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【発明の名称】 おにぎり成形器及びおにぎり成形方法
【発明者】 【氏名】谷澤 健一
【住所又は居所】大阪府河内長野市小山田町59−2 株式会社まるき内

【要約】 【課題】一部が欠けてしまうことがない状態でおにぎりの成形作業を行うことができるだけでなく、その成形作業を容易迅速に行うことができ、さらにはおにぎりの成形作業後に行う洗浄作業を迅速に行えるおにぎり成形器及びおにぎり成形方法を提供する点にある。

【解決手段】ご飯を詰めるための開口2,3が両端に形成された筒状で、かつ、開口方向視において3つの角部4,5,6を有するとともに角部間を結ぶ各板部7,8,9が外側に突出するように湾曲したほぼ三角形状となる容器10からなり、容器10にご飯を詰めて容器10を両手で包み込んだ状態で握り締めることにより容器10の板部7,8,9が内側に変形可能となる可撓性を有する合成樹脂材料にて容器10を構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ご飯を詰めるための開口が両端に形成された筒状で、かつ、開口方向視において3つの角部を有するとともに該角部間を結ぶ各板部が外側に突出するように湾曲したほぼ三角形状となる容器からなり、前記容器にご飯を詰めて該容器を両手で包み込んだ状態で握り締めることにより該容器の板部が内側に変形可能となる可撓性を有する合成樹脂材料にて前記容器を構成したことを特徴とするおにぎり成形器。
【請求項2】
前記両端の開口のうちの一端の開口が他端の開口よりも大きな寸法となるように前記容器の他端の開口から一端の開口に渡る内外面を一端の開口側ほど外拡がりとなるテーパー面に構成してなる請求項1に記載のおにぎり成形器。
【請求項3】
前記角部の厚みを前記3つの板部の厚みよりも厚く形成してなる請求項1又は2に記載のおにぎり成形器。
【請求項4】
前記容器の外面のうちの大きな開口端側寄り部位の外面に、他の部位と識別可能とするための識別手段を施してなる請求項2又は3に記載のおにぎり成形器。
【請求項5】
ご飯を詰めるための開口が両端に形成された筒状で、かつ、開口方向視において3つの角部を有するとともに該角部間を結ぶ各板部が外側に突出するように湾曲したほぼ三角形状となる可撓性を有する合成樹脂製の容器を用い、前記容器にご飯を詰めて該容器を両手で包み込んだ状態で握り締めることにより押圧された該容器の板部が内側に変形しながら押し固めることでおにぎりを成形するおにぎり成形方法。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、おにぎりを成形する際に、ご飯粒が容器に付着し難いとともに、成形されたおにぎりを容器から迅速に取り出すことができるおにぎり成形器及びおにぎり成形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
上記おにぎり成形器としては、ご飯を収容するための筒状のガイド部と、このガイド部の両側の開口から内部に侵入してご飯を押し固めるための一対の押型部とから構成されたものが既に提案されており、ガイド部の内面及び押型部の内面に、ご飯粒付着防止用の凹凸模様を形成して、一対の押型部にてご飯を押し固めることによって、おにぎりを成形するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−112901号公報(図1〜図3参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1のおにぎり成形器では、ご飯粒付着防止用の凹凸模様をガイド部の内面及び押型部の内面に形成することによって、凹凸模様のないおにぎり成形器に比べて、ガイド部の内面及び押型部の内面にご飯粒が付着することを回避することができるものの、ガイド部の内面及び押型部の内面にご飯を押し付けながらおにぎりに成形する方式においては、押型部の押し付け力の違いやご飯の炊きあがり状態などによっては、ガイド部の内面及び押型部の内面にご飯粒が付着してしまい、おにぎりを成形する度に、付着したご飯粒を取り除かなければならず、おにぎりの成形作業が手間のかかる煩わしいものになるだけでなく、成形されたおにぎりを容器から取り除くときにおにぎりの一部が欠けてしまうことがあった。又、前記のようにガイド部の内面及び押型部の内面にご飯を押し付けながらおにぎりに成形する構成では、成形されたおにぎりがガイド部の内面に密着した状態になっていることから、押型部を取り外しただけでは、おにぎりがガイド部から自重で落下して外れることがなく、指でガイド部内のおにぎりを押し出さなければならず、この点からもおにぎりの成形作業が手間のかかる煩わしいものになるだけでなく、この場合もガイド部の内面におにぎりの一部が引っ付いてしまい、成形されたおにぎりの一部が欠けてしまうことがあった。
又、ガイド部と一対の押型部の3つの部材からなっているため、成形されたおにぎりを取り出すためには、組み合わされた状態から、一方の押型部、ガイド部、他方の押型部の順に分解して行かなければならず、おにぎりの成形作業が更に手間のかかる煩わしいものになっていた。
さらには、成形終了後においてご飯粒の付いた3つの部材を洗う時間も多く必要になり、改善の余地があった。
【0004】
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、一部が欠けてしまうことがない状態でおにぎりの成形作業を行うことができるだけでなく、その成形作業を容易迅速に行うことができ、さらにはおにぎりの成形作業後に行う洗浄作業を迅速に行えるおにぎり成形器及びおにぎり成形方法を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、前述の課題解決のために、ご飯を詰めるための開口が両端に形成された筒状で、かつ、開口方向視において3つの角部を有するとともに該角部間を結ぶ各板部が外側に突出するように湾曲したほぼ三角形状となる容器からなり、前記容器にご飯を詰めて該容器を両手で包み込んだ状態で握り締めることにより該容器の板部が内側に変形可能となる可撓性を有する合成樹脂材料にて前記容器を構成したことを特徴としている。又、ご飯を詰めるための開口が両端に形成された筒状で、かつ、開口方向視において3つの角部を有するとともに該角部間を結ぶ各板部が外側に突出するように湾曲したほぼ三角形状となる可撓性を有する合成樹脂製の容器を用い、前記容器にご飯を詰めて該容器を両手で包み込んだ状態で握り締めることにより押圧された該容器の板部が内側に変形しながら押し固めることでおにぎりを成形するおにぎり成形方法であってもよい。
上記のように容器内に一方の開口を通してご飯を詰めてから、容器を両手で包み込んだ状態で握り締めることにより押圧された容器の板部の一部又は全部が内側に変形することで、容器の内面にて詰められたご飯をご飯の中心側へ押し固めておにぎりを成形するのである。このようにご飯を容器の内面にてご飯の中心側へ押し固めておにぎりを成形する構成であるから、容器の内面に押し付けておにぎりを成形する構成の場合に、容器の内面にご飯粒が押し付けられて密着状態となるようなことがなく、容器内面にご飯粒が付着することを確実に回避することができる。しかも、おにぎりを成形した後は、1つの部材からなる容器のみを洗浄することで洗浄作業を完了することができる。
【0006】
前記両端の開口のうちの一端の開口が他端の開口よりも大きな寸法となるように前記容器の他端の開口から一端の開口に渡る内外面を一端の開口側ほど外拡がりとなるテーパー面に構成してもよい。
【0007】
前記角部の厚みを前記3つの板部の厚みよりも厚く形成してもよい。
【0008】
前記容器の外面のうちの大きな開口側寄り部位の外面に、他の部位と識別可能とするための識別手段を施してもよい。
【発明の効果】
【0009】
ご飯を詰めた容器を両手で包み込んだ状態で握りしめるだけで、外側に突出するように湾曲した板部が内側へ変形して容器の内面にて詰められたご飯をご飯の中心側へ押し付けながらおにぎりを成形することができることから、容器内面にご飯粒が付着して成形されたおにぎりの一部が欠けるといったことを確実に回避することができるだけでなく、成形されたおにぎりが容器内面に密着することなく迅速に取り出すことができ、一部が欠けてしまうことがないおにぎりを容易かつ迅速に成形することができるおにぎり成形器及びおにぎり成形方法を提供することができる。しかも、1つの部材からなる容器のみを洗うだけで、おにぎり成形器の洗浄作業を完了することができ、洗浄作業の迅速化も図ることができる。
【0010】
両端の開口のうちの一端の開口が他端の開口よりも大きな寸法となるように容器の他端の開口から一端の開口に渡る内外面を一端の開口側ほど外拡がりとなるテーパー面に構成することによって、成形されたおにぎりを容器から取り出す際に、大きな開口端側を下にして載置場所に軽く当て付けるだけで載置場所におにぎりが自重で容器から外れることから、より一層迅速におにぎりを容器から取り出すことができる。
【0011】
角部の厚みを3つの板部の厚みよりも厚く形成することによって、おにぎりの成形時に、角部の変形を抑えながらも各板部の変形を容易に行うことができ、型くずれのないほぼ三角形状のおにぎりを小さな握り力にて容易に成形することができる。
【0012】
容器の外面のうちの大きな開口側寄り部位の外面に、他の部位と識別可能とするための識別手段を施すことによって、前述のように大きな開口側を下にして、成形されたおにぎりを容器から取り出す際に、識別手段を目視するだけで大きな開口側を直ちに識別することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1〜図4に、ご飯を詰めておにぎりを成形するためのおにぎり成形器1を示している。このおにぎり成形器1は、ご飯を詰めるための開口2,3が両端に形成された筒状で、かつ、開口方向視において3つの角部4,5,6を有するとともに該角部間を結ぶ各板部7,8,9が外側に湾曲したほぼ三角形状となる容器10からなり、前記容器10にご飯を詰めて容器10を両手で包み込んだ状態で握り締めることにより容器10の板部7,8,9が内側に変形可能となる可撓性を有する合成樹脂材料にて前記容器10を構成している。
【0014】
前記容器10は、ポリプロピレンから成形されたものからなっているが、ポリエチレンあるいはその他の軟質合成樹脂が好ましく、容器10を軽く握り締めるだけで板部7,8,9が変形するものであればどのような合成樹脂材料であってもよい。
又、前記容器10の厚みは、図5に示すように、角部4,5,6の厚みを板部7,8,9の厚みよりも厚くしてあり、おにぎりの成形時に、角部の変形を抑えながらも各板部の変形を容易に行うことができ、型くずれのないほぼ三角形状のおにぎりを小さな握り力にて容易に成形することができる利点があるが、全域に渡って同一の厚みであってもよい。具体的には、角部4,5,6の厚みを1.2mmとし、板部7,8,9の厚みを1.0mmとしているが、角部4,5,6の厚みを1.0mm〜2.5mmの範囲とし、板部7,8,9の厚みを0.8mm〜2.3mmの範囲に設定することが保形強度及び可撓性の点において好ましい。
【0015】
又、図4にも示すように、前記容器10の両端に形成した開口2,3のうちの一方の開口3を他方の開口2よりも大きな寸法となるように容器10の他端の開口2から一端の開口3に渡る内外面10A,10Bを一端の開口3側ほど外拡がりとなるテーパー面に構成することによって、成形されたおにぎりを容器10から取り出す際に、例えば図9に示すように、大きな開口3端側を下にして載置場所に置いているおにぎり包装用の包装シートSに軽く当て付けるだけで包装シートS上におにぎりが自重で容器10から外れることから、迅速におにぎりを容器から取り出すことができるようになっているが、内外面10A,10Bをテーパー面に構成しないで、一端から他端まで同一径となるストレート面にして実施することもできる。
【0016】
又、図1及び図9に示すように、前記容器10の外面10Bのうちの大きな開口3側寄り部位の外面に、他の部位と識別可能とするための識別手段としてのシボ加工13を施すことによって、前述のように大きな開口3側を下にして、成形されたおにぎりMを容器10から取り出す際に、識別手段13を目視するだけで大きな開口3側を直ちに識別することができる利点があるが、無くてもよい。前記シボ加工13は、外周の特定範囲に形成された帯状部分11と、この帯状部分11の特定一箇所の直上方に形成された矢印部分12とからなっているが、他の構成であってもよい。又、識別手段を、シボ加工13から構成することによって、指との摩擦力を高めて容器10が手から滑り落ちることを阻止することができる利点があるが、特定箇所を着色したり、シールなどを貼ったりして構成することもできる。
【0017】
又、前記容器10の幅寸法、つまり角部4,5,6及び板部7,8,9の幅寸法を周方向において同一に設定しているが、場合によっては周方向で異なる幅寸法に設定して実施することも可能である。
【0018】
又、各板部7,8,9を周方向において中央部が最も外側に突出するようにほぼ同一曲率半径にて湾曲する円弧状のものを示しているが、板部7,8,9の形状は図に示される形状以外であってもよい。
【0019】
又、角部4,5,6を外側に突出するように湾曲した円弧状に形成しているが、湾曲部(アール)の無い直線状の角部であってもよい。
【0020】
前記おにぎり成形器1にておにぎりMを成形する方法について説明すれば、まず容器10内に開口2又は3を通してご飯Mを詰める。この後、図7に示すように、一方の手(図では左手)にご飯Mが詰められた容器10を載せてから、図8(a)に示すように、他方の手(右手)を上から被せて容器10を両手で包み込んだ状態にし、この状態から握り締めることにより、図6に示すように、容器10の板部7,8,9の一部又は全部を内側に変形させてほぼ直線状となるようにすることで、ご飯Mをご飯Mの中心側へ押し付けて押し固め、おにぎりを成形することができるようにしている。前記容器10を握り締める場合には、前述したような握り方、つまり図8(a)に示すように、開口部2,3が掌に対向位置するように容器10を寝かせた姿勢で握り締めたり、図8(b)に示すように、握り締めた状態において開口2,3の開口方向が両掌を結ぶ線に対してほぼ直交する向きとなる立ち姿勢で握り締めることによって、おにぎりがほぼ三角形に押し固められるようにしている。そして、前記成形されたおにぎりが収納されている容器10を、図9に示す図示していない台上に載置した包装シートS上に軽く接当させるだけで、容器10からおにぎりを迅速に取り出すことができるようになっている。このとき、容器10の内面10Aにご飯粒が付着することがなく、おにぎりの一部が欠けてしまうといったことがない。このようにして取り出したおにぎりは、包装シートSに包装するようにしているが、包装シートSに包装しない場合であってもよい。尚、包装シートは、既存の構成など、どのような構成であってもよく、それについての具体的説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】おにぎり成形器の斜視図である。
【図2】おにぎり成形器の平面図である。
【図3】おにぎり成形器の底面図である。
【図4】おにぎり成形器の縦断面図である。
【図5】おにぎり成形器の横断面図である。
【図6】おにぎり成形器に握り締める力が加わったときの横断面図である。
【図7】おにぎり成形器を手に載置した状態を示す斜視図である。
【図8】おにぎり成形器を握り締めた状態の斜視図を示し、(a)は容器を寝かせた姿勢で握り締めた状態を示し、(b)は容器を立ち姿勢で握り締めた状態を示している。
【図9】成形されたおにぎりをおにぎり成形器からシート上へ取り出す直前の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0022】
1 成形器
2,3 開口
4,5,6 角部
7,8,9 板部
10A 内面
10B 外面
10 容器
11 帯状部分
12 矢印部分
13 シボ加工(識別手段)
M ご飯
S 包装シート

【出願人】 【識別番号】390007331
【氏名又は名称】株式会社まるき
【住所又は居所】大阪府河内長野市小山田町59−2
【出願日】 平成16年11月12日(2004.11.12)
【代理人】 【識別番号】100074561
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 隆生

【識別番号】100124925
【弁理士】
【氏名又は名称】森岡 則夫

【公開番号】 特開2006−136528(P2006−136528A)
【公開日】 平成18年6月1日(2006.6.1)
【出願番号】 特願2004−329072(P2004−329072)