| 【発明の名称】 |
食器洗い機 |
| 【発明者】 |
【氏名】宮内 隆 【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内
【氏名】木村 恭介 【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内
【氏名】中山 哲也 【住所又は居所】大阪府門真市松葉町2番7号 松下ソリューションテクノロジー株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】食器カゴを洗浄槽内から昇降移動できるようにした食器洗い機を提供する。
【解決手段】洗浄槽3の内壁に食器カゴを昇降移動させる内側リンク21を配設し、洗浄槽3の外壁に内側リンクを駆動する外側リンク22を配設し、外側リンク22を駆動機構31によって駆動する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前方に開口する本体内に、上方に開口する洗浄槽を前方開口部から引き出し自在に収容し、洗浄槽内に食器類を収納する食器カゴを装着してなる食器洗い機であって、前記洗浄槽内に前記食器カゴを鉛直方向に昇降移動させる食器カゴ昇降手段が設けられ、洗浄槽の外面に前記食器カゴ昇降手段を駆動する昇降駆動手段が設けられてなることを特徴とする食器洗い機。 【請求項2】 食器カゴ昇降手段は洗浄槽の内側面に配設され、昇降駆動手段は洗浄槽の前記食器カゴ昇降手段に対向する外側面に配設され、洗浄槽の側壁を貫通して昇降駆動手段による駆動力を食器カゴ昇降手段に伝達する駆動力伝達手段が設けられてなる請求項1に記載の食器洗い機。 【請求項3】 食器カゴ昇降手段は洗浄槽の左右両内側面に配設され、昇降駆動手段は洗浄槽の前記食器カゴ昇降手段と対面する両外側面に配設され、洗浄槽の左右両側壁を貫通して昇降駆動手段による駆動力を食器カゴ昇降手段に伝達する駆動力伝達手段が設けられてなる請求項1又は2に記載の食器洗い機。 【請求項4】 駆動力伝達手段は、シール構造を介して洗浄槽の側壁を貫通する請求項2又は3に記載の食器洗い機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、キッチンカウンタ下などにビルトインされ、本体から上方に開口した洗浄槽を引き出して食器類を出し入れするプルオープン型の食器洗い機に関するものである。 【背景技術】 【0002】 キッチンカウンタ下にビルトインされた食器洗い機の洗浄槽に食器類を出し入れするとき、洗浄槽の食器類収納位置はキッチンカウンタ面より低い位置になるため、食器洗い機の設置高さが低くなるに従って食器類の出し入れに際して腰を屈める必要が生じる。特に、シンク下に食器洗い機を設置した場合には洗浄槽の位置は低い位置になり、食器類の出し入れに際して腰を屈める度合いが大きく苦痛を伴う。同様に2台の食器洗い機を2段重ねに配置して処理容量を大きくした食器洗い機では、下段側の食器洗い機の洗浄槽は床面に近い位置になり、下段側の食器洗い機に対して食器類を出し入れするときには、屈み込んだ姿勢になることが強いられる。 【0003】 このような低い位置にある洗浄槽に対しての食器類の出し入れや残菜フィルタ等の清掃作業を容易に行い得るようにするために、洗浄槽の前面を扉体として下方に開くフロントオープン型の食器洗い機においては、開いて水平状態になった扉体上に食器類を収納する食器カゴを洗浄槽内から引き出しできるように構成し、昇降機構によって食器カゴを上昇させ得るようにした食器洗い機が提案されている(特許文献1参照)。 【特許文献1】特開10−179495号公報(第2〜3頁、図1) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかしながら、上方に開口する洗浄槽を本体の前方開口部から前方に引き出して洗浄槽の上方を開放して食器類を出し入れするプルオープン型の食器洗い機では、食器カゴを水平方向に移動させることは不可能であり、食器カゴを昇降移動させるには洗浄槽内に昇降機構を配設する必要がある。しかし、洗浄槽の内側底面には回転しながら洗浄水を噴射する洗浄ノズルや残菜フィルタ、ヒータなどが配設されており、外側底面には給排水の配管などが配設されているため昇降機構を配設する余地はない。 【0005】 また、食器カゴを昇降移動させるために昇降機構を設けると、洗浄槽の有効利用容積を縮小させることになりかねず、食器洗い機が徒に大型化する恐れがある。 【0006】 本発明が目的とするところは、洗浄槽の有効利用容積の縮小を極力抑えつつ食器カゴを昇降移動させることを可能にしたプルオープン型の食器洗い機を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0007】 上記目的を達成するための本発明は、前方に開口する本体内に、上方に開口する洗浄槽を前方開口部から引き出し自在に収容し、洗浄槽内に食器類を収納する食器カゴを装着してなる食器洗い機であって、前記洗浄槽内に前記食器カゴを鉛直方向に昇降移動させる食器カゴ昇降手段が設けられ、洗浄槽の外面に前記食器カゴ昇降手段を駆動する昇降駆動手段が設けられてなることを特徴とする。 【0008】 上記構成によれば、洗浄槽の内部には食器カゴを昇降させる食器カゴ昇降手段だけを配設しているので、洗浄槽の有効容積が昇降機構の配設によって縮小されることが少なく、前記食器カゴ昇降手段を駆動する昇降駆動手段は洗浄槽の外面に配設しているので、機械的な回転、摺動構成要素や電気的構成要素などが水や異物に曝されることがなく、衛生的にも機械的構成要素を洗浄槽内に配設する好ましくない構成を設けることなく食器カゴの昇降移動が実現される。 【0009】 上記構成において、食器カゴ昇降手段は洗浄槽の内側面に配設され、昇降駆動手段は洗浄槽の前記食器カゴ昇降手段に対向する外側面に配設され、洗浄槽の側壁を貫通して昇降駆動手段による駆動力を食器カゴ昇降手段に伝達する駆動力伝達手段が設けられているので、洗浄ノズルや残菜フィルタ、更には給排水配管などが配設されて余地がない洗浄槽の底面に昇降機構を設ける必要がなく、必要不可欠な構成要素の構築に支障を及ぼすことなく食器カゴの昇降機構を構成することができる。 【0010】 また、食器カゴ昇降手段は洗浄槽の左右両内側面に配設され、昇降駆動手段は洗浄槽の前記食器カゴ昇降手段と対面する両外側面に配設され、洗浄槽の左右両側壁を貫通して昇降駆動手段による駆動力を食器カゴ昇降手段に伝達する駆動力伝達手段が設けられているので、洗浄槽の構成要素の配設が少ない左右両側面を利用して食器カゴの昇降機構を構成することができる。 【0011】 また、駆動力伝達手段は、シール構造を介して洗浄槽の側壁を貫通させることにより、洗浄水や乾燥用空気を循環させるため密閉性が要求される洗浄槽から水や空気が漏れることがない。 【発明の効果】 【0012】 本発明によれば、食器カゴを昇降移動させる昇降機構を構成するために、洗浄槽の内部には食器カゴを昇降させる食器カゴ昇降手段だけを配設しているので、洗浄槽の有効容積が昇降機構の配設によって縮小されることが少なく、前記食器カゴ昇降手段を駆動する昇降駆動手段は洗浄槽の外面に配設しているので、機械的な回転、摺動構成要素や電気的構成要素などが水や異物に曝されることがなく、衛生的にも機械的構成要素を洗浄槽内に配設する好ましくない構成を設けることなく食器カゴの昇降移動が実現される。従って、洗浄槽の有効容積を縮小することを抑えて食器カゴの昇降移動を可能とした食器洗い機を提供することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 以下、添付図面を参照して本発明を具体化した実施形態について説明する。尚、本実施形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の構成を限定するものではない。 【0014】 図1は、キッチンカウンタ50に設けられたシンク51の下に実施形態に係るプルオープン型の食器洗い機1をビルトインした状態を模式的に示すもので、本体4から洗浄槽3を引き出した状態を示している。食器洗い機1は、キッチンカウンタ50の下方に設置された本体4内に洗浄槽3を収容して構成され、洗浄槽3はレール9を摺動して本体4の前面開口部から前方に引き出すことにより上方が開放されるので、洗浄槽3内に配設された食器カゴ5に対して食器類を出し入れすることができる。 【0015】 食器類の出し入れに際し、食器カゴ昇降駆動機構2により食器カゴ5を上昇移動させると、食器カゴ5に対して食器類を出し入れする作業が容易となる。特に、図示するように食器洗い機1をシンク51の下に設置した場合などのように設置位置が低くなるに従って食器カゴ5から食器類を出し入れするのに腰を屈める苦痛を伴うことが多くなるが、食器カゴ5を上昇させることにより食器類の出し入れ作業や洗浄槽3内の清掃作業等をより容易にすることができる。また、食器カゴ昇降駆動機構2による食器カゴ5の昇降位置は可動範囲内で任意に設定することができるので、食器洗い機1の設置高さ位置や作業者の身長や好みに合わせて任意高さ位置に上昇させることができる。 【0016】 前記食器カゴ昇降駆動機構2は、図2に示すように、洗浄槽3の左右両内側面に配設された一対の内側リンク(食器カゴ昇降手段)21を洗浄槽3の左右外側面に配設された一対の外側リンク(昇降駆動手段)22によって駆動するように構成されている。前記内側リンク21は、支持レール(食器カゴ支持手段)23上に食器カゴ5が着脱可能に載置され、図3(a)(b)に示すように、内側リンクアーム24、24がその一端側を回動軸26として前記外側リンク22によって回動駆動されることにより、内側リンクアーム24、24の他端側に設けられたローラ25が係合する支持レール23は、図3(a)に示す下降位置から図3(b)に示す上昇位置に上昇移動するので、支持レール23上に載置された食器カゴ5を上昇移動させることができる。内側リンクアーム24、24は言い換えれば一端側で回動駆動されるスイングアームであり、一対のスイングアームが同期回動し、他端側に設けられたローラ25が支持レール23に沿って滑動することにより平行リンクとしての動きをなし、支持レール23の水平状態を維持して昇降移動させる。 【0017】 一対の内側リンクアーム24、24それぞれの一端側を軸支する回動軸26は、図5に示すように、それぞれシール構造30を介して洗浄槽3の側壁3aを貫通し、外側リンク22を構成する第1及び第2の各外側リンクアーム27、28の一端側にそれぞれ軸支される。 【0018】 前記外側リンク22は、図4(a)(b)に示すように、第1の外側リンクアーム27aと第2の外側リンクアーム27bとを連結アーム28により枢支した平行リンクが構成されており、第1の外側リンクアーム27aの他端側に枢支された駆動アーム29が駆動機構(駆動源)31により進退駆動されることにより外側リンク22は回動して前記内側リンク21を回動駆動する。 【0019】 前記駆動機構31は、洗浄槽3の背面側左右に一対に配設され、モータ32の回転をシリンダ33内でピストン34を進退移動させる進退運動に変換し、ピストン34の先端に接合された前記駆動アーム29を進退移動させるように構成されている。左右一対の駆動機構31はモータ32を同期回転させることにより同期作動して左右一対の外側リンク22を同期回動させ、左右一対の内側リンク21を同期駆動するので、支持レール23は左右昇降高さ位置に偏りを生じさせることなく昇降移動し、食器カゴ5を安定して昇降させることができる。尚、ここでは左右一対の駆動機構31をそれぞれモータ32により駆動しているが、1つのモータ32により一対の駆動機構31を連動できるように構成することもできる。 【0020】 本構成のように洗浄槽3の左右両内側面に内側リンク21を配設し、これに対面する洗浄槽3の左右両外側面に外側リンク22を配設することにより、回転する洗浄ノズルや残菜フィルタ、更には給排水配管などが配設されて余地のない洗浄槽3の底面に昇降機構を設ける必要がなく、洗浄槽3として必要不可欠な構成要素の構築に支障を及ぼすことなく食器カゴ5の昇降移動を実現することができる。また、洗浄槽3の左右両側面の内外で対面する位置に内側リンク21と外側リンク22とを配設しているので、駆動力を伝達するために駆動軸26を左右両側壁を貫通させるだけでよく、洗浄槽3の密閉性を保つためのシール構造30を簡易に構成することができる。また、内側リンク21及び外側リンク22は板材の連結によって構成できるので占有体積が小さく、洗浄槽3内の有効容積を減少させてしまうことが抑えられ、洗浄槽3として構成要素の配置が少ない左右両側面を利用して食器カゴ5の昇降機構を構築することができる。 【0021】 上記食器カゴ昇降駆動機構2によって昇降移動する食器カゴ5は、支持レール23に対して複数位置で嵌合し、着脱可能に載置される。食器カゴ5は残菜フィルタなど洗浄槽3内の清掃を行う場合には取り外して洗浄槽3の底面が開放されるようにする必要があるので、支持レール23に対して簡易な嵌合構造で位置決め固定される。しかし、食器カゴ5が載置された支持レール23は、図5に示すように、一対の内側リンクアーム24,24の先端部にそれぞれ設けられたローラ25,25の内溝25aに摺動部23aを嵌め込み、ローラ25,25が自在滑動できるようにしているので、左右方向に対しては位置保持されるが、前後方向には移動しやすい状態にある。従って、支持レール23上に載置された食器カゴ5も前後方向に移動して洗浄槽3の内壁に接触しやすくなる。そこで、食器カゴ5が洗浄槽3の内壁に接触した場合に、大きな面積で接触して昇降移動に対して抵抗を生じることがないように、図2及び図3に示すように、洗浄槽3の前後内壁に垂直方向の突出ガイド16を設けるのが好ましい形態となる。突出ガイド16により支持レール23の前後方向の移動により食器カゴ5が洗浄槽3の内壁に接触しても小さい面積での接触となるので、昇降移動に対して大きな抵抗が生じることがない。 【0022】 また、一対のローラ25,25が支持レール23の摺動部23aと嵌合している位置は、図3に示すように、昇降位置によって変化し、支持レール23は一対のローラ25,25上に載った状態にあるので、食器カゴ5に収納した食器類の重量に大きな偏りがあったときや、食器カゴ5の一方に押圧力が加えられたような場合に、支持レール23がローラ25,25から外れる恐れがある。これを防止するために、図5に示すように、支持レール23の下方にローラ25,25の下方まで進出するように折り曲げ形成した逸脱防止部23bが設けられている。この逸脱防止部23bがあることによって、支持レール23に水平方向から傾けるような作用が及んだ際にも逸脱防止部23bがローラ25に接触するので、ローラ25と支持レール23との係合状態は維持される。 【0023】 上記構成になる食器カゴ昇降駆動機構2は、図2に示すように、洗浄槽3の上縁部前方側に配設された昇降操作ボタン(昇降操作手段)6を押圧操作することにより作動させることができる。食器カゴ5の上昇移動は、洗浄槽3を本体4から所定の引き出し位置、即ち洗浄槽3の上方開口部が充分に開放されて食器カゴ5の上方に障害物が存在しない状態になる引き出し位置まで洗浄槽3が引き出された状態で実行されることを要する。従って、昇降操作ボタン6により食器カゴ5を上昇させるための操作は、洗浄槽3が所定引き出し位置まで引き出されたことを検知した後に可能となるように構成する必要がある。また、食器カゴ5を上昇させたままの状態で洗浄槽3を本体4内に押し入れると、上昇位置にある食器カゴ5やそれに収納された食器類を本体4の前縁部やキッチンカウンタ50の構成物に衝突させてしまうことになる。このような取扱いミスを回避するために、食器カゴ5が上昇位置にあるときには洗浄槽3の押し入れ動作ができないようにする必要がある。 【0024】 図6に制御構成を示すように、昇降操作ボタン6からの操作入力に応じて駆動機構31の2つのモータ32を同期制御する制御部10には、洗浄槽3が所定の引き出し位置まで引き出されたことを検知する洗浄槽引き出し検知手段11の検知出力が入力されるので、制御部10は洗浄槽引き出し検知手段11から検知出力が入力されていない状態では、昇降操作ボタン6からの操作入力を受け付けないか、操作入力がなされてもモータ32を始動させない制御を実行することができる。前記洗浄槽引き出し検知手段11は、洗浄槽3の所定位置が本体4の所定位置を通過したか否かで検知することができ、機械的、電気的、光学的なスイッチにより簡易に構成することができる。 【0025】 また、食器カゴ5の下降限度位置及び上昇限度位置を検知する上昇限度位置検知手段12及び下降限度位置検知手段13(昇降限度位置検知手段)を設けることにより、食器カゴ5が下降限度位置より上にある状態が検知できるので、下降限度位置検知手段13からの検知出力が制御部10に入力されていないときには、制御部10は洗浄槽移動ロック手段14を作動させ、食器カゴ5が下降限度位置、即ち食器洗浄するための食器カゴ5の位置に戻されていないとき、洗浄槽3を本体4内に押し入れる動作がなされることを防止し、食器カゴ5や食器類を本体4などに衝突させてしまう取扱いミスを回避することができる。前記上昇限度位置検知手段12及び下降限度位置検知手段13は、駆動アーム29、ピストン34の進退移動位置、あるいは第1及び第2の各外側リンクアーム27a,27bの回動角度を検知する機械的、電気的、光学的なスイッチにより簡易に構成することができる。 【0026】 前記昇降操作ボタン6は様々なスイッチ形態に構成することができるが、防水構造に構成しやすい押ボタンスイッチが好ましく、表面への突出量を小さく構成することができるので、水の飛散を受けやすく本体4との間隙が少ない洗浄槽3の上縁部に配設するのに好適な形態となる。また、昇降操作ボタン6は上昇ボタン6aと下降ボタン6bとを個別に設けるのが操作しやすく好ましいものとなる。上昇ボタン6a及び下降ボタン6bは押圧を加えている間は食器カゴ昇降駆動機構2により食器カゴ5の上昇駆動がなされ、押圧を解除することにより食器カゴ5の上昇駆動が停止するように構成すると、食器カゴ5を所望の高さ位置に上昇させることができる。上昇ボタン6a又は下降ボタン6bの押圧操作が継続されても、前記上昇限度位置検知手段12又は下降限度位置検知手段13により食器カゴ5が上昇限度位置又は下降限度位置に達したことが検知されたときには、制御部10は上昇ボタン6a又は下降ボタン6bの押圧操作に優先して食器カゴ5の昇降を停止させるように制御する。 【0027】 また、下降ボタン6bは1回の押圧操作により下降動作が継続されるように構成することが好適で、制御部10は下降限度位置検知手段13により食器カゴ5が下降限度位置に達したことを検知するまで食器カゴ昇降駆動機構2を作動させるので、食器カゴ5を洗浄位置に速やかに戻すことができる。 【0028】 上述のように昇降操作ボタン6を洗浄槽3の上縁部に配設することにより、洗浄槽3を引き出した状態以外では操作できないので好適である。また、洗浄槽3の前側面と前面の扉体7との間に形成される空間には食器洗い機1の運転を制御する制御基板等が配設され、制御部10を構成するのに好適な空間となり、昇降操作ボタン6との配線接続も容易となる。 【0029】 また、昇降操作ボタン6は洗浄槽3の上縁部の略中央部位に設けることにより、引き出された洗浄槽3の左右いずれの側に作業者が位置していても操作が容易となる。しかし、作業者が引き出された洗浄槽3の横に居る場合に、昇降操作ボタン6は作業者の斜め後ろ方向になるので操作し難い場合も発生する。これを解決するために、昇降操作ボタン6は作業者が最も操作しやすい位置に設けることも可能で、洗浄槽3との配線接続が可能な位置以外であれば、ワイヤレス接続を適用することができる。また、昇降操作ボタン6を発信機と共に一体化したリモートコントロール端末に構成し、洗浄槽3に受信部を設けて食器カゴ5の昇降移動を遠隔操作できるようにすると、操作性は格段に向上する。 【0030】 昇降操作ボタン6はいずれの形態に構成しても作業者以外、例えば子供が興味本位に操作してしまうことがあり得るため、出し入れ途中の食器類に損傷を与える恐れがある。これを解決するために、図6に示すように、昇降操作ボタン6の中にロックボタン6cを設け、ロックボタン6cが押圧操作されると、設定した食器カゴ5の昇降高さ位置が保持され、上昇ボタン6a又は下降ボタン6bの押圧操作に反応しないように制御することができる。 【0031】 また、作業者自身あるいは子供が洗浄槽3に手指を掛けている状態で食器カゴ5の昇降が実行されてしまうこともあり得る。食器カゴ5は格子状の構造であるため、上昇位置にある食器カゴ5に手指が差し込まれやすく、手指だけでなく異物を挟み込む場合もある。また、洗浄槽3内に異物を落としたことに気付かない場合や、スプーンやフォーク等を食器カゴ5の昇降移動中に落としてしまうこともあり得る。このような手指や異物が食器カゴ5の昇降移動の障害となる状態は食器カゴ昇降駆動機構2に故障を発生させる原因ともなる。なによりも人身に危険が及ぶことを防止する必要がある。食器カゴ5の昇降移動に障害となる状態が生じると、食器カゴ昇降駆動機構2は過負荷状態となり、モータ32に過負荷電流が流れる。そこで、図6に示すように、モータ32の負荷電流を検知する過負荷状態検知手段15を設け、負荷電流が急増する過負荷状態が検知されたときには検知出力を制御部10に入力するように構成すると、制御部10はモータ32の運転を停止して食器カゴ5の昇降移動を停止させることができるので、人身に対する安全を図り、故障発生を予防することができる。前記過負荷状態検知手段15による過負荷状態の検知は、モータ32の過負荷電流を検知する方法に限定されるものではなく、支持レール23などに加わる圧力やその変動から過負荷状態を検知する圧力検知による方法などを適用することができる。 【0032】 上記過負荷状態検知手段15は、前述した洗浄槽引き出し検知手段11や洗浄槽移動ロック手段14が正常に機能しなかった場合の二重の安全機能としても有効である。即ち、洗浄槽引き出し検知手段11が正常に機能しなかったとき、洗浄槽3が所定の引き出し位置まで引き出されていない状態で食器カゴ5の昇降移動が可能となり、洗浄槽移動ロック手段14が正常に機能しなかった、食器カゴ5を下降移動させながら洗浄槽3を本体4内に押し入れる動作が可能になるので、いずれの場合も食器カゴ5あるいは食器類と本体4とが干渉するので、食器カゴ昇降駆動機構2は過負荷状態となり、過負荷状態検知手段15によって食器カゴ5の昇降移動は停止される。 【0033】 以上説明した実施形態の構成において、食器カゴ5を昇降移動させる食器カゴ昇降手段は、一対のスイングアームである内側リンクアーム24,24を支持レール23に係合させて平行リンクを形成した内側リンク21として構成しているが、外側リンク22によって回動駆動される回動軸26により回動するカムによって支持レール23を昇降移動させるように構成することもできる。食器カゴ5の昇降移動は、ラック・ピニオン機構やエレベータ構造などの垂直方向駆動によっても可能であるが、洗浄槽3の側壁に垂直方向の溝が形成されて洗浄槽3の密閉性が損なわれることや耐久性などの問題があるため、側壁に回動軸26を貫通させる上述のような構成が好適なものとなる。 また、食器カゴ昇降手段を駆動する昇降駆動手段として、実施形態においては外側リンク22を駆動機構31によって駆動するように構成しているが、各回動軸26を減速機構を備えたモータによって直接駆動することもできる。各モータを同期運転することによって支持レール23の水平状態を維持して昇降移動させることができる。また、洗浄槽3の両側面毎に1つのモータで2つの回動軸26を連動駆動することもできる。また、各駆動軸26に固定したピニオンを駆動機構31によって進退駆動されるラックによって回動させるように構成することもできる。 【産業上の利用可能性】 【0034】 以上の説明の通り本発明によれば、食器カゴを任意高さ位置に昇降移動させる昇降機構を構成する食器カゴ昇降手段だけを洗浄槽内に配設し、洗浄槽の外面から食器カゴ昇降手段を駆動しているので、洗浄槽内に配設する構成要素が少なく、洗浄槽の有効容積が昇降機構の配設によって縮小されることが抑えられ、機械的な回転、摺動構成要素や電気的構成要素などが水や異物に曝されることを避けたい駆動機構を洗浄槽の外に配設しているので、衛生的にも機械的構成要素を洗浄槽内に配設する好ましくない構成を設けることなく食器カゴの昇降移動が実現される。従って、洗浄槽の有効容積を縮小することを抑えて食器カゴの昇降移動を可能とした食器洗い機を提供することができる。 【図面の簡単な説明】 【0035】 【図1】実施形態に係る食器洗い機の概要構成を示す模式図。 【図2】同上食器洗い機の洗浄槽の構成を示す斜視図。 【図3】食器カゴ昇降機構を構成する内側リンクの構成動作を(a)食器カゴ下降時、(b)食器カゴ上昇時として示す断面図。 【図4】食器カゴ昇降機構を構成する外側リンク及び駆動機構の構成動作を(a)食器カゴ下降時、(b)食器カゴ上昇時として示す側面図。 【図5】支持レール、内側リンクアーム、外側リンクアームの連結構造を示す断面図。 【図6】実施形態に係る食器洗い機の制御構成を示すブロック図。 【符号の説明】 【0036】 1 食器洗い機 2 食器カゴ昇降機構 3 洗浄槽 4 本体 5 食器カゴ 6 昇降操作ボタン 10 制御部 21 内側リンク(食器カゴ昇降手段) 22 外側リンク(昇降駆動手段) 26 回動軸(駆動力伝達手段) 30 シール構造 31 駆動機構(駆動源)
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社 【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
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| 【出願日】 |
平成16年11月19日(2004.11.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080827 【弁理士】 【氏名又は名称】石原 勝
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| 【公開番号】 |
特開2006−141697(P2006−141697A) |
| 【公開日】 |
平成18年6月8日(2006.6.8) |
| 【出願番号】 |
特願2004−335952(P2004−335952) |
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