| 【発明の名称】 |
水解性の清掃用品 |
| 【発明者】 |
【氏名】小西 孝義 【住所又は居所】香川県三豊郡豊浜町和田浜高須賀1531−7 ユニ・チャーム株式会社テクニカルセンター内
【氏名】岡田 和也 【住所又は居所】香川県三豊郡豊浜町和田浜高須賀1531−7 ユニ・チャーム株式会社テクニカルセンター内
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| 【要約】 |
【課題】床面などの乾燥状態の被清掃部と便器内などの濡れた被清掃部の双方の清掃が可能であり、使用後は水洗トイレット内などに廃棄して短い時間で水解できる水解性の清掃用品を提供する。
【解決手段】ホルダ10に着脱自在に装着される清掃用品1の清掃部3が、PVA樹脂などの湿潤収縮性樹脂の繊維の集合体で形成されている。清掃部3はブラシ状であり、この清掃部3で床面などの乾燥した箇所のゴミや埃を除去することができる。便器内などの清掃を行って清掃部3が水で濡れると繊維が膨潤して収縮し繊維どうしが密着して、PVA樹脂の塊状となる。この塊は水を含み且つクッション性を有するため、この塊により、便器に付着した汚れを拭き取ることが可能になる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 水中で分散可能な水解性の清掃用品において、 清掃部と保持部とを有し、前記清掃部の少なくとも一部が、親水性で且つ水を吸収したときに少なくとも一方向へ収縮する湿潤収縮性樹脂で形成されていることを特徴とする水解性の清掃用品。 【請求項2】 前記清掃部に、湿潤収縮性樹脂の繊維が多数設けられている請求項1記載の水解性の清掃用品。 【請求項3】 前記湿潤収縮性樹脂の繊維は、自重の3倍のイオン交換水(水温20℃)を含んだときに、その長さが20%以上減少する請求項2記載の水解性の清掃用品。 【請求項4】 前記湿潤収縮性樹脂の繊維は、トウから形成されたものである請求項2または3記載の水解性の清掃用品。 【請求項5】 前記清掃部に、湿潤収縮性樹脂のフィルムが設けられている請求項1記載の水解性の清掃用品。 【請求項6】 前記湿潤収縮性樹脂のフィルムに、切り込みで分離された複数の短冊状片が設けられている請求項5記載の水解性の清掃用品。 【請求項7】 前記保持部には、湿潤収縮性樹脂を保持する水解性の保持材が設けられている請求項1ないし6のいずれかに記載の水解性の清掃用品。 【請求項8】 前記保持部が着脱自在に保持されるホルダが設けられている請求項1ないし7のいずれかに記載の水解性の清掃用品。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、乾燥状態と水分を吸収した湿潤状態の双方において拭き取り清掃を行うことができ、且つ使用後に水中に廃棄することが可能な水解性の清掃用品に関する。 【背景技術】 【0002】 以下の特許文献1には、水洗トイレットの清掃に使用する使い捨てトイレ掃除ブラシに関する発明が開示されている。 【0003】 このトイレ清掃ブラシは、木質パルプである短繊維とCMCなどのバインダーで形成された紙を使用し、この紙に複数の切り込みを形成するとともにこの紙を巻いてブラシ状にしている。前記トイレ清掃ブラシは、紙製の持手部の先部に固定されている。前記トイレ清掃ブラシで便器を拭いた後に、トイレ清掃ブラシを持手部と共に水洗トイレットの中に廃棄し、水中で分解させるというものである。また、紙が溶解する時間を調整するために、ブラシ表面にワックス処理を施すことも記載されている。 【特許文献1】特開昭62−186833号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 前記特許文献1の明細書には、便器を清掃する時間は10秒から20秒程度の短時間であるため、トイレ清掃ブラシを構成する紙が水に溶ける前に清掃できるとの主旨の記載がある。 【0005】 しかし、木質パルプを水溶性のCMCで固定した紙そのもので形成されたトイレ清掃ブラシは、便器の清掃中に水に触れた時点で繊維どうしの結合力が低下して紙の強度が極端に低下するため、便器に付着した汚れを拭き落とすことは難しい。またブラシをワックス処理したものでは、ワックス成分が紙の分解を抑制するため、浄化槽内などでブラシが分解されるまでに長い時間を要する。 【0006】 また紙で形成されたブラシはきわめて軟質であるため、このトイレ清掃ブラシで、床面などの乾燥した被清掃部を清掃しても、埃やゴミを効果的に除去するのが難しい。 【0007】 本発明は上記従来の課題を解決するものであり、乾燥状態と湿潤状態の双方において効果的な汚れの除去効果を発揮でき、使用後に水洗トイレットの便器内などに廃棄されたときに短時間で水解可能な水解性の清掃用品を提供することを目的としている。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明は、水中で分散可能な水解性の清掃用品において、 清掃部と保持部とを有し、前記清掃部の少なくとも一部が、親水性で且つ水を吸収したときに少なくとも一方向へ収縮する湿潤収縮性樹脂で形成されていることを特徴とするものである。 【0009】 本発明の水解性の清掃用品は、清掃部を形成する湿潤収縮性樹脂が乾燥状態で埃やゴミを払う機能を発揮する。水洗トイレットの便器などを清掃するときは、清掃部の湿潤収縮性樹脂が水を吸収し、収縮して軟質な塊状の集合体となる。この集合体は、便器などに付着した汚れを擦り取るの適したものとなる。 【0010】 例えば、本発明は、前記清掃部に、湿潤収縮性樹脂の繊維が多数設けられているものであり、前記湿潤収縮性樹脂の繊維は、トウから形成されたものが使用される。 【0011】 前記湿潤収縮性樹脂の繊維は、自重の3倍のイオン交換水(水温20℃)を含んだときに、その長さが20%以上減少することが好ましい。 【0012】 あるいは本発明は、前記清掃部に、湿潤収縮性樹脂のフィルムが設けられているものである。この場合に、前記湿潤収縮性樹脂のフィルムに、切り込みで分離された複数の短冊状片を設けることが可能である。 【0013】 また、本発明は、前記保持部には、湿潤収縮性樹脂を保持する水解性の保持材が設けられている構造とすることが可能である。 【0014】 この保持材を設けることで、乾燥状態において保持部の形状を維持でき、この保持部を手で持って清掃したり、保持部をホルダに装着して清掃することができる。 【0015】 よって、本発明は、前記保持部が着脱自在に保持される前記ホルダが設けられているものとすることができる。このホルダを使用すると、乾燥状態と湿潤状態の双方において、ホルダで清掃用品をしっかり保持して清掃ができ、また使用後の清掃用品に手を触れることなく、清掃用品を水洗トイレット内などに廃棄することができる。 【発明の効果】 【0016】 本発明の水解性の清掃用品は、乾燥状態と湿潤状態の双方において優れた清掃効果を発揮でき、使用後に水中に廃棄すると、水中で短時間で分解できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0017】 図1は本発明の水解性の清掃用品がホルダに保持された状態を示す斜視図、図2(A)(B)および図3(A)(B)は、図1に示すホルダに保持されている第1の実施の形態の水解性の清掃用品を示す斜視図である。 【0018】 本発明の湿潤収縮性樹脂とは、繊維またはフィルム状で使用される湿潤収縮性繊維または湿潤収縮性フィルムであり、水分を吸収し繊維が太くなるように膨潤し、またはフィルムの厚みが増大するように膨潤する結果、繊維長が例えば20%以上減少するように収縮し、フィルムはその面積が例えば20%以上減少するものを意味している。 【0019】 図3(B)は第1の実施の形態の水解性の清掃用品1を示している。水解性の清掃用品1は、保持部2と清掃部3を有している。この清掃用品1の保持部2が図1に示すホルダ10に着脱自在に装着される。 【0020】 図1に示すホルダ10は、合成樹脂製の柄部11の先部に支持部12が一体に形成され、この支持部12に対向する合成樹脂製の押さえ部13が設けられている。支持部12はその支持面が平坦面であり、押さえ部13も支持部12に対向する支持面が平坦面である。支持部12と押さえ部13は、支持面どうしが互いに平行となるように対向している。押さえ部13にはレバー14が一体に形成されており、このレバー14が、柄部11に形成されたブラケット11aに、軸15を介して回動自在に支持されている。前記レバー14の上部には操作ワイヤ16が回動自在に連結されている。 【0021】 前記軸15にはトーションスプリング(図示省略)が装着され、このトーションスプリングによって、レバー14が軸15を支点として時計方向へ付勢され、押さえ部13が支持部12に接近する方向へ付勢されている。柄部11の上部にはハンドル部が設けられ、このハンドル部に操作レバーが設けられている。前記操作ワイヤ16は太い針金線であり、その上端が前記操作レバーに連結されている。操作レバーを引き上げると、レバー14が反時計方向へ回動して押さえ部13が支持部12から離れる。このとき、清掃用品1の保持部2を支持部12と押さえ部13との間に入れ、操作レバーを離すと、前記トーションスプリングの付勢力により、支持部12と押さえ部13との間で清掃用品1の保持部2が挟持される。 【0022】 清掃用品1がホルダ10に保持された状態で、清掃用品1の清掃部3で便器の周辺の床などの乾燥部分や便器の内部の濡れている部分を清掃することができる。また、便器内に溜まっている水で清掃部3を濡らして拭き取りを行うことも可能である。清掃作業が終了したら、前記操作レバーを持ち上げ、押さえ部13による押さえ力を解除することで、清掃用品1に手を触れることなく、この清掃用品1を便器内に廃棄することができる。 【0023】 清掃用品1の清掃部3は、水分を吸収したときに収縮する湿潤収縮性樹脂の繊維4で形成されている。この湿潤収縮性樹脂の繊維4は、PVA(ポリビニルアルコール)樹脂などの水溶性樹脂、または水を吸収して膨潤する水膨潤性樹脂で形成されている。水を吸収して繊維が膨らむように膨潤する結果、繊維長が短くなるように収縮する。実施の形態の清掃用品1に使用されている繊維4は、株式会社クラレ製の品番「VPB101」のPVA樹脂繊維であり、繊度が1.7dtexである。この繊維4はクリンプ処理されておらず、倦縮されていない。繊維4の繊度の好ましい範囲は、0.6〜7.8dtexである。 【0024】 前記繊維4は、自重の3倍以上の水分を吸収することができ、水温が20℃のイオン交換水を自重の3倍吸収したときに、その繊維長が20%以上減少するものが使用される。 【0025】 図2(A)は、前記繊維4が集合した束であるトウ(TOW)4Aを示している。このトウ4Aは、多数の前記繊維4が集合して機械的(物理的)に圧縮され、繊維間の分子間結合力によって繊維4どうしが密着して円柱形状を保っている。トウ4Aは連続しているものであるが、清掃用品1を製造する際に、トウ4Aを30〜100mm程度の長さで例えば50mmの長さに切断して使用する。前記長さの範囲のトウ4Aで清掃部3を形成すると、ゴミや埃を除去するブラシとして機能しやすくなり、また水洗トイレット内に流したときに、前記範囲の長さの繊維であれば、配管内に詰まることなく容易に浄化槽まで流れるようになる。 【0026】 図2(B)に示すように、前記長さに切断されたトウ4Aを、繊維と直交する方向へ広げて、所定幅で且つ所定厚みの平坦な繊維束4Bを形成する。この繊維束4Bを形成する際には、トウ4Aの状態から開繊して個々の繊維をばらばらに分散させる工程を経ることなく、トウ4Aにおける繊維4どうしの機械的(物理的)な接合状態(圧縮されて分子間結合力で接合された状態)が、繊維束4Bの少なくとも一部に残るようにする。好ましくは、繊維束4Bの50%以上さらに好ましくは70%以上の繊維が、前記分子間結合力で接合された状態を保つようにする。 【0027】 繊維束4Bは、クリンプ処理されていないPVA樹脂の繊維4の集合体であり、繊維4どうしが密着して機械的(物理的)に接合された状態が保たれているため、繊維束4Bは剛性が高く、弾力性に富んでいる。 【0028】 次に、図3(A)に示すように、繊維束4Bの一方の端部を保持材5で覆い、保持材5の内面と繊維束4Bとを、液状のPVAなどの水溶性接着剤で接着する。図3(A)に示すものを清掃用品1として使用することが可能であるが、第1の実施の形態の清掃用品1は、図3(B)に示すように、繊維束4Bと保持材5とで形成された清掃用単体がさらに複数個重ねられ、各清掃用単体の保持材5どうしが水溶性接着剤で接着されている。 【0029】 図1に示すように、この清掃用品1を使用する際には、保持部2を、ホルダ10の支持部12と押さえ部13との間に挟んで保持させる。したがって、清掃用品1の保持部2は、ホルダ10に装着されるまで、その形状を維持していればよく、保持部2によって繊維束4Bを強固に保持する必要はない。そのため、保持材5は、パルプ繊維などの天然繊維を抄紙し、またはパルプ繊維などの天然繊維と、レーヨン繊維などの再生セルロース繊維とを抄紙して繊維どうしの水素結合力で強度を発揮させた水解紙で形成されている。または、パルプ繊維やレーヨン繊維が、PVAやCMC(カルボキシメチルセルロース)などのバインダーで接合された水解紙であってもよい。あるいは保持材5は、PVAフィルムなどの水溶性樹脂フィルムで形成されてもよい。 【0030】 または、保持部2において、繊維束4Bと保持材5を加圧し、または加熱し加圧するエンボス加工を施し、保持部2と繊維束4Bに機械的な圧縮力を与えて接合してもよい。また前記水溶性接着剤による接着と、前記エンボス加工とを併用してもよい。 【0031】 清掃用品1の清掃部3に設けられた繊維束4Bは、トウ4Aと同様に繊維どうしが密着した集合状態を維持したブラシを形成している。このブラシ部は剛性が高く弾力性に富んでいるため、この繊維束4Bのブラシで、水洗トイレットの便器の周辺の床面などのような乾燥した部分を拭き払うようにして清掃すると、床面などに落ちている体毛や綿埃などの埃やゴミが繊維4の間に絡められて除去される。 【0032】 また、前記清掃用品1の清掃部3によって水洗トイレットの便器の内面などを清掃する際に、清掃部3に水を含ませると、繊維4が水分を吸収し繊維長が短くなるように収縮し、繊維の一部が溶解して繊維どうしが接着され、PVA樹脂の繊維が高密度の塊体に変体する。この塊体は、多量の水分を吸収しているとともにスポンジのようにクッション性を呈する。 【0033】 水分を吸収したPVA樹脂繊維の塊体で便器の表面などを擦ると、高密度で且つクッション性を呈する塊体が便器表面などに密着し、またクッション性によりその密着面積を広くできる。この塊体で便器表面などを擦ることにより前記表面に付着した汚れを除去できる。またPVA樹脂繊維の塊体を便器表面などに押圧すると、塊体に含まれている水分が、塊体と便器表面との間に浸出し、この水分で、便器表面などにこびり付いている汚れを効果的に除去できる。 【0034】 清掃後に、清掃用品1を便器内に廃棄し、洗浄水で清掃用品1を流すと、多量の水が与えられることで、保持材5と繊維束4B(PVA樹脂の集合体)とが剥がれ、繊維束4B(PVA樹脂の集合体)が水中で分散し、配管に詰まることなく浄化槽内へ流れ、浄化槽に至る途中、または浄化槽内で繊維束4Bが溶解する。さらに保持材5も繊維どうしがばらばらになって分解される。 【0035】 このように、前記清掃用品1は、床面などの乾燥した部分を清掃したときにブラシによる清掃効果を発揮でき、乾燥している箇所の清掃を完了した後に、湿潤状態にして便器の汚れを効果的に除去できる。1つの清掃用品1で便器およびその周辺の清掃を完了でき、しかも清掃後は水洗トイレット内に廃棄できる。 【0036】 前記清掃部3に使用される繊維4を構成する湿潤収縮性樹脂は、親水性で水分を吸収したときに収縮し、繊維どうしが密着して繊維の塊体を形成できる水溶性樹脂または水膨潤性樹脂であればどのようなものでも使用できる。また生分解性の樹脂を用いることが好ましい。例えば、熱可塑性効果のある分子構造とした変性ポリビニルアルコール樹脂を使用することができる。またデンプン繊維、アルギン酸繊維なども使用可能である。清掃部3に使用される繊維4は、水分を自重の3倍以上吸収できるもので、前述のように、水温20℃のイオン交換水を自重の3倍吸収したときに繊維長が20%以上減少するものが好ましい。 【0037】 前記のように水分を自重の3倍以上含み、水温20℃のイオン交換水を自重の3倍含んだときに繊維長が20%以上減少する樹脂を使用することにより、湿潤状態で繊維が集合して塊体となり、クッション性を呈して、便器表面などを拭き取りやすいものとなる。 【0038】 図4ないし図9は本発明の他の実施の形態の水解性の清掃用品を示す斜視図である。 図4に示す第2の実施の形態の水解性の清掃用品21は、PVA繊維のトウを図2(A)に示すトウ4Aの2倍の長さに切断し、このトウ4Aを繊維と直交する方向へ広げて繊維束4Dを形成する。この繊維束4Dをその長さ寸法の半分の位置で折り曲げて、ループ部24を形成する。繊維束4Dの端部どうしを合わせて水溶性接着剤で接着し、さらに、繊維束4Dの端部を保持材5で覆い、保持材5と繊維束4Dとを水溶性接着剤で接着して、保持部22を形成している。繊維束4Dを折り曲げたループ部24が清掃部23の先部に位置している。 【0039】 清掃用品21は、図4の状態で使用され、または、図3(B)と同様に、図4に示すものが複数個重ねられ、保持材5どうしが水溶性接着剤で接着されて清掃用品として使用される。図4に示す清掃用品21は、清掃部23の先部に繊維束4Dのループ部24が現れているため、このループ部24で乾燥状態の床面などを清掃することができる。 【0040】 図5は本発明の第3の実施の形態の水解性の清掃用品31を示している。この清掃用品31は、図2(A)に示すPVA繊維が円柱状に集合したトウ4Aが使用されている。このトウ4Aの一方の端部の周囲に保持材5が巻かれて水溶性接着剤で接着されて保持部32が形成されている。保持部32においてトウ4Aが保持材5で巻かれていることにより、ホルダに装着するまでの間にトウ4Aを構成する繊維4がばらばらに分離するのを防止できる。この清掃用品31を保持するホルダは、図1に示す支持部12と押さえ部13の代わりに、対向する支持面が円筒形状の支持部および押さえ部が使用される。 【0041】 図5に示す清掃用品31は、PVA樹脂の繊維4が集合して圧縮されて繊維4どうしが物理的に密着したトウ4Aで清掃部33が形成されているため、清掃部33の剛性が高く、床面などの乾燥している箇所を拭き払うときに、ゴミや埃を効果的に除去することができる。この清掃作業の途中で、清掃部33のトウ4Aに外力が作用してトウ4Aを構成している繊維4がほぐれて、さらにブラシとして最適な状態となる。 【0042】 また、清掃部に図5に示すトウ4Aを複数個並べ、この複数個のトウ4Aの基部を保持材5で固定して、複数の円柱状のブラシ部が形成された清掃用品を構成することも可能である。 【0043】 図6は本発明の第4の実施の形態の水解性の清掃用品41を示す斜視図である。この清掃用品41は、清掃部43が、PVA樹脂の繊維束4Dと水解性のシート44とで構成されている。繊維束4Dは、図4の清掃用品21に使用されているものと同じである。 【0044】 水解性のシート44は、シートパルプと称されるものであり、パルプ繊維が積層されてシート状に加圧されて形成されている。このシートパルプはパルプ繊維の水素結合力によりシート形状を保っている。あるいはPVAなどの水溶性接着剤でパルプ繊維どうしが接着されているものであってもよい。シートパルプは、保持材5として使用される水解紙(目付けが10〜30g/m2程度)に比べて、繊維目付けが十分に大きいものであり、シートパルプの目付けは500〜1000g/m2程度である。シートパルプで形成された水解性のシート44は、目付けが大きく密度も高く剛性が高い。 【0045】 この清掃用品41は、トウを幅広に広げた繊維束4Dに水解性のシート44を挟んで、繊維束4Dを折り曲げて形成されるものであり、繊維束4Dのループ部24が水解性のシート44の下辺44aの外側に位置している。繊維束4Dの端部は、水解性のシート44の上辺44bに揃えられて、シート44と繊維束4Dとが水溶性接着剤で接着され、さらに繊維束4Dが保持材5で覆われて、保持材5と繊維束4Dとが水溶性接着剤で接着されている。また前記接着と併用して、あるいは前記接着の代わりとして、シート44と繊維束4Dおよび保持材5を重ねた状態で、エンボス加工で加圧し、あるいは加熱して加圧し、保持部42の形状を保つようにしてもよい。 【0046】 この清掃用品41は、PVA樹脂の繊維4で形成された繊維束4Dがシート44で支えられるため、乾燥状態での清掃と湿潤状態での清掃の双方において、清掃部43が剛性を有し、清掃部43を床面や便器などの被清掃部に対して強く擦り付けることが可能になる。使用後に水洗トイレット内に廃棄すると、保持材5による拘束が解かれ、清掃用品41は、繊維束4Dとシート44および保持材5に分離し、それぞれが水中で分解される。 【0047】 なお、図3(B)に示す清掃用品1や図5に示す清掃用品31においても、PVA樹脂の繊維4と共に、前記水解性のシート(シートパルプ)44を併用することが可能である。または、前記シート44の代わりに、繊維長が20mm以下の繊維(例えばパルプ繊維)で立体的に形成された水解性のブロックを使用することも可能である。この水解性のブロックは、繊維を圧縮して水素結合力で繊維どうしを結合させたもの、あるいは水溶性バインダーで繊維どうしを接合したものである。 【0048】 図7は本発明の第5の実施の形態の水解性の清掃用品51を示す斜視図である。この清掃用品51は、水を含んだ湿潤状態において膨潤し収縮する湿潤収縮性樹脂で形成されたフィルム54が使用されている。このフィルム54は、水分を吸収して樹脂が厚み方向へ膨潤する結果、フィルムの面積が減少するように収縮する。このフィルム54は、前記繊維4と同じPVA樹脂などで形成されたものであり、水分を自重の3倍以上含むことができ、また水温20℃のイオン交換水を自重の3倍含んだときに、フィルムの少なくとも一方向の長さが20%以上減少するものである。または面積が20%以上減少するものである。 【0049】 前記フィルム54は円柱状にしっかり強く巻かれ、保持部52おいて、その外周に保持材5が巻かれ、保持材5とフィルム54とが水溶性接着剤で接着されている。清掃部53では、円柱状に巻かれたフィルム54が互いに接着されておらず、自由に動けるようになっている。 【0050】 この清掃用品51は保持部52がホルダに装着されて保持される。この清掃用品51を保持するホルダは、図1に示す支持部12と押さえ部13の代わりに、対向する支持面が円筒形状の支持部および押さえ部が使用される。清掃部53では、フィルム54が多重に巻かれて密度が高くなっているため、フィルム54によって床面などの乾燥している被清掃部のゴミや埃を除去することができる。便器内の清掃時にフィルム54が水で濡れると、フィルム54が膨潤して収縮し、フィルム54どうしが接着されてPVA樹脂が集合して塊体となる。この塊体は、前記繊維束が湿潤したときの塊体と同様に、多くの水を含んでクッション性を呈し、便器などに付着した汚れを効果的に除去することができる。 【0051】 図8は本発明の第6の実施の形態の水解性の清掃用品61を示す斜視図である。この清掃用品61は、図7と同様のフィルム54が円柱状に巻かれ、保持部62において、外周に保持材5が巻かれて水溶性接着剤で接着されている。清掃部63では、円柱状に巻かれたフィルム54が、その巻き軸に沿う方向へ切り込まれて、複数の切り込み64が形成されている。その結果、清掃部63では、フィルム54が多数の短冊状片に分離されてブラシ部65が形成されている。なお、切り込み64は保持部62まで延びてない。したがって、ホルダに装着する前に、短冊状片がばらばらに分離することはない。 【0052】 または、帯状のフィルム54に一定のピッチの切り込みを形成して、帯状のフィルム54に多数の短冊状片を形成し、その後にフィルム54を円柱状に巻いて清掃部63を構成してもよい。 【0053】 図8に示す清掃用品61は、清掃部63で床面などの乾燥した部分を清掃するときに、ブラシ部65を構成しているフィルム54の短冊状片によって、ゴミや埃を払うことができる。またこの清掃用品61を保持するホルダは、図1に示す支持部12と押さえ部13の代わりに、対向する支持面が円筒形状の支持部および押さえ部が使用される。 【0054】 図9は本発明の第7の実施の形態の水解性の清掃用品71を示す斜視図である。この清掃用品71は、フィルム54が複数枚重ねとなるように折り畳まれ、その基部に保持材5が巻かれて水溶性接着剤で接着され、平坦な形状の保持部72が形成されている。 【0055】 また、図9に示す清掃用品71において、フィルム54を折り畳むのではなく、長方形状の多数のフィルム54を重ねて束ねて清掃部73を形成してもよい。この場合もフィルム54に複数の切り込みを入れて、多数の短冊状片を形成してブラシ状とすることが可能である。 【図面の簡単な説明】 【0056】 【図1】本発明の第1の実施の形態の水解性の清掃用品がホルダに保持された状態を示す斜視図、 【図2】(A)(B)は第1の実施の形態の水解性の清掃用品の製造過程を順に示す斜視図、 【図3】(A)(B)は第1の実施の形態の水解性の清掃用品の製造過程を順に示す斜視図であり、(B)は完成後の清掃用品を示す、 【図4】第2の実施の形態の水解性の清掃用品を示す斜視図、 【図5】第3の実施の形態の水解性の清掃用品を示す斜視図、 【図6】第4の実施の形態の水解性の清掃用品を示す斜視図、 【図7】第5の実施の形態の水解性の清掃用品を示す斜視図、 【図8】第6の実施の形態の水解性の清掃用品を示す斜視図、 【図9】第7の実施の形態の水解性の清掃用品を示す斜視図、 【符号の説明】 【0057】 1 清掃用品 2 保持部 3 清掃部 4 湿潤収縮性樹脂の繊維 4A トウ 4B,4D 繊維束 10 ホルダ 12 支持部 13 押さえ部 21,31,41,51,61,71 清掃用品 22,32,42,52,62,72 保持部 23,33,43,53,63,73 清掃部 44 水解性のシート 54 湿潤収縮性樹脂のフィルム 64 切り込み 65 ブラシ部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000115108 【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社 【住所又は居所】愛媛県四国中央市金生町下分182番地
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| 【出願日】 |
平成17年5月13日(2005.5.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083806 【弁理士】 【氏名又は名称】三好 秀和
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| 【公開番号】 |
特開2006−314624(P2006−314624A) |
| 【公開日】 |
平成18年11月24日(2006.11.24) |
| 【出願番号】 |
特願2005−141435(P2005−141435) |
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