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【発明の名称】 ユニットバスの保温構造
【発明者】 【氏名】中島 一暁
【住所又は居所】千葉県佐倉市大作2丁目5番地1 東陶バスクリエイト株式会社内

【氏名】大塚 純一郎
【住所又は居所】千葉県佐倉市大作2丁目5番地1 東陶バスクリエイト株式会社内

【氏名】首藤 正和
【住所又は居所】千葉県佐倉市大作2丁目5番地1 東陶バスクリエイト株式会社内

【氏名】目木 嘉
【住所又は居所】千葉県佐倉市大作2丁目5番地1 東陶バスクリエイト株式会社内

【氏名】江幡 晶
【住所又は居所】千葉県佐倉市大作2丁目5番地1 東陶バスクリエイト株式会社内

【要約】 【課題】浴槽と浴槽エプロン間に配設された器具や配管と干渉することなく十分な保温性能を有し、メンテナンスが容易かつメンテナンス後もメンテナンス前の保温性能を保持することができるユニットバスの保温構造を提供する。

【解決手段】防水パンの上に浴槽を設置するユニットバスの保温構造において、該浴槽裏面側に配設される器具及び配管との干渉を回避する形状に形成され上記浴槽を外嵌する浴槽断熱材と、上記浴槽側面を掩蔽する浴槽エプロンの浴槽側に貼着されたエプロン断熱材とを備える。好適には、前記エプロン断熱材は、押圧力に対して実質的に変形しない剛性を有し前記浴槽エプロン裏面に貼着された硬質断熱材と、押圧力に対して圧縮変形する柔性を有し上記硬質断熱材の据付時において前記浴槽に対向する面に貼着された軟質断熱材とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
防水パンの上に浴槽を設置するユニットバスの保温構造において、該浴槽裏面側に配設される器具及び配管との干渉を回避する形状に形成され上記浴槽を外嵌する浴槽断熱材と、上記浴槽側面を掩蔽する浴槽エプロンの浴槽側に貼着されたエプロン断熱材とを備えることを特徴とするユニットバスの保温構造。
【請求項2】
前記エプロン断熱材は、押圧力に対して実質的に変形しない剛性を有し前記浴槽エプロン裏面に貼着された硬質断熱材と、押圧力に対して圧縮変形する柔性を有し上記硬質断熱材の据付時において前記浴槽に対向する面に貼着された軟質断熱材とを備えることを特徴とする請求項1記載のユニットバスの保温構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ユニットバスの保温構造に係り、特に防水パンの上に浴槽を設置するフルパン構造のユニットバスの、浴槽内に貯留された湯の保温構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ユニットバス或いはシステムバスの構造は、大別するとハーフ構造とフルパン構造とに分けられる。前者は、洗い場付浴槽或いは洗い場一体型浴槽とも謂われ、架台の上に洗い場の床と浴槽とを一体で形成し、浴槽のリム上に壁パネルを立設するものである。後者は、床全面に架台を介して敷設された防水パン上に浴槽を載置し、壁パネルも防水パン外縁上に周設されるものである。
【0003】
ハーフ構造の場合、例えば戸建て住宅の1階部分に設置されると、浴槽裏面が外気に直接晒されることになり、浴槽内の湯の温度が低下し易い。そこで、従来、浴槽の裏面形状に合わせて成形された複数の保温材を浴槽の裏面側に貼り付けて浴槽内部の湯の温度低下を防止する対策が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
一方、フルパン構造では、浴槽裏面は、防水パン、壁パネル及び浴槽エプロンとともに閉じた空間を形成し外気に直接晒されない。そのためハーフ構造におけるような保温対策は、寒冷地仕様として浴槽裏面への発泡ウレタン吹付等を除いて、特別な対応は採られていなかった。
【0005】
ところで、今、省資源・省エネルギーの観点から、或いは住宅部品から発生する環境負荷の低減の観点から、様々な対応が検討されるようになった。このような問題の一つである「省エネルギー」に対する取り組みの一つとして、浴槽に溜められた湯の温度低下の防止が挙げられる。これはエネルギーの無駄な放出を抑えるだけでなく、追い焚き等の余分なエネルギー消費を減少させ、家計の光熱費低減にも寄与するものである。
【0006】
斯かる状況下で、フルパン構造のユニットバスにおいても、浴槽に溜められた湯の温度を下げない保温構造が求められるようになってきた。
【特許文献1】特開平9−28599号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
通常、浴槽裏面(浴槽外側の側面及び底面)には、追い焚きのアダプタが取り付けられ、これに配管が接続される。タイプによっては、さらに、気泡発生装置を備え、その配管も接続される。また、排水栓が遠隔操作によるポップアップ式の場合、遠隔操作式排水栓装置の操作部が浴槽リム裏面から突出し、この操作部から排水口までレリースワイヤが接続される。これらの配管類は、メンテナンスの問題から、浴槽エプロン側、悪くとも浴槽エプロンを取り外せば手が届く位置に配置される。
【0008】
この追い焚きアダプタ等は、浴槽側面の入浴者の足下側の浴槽エプロン側、または浴槽の入浴者の足元側端部の側面に設けられるが、接続される配管類は、必ずしも入浴者の足下側でユニットバス内へ引き込まれるばかりではなく、図8(a)に示すように、建物によっては入浴者の背側101から浴槽側面に沿って足下側102まで回されることもある。また、配管が架橋ポリエチレン管等の樹脂管の場合、SUSフレキシブル管のように小さな曲げ半径で曲げることができないので、図8(b)や(c)に示すように、大きな曲げ半径で曲げられることになり、配管の通路を正確に定めることができない。
【0009】
一方、限られたユニットバスのスペース内でも、近年広い洗い場やゆったりとした浴槽を求めるニーズは高く、このニーズを実現するため浴槽と浴槽エプロンとの間隔は極力抑えられる。
【0010】
そこで、配管類が通過する可能性のある部分の断熱材を、ある程度大きく切り欠いておくことが考えられるが、これでは断熱効果が低減してしまう。然りとて、取付現場で断熱材を切り欠くことは、作業の工数が増えるだけでなく、余計なゴミを産出することになり、発生する環境負荷の低減というもう一つの目的に反することにもなる。
【0011】
このとき、断熱材と配管類との間に生じる間隙を、配管後に、発泡ウレタン等を吹付ける、或いは小片の断熱材を多数充填する等によって塞ぐ方法も採り得るが、メンテナンスの度に吹付材/断熱材を取り除き、メンテナンス後再度吹付ける/取り付けることになり、やはり作業工数やゴミの問題が生じ、実用的ではない。そればかりか、この復旧作業を確実に行わなければ、保温性能の低下を来すことになりかねない。
【0012】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、浴槽と浴槽エプロン間に配設された器具や配管と干渉することなく十分な保温性能を有し、メンテナンスが容易かつメンテナンス後もメンテナンス前の保温性能を保持することができるユニットバスの保温構造を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係るユニットバスの保温構造は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、防水パンの上に浴槽を設置するユニットバスの保温構造において、該浴槽裏面側に配設される器具及び配管との干渉を回避する形状に形成され上記浴槽を外嵌する浴槽断熱材と、上記浴槽側面を掩蔽する浴槽エプロンの浴槽側に貼着されたエプロン断熱材とを備えるものである。
【0014】
ここで、前記エプロン断熱材は、好適には、請求項2に記載したように、押圧力に対して実質的に変形しない剛性を有し前記浴槽エプロン裏面に貼着された硬質断熱材と、押圧力に対して圧縮変形する柔性を有し上記硬質断熱材の据付時において前記浴槽に対向する面に貼着された軟質断熱材とを備えることが望ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るユニットバスの保温構造によれば、浴槽と浴槽エプロン間に配設された器具や配管と干渉することなく十分な保温性能を有し、メンテナンスが容易かつメンテナンス後もメンテナンス前の保温性能を保持することができる効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明に係るユニットバスの保温構造の実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る保温構造を備えるユニットバス1の概要を示す分解斜視図であり、図2は本実施形態に係る保温構造を浴槽短手方向に沿った縦断面で見た図である。
【0017】
この実施形態に示されたユニットバス1は、図1に示すように、FRP等の樹脂材によって一体的に形成された防水パン2と、この防水パン2の外縁上に周設された壁パネル8及び出入り口を形成する図示しないドアと、同じく図示しない天井パネルと、浴槽9とを主要な要素として構成される。
【0018】
防水パン2は、洗い場部3と浴槽載置部4とに区画され、その境界には土手部5が立設される。洗い場部3の最も低い位置には洗い場排水口7が、また浴槽載置部4の最も低い位置には浴槽排水口6が設けられ、これらは防水パン裏に取設された図示しない排水トラップに接続される。
【0019】
壁パネル8は、浴室内に面する表面材が、その裏側に取設された裏打ち材或いはフレーム等により、それ自身で平面を維持できる程度の強さをもった板状に形成され、接続金具等により連結設置される。
【0020】
浴槽載置部4には、支持脚9aに支持されて浴槽9が載置される。そして、浴槽9の上面には、浴槽非使用時には風呂蓋11が載置される。浴槽9の裏面を断熱構造とする以上、風呂蓋11も断熱性を有することが望ましく、風呂蓋11は、例えば図2に示すように、板状の断熱材11bの上下両面をFRP或いはアルミ板等の表面材11aで挟んだサンドイッチ状の本体の小口を、軟質樹脂で形成された小口材11cで塞いで成形される。
【0021】
また、浴槽9の洗い場側リム9b先端と土手部5の天端との間には、浴槽側面を掩蔽する浴槽エプロン10が架設される。この浴槽エプロン10の裏面にもエプロン断熱材14が貼着されている。エプロン断熱材14は、ある程度の押圧力で押されても実質的に変形しない剛性を有し、浴槽エプロン10の裏面に貼着された硬質断熱材16と、押圧されると容易に圧縮変形する柔性を有し、硬質断熱材16の、据付時において浴槽9に対向する面に貼着された軟質断熱材17とから構成される。
【0022】
軟質断熱材17は、浴槽エプロン10が所定の位置に据え付けられたときに、後述する浴槽断熱材20と当接する厚さより厚く形成される。したがって、軟質断熱材17の上端から下端まで同一の厚さであってもよいが、浴槽9が膨出する上部よりも退行する下部の方が厚く形成される方が合理的である。軟質断熱材17は、押圧されると圧縮変形して、浴槽断熱材20とエプロン断熱材14とが干渉することが防止される。
【0023】
硬質断熱材16は、浴槽断熱材20と同質の材料、すなわち、発泡ポリプロリレンや発泡スチロールであり、軟質断熱材17は、軟質ウレタンフォームのようなスポンジ状の材料である。
【0024】
なお、軟質断熱材17は、押圧する物体の形状に追随して圧縮変形するものでなければならないが、取り外されたときに元の形状に復帰する弾性変形でなくても、塑性変形であってもよい。また、ここでいう「硬質」、「軟質」は、両者を比較する相対的なものであり、絶対的な硬度を有することを意味するものではない。
【0025】
浴槽9の裏面には、浴槽9の上端が外方へ拡開したリム9b裏面を除く略全面に亘って板状の浴槽断熱材20が貼着される。本実施形態では、浴槽断熱材20は、断熱材成形の作業性や取り付けの作業性から、底面断熱材21と側面断熱材22〜25との5つの部分に分割されている。けれども、一体に成形されたものであってもよいし、例えば背側、中央、足側の3つの部分に分割されたものであってもよい。
【0026】
浴槽断熱材20は、プラスティック系の材料を発泡成形させた断熱材で形成される。中でも、倍率20〜50倍程度の発泡スチロール(EPS)は、最もポピュラーな発泡プラスティックであり、断熱性に優れ、安価で成形しやすく、浴槽断熱材20の材料として適している。また、発泡ポリプロピレン(EPP)は、粘りがあって容易に割れない等の優れた特性を備えるので、浴槽断熱材20の材料として好適である。また、油類・有機溶剤・洗剤等に対する耐薬品性も高く、型成型も容易である。
【0027】
浴槽断熱材20の表面は、汚れが付着し難いように、研磨、塗装等により平滑に仕上げられ、及び/または、着色料の混入や塗装により、汚れが目立たない色に着色されたものとすることができる。
【0028】
底面断熱材21と側面断熱材22〜25の浴槽9裏面に対向する面は、浴槽9の裏面の形状に対応する形に成形される。浴槽9が拡開する上部、特に浴槽9長手方向中央においては、図2に示すように、側面断熱材24は、浴槽エプロン10と干渉しないように、側面断熱材24の厚さが上方に向かうに従って漸減するように形成されている。
【0029】
本実施形態に係る側面断熱材22〜25は、その頂部がこのエプロン断熱材10aと略同じ高さに設定されているが、これをリム9b内まで延長させて、保温性をより確実にさせることも可能である。
【0030】
底面断熱材21は、防水パン2と干渉してこすれ音等が発生しないように、一定以上の距離を保って浴槽9底面に貼設される。また、底面断熱材21の下面に、図2に示すように、さらに軟質ウレタンフォーム等の軟質断熱材により形成された緩衝材27を貼着する、或いは防水パン2上に敷設してもよい。これにより、底面断熱材21が防水パン2と直接接することが確実に防止され、また、底面断熱材21が浴槽9から剥がれて落下することを防止するとともに、断熱材の厚さが増すことにもなり断熱効果を上げることができる。
【0031】
また、断熱部材の変形や、寸法誤差を吸収するために、図2に示すように、接合する2枚の断熱材の小口部分を互いに板厚の半分ずつを欠き取った相じゃくりに接合されている。これにより、断熱部材間に間隙が生じて、この間隙から熱が放散されることが防止される。接合する2枚の断熱材の小口部分の一方を凸,他方を凹に彫って合わせるさねはぎ接合としてもよい。
【0032】
底面断熱材21には、浴槽9の支持脚9aが挿通可能な挿通孔21aと、浴槽排水口7との干渉を回避するため切欠部21bが設けられる。浴槽9の支持脚9aと挿通孔21a、浴槽排水口7と切欠部21bとの間に生じる間隙には、軟質ウレタンフォーム等の軟質断熱材により形成された充填材26が充填される。この軟質断熱材も硬質断熱材とほぼ同等の断熱性能を有しており、生じた間隙の断熱性を向上させることができる。
【0033】
図3及び図4は、追い焚きアダプタへ接続される配管13が入浴者の背側9d(図4参照)から浴槽9の側面に沿って取り付けられる場合の例を示している。この配管13に面する側面断熱材24は、その厚さが不必要に大きくならないように抑えられている。そのため、浴槽9の上部に比べてその幅が狭窄している下部では、浴槽エプロンとの間にある程度の距離ができ、配管13のスペースを確保するために側面断熱材24を切り欠く量を減らすことができる。これは、入浴者が腕を預けるアームレスト9cを有するタイプの浴槽で特に有効である。
【0034】
それでも側面断熱材24と配管13とが干渉する虞がある部分には、図3及び図4に示すように凹溝30が形成される。この凹溝30は、追い焚きアダプタが右側にあるか左側か、浴槽エプロン10側か端面側か、配管13が比較的曲げ半径の小さいSUSフレキシブル管13Aか大きい樹脂管13Bか、また樹脂管13Bの場合、壁パネル8の比較的上方にある取り出し位置に接続されるのか下方にある取り出し位置にか等、配管30が浴室に取り出される位置、背側・足側、追い焚きアダプタの位置、配管の種類に対応する。また、追い焚きアダプタの取付側が左右反対でも兼用することができるように、左右対称に直線及び略円形部分で構成される。また、凹溝30は、浴槽エプロン10側へ膨出する中央部分や浴槽9上部近傍で深く、浴槽エプロン10から退行する浴槽9端部や上部近傍では浅く形成され、浴槽断熱材20の欠損が不必要に大きくならないように形成される。
【0035】
或いは、凹溝30に代えて切込み線を設け、配管13の接続先が入浴者の背側と足側のどちらにあるか等によって必要な部分を、切込み線に沿って切り欠き、配管13の配管に必要なスペースを確保するようにすることも可能である。この切込み線によれば、切り欠く必要がない部分はそのまま残るので、より信頼性の高い保温性能を得ることができる。
【0036】
本実施の形態に係るユニットバスの保温構造は上記のように構成されており、以下浴槽断熱材20の浴槽9への取り付けについて説明する。図5は、浴槽9端面に接着剤を貼着した状態を示す図であり、図6は、底面断熱材21及び側面断熱材22〜25が貼着された浴槽9の横断面図、図7は同縦断面図である。
【0037】
底面断熱材21及び側面断熱材22〜25を浴槽9の表面に貼着するには、図5に示すように、接着剤28と小片状の仮接着剤29とを、一定の間隔で浴槽9表面に貼り付ける。接着剤28は、例えばシリコンコーキング剤であり、側面断熱材23の両端部近傍及び中央の3列縦に貼り付けられる。仮接着剤29は、接着剤28が乾燥・硬化するまで浴槽断熱材20を浴槽表面に保持するものであり、例えば厚みのある両面テープ等が、接着剤28の各条間、上下端に貼り付けられる。
【0038】
なお図6に示すように、側面断熱材22〜25間も、断熱材の変形や寸法誤差を吸収するために、接合する2枚の断熱材の小口部分を互いに板厚の半分ずつ欠き取って相じゃくり接合されている。これにより、浴槽断熱材20間に間隙が生じてそこから熱が放散されることが防がれる。また、接合する2枚の断熱材の小口部分の一方を凸,他方を凹に彫って合わせるさねはぎ接合としてもよい。
【0039】
また、側面断熱材22〜25の上端と浴槽9との間の間隙は、図7に示すように、シリコンコーキング剤により封止される。これにより、側面断熱材22〜25は、図5に示すように、両側面は他の側面断熱材22〜25に、下端は底面断熱材に、そして、上端は接着剤28により囲繞されて、浴槽9と浴槽断熱材20との間に閉じられた空間ができ、これが断熱空気層となって、暖められた空気の拡散による温度低下を防止する。
【0040】
この側面断熱材22〜25の上端の小口塞ぎは、シリコンコーキングに代えて、接着剤の付いた薄いテープ状の発泡樹脂、倍率30倍程度の発泡ポリエチレンテープ(厚さ1〜3mm程度)等を用いて封止することもできる。或いは仮接着剤29を側面断熱材22〜25の上端全周に周設して小口を塞いでもよい。
【0041】
このようにして浴槽断熱材20が貼着された浴槽9が浴槽載置部4の所定の位置に設置されると、次に浴槽エプロン10が取り付けられる。軟質断熱材17は、浴槽エプロン10が所定の位置に据え付けられたときに、浴槽断熱材20と当接押圧されると圧縮変形して、浴槽断熱材20とエプロン断熱材14とが干渉することが防止され、浴槽断熱材20とエプロン10との間の空間がエプロン断熱材で満たされる。また、2本の配管13の間、及び配管13と凹溝30との空間にも回り込んでこの空間を埋め密閉する。このとき、配管13裏に軟質断熱材17が回らず空気が残っても、これが断熱空気層を形成するので断熱性能は維持される。
【0042】
このように、硬質断熱材表面に軟質断熱材17を用いれば、側面断熱材24等をある程度薄くして配管13に対応できるスペースを確保するとともに、配管を通した後に残るスペースにも断熱材を満たすことができるので、十分断熱性を確保することができる。また、この方法によらず、例えば発泡ウレタンを吹き付け硬化させると、ある程度断熱性は確保されるものの、メンテナンス等により取り外す度に再度吹き付ける必要が生じるが、この軟質断熱材17を用いれば、そのような作業をなくすことができ、メンテナンスを行った後も、保温性が低化することがない。
【0043】
以上に説明した実施態様は説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものによって置換した実施態様を採用することが可能であるが、これらの実施態様も本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係るユニットバスの保温構造の実施形態の概要を示す分解斜視図。
【図2】本実施形態に係る保温構造の浴槽短手方向に沿った縦断面図。
【図3】浴槽エプロン回りの保温構造を示す縦断面図。
【図4】凹溝の配置を示す図。
【図5】浴槽端面の接着剤の状態を示す図。
【図6】本実施形態に係る硬質断熱材の部材間の横方向の接合を示す横断面図。
【図7】同縦方向の接合を示す縦断面図。
【図8】浴槽裏面配管を示す図であり、(a)はSUSフレキシブル管を入浴者の背側から取り回す場合、(b)は樹脂管を用いた場合、(c)は樹脂管を用い浴槽短手方向に器具が取設される場合を示す図。
【符号の説明】
【0045】
1 ユニットバス
2 防水パン
3 洗い場部
4 浴槽載置部
5 土手部
6 浴槽排水口
7 洗い場排水口
8 壁パネル
9 浴槽
9a 支持脚
9b リム
9c アームレスト
9d 背側
10 浴槽エプロン
11 風呂蓋
11a 表面材
11b 板状断熱材
11c 小口材
12 排水トラップ
13 配管
13A SUSフレキシブル管
13B 樹脂管
14 エプロン断熱材
16 硬質断熱材
17 軟質断熱材
20 浴槽断熱材
21 底面断熱材
21a 挿通孔
21b 切欠部
22,23,24,25 側面断熱材
26 充填材
27 緩衝材
28 接着剤
29 仮接着剤
30 凹溝
【出願人】 【識別番号】000010087
【氏名又は名称】東陶機器株式会社
【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号
【出願日】 平成16年11月22日(2004.11.22)
【代理人】 【識別番号】100078765
【弁理士】
【氏名又は名称】波多野 久

【識別番号】100078802
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 俊三

【識別番号】100077757
【弁理士】
【氏名又は名称】猿渡 章雄

【識別番号】100122253
【弁理士】
【氏名又は名称】古川 潤一

【公開番号】 特開2006−141759(P2006−141759A)
【公開日】 平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願番号】 特願2004−337071(P2004−337071)