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【発明の名称】 収納部付き作業手袋
【発明者】 【氏名】赤木 茂樹
【住所又は居所】広島県府中市上下町上下807番地の3株式会社マルカツ内

【要約】 【課題】作業手袋を装着したままで鉛筆やカッターなどの作業用品を容易に取出し、また収納することのできる収納部を備えた作業手袋を提供する。

【解決手段】手袋本体1の所定箇所に、鉛筆、カッターあるいは手ばさみなどの作業用品Sの一部または全部を収納することのできる収納部10を設ける。また、メリヤス製縫い合わせ手袋本体1または編み手袋本体1の少なくとも掌部4にシート状の補強部材2を固着し、前記手袋本体1の甲部3に、鉛筆、カッターあるいは手ばさみなどの作業用品Sの一部または全部を着脱自在に差し込ませて保持する収納部10を設ける。なお、収納部10を、塩ビやゴムなどの弾力性に富み、かつ、滑り止め効果の高い材料で形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手袋本体(1)の所定箇所に、鉛筆、カッターあるいは手ばさみなどの作業用品(S)の一部または全部を収納することのできる収納部(10)を設けてなる収納部付き作業手袋。
【請求項2】
メリヤス製縫い合わせ手袋本体(1)または編み手袋本体(1)の少なくとも掌部(4)にシート状の補強部材(2)を固着し、前記手袋本体の甲部(3)に,鉛筆,カッターあるいは手ばさみなどの作業用品(S)の一部または全部を着脱自在に差し込ませて保持する収納部(10)を設けてなる収納部付き作業手袋。
【請求項3】
前記収納部(10)を,手袋本体(1)に固着した底板部材(11)と、前記底板部材との間に,作業用品(S)の一部または全部を挿入して保持する大きさの挿入空間部(13)を形成する上部材(12)とで形成し、少なくとも挿入口においては、底部材(11)が上部材(12)よりも外側に位置する様形成し、かつ,前記収納部を,弾力性に富み,かつ,滑り止め効果の高い材料で形成してなる請求項1または2に記載の収納部付き作業手袋。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、鉛筆、カッター、手ばさみなどの作業用品を収納する収納部を備えた作業手袋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、メリヤス製縫い合わせ手袋や編み手袋の表面に、塩ビ製やゴム製などの補強シートを貼り付けた作業手袋が多く使用されている。
【0003】
こうした作業手袋を装着して各種の作業を行う場合、鉛筆やボールペン、カッター、あるいは手ばさみなどの作業用品を使用する必要がある場合が多々あるが、そうした作業用品は通常、作業着のポケット等に収納している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、鉛筆やカッターなどの作業用品を作業着のポケット等に収納した場合、作業手袋を装着したまま、そうした作業用品を取り出すことは案外厄介であり、手間取る。従って、作業手袋を一旦外して作業用品を取り出し、再び、作業手袋を装着するなどの面倒な動きが要求されてきた。
【0005】
本発明はこうした問題に鑑み創案されたもので、作業手袋を装着したままで鉛筆やカッターなどの作業用品を容易に取出し、また収納することのできる収納部を備えた作業手袋を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
図1乃至図9を参照して説明する。請求項1に記載の収納部付き作業手袋は、手袋本体1の所定箇所に、鉛筆、カッターあるいは手ばさみなどの作業用品Sの一部または全部を収納することのできる収納部10を設けてなる。
【0007】
請求項2に記載の収納部付き作業手袋は、メリヤス製縫い合わせ手袋本体1または編み手袋本体1の少なくとも掌部4にシート状の補強部材2を固着し、前記手袋本体1の甲部3に、鉛筆、カッターあるいは手ばさみなどの作業用品Sの一部または全部を着脱自在に差し込ませて保持する収納部10を設けてなる。
【0008】
請求項3に記載の収納部付き作業手袋は、請求項1および2に記載の発明において、収納部10を、手袋本体1に固着した底板部材11と、前記底板部材11との間に、作業用品Sの一部または全部を挿入して保持する大きさの挿入空間部13を形成する上部材12とで形成し、かつ、前記収納部10を、弾力性に富み、かつ、滑り止め効果の高い材料で形成してなる。弾力性に富み、滑り止め効果の高い材料としては、塩ビやゴムなどがある。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明に係る収納部付き作業手袋は、手袋本体1の所定箇所に、鉛筆、カッターあるいは手ばさみなどの作業用品Sの一部または全部を収納することのできる収納部10を設けたので、他方の手に作業手袋を装着したままでも、当該収納部10に収納している作業用品Sを容易に取出し、また、収納することができる。
【0010】
請求項2に記載の収納部付き作業手袋は、メリヤス製縫い合わせ手袋本体1または編み手袋本体1の少なくとも掌部4にシート状の補強部材2を固着し、手袋本体1の甲部3に、鉛筆、カッターあるいは手ばさみなどの作業用品Sの一部または全部を着脱自在に差し込ませて保持する収納部10を設けたので、他方の手で、収納部10に収納されている作業用品Sを容易に取出し、また、収納することができる。
【0011】
特に、この収納部10は手袋本体1の甲部3に設けているので、他方の手による取出しと収納を自然な動作で容易に行うことができる。また、収納部10に収めた作業用品Sが作業の邪魔になることがない。ちなみに、収納部10を手袋本体1の掌部4に設けると、当該収納部10に収納した作業用品Sが作業の邪魔になり、好ましくない。
【0012】
請求項3に記載の発明に係る収納部付き作業手袋は、請求項1および2に記載の発明において、収納部10を、手袋本体1に固着した底板部材11と、底板部材11との間に、作業用品Sの一部または全部を挿入して保持する大きさの挿入空間部13を形成する上部材12とで形成し、少なくとも挿入口においては、底部材11が上部材12よりも外側に位置する様形成し、かつ、この収納部10を、塩ビやゴムなどの弾力性に富み、かつ、滑り止め効果の高い材料で形成したので、作業用品Sの取出しおよび収納をきわめて容易に行うことができる。
【0013】
すなわち、作業用品Sを挿入空間部13に差し込むだけで、この挿入空間部13を形成する弾力性と滑り止め効果に優れる底板部材11と上部材12(主として上部材12)が弾性変形して拡張し、当該作業用品Sを容易に受入れた後、その弾性収縮力によって強く保持する。また、作業用品Sの取り出しは、当該作業用品Sを引き抜くのみで、底板部材11および上部材12(主として上部材12)が弾性変形して拡張するので、容易に行うことができる。この底部材11と上部材12は、一体物として上部材12を湾曲させて構成しても良いが、挿入口の底部材11を上部材12の外側に位置する様形成するのは、作業用品Sを挿入するときのスムースなガイドの作用と、先端部が挿入口を外れたとき、手の甲につき刺さるのを防止する為である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明に係る収納部付き作業手袋の第一実施形態を、図1乃至図4に示す。これは、メリヤス製縫い合わせ手袋本体1の掌部4のほぼ全体と、甲部3の一部にシート状で塩ビやゴム製などの補強部材2を固着し、手袋本体1の甲部3の薬指部分および小指部分の下方に、鉛筆、カッターあるいは手ばさみなどの作業用品Sの一部を着脱自在に差し込んで保持する収納部10を設けている。
【0015】
この収納部10は、手袋本体1に固着した底板部材11と、前記底板部材11との間に、作業用品Sの一部を挿入して保持する大きさで、断面矩形状で筒状の挿入空間部13を形成する帯状の上部材12とで形成している。なお、収納部10は、補強部材2と同様に、塩ビやゴムなどの弾力性に富み、かつ、滑り止め効果の高い材料で形成している。
【0016】
本実施形態に係る収納部付き作業手袋は、手袋本体1の甲部3に収納部10を設けたので、他方の手で、収納部10に収めた作業用品Sを引き抜くことにより容易に取出すことができる。また、差し込むことによって、容易に収納することができる。この操作は、当該他方の手に作業手袋を装着したままでも容易に行うことができる。
【0017】
また、収納部10は手袋本体1の甲部3に設けているので、当該収納部10が作業の邪魔になることがない。なお、収納部10の挿入空間部13は、断面矩形状であるため、鉛筆やボールペンのみでなく、カッターや手ばさみなどを収納するのにも適している。
【0018】
さらに、収納部10は、塩ビやゴムなでの弾力性に富み、かつ、滑り止め効果の高い材料で形成しているので、作業用品Sの取出し時および収納時において当該収納部10が弾性変形して拡張し、よって、取出しおよび収納を容易に行うことができる。また、収納状態にあっては、その収縮力および滑り止め効果によって作業用品Sを強固に保持することができる。
【0019】
本発明に係る収納部付き作業手袋の第二実施形態を、図5および図6に示す。この作業手袋の特徴は、底板部材11と上部材12で形成した収納部10の挿入空間部13を、断面略半円状の筒状としたことである。こうした形状とすることによって、特に、鉛筆やボールペンなどの作業用品Sを収納するのに適している。
【0020】
本発明に係る収納部付き作業手袋の第三実施形態を、図7および図8に示す。この作業手袋は、収納部10を手袋本体1の親指部分と人差し指部分の中間部下方にほぼ縦方向に設けている。また、収納部10は、その略下半部をシート状の補強部材2と上部材12で挿入空間部13を形成して構成し、その略上半部を、シート状の補強部材2と上部材12で構成して、断面偏平な袋状に形成している。また、挿入空間部13の挿入口14を、上部材12のほぼ中間部分に形成している。この収納部10は、挿入空間部13を断面偏平な袋状に形成しているので、鉛筆やボールペンなどの他に、例えば、肉薄のゲージなどの作業用品Sを完納状態で収納することもできるし(図8(c)参照)、その一部を露出した状態で収納することもできる(同(d)参照)。
【0021】
なお、本発明に係る収納部付き作業手袋におけるシート状の補強部材2は、手袋本体1に、塩ビやゴム製のシートを貼り付けたり、手袋本体1を、塩ビやゴムなどの液状ポリマー(高分子液)に浸漬することによって形成することができるし、塗布の形態でも形成できる。
【0022】
また、収納部10および挿入空間部13の形状は限定されず、その形成位置や設置数も限定されない。さらに、左手用または右手用、さらには両方の手袋本体1に形成することができる。
【0023】
また、収納部10は、布片等を用いて形成することもできるが、収納した作業用品Sの滑落を防止するために、少なくとも、その内側に高分子材を施した材料で形成することが好ましい。また、手袋本体1の掌部4に補強部材2としてゴムシートを貼り付けたいわゆるゴム張り手袋の場合には、収納部10を同一のゴムシートによって形成しても良いし、布とゴムを組合せた材料を使用して形成(例えば織ゴム)しても良い。さらに、この収納部10は、インジェクション成形などによって形成したものを手袋本体1に固着して設けることもできる。
【0024】
なお、本発明に係る収納部付き作業手袋は、次のようにして製造することができる。ゴム張り手袋の場合は、まず、手袋本体1の掌部4のほぼ全体と甲部3の一部に、補強部材2および底板部材11となる未加硫ゴムシートを接着または熱融着する。次に、それを立体手型に嵌めて加熱し、熱加硫成形するが、その際、甲部3の所定箇所に固着した未加硫ゴムシート(底板部材11)の上に、上部材12となる帯状の未加硫ゴムを、平面状のまま、又は筒状にして平板状の芯材Cを介して貼着した後、熱加硫を行う。熱加硫完了後、芯材Cを抜き出し、その部分に断面矩形状の挿入空間部13を形成する(図9参照)。
【0025】
また、この収納部付き作業手袋は、上記した製造方法の他に、収納部10を設ける以前に熱加硫成形を施し、その後、ゴムチューブとかインジェクション成形などによって断面矩形状の開口部を形成すべく形成した上部材12を、手袋本体1に直接固着して製造することもできるし、手袋本体1に固着した底板部材11に固着して製造することもできる。同様に、インジェクション成形によって筒状に形成した収納部10を手袋本体1に固着することもできる。さらに、収納部10を滑り止めを施した布片等又は織ゴム等で形成する場合は、当該布片等を加硫成形後の手袋本体1に縫い付けることによって製造することもできる。しかし、いずれの場合でも、作業用品Sの挿入時、先端が手の甲につき刺さる事を防止する為に、収納部10の構成には、挿入口の外側に底部材11が位置する様な形状に成る様に部材を形成する方が好ましく、製造コストの点から、図9に示すような、補強部材2と収納部10を同時に熱加硫成形して製造する方法が好ましい。
【0026】
また、手袋本体1を補強部材2となる高分子液に浸漬,塗布する場合においても、同様に、浸漬後、立体型に装着した手袋本体1の甲部3に収納部10を固着した後、全体を同時に熱加硫成形することが、製造コストの点から好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0027】
なお、本発明は、作業手袋のみでなく、通常の手袋やゴム手袋など、各種の手袋に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係る収納部付き作業手袋の第一実施形態を示す背面図である。
【図2】(a)は図1のA−A線断面図,(a’)はその変形実施形態図であり、(b)は当該部分に(挿入空間部)に作業用品を収納していない状態を示す断面図である。
【図3】(a)は図1のB−B線断面図であり、(b)は当該部分に(挿入空間部)に作業用品を収納した状態を示す断面図である。
【図4】図1に示す第一実施形態の正面図である。
【図5】本発明に係る収納部付き作業手袋の第二実施形態を示す背面図である。
【図6】図5のC−C線断面図である。
【図7】本発明に係る収納部付き作業手袋の第三実施形態を示す背面図である。
【図8】(a)は図7のD−D線断面図、(b)は同図のE−E線断面図である。また、(c)は同図のF−F線断面図であり、作業用品を完納した状態を示し、(d)は作業用品の上部を突出させて状態を示す。
【図9】本発明に係る収納部付き作業手袋の一製造方法を示す説明図である。
【符号の説明】
【0029】
1 手袋本体
2 補強部材
3 甲部
4 掌部
10 収納部
11 底板部材
12 上部材
13 挿入空間部
14 挿入口
C 芯材
S 作業用品
【出願人】 【識別番号】591083439
【氏名又は名称】赤木 茂樹
【住所又は居所】広島県府中市上下町上下807番地の3 株式会社マルカツ内
【出願日】 平成16年9月3日(2004.9.3)
【代理人】 【識別番号】100062328
【弁理士】
【氏名又は名称】古田 剛啓

【公開番号】 特開2006−70401(P2006−70401A)
【公開日】 平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願番号】 特願2004−256874(P2004−256874)