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【発明の名称】 ミキシング装置および飲料提供装置
【発明者】 【氏名】坂口 修一
【住所又は居所】群馬県前橋市古市町180番地 東芝機器株式会社内

【氏名】熊谷 幸夫
【住所又は居所】群馬県前橋市古市町180番地 東芝機器株式会社内

【要約】 【課題】攪拌羽根体33を低速回転させても飲料を確実に攪拌混合でき、攪拌羽根体33の軸受構造の耐久性を向上できるミキシングユニットを提供する。

【解決手段】ミキシングボール36の流出口42より大径に形成した攪拌羽根体33を、ミキシングボール36の底面部41上に流出口42を中心として形成した攪拌羽根体回転空間部43に配置する。大径の攪拌羽根体33の回転によって飲料を流出口42から流出させずに攪拌混合する。攪拌羽根体33の外径側の周速を従来と同程度とすれば、攪拌羽根体33の回転数を低くでき、攪拌羽根体33の軸受構造の耐久性を向上できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面部に飲料が流出する流出口が形成されているとともに底面部上に流出口を中心として攪拌羽根体回転空間部が形成されたミキシングボールと、
このミキシングボールの流出口より大径に形成され、前記ミキシングボールの底面部上の攪拌羽根体回転空間部に回転可能に配置された攪拌羽根体と
を具備していることを特徴とするミキシング装置。
【請求項2】
攪拌羽根体は、ミキシングボールの底面部上に対向する複数の羽根部を有し、これら羽根部には流出口に対向して切欠部が形成されている
ことを特徴とする請求項1記載のミキシング装置。
【請求項3】
攪拌羽根体は、回転軸、この回転軸の周囲に突出する回転部、この回転部の下面に突設された複数の下側羽根部、および回転部の上面に突設された複数の上側羽根部を有している
ことを特徴とする請求項1記載のミキシング装置。
【請求項4】
攪拌羽根体の径は、攪拌羽根体を中心として対向するミキシングボールの内側面間のうちの間隔が短い方向における幅寸法の8割以上の寸法に形成されている
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載のミキシング装置。
【請求項5】
ミキシングボールに供給される液体を攪拌羽根体上でこの攪拌羽根体の径方向に拡散させて注出する注出ガイドを備えている
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載のミキシング装置。
【請求項6】
請求項1ないし5いずれか記載のミキシング装置と、
このミキシング装置を装着する装着部と、
この装着部に装着したミキシング装置の攪拌羽根体を回転駆動する駆動部と、
前記ミキシング装置に飲料原料を供給する飲料原料供給ユニットと、
前記ミキシング装置に飲料原料と混合する液体を供給する液体供給ユニットと
を具備していることを特徴とする飲料提供装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料を攪拌混合するミキシング装置およびこのミキシング装置を用いた飲料提供装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、給茶機では、ミキシングボールに飲料原料としての粉末原料と湯や冷水を供給し、これらをミキシングボール内に配置した攪拌羽根体の回転により攪拌混合し、攪拌混合した飲料をカップなどに注出して提供している。
【0003】
ミキシングボールの底面部には飲料が流出する流出口が形成され、この流出口内に入り込むようにして攪拌羽根体が回転可能に配置されている。この攪拌羽根体の回転軸の下端は流出口内に配置されたピンなどで回転可能に支持し、上端はミキシングボールに開閉可能な蓋体に回転可能に支持している。そして、攪拌羽根体を回転させることにより、粉末原料と湯または冷水とを流出口から流出しないように保持しながら攪拌混合し、また、攪拌羽根体の回転停止により、攪拌混合した飲料を流出口から流出させている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特許第3205803号公報(第4−5頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、流出口内に入り込むようにして配置した小径の攪拌羽根体を回転させて飲料を攪拌混合するため、攪拌羽根体の回転時間を長くしなければ、飲料を確実に攪拌混合できない問題がある。
【0005】
また、攪拌羽根体によって飲料を流出口から流出させずに攪拌混合させるには、攪拌羽根体を流出口内に入り込むようにして配置し、例えば回転数が2000rpm程度に比較的高速回転させる必要があるため、この攪拌羽根体の軸受構造の耐久性が低下しやすく、耐久性のある高価な材料などを選定する必要があり、コストが高くなる問題がある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、攪拌羽根体を従来より低速回転させても飲料を流出口から流出させずに確実に攪拌混合でき、攪拌羽根体の軸受構造の耐久性を向上できるミキシング装置、およびこのミキシング装置を用いた飲料提供装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載のミキシング装置は、底面部に飲料が流出する流出口が形成されているとともに底面部上に流出口を中心として攪拌羽根体回転空間部が形成されたミキシングボールと、このミキシングボールの流出口より大径に形成され、前記ミキシングボールの底面部上の攪拌羽根体回転空間部に回転可能に配置された攪拌羽根体とを具備しているものである。
【0008】
請求項2記載のミキシング装置は、請求項1記載のミキシング装置において、攪拌羽根体は、ミキシングボールの底面部上に対向する複数の羽根部を有し、これら羽根部には流出口に対向して切欠部が形成されているものである。
【0009】
請求項3記載のミキシング装置は、請求項1または2記載のミキシング装置において、攪拌羽根体は、回転軸、この回転軸の周囲に突出する回転部、この回転部の下面に突設された複数の下側羽根部、および回転部の上面に突設された複数の上側羽根部を有しているものである。
【0010】
請求項4記載のミキシング装置は、請求項1ないし3いずれか記載のミキシング装置において、攪拌羽根体の径は、攪拌羽根体を中心として対向するミキシングボールの内側面間のうちの間隔が短い方向における幅寸法の8割以上の寸法に形成されているものである。
【0011】
請求項5記載のミキシング装置は、請求項1ないし4いずれか記載のミキシング装置において、ミキシングボールに供給される液体を攪拌羽根体上でこの攪拌羽根体の径方向に拡散させて注出する注出ガイドを備えているものである。
【0012】
請求項6記載の飲料提供装置は、請求項1ないし5いずれか記載のミキシング装置と、このミキシング装置を装着する装着部と、この装着部に装着したミキシング装置の攪拌羽根体を回転駆動する駆動部と、前記ミキシング装置に飲料原料を供給する飲料原料供給ユニットと、前記ミキシング装置に飲料原料と混合する液体を供給する液体供給ユニットとを具備しているものである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載のミキシング装置によれば、ミキシングボールの流出口より大径に形成した攪拌羽根体を、ミキシングボールの底面部上に流出口を中心として形成した攪拌羽根体回転空間部に配置したので、従来に比べて攪拌羽根体を大径にでき、この大径の攪拌羽根体の回転によって飲料を流出口から流出させずに確実に攪拌混合でき、また、例えば攪拌羽根体の外径側の周速を従来と同程度とすれば攪拌羽根体の回転数を低くすることができ、攪拌羽根体の軸受構造の耐久性を向上できる。
【0014】
請求項2記載のミキシング装置によれば、請求項1記載のミキシング装置の効果に加えて、ミキシングボールの底面部上に対向する攪拌羽根体の複数の羽根部に、流出口に対向する切欠部を形成したので、飲料の泡立ちを低減でき、泡切れもよくできる。
【0015】
請求項3記載のミキシング装置によれば、請求項1記載のミキシング装置の効果に加えて、攪拌羽根体の回転軸の周囲に突出する回転部の下面および上面に複数の下側羽根部および複数の上側羽根部を突設しているので、複数の下側羽根部によって飲料を流出口から流出させずに攪拌し、複数の上側羽根部によって飲料を攪拌し、飲料の攪拌効果を向上できる。
【0016】
請求項4記載のミキシング装置によれば、請求項1ないし3いずれか記載のミキシング装置の効果に加えて、攪拌羽根体の径を、攪拌羽根体を中心として対向するミキシングボールの内側面間のうちの間隔が短い方向における幅寸法の8割以上の寸法に形成したので、例えば、攪拌羽根体上に液体を供給すれば、ミキシングボールの内部の広い範囲に液体が飛散しやすく、飲料原料や泡などがミキシングボールの内面に残るのを低減できる。
【0017】
請求項5記載のミキシング装置によれば、請求項1ないし4いずれか記載のミキシング装置の効果に加えて、注出ガイドによりミキシングボールに供給される液体を攪拌羽根体上でこの攪拌羽根体の径方向に拡散させて注出するので、ミキシングボールの内部の広い範囲に液体が飛散しやすく、飲料原料や泡などがミキシングボールの内面に残るのを低減できる。
【0018】
請求項6記載の飲料提供装置によれば、請求項1ないし5いずれか記載のミキシング装置を備えたので、飲料原料と液体とを確実に攪拌混合した飲料を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0020】
図14において、11は飲料提供装置としての給茶機で、この給茶機11は機体12を備えている。この機体12は、前面に開口部13が形成された箱状の本体14と、この本体14の前面側に配置されて開口部13を開閉する図示しない扉体とで構成されている。
【0021】
本体14内には、開口部13に臨む前部側と後部側とに仕切る仕切板15が配設されている。
【0022】
本体14内の後部側には、液体供給ユニット17として、湯を供給する湯供給ユニット18、および冷水を供給する冷水供給ユニット19が配置されている。湯供給ユニット18は、ヒータで所定温度に沸き上げた湯を貯湯する湯タンクを有し、この湯タンク内の湯を供給する。また、冷水供給ユニット19は、冷却機を用いて冷却した冷却水を貯留する冷却タンクを有し、この冷却タンクの冷却水中に配置した給水パイプを通じて冷却した冷水を供給する。
【0023】
本体14内の前部側の略中段の高さ位置には、ベース体21が機体12の左右方向である幅方向に沿って配設されている。このベース体21の下側にミキシング装置としてのミキシングユニット22が着脱可能に装着される装着部23が配設され、ベース体21の上側にミキシングユニット22に飲料原料を供給する複数で合って例えば3つの飲料原料供給ユニット24が着脱可能に配置され、ベース体21の前側には各飲料原料供給ユニット24から供給する飲料原料をミキシングユニット22に導くシュート体25が着脱可能に取り付けられている。
【0024】
本体14内の前部側の下部域であってミキシングユニット22の下方には、ミキシングユニット22を排気する排気ユニット26が配設され、この排気ユニット26の前側にミキシングユニット22で調合した飲料を注出するカップ置き台27が着脱可能に配置されている。カップ置き台27には、幅方向に複数であって例えば3箇所の注出位置が形成され、各注出位置に置いたカップに飲料を注出する。
【0025】
次に、ミキシングユニット22について説明する。図1および図3に示すように、ミキシングユニット22は、ミキシングボール体31、このミキシングボール体31の上面に開閉可能に取り付けられる蓋体32、この蓋体32に回転可能に取り付けられた複数の攪拌羽根体33、ミキシングボール体31の下部に組み合わされるロート体34を備えている。
【0026】
図1、図7および図8に示すように、ミキシングボール体31の前部側には、複数のミキシングボール36が幅方向に並んで一体に形成され、また、ミキシングボール体31の後部側には、ロート体34との間にダクト部37を形成するダクトカバー部38およびこのダクトカバー部38からダクト部37内に突出する複数の蛇行作用部39が一体に形成されている。
【0027】
各ミキシングボール36は、上方に開口する凹状に形成された攪拌空間40を有し、この攪拌空間40の底面部41には飲料が流出する流出口42が形成されているとともに底面部41上には流出口42を中心として攪拌羽根体33が回転可能に対向して配置される攪拌羽根体回転空間部43が形成されている。底面部41は流出口42に向けて下降するように傾斜状に形成され、攪拌羽根体回転空間部43に臨む底面部41は流出口42を中心として周方向に同一形状に形成されている。
【0028】
流出口42の下方には、放射状に配置される複数のリブ44によって攪拌羽根体33の下端を回転可能に支持する下部軸受部45が形成されている。
【0029】
各ミキシングボール36の後部側にはミキシングボール36内に突出する突出部46が形成され、この突出部46の上面は前方の攪拌空間40へ向けて下降するように傾斜状に形成されている。突出部46の後部の幅方向の一端側にはダクト部37に連通する通気口47が下方へ向けて形成されている。
【0030】
隣接するミキシングボール36間の1箇所には、カップ置き台27の中央の注出位置に湯または冷水を直接注出するための流通口48が形成されている。
【0031】
複数の蛇行作用部39は、図8に矢印で示すように、各ミキシングボール36の各通気口47からダクト部37の排気口49に至る排気通路50を迷路状に蛇行させるように構成されている。
【0032】
また、図1および図4に示すように、蓋体32は、各ミキシングボール36の上面に開閉可能に配置される複数の蓋部53が幅方向に並んで一体に形成されており、ミキシングボール体31の上部に着脱可能に嵌め込み装着される。
【0033】
各蓋部53には、中央部に攪拌羽根体33を回転可能に支持する上部軸受部54が形成され、前部側には飲料原料を投入する飲料原料投入口55が形成され、後部側には湯または冷水を注入する注入口56が形成されている。
【0034】
各蓋部53には、注入口56の下方に対向して、この注入口56からミキシングボール36に供給する湯または冷水を攪拌羽根体33上でこの攪拌羽根体33の径方向に広く拡散させて注出する注出ガイド57が設けられている。この注出ガイド57は、ミキシングボール36内に開口する拡散口57aを有し、この拡散口57aを通じて、複数のミキシングボール36が並ぶ幅方向におけるミキシングボール36の内側面間の幅寸法の8割以上の範囲に湯または冷水を拡散させて供給するように構成されている。
【0035】
隣接する蓋部53間の1箇所には、ミキシングボール体31の流通口48の上方に位置して、カップ置き台27の中央の注出位置に湯または冷水を直接注出するための注入口58が形成されている。
【0036】
また、図1および図2に示すように、攪拌羽根体33は、回転軸61、この回転軸61の下端側に配置された攪拌羽根62、回転軸61の上端に設けられた攪拌羽根体側連結体63を有している。
【0037】
回転軸61の中間部は各蓋部53の上部軸受部54に回転可能に軸支されて取り付けられ、回転軸61の下端にはミキシングボール36の下部軸受部45に挿入されて回転可能に軸支される挿入部64が形成されている。
【0038】
攪拌羽根62は、ミキシングボール36の流出口42より大径に形成され、ミキシングボール36の底面部41上の攪拌羽根体回転空間部43に回転可能に配置されている。この攪拌羽根62には、回転軸61の周囲に突出する回転部65、この回転部65の下面に突設された複数の羽根部としての下側羽根部66、および回転部65の上面に突設された複数の上側羽根部67を有している。
【0039】
下側羽根部66および上側羽根部67とも周方向に等間隔な位置で回転中心から放射方向に沿って板状に形成されている。下側羽根部66は、ミキシングボール36の底面部41との間にわずかな隙間をあけて略平行に対向するように配置されるように構成されており、流出口42に対向する部分には切欠部68が形成されている。上側羽根部67は、回転部65の外周寄り位置から突設されている。
【0040】
攪拌羽根62の径は、攪拌羽根体33を中心として対向するミキシングボール36の内側面間のうちの間隔が短い方向つまり複数のミキシングボール36が並ぶ幅方向の寸法の8割以上の寸法に形成されている。
【0041】
攪拌羽根体側連結体63は、蓋部53の上側で回転軸61の上端に連結された円板状の回転部69を有し、この回転部69の上面でかつ回転軸61の回転中心から外れた円周上の位置で回転軸61と一体に旋回する複数の攪拌羽根体側連結部70が突設されている。この攪拌羽根体側連結部70は、回転部69の円周方向の例えば2箇所に、回転中心から放射方向に沿って板状に形成されている。
【0042】
また、図9および図10に示すように、ロート体34の前部側には、複数のロート73が幅方向に並んで一体に形成され、また、ロート体34の後部側には、ミキシングボール体31との間にダクト部37を形成するダクトケース部74が一体に形成されている。そして、このロート体34に上面からミキシングボール体31が着脱可能に嵌め込まれている。
【0043】
各ロート73は、各ミキシングボール36を収容可能に上方へ開口する凹状に形成されており、ロート73の前部側一側にカップ置き台27の各注出位置の上方に位置する注出口75が形成されているとともに、ロート73の底面が注出口75に向けて下降傾斜されている。そして、各ミキシングボール36の流出口42から流出する飲料を受け入れて注出口75からカップ置き台27に置かれたカップに注出する。また、各ロート73の後部側には、各ミキシングボール36と組み合って各ミキシングボール36の通気口47をダクト部37に連通させる通気ガイド部76が形成されている。
【0044】
隣接するロート73間の1箇所には、蓋体32の注入口58およびミキシングボール体31の流通口48を通じて供給される湯または冷水を受け入れるロート部77が形成され、このロート部77の前部側にカップ置き台27の中央の注出位置の上方に位置する注出口78が形成されているとともに、ロート部77の底面が注出口78に向けて下降傾斜されている。そして、ミキシングボール体31の流通口48などを通じて供給する湯または冷水を、ロート部77に受け入れて注出口78からカップ置き台27に置かれたカップに注出する。
【0045】
ダクトケース部74は、ミキシングボール36の蛇行作用部39を収容可能とする上方に開口した凹状に形成され、ダクトケース部74の中央に排気通路部79が形成され、この排気通路部79の下端に排気口49が形成されている。ダクトケース部74の底面は排気通路部79へ向けて下降傾斜されている。
【0046】
ロート体34の上端周縁部にはフランジ部80が形成されており、ロート体34の両側部に位置するフランジ部80が装着部23への取り付けに用いられる。ロート体34の両側のフランジ部80の後端側近傍には、装着部23に係止するための係止突部81が突出形成されている。ロート体34の前面部には、装着部23に対して着脱操作するための取手部82が形成されている。
【0047】
次に、装着部23について説明する。図3ないし図6に示すように、装着部23には、ミキシングユニット22の幅方向両側部を着脱可能に支持する取付部材91が配設されている。これら取付部材91は、ベース体21の下側に取り付けられており、各取付部材91の対向する面に、ロート体34の両側のフランジ部80が前後方向に沿ってスライド可能に係合するレール部92が形成されている。レール部92の後部にはロート体34が当接してミキシングユニット22を所定の装着位置に位置決め規制するストッパ部93が形成され、レール部92の後部近傍にはロート体34の係止突部81が係脱可能する係止部94が形成されている。係止部94は、取付部材91から切り起こして形成され、ロート体34の係止突部81に対して弾性的に係合する。
【0048】
また、図3に示すように、装着部23の上部側には、ミキシングユニット22の各攪拌羽根体33を回転駆動する複数の駆動ユニット97が配置されている。各駆動ユニット97は、ベース体21の下面に取り付けられたギヤ機構98を有し、このギヤ機構98の後部側下面にギヤ機構98を駆動する駆動部としての攪拌用モータ99が配設され、ギヤ機構98の前部側下面に攪拌用モータ99の駆動によってギヤ機構98を通じて回転駆動する駆動軸100が突設されている。
【0049】
図2および図3に示すように、駆動軸100の下端には、攪拌羽根体33の攪拌羽根体側連結体63と連結して攪拌用モータ99からの回転駆動力を伝達する駆動側連結体101が取り付けられている。この駆動側連結体101は、円板状の回転部102を有し、この回転部102の下面でかつ駆動軸100の回転中心から外れた円周上の位置で駆動軸100と一体に旋回する駆動側連結部103が突設されている。この駆動側連結部103は、軸方向を上下方向とする円筒状に形成されている。なお、回転部102の上面で駆動側連結部103に対して反対側には、駆動側連結体101の回転バランスをとるためのウェイト部104が設けられている。
【0050】
そして、装着部23にミキシングユニット22を装着した際に、各駆動ユニット97の駆動側連結部103の旋回域103aに対して各攪拌羽根体33の攪拌羽根体側連結部70の旋回域70aが一致するように重なり、つまり各駆動軸100に対して各攪拌羽根体33の回転軸61が同軸になり、駆動側連結部103が攪拌羽根体側連結部70に当接して一体に旋回可能とする。
【0051】
また、装着部23の上部側には、この装着部23にミキシングユニット22を装着した際に、ミキシングユニット22の各注入口56の上部に対向して位置し、各注入口56から各ミキシングボール36に湯または冷水を注入するノズル107が配置されている。なお、注入口58の上方位置にも対応してノズル107が配置されている。
【0052】
次に、各飲料原料供給ユニット24について説明する。図14に示すように、各飲料原料供給ユニット24は、飲料原料として例えば緑茶などの粉末原料を収容する容器111を有している。この容器111は、容器本体112、この容器本体112の上面を開閉する容器蓋体113を有し、この容器蓋体113を開放して容器本体112内に飲料原料を補給可能としている。容器本体112の前面下部には、飲料原料を繰り出す繰出口114が形成され、容器本体112内の底部に飲料原料を繰出口114へ送って繰り出すスクリューなどの図示しない繰出部材が回転可能に配置されている。
【0053】
ベース体21上に容器本体112が位置決め載置されて着脱可能に取り付けられている。なお、ベース体21に容器本体112を載置した際に、容器本体112の後側から突出する繰出部材のカップリングとベース体21側に配置されたカップリングとが連結され、ベース体21側に配置された原料供給用モータによってこれらカップリングを介して繰出部材を回転駆動し、飲料原料を繰出供給する。
【0054】
次に、シュート体25について説明する。図11および図12に示すように、シュート体25には、各飲料原料供給ユニット24から供給する飲料原料を各ミキシングボール36に導く複数のシュート121が幅方向に並んで一体に形成されている。シュート体25は、シュート本体122とこのシュート本体122に着脱可能に組み合わされるカバー体123とで分解可能に形成され、これらシュート本体122とカバー体123との間にシュート121が区画されて形成されている。
【0055】
カバー体123には、各シュート121の上部位置に対応して、各飲料原料供給ユニット24の繰出口114が挿脱可能に挿入される嵌合口124が形成されている。各シュート121の下部は蓋体32の各飲料原料投入口55に配置され、各飲料原料供給ユニット24の繰出口114から繰り出される飲料原料を各ミキシングボール36に導くことができる。
【0056】
シュート本体122の下部にはミキシングユニット22の前側上部に嵌合する嵌合部125が形成され、シュート本体122の両側にはベース体21の前面部に形成された取付孔21a(図3参照)に引っ掛けて係止する係止爪126が突設されている。
【0057】
次に、排気ユニット26について説明する。図3および図13に示すように、排気ユニット本体131を有し、この排気ユニット本体131の上面にロート体34の排気通路部79の下端部が前後方向に移動可能に配置される口枠132が突出形成され、この口枠132内に排気通路部79の排気口49に連通する吸気口133が形成されている。排気ユニット本体131の下部には、排気口134が形成されているとともに、ミキシングボール36から溢れて排気ユニット26に流入する湯水を排水する排水口135が形成されている。
【0058】
排気ユニット本体131内には、吸気口133から排気口134に至る図示しない通路が形成され、この通路中に排気用モータ136によって回転駆動する排気ファン137、およびこの排気ファン137より上流側で排気中に混じる飲料原料を捕獲するフィルタ138が配置されている。フィルタ138は排気ユニット本体131の前面から着脱可能とし、清掃可能とする。
【0059】
次に、給茶機11の動作について説明する。
【0060】
まずは、給茶機11の各構成の組み立てについて説明する。
【0061】
ミキシングボール体31とロート体34とを組み合わせ、このミキシングボール体31上に複数の攪拌羽根体33を取り付けている蓋体32を被せ、ミキシングユニット22を構成する。
【0062】
このミキシングユニット22を装着部23の所定の装着位置に装着する。すなわち、ロート体34の両側のフランジ部80を両側の取付部材91のレール部92に嵌めて後方へ押し込み、ロート体34の両側の係止突部81を両側の取付部材91の係止部94によって係止させる。
【0063】
ミキシングユニット22を装着部23に挿入する際、図2に示すように、各駆動ユニット97の駆動側連結体101の駆動側連結部103は、任意の停止位置にあって、ギヤ機構98などに連結されているためにその位置で動きが規制されている。この停止している駆動側連結部103に対して、攪拌羽根体側連結部70が当接しても、攪拌羽根体側連結部70が旋回しながら逃げるため、装着の支障となることはない。特に、駆動側連結部103は軸方向を上下方向とする円筒状に設け、攪拌羽根体側連結部70は回転中心から放射方向に沿って板状に設けたので、停止している駆動側連結部103に対して攪拌羽根体側連結部70が当接しても、スムーズに攪拌羽根体側連結部70が回転しながら逃げることができる。
【0064】
ミキシングユニット22を装着部23の所定の装着位置に装着することにより、各駆動ユニット97の駆動側連結部103の旋回域103aに対して各攪拌羽根体33の攪拌羽根体側連結部70の旋回域70aが一致するように重なり、つまり各駆動軸100に対して各攪拌羽根体33の回転軸61が同軸になり、駆動側連結部103と攪拌羽根体側連結部70とが一体に旋回可能となる。さらに、各ノズル107の下方に注入口56,58が位置する。また、ロート体34の排気通路部79の下端が排気ユニット26の口枠132に嵌まり込む。
【0065】
また、ベース体21上に複数の飲料原料供給ユニット24を配置する。これら各飲料原料供給ユニット24の容器111には飲料原料を補充する。
【0066】
また、シュート体25の各嵌合口124に各飲料原料供給ユニット24の繰出口114を嵌め込み、各係止爪126をベース体21の取付孔21aに引っ掛けながら、嵌合部125をミキシングユニット22の前側上部に嵌める。このシュート体25を取り付けることにより、ミキシングユニット22および各飲料原料供給ユニット24の前方への移動を規制する。
【0067】
また、ミキシングユニット22の下方にカップ置き台27を配置する。
【0068】
次に、給茶機11による飲料の注出動作について説明する。
【0069】
カップをカップ置き台27の選択する飲料種類の注出位置に置き、扉体の前面に配置されている選択ボタンのなかから選択する飲料種類の洗濯ボタンを操作することにより、注出動作を開始する。
【0070】
注出動作の開始により、対応する駆動ユニット97の攪拌用モータ99を駆動し、駆動側連結体101を回転させる。この駆動側連結体101の駆動側連結部103が攪拌羽根体33の攪拌羽根体側連結部70に当接して一体に旋回し、攪拌羽根体33を回転させる。
【0071】
選択された飲料種類の飲料原料供給ユニット24から飲料原料を所定量繰り出し、シュート121を通じてミキシングボール36に供給する。
【0072】
湯供給ユニット18または冷水供給ユニット19から湯または冷水をノズル107からミキシングボール36に供給する。このとき、ノズル107からミキシングボール36に供給する湯または冷水は、注出ガイド57によって、攪拌羽根体33上でこの攪拌羽根体33の径方向に広く拡散させて注出する。
【0073】
回転する攪拌羽根体33によって飲料原料と湯または冷水とを攪拌混合する。
【0074】
このとき、攪拌羽根体33は、例えば、従来は2000rpm程度であるのに対して360rpm程度の低い回転数で回転する。これは、攪拌羽根体33は、ミキシングボール36の流出口42より大径とし、ミキシングボール36の底面部41上に流出口42を中心として形成した攪拌羽根体回転空間部43に配置した構成としているので、攪拌羽根体33の回転数を従来に比べて低くしても、攪拌羽根体33の外径側の周速を従来と同程度に保つことができることによる。したがって、この大径の攪拌羽根体33の回転によって飲料を流出口42から流出させずに確実に攪拌混合でき、また、回転数が低くなることで飲料の泡立ちを低減できる。
【0075】
攪拌羽根体33に設けられた下側羽根部66および上側羽根部67うち、下側羽根部66によって飲料を流出口42から流出させずに攪拌し、上側羽根部67によって飲料を攪拌し、飲料の攪拌効果を向上できる。さらに、下側羽根部66に、流出口42に対向する切欠部68を形成したので、飲料の泡立ちを低減でき、泡切れもよくできる。
【0076】
攪拌羽根体33の径を、攪拌羽根体33を中心として対向するミキシングボール36の内側面間のうちの間隔が短い方向における幅寸法の8割以上の寸法に形成し、さらに、注出ガイド57によりミキシングボール36に供給する湯や冷水を攪拌羽根体33上でこの攪拌羽根体33の径方向に拡散させて注出するので、ミキシングボール36の内部の広い範囲に湯や冷水が飛散しやすく、飲料原料や泡などがミキシングボール36の内面に残るのを低減できる。なお、攪拌羽根体33の径が8割より小さいと、攪拌羽根体33上に湯や冷水を注出しても、ミキシングボール36の内部の広い範囲に湯や冷水が飛散しにくくなる。
【0077】
なお、攪拌羽根体の回転、飲料原料の供給、湯または冷水の供給のタイミングは、飲料種類に応じて任意に設定される。
【0078】
そして、ミキシングボール36内での飲料の攪拌混合が完了する所定時間後に攪拌用モータ99を停止し、攪拌羽根体33の回転を停止させることにより、ミキシングボール36内の飲料が流出口42からロート73に流出し、このロート73の注出口75からカップ置き台27に置いたカップに飲料を注出する。
【0079】
また、飲料注出動作中は、排気ユニット26の排気用モータ136で排気ファン137を回転させてミキシングボール36内を排気し、ミキシングボール36内に湯を供給したときの蒸気や湿気が飲料原料供給ユニット24に向かうのを低減する。ミキシングボール36からの排気の流れは、通気口47からダクト部37に入り、このダクト部37内に突出している複数の蛇行作用部39によって蛇行した排気通路50を通じて排気口49から排気ユニット26に吸い込まれる。ミキシングボール36内で舞い上がった飲料原料が排気に混じっていても、蛇行した排気通路50を進む間に、蛇行作用部39やダクト部37の内面に付着し、排気ユニット26に到達するのを低減できる。そのため、排気ユニット26のフィルタ138が飲料原料で目詰まりしにくくなり、フィルタ138の清掃の頻度を少なくできる。
【0080】
次に、給茶機11の清掃などのメンテナンスための各構成の取り外しについて説明する。
【0081】
シュート体25を取り外すことにより、各ミキシングユニット22および各飲料原料供給ユニット24の取り外しが可能となる。
【0082】
ミキシングユニット22を取り外すには、ロート体34の取手部82を持って引き出し操作することにより、ロート体34の両側の係止突部81が両側の取付部材91の係止部94から外れ、ミキシングユニット22を装着部23から外せる。
【0083】
このミキシングユニット22を装着部23から外す際、各駆動ユニット97の駆動側連結体101の駆動側連結部103は、任意の停止位置にあって、ギヤ機構98などに連結されているためにその位置で動きが規制されている。この停止している駆動側連結部103に対して、攪拌羽根体側連結部70が当接しても、攪拌羽根体側連結部70が旋回しながら逃げるため、取り外しの支障となることはない。特に、駆動側連結部103は軸方向を上下方向とする円筒状に設け、攪拌羽根体側連結部70は回転中心から放射方向に沿って板状に設けたので、停止している駆動側連結部103に対して攪拌羽根体側連結部70が当接しても、スムーズに攪拌羽根体側連結部70が回転しながら逃げることができる。
【0084】
また、取り外したミキシングユニット22は、ミキシングボール体31上から複数の攪拌羽根対33を取り付けている蓋体32を外し、ミキシングボール体31とロート体34と離すことにより、分解状態で洗浄できる。
【0085】
したがって、この給茶機11によれば、ミキシングボール36の流出口42より大径に形成した攪拌羽根体33を、ミキシングボール36の底面部41上に流出口42を中心として形成した攪拌羽根体回転空間部43に配置したので、従来に比べて攪拌羽根体33を大径にでき、この大径の攪拌羽根体33の回転によって飲料を流出口42から流出させずに確実に攪拌混合でき、また、攪拌羽根体33の外径側の周速を従来と同程度とすれば攪拌羽根体33の回転数を低くすることができ、攪拌羽根体33の軸受構造の耐久性を向上できる。
【0086】
ミキシングボール36の底面部41上に対向する攪拌羽根体33の複数の羽根部に、流出口42に対向する切欠部68を形成したので、飲料の泡立ちを低減でき、泡切れもよくできる。
【0087】
攪拌羽根体33の回転軸61の周囲に突出する回転部65の下面および上面に複数の下側羽根部66および複数の上側羽根部67を突設しているので、複数の下側羽根部66によって飲料を流出口42から流出させずに攪拌し、複数の上側羽根部67によって飲料を攪拌し、飲料の攪拌効果を向上できる。
【0088】
攪拌羽根体33の径を、攪拌羽根体33を中心として対向するミキシングボール36の内側面間のうちの間隔が短い方向における幅寸法の8割以上の寸法に形成し、注出ガイド57によりミキシングボール36に供給する湯や冷水を攪拌羽根体33上でこの攪拌羽根体33の径方向に拡散させて注出するので、ミキシングボール36の内部の広い範囲に湯や冷水が飛散しやすく、飲料原料や泡などがミキシングボール36の内面に残るのを低減できる。
【0089】
なお、飲料提供装置としては、給茶機11に限らず、カップ式飲料自動販売機に適用でき、同様の作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の一実施の形態を示す飲料提供装置のミキシングボール体の断面図である。
【図2】同上飲料提供装置の攪拌羽根体および駆動側連結体の斜視図である。
【図3】同上飲料提供装置の装着部に装着したミキシングユニットの側面図である。
【図4】同上飲料提供装置のミキシングユニットを装着部から外した状態の斜視図である。
【図5】同上飲料提供装置のミキシングユニットを装着部に装着した状態の斜視図である。
【図6】同上飲料提供装置のミキシングユニットの取付部材における一部の斜視図である。
【図7】同上飲料提供装置のミキシングボール体の斜視図である。
【図8】同上飲料提供装置のミキシングボール体の下面側から見た斜視図である。
【図9】同上飲料提供装置のロート体の下面側から見た斜視図である。
【図10】同上飲料提供装置のロート体の上面側から見た斜視図である。
【図11】同上飲料提供装置のシュート体の分解状態の斜視図である。
【図12】同上飲料提供装置のシュート体の分解状態の他の方向から見た斜視図である。
【図13】同上飲料提供装置の排気ユニットの斜視図である。
【図14】同上飲料提供装置の斜視図である。
【符号の説明】
【0091】
11 飲料提供装置としての給茶機
17 液体供給ユニット
22 ミキシング装置としてのミキシングユニット
23 装着部
24 飲料原料供給ユニット
33 攪拌羽根体
36 ミキシングボール
41 底面部
42 流出口
43 攪拌羽根体回転空間部
57 注出ガイド
61 回転軸
65 回転部
66 羽根部としての下側羽根部
67 上側羽根部
68 切欠部
99 駆動部としての攪拌用モータ
【出願人】 【識別番号】000221269
【氏名又は名称】東芝機器株式会社
【住所又は居所】群馬県前橋市古市町180番地
【出願日】 平成17年4月20日(2005.4.20)
【代理人】 【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄

【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡

【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也

【公開番号】 特開2006−296746(P2006−296746A)
【公開日】 平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願番号】 特願2005−122655(P2005−122655)