| 【発明の名称】 |
超音波探触子 |
| 【発明者】 |
【氏名】稲口 哲也 【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】超音波探触子の非動作時に、例えば、超音波探触子を誤って落下させた場合でも、超音波振動子や超音波振動子の支持機構の損傷を防ぐことが可能な耐衝撃性を有する超音波探触子を提供する。
【解決手段】超音波探触子10の動作状態/非動作状態を検出し、非動作状態の場合には、揺動軸2を中心として回動可能な超音波振動子アセンブリ1を、所定の退避位置7(例えば、所定の基準位置6から角度αだけ回動した位置)に配置させるようにする。このとき、超音波振動子アセンブリは、所定の退避位置から更に大きな角度に回動可能なように構成されることが望ましい。また、このように、超音波振動子アセンブリを所定の退避位置から更に大きな角度に回動させるような過度の衝撃を吸収・緩和するための緩衝部材を設けることも可能である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 超音波を用いて所定の被検体内の画像を取得するための超音波探触子であって、 超音波信号の送受信を行う超音波振動子が配置された超音波振動子アセンブリと、 前記超音波振動子アセンブリを所定の回動軸を中心として回動可能に支持する軸受け部材と、 略半球形状を有し、前記略半球形状の内側に前記超音波振動子アセンブリを配置することによって、前記超音波振動子アセンブリを保護する音響窓と、 前記超音波振動子アセンブリを前記所定の回動軸を中心として回動させる駆動手段と、 前記超音波探触子の動作状態を検出するための動作検出手段とを有する超音波探触子。 【請求項2】 前記動作検出手段によって前記超音波探触子が非動作状態であることが検出された場合、前記超音波振動子アセンブリが、動作時に配置され得る基準位置に対して、前記所定の回動軸を中心として所定の角度だけ回動された所定の退避位置に配置されるように構成された請求項1に記載の超音波探触子。 【請求項3】 前記所定の退避位置とするための前記所定の角度よりも、さらに前記基準位置に対する角度が大きくなるように、前記超音波振動子アセンブリに対して衝撃が印加された場合に、前記超音波振動子アセンブリと接触して前記衝撃を緩和するための緩衝部材を有する請求項2に記載の超音波探触子。 【請求項4】 前記緩衝部材の内部抵抗値を検出するための抵抗値検出手段を有するとともに、前記緩衝部材が導電性ゴムにより構成されており、前記抵抗値検出手段による前記緩衝部材の内部抵抗値の変化の検出によって、前記緩衝部材が前記超音波振動子アセンブリから応力を受けた旨を検出するように構成された請求項3に記載の超音波探触子。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、超音波を用いて体内画像を得るための医用超音波診断装置において利用される超音波探触子に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、例えば、下記の特許文献1に記載されているように、超音波振動素子が配列されたコンベックス形状(凸形状)の超音波振動子によって、超音波振動素子の配列方向(電子走査方向)に行われる電子走査と、この電子走査方向に直交する方向に移動又は回動させる機械走査とにより、複数の断層画像の取得及び立体画像の構築を可能とする医用超音波診断装置に係る超音波探触子が知られている。 【0003】 図10は、従来の技術に係る経腹用の超音波探触子の主要部を示す斜視図である。なお、この図10には、特許文献1及び下記の特許文献2の両方に記載されている特徴を有する超音波探触子100が図示されている。図10において、コンベックス形状の超音波振動子からなる超音波振動子アセンブリ101は、揺動軸102によって固定されている。また、揺動軸102は、モータなどの駆動部に所定の伝達機構を介して接続されており(図示省略)、超音波振動子アセンブリ101は、駆動部による駆動によって、揺動軸102を中心として回動するように構成されている。 【0004】 このような構成により、駆動部を動作させることによって、所定の伝達機構を介して揺動軸102を揺動中心とした超音波振動子アセンブリ101の機械揺動を実現することが可能となる。したがって、超音波振動子アセンブリ101による電子走査と、超音波振動子アセンブリ101の揺動軸102を中心とした回動による機械走査とによって、被検体内の立体画像を取得することが可能となる。 【0005】 一方、超音波探触子100を使用する場合には、その操作者が、被検体の観察部位近傍に超音波探触子100を接触させるため、操作者が超音波探触子100を誤って落下させてしまう危険性がある。したがって、超音波探触子100には、落下による破損が生じないようにする耐衝撃性(特に、落下衝撃に対する耐性)が求められている。 【0006】 例えば、電子走査のみを行う超音波探触子100に関しては、超音波探触子100の周囲を接着剤で強固に固めることで、耐衝撃性が向上することが知られている。また、上述の電子走査及び機械走査の両方を行って立体画像を構築する超音波探触子100に関しては、揺動可能な状態に保つことが要請されている超音波振動子アセンブリ101を固定することができないため、例えば、下記の特許文献2に記載されているように、超音波振動子アセンブリ101を保護部材103で挟み込むことによって、不図示の音響窓(ウィンドウ)が超音波振動子アセンブリ101に接触しないように保護する技術が知られている。なお、音響窓は、通常、その音響インピーダンスが人体に近い部材によって構成されており、衝撃によって変形する可能性を有している。 【特許文献1】特公平7−38851号公報 【特許文献2】特開2003−38489号公報(図1、段落0017) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかしながら、電子走査及び機械走査の両方を行う体腔内用の超音波探触子などにおいては、体腔内に挿入する挿入部を小型化しなければならないため、寸法上の制約から、耐衝撃性を向上させるために充分に強固な保護板を用いることができないという課題がある。特に、超音波探触子の全重量の影響が音響窓に印加されるように、音響窓の略球状部が下方を向いた状態で落下して地面に衝突した場合には、超音波振動子アセンブリや、超音波振動子アセンブリを揺動可能に支持する揺動軸などの支持機構が損傷してしまうという課題がある。 【0008】 本発明は、上記課題に鑑み、超音波探触子の非動作時に、例えば超音波探触子を誤って落下させた場合でも、超音波振動子アセンブリや超音波振動子アセンブリの支持機構の損傷を防ぐことが可能な耐衝撃性を有する超音波探触子を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0009】 上記目的を達成するため、本発明の超音波探触子は、超音波を用いて所定の被検体内の画像を取得するための超音波探触子であって、 超音波信号の送受信を行う超音波振動子が配置された超音波振動子アセンブリと、 前記超音波振動子アセンブリを所定の回動軸を中心として回動可能に支持する軸受け部材と、 略半球形状を有し、前記略半球形状の内側に前記超音波振動子アセンブリを配置することによって、前記超音波振動子アセンブリを保護する音響窓と、 前記超音波振動子アセンブリを前記所定の回動軸を中心として回動させる駆動手段と、 前記超音波探触子の動作状態を検出するための動作検出手段とを有している。 この構成により、超音波探触子の非動作時に、例えば超音波探触子を誤って落下させた場合でも、超音波振動子アセンブリや超音波振動子アセンブリの支持機構の損傷を防ぐことが可能な耐衝撃性を有する超音波探触子を提供することが可能となる。 【0010】 さらに、本発明の超音波探触子は、前記動作検出手段によって前記超音波探触子が非動作状態であることが検出された場合、前記超音波振動子アセンブリが、動作時に配置され得る基準位置に対して、前記所定の回動軸を中心として所定の角度だけ回動された所定の退避位置に配置されるように構成されている。 この構成により、機械走査における回動動作時に用いられる回動軸を利用して、その基準位置から所定の角度だけ回動された位置を退避位置とすることにより、例えば、音響窓が真下を向いた状態の落下による衝撃を分散させることが可能となる。 【0011】 さらに、本発明の超音波探触子は、前記所定の退避位置とするための前記所定の角度よりも、さらに前記基準位置に対する角度が大きくなるように、前記超音波振動子アセンブリに対して衝撃が印加された場合に、前記超音波振動子アセンブリと接触して前記衝撃を緩和するための緩衝部材を有している。 この構成により、過度の衝撃が印加されて、退避位置の角度よりも大きな角度となるように、超音波振動子アセンブリに応力が働いた場合でも、その応力を吸収・緩和することが可能となる。 【0012】 さらに、本発明の超音波探触子は、前記緩衝部材の内部抵抗値を検出するための抵抗値検出手段を有するとともに、前記緩衝部材が導電性ゴムにより構成されており、前記抵抗値検出手段による前記緩衝部材の内部抵抗値の変化の検出によって、前記緩衝部材が前記超音波振動子アセンブリから応力を受けた旨を検出するように構成されている。 この構成により、過度の衝撃が印加されて、退避位置の角度よりも大きな角度となるように、超音波振動子アセンブリに応力が働いた場合に、その衝撃を検出することが可能となる。 【発明の効果】 【0013】 本発明は、上記構成を有しており、超音波探触子の非動作時に、例えば超音波探触子を誤って落下させた場合でも、超音波振動子アセンブリや超音波振動子アセンブリの支持機構の損傷を防ぐことが可能な耐衝撃性を有する超音波探触子を提供することが可能である。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 <第1の実施の形態> 以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。図1及び図2は、それぞれ本発明の第1の実施の形態における超音波探触子の動作状態及び非動作状態を示す斜視図である。なお、動作状態及び非動作状態(非動作状態では、超音波振動子アセンブリ1が退避位置に配置される)に関しては、後で詳細に説明する。 【0015】 図1及び図2に示す超音波探触子10は、超音波を送受信する超音波振動子(不図示)、超音波の焦点を機械的に定めるレンズ(不図示)、背面への超音波の発生を防ぐ背面緩衝材(不図示)、音響インピーダンスを整合する整合層(不図示)、超音波振動子の信号線(不図示)により構成されている超音波振動子アセンブリ1を有している。なお、この超音波振動子アセンブリ1において行われる超音波振動子の電子走査によって、被検体内の平面断層像を取得することが可能となる。 【0016】 また、超音波振動子アセンブリ1は、モータなどの駆動部(後述の図3に示す駆動部21に対応)によって、揺動軸2を中心として揺動(回動)可能であり、これによって、超音波振動子を機械走査させることが可能となる。なお、上述の電子走査及び機械走査の両方を用いることにより、被検体内の立体画像や任意の断面像を取得することが可能となる。 【0017】 また、超音波探触子10は、略半球形状部を有する音響窓3を有している。この音響窓3は、通常、その音響インピーダンスが人体に近い部材によって構成されており、その内側には、液状の音響伝搬媒質が充填されている。これにより、超音波振動子アセンブリ1によって送受信される超音波は、空気層を通過せずに、音響伝搬媒質及び音響窓3の部材を通じて、被検体に効率良く伝搬される。なお、図1及び図2では、音響窓3の一部を不図示とし、音響窓3の内側に配置されている超音波振動子アセンブリ1や揺動軸2などが、図1及び図2において図示されるようにしている。 【0018】 また、基台4は、例えば、揺動軸2の軸受け部材など、揺動軸2や音響窓3が所望の位置となるように支持する支持部材である。また、筐体5は、音響窓3の略半球状部と背向した長手方向(図1及び図2の上下方向)に延在しており、音響窓3と一体化して、超音波探触子10の外形をなしている。なお、超音波探触子10の操作者は、この筐体5を把持し、被検体に対して音響窓3を接触させて操作を行うことによって、被検体内の臓器などの画像を取得することが可能となる。 【0019】 また、超音波探触子10は、超音波振動子アセンブリ1が揺動軸2を中心として回動する際の回動位置(例えば、回動角度)を検出することが可能な位置検出/制御部(後述の図3に示す位置検出/制御部22に対応)を有している。この位置検出/制御部は、超音波振動子アセンブリ1の揺動軸2に関する任意の回動位置を検出して、この検出結果を駆動部(後述の図3に示す駆動部21に対応)に通知する。この検出結果に基づいて、駆動部は、所望の回動位置まで超音波振動子アセンブリ1を回動させたり、所望の回動位置に超音波振動子アセンブリ1を固定させたりすることが可能である。 【0020】 また、図3は、本発明の第1の実施の形態の超音波探触子において、本発明に係る動作を実現するための内部構成を示すブロック図である。図3に示す超音波探触子10は、超音波振動子アセンブリ1、駆動部21、位置検出/制御部22、動作検出部23を有している。超音波振動子アセンブリ1は、図1及び図2に図示されている超音波振動子アセンブリ1に対応している。また、駆動部21は、図1及び図2に示す揺動軸2を中心として、超音波振動子アセンブリ1を回動させるモータなどであり、超音波振動子アセンブリ1の配置位置(回動位置)の変更を行う。また、位置検出/制御部22は、超音波振動子アセンブリ1の配置位置を検出するとともに、例えば、操作者からの指示に応じて、駆動部21に対して、超音波振動子アセンブリ1を所望の配置位置とするための駆動制御信号を送出する。なお、位置検出/制御部22は、例えば、インクリメント式エンコーダによって構成することが可能である。 【0021】 また、動作検出部23は、この超音波探触子10が動作しているか否かを検出し、非動作状態と判断された場合に、駆動部21に対して、超音波振動子アセンブリ1の配置位置を所定の退避位置(後述)に変更する指示を行う制御信号を送出することが可能である。なお、動作検出部23によって検出される動作状態/非動作状態は、任意に定義可能である。例えば、超音波振動子によって超音波の送受信が行われている状態、超音波探触子10の電源がオンになっている状態、操作者によって超音波探触子10が把持されている状態などを、動作状態と定義することが可能である。 【0022】 なお、超音波振動子によって超音波の送受信が行われている状態を動作状態とした場合には、動作検出部23は、超音波の送受信動作の有無を検出するように構成され、実際に超音波検診が行われている場合を除いて、超音波振動子アセンブリ1は退避位置に配置される。また、超音波探触子10の電源がオンになっている状態を動作状態とした場合には、動作検出部23は、電源のオン/オフを検出するように構成され、操作者が超音波探触子10を使用するために電源をオンとした場合を除いて、超音波振動子アセンブリ1は退避位置に配置される。また、操作者によって超音波探触子10が把持されている状態を動作状態とした場合には、動作検出部23は、操作者の把持状態を検出(操作者の手が超音波探触子10に接触しているか否かを検出)するためのセンサなどを有し、操作者が超音波探触子10を把持している場合を除いて、超音波振動子アセンブリ1は退避位置に配置される。 【0023】 次に、超音波探触子10の動作状態及び非動作状態のそれぞれにおける超音波振動子アセンブリ1の配置位置について、図4及び図5を用いて説明する。図4は、図1に示す動作状態の超音波探触子の断面図であり、図5は、図2に示す非動作状態の超音波探触子の断面図である。なお、図4及び図5では、揺動軸2に対して略垂直方向を有し、超音波振動子アセンブリ1の略中心部を通る断面が図示されている。 【0024】 図4に示すように、超音波振動子アセンブリ1は、非動作状態において、揺動軸2を中心として、基準位置6から所定の角度(例えば、基準位置6との間の角度α)だけ回動した退避位置7に配置される。この超音波振動子アセンブリ1の退避位置7は、超音波振動子アセンブリ1が超音波の送受信を行わない非動作時に配置される回動位置である。超音波振動子アセンブリ1は、非動作時には、駆動部21によって退避位置7に移動される。なお、超音波探触子10の動作時には、超音波振動子アセンブリ1は基準位置6周辺に配置され、機械走査を行うように構成されている。 【0025】 次に、上述のように構成された超音波探触子10の動作について図6及び図7を用いて説明する。なお、ここでは、超音波探触子10の全重量の影響が音響窓に印加されるように、音響窓3の略球状部が下方を向いた状態で地面に落下した場合について説明する。 【0026】 図6は、本発明の第1の実施の形態における非動作状態の超音波探触子が、規定の高さより低い落下高さから地面に落下した場合の落下直後の状態を模式的に示す断面図である。なお、図6には、超音波探触子10が音響窓3から地面に衝突し、音響窓3が弾性変形した状態が図示されている。 【0027】 落下による衝撃の影響によって音響窓3は弾性変形するが、非動作状態の超音波探触子10では、超音波振動子アセンブリ1は、退避位置7に退避しており、音響窓3に干渉しない(弾性変形した音響窓3からの応力を受けない)ように構成されている。この構成によって、規定の高さ以下からの落下によって音響窓3に変形が生じた場合でも、音響窓3と超音波振動子アセンブリ1との間は、常に間隙δ以上を保つことが可能である。したがって、超音波振動子アセンブリ1が退避位置7に退避している状態においては、音響窓3の応力による超音波振動子アセンブリ1や揺動軸2の損傷を防ぐことが可能となる。 【0028】 なお、例えば、基準位置6と退避位置7とのなす角度αを略60°とした場合には、約70cmの落下高さまで、音響窓3と超音波振動子アセンブリ1との間の干渉を防ぐことが可能である。 【0029】 また、図7は、本発明の第1の実施の形態における非動作状態の超音波探触子が、規定の高さより高い落下高さから地面に落下した場合の落下直後の状態を模式的に示す断面図である。なお、図7には、超音波探触子10が音響窓3から地面に衝突し、音響窓3が弾性変形した状態が図示されている。 【0030】 落下高さが規定以上の場合には、音響窓3の弾性変形量が大きくなり、音響窓3が超音波振動子アセンブリ1に干渉してしまう(すなわち、図6中の間隙δ=0となる)。しかしながら、音響窓3の干渉により印加される力の方向は、図7中の基準位置6を示す方向と略同一である一方、超音波振動子アセンブリ1の退避位置7は、基準位置6から所定の角度αをなしているため、超音波振動子アセンブリ1や揺動軸2に損傷を与える揺動軸2に向かう方向の力Frは減じ、揺動軸2を中心としたモーメントを発生させる力Fθを生じる。この結果、超音波振動子アセンブリ1は、図7中の矢印方向に回動して、その退避位置7から更なる退避を行う(基準位置6との間のなす角度が更に大きくなる)ことになり、超音波アセンブリ1や揺動軸2を損傷することを防ぐことが可能となる。なお、超音波振動子アセンブリ1が、その退避位置7より更に基準位置6との角度が大きくなる方向に移動できるように、揺動軸2を中心として超音波振動子アセンブリ1が回動可能なように構成されていることが望ましい。 【0031】 以上のように、本発明の第1の実施の形態によれば、非動作時に、超音波振動子アセンブリ1が音響窓3の中心位置(基準位置6)から退避位置7に、その配置位置を移動するように構成されているので、例えば、超音波探触子10の全重量の影響が音響窓に印加されるように、音響窓3の略球状部が下方を向いた状態で、規定以上の高さから地面に落下した場合でも、超音波振動子アセンブリ1や揺動軸2の損傷を防ぐことが可能となる。したがって、本発明の第1の実施の形態によれば、耐衝撃性に優れた信頼性の高い超音波探触子10が提供される。 【0032】 <第2の実施の形態> 次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図8は、本発明の第2の実施の形態における非動作状態の超音波探触子が、規定の高さより高い落下高さから地面に落下した場合の落下直後の状態を模式的に示す断面図である。本発明の第2の実施の形態では、上述した第1の実施の形態において、超音波振動子アセンブリ1の基準位置6との相対位置が、退避位置7よりもさらに大きく回動した場合に、その回動に係る応力を緩衝可能とする緩衝部材8が設けられている。なお、この緩衝部材8は、音響窓3の内側に存在する液状の音響伝搬媒質に対する耐性を有する材質であることが望ましい。また、本発明の第2の実施の形態では、揺動軸2に対して、超音波振動子アセンブリ1が時計回り及び反時計回りのどちらの向きに回動した場合でも、超音波振動子アセンブリ1からの応力を緩衝できるように構成されているが、退避位置7を片方に限定するのであれば、退避位置7に対応する側にのみ緩衝部材8を配置すればよい。 【0033】 上述の構成により、例えば、超音波探触子10の全重量の影響が音響窓に印加されるように、音響窓3の略球状部が下方を向いた状態で、規定以上の高さから地面に落下した場合でも、緩衝部材8が超音波振動子アセンブリ1に対して生じる回動の衝撃を吸収・緩和することが可能となり、超音波振動子アセンブリ1や揺動軸2の損傷を防ぐことが可能となる。なお、操作者による超音波探触子10のハンドリングの際に、過大な回転衝撃が発生するような場合でも、上述の緩衝部材8によって、その衝撃を緩和することも可能となる。以上のように、本発明の第2の実施の形態によれば、耐衝撃性に優れた信頼性の高い超音波探触子10が提供される。 【0034】 <第3の実施の形態> 次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。この第3の実施の形態における超音波探触子10は、上述の図8と同様に緩衝部材8を有しているが、この緩衝部材8が、印加された負荷に応じて抵抗値が変化する導電性ゴムにより構成されている。 【0035】 図9は、本発明の第3の実施の形態における超音波探触子の緩衝部材周辺の内部構成を示すブロック図である。上述のように、緩衝部材8は導電性ゴムによって構成され、印加された負荷に応じて、その抵抗値が変化する。一方、緩衝部材8には2つの電極11が接続されており、さらに、これらの電極11は、調整・検出回路12に接続されている。調整・検出回路12は、2つの電極11間の抵抗値の変化を検出することが可能である。なお、調整・検出回路12の配置位置は特に限定されるものではなく、例えば、筐体5や超音波振動子アセンブリ1内に配置することが可能である。 【0036】 上述の構成により、衝撃などの影響によって、超音波振動子アセンブリ1がその退避位置からさらに大きく回動した場合でも、緩衝部材8によって衝撃が吸収・緩和されるとともに、調整・検出回路12によって、抵抗値の変化の検出結果に基づいて、衝撃の有無や衝撃の強さの検出が可能となる。この検出結果に基づいて、様々な機能の調整を行うことが可能である。 【0037】 例えば、落下などの影響によって、超音波探触子10に過度の衝撃が加わった場合、駆動部21であるモータが脱調して、機械走査における基準位置6がずれてしまい、正確な画像位置における被検体内の画像を取得できなくなることがある。しかしながら、上述の構成によれば、導電性ゴムである緩衝部材8の内部抵抗値の変化を検出することによって、モータの基準位置検出を行い、モータを正しい位置に復帰させることが可能である。また、衝撃の強さによって、使用者に対して機器の検査を警告する表示を設定することも可能である。 【産業上の利用可能性】 【0038】 本発明の超音波探触子は、超音波探触子の非動作時に、例えば、超音波探触子を誤って落下させた場合でも、超音波振動子や超音波振動子の支持機構の損傷を防ぐことが可能な耐衝撃性を有しており、超音波を用いて体内画像を得るための医用超音波診断装置や超音波探触子に係る技術分野に適用可能である。 【図面の簡単な説明】 【0039】 【図1】本発明の第1の実施の形態における超音波探触子の動作状態を示す斜視図 【図2】本発明の第1の実施の形態における超音波探触子の非動作状態を示す斜視図 【図3】本発明の第1の実施の形態の超音波探触子において、本発明に係る動作を実現するための内部構成を示すブロック図 【図4】図1に示す動作状態の超音波探触子の断面図 【図5】図2に示す非動作状態の超音波探触子の断面図 【図6】本発明の第1の実施の形態における非動作状態の超音波探触子が、規定の高さより低い落下高さから地面に落下した場合の落下直後の状態を模式的に示す断面図 【図7】本発明の第1の実施の形態における非動作状態の超音波探触子が、規定の高さより高い落下高さから地面に落下した場合の落下直後の状態を模式的に示す断面図 【図8】本発明の第2の実施の形態における非動作状態の超音波探触子が、規定の高さより高い落下高さから地面に落下した場合の落下直後の状態を模式的に示す断面図 【図9】本発明の第3の実施の形態における超音波探触子の緩衝部材周辺の内部構成を示すブロック図 【図10】従来の技術に係る経腹用の超音波探触子の主要部を示す斜視図 【符号の説明】 【0040】 1、101 超音波振動子アセンブリ 2、102 揺動軸(回動軸) 3 音響窓(ウィンドウ) 4 基台 5 筐体 6 基準位置 7 退避位置 8 緩衝部材 10、100 超音波探触子 11 電極 12 調整・検出回路 21 駆動部 22 位置検出/制御部 23 動作検出部 103 保護部材
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社 【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
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| 【出願日】 |
平成16年8月4日(2004.8.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093067 【弁理士】 【氏名又は名称】二瓶 正敬
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| 【公開番号】 |
特開2006−43126(P2006−43126A) |
| 【公開日】 |
平成18年2月16日(2006.2.16) |
| 【出願番号】 |
特願2004−228384(P2004−228384) |
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