| 【発明の名称】 |
サイクロン集塵装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】高橋 辰巳
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| 【要約】 |
【課題】電気掃除機のフィルターは、ホコリやゴミ(以後ダストという)吸入により目詰まりを起こすと清掃に手間がかかり、新品と交換すれば費用もかかる。そこで、電気掃除機のフィルターのダスト負担を軽減する小型の集塵装置を提供する。
【解決手段】吸入したダスト混じりの空気を円筒缶状のダスト分離室10内に導いて旋回流を発生させ、この遠心力によりダストを分離してダスト回収室13に送り捕集するサイクロン集塵装置で、それ自体はフィルターもモーターも内蔵せず家庭用電気掃除機の吸気パイプに装着して使用する小型軽量の単体式集塵装置である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 両端を雌雄のテーパー状とした単位吸気パイプにおいて、吸気上流側通路を閉鎖した部位から先端を閉塞しダスト分離室内壁直近側面に噴出口を設けたバイパス吸気管を、円筒缶状のダスト分離室上部側面を貫通して分離室内部まで導くとともに、ダスト分離室下部側面にダスト排出口を設け、ダスト排出口に直結して着脱可能なダスト回収室を装着し、ダスト分離室天井中央部にバイパス排気管を貫通装着して単位吸気パイプ下流側に連結したことを特徴とするサイクロン集塵装置。 【請求項2】 ダスト分離室下部側面に設けたダスト排出口の吸気旋回流下流側の切り欠き部に絡まり防止R部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のサイクロン集塵装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明はサイクロン方式を採用しない従来型電気掃除機に装着して使用する小型軽量のサイクロン集塵装置に関するものである。 【背景技術】 【0002】 現在、電気掃除機は、吸気口から吸入したダストを含む空気を吸気パイプ、サクションホースを経由してモーター部を有する掃除機本体へ導き、フィルターによりダストを濾過・捕集する方式が一般的である。 【0003】 この方式を採用する掃除機は、当然のことながら、ゴミやホコリなど(以後ダストという)の吸引によって溜まるダストを捨てる必要があり、同時にダスト付着により目詰まりを起こすフィルターを取り出し棒状のものではたいたり、圧搾空気を吹きかけたり、流水をかけてダストを洗い流すなどして除去する、あるいはフィルターごと新しいものと交換するなどしなければ、掃除機としての機能を保持し続けることができないものである。 【0004】 こうした従来型電気掃除機のわずらわしさを軽減するものとして、サイクロンの原理を利用して、吸入した空気に含まれるダストを旋回流によって遠心分離して捕集するサイクロン式集塵機が研究されている。 【0005】 本件出願のサイクロン集塵装置も上記サイクロン方式を利用してダストを分離・捕集するものであるが、現在出願されている類似のサイクロン集塵方式を利用した掃除機につき、本件出願の発明との比較を試み、本件出願発明の特異性を明確にしたい。 【0006】 特開2003−38397号公報に記載の「電気掃除機」(以下本案という)は、集塵室内に吸入されたダストを含む空気が円筒形容器内を旋回する一方、同容器内のフィルター装着の吸引筒に捕集されたダストを回転ブラシにより掻き落とし、テーパー管を経由してその下に位置する集塵室内部に溜めるというものである。本案を本件出願の発明と比較検討するに、本案がサイクロン式集塵部と称する空間は、空気の旋回流により遠心力でダストを分離・除去するというよりも、ダスト混じりの空気をフィルター装着の吸引筒に噴射してダストを捕集し、それをブラシによって掻き落とすという、サイクロン原理を十分に活用していない方法に頼っているように思われる。これに対し本件出願の集塵装置は、円筒状のダスト分離室に噴出されたダスト混じりの空気が円筒内を円周に沿って旋回することにより、ダストを遠心力で分離室外にはじき飛ばすことでダストを捕集するものである。さらに、本案では円筒形容器内の吸引筒フィルターおよび旋回流でダストを捕集することをねらっているのに対し、本件出願発明の集塵室(ダスト分離室)には本案のようなフィルターは存在せず、サイクロン方式でダストの大部分を捕集し、補修しきれなかった残りのダストを掃除機本体のフィルターで完全に捕集しようとするものである。以上の2点で本案は本件出願の発明とは基本的に異なるものである。 【0007】 特開2004−24887号公報に記載の「電気掃除機」(以下本案という)は、吸気パイプのスイッチ付近にサイクロン集塵室を装着してダストを分離し、大小2種類のダストに分けて捕集するものである。説明によれば、空気が旋回する第1集塵室内の底部に大きなダストを溜め、さらにその下の隔壁で仕切られた第2集塵室に細かいダストを溜めることになっているが、吸気が高速で旋回している第1集塵室内のさして離れていない場所にダストが滞留することがはたして可能かを考えるとき、理論的に相当の無理があるといわざるを得ないし、ましてや細かいダストが第2集塵室内に入り込む余地はさらに少ないと思われる。結果としてダストは排出口入り口に装着したフィルターに捕集され、フィルターはすぐにダストで目詰まりを起こしてその役を果たせなくなるだろうことが容易に推察される。吸気が旋回する集塵室内からダストを遠心力によって他室に集める本件出願の発明とは根本的に異なる点である。 【0008】 特開2004−249068号公報に記載の「真空掃除機のサイクロン集塵装置」(以下本案という)は、集塵室内で吸気の旋回流を発生させることにより遠心力が働いてダストを分離し、集塵室の下部に連なる長尺のダストカップにダストを溜め、排出口から出ようとする残存ダストはホコリ叩き付きのフィルターによって捕集しダストカップ下部に落とす構造を有する装置である。本案はサイクロン装置により分離したダストを同じ室内のダストカップに溜めるのに対し、サイクロン集塵室(ダスト分離室)とダストの溜め置き場(ダスト回収室)とを完全に分離して、一度溜めたダストが排出口に戻るのを防止している本件出願発明とは異なるものである。本案はダストを集塵室内のフィルターですべて捕集するのに対し、本件出願発明はダスト分離室には一切のフィルターを装着せず、一部の細かいダストを含む吸気のみを掃除機本体のフィルターで濾過し捕集するという点で異なる。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0009】 電気掃除機は室内のゴミやほこりを周囲にまき散らさずに取り除く清掃用具としてたいへん優れた便利なものである。ところが、こうしたダストを濾過するフィルターが目詰まりしてくると吸引能力が落ちてくる。このためフィルターを掃除するとか、新しいフィルターと交換するなどして吸引力の改善をはかる必要が出てくるが、フィルターの掃除はたいへん手間がかかる上に周囲にほこりなどを発散して不衛生である。またフィルターへのダストの溜まり具合が外側から見てはわからず、フィルター交換時期を予測しがたいのも困る。そこで本件出願の発明では、現在使用されている電気掃除機に簡単に取り付けることができ、掃除機本体のフィルターの掃除・交換を極端に減らすことができ、しかもダストを捨てる時期が外側から見てわかるサイクロン集塵装置を提供するものである。 【課題を解決するための手段】 【0010】 上記の課題を達成するために請求項1に記載の発明は、両端を雌雄のテーパー状とした単位吸気パイプにおいて、吸気上流側通路を閉鎖した部位から先端を閉塞しダスト分離室内壁直近側面に噴出口を設けたバイパス吸気管を、円筒缶状のダスト分離室上部側面を貫通して分離室内部まで導くとともに、ダスト分離室下部側面にダスト排出口を設け、ダスト排出口に直結して着脱可能なダスト回収室を装着し、ダスト分離室天井中央部にバイパス排気管を貫通装着して単位吸気パイプ下流側に連結したことを特徴とするサイクロン集塵装置である。 【0011】 この発明は一般家庭で日常使用している電気掃除機の吸気パイプ部分に取り付けて使用する集塵装置を「単体」として提供するものである。従来の掃除機が有する吸引、フィルターによるダスト捕集、排気という本来の機能はそのまま利用し、サイクロン集塵装置をダスト捕集の主役として位置づけ、掃除機の持つ本来の機能を一段とアップさせることをねらっている。つまり、この装置単体に「掃除」という機能を全うする役割は持たせず、あくまでも通常の掃除機本体と合体して初めて掃除機能を発揮するものである。 【0012】 本集塵装置は、掃除機の吸気パイプに接続する連結用単位吸気パイプ、そこから吸気を集塵装置内に導くバイパス吸入管、集塵装置、ダスト回収室、排気を吸気パイプに戻すバイパス排気管とで構成される。連結用単位吸気パイプ内には仕切りを設け、バイパス吸入管とバイパス排気管が直接連結しないようにしている。 【0013】 本集塵装置は、電気掃除機の吸気パイプにはめ込んで使用するものであるが、はめ込み方法はパイプ先端をテーパーにしているため、すべての掃除機への適用が可能である。 【0014】 ダスト分離室の天井中央部を貫通して装着されたバイパス排気管と分離室内壁との間隔は、狭い方が装置がコンパクトになり取り扱いやすいが、狭すぎると排気管へのダスト吸入率が増えてよくないので適度の間隔が望ましい。 【0015】 ダスト回収室は、ダスト分離室最下部の円周上に設けた排出口部分でダスト分離室と直結しており、排出口を出た後はダスト回収室内に自然落下する。ダスト回収室の形状は、図1に示すように排出口付近に排出用スペースを確保した円筒状のものでもよいし、密閉が保ちやすく着脱しやすいものであれば直方体、逆円錐体、三角柱、四角柱その他形状の如何を問わない。サイズ、体積の大小はダストの保持量とダスト除去頻度に影響を及ぼすが、基本的には自由に設定できる。 【0016】 ダストが溜まるダスト回収室内部を外側から見えるようにすれば、ダストを捨てる時期を知る上で非常に便利であり、一部または全部を透明または半透明にするのが望ましい。ダスト分離室についても、ダスト排出口の状態等がチェックできるように、一部または全部を透明または半透明にすることができる。 【0017】 本サイクロン集塵装置は、バイパス排気管側からの空気吸引によりバイパス吸入管から噴出される空気の旋回流が効果的に働く機構であり、ダスト分離室およびダスト回収室はバイパス吸気管、バイパス排気管以外の部分では密閉されていることが望ましい。 【0018】 ダスト回収室に入るダストは、ある程度溜まった時点で捨てる必要があるため容器は着脱可能なものとする。装着方法は、天井部分と容器部分にネジを切って回してはめ込む方法、ワンタッチで押し込む方法、てこなどを利用した治具で留める方法などいずれでもよいが、器物などに当たった場合のショックではずれ落ちない方法が要求される。 【0019】 請求項2に記載の発明は、ダスト回収室下部に切り欠いたダスト排出口の片側、すなわち吸気旋回流の下流側に当たる排出口切り欠き部に絡まり防止R部を設けたことを特徴とするものである。 【0020】 掃除機の吸込口体から吸入されたゴミ、ホコリなどのダストは空気と一緒にダスト分離室に入り旋回流となる。やがて旋回流によりダストは分離室下部のダスト排出口からダスト回収室へ放出されるが、ダストに混じっている糸くずや毛糸などの長い繊維類は排気口の切り欠き部に引っかかりやすく、一つが引っかかると次々と繊維が絡みつき排出口を塞いでしまい排出がうまく機能しなくなるおそれがある。これを防止するためにダスト排出口の鋭い切り欠き部に丸みを帯びた絡まり防止R部を装着することにより、繊維は引っかかることなくスムーズにダスト回収室に入っていくことができる。 【発明の効果】 【0021】 サイクロン集塵装置のダスト回収室にダストが溜まれば、この部分を取り外して袋などに捨てるだけでよく、従来型の電気掃除機が目詰まりしているフィルターを取り出して棒ではたいたり、水洗いしたり、あるいは新しいフィルターと交換しなければならないのに比べて、手間や費用が極端に少なくて済む。ダスト回収室が汚れても水ですすげば簡単にダストを洗い流せるため、不衛生になりがちなダスト回収室を衛生的に保つことが可能である。 【0022】 本サイクロン集塵装置は構造が非常に簡単であり、かつ装置内にはダストを濾過するフィルターを一切使用していないため、ダストでフィルターが目詰まりして機能低下を招くようなことがなく故障も少ない。 【0023】 床にこぼれた水を従来型の掃除機で吸入すると、フィルターの隙間に水が詰まりダスト濾過機能が働かなくなるが、本集塵装置を使用すれば水であっても遠心分離されてダスト回収室に捕集され、水が掃除機本体に送られることはない。従来型掃除機が本集塵装置の使用によって水も掃除できる掃除機に変身するという優れた特長を持っている。 【0024】 ダストの溜まり具合が目で見てよくわかるので、ダストを捨てる時期がよくわかる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0025】 以下、本発明を実施するための最良の形態について、図1〜図4を参照しながら説明する。図1は発明の内部構造を示す斜視説明図、図2は本発明の吸気の流れを示す側面説明図、図3は本発明の吸気の流れを示す平面説明図、図4は本発明の電気掃除機への取り付け部位を示す概略図である。 【0026】 本発明のサイクロン集塵装置3を使用するときは、図4のごとく電気掃除機の吸気パイプ2へ本装置をセットする。 【0027】 図1を参照してサイクロン集塵装置の機能を説明すれば、掃除機本体5のモーター駆動により、吸込口体1から吸引されたダスト混じりの空気は、吸気パイプ2を通り本装置の吸気パイプ上流側6に入り、仕切り板7により進路をバイパス吸気管8に変更されてダスト分離室10内部に入る。 【0028】 バイパス吸気管8は先端部分が塞がれており、代わりにダスト分離室10内壁直近のパイプ側面に設けた噴出口9から、吸気がダスト分離室10の円周接線方向に勢いよく排出される。この連続した吸気の排出により円周方向に旋回流が生じ、ダストは遠心力によりダスト分離室10の内壁面近くを旋回する。 【0029】 旋回するダストは次第にダスト分離室10下部に移動し、遠心力により側面に設けたダスト排出口11から直結するダスト回収室13に放出される。ダスト回収室13内部に入ったダストは旋回流の影響を受けなくなり、勢いを失って底部に自然落下して堆積ダスト16となって溜まる。 【0030】 一方、ダスト分離室10内に発生する旋回流はダストを遠心力で内壁面近くに押しやるため、分離室中央付近はほとんどダストがない状態となる。天井中央部に貫通装着されたバイパス排気管14はこれを吸入し、吸気パイプ下流側15ならびにサクションパイプ4を経由して掃除機本体5に送られて機外に排出される。 【0031】 吸気パイプ上流側6、バイパス吸気管8、ダスト分離室10、ダスト回収室13、バイパス排気管14、吸気パイプ下流側15から成る本発明のサイクロン集塵装置3内にはフィルターの装着は一切なく、遠心力の力だけでダストを分離・捕集する。しかし、ごく細かいダストの一部は分離されきれずにバイパス排気管14から吸入されて掃除機本体5へと流れていくものもある。それらの細かいダストは、掃除機本体5が本来有するフィルターにより濾過され捕集されることになる。 【0032】 床にこぼれた水を吸込口体1から吸引した場合、水を含んだ吸気はダスト同様ダスト分離室10に入り、旋回により分離された水は下部の排出口11からダスト回収室13に入り捕集される。本サイクロン集塵装置3がなければ掃除機本体まで水が直に送られてフィルターの濾過機能が損なわれるところであるが、本装置の装着によりその心配はない。 【0033】 ダスト回収室13には外側から内部の様子が見える材質が使用されており、ある程度溜まったダストは適宜捨てることができる。また着脱自在のダスト回収室13はダスト処分が容易かつすばやくできる。 【0034】 図3に説明のダスト分離室10下部のダスト排出口11には、吸気の旋回流の下流側に当たる切り欠き部に絡まり防止R部12が装着されている。これにより、吸入されたダストの中に糸くずや毛糸くずなどの長い繊維が含まれていても、繊維はダスト排出口11に絡まることなくダスト回収室13に放出される。 【0035】 本サイクロン集塵装置3を装着した掃除機で、例えばベッドの下など高さの低い隙間に吸込み口体1を入れて掃除しようとすると、本装置が邪魔になり吸気パイプ2を床面すれすれまで下げることができない。この場合、サイクロン集塵装置3は吸気パイプ2を軸に360度回転させることができるので、吸気パイプ2の上側に装置を位置させて使用すれば問題はない。 【図面の簡単な説明】 【0036】 【図1】 本発明一実施例の内部構造を示す斜視説明図である。 【図2】 本発明一実施例の吸気の流れを側面方向から見た説明図である。 【図3】 本発明一実施例の吸気の流れを平面方向から見た説明図である。 【図4】 本発明の電気掃除機への取り付け部位を示す概略図である。 【符号の説明】 【0037】 1 吸込口体 2 吸気パイプ 3 サイクロン集塵装置 4 サクションホース 5 掃除機本体 6 吸気パイプ上流側 7、7’ 仕切り板 8 バイパス吸気管 9 噴出口 10 ダスト分離室 11 ダスト排出口 12 絡まり防止R部 13 ダスト回収室 14 バイパス排気管 15 吸気パイプ下流側 16 堆積ダスト
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| 【出願人】 |
【識別番号】592204716 【氏名又は名称】高橋 辰巳
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| 【出願日】 |
平成16年12月27日(2004.12.27) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2006−181323(P2006−181323A) |
| 【公開日】 |
平成18年7月13日(2006.7.13) |
| 【出願番号】 |
特願2004−382901(P2004−382901) |
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