほぼ同じ外径で形成されており,外側面を筒体部15の内側面に密接させた状態で筒体部15の内部を昇降自在である。軸部32は,軸穴16の内径とほぼ同じ外径で形成されており,外側面を軸穴16の内側面に密接させた状態で軸穴16の内側に配置され,ピストン部31の昇降に伴って軸穴16内を摺動する。軸部32の上端部は,筒体部15の上面より上方に突出している。さらに,軸部32の上端部には,軸穴16の内径より大きな外径で形成されたボタン部34が形成されている。
【0020】
かかる移動体19は,ピストン部31及び軸部32をそれぞれ筒体部15内及び軸穴16に沿って移動させ,図2に示すように,ピストン部31の上面が本体部17の下面に接触する待機位置P1と,図3に示すように,ピストン部31の上面が本体部17の下面から下方に離隔して隙間Aが形成される吸引位置P2との間で,上下に移動することができる。吸引位置P2ではボタン部34の下縁が本体部17の上面に接触するので,移動体19が吸引位置P2より下方に移動しないようになっている。
【0021】
移動体19が待機位置P1に移動した状態(図2参照)においては,吸引側吸引孔26aは本体部17の下面によって閉塞され,また,先端部側吸引孔23は,ピストン部31の外側面によって閉塞される。即ち,吸引側吸引孔26aに対して先端部側吸引孔23が連通せず,先端部側吸引路24で吸引が行われない待機状態になる。一方,移動体19が吸引位置P2(図3参照)に移動すると,本体部17の下面が離隔することにより吸引側吸引孔26aが開口されて隙間Aに連通し,また,ピストン部31が先端部側吸引孔23より下方に移動することで先端部側吸引孔23が開口されて隙間Aに連通する。即ち,隙間Aを介して吸引側吸引孔26aと先端部側吸引孔23が連通するようになる。吸引ポンプ12(図1参照)を作動させると,吸引口6,先端部側吸引路24,隙間A,吸引側吸引路27を介して吸引を行うことができる。
【0022】
吸引ポンプ12(図1参照)は,待機状態のときも常時作動して吸引側吸引路27内を負圧にするようになっている。そして,この吸引ポンプ12の吸引力により,吸引側吸引孔26aが本体部17の下面を吸着することにより,移動体19が待機位置P1(図2)に保持される。吸引状態にするときはボタン部34を押し,吸引力に抗して軸部32を押し下げ,移動体19を吸引位置P2(図3)に移動させれば良い。また,ボタン部34の押し下げを止めると,移動体19が吸引ポンプ12の吸引力により待機位置P1に上昇するので,吸引状態から自動的に待機状態に戻すことができる。このようにすると,従来の吸引制御装置のようにカバー等の付勢部材の弾性力を利用しなくても,吸引状態から待機状態に戻すことができるので,付勢部材を省略でき,部品点数を少なくすることができる。なお,移動体19に対して作用する吸引ポンプ12の吸引力は,ピストン部31の上面と本体部17の下面との間の雰囲気を吸引して移動体19を待機位置P1に持ち上げた状態に維持できるように,移動体19の重量,及び,移動体19を吸引位置P2に移動させたときに先端部側吸引路24において損失される吸引力と比較して,大きく設定されている。例えば,吸引ポンプ12の吸引圧力P(kg/cm),吸引側吸引路27の断面積S1(cm),先端部側吸引路24の断面積S2(cm),及び,移動体の重量M(kg)の関係が,P×S1>P×S2+Mになるように構成されている。なお,筒体部15及び本体部17と移動体19との間に働く摩擦力は十分に小さく,無視できるものとする。
【0023】
移動体19を昇降させる際,ピストン部31の外側面と筒体部15の内側面,及び,軸部32の外側面と軸穴16の内側面は,それぞれ常に密着した状態になっている。また,筒体部15と取付穴8との間も密着した状態になっている。そのため,吸引物は,筒体部15と移動体19との間や,筒体部15と取付穴13との間から漏れることなく,吸引側吸引路27側に吸引される。また,吸引制御装置10には,従来の吸引制御装置に設けられていたような外部に連通するリーク孔などの開口が設けられていない。従って,吸引物が吸引制御装置10から漏れるおそれがなく,清潔な状態で使用することができる。
【0024】
なお,移動体19は,例えば樹脂などの適度な柔軟性を有する材質で形成し,ピストン部31と軸部32を連続した一部品として一体的に形成した構成とすることが好ましい。また,本体18は,筒体部15と本体部17が連続した一部品として一体的に形成するようにしても良い。この場合,吸引制御装置10の部品点数を少なくして,製造コストを低減することができる。例えば移動体19,本体18をそれぞれ一部品として形成すれば,ユニット20を2個の部品からなる簡単な構造にすることができる。また,移動体19を柔軟性がある材質で形成すれば,吸引制御装置10を組み立てる際,ボタン部34を筒体部15の下側の開口から軸穴16内に変形させて挿入し,ピストン部31側から移動体19を押して,ボタン部34が軸穴16の上方に突出するまで押し込むことにより,軸部32及びピストン部31をそれぞれ軸穴16,筒体部15内に配置することができる。こうして,移動体19を本体18に簡単に組み込むことができる。さらに,本体18と移動体19は,移動体19を円滑に移動させることができるように,本体18と移動体19との間に発生する摩擦が少ない材質とすることが好ましい。
【0025】
前述のように,吸引制御装置10は操作部3に設けられた取付穴8に対して取り外しが可能な構成となっており,吸引制御装置10を操作部3から外して洗浄し,再使用することができる。ユニット20は,本体18と移動体19からなる簡単な構造であるため,洗浄を簡単かつ確実に行うことができる。また,吸引制御装置10をディスポーサブル製品とし,使用済みの吸引制御装置10は廃棄して,未使用の吸引制御装置10に交換するようにしても良い。この場合,より衛生的に使用することができる。特に,ユニット20は本体18と移動体19からなる簡単な構造であるため,吸引制御装置10の製造コストを低減して,安価なディスポーサブル製品として提供することが可能である。
【0026】
次に,以上のように構成された内視鏡1の吸引制御装置10の操作について説明する。図2に示す待機状態では,吸引ポンプ12が作動していることにより,吸引側吸引路27内が吸引されて負圧となり,吸引側吸引孔26aによって本体部17の下面が吸着されており,これにより,移動体19が待機位置P1に持ち上げられた状態が維持されている。先端部側吸引孔23はピストン部31の外側面によって閉塞されており,吸引側吸引孔26aから遮断されているので,先端部側吸引路24での吸引が行われない状態になっている。
【0027】
吸引を行おうとするとき,術者は,手指によりボタン部34を押圧し,吸引ポンプ12の吸引力に抗して,移動体19を吸引位置P2に押し下げるようにする。吸引位置P2に移動させると,図3に示すように,ピストン部31の上面と本体部17の下面との間に隙間Aが形成される。即ち,先端部側吸引孔23,隙間A及び吸引側吸引孔26aが連通して,吸引制御装置10が吸引状態となる。吸引物は,先端部2aの吸引口6から先端部側吸引路24内に吸引され,先端部側吸引孔23,隙間A及び吸引側吸引孔26aを通過して,吸引側吸引路27に吸引され,吸引ポンプ12側において排出される。
【0028】
術者がボタン部34から手指を離すと,移動体19は,吸引ポンプ12の吸引力により持ち上げられ,吸引側吸引孔26aが本体部17の下面を吸着することにより,再び待機位置P1(図2)に保持される。そして,先端部側吸引孔23が吸引側吸引孔26aと連通しない状態になる。従って,ボタン部34を押したり,ボタン部34から手指を離したりするだけで,吸引制御装置10の待機状態と吸引状態とを簡単に切り替えることができる。また,吸引制御装置10には,外部に連通するリーク孔などが形成されていないので,吸引物は吸引制御装置10から漏れることなく吸引ポンプ12側に吸引される。従って,術者や被験者に吸引物が付着するおそれがなく,清潔な状態で使用することができる。
【0029】
かかる吸引制御装置10によれば,吸引ポンプ12によって吸引側吸引路27内を吸引することで,移動体19を待機位置P1に移動させる構成としたので,移動体19を待機位置P1に移動させるための付勢部材を設ける必要がなく,本体18と移動体19からなる簡単な構造にすることができる。従って,製造,組み立てが簡単であり,製造コストを安くすることができる。製造コストを低減することで,安価なディスポーサブル製品にすることができる。また,外部に連通するリーク孔などが設けられていないので,吸引物が吸引制御装置10から漏れるおそれがなく,衛生的に使用できる。
【0030】
以上,本発明の好適な実施の形態の一例を示したが,本発明はここで説明した形態に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0031】
本実施の形態では,先端部側吸引孔23を筒体部15の内側壁に開口させ,ピストン部31の外側面によって閉塞されるようにしたが,先端部側吸引孔23が設けられる位置はかかる場所に限定されない。例えば図4に示す吸引制御装置51のように,先端部側吸引孔23を本体部17の下面に開口させるようにしても良い。図4に示す例では,先端部側吸引孔23をピストン部31の上面によって閉塞するようになっている。このようにしても,先端部側吸引孔23と吸引側吸引孔26aとの連通と遮断を好適に行うことができる。
【0032】
また,本実施の形態では,吸引側吸引孔26aを本体部17の下面に開口させることとしたが,吸引側吸引孔26aが設けられる位置はかかる場所に限定されない。例えば図5に示す吸引制御装置52のように,吸引側吸引孔26aを軸穴16の内側面に開口させ,移動体19の内部に,吸引側吸引孔26aと連通する吸引用流通路53を設け,この吸引用流通路53を介して先端部側吸引孔23と吸引側吸引孔26aとが連通するようにしても良い。図5に示す例では,吸引用流通路53の一端部53aはピストン部31の上面に開口され,吸引用流通路53の他端部53bは軸部32の外側面に開口されている。吸引用流通路53の端部53bは,移動体19が待機位置P1と吸引位置P2との間で昇降する間,吸引側吸引孔26aと常に連通できるように,吸引側吸引孔26aよりも上下方向に大きく形成されている。例えば,端部53bの上下方向における幅が,少なくとも隙間Aと吸引側吸引孔26aの上下方向の幅とを加算した幅になるように形成されている。
【0033】
かかる構成においては,ピストン部31の上面に開口した端部53aが,本体部17の下面によって開閉される。また,吸引ポンプ12の吸引力によって吸引側吸引路27及び吸引用流通路53内が吸引され,端部53aが本体部17の下面を吸着することにより,移動体19が待機位置P1に保持される。即ち,吸引用流通路53及び吸引側吸引孔26aが先端部側吸引孔23に連通せず,先端部側吸引路24で吸引が行われない待機状態になる。そして,吸引ポンプ12の吸引力に抗して移動体19を吸引位置に押し下げることにより,吸引用流通路53の端部53aが本体部17の下面から離れて開口され,隙間Aに連通する。即ち,隙間Aと吸引用流通路53を介して吸引側吸引孔26aと先端部側吸引孔23が連通するようになる。従って,先端部側吸引路24,隙間A,吸引用流通路53,吸引側吸引路27を介して吸引を行うことができる。このようにしても,移動体19を吸引ポンプ12の吸引力により待機位置に保持することができる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は,内視鏡の吸引を制御する装置に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】内視鏡の構成を説明する説明図である。
【図2】本実施の形態にかかる吸引制御装置の待機状態の断面図である。
【図3】本実施の形態にかかる吸引制御装置の吸引状態の断面図である。
【図4】第2の実施の形態にかかる吸引制御装置の待機状態の断面図である。
【図5】第3の実施の形態にかかる吸引制御装置の待機状態の断面図である。
【符号の説明】
【0036】
A 隙間
P1 待機位置
P2 吸引位置
1 内視鏡
2 挿入部
3 操作部
8 取付穴
10 吸引制御装置
15 筒体部
16 軸穴
17 本体部
18 本体
19 移動体
20 ユニット
23 先端部側吸引孔
24 先端部側吸引路
26a 吸引側吸引孔
27 吸引側吸引路
31 ピストン部
32 軸部
【出願人】 【識別番号】000005430
【氏名又は名称】フジノン株式会社
【住所又は居所】埼玉県さいたま市北区植竹町1丁目324番地
【出願日】 平成16年9月15日(2004.9.15)
【代理人】 【識別番号】100095957
【弁理士】
【氏名又は名称】亀谷 美明

【識別番号】100096389
【弁理士】
【氏名又は名称】金本 哲男

【識別番号】100101557
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 康司

【公開番号】 特開2006−81675(P2006−81675A)
【公開日】 平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願番号】 特願2004−268605(P2004−268605)