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【発明の名称】 燻製豆類及びその製造方法
【発明者】 【氏名】鬼頭 奈七

【要約】 【課題】豆類を用いた独特の味覚と風味を有する食品を提供する。

【解決手段】豆類を塩茹処理し、その後に0.5〜8時間程度燻蒸処理を施す。特に、燻蒸処理の燻材として桜の木を用いることにより、ベーコンのような味覚と風味を付与することができる。 又、薫蒸処理を施すことにより貯蔵性が高くなるが、さらに冷凍処理を施すことによって長期保存が可能となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
豆類を塩茹処理し、その後に燻蒸処理を施してなる燻製豆類。
【請求項2】
豆類を塩茹処理し、その後に燻蒸処理を施すことを特徴とする燻製豆類の製造方法。
【請求項3】
豆類を塩茹処理し、その後に燻蒸処理を施し、しかる後に冷凍処理してなる燻製豆類。
【請求項4】
豆類として、枝豆、大豆、小豆、そら豆、さらし豆、黒豆、大福豆、金時豆のいずれか1つ又は2つ以上を用いたことを特徴とする請求項1及び請求項3記載の燻製豆類。
【請求項5】
豆類として、枝豆、大豆、小豆、そら豆、さらし豆、黒豆、大福豆、金時豆のいずれか1つ又は2つ以上を用いたことを特徴とする請求2記載の燻製豆類の製造方法。
【請求項6】
燻蒸処理に燻材として桜の木、楢の木、ブナの木、林檎の木、オニグルミの木、ヒッコリーの木、メイプルの木、ホワイトオークの木のいずれか1つ又は2つ以上を用いたことを特徴とする請求項1及び請求項3記載の燻製豆類。
【請求項7】
燻蒸処理に燻材として桜の木、楢の木、ブナの木、林檎の木、オニグルミの木、ヒッコリーの木、メイプルの木、ホワイトオークの木のいずれか1つ又は2つ以上を用いたことを特徴とする請求項2記載の燻製豆類の製造方法。
【発明の詳細な説明】【発明の詳細な説明】
【発明が属する技術分野】
【0001】
本発明は、豆類を燻製とした燻製豆類に関し、特に酒の肴や精進料理の具として有用な新規の燻製豆類及びその製造方法である。
【背景技術】
【0002】
枝豆や大豆等の豆類は、古来よりタンパク質や脂質に富む食材として良く知られている。
【0003】
又、大豆及びその加工食品はタンパク質源の消化吸収性が格段に高く、動物性タンパク質源と比べても殆ど遜色ないと云われる。
【0004】
大豆の加工食品である豆腐は、タンパク質として人体の発育に大きな係わりをもつリジンをはじめとする必須アミノ酸に富んでいる。
【0005】
特に、大豆の未熟豆である枝豆の塩茹は、酒の肴や食事のおかずとして非常に有用である。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、大豆等の豆類は上述の如く人体にとって不可欠な栄養源を多分に含んでいる。
【0007】
又、大豆の未熟豆である枝豆は酒の肴やおかずとして有用であるが、枝豆の加工品は今までになかった。
【0008】
尚、該豆類の代表的な加工品として豆腐があげられるが、その他にも生揚げ、油揚げ、がんもどき、焼き豆腐等が知られている。これらは味覚、風味その他の点で旧態依然であり、このため豆類を利用した斬新で珍味の加工食品の出現が期待されていた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、豆類を塩茹処理し、その後に燻蒸処理を施すことを特徴とする燻製豆類及びその製造方法を提供し、上記課題を達成するものである。
【0010】
豆類としては、枝豆、大豆、小豆、そら豆、さらし豆、黒豆、大福豆、金時豆のいずれか1つ又は2つ以上を用いる。
【0011】
また、燻蒸処理の燻材として桜の木、楢の木、ブナの木、林檎の木、オニグルミの木、ヒッコリーの木、メイプルの木、ホワイトオークの木のいずれか1つ又は2つ以上を用いることにより、豆類に独特の味覚と風味が付与される。
【0012】
特に、燻材として桜の木を用いることによって、ベーコンのような味覚と風味を豆類に与えることができる。
【0013】
燻蒸処理を施すことにより防腐力が増して、貯蔵性が向上する。
【0014】
さらに、燻蒸処理を施した後に、冷凍処理を施すことによって長期保存が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明によれば、先ず鞘付きのままか、又は鞘を外した状態で豆類を塩茹処理する。
【0016】
特に、枝豆については、通常は鞘付きのまま塩茹処理する。塩茹処理で用いる塩水の濃度は2〜5重量%であり、塩茹時間は10〜40分間である。
【0017】
又、鞘を外した枝豆、大豆、小豆、そら豆、さらし豆、黒豆、大福豆、金時豆等の豆類の塩茹処理で用いる塩水の濃度は0.5〜4重量%であり、塩茹時間は5〜30分間である。
【0018】
尚、その後に燻蒸処理を施すと燻煙成分が豆類に付着し、浸透して特有の味覚、色、香気が付与されるようになる。
【0019】
尚、鞘を外した豆類の表面は燻煙に直接さらされることにより淡褐色で比較的硬めの外皮となるが、内部は豆類本来の色のままで比較的軟らかである。
【0020】
鞘を外した豆類の薫蒸処理時間については、鞘付きの豆類の薫蒸処理時間より短くする。
【0021】
ところで、燻蒸処理は燻煙温度40〜80℃、燻煙時間は0.5〜8時間程度の温燻であり、これは所定の燻煙機を用いて行う。
【0022】
詳細には、豆類を取り出して金網等の上に配置し、これを燻煙機の中に収容する。
【0023】
そして、燻煙機の下部にて燻材を焚いて密閉し、発生する燻煙中に豆類を40〜80℃の温度で0.5〜8時間程度さらすのであり、これによって燻煙成分が豆類に付着、浸透して、特有の味覚、風味が付与される。
【0024】
尚、燻材としては、桜の木、楢の木、ブナの木、林檎の木、オニグルミの木、ヒッコリーの木、メイプルの木、ホワイトオークの木等樹脂の少ない堅木がよいが、取り分け桜の木が香気の点で最適であった。
【0025】
また、その量は豆類1キログラム当たり200グラム程度で、形態としては屑状、チップ状、棒状があるが、特に燻煙の発生具合等の点で棒状が好ましい。
【0026】
尚、燻煙の発生と燻蒸処理を別の部屋で行う方法、即ち燻煙発生機で発生させた燻煙を燻煙室に導入するといった方法もある。
【0027】
また、温燻以外に、木材を乾留したときに得られる木酢液(酢酸、メタノール、アルデヒド類、フェノール類、タール分等を含む)を精製した燻液中に浸漬してから乾燥する液燻、また放電を行って燻煙粒子に電荷を与える電燻を採用することもできる。
【0028】
ところで、燻蒸処理を施すと、燻煙中のフェノール類、アルデヒド類、酸類等防腐力のある物質の働きで、貯蔵性が向上するようにもなる。
【0029】
燻蒸処理を施すことにより、淡褐色の外皮が形成されて固化するが、中身は柔らかくプリプリしている。
【0030】
以上の薫蒸処理により、味覚と風味がベーコンのような非常に珍味なものとなる。
【0031】
一方、食塩、砂糖、香辛料、クエン酸、醤油、またはグルタミン酸ナトリウム等の化学調味料をさらに添加してもよい。
【実施例】
【0032】
以下、本発明の燻製豆類及びその製造方法の実施例について説明するが(以下、「実施例1」という)、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
【0033】
先ず最初に、鞘付きの枝豆を3重量%の塩水で20分間塩茹処理した。
【0034】
次に、塩茹処理した枝豆を取り出して燻煙機の金網等の上に配置し、これを燻煙機の中に収容した。
【0035】
そして、燻煙機の下部にて桜の木を焚いて密閉し、発生する燻煙中に枝豆を40℃の温度で1時間さらし、燻蒸処理した。
【0036】
以上の手順で製造した燻製枝豆の味覚と風味はベーコンのようになった。
【0037】
次に、本発明の他の実施例について説明するが(以下、「実施例2」という)、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
【0038】
先ず最初に、乾燥大豆を水に8時間さらした後、2重量%の塩水で10分間塩茹処理した。
【0039】
次に、塩茹処理した大豆を取り出して燻煙機の金網等の上に配置し、これを燻煙機の中に収容した。
【0040】
そして、燻煙機の下部にて桜の木を焚いて密閉し、発生する燻煙中に大豆を40℃の温度で1時間さらし、燻蒸処理した。
【0041】
以上の手順で製造した燻製大豆の味覚と風味はベーコンのようになった。
【0042】
次に、本発明の他の実施例について説明するが(以下、「実施例3」という)、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
【0043】
先ず最初に、乾燥そら豆を水に8時間さらした後、2重量%の塩水で10分間塩茹処理した。
【0044】
次に、塩茹処理したそら豆を取り出して燻煙機の金網等の上に配置し、これを燻煙機の中に収容した。
【0045】
そして、燻煙機の下部にて桜の木を焚いて密閉し、発生する燻煙中に枝豆を40℃の温度で1時間さらし、燻蒸処理した。
【0046】
以上の手順で製造した燻製そら豆の味覚と風味はベーコンのようになった。
【0047】
次に、本発明の他の実施例について説明するが(以下、「実施例4」という)、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
【0048】
実施例1と同様にして、枝豆を塩茹処理してから燻蒸処理を施した後に、−20℃で1時間冷凍処理した。
【0049】
冷凍した燻製枝豆を電子レンジで解凍することにより冷凍前の燻製枝豆に戻すことができた。 これを食してみたが、味覚及び風味ともベーコンと変わらなかった。
【発明の効果】
【0050】
本発明の実施例1により、塩茹枝豆の燻製が得られたが、枝豆にベーコンのような味覚と風味を付与することができ、非常に珍味の燻製豆類が得られた。
【0051】
また、燻煙中のフェノール類、アルデヒド類、酸類等防腐力のある物質の働きで貯蔵性が非常に高い。
【0052】
更に、タンパク質、脂質、およびカルシウム、鉄分、カリウム等のミネラル、またビタミンB1やビタミンE等のビタミン類が損なわれずに残存するので、美容と健康に最適である。
【0053】
又、燻蒸処理に燻材として桜の木を用いたことによって、ベーコンのような味覚と風味を豆類に与えることができた。
【0054】
本発明の実施例2により、塩茹大豆の燻製が得られたが、実施例1と同様に、大豆にベーコンのような味覚と風味を付与することができた。
【0055】
本発明の実施例3により、塩茹そら豆の燻製が得られたが、実施例1と同様に、そら豆にベーコンのような味覚と風味を付与することができた。
【0056】
本発明の実施例4により、冷凍した塩茹枝豆の燻製が得られた。 これを電子レンジで解凍することにより、いつでも好きなときに元の塩茹枝豆の燻製に戻すことができた。 冷凍処理を施すことにより、燻製枝豆を長期保存することができるようになった。
【出願人】 【識別番号】393010248
【氏名又は名称】鬼頭 康彦
【出願日】 平成17年1月6日(2005.1.6)
【代理人】
【公開番号】 特開2006−187266(P2006−187266A)
【公開日】 平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願番号】 特願2005−28215(P2005−28215)