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【発明の名称】 保存性と栄養バランスに優れた非常用加工食品
【発明者】 【氏名】佐 伯 芳 子

【要約】 【課題】災害時、遭難時等の非常時に備えるために備蓄する非常用食品、あるいは、海外での政情不安による難民や被災地への緊急援助用食料や救助隊の食料等として緊急援助用食品等として用いることができる低水分含量で高カロリーの栄養バランスに優れた加工食品であって、充填効率と食感の双方に優れた非常用加工食品を提供する。

【解決手段】低水分含量かつ高カロリーの栄養バランスに優れた非常用加工食品であって、高カロリーで栄養バランスにすぐれたパイ生地の焼成物を粉砕して得られた粉砕物からなり、前記粉砕物がパイの食感を与える程度の粒度に粉砕されてなることを特徴とする非常用加工食品。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
低水分含量かつ高カロリーの栄養バランスに優れた非常用加工食品であって、
高カロリーで栄養バランスにすぐれたパイ生地の焼成物を粉砕して得られた粉砕物からなり、前記粉砕物がパイの食感を与える程度の形態に粉砕されてなることを特徴とする、非常用加工食品。
【請求項2】
タンパク質4〜15重量%、脂質30〜55重量%、糖質40〜60重量%を含有し、水分含量が1.0〜1.9重量%、熱量が550〜650Kcal/100gである、請求項1に記載の非常用加工食品。
【請求項3】
前記パイ生地の原料生地が、穀類を含む原料に水を加えて混練した主生地層と、穀類を含む原料に油脂類を加えて混練したバター生地層とを積層したものからなる、請求項1に記載の非常用加工食品。
【請求項4】
請求項1に記載の加工食品が、一回の摂取量ごとに耐水性包装体に袋詰めされてなる、非常用袋詰め加工食品。
【請求項5】
穀類を含む原料が、小麦粉を主原料として用いたものである、請求項3に記載の加工食品。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、保存性と携帯性ならびに栄養バランスに優れた非常用加工食品に関する。
【0002】
更に詳しくは、本発明は、主食として摂取するに十分な主要栄養素がバランス良く含まれており、高カロリーで、しかも水分含量を低くして長期間の保存を可能にした、特に非常用食品や緊急援助用食品等として有用であるとともに、食感にも優れた加工食品に関するものである。
【背景技術】
【0003】
従来、登山、探検、キャンプ等の野外活動や、航海等の海外旅行等に携行する携帯食品、あるいは、地震、洪水等の災害や遭難等の非常時に備えるために備蓄する非常用食品、あるいは、海外での政情不安による難民や被災地への緊急援助用食料や救助隊の食料等の緊急援助用食品として、インスタントラーメン等の携帯食品や、カンパン等の非常用食品および緊急援助用食品が知られている。
【0004】
これら携帯食品や非常用食品や緊急援助用食品は、今後遭遇するかもしれない種々の非常の事態や状況を想定して、それに応じて適切に対応することができるように、予め各種の食品が選択されて、非常用備蓄倉庫等に備えられている。
【0005】
しかし、これら各種の非常時用の食品は、通常、その用途に応じて、夫々の場合に適切に対応することができるように、各種の栄養素が水分と共に必要量が含まれていて、加熱するだけで、あるいは、水と混合したり、熱湯を注いだりするだけで、何ら特別な調理や加工処理等を行なうことなく、容易に摂取し得るように造られていなければならない。
【0006】
しかしながら、上記携帯食品や非常用食品あるいは緊急援助用食品は、栄養学的に観察すると必ずしもバランスの摂れた食品であるとは言い難いものであるため、災害救助等の様に長期間を必要とする場合には、これら従来の携帯食品や非常用食品あるいは緊急援助用食品を長期間摂取し続けなければならないので、この様な食品では栄養学的に問題があった。
【0007】
ところが、実際には、非常時や緊急時である為に、救助隊の人々や救助者の栄養バランス等の問題は後回しにされていたのが現状である。
【0008】
このような携帯食品や非常用食品あるいは緊急援助用食品は、特に栄養バランスに優れた澱粉類を含む食品に、各種加工を施しても、いずれも一定量以上の水分、通常、約5〜7%程度の水分が含まれているのが普通である。
【0009】
しかし、この様な比較的多くの水分量を含む携帯食品や非常用食品あるいは緊急援助用食品は、保存方法や保存状態にもよるが、かかる比較的多量な水分が存在していると腐敗し易く、長期間の保存に十分に耐えることができないし、また、水分が存在することによって重量や容量が増すので、運搬、携行の際にも障害となる。
【0010】
また、栄養学的にバランス良く栄養を摂取するためには、多種類の食品を備蓄しておかなければならないとの問題もあった。
【0011】
さらにまた、乾パンなどの一定の形態を有するものにあっては、携行時の容積が増大し、崩壊の問題もある。
【0012】
一方、上記食品中に含まれる水分量は、これら携帯食品等中に存在させて体内に補給するよりも、別途用意される食品や携帯する水筒あるいは上水道等の飲料水により、場合によっては、渓流の水や雨水等から採取することによって別途摂取することができるし、元々、これら携帯食品等のみで人体に必要とする水分量を補給することは無理なことである。
【0013】
このような観点から、本発明者等は、携帯食品や非常用食品あるいは緊急援助用食品中の水分を可能な限り少なくして、腐敗し難くすることにより長期間の保存に耐えるようにするとともに、運搬の容易性や携帯用として軽量化を図ることの方が重要であり、その減量分だけ脂肪またはタンパク質等の他の栄養素に置き換えて非常時等に備えた方が賢明であるとの考えの下に、食品中の水分をできるだけ少なくした低水分含量の加工食品とし、しかも、主要栄養素である脂肪、タンパク質、糖質をバランス良く含有すると共に、一般成人が必要なカロリー量を備えた食品を製造する方法を提供することを目的として、既にいくつかの加工食品を提案している(特許文献1〜2)。
【特許文献1】特開2001−25374号公報
【特許文献2】特開2002−209507号公報
【0014】
上記で提案されている加工食品は、保存性に優れ、しかも高カロリーかつ栄養バランスに優れていることから非常用食品として広く適用することが可能である。
【0015】
しかしながら、本発明者のさらなる知見によれば、一定の形態と寸法を有する加工食品は充填や運搬の際に嵩張るという問題がある。さらに、運搬中ないし携行の際に型くずれして微細な粉砕物が発生することが意外と大きな問題となることが判明した。たとえば、人間が携行する場合はもとより、航空機等で大量の非常用食品を運搬する場合には、この嵩密度の問題は重要な問題となる。さらに、長時間の運搬や携行によって生じる型くずれや微粉化も問題であり、いったん微粉化された加工食品は、これを摂取することは困難である。
【発明の概要】
【0016】
本発明は上記の問題に解決を与えるものである。
【0017】
すなわち、本発明は、低水分含量かつ高カロリーの栄養バランスに優れた非常用加工食品であって、高カロリーで栄養バランスにすぐれたパイ生地の焼成物を粉砕して得られた粉砕物からなり、前記粉砕物がパイの食感を与える程度の形態に粉砕されてなることを特徴とするものである。
【0018】
本発明者は、パイ生地の焼成物を一定の条件で粉砕したものは、ビスケット状焼成物等を粉砕したものと比較して、格段に食感に優れており、したがって長期間にわたる継続的な摂取においても問題なく摂取できることが期待できる。これはパイ特有の層状形態に由来するものと考えられる。
【0019】
本発明による非常用加工食品は、好ましくは、タンパク質4〜15重量%、脂質30〜55重量%、糖質40〜60重量%を含有し、水分含量が1.0〜1.9重量%、熱量が550〜650Kcal/100gの範囲である。
【0020】
また、上記のパイ生地の原料生地は、好ましくは、穀類を含む原料に水を加えて混練した主生地層と、穀類を含む原料に油脂類を加えて混練したバター生地層とを積層したものからなり、さらに好ましくは、上記穀類を含む原料は小麦粉を主原料として用いたものである。
【0021】
さらに、本発明は、上記加工食品が、一回の摂取量ごとに耐水性包装体に袋詰めされてなる非常用袋詰め加工食品を包含する。
【発明の開示】
【発明の効果】
【0022】
上述したように、本発明の低水分含量で高カロリーの栄養バランスに優れた加工食品は、パイの食感を有するパイ焼成物の粉砕物からなるので、軽量かつ充填効率に優れるとともに、食感にも優れていることから、長期間の継続的な摂取においても抵抗がなく、また、栄養学的に良好で、携帯食品、非常食品、緊急援助用食品等としてすこぶる有用なものである。
【発明の実施の形態】
【0023】
本発明は、低水分含量かつ高カロリーの栄養バランスに優れた非常用加工食品であって、高カロリーで栄養バランスにすぐれたパイ生地の焼成物を粉砕して得られた粉砕物からなり、前記粉砕物がパイの食感を与える程度の粒度に粉砕されてなることを特徴とするものである。以下、原材料からパイ焼成物を製造し、さらにこれを特定条件で粉砕して得られる本発明の粉砕物の製造工程について具体的に説明する。
【0024】
[I]原材料
(1)原料素材
本発明の低水分含量で高カロリーの栄養バランスに優れた加工食品の製造方法において用いられる原料素材としては、高カロリーの栄養バランスに優れた加工食品の構成成分となるタンパク質、脂質、糖質を含有させるために、以下に示す様に種々のものが使用できるが、主成分として小麦、大麦、ライ麦、米、蕎麦、ひえ、粟、とうもろこし等の穀類を使用できるが、特に小麦粉を使用するのが好ましい。
【0025】
(2)主原料成分
タンパク質
上記タンパク質成分となる原料素材としては、種々の食品材料を挙げることができるが、小麦粉(薄力粉、強力粉)、大豆等の豆類の食物性タンパク質や、スキムミルク等の動物性タンパク質等を挙げることができるが、これらの中でもスキムミルクを添加した小麦粉(薄力粉、強力粉)を用いることが好ましい。
【0026】
脂 質
上記脂質となる原料素材としては、種々の食品材料を挙げることができるが、バター、無塩バター等のバター類、ラード、マーガリン、胡麻油等の油脂類を挙げることができる、これらの中でもバター類、ラードを用いることが好ましい。
【0027】
糖 質
上記糖質成分となる原料素材としては、種々の食品材料を挙げることができるが、小麦粉(薄力粉、強力粉)、米粉、大豆等を挙げることができる。これらの中でも主成分として小麦粉(薄力粉、強力粉)を用いることが好ましい。
【0028】
その他の成分
上記素材中には、特に小麦粉には、繊維質や、ビタミンB、ビタミンB等のビタミン類や、カルシウム、鉄、隣、マグネシウム、亜鉛、銅、ナトリウム、カリウム等のミネラル類が含まれている。
【0029】
また、バターには、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンB等のビタミン類や、カルシウム、鉄、隣、マグネシウム、亜鉛、ナトリウム、カリウム等のミネラル類が含まれている。
【0030】
しかし、これらの中でも熱に弱いビタミン類、例えば、ビタミンB類やビタミンCは加熱することによって分解してしまう。従って、本発明の加工食品を完全食品に近い食品とするためには、食べる際にこれら不足する栄養分を補う必要がある。
【0031】
また、一般に食塩は、好ましくは0.5〜1.5重量%の割合で配合される。
【0032】
(3)副原料成分
しかしながら、繊維質や、熱に強いビタミン類、例えば、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE等のビタミン類や、カルシウム、マグネシウム、鉄、燐、ナトリウム、カリウム、銅、沃素、マンガン、セレン、亜鉛、クロム、モリブデン等のミネラル類は必要とされる量が微量であることから、使用する主原料素材中に副原料成分として配合することができる。
【0033】
上記副原料成分として配合されるものとしては、例えば、野菜類の粉末、果実の粒、茸類の粉末、海草類の粉末等を挙げることができる。これら副食品原料成分は2種以上を併用して配合することもできる。
【0034】
ミネラル類は一般に灰分として測定され、特別に配合しなくても本発明の加工食品中には一般に0.5〜2重量%、好ましくは0.7〜1.5重量%含有されている。
【0035】
[II]低水分含量で高カロリーの栄養バランスに優れた加工食品の製造
(1)概 要
本発明の低水分含量で高カロリーの栄養バランスに優れた加工食品の製造方法としては、穀類を含む原料に水を加えて混練してなる原料生地を、曲板状の金網上に展開して曲板状に賦形させた後、該金網の下方より加熱焼成して、前記原料生地中の水分を蒸発揮散させることにより製造することができる。
【0036】
原材料の種類や調合割合あるいは調合方法等によって、パフパイ、硬めのパイ(ハードパイ)、クラッカー、ビスケット、クッキー、サブレ、あるいは、硬焼せんべいの様なもの等の種々の形態に形成することができる。
【0037】
しかしながら、本発明においては、粉砕物形態において良好な食感を維持し得るものとして、特にパイが最も好ましいことを見出した。
【0038】
なお、上記穀類を含む原料としては、小麦粉を主原料として用いて製造したものが好ましい。
【0039】
また、加熱焼成は曲板状の金網の下方および上方から鉄板を介して行うことが好ましい。上記曲板状の金網は釣鐘状の金網であることが好ましい。
【0040】
低水分含量で高カロリーの栄養バランスに優れた加工食品の代表例として、以下、パフパイおよびハードパイについて説明する。
【0041】
(2)パイ生地の調製
(a)原料および配合割合
本発明の低水分含量で高カロリーの栄養バランスに優れた加工食品の製造方法の中の実施態様の一つである低水分含量のパフパイおよびハードパイの原料であるパイ生地の調製法について説明する。
【0042】
このパイ生地は、上記原材料において記載した一定量の小麦粉、コーンスターチ等の澱粉と、スキムミルク等のタンパク質と、バター、ラード、マーガリン等の油脂類と、食塩と、水とからなるものであり、焼成前の原料成分中の水分、タンパク質、脂質、糖質含量が下記に示す組成となるように所要量の各原料を配合する。
【0043】
成分組成
成分組成としては、タンパク質は4〜15重量%、好ましくは5〜12重量%であり、脂質30〜55重量%、好ましくは35〜50重量%であり、糖質(澱粉質)は40〜60重量%、好ましくは45〜55重量%の範囲の量で含まれるのが良い。
【0044】
塩分調節を必要とする場合には食塩をごく低量添加することがある。
【0045】
(b)生地の調製
これらは以下に示すように小麦粉等を多く含む主生地と、バター、ラード、マーガリン等の油脂類を多く含むバター生地とに分けて調製され、その後、両者を重ねて延ばした後、折り畳みを繰り返すことにより、脂質を多く含む層と脂質を少なく含む層との層状に形成されるように両者を混合することが好ましい。
【0046】
主生地
主生地は、通常、主として薄力小麦粉、強力小麦粉、無塩バター、食塩と水とからなっている。必要に応じてスキムミルクを添加したものが用いられる。
【0047】
バター生地
一方、バター生地は、少量の強力小麦粉と多量の無塩バター等の油脂類とからなっている。
【0048】
水分含量
水分は、好ましくは20〜30重量%含まれる。この量は水として添加されるものの外に他の成分、例えば主生地とバター生地中の小麦粉中に含まれる水分をも加えたものである。
【0049】
パイ生地の原料の配合割合の一例とその調製法の手順の一具体例を次に挙げる。
【0050】
1 主生地の配合割合
薄力小麦粉:110(重量部)
強力小麦粉: 15(重量部)
無塩バター: 15(重量部)
食塩 : 1.5(重量部)
水 : 62(重量部)
2 バター生地
強力粉 : 15(重量部)
無塩バター: 85(重量部)
下準備 …食塩水を調製、冷蔵庫で冷却。バターを2cm角に刻む。
【0051】
主生地の調製
1 主生地用の薄力粉と強力粉を均質となるよう混合する。
【0052】
2 無塩バターを小麦粉中で細かくなるまで刻む。
【0053】
3 手で軽く揉みながら混ぜ合わせる(温度が上がらないように注意)。
【0054】
4 冷却しておいた食塩水を徐々に加えて、混合、軽く捏ねる。
【0055】
5 捏ねた生地を冷蔵庫に入れて冷却する。
【0056】
バター生地の調製
1 室温状態の無塩バターを練り、強力粉を振り混ぜ、よく混合する。
【0057】
2 バター生地の塊をラップで包み冷蔵庫で冷却する。
【0058】
主生地とバター生地を合わせる。
1 主生地を延ばし、その上にバター生地を載せて主生地で包み込む。
【0059】
2 合わせた生地を平らに延ばす。厚さ5mm程度に延ばしたら、折り畳んで再度延ばす。これをラップで包み冷蔵庫で30分冷却する。
【0060】
3 上記2の操作を更に3回繰り返す。最後の1回の冷却時間は60分程度とする。
【0061】
4 冷却終了した生地は2〜3mmの厚さに延ばす。
【0062】
(3)焼成
上記の如く調製されたパイ生地を、図2の(a)〜(b)に示すような、特殊な形状の金網3の上に載置した状態で、オーブン4内に入れて、オーブン熱底板4aとオーブン熱天板4bとの間で焼き上げる。
【0063】
(a)金網
金網3としては、細かい網目の金網3を中央3aに凹部5を形成して、その外周辺部3bを壁部6とした曲板状の金網3を逆さにして用いられる。該壁部6は外周辺部3bの先端に行くに従って広がっているように傾斜していることが好ましく、該曲板状の金網3の凹部5側には空間部1cを有しているものである。
【0064】
該曲板状の金網3の具体例としては、例えば、図2の(a)に示すような釣鐘状の金網3、図3に示すような逆さのボート状の金網3’、図4に示すような両端に側板7a,7bを設けた半円筒板状の金網3’’等を挙げることが出来る。
【0065】
これら釣鐘状の金網3、逆さのボート状の金網3’、半円筒板状の金網3’’は、その外周辺部3bに鍔部8が形成されていることが好ましい。
【0066】
この釣鐘状の金網3は、好ましくは鍔部8を有する帽子状の形状を成すものである。この鍔部8はパイ生地9を載せた際に、柔らかいパイ生地9が熱板4a上に垂れて焦げさせないためのものである。
【0067】
この鍔部8が形成されていないと、生地が鉄板に直接接しているために焦げ付いて、後記生地の収縮現象が生じ難くなる。
【0068】
曲板状の金網3の網目は、細かい網目、例えば、網目が7mm以下の大きさの曲板状の金網3であって、この金網3をオーブン4の熱板4aの上に逆さにして載置する。この金網3は熱板4a上に載置されて熱板4aを介して加熱される。
【0069】
網目は上記の範囲で小さいほど好適であるが、破れ易くなるので、一般に0.15〜5mm、好ましくは0.3〜3mmのものが使用される。
【0070】
金網1の頂部6より熱板4aまでの金網の高さは30〜50mmの範囲内であることが好ましい。
【0071】
(b)賦形
上記の如くしてでき上がったパイ生地9を曲板状、好ましくは中空半球体状の金網3の頂部11より漸次その周囲に薄く載せ、鍔部8まで展開する。
【0072】
上記図2の(a)に示すような釣鐘状の金網3の上に前述のパイ生地9を載せ薄く、例えば2mmの如き厚さに展開するのであるが、当初パイ生地9は鍔部8の上にまで広げられる。しかし、このパイ生地9は焼かれると、図2の(b)示すように水分が蒸発して生地の収縮現象が生じて、このパイ生地9と鍔部8との間に3〜5mmの隙間10が形成されるようになる。
【0073】
パイ生地9を釣鐘状に成形されるのは、釣鐘状に成形することによって出来た凹部5が茶碗を伏せたような状態で焼成されることになるから、熱板4aを介して間接的に加熱された熱気が上昇しないで金網3の凹部5内に籠もることができる様な形状になっている。
【0074】
(c)加熱条件
このように賦形した後、例えば電気オーブンやガスオーブン等のオーブン4内にて一般に180〜250℃、好ましくは190〜230℃の温度で、15〜40分間、好ましくは20〜25分間加熱して焼成する。この加熱条件は生地の大きさ、厚み、脂質の含有量等によって若干変動するが、通常は200℃で20分間加熱して焼き上げる。
【0075】
加熱時、金網3上のパイ生地9中の水分は、図2の(b)の金網上部の矢印で示すように、加熱した当初はその表面から上方外部へあるいは側面方向より外部へ蒸発すると共に、金網3の網目を通って一旦金網3の釣鐘状凹部5内へ蒸発する。そして、それによってパイ生地9は全体に収縮し、鍔部8とパイ生地9との間に隙間10が生じる。
【0076】
しかし、加熱焼成の後半では金網3の下側の熱板4aより加熱された熱は金網3の凹部5に籠もって高温となり、パイ生地9を加熱し、このパイ生地9中に生じた層状の隙間部分を生じさせる。そして、この隙間部分を熱風が通過する際にパイ生地9中の内部から水分を奪ってパイ生地9の水分を低下させる。また、金網3の凹部5に籠もった高温の熱はその一部が上方へ放出されると、新たな熱風12がその鍔部8とパイ生地9との間の隙間10の部分の網目を通って釣鐘状凹部5内へ供給される。
【0077】
このようにパイ生地9を外側から加熱するだけでなく、金網3の凹部5に籠もって高温となった熱をパイ生地9中を通過させてパイを焼くことにより、パイ生地9の外側と内側とから水分を蒸発させるのでパイ生地9中から十分に水分を取り除くことができ、その水分含量を1.0〜2.4重量%、好ましくは1.1〜2.2重量%、特に好ましくは1.2〜1.9重量%、最も好ましくは1.3〜1.8重量%の、極めて低水分含量のパイに焼き上げることができる。
【0078】
上記パイ生地9の釣鐘状の凹部5に籠もった加熱された熱い空気が、パイ生地9全体を均等に加熱すると共に、パイ生地9中を透過し易くして、パイ生地9中の水分をこの熱い空気の透過によって除去することができるからである。
【0079】
[III]加工食品の組成および粉砕化
(A)組成
(a)構成成分
本発明の低水分含量で高カロリーの栄養バランスに優れた加工食品としては、好ましくは、タンパク質が4〜15重量%、さらに好ましくは5〜12重量%、脂質が30〜55重量%、さらに好ましくは35〜50重量%、および、糖質が40〜60重量%、好ましくは45〜55重量%の各栄養成分を含有する食品であり、該加工食品中の水分含量が好ましくは1.0〜2.4重量%、さらに好ましくは1.1〜2.2重量%、特に好ましくは1.2〜1.9重量%、最も好ましくは1.3〜1.8重量%で、且つ、熱量が、好ましくは550〜650Kcal/100g、さらに好ましくは580〜620Kcal/100gとした高カロリーの食品としたものである。
【0080】
上記の加工食品は、各種食品素材を原料に用いて製造することができるが、小麦、大麦、ライ麦、米、蕎麦、ひえ、粟、とうもろこし等の穀類、特に好ましくは小麦粉を主原料として含む材料に、水を加えて混練してなる原料生地を焼成することにより得ることができる。
【0081】
また、必要により原料生地中にはバター等の油脂類を混合することもできる。
【0082】
さらに、必要によりコーンスターチ等を配合して得られる製品の硬度を増し、形状保持性を高めることができる。
【0083】
上記タンパク質中にはスキムミルク等の動物性タンパク質を配合したものであることが好ましい。その場合、タンパク質中における動物性タンパク質の割合が40〜80重量%、好ましくは50〜70重量%で含有されていることが好ましい。
【0084】
上記タンパク質の含有量が上記範囲未満であると、長期間摂取しているとタンパク質不足となるとの欠点がある。また、上記範囲を超過すると良質な加工食品としての形状を維持することができないとの欠点がある。
【0085】
また、脂質の含有量が上記範囲未満であると、一般成人においてはカロリー不足になるとの欠点がある。また、上記範囲を超過すると高脂肪食品となるとの欠点がある。
【0086】
更に、糖質の含有量が上記範囲未満であると高脂肪食品となって肥満の原因となるとの欠点がある。また、上記範囲を超過すると一般成人においてはカロリー不足になるとの欠点が生じる。
【0087】
食品中の水分含量が上記範囲未満であると、曲板状とならず加工食品としての良質な形状を維持することができないとの欠点がある。また、上記範囲を超過すると長期間の保存性が低下するとの欠点が生じる。
【0088】
更に、食品中の熱量が上記範囲未満であると一般成人においてはカロリー不足になるとの欠点がある。また、上記範囲を超過すると一般成人においてはカロリー過多となり肥満の原因になるとの欠点が生じる。
【0089】
(b)測定方法
これらタンパク質、脂質、糖質、灰分、水分、熱量の含有量の分析は、平成9年4月1日二版二刷発行、科学技術庁資源調査会編集、大蔵省印刷局発行「四訂 日本食品標準成分表」第12〜28頁に記載される方法によって測定することができる。
【0090】
具体的には、例えば、以下に示す方法によって測定される。
【0091】
タンパク質
タンパク質は、ケルダール分解法によって定量した全窒素量に食品個別の窒素−タンパク質換算係数(小麦粉:5.70、乳製品:6.38)を乗じて算出した。
【0092】
また、タンパク質中の動物性タンパク質の割合は、動物性タンパク質を分離、ケルダール法で定量または全タンパク質のアミノ酸をアミノ酸自動分析装置で分析し、そのアミノ酸構成比より算出する。
【0093】
脂 質
脂質は、穀物の脂質は酸分解法により測定され、乳製品の脂質はレーゼゴットリーブ法を適用した。
【0094】
糖 質
糖質は、原料小麦粉の炭水化物は大部分が澱粉なので、澱粉を糖化してブドウ糖にして測定する。
【0095】
試料を脱脂後、塩酸で分解し、水酸化ナトリウムで中和し、アンスロン−硫酸法により測定する。
【0096】
しかし、簡便法として、水分、タンパク質、脂質、および、灰分の合計量を100から差し引いた値により表示することもできる。
【0097】
水 分
水分は、小麦粉は常圧135℃で1時間乾燥した。菓子の水分はポリエチレン袋中で揉んで均質化した後、プラクチックフィルム袋中に採取し薄く延伸した後減圧下70℃恒量乾燥法を適用して測定する。
【0098】
灰 分
ミネラル類である灰分は、550℃で加熱して有機物および水分を除去した残分である。
【0099】
ビタミン類
ビタミンA(レチノール):脂質を鹸化し、不鹸化物を濃縮後、クロロホルムに溶解、三塩化アンチモン比色法により測定する。
【0100】
ビタミンB:脱脂後、塩酸抽出、酵素処理、チオクローム蛍光法により測定する。
【0101】
ビタミンB:ビタミンBと同様の処理試料についてルミフラピン蛍光法により測定する。
【0102】
ナイアシン(ニコチン酸):微生物定量法(乳酸菌の一種の増殖率)により測定する。
【0103】
無機成分(ミネラル)
カルシウム:試料を灰化し、蓚酸塩として過マンガン酸カリウム標準液で滴定する方法により測定する。
【0104】
燐:試料を灰化、塩酸溶液とし、モリブデンブルー吸光光度法で測定する。
【0105】
鉄:試料を灰化し、塩酸溶液とし、オルト−フェナントロリンによる吸光光度法で測定する。
【0106】
ナトリウム:水で抽出し、イオン濃度計により測定する。
【0107】
カリウム:塩酸で抽出し、原子吸光分析法により測定する。
【0108】
熱 量
熱量は、タンパク質炭水化物の含有量に各成分の下記のエネルギー換算量を乗じて計算した。
【0109】
小麦粉中のタンパク質 :4.32kcal
小麦粉中の脂質 :8.37kcal
小麦粉中の炭水化物(糖質):4.20kcal
乳製品中のタンパク質 :4.22kcal
乳製品中の脂質 :9.16kcal
乳製品中の炭水化物(糖質):3.87kcal
(B)焼成物の形状
前記の方法で得られたパイ焼成物1の製造直後の形状は、図1の(a)〜(c)に示す様な、曲板状体2、好ましくは中央3aに凹部5が形成され、その外周辺部3bには壁部3cが形成された形態を有している。
【0110】
本発明は特に、低水分含量のパフパイあるいは低水分含量の硬めのパイ(ハードパイ)の粉砕物であることが特に好ましい。以下、パフパイおよびハードパイの場合についてさらに説明する。
【0111】
(a)パフパイ
パフパイは、一定量の小麦粉(薄力粉、強力粉)等の穀類と、バター、ラード、マーガリン等の油脂類と、食塩と、水とを練った主生地と、バター等の油脂類と強力粉とを練ったバター生地とを再度、重ねて延ばした後、折り畳み、これを何度も行って層状の生地を製造する方法、あるいは、上記主生地を延ばして、これにバター等の油脂類を細かくしたものを練り合わせることにより生地を製造する方法、あるいは、小麦粉(薄力粉、強力粉)等の穀類とバター等の油脂類とを水分のない状態で混合した後、その後、水を加えて練って生地を製造する方法等によって、層状のパフパイ生地に形成することができる。
【0112】
上記方法によって得られるパフパイ生地は、焼かれて、主生地と主生地の間に挟まれた層状のバターが蒸発したり、生地中に滲み込んだバターが水分を蒸発し易くして主生地と主生地の間が部分的に剥がれて、ふわふわした層状のパフパイが得られる。
【0113】
(b)ハードパイ
上記パフパイはふわふわした層状であることから型崩れし易く、形状保持性が低いので、生地製造時にコーンスターチ等の澱粉類を添加して上記パフパイよりも澱粉の含有比率を高めて、バターの含有比率を下げることにより、焼き上がり後の製品を硬く仕上げて、例えば、市販のクラッカー程度の硬さに仕上げて、形状保持性を高めたハードパイとすることができる。
【0114】
この様な低水分含量のハードパイは、通常のパイの範疇に属するものであるが、パフパイの様なふわふわした層状をしておらず、しかも、市販のクラッカー程度の硬さの適度な硬度を有している。
【0115】
(C)焼成物の粉砕
本発明は、上記のようにして得られたパイ焼成物を粉砕することによって得られる粉砕物から本質的になる。
【0116】
この粉砕工程は、木槌等の既存の道具で行うことができるが、大規模かつ連続的に行う場合は適切な粉砕装置で行うこともできる。
【0117】
本発明においては、粉砕物がパイの食感を与える程度の粒度に粉砕されてなることが肝要である。したがって、粉砕工程においては、パイ焼成物がダスト状に微粉砕されることを極力避けなければならない。このような粉砕工程の制御は目視にて行うことができるが、粉砕工程を自動化する場合にあっては、パイ焼成物の堅さや寸法に応じて適宜最適条件に設定して行うことができる。パイの食感が残存する程度の形態/寸法への粉砕化の目安としては、好ましくは5〜80ミリ程度、さらに好ましくは10〜50ミリ程度の粉砕物であって、粉砕断片中にパイの層状構造が残存する程度の大きさ/形態にまで粉砕することが好ましい。また、粉砕物の粒度はなるべく揃えることが商品価値を高める上で望ましいが、大小さまざまの不揃いの粉砕形態のものが混在していてもかまわない。
【0118】
上記のようにして得られたパイ粉砕物は、パイの食感が残存する程度に粉砕してあることから食感上好ましく摂取しやすいことはもとより、袋詰めにする場合の充填効率に優れている。したがって、空輸や携行の際の嵩密度の低減を図ることができる上でも優れている。
【0119】
すなわち、従来の非常用加工食品は、充填や運搬の際に嵩張るという問題がある。さらに、運搬中ないし携行の際に型くずれして微細な粉砕物が発生するという問題があり、いったん微粉化された加工食品は、これを摂取することは困難である。本発明は既に良好な状態に粉砕されているので、嵩密度の問題と微粉化の問題の双方を実質的に解消することができる。
【0120】
(2)用途
上記の様にして得られる低水分含量で高カロリーの栄養バランスに優れた加工食品は、登山、探検、キャンプ等の野外活動や、航海等の海外旅行等に携行する携帯食品としても使用することができるが、特に長期間の保存ができるので、地震、洪水等の災害や遭難等の非常時に備えるために備蓄する非常用食品、あるいは、海外での政情不安による難民や被災地への緊急援助用食料食品や救助隊の食料等として緊急援助用食品として使用することが好ましい。
【実施例】
【0121】
以下に実施例および比較例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。
【0122】
実施例1(パフパイ粉砕物の製造)
(1) 金 網
網目の大きさ0.5mmの金網を、半径40mm、高さ50mmの釣鐘状に賦形し、その外周辺部に水平方向に5mmの幅で突出した鍔状体を設けた焼成用型を製作し、該焼成用型を釣鐘状の金網の凸部を上側にし、鍔状体を下側にした釣鐘状の金網をオーブン内の鉄板上に載置した。
【0123】
(2)原料生地の調製
一方、以下の表1に示すごとき配合割合で原料を混合して、以下に示す調理方法に従って主生地とバター生地を製造した。
【0124】
主生地の調製
1 主生地用の薄力粉と強力粉を均質となるよう混合する。
【0125】
2 無塩バターを小麦粉中で細かくなるまで刻む。
【0126】
3 温度が上がらないように手で軽く揉みながら混ぜ合わせる。
【0127】
4 冷却しておいた食塩水を徐々に加えて、混合、軽く捏ねる。
【0128】
5 捏ねた生地を冷蔵庫に入れて冷却する。
【0129】
バター生地の調製
1 室温状態の無塩バターを練り、強力粉を振り混ぜ、よく混合する。
【0130】
2 バター生地の塊をラップで包み冷蔵庫で冷却する。
【0131】
これを合わせて上記釣鐘状金網の中空半球体状の網目上に3mm程度の厚さに展開する。その上に同一形状の金網を被せる。
【0132】
1 主生地を延ばし、その上にバター生地を載せて主生地で包み込む。
【0133】
2 合わせた生地を平らに延ばす。厚さ5mm程度に延ばしたら、折り畳んで再度延ばす。これをラップで包み冷蔵庫で30分冷却する。
【0134】
3 上記2の操作を更に3回繰り返す。最後の1回の冷却時間は60分程度とする。
【0135】
4 冷却終了した生地は2〜3mmの厚さに延ばす。
【0136】
5 この生地を上記釣鐘状金網製の焼成用型の上に載せて、生地の周辺部が焼成用型の鍔部の上にかかるまで展開させる。次いで、その上に同一形状の金網をその上に被せる。
【0137】
(3)焼成
上記焼成用型の上に載せた生地をオーブン内に移して、200℃の温度で20分間加熱して焼き上げる。
【0138】
(4)焼成物の評価
焼き上げられ、水分が蒸発した外径60mm、内径40mm、深さ50mm、厚みが10〜30mmの釣鐘状の低水分含量のパイ製品の組成と、これより得られるエネルギーを表1に示す。
【0139】
(5)粉砕
上記のようにして得られたパイ焼成物を、消毒した木槌で粉砕した。
【0140】
この粉砕は、粉砕断片中にパイの層状構造が残存することが認められる程度の10〜50ミリ程度の範囲の大きさまで粉砕することによって行った。
【0141】
得られた粉砕物はパイの食感を有する好ましいものであった。
【0142】
また、この様にして得られた低水分含量のパフパイ粉砕物を、紙製の皿の上に載した状態で、段ボールの箱の内に入れて、室温内で10ヶ月間保管した後、段ボールの箱を開けて観察したところ、該食品中には黴の発生も無く、変色や変形も無く、極めて良好な保存状態であった。
【0143】
この低水分含量のパイ粉砕物を水を混ぜて試食したところ、味覚自体は製造時の状態と殆ど変わらず、食感はパイの食感が残存した良好な口当たりであった。
【0144】
実施例2〜3(ハードパイ粉砕物の製造)
実施例2は、表2に示す様に、コーンスターチを配合して焼き上がり後の製品をやや硬くしてパイの形状保持性を向上させた以外は実施例1と同様にして実施した。その結果を表2に示す。
【0145】
また、実施例3は、表3示す様に、小麦粉を含む澱粉の比率を高め、バターの比率を下げていると共にコーンスターチを配合して焼き上がり後の製品を更に硬くしてパイの形状保持性を向上させた以外は実施例1と同様にして実施した。その結果を表3に示す。
【0146】
かくして、低水分含量の外径60mm、内径40mm、深さ50mm、厚みが10〜15mmの釣鐘状のやや硬めの(市販のクラッカー程度の硬さの)ハードパイが得られた。
【0147】
この様にして得られたパイ焼成物を実施例1と同様にして粉砕し、パイ粉砕物
を得た。得られた粉砕物はパイの食感を有する好ましいものであった。
【0148】
実施例2および実施例3の低水分含量のハードパイ粉砕物を、紙製の皿の上に載した状態で、段ボールの箱の内に入れて、室温内で10ヶ月間保管した後、段ボールの箱を開けて観察したところ、該食品中には黴の発生も無く、変色や変形も無く、極めて良好な保存状態であった。
【0149】
この実施例2および実施例3の低水分含量のハードパイ粉砕物を試食したところ、味覚は製造時の状態と殆ど変わらない状態であることが判明した。
【0150】
実施例4(パフパイの製造)
スキムミルクを添加した以外は実施例1と同様に実施した。その結果を表4に示す。
【0151】
実施例5(ハードパイの製造)
スキムミルクを添加した以外は実施例3と同様に実施した。その結果を表5に示す。
【表1】


【表2】


【表3】


【表4】


【表5】


【0152】
比較例1〜3
パイ焼成物の粉砕を微粉砕になるまで粉砕して粉砕物を得た以外は実施例1〜3と同様な配合のパイ生地1〜3を用いて実施したところ、得られたパイ粉砕物は、パイの食感を有さないものであった。また、粉砕化が進みすぎているため、食べにくいものであった。
【図面の簡単な説明】
【0153】
【図1】図1の(a)〜(c)は、本発明における粉砕前の加工食品の斜視図であり、(a)は中空半球体状の加工食品、(b)はボート状の加工食品、(c)は半円筒状の加工食品である。
【図2】図2の(a)〜(b)は、中空半球体状の金網の焼成用型を用いて、低水分含量で高カロリーの栄養バランスに優れた加工食品の製造におけるオーブン内で焼き上げた時の焼成用型とパイ生地の断面図であり、(a)は焼く前の状態の断面図で、(b)は焼いている状態の断面図である。
【図3】図3は、逆さボート状の金網とした焼成用型の断面図である。
【図4】図4は、両端に側板を設けた半筒板状の金網とした焼成用型の一部切り欠き断面図である。
【符号の説明】
【0154】
1 低水分含量で高カロリーの栄養バランスに優れた加工食品
1a 凸部
1b 凹部
1c 凹陥状空間部
2 曲板状体
3 金網
3’ 金網(逆さボート状)
3’’ 金網(半円筒板状)
3a 中央
3b 外周辺部
3c 壁部
4 オーブン
4a オーブン熱底板
4b オーブン熱天板
5 凹部
6 壁部
7a,7b 側板
8 鍔部
9 パイ生地
10 隙間
11 頂部
12 新たな熱風
【出願人】 【識別番号】598015718
【氏名又は名称】佐伯 芳子
【出願日】 平成16年8月11日(2004.8.11)
【代理人】 【識別番号】100075812
【弁理士】
【氏名又は名称】吉武 賢次

【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝

【識別番号】100094640
【弁理士】
【氏名又は名称】紺野 昭男

【識別番号】100107342
【弁理士】
【氏名又は名称】横田 修孝

【公開番号】 特開2006−50952(P2006−50952A)
【公開日】 平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願番号】 特願2004−234676(P2004−234676)