| 【発明の名称】 |
受信装置および被検体内導入システム |
| 【発明者】 |
【氏名】重盛 敏明 【住所又は居所】東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリンパス株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】大型化を回避しつつ受信機構の動作と信号処理機構の動作とが互いに干渉することを抑制した受信装置を実現する。
【解決手段】受信装置3は、受信アンテナ6a〜6hのいずれかを介して受信された無線信号に対して復調等の受信処理を行う受信回路22と、受信処理によって得られた原信号に基づき画像データを再構成する画像処理部26と、受信回路22の処理動作タイミングと、画像処理部26の処理動作タイミングとが重ならないよう制御するタイミング制御部28とを備える。受信回路22の処理動作タイミングと画像処理部26の処理動作タイミングとが重ならないよう制御することによって、一方の処理動作によって生じたノイズが、他方の処理動作に影響を及ぼすことを防止することが可能である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 間欠的に送信された無線信号の受信処理を行う受信装置であって、 受信アンテナを介して受信された無線信号の受信処理を行い、前記無線信号に含まれる原信号を抽出する受信手段と、 前記受信手段から出力された原信号に対して所定のデータ処理を行うデータ処理手段と、 前記受信手段による受信処理が行われている間、前記データ処理手段によるデータ処理を停止し、前記データ処理手段によるデータ処理が行われている間、前記受信手段による受信処理が停止するよう制御するタイミング制御手段と、 を備えたことを特徴とする受信装置。 【請求項2】 前記タイミング制御手段は、前記受信手段によって生成された原信号を一時的に保持し、前記データ処理手段による処理が行われる際に前記データ処理手段に対して原信号を供給する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。 【請求項3】 前記タイミング制御手段は、 入力信号を一時的に保持可能なFIFO回路と、 前記受信手段による受信処理の際に、前記受信手段から出力される信号を保持するよう前記FIFO回路を制御する書込制御手段と、 前記データ処理手段によるデータ処理の際に、保持した信号を前記データ処理手段に対して出力するよう前記FIFO回路を制御する読込制御手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の受信装置。 【請求項4】 前記受信手段および前記データ処理手段は、他方の処理動作時においても動作可能な状態を維持し、 前記書込制御手段は、前記データ処理手段によるデータ処理の際に、前記受信手段から出力される信号を保持しないよう前記FIFO回路を制御し、 前記読込制御手段は、前記受信手段による受信処理の際に、前記データ処理手段に対して保持した信号を出力しないよう前記FIFO回路を制御することを特徴とする請求項3に記載の受信装置。 【請求項5】 前記無線信号は、所定の画像データに基づく原信号を含み、前記データ処理手段は、前記受信手段によって抽出された原信号に基づき画像データを再構成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の受信装置。 【請求項6】 被検体内に導入され、取得した被検体内情報に対応した原信号を含む無線信号を間欠的に送信する被検体内導入装置と、該被検体内導入装置から送信された無線信号を受信し、所定の処理を行う受信装置とを備えた被検体内導入システムであって、 前記被検体内導入装置は、 被検体内部の情報である被検体内情報を取得する被検体内情報取得手段と、 前記被検体内情報取得手段によって取得された被検体内情報に対応した原信号を含む無線信号を送信する送信手段と、 を備え、 前記受信装置は、 受信アンテナを介して受信された無線信号の受信処理を行い、前記無線信号に含まれる原信号を抽出する受信手段と、 前記受信手段から出力された原信号に対して所定のデータ処理を行うことによって、データを再構成するデータ処理手段と、 前記受信手段による受信処理が行われている間、前記データ処理手段によるデータ処理を停止し、前記データ処理手段によるデータ処理が行われている間、前記受信手段による受信処理が停止するよう制御するタイミング制御手段と、 を備えたことを特徴とする被検体内導入システム。 【請求項7】 前記タイミング制御手段は、 入力信号を一時的に保持可能なFIFO回路と、 前記受信手段による受信処理の際に、前記受信手段から出力される信号を保持するよう前記FIFO回路を制御する書込制御手段と、 前記データ処理手段によるデータ処理の際に、保持した信号を前記データ処理手段に対して出力するよう前記FIFO回路を制御する読込制御手段と、 を備えたことを特徴とする請求項6に記載の被検体内導入システム。 【請求項8】 前記被検体内情報取得手段は、被検体内情報として被検体内画像を取得する機能を有し、 前記データ処理手段は、入力された原信号に基づき前記被検体内画像を再構成することを特徴とする請求項6または7に記載の被検体内導入システム。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、間欠的に送信された無線信号の受信処理を行う受信装置および受信装置を用いた被検体内導入システムに関するものである。 【背景技術】 【0002】 近年、内視鏡の分野においては、飲込み型のカプセル型内視鏡が提案されている。このカプセル型内視鏡には、撮像機能と無線通信機能とが設けられている。カプセル型内視鏡は、観察(検査)のために被検体の口から飲込まれた後、自然排出されるまでの間、体腔内、例えば胃、小腸などの臓器の内部をその蠕動運動に従って移動し、順次撮像する機能を有する。 【0003】 体腔内を移動する間、カプセル型内視鏡によって体内で撮像された画像データは、順次無線通信により外部に送信され、外部に設けられた受信装置によって受信され、所定の処理が施された上で保存される。このように受信機構、信号処理機構および記憶機構を備えた受信装置を携帯した状態で使用することにより、被検体は、カプセル型内視鏡を飲み込んだ後、排出されるまでの間に渡って、自由に行動できる。そして、従来のカプセル型内視鏡システムでは、カプセル型内視鏡が排出された後、メモリに蓄積された画像データに基づいて臓器の画像をディスプレイに表示させて医者もしくは看護士による診断が行われることとなる(例えば、特許文献1参照)。 【0004】 【特許文献1】特開2003−19111号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかしながら、従来のカプセル型内視鏡システムに備わる受信装置では、受信機構の動作と信号処理機構の動作とが互いに干渉するという課題が存在する。具体的には、従来のカプセル型内視鏡システムに備わる受信装置において、一方の動作によって生じたノイズが他方の動作に影響を及ぼすという課題が存在する。 【0006】 かかる課題を解決するために、従来は、例えば受信装置内において、受信機構と信号処理機構とを別体の基板上に形成し、互いの間を所定距離だけ離隔した構成が提案されている。しかしながら、かかる構成を採用した場合には、受信装置に内蔵される基板数が増加することとなり、受信装置が大型化するという課題が新たに生じることとなる。特に、カプセル型内視鏡システムでは、カプセル型内視鏡を体内に導入している間における患者等の負担を軽減することが好ましいことから、患者等に携帯される受信装置が大型化することは妥当ではない。 【0007】 また、別の提案として、受信機構および信号処理機構のそれぞれを電磁波遮蔽部材によって覆う構成も提案されている。すなわち、それぞれの機構を電磁波遮蔽部材によって覆うことによって、発生したノイズが他方に到達することを防止し、動作の干渉が生じることを防止することとしている。しかしながら、かかる構成を採用した場合には構造が複雑化する他、本来的に受信機構と信号処理機構とは電気的に接続されていることから、それぞれを他方に対して完全に遮蔽することは困難であり、かかる構成によってノイズの混入を完全に防止することは容易ではない。 【0008】 本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、大型化を回避しつつ受信機構の動作と信号処理機構の動作とが互いに干渉することを抑制した受信装置および受信装置を用いた被検体内導入システムを実現することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0009】 上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる受信装置は、間欠的に送信された無線信号の受信処理を行う受信装置であって、受信アンテナを介して受信された無線信号の受信処理を行い、前記無線信号に含まれる原信号を抽出する受信手段と、前記受信手段から出力された原信号に対して所定のデータ処理を行うデータ処理手段と、前記受信手段による受信処理が行われている間、前記データ処理手段によるデータ処理を停止し、前記データ処理手段によるデータ処理が行われている間、前記受信手段による受信処理が停止するよう制御するタイミング制御手段とを備えたことを特徴とする。 【0010】 この請求項1の発明によれば、受信手段が処理動作を行う期間と、データ処理手段が処理動作を行う期間とがそれぞれ別個の期間となるよう制御するタイミング制御手段を備えたこととしたため、一方の処理動作によって生じるノイズが他方の処理動作に影響を及ぼすことを防止することが可能である。 【0011】 また、請求項2にかかる受信装置は、上記の発明において、前記タイミング制御手段は、前記受信手段によって生成された原信号を一時的に保持し、前記データ処理手段による処理が行われる際に前記データ処理手段に対して原信号を供給する機能を有することを特徴とする。 【0012】 また、請求項3にかかる受信装置は、上記の発明において、前記タイミング制御手段は、入力信号を一時的に保持可能なFIFO回路と、前記受信手段による受信処理の際に、前記受信手段から出力される信号を保持するよう前記FIFO回路を制御する書込制御手段と、前記データ処理手段によるデータ処理の際に、保持した信号を前記データ処理手段に対して出力するよう前記FIFO回路を制御する読込制御手段とを備えたことを特徴とする。 【0013】 また、請求項4にかかる受信装置は、上記の発明において、前記受信手段および前記データ処理手段は、他方の処理動作時においても動作可能な状態を維持し、前記書込制御手段は、前記データ処理手段によるデータ処理の際に、前記受信手段から出力される信号を保持しないよう前記FIFO回路を制御し、前記読込制御手段は、前記受信手段による受信処理の際に、前記データ処理手段に対して保持した信号を出力しないよう前記FIFO回路を制御することを特徴とする。 【0014】 また、請求項5にかかる受信装置は、上記の発明において、前記無線信号は、所定の画像データに基づく原信号を含み、前記データ処理手段は、前記受信手段によって抽出された原信号に基づき画像データを再構成することを特徴とする。 【0015】 また、請求項6にかかる被検体内導入システムは、被検体内に導入され、取得した被検体内情報に対応した原信号を含む無線信号を間欠的に送信する被検体内導入装置と、該被検体内導入装置から送信された無線信号を受信し、所定の処理を行う受信装置とを備えた被検体内導入システムであって、前記被検体内導入装置は、被検体内部の情報である被検体内情報を取得する被検体内情報取得手段と、前記被検体内情報取得手段によって取得された被検体内情報に対応した原信号を含む無線信号を送信する送信手段とを備え、前記受信装置は、受信アンテナを介して受信された無線信号の受信処理を行い、前記無線信号に含まれる原信号を抽出する受信手段と、前記受信手段から出力された原信号に対して所定のデータ処理を行うことによって、データを再構成するデータ処理手段と、前記受信手段による受信処理が行われている間、前記データ処理手段によるデータ処理を停止し、前記データ処理手段によるデータ処理が行われている間、前記受信手段による受信処理が停止するよう制御するタイミング制御手段とを備えたことを特徴とする。 【0016】 また、請求項7にかかる被検体内導入システムは、上記の発明において、前記タイミング制御手段は、入力信号を一時的に保持可能なFIFO回路と、前記受信手段による受信処理の際に、前記受信手段から出力される信号を保持するよう前記FIFO回路を制御する書込制御手段と、前記データ処理手段によるデータ処理の際に、保持した信号を前記データ処理手段に対して出力するよう前記FIFO回路を制御する読込制御手段とを備えたことを特徴とする。 【0017】 また、請求項8にかかる被検体内導入システムは、上記の発明において、前記被検体内情報取得手段は、被検体内情報として被検体内画像を取得する機能を有し、前記データ処理手段は、入力された原信号に基づき前記被検体内画像を再構成することを特徴とする。 【発明の効果】 【0018】 本発明にかかる受信装置および被検体内導入システムは、受信手段が処理動作を行う期間と、データ処理手段が処理動作を行う期間とがそれぞれ別個の期間となるよう制御するタイミング制御手段を備えたこととしたため、一方の処理動作によって生じるノイズが他方の処理動作に影響を及ぼすことを防止することが可能であるという効果を奏する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0019】 以下、この発明を実施するための最良の形態である被検体内導入装置および被検体内導入システムについて説明する。なお、図面は模式的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、それぞれの部分の厚みの比率などは現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。 【0020】 図1は、本実施の形態にかかる被検体内導入システムの全体構成を示す模式図である。図1に示すように、本実施の形態にかかる被検体内導入システムは、被検体1の内部に導入されて通過経路に沿って移動するカプセル型内視鏡2と、カプセル型内視鏡2から送信された、被検体内情報を含む無線信号を受信する受信装置3と、受信装置3によって受信された無線信号に含まれる被検体内情報の内容を表示する表示装置4と、受信装置3と表示装置4との間の情報の受け渡しを行うための携帯型記録媒体5とを備える。 【0021】 表示装置4は、受信装置3によって受信された、カプセル型内視鏡2によって撮像された被検体内画像等を表示するためのものであり、携帯型記録媒体5によって得られるデータに基づいて画像表示を行うワークステーション等のような構成を有する。具体的には、表示装置4は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ等によって直接画像等を表示する構成としても良いし、プリンタ等のように、他の媒体に画像等を出力する構成としても良い。 【0022】 携帯型記録媒体5は、受信装置3および表示装置4に対して着脱可能であって、両者に対する装着時に情報の出力および記録が可能な構造を有する。具体的には、携帯型記録媒体5は、カプセル型内視鏡2が被検体1の体腔内を移動している間は受信装置3に装着されて被検体内画像を記憶する。そして、カプセル型内視鏡2が被検体1から排出された後に、受信装置3から取り出されて表示装置4に装着され、記録したデータが表示装置4によって読み出される構成を有する。受信装置3と表示装置4との間のデータの受け渡しをコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の携帯型記録媒体5によって行うことで、受信装置3と表示装置4との間が有線接続された場合と異なり、カプセル型内視鏡2が被検体1内部を移動中であっても、被検体1が自由に行動することが可能となる。 【0023】 受信アンテナ6a〜6hは、例えばループアンテナを用いて形成される。かかるループアンテナは、被検体1の体表面の所定の位置に固定された状態で使用され、受信アンテナ6a〜6hは、好ましくはループアンテナを被検体1の体表面に固定するための固定手段を備える。 【0024】 次に、カプセル型内視鏡2について説明する。カプセル型内視鏡2は、特許請求の範囲における被検体内導入装置の一例として機能するものであって、被検体内画像を撮像し、撮像した画像データを含む無線信号を受信装置3に対して送信するためのものである。 【0025】 図2は、カプセル型内視鏡2の構成を示す模式的なブロック図である。図2に示すように、カプセル型内視鏡2は、被検体内情報を取得するための被検体内情報取得部8と、被検体内情報を含む無線信号を被検体1外部に無線送信する送信部9と、被検体内情報取得部8および送信部9の駆動状態を制御する制御部10と、カプセル型内視鏡2に備わる構成要素に対して駆動電力を供給する電力供給部11とを備える。 【0026】 被検体内情報取得部8は、被検体1内部の所定領域に関する画像として被検体内画像を取得するためのものである。具体的には、被検体内情報取得部8は、照明光を出力するLED12と、LED12の駆動状態を制御するLED駆動回路13と、被検体内画像を取得するCCD14と、CCD14の駆動状態を制御するCCD駆動回路15とを備える。 【0027】 送信部9は、被検体内情報取得部8によって取得された被検体内画像のデータに対して変調等の必要な処理を施した上で無線送信するためのものである。具体的には、送信部9は、入力データに基づき原信号を生成し、原信号に対して変調等の処理を行うことによって無線信号を生成する送信回路16と、送信回路16から出力された無線信号を送信するための送信アンテナ17とを備える。 【0028】 なお、本実施の形態において、送信部9は、常に無線信号の送信動作を行っているのではなく、送信期間と停止期間を交互に繰り返すことによって、間欠的に無線信号を送信するよう構成されている。すなわち、カプセル型内視鏡2の消費電力を低減する観点から、本実施の形態では、被検体内情報取得部8によって取得される画像のデータ量を低減するために、撮像間隔を0.5秒程度としている。このことは送信されるデータ量が低減されることを意味し、送信部9は、0.5秒間隔で取得される個々の画像データを送信するために0.28秒程度に渡って送信動作を行い、残りの0.22秒程度の期間は送信動作を行わない停止期間となる。 【0029】 制御部10は、カプセル型内視鏡2に備わる被検体内情報取得部8等の駆動状態等を制御するためのものである。具体的には、制御部10は、これらの構成要素に対して一般的な制御を行う機能を有する他、被検体内情報取得部8と送信部9とを互いに同期した状態で駆動させる機能を有する。 【0030】 また、制御部10は、被検体内情報取得部8による被検体内画像の撮像レートを制御する機能を有する。カプセル型内視鏡2は、電力供給部11によって供給される電力によって数時間、例えば8時間程度に渡って被検体内画像の撮像・送信を継続することが好ましい。本実施の形態では、カプセル型内視鏡2の消費電力を低減することによって長時間駆動を実現するため、制御部10は被検体内情報取得部8による被検体内画像の撮像間隔が0.5秒程度となるよう制御を行っている。 【0031】 電力供給部11は、被検体内情報取得部8、送信部9および制御部10の駆動電力を供給するためのものである。本実施の形態では、電力供給部11は、一次バッテリーによって構成されることとするが、充電池によって構成されることとしても良いし、外部から無線給電された電力を蓄電する構成を採用しても良い。 【0032】 以上の構成を有することにより、カプセル型内視鏡2は被検体1の口腔部を介して導入された後、再び体外に排出されるまでの間、被検体内情報取得部8によって被検体1内部の画像たる被検体内画像を取得し、送信部9によって取得した画像データを含む無線信号を間欠的に外部に送信する。後述するように、本実施の形態にかかる被検体内導入システムでは、間欠的に無線信号が送信されることを利用することによって、受信装置3の内部における処理動作のノイズによる悪影響を排除している。 【0033】 次に、受信装置3について説明する。受信装置3は、カプセル型内視鏡2から送信された無線信号を受信し、無線信号に含まれる被検体内画像に関するデータを再構成するためのものである。 【0034】 図3は、受信装置3の構成を示す模式的なブロック図である。図3に示すように、受信装置3は、複数存在する受信アンテナ6a〜6hの中から無線信号の受信に適したものを選択するアンテナ選択部21と、アンテナ選択部21によって選択された受信アンテナ6を介して受信された無線信号に対して、復調等の処理を行う受信回路22と、受信回路22によって抽出された原信号(送信部9によって変調される前の信号)を2値化されたディジタル信号に変換する2値化回路23と、受信回路22から出力された受信強度信号を所定のディジタル信号に変換するA/D変換部24とを備える。また、受信装置3は、2値化回路23によって2値化され、ブリッジ回路25を経由した原信号に基づき被検体内画像データを再構成する画像処理部26と、画像処理部26によって再構成された画像データを記憶する記憶部27とを備える。さらに、本実施の形態における受信装置3は、受信回路22による受信処理のタイミングと、後述する画像処理部26による画像処理のタイミングとを調整するタイミング制御部28と、受信装置3の各構成要素に対して駆動電力を供給する電力供給部29を備える。 【0035】 アンテナ選択部21は、複数の受信アンテナ6a〜6hの中から最も受信に適したものを選択し、選択した受信アンテナを介して受信された無線信号を受信回路22に対して出力するためのものである。具体的には、アンテナ選択部21は、例えばあらかじめ受信アンテナ6a〜6hのそれぞれを順次切り替えて無線信号を受信し、受信した無線信号を受信回路22に出力する。受信回路22は、RSSI(Received Signal Strength Indicator :受信信号強度表示信号)のアナログ信号をA/D変換部24に対して出力する機能を有し、A/D変換部24は、受信回路22から入力されたアナログ信号をディジタル信号に変換してアンテナ選択部21に対して出力する。そして、アンテナ選択部21は、A/D変換部24から入力されたRSSIディジタル信号の強度が最も高くなる受信アンテナを選択し、選択した受信アンテナを介して受信された無線信号の受信を受信回路22に対して出力する。なお、カプセル型内視鏡2が被検体1内を移動することによって、時間の経過に伴い受信に適した受信アンテナは変化する。従って、アンテナ選択部21によるアンテナ選択動作は、複数回行うことが好ましい。 【0036】 受信回路22は、受信した無線信号に対して復調等の処理を行うことによって原信号を抽出するためのものである。なお、本実施の形態において、受信回路22は、アナログ信号の状態で原信号を抽出、出力するものとし、抽出された原信号は、2値化回路23によってディジタル信号に変換され、タイミング制御部28に対して出力されることとする。 【0037】 画像処理部26は、2値化回路23から出力される原信号に基づき被検体内画像に関する画像データを再構成するためのものである。具体的には、画像処理部26は、例えば、所定の演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)等の演算処理機構と、データを一時的に保持するSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等のメモリ機構とによって構成される。 【0038】 タイミング制御部28は、受信回路22および画像処理部26における処理タイミングを制御することによって、受信回路22と画像処理部26のそれぞれにおいて生じるノイズが他方の動作に影響を及ぼすことを回避するためのものである。タイミング制御の手法としては様々なものが考えられるが、本実施の形態においては、受信回路22および画像処理部26は常に駆動状態を維持する一方で、受信回路22および画像処理部26によって処理されるデータの入出力タイミングを制御することによって、両者が同時に処理動作を行うことを回避している。 【0039】 また、具体的な構成としては、タイミング制御部28は、受信回路22によって抽出された原信号(正確には原信号を2値化した信号、以下同じ)を一時的に保持するFIFO回路30と、FIFO回路30に対するデータ書込のタイミングを制御する書込制御部31と、FIFO回路30に記憶されたデータの読込のタイミングを制御する読込制御部32とを備える。 【0040】 かかる構成を採用することによって、タイミング制御部28は、受信回路22によって抽出された原信号を、画像処理部26に供給する前に一時的に保持することが可能である。そして、書込制御部31および読込制御部32によってFIFO回路30に対するデータの書込タイミングおよび読込タイミングを適切に制御することによって、受信回路22と画像処理部26とが同時に処理動作を行うことを防止し、一方の処理動作において生じるノイズが他方の処理動作に悪影響を及ぼすことを抑制している。 【0041】 次に、タイミング制御部28によって制御される受信回路22および画像処理部26の処理動作のタイミングについて説明する。図4は、受信装置3に備わる構成要素の動作タイミングを示すタイムチャートである。図4に示すように、各構成要素の動作タイミングは、受信処理期間および画像処理期間に大別され、それぞれの期間において無線信号から原信号を抽出する受信処理と、原信号に基づく画像データの再構成が行われている。 【0042】 本実施の形態では、かかる受信処理期間において、受信回路22、2値化回路23が処理動作を行うと共に、書込制御部31は書込指令をFIFO回路30に対して出力する。この結果、受信装置3は、受信処理期間において、受信アンテナ6a〜6hのいずれかを介して受信された無線信号は、受信回路22によって原信号がアナログ信号の形で抽出され、抽出された原信号が2値化回路23によってディジタル化され、ディジタル化された原信号がFIFO回路30に一時的に記憶される。 【0043】 一方で、図4からも明らかなように、読込制御部32は、受信処理期間においてFIFO回路30に対して読込指示を出力することはなく、FIFO回路30に書き込まれた原信号は、ブリッジ回路25に対して出力されることはなく、ブリッジ回路25および画像処理部26が処理を行うことはない。以上のことから、受信処理期間においては、受信回路22、2値化回路23、書込制御部31のみがそれぞれの処理を行い、FIFO回路30に対する原信号の書込処理が行われる。 【0044】 なお、受信処理期間は、カプセル型内視鏡2に備わる送信部9による無線信号の送信タイミングに合わせて設定されている。上述したように、カプセル型内視鏡2に備わる被検体内情報取得部8は、0.5秒程度の周期で被検体内画像を撮像し、送信部9は、かかる周期で取得される被検体内画像を含む無線信号を順次送信する機能を有する。そして、送信部9は、かかる0.5秒の周期のうちすべての期間を送信動作に費やすのではなく、半分程度の時間、例えば280ms程度の時間に渡って無線信号の送信動作を行っている。 【0045】 従って、図4に示す受信処理期間は、かかる送信部9による無線信号の送信タイミングに合わせて設定されており、より正確には、受信処理期間は、送信部9から送信された無線信号が受信アンテナ6を介して受信される期間を少なくとも含むよう設定されている。具体的な設定手法としては、受信装置3がカプセル型内視鏡2の駆動開始時等に送信部9の無線信号の送信期間に適合するよう受信処理期間を設定する機構を別途備えた構成としても良い。また、本実施の形態において受信回路22は受信処理期間の間のみ駆動するのではなく、受信処理期間および画像処理期間の双方に渡って受信処理が可能な状態に維持されていることを利用しても良い。具体的には、例えば受信回路22によって受信される無線信号の強度が所定の閾値を超えている間を受信処理期間として設定し、書込制御部31はかかる期間にFIFO回路30に対して指示することとしても良い。 【0046】 次に、画像処理期間における処理について説明する。画像処理期間は、上述したカプセル型内視鏡2に備わる被検体内情報取得部8における撮像周期のうち、受信処理期間を除く期間において設定されている。図4に示すように、書込制御部31および受信回路22の処理は停止する一方で、FIFO回路30に対して読込制御部32による読込指示が行われる。この結果、受信処理期間においてFIFO回路30に書き込まれた原信号のディジタルデータがブリッジ回路25に対して出力される。そして、出力された原信号がブリッジ回路25を経由して画像処理部26に入力することによって、画像処理部26による画像処理が行われる。具体的には、画像処理部26は、原信号に基づき被検体内画像に関する画像データを再構成し、得られた画像データを記憶部27に出力するという一連の処理を画像処理期間内に行っている。 【0047】 次に、本実施の形態にかかる被検体内導入システムの利点について説明する。本実施の形態にかかる被検体内導入システムは、受信装置3において、受信処理と画像処理とを異なる期間に行う構成を採用することによって、受信回路22等の動作と、画像処理部26等の動作とにおいて、一方の動作によって生じるノイズが、他方の動作に悪影響を及ぼすことを抑制できるという利点を有する。 【0048】 上述したように、本実施の形態では、カプセル型内視鏡2の消費電力の低減等の観点から、カプセル型内視鏡2からの無線信号は、継続的に送信されるのではなく間欠的に送信される構成を有する。このため、受信装置3においても、受信回路22等は継続的に受信した無線信号の処理を行う必要はなく、撮像周期に対応した期間ごとに、無線信号が到達する期間のみ受信処理を行う構成とすることが可能である。従って、受信装置3の処理に関して、無線信号から原信号を抽出するための受信処理期間と、原信号に基づき画像データの再構成を行うための画像処理期間とを設定することが可能である。 【0049】 すなわち、図4にも示したように、受信装置3は、タイミング制御部28の作用により、受信回路22(および2値化回路23、書込制御部31)は、受信処理期間内のみに処理を行うよう設定され、画像処理部26(およびブリッジ回路25、読込制御部32)は、画像処理期間内のみに処理を行うよう設定されている。従って、一方が処理動作を行うことによってノイズが生じた場合であっても、その時点において他方は処理動作を行わないこととなり、一方で生じたノイズが他方の処理に影響を及ぼすことを抑制することが可能である。 【0050】 しかも、タイミング制御部28としてFIFO回路30等を新たに備えることとしても、受信装置が大型化することはない。すなわち、FIFO回路30等は既存の技術を用いることで充分な小型化を実現することが可能であることから、本実施の形態にかかる被検体内導入システムでは、大型化を抑制しつつ受信回路22と画像処理部26の間でノイズによる悪影響が生じることを防止できるという利点を有する。 【0051】 また、本実施の形態にかかる被検体内導入システムでは、タイミング制御部28がFIFO回路30を備え、書込制御部31および読込制御部32によってFIFO回路30の書込動作、読込動作のタイミングを制御することによって受信処理および画像処理のタイミングをずらす構成を採用している。かかる構成を採用することによって、本実施の形態にかかる被検体内導入システムは、受信装置3の消費電力の増加を抑制しつつ一方で生じるノイズが他方の処理に影響することを抑制できるという利点を有する。 【0052】 上述したように本実施の形態では、カプセル型内視鏡2は、0.5秒程度の撮像間隔にあわせて間欠的に無線信号を送信する構成を有することから、受信装置3における受信処理期間と画像処理期間とは、ほぼ0.5秒程度の周期で順次繰り返されることとなる。かかる短い周期に対応して受信回路22および画像処理部26のオン・オフを繰り返すことは、消費電力の低減および動作の安定化の観点からは妥当ではない。従って、本実施の形態では、受信回路22等は、処理動作を行わない画像処理期間においても駆動電力が供給されていて処理可能な状態を維持している。このことは画像処理部26等に関しても同様であって、画像処理期間のみならず、処理動作を行わない受信処理期間においても駆動電力が供給され、入力信号に対する処理が可能な状態を維持することとしている。 【0053】 一方で、かかる構成を採用した場合には処理期間の設定にかかわらずノイズの影響を完全に排除することは容易ではないため、本実施の形態では、タイミング制御部28にFIFO回路30を備えることとし、FIFO回路30を適切に制御することによってノイズの影響を排除することとしている。 【0054】 図5は、画像処理期間における各構成要素の状態について示す模式図である。図5に示すように、画像処理期間において、画像処理部26は、読込制御部32から出力された読込制御信号によってFIFO回路30から出力される原信号S2に基づき画像データの再構成を行うため、かかる処理動作に伴いノイズが発生する。そして、発生したノイズは、例えば受信アンテナ6に受信され、受信回路22に入力することとなる。上述のように受信回路22は、画像処理期間においても駆動電力が供給され、入力される無線信号の受信処理が可能な状態を維持することから、画像処理部26において発生したノイズが受信された場合、受信処理を行うこととなり、処理した信号S3が受信回路22から出力されることとなる。 【0055】 しかしながら、本実施の形態では、画像処理期間において、書込制御部31からFIFO回路30に対して書込を行わない旨の制御信号S4が供給されており、画像処理期間中には、FIFO回路30が入力信号を保持することはない。従って、画像処理部26の処理動作に伴って生じたノイズに起因した信号S3が受信回路22から出力された場合であっても、信号S3はFIFO回路30に保持されることがなく、ノイズに起因した信号S3が画像処理部26に到達することはない。 【0056】 このように、本実施の形態にかかる被検体内導入システムは、FIFO回路30を備えることによって、受信回路22および画像処理部26に関して、受信処理期間および画像処理期間を通じて駆動可能な状態を維持するにもかかわらず一方で生じたノイズが他方に影響を及ぼすことを抑制することが可能である。従って、受信装置3は、消費電力の増加を抑制し、各構成要素の動作安定性を確保しつつ、受信回路22と画像処理部26の一方で生じたノイズが他方の処理動作に影響を及ぼすことを回避することが可能であるという利点を有する。 【0057】 以上、実施の形態を用いて本発明について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定して解釈するべきではなく、当業者であれば様々な実施例、変形例に想到することが可能である。例えば、実施の形態ではカプセル型内視鏡2から送信される無線信号は、画像データに対応した原信号を含み、受信装置3は原信号に基づき画像データを再構成する画像処理部26を備えることとしている。しかしながら、画像データ以外のデータに対応した原信号を受信する受信装置に関しても本発明を適用可能であることは明らかであり、例えば、画像処理部26の代わりに一般的な信号処理部を備えた受信装置を構成することも可能である。 【0058】 また、実施の形態においては、タイミング制御部28がFIFO回路30を備える構成を採用しているが、FIFO回路30の代わりにシフトレジスタ、スタック等を用いてタイミング制御部28を構成することとしても良い。かかる構成を採用した場合であっても、必要に応じて他の回路等を組み合わせることによってFIFO回路30を備えた場合と同様の利点を享受することが可能である。 【0059】 さらに、実施の形態においては、タイミング制御部28は、各構成要素に対してデータの入出力のタイミングを制御することによって同時に処理動作が行われることを回避する構成を採用しているが、この他にも、各構成要素の駆動タイミングを制御することとしても良い。すなわち、タイミング制御部28が受信回路22は受信期間にのみ駆動し、画像処理部26は画像処理期間にのみ駆動するよう電力供給等を制御することとした場合であっても、両者が同時に処理動作を行うことを回避できるため、一方のノイズが他方の動作に影響を及ぼすことを回避できるという利点を享受することが可能である。 【図面の簡単な説明】 【0060】 【図1】実施の形態にかかる被検体内導入システムの全体構成を示す模式図である。 【図2】被検体内導入システムに備わるカプセル型内視鏡の構成を模式的に示すブロック図である。 【図3】被検体内導入システムに備わる受信装置の構成を模式的に示すブロック図である。 【図4】受信装置に備わる構成要素の処理動作タイミングを示す模式的なタイムチャートである。 【図5】画像処理期間における受信装置の各構成要素の動作を示す模式図である。 【符号の説明】 【0061】 1 被検体 2 カプセル型内視鏡 3 受信装置 4 表示装置 5 携帯型記録媒体 6a〜6h 受信アンテナ 8 被検体内画像取得部 9 送信部 10 制御部 11 電力供給部 12 LED 13 LED駆動回路 14 CCD 15 CCD駆動回路 16 送信回路 17 送信アンテナ 21 アンテナ選択部 22 受信回路 23 2値化回路 24 A/D変換部 25 ブリッジ回路 26 画像処理部 27 記憶部 28 タイミング制御部 29 電力供給部 30 FIFO回路 31 書込制御部 32 読込制御部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000376 【氏名又は名称】オリンパス株式会社 【住所又は居所】東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号
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| 【出願日】 |
平成16年9月9日(2004.9.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089118 【弁理士】 【氏名又は名称】酒井 宏明
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| 【公開番号】 |
特開2006−75365(P2006−75365A) |
| 【公開日】 |
平成18年3月23日(2006.3.23) |
| 【出願番号】 |
特願2004−263002(P2004−263002) |
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