| 【発明の名称】 |
鳥害用防護管 |
| 【発明者】 |
【氏名】新田 祥弘 【住所又は居所】広島県広島市中区小町4番33号 中国電力株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】鳥害防止効果を大きくとることができるとともに、電線に対する取付け作業および保守点検作業が容易となり、かつ構造も簡単で製造が容易になるとともにコストダウンを図ることができる鳥害用防護管を提供すること。
【解決手段】内管13と外管14を有する二重管構造となっており、内管13と外管14の間には臭気剤が添加された中間層18が介在され、外管14には、前記臭気剤の臭いを放出させ、かつ臭気剤を前記中間層18に補充するための複数の穴19が穿設される |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内管と外管を有する二重管構造となっており、内管と外管の間には臭気剤が添加された中間層が介在され、外管には、前記臭気剤の臭いを放出させ、かつ臭気剤を前記中間層に補充するための複数の穴が穿設されたことを特徴とする鳥害用防護管。 【請求項2】 前記中間層は、液状の臭気剤をしみ込ませることが可能な材質からなることを特徴とする請求項1に記載の鳥害用防護管。 【請求項3】 前記臭気剤は竹酢液であることを特徴とする請求項1または2に記載の鳥害用防護管。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、電線に被せて鳥害を防止する鳥害用防護管に関する。 【背景技術】 【0002】 一部の地域において、夕方になると鳥が大挙して飛来し電線に止まり、集団で鳴き、騒音に悩まされるという被害が発生している。また、電線に多数の鳥が止まると、鳴き声だけでなく、多量の糞を道路上に落して道路を汚し美観を損ねるばかりか、糞がほこりとなって舞い上がり人が吸い疾病の原因にもなっている。 【0003】 そこで、これらの鳥害を防止するため、電線に被せて鳥が電線に止まらなくする鳥害用防護管が使用されている。 【0004】 従来、鳥害用防護管としては、特許文献1に開示されるように、鳥が止まるとその重さで防護管が回転し驚いて鳥が飛び去るものや、特許文献2に開示されるように防護管にワイヤを張設して、そのワイヤを鳥が嫌うことから鳥が止まらなくなるものがある。また、特許文献3に開示されるように、電線に、鳥が嫌う粘着剤を塗布したスパイラルロッドを螺旋状に装着して、鳥が電線に近付かないようにすることも行われている。 【特許文献1】特開平10−179007号公報 【特許文献2】特開2000−134777号公報 【特許文献3】特開2002−142653号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかし、防護管の回転を利用するものは、鳥が止まってもバランスがとれて防護管が回転しないことが多く、鳥害防止の効果を多く期待できないという問題点があった。また、防護管にワイヤを張設する方法では、ワイヤを張設するために複数の支持杆を防護菅に立てなければならないので構造が複雑になり、製造が面倒であるとともにコスト高になるという問題点があった。さらに、防護管にワイヤを張設する方法では、そのワイヤが常に鳥が止まる電線の上側に位置しなければならないので、電線に対して防護管を固定する必要があり、電線に対する防護管の取付け作業が面倒になるという問題点もあった。さらに、粘着剤を塗布したスパイラルロッドを電線に装着する方法では、粘着剤が常に風雨に晒されるため寿命が短く、すぐに効果が薄れるとともに、粘着剤の粘性が失われたときのスパイラルロッドの交換作業が面倒で、保守点検作業に手間がかかるという問題点があった。 【0006】 本発明は上記の点に鑑みなされたもので、鳥害防止効果を大きくとることができるとともに、電線に対する取付け作業および保守点検作業が容易となり、かつ構造も簡単で製造が容易になるとともにコストダウンを図ることができる鳥害用防護管を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明の鳥害用防護管は、内管と外管を有する二重管構造となっており、内管と外管の間には臭気剤が添加された中間層が介在され、外管には、前記臭気剤の臭いを放出させ、かつ臭気剤を前記中間層に補充するための複数の穴が穿設されたことを特徴とする。 【0008】 前記中間層は、具体的には、液状の臭気剤をしみ込ませることが可能な材質からなる。臭気剤は竹酢液であることが好ましい。 【発明の効果】 【0009】 上記のような本発明の鳥害用防護管は、臭気剤の臭いにより鳥が止まることを防止して鳥害防止効果を大きくとることができる。また、臭気剤は、外管と内管との間に介在された中間層に添加されて風雨に晒されることがないから、臭いの効果を長く保つことができる。さらに、臭いの効果が切れたら外管に形成された穴から臭気剤を中間層に補充するだけで継続して使用できる。したがって、保守点検作業が容易になる。さらに、外管に形成された穴は鳥が止まる上部に位置することが好ましいが、上部からずれても臭気剤の臭いが管の周囲に漂うから管を電線に固定する必要がなく、電線に対する取付け作業も容易になる。さらに、構造が簡単で、製造が容易になるとともにコストダウンを図ることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 次に添付図面を参照して本発明による鳥害用防護管の実施形態を詳細に説明する。図2は本発明の鳥害用防護管の実施形態を示す側面図である。この実施形態の鳥害用防護管は、長さ3m程度の所定の径の管本体11と、その管本体11の両端部に設けられた一対の接続部121,122とを有する。管本体11と一対の接続部121,122は、ポリエチレン等の合成樹脂からなる。また、一対の接続部121,122は、一方側121が雌型、他方側122が雄型で、複数の鳥害用防護管を直列に連結するために用いられる。 【0011】 管本体11は、図1の断面図に示すように二重管構造となっており、内管13と外管14とを有する。内管13と外管14の下部は、軸方向に沿って2分割されて、電線Wに被せるための開閉部15となっている。この開閉部15には、分割された内管13と外管14の両端部から外側に突出させて、対向する一対の鍔部161,162が一体に設けられている。このような開閉部15は、管本体11両端の一対の接続部121,122にも設けられる。それにより、管本体11と接続部121,122よりなる鳥害用防護管の全体を電線Wに被せることができる。また、内管13の一方側分割端部には、他方側分割端部の内面に重なって逆止弁の作用をする爪17が設けられる。 【0012】 このような内管13と外管14との間には中間層18が介在される。この中間層18は、綿、スポンジ、フェルトなどの材質からなり、液状の臭気剤をしみ込ませることが可能で、液状の臭気剤として竹酢液がしみ込ませてある。竹酢液は、竹を炭にする際にでる煙を冷却して得た液体で、その臭いを鳥が嫌う。 【0013】 この中間層18にしみ込ませた竹酢液の臭いが外管14の周囲に放出されるように、また中間層18に竹酢液を補充できるように、外管14には複数の穴19が穿設される。この実施形態では、外管14の上部に、円周方向に3個所定間隔に離して穴19が形成される。また、穴19は、図3の平面図に示すように、外管14の軸方向に約10cm間隔で複数組設けられる。 【0014】 このように構成された鳥害用防護管は、鍔部161,162を有する開閉部15から電線Wを挿入させて、該電線Wに被せて使用される。そして、その状態で、中間層18にしみ込ませた竹酢液の臭いを穴19から管の周囲に放出する。この竹酢液の臭いを鳥が嫌う。したがって、鳥がこの鳥害用防護管、換言すれば電線Wに止まらなくなり、鳥害を防止できる。 【0015】 そして、このような鳥害用防護管によれば、竹酢液の臭いにより鳥が止まることを防止して鳥害防止効果を大きくとることができる。また、竹酢液は、外管14と内管13との間に介在された中間層18にしみ込ませて風雨に晒されることがないから、臭いの効果を長く保つことができる。さらに、臭いの効果が切れたら外管14に形成された穴19から竹酢液を中間層18に補充するだけで継続して使用できる。したがって、保守点検作業が容易になる。さらに、外管14に形成された穴19は鳥が止まる上部に位置することが好ましいが、上部からずれても竹酢液の臭いが管の周囲に漂うから管を電線Wに固定する必要がなく、電線Wに対する取付け作業も容易になる。さらに、構造が簡単で、製造が容易になるとともにコストを下げることができ、外観も単純な管状で町の美観を損なうことがない。 【0016】 なお、上記の実施形態では、液状の臭気剤として竹酢液を使用したが、類似の木酢液など、他の液状臭気剤を使用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0017】 【図1】図2の鳥害用防護管の管本体部分の断面図。 【図2】本発明による鳥害用防護管の実施形態を示す側面図。 【図3】図2の鳥害用防護管の管本体部分の平面図。 【符号の説明】 【0018】 13 内管 14 外管 18 中間層 19 穴 W 電線
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000211307 【氏名又は名称】中国電力株式会社 【住所又は居所】広島県広島市中区小町4番33号
|
| 【出願日】 |
平成17年6月9日(2005.6.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086368 【弁理士】 【氏名又は名称】萩原 誠
|
| 【公開番号】 |
特開2006−340670(P2006−340670A) |
| 【公開日】 |
平成18年12月21日(2006.12.21) |
| 【出願番号】 |
特願2005−170179(P2005−170179) |
|