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【発明の名称】 ミキサー
【発明者】 【氏名】高馬 俊樹
【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内

【氏名】矢野 一也
【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内

【要約】 【課題】本発明は、果物や野菜等の濃厚なジュースを作製可能なミキサーを提供することを課題とする。

【解決手段】本発明のミキサーは、ボトル1内に着脱自在に装着され、カッター41の回転軌跡より少許径大に形成された筒状のフィルタ5と、ボトル1の上面開口を覆う蓋体2に形成され開口23とを備えており、開口23を介してフィルタ5内に入れられた果物や野菜等の材料をカッター41で粉砕し、ジュースを作製する。材料は、フィルタ5で囲まれる狭い空間で対流し、カッター41に効率よく粉砕されて、効率よくジュースが作製される。開口23から挿入した押し棒3により材料をカッター41に押し付けることにより、材料を粉砕してジュースを作製することもできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カッターを回転自在に支持するボトル台と、該ボトル台に着脱自在に装着されるボトルと、該ボトル上面開口を開閉自在に閉塞する蓋体と、前記カッターの回転軌跡より少許径大に形成され、前記カッターを囲うようにボトル内に装着される筒状のフィルタと、前記蓋体に形成され、前記フィルタ内に材料を投入する開口とを備えたことを特徴とするミキサー。
【請求項2】
前記蓋体の開口を介して前記フィルタ内に挿脱自在に挿入して材料をカッターに押し付ける押し棒を設けたことを特徴とする請求項1記載のミキサー。
【請求項3】
前記筒状のフィルタに、内径が前記押し棒より少許径大の突出部を形成したことを特徴とする請求項1記載のミキサー。
【請求項4】
前記筒状のフィルタの開口面積を調整する調整部材を設けたことを特徴とする請求項1記載のミキサー。
【請求項5】
前記調整部材は、筒状のフィルタに対して回転自在に設けられ、フィルタの開口面積を調整することを特徴とする請求項3記載のミキサー。
【請求項6】
前記調整部材は、筒状のフィルタに着脱自在に設けられた複数の筒状部材からなり、該筒状部材には、それぞれ径が異なる種類の開口を形成したことを特徴とする請求項3記載のミキサー。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、主として家庭で用いられるミキサーに関し、より詳細にはジュース等の飲用物を作製するのに適したミキサーに関する。
【背景技術】
【0002】
家庭用ミキサーでは、ボトル内の果物や野菜等に水や牛乳等の液体を加えた後にこれらを撹拌して、ジュース等の飲用物を作製することが、一般的に行われている。
【特許文献1】特開2003−204888号公報(A47L 43/046)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ミキサー用いてジュース等の飲用物(以下、単に「ジュース」と称す)を作製する場合、ボトル内に、果物や野菜等とともに水や牛乳等の液体を加えなければ、果物等の対流がほとんど行われず、果物等が粉砕されないため、ジュースを作製することができない。従って、ミキサーを用いてジュースを作製する際には、水や牛乳等の液体が不可欠となり、果物や野菜等のみの濃厚なジュースを作製することができない問題があった。
【0004】
本発明は、果物や野菜等の濃厚なジュースを作製可能なミキサーを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のミキサーは、 カッターを回転自在に支持するボトル台と、該ボトル台に着脱自在に装着されるボトルと、該ボトル上面開口を開閉自在に閉塞する蓋体と、前記カッターの回転軌跡より少許径大に形成され、前記カッターを囲うようにボトル内に装着される筒状のフィルタと、前記蓋体に形成され、前記フィルタ内に材料を投入する開口とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、少量の水や牛乳を用いるだけで、或いは水や牛乳を用いることなく、果物や野菜等のジュースを作製することができる等の効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を図を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態を示すミキサーの側面図であって、該ミキサーを部分的に破断して示してある(図2においても同様である)。ミキサーは、食材が投入される、さらには、粉砕された食材や作製された液状物等が溜められるボトル1を具えている。ボトル1は、略円筒状に形成されており、その外側には取っ手10が設けられている。本実施形態では、ボトル1はガラスで形成されている。しかしながら、本発明において、ボトル1の材料は必ずしもガラスである必要はなく、透明な樹脂等、適切且つ使用可能な材料が用いられてよい。
【0008】
ボトル1の上側には、ボトル1の上面開口を塞ぐように樹脂製の蓋体2が着脱自在に配置される。図12に示されるように、蓋体2の下側には、円筒部20が突設されている。該円筒部20の外周面には、周回りについて上下方向に適当な間隔で、複数段に環状のシール片21が形成されている。蓋体2のシール片21は、弾性的に若干変形するようになっており、円筒部20をボトル1に挿入すると、これらシール片21がボトル1の内周面に密接することで、ボトル1の上面開口をシールする。ボトル1の上端の一部分は側方に張り出しており、蓋体2によって覆われていない。このようにして、ボトル1内の液状物を外部に流し出す流出口11が設けられている。
【0009】
22は蓋体2の最下段のシール片21より上方位置に形成された注ぎ口で、上下方向より周方向が長い長孔形状に形成されており、注ぎ口22を通して流出口11からボトル1内の液体を流出する。
【0010】
蓋体2には、中央位置に開口23が形成され、この開口23を介して押し棒3がボトル1内に挿入される。押し棒3は、上部に握り部31を有し、握り部31下端が蓋体2上面に当接するまで押し込んだ状態で、押し棒3下端がカッター31の回転軌跡上端に近接する長さに形成されている。
【0011】
ボトル1は、略円錐台状の外形を有するボトル台4に着脱自在に取り付けられる。ボトル1とボトル台4は、結合されると一体的に取り扱われる。ボトル台4の上部には窪み部40が形成されており、ボトル台4の窪み部40の底面は、ボトル1の底面として機能する。ボトル1の下部外面にはネジ山12が、窪み部40を形作るボトル台4の内壁にはネジ溝が形成されており、ボトル1の下部がボトル台4の窪み部40に螺合する。ボトル台4の窪み部40の底面上には、複数の刃を具えた、食材を粉砕する回転式カッター41が配置される。カッター41は、ボトル台4の窪み部40の底面を貫通して上方に突出する軸体42の上端にネジ止めされている。軸体42は、ボトル台4の内部にて回転可能に支持されており、その下端は連結機構43に接続されている。
【0012】
ボトル台4は基台44上に着脱自在に取り付けられる。基台44には、粉砕処理を指示するボタン45等を含む操作部、カッター41を駆動する駆動モータ(図示省略)等が設けられている。駆動モータには連結機構(図示省略)が接続されており、ボトル台4が基台44に取り付けられると、ボトル台4の連結機構43と基台44の連結機構とが接続されて、基台44の駆動モータで発生した動力がボトル台4の軸体42に、さらにはカッター41に伝達される。
【0013】
本発明のミキサーでは、必要に応じて、略円筒状のフィルタ5が、ボトル1内にて着脱自在に取り付けられる。フィルタ5は、カッター41を囲うように配置され、食材は、フィルタ5の中に投入されて粉砕される。
【0014】
フィルタ5は、多数の小孔が形成されてフィルタリング機能を有する薄い板材51と、保持部材52とにより構成されている。
【0015】
保持部材52は板材51の下部を保持する第1保持部材53と、板材51の上部を保持する第2保持部材54からなっており、板材51を円筒状に曲げた状態に保持する。板材51には、例えばステンレス製のメッシュ材が使用される。保持部材52は、樹脂で形成されており、例えばポリプロピレン樹脂を成形して作製されている。
【0016】
板材51は、長方形状に形成されており、その縁部を除いて板材51の大部分は(図1にて、部分的に示すように)メッシュ状に形成されている。このようなメッシュ材以外に、板材51として、パンチングメタル等のフィルタリング機能を有する部材を使用してもよい。
【0017】
フィルタ5の下方の保持部材53には、環状のフランジ部56が形成され、図3乃至図7に示すように、フランジ部56の下面には板材51の開口面積を調整する調整部材6を位置決めする位置決め手段として多数の位置決め凹部57が形成されている。
【0018】
調整部材6は、フィルタ5の板材51の内面側に重なり合うように装着される薄い板材61と、保持部材62とにより構成されており、板材61は、フィルタ5の板材51と同一部材が用いられている。保持部材62には、環状のフランジ部63が形成され、図3、図4、図8乃至図10に示すように、フランジ部63の上面には位置決め凸部64が形成されており、位置決め凸部64をフィルタ5のフランジ部56に設けられた位置決め凹部57に係合してフィルタ5に対して調整部材6を位置決めするようになっている。そして、フィルタ5に対して調整部材6を回転させることにより、図11に示すように、板材51の小孔と板材61の小孔の重なり具合を調整し、フィルタ5の開口面積を調整するようになっている。
【0019】
フィルタ5は調整部材6と重ね合わせた状態で、フランジ部56とフランジ部63が、ボトル1の下端と、ボトル台4の窪み部40の底面とで挟持されて、フィルタ5がボトル1内で固定される。ボトル台4の窪みの底面には、フランジ部56の下面と当接する円環状のシール部材13が接合されている。これらシール部材13には、例えばゴム製のパッキンが用いられる。これらシール部材13がフランジ部56と密着することで、ボトル1内の液状物が外部に漏れないようにされている。フィルタ5が不要な場合、ボトル1を回転させて、ボトル台4からボトル1を分離し、フィルタ5を取り除いた後に、ボトル1をボトル台4に螺合させればよい。フィルタ5が装着されない場合、シール部材13によりボトル1とボトル第4との間の液漏れが防止される。
【0020】
上記のようなフィルタ5の取付構造を採用することで、本実施形態のミキサーでは、フィルタ5が安定した状態で取り付けられ、ミキサーの動作中にフィルタ5ががたつくことはない。
【0021】
第2保持部材54に、内側に突出した円環状の突出部58が形成されている。突出部58は、蓋体2の開口23と略同径に形成され、押し棒3を挿入した際、開口23と突出部58内径とで押し棒3のがたつきを防止して押し棒3がカッター41に接触するのを防止している。また、ボトル台4が装着された状態でボトル1を基台44から取り外して、流出口11が下方に向くように、ボトル1及びボトル台4を傾けると、流出口11から液状物91が流れ落ちる。その際、フィルタ5を通過するほどの大きさに粉砕されなかった残留分はフィルタ5で止められるので、ボトル1外に流れ出ない。また、液状物の液面付近の泡も、突出部58で堰き止められると共に該突出部58を超えて流出口11に至らないので、液状物と共に外部に流れ出ない。
【0022】
図1乃至図12に基づいて、ミキサーを用いたジュースの作製方法を以下に詳述する。
【0023】
フィルタ5に調整部材6を取り付け、図11a〜cに示すように、調整部材6によりフィルタ5の開口面積を調整する。図11a〜cにおいて、斜線部分がフィルタ5の小孔と調整部材6の小孔が合致した部分である。即ち、図11aに示するように、フィルタ5の小孔と調整部材6の小孔を合致させてフィルタ5の開口面積を最大にすると、その開口を通過可能な比較的大きな果物等が通過する。一方、図11bに示すように、フィルタ5の小孔と調整部材6の小孔をずらせてフィルタ5の開口面積を中の状態に減少させると、フィルタ5はより小さく粉砕された状態の果物等しか通過させなくなる。さらに、図11cに示すように、フィルタ5の開口面積を最小の状態にすると、果物等の繊維分は、フィルタ5をほとんど通過することがなくなり、ジュース分のみがフィルタ5を通過することになる。従って、調整部材6によってフィルタ5の開口面積を調整することにより、フィルタ5を通過する果物等の繊維分の量を調整することができ、ジュースに含まれる果物等の繊維分の量を好みに応じて調整することができる。尚、フィルタ5の開口面積を最大にして使用する際には、調整部材6を用いることなく、フィルタ5のみをボトル1に装着してもよい。
【0024】
そして、フィルタ5内に果物や野菜等の材料を入れ、蓋体2を装着した状態で、ミキサーを駆動させ、押し棒3を押し下げて果物等をカッター41に押しつける。果物等は押し棒3を押し下げることによりカッター41に押しつけられて粉砕される。フィルタ5はカッター41を囲うようにカッター41の回転軌跡より少許径大に形成されているので、果物等は、カッター41に確実に押しつけられて粉砕される。
【0025】
果物等の粉砕に伴い作製されるジュースによってフィルタ5内の果物等が対流するが、フィルタ5内の果物等は、フィルタ5と押し棒3で囲まれる狭い空間で対流することになり、カッター41に効率よく接触して細かく粉砕され、比較的短時間でジュースが作製される。
【0026】
撹拌が終了しても、完全に固形分がなくならず、フィルタ5を通過するほど細かく粉砕されない果物等の残留分92が残ることがあり、この残留分92は、フィルタ5内に残留している。
【0027】
撹拌後において、ジュース91の液面付近には泡93が生成されており、これをコップ等に移す際には、残留分92や泡93が取り除かれるのが好ましい。本実施形態のミキサーの特徴の一つは、ジュース91から残留分92や泡93を分離する機能を具えたフィルタ5を具えていることである。
【0028】
フィルタ5では、板材51の上方にて第2円筒部54がくびれており、内側に突出した円環状の突出部58が形成されている。ボトル台4が装着された状態でボトル1を基台44から取り外して、ボトル1の取っ手10を把持すると共に、流出口11が下方に向くように、ボトル1及びボトル台4を傾けると、流出口11からジュース91が流れ落ちる。その際、残留分92はフィルタ5で止められるので、ボトル1外に流れ出ない。また、ジュース91の液面付近の泡93も、突出部58で堰き止められると共に該突出部58を超えて流出口11に至らないので、ジュース91と共に外部に流れ出ない。
【0029】
上記実施形態では、果物や野菜等の材料を押し棒3によりカッター41に押し付けたが、果汁の多い果物、例えば、巨峰などのブドウ、オレンジなどの柑橘類、トマトなどは、押し棒3を用いることなくジュース41を作製することができる。果汁の多い果物などは、自重によりカッター41に接触して破断されて比較的大量の果汁を放出する。フィルタ5は、カッター41の回転軌跡に近接しているので、材料はカッターに効率よく接触して粉砕され、ジュースを作製する。ボトル1内にある程度ジュースが溜まってくると、そのジュースの対流に伴って材料が対流するが、材料は、フィルタ5で囲まれる狭い空間のみで対流するため、効率よくカッター41により粉砕されて効率よくジュースが作製される。
【0030】
リンゴやにんじんなどの若干果汁の少ない果物等からジュースを作製する際には、果物等の材料と共に若干の水や牛乳を入れることにより押し棒3を使用することなくジュースを作製することができる。材料と共にボトル1内に入れた水や牛乳により材料が対流して効率よくカッター41により粉砕されてジュースが作製される。
【0031】
この際、果物等の材料と共に入れられる水や牛乳は、フィルタ5で囲まれる狭い空間で材料を対流させるだけのわずかな分量でよく、フィルタ5を使用せずにジュースを作製する場合に比べ、非常に濃厚なジュースを作製することができる。
【0032】
上記実施形態のように、押し棒3を用いた場合には、果汁が少ない材料や、野菜などの軽量の材料からもジュースを作製することが可能となる。果汁が少ない材料は、自重によりカッター41に接触して粉砕されても、ジュースが作製されにくいため、材料の対流が生じにくく、材料がカッターに接触しにくいため、ジュースの作製が困難となる。また、野菜などの軽量の材料は、カッター41の回転に伴って生じる空気流によって浮いた状態となってカッター41に接触しにくく、材料が粉砕されずジュースの作製が困難となる。しかしながら、これらの材料も押し棒3により強制的にカッター41に接触させ、粉砕させることができ、更に、押し棒3を押し込むことにより材料はフィルタ5と押し棒3とで囲まれる狭い空間を対流することになり、より効率よくカッター41に接触して、短時間に効率よくジュースを作製することができる。
【0033】
上記実施形態の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施形態のミキサーを部分的に破断した側面図である。
【図2】同ミキサーによりジュースを作製している状態を説明する部分的に破断した側面図である。
【図3】同フィルタと調整部材を組み合わせた状態の断面図である。
【図4】同フィルタと調整部材を組み合わせた状態の要部拡大断面図である。
【図5】同フィルタの断面図である。
【図6】同フィルタの底面図である。
【図7】同フィルタの要部拡大断面図である。
【図8】同調整部材の断面図である。
【図9】同調整部材の上面図である。
【図10】同調整部材の要部拡大断面図である。
【図11】同フィルタ部材の開口面積調整状態を示す図である。
【図12】蓋体の側面図である。
【符号の説明】
【0035】
1 ボトル
2 蓋体
20 円筒部
21 シール片
22 注ぎ口
23 遮蔽体
3 押し棒
4 ボトル台
41 カッター
5 フィルタ
56 フランジ部
57 位置決め凹部
58 突出部
6 調整部材
63 フランジ部
64 位置決め凸部
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号
【出願日】 平成16年12月28日(2004.12.28)
【代理人】 【識別番号】100131071
【弁理士】
【氏名又は名称】▲角▼谷 浩

【公開番号】 特開2006−181155(P2006−181155A)
【公開日】 平成18年7月13日(2006.7.13)
【出願番号】 特願2004−378835(P2004−378835)