| 【発明の名称】 |
薬剤拡散装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】福田 民郎
【氏名】石神 友美
【氏名】岩崎 智則
【氏名】岡田 賢哉
【氏名】原田 哲男
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| 【要約】 |
【課題】鞄等に取り付けて屋外等に持ち運ぶ薬剤拡散装置であり、取り付け側を傷めることが少なく、また取り付けた時の見栄えが良い薬剤拡散装置の開発を課題とする。
【解決手段】薬剤拡散装置1は、半球形の電池収納部2と、同じく半球形の機器収納部3を備え、両者がジョイント部5で接合されていて全体形状が球状を成すものである。電池収納部2と、機器収納部3の間にクリップ6が設けられている。電池収納部2と機器収納部3の対向面の隙間61に鞄70の開口の縁71を挿入し、縁71をクリップ6と係合させて取り付ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 送風手段と、電池と、薬剤保持部材を備え、送風手段は電池から電力供給を受けて駆動し、薬剤保持部材に通気して薬剤を拡散させる薬剤拡散装置において、電池を収納する電池収納部と、送風手段及び薬剤保持部材を収納する機器収納部が分離されており、両者の間で他部材を挟んだ状態で自身を固定可能であることを特徴とする薬剤拡散装置。 【請求項2】 電池収納部と、機器収納部の間に他部材と係合する係合部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の薬剤拡散装置。 【請求項3】 電池収納部と、機器収納部の間で他部材を直接圧して自身を固定可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の薬剤拡散装置。 【請求項4】 送風手段と、電池と、薬剤保持部材を備え、送風手段は電池から電力供給を受けて駆動し、薬剤保持部材に通気して薬剤を拡散させる薬剤拡散装置において、電池を収納する電池収納部と、送風手段及び薬剤保持部材を収納する機器収納部が分離されており、両者の間に他部材と係合する係合部材があり、他部材に対して係合可能であることを特徴とする薬剤拡散装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は薬剤拡散装置に関するものである。本発明の薬剤拡散装置は防虫剤等を拡散させる用途に適するものであり、持ち運びに便利な薬剤拡散装置である。 【背景技術】 【0002】 防虫剤を拡散させる薬剤拡散装置が知られている。薬剤拡散装置には、主として屋内で使用することを目的とした固定型と、屋外で使用することを目的とした持ち運び型がある。持ち運び型の薬剤拡散装置としては特許文献1,2,3の様なものが知られている。 【特許文献1】特開2001−197856号公報 【特許文献2】登録実用新案第3071760号公報 【特許文献3】特開2002−291392号公報 【0003】 特許文献1,2に開示された薬剤拡散装置は、電池と送風機と薬剤保持部材を内蔵するものであり、送風機によって薬剤保持部材に通気し、薬剤を拡散させるものである。 特許文献1,2に開示された薬剤拡散装置は、いずれも電池と送風機と薬剤保持部材が一つのケースに内蔵されており、当該ケースの背面にクリップが設けられた構造である。特許文献1,2に開示された薬剤拡散装置を使用する際には、クリップを利用して鞄等に薬剤拡散装置を固定する。そして屋外で所定のスイッチを操作することによって送風機を起動し、薬剤を拡散させて使用者の近傍に蚊等が近づくことを防ぐ。 【0004】 これに対して特許文献3に開示された薬剤拡散装置では、送風機と電池ボックスと薬剤容器がそれぞれ別の収納部に収納されている。そして特許文献3に開示された薬剤拡散装置では、これらが嵌合構造によって一体化されて一塊のブロックを構成している。特許文献3に開示された薬剤拡散装置では、クリップは、一塊のブロックの背面に設けられている。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 従来技術の薬剤拡散装置は、いずれもクリップによって自身を他の部材に固定することができ、持ち運びに便利である。 しかしながら、従来技術の薬剤拡散装置は、鞄等に取り付けた時に鞄の縁が捲れるという欠点があった。即ち従来技術の薬剤拡散装置100は、図11の様に単一のケース101や、一塊のブロックに全ての機器が収納されており、その背面にクリップ102が設けられている。そのため鞄105の開口端に薬剤拡散装置100を取り付けると、機器の重みでモーメントが生じ、図11の矢印の様に薬剤拡散装置100が前傾し、鞄105の縁が捲れる。そのため従来技術の薬剤拡散装置100は、取付け側を傷めるという欠点と、見栄えが悪いという欠点があった。 【0006】 そこで本発明は、従来技術の上記した欠点に注目し、取り付け側を傷めることが少なく、また取り付けた時の見栄えが良い薬剤拡散装置の開発を課題とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0007】 そして上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、送風手段と、電池と、薬剤保持部材を備え、送風手段は電池から電力供給を受けて駆動し、薬剤保持部材に通気して薬剤を拡散させる薬剤拡散装置において、電池を収納する電池収納部と、送風手段及び薬剤保持部材を収納する機器収納部が分離されており、両者の間で他部材を挟んだ状態で自身を固定可能であることを特徴とする薬剤拡散装置である。 【0008】 本発明の薬剤拡散装置は、電池を収納する電池収納部と、送風手段及び薬剤保持部材を収納する機器収納部が分離されており、両者の間で他部材を挟んだ状態で自身を固定するものである。本発明の薬剤拡散装置では、電池を収納する電池収納部と、送風手段及び薬剤保持部材を収納する機器収納部の中間部分が他の部材に支持されるので、重量バランスが良い。そのため取り付けた際に発生するモーメントが小さく、取付け部が捲れにくい。即ち本発明の薬剤拡散装置は、送風手段等の荷重と、電池の荷重が振り分けられるので、両者の荷重によってモーメントが相殺され、取付け部が捲れにくい。 【0009】 また請求項2に記載の発明は、電池収納部と、機器収納部の間に他部材と係合する係合部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の薬剤拡散装置である。 【0010】 係合部材とは、例えばクリップや、ピン等である。本発明の薬剤拡散装置では、電池収納部と、機器収納部の間に係合部材が設けられているので、薬剤拡散部材の他部材への取付けがより強固に行われる。 【0011】 また請求項3に記載の発明は、電池収納部と、機器収納部の間で他部材を直接圧して自身を固定可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の薬剤拡散装置である。 【0012】 本発明の薬剤拡散装置では、電池収納部と、機器収納部の間で他部材を直接圧するので、薬剤拡散部材の他部材への取付けがより強固に行われる。 【0013】 請求項4に記載の発明は、送風手段と、電池と、薬剤保持部材を備え、送風手段は電池から電力供給を受けて駆動し、薬剤保持部材に通気して薬剤を拡散させる薬剤拡散装置において、電池を収納する電池収納部と、送風手段及び薬剤保持部材を収納する機器収納部が分離されており、両者の間に他部材と係合する係合部材があり、他部材に対して係合可能であることを特徴とする薬剤拡散装置である。 【0014】 本発明の薬剤拡散装置についても、電池を収納する電池収納部と、送風手段及び薬剤保持部材を収納する機器収納部が分離されている。そして本発明では、電池収納部と、機器収納部の間に係合部材があり、当該係合部材によって他部材に固定される。 そのため本発明の薬剤拡散装置についても、取り付けた際に発生するモーメントが小さく、取付け部が捲れにくい。 【発明の効果】 【0015】 本発明の薬剤拡散装置は、取り付けた際に発生するモーメントが小さく、取付け部が捲れにくい。そのため本発明の薬剤拡散装置は、取り付け側を傷めることが少なく、且つ取り付けた時の見栄えが良い。 【発明を実施するための最良の形態】 【0016】 以下さらに本発明の実施形態について説明する。 図1は、本発明の実施形態の薬剤拡散装置の正面図、左右側面図、平面図、底面図及び背面図である。図2は、図1の薬剤拡散装置の斜視図であり、電池収納部側の蓋部材を開いた状態を示す。図3は、図1の薬剤拡散装置の斜視図であり、機器収納部側の蓋部材を開いた状態を示す。図4は、機器収納部側の蓋部材に設けられた操作スイッチの押圧片の近傍を示す正面図である。 【0017】 本発明の実施形態の薬剤拡散装置1は、半球形の電池収納部2と、同じく半球形の機器収納部3を備え、両者がジョイント部5で接合されていて全体形状が球状を成すものである。また電池収納部2と、機器収納部3の間にクリップ6が設けられている。以下順次説明する。 【0018】 前記した様に、本実施形態の薬剤拡散装置1は、全体形状が球形であるが、大きく、電池収納部2と、機器収納部3に分かれている。 電池収納部2の外郭は、図2に示すように、電池収納側ベース板8と電池収納側蓋部材10によって構成されている。電池収納側ベース板8の形状は円板状である。これに対して電池収納側蓋部材10は、球殻を半割りにした形状である。電池収納側蓋部材10の外表面側には特にこれといった開口は無い。 電池収納側蓋部材10は電池収納側ベース板8に被さり、両者の間に電池収納空間が形成されている。 【0019】 即ちに電池収納側ベース板8の形状は円板状であり、半球殻状の電池収納側蓋部材10は、ヒンジ部11を介して電池収納側ベース板8に取り付けられており、ヒンジ部11を介して揺動可能である。また電池収納側ベース板8のヒンジ部11に対して他端側には係合爪12が設けられており、電池収納側蓋部材10の図示しない係合部が係合爪12と係合する。従って電池収納側蓋部材10が閉じられた状態の時は、両者が合体して半球状をなす。また係合爪12の係合を解くと、図2に示すように電池収納側蓋部材10を開くことができる。 また電池収納側ベース板8には、電池ボックス15が取り付けられており、電池ボックス15には、乾電池や蓄電池等の電池17が装着されている。 【0020】 次に機器収納部3について説明する。機器収納部3についても、外郭構造は、前記した電池収納部2と同様であり、図3に示すように、機器収納側ベース板20と機器収納側蓋部材21によって構成されている。機器収納側ベース板20の形状は円板状であり、機器収納側蓋部材21は、球殻を半割りにした形状である。 【0021】 機器収納側蓋部材21の外表面側には、図1の様に、複数のスリット22と、排気口23が設けられている。スリット22は、図1の様に機器収納側蓋部材21の頂点から放射状に設けられたものであり、機器収納部3内に空気を導入する吸気口として機能する。 排気口23は、機器収納側蓋部材21の開口端近傍にあり、開口端の周に沿って延びている。薬剤拡散装置1を地球に見立て、前記したスリット22が緯度の線に相当すると考えた時に、排気口23は、経度の線に相当する方向に延びている。本実施形態では、排気口23は、対向する位置に2か所設けられている。 【0022】 また前記した複数のスリット22(緯度の線に相当するスリット)の一つに操作スイッチの押圧片26(図1,4)が配されている。押圧片26は、透明な樹脂板によって作られており、外周形状が円弧状であり、図示しないピンによって機器収納側蓋部材21に取り付けられている。また機器収納側蓋部材21の内面には図4に示すようなオルタネートスイッチ27が設けられている。オルタネートスイッチ27は頂部を下に向かって押圧することによってオンオフが切り替わるスイッチである。従ってオフ状態の時にオルタネートスイッチ27の頂部を押すとスイッチがオン状態となる。またオン状態の時に頂部を押すとオフになる。 オルタネートスイッチ27の頂部は、図4の様に押圧片26の近傍に位置している。従って押圧片26が揺動して降下すると、オルタネートスイッチ27が押圧される。 【0023】 また押圧片26の近傍には発光ダイオード28が設置されている。そのため発光ダイオード28が発光すると、光が樹脂板たる押圧片26に入光される。入光された光は、樹脂内を伝播して他方の端面に至り、正面側の端面29が光る。即ち入光された光は、樹脂の板の内面で反射するので、板面側に洩れる光量は少なく、光の多くは正面側の端面29に伝播され、端面29が幻想的に光る。 【0024】 機器収納側ベース板20の形状は前記した様に円板状であり、半球殻状の機器収納側蓋部材21は、ヒンジ部24を介して機器収納側ベース板20に取り付けられており、ヒンジ部24を介して揺動可能である。また機器収納側ベース板20のヒンジ部24に対して他端側には係合爪25が設けられており、機器収納側蓋部材21の図示しない係合部が係合爪25と係合する。従って機器収納側蓋部材21が閉じられた状態の時は、両者が合体して半球状をなす。また係合爪25の係合を解くと、図3に示すように機器収納側蓋部材21を開くことができる。 【0025】 また機器収納側ベース板20の中央には送風機30が固定され、さらに送風機30の上に薬剤保持部材41が取り付けられている。 図5は、送風機30と薬剤保持部材41との斜視図である。図6は、薬剤保持部材41の分解斜視図である。 送風機30は、ハウジング31に羽根部材32とモータ33が配置されて構成されている。 本実施形態で採用する送風機30は、図3,5を基準として天面側から吸気し、側面側に排気するものである。本実施形態では、ハウジング31は二列平行に設けられた仕切り壁35,35と仕切り壁35,35によって支持された保持部材支持台36によって構成されている。保持部材支持台36は円環状であり中央に大きな開口37がある。 従ってハウジング31は上面に吸気口たる開口37を持ち、仕切り壁35,35によった囲まれた領域の開口部分が排気口39として機能する。なおハウジング31の排気口39の開口方向は、機器収納側蓋部材21の排気口23と一致する。 【0026】 羽根部材32は、シロッコファンやターボファンの様な回転軸を中心とする円周上に多数の小羽根38が配されたものである。モータ33は、羽根部材32の小羽根38に囲まれた位置に配置されている。 【0027】 また送風機30の保持部材支持台36に薬剤保持部材41が装着されている。 薬剤保持部材41は、薬剤含浸網46とこれを保持する枠体50によって構成されている。 本実施形態では、枠体50は外側枠47と内側枠48によって構成され、両者の間で薬剤含浸網46を挟み込む構造となっている。即ち外側枠47は、円環状の外周壁51を持ち、外周壁51の一方の端面に保持桟53が形成されたものである。保持桟53は、中心部に円部55を持ち、当該円部55から複数の保持桟53が放射状に延びている。 内側枠48は、前記した外側枠47と相似形であり、外側枠47よりも僅かに小さく、外側枠47の外周壁51内に内側枠48の外周壁56が嵌まり込む。即ち内側枠48は、外側枠47と同様に円環状の外周壁56を持ち、外周壁56の一方の端面に保持桟57が形成されたものであり、内側枠48の外周壁56の外径は外側枠47の外周壁51の内径に相当し、外側枠47の外周壁51内に内側枠48の外周壁56が嵌まり込む。そして外側枠47の保持桟53と内側枠48の保持桟57の間で薬剤含浸網46を挟む。 【0028】 薬剤含浸網46には防虫薬剤が含浸されている。ここで防虫薬剤とは殺虫剤と忌避剤との両方を含む概念である。本発明において防虫薬剤とは、常温で揮散性を有する有効成分を含有するものであり、該有効成分としてはピレスロイド系化合物、並びにその他の殺虫性化合物及び忌避性化合物を挙げることができる。 【0029】 ピレスロイド系化合物としては例えば、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル(1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(一般名:トランスフルスリン)、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル(1R)−トランス−3−(1−プロペニル(E/Z=1/8))−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル(1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル(1R)−トランス−3−(1−プロペニル(E/Z=1/8))−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル3−(2−クロロ−2−フルオロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル3−(2−クロロ−2−フルオロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル(1R)−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート(一般名:エンペントリン)、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラートを挙げることができる。 【0030】 その他の殺虫性化合物及び忌避性化合物としては、例えば2,2−ジクロロビニルジメチルホスフェート等の有機リン化合物、N,N−ジエチル−m−トルアミド、カラン−3,4−ジオール等を挙げることができる。 【0031】 防除できる害虫の例としては、具体的には各種の有害昆虫を挙げることができ、特に有害飛翔性害虫、例えばアカイエカ、ネッタイイエカ、チカイエカ、コダカアカイエカ等のイエカ類、ヒトスジシマカ、ネッタイシマカ、オオクロヤブカ等のヤブカ類、シナハマダラカ、コガタハマダラカ、ガンビアハマダラカ等のハマダラカ類、サシバエ類、ヌカカ類、ユスリカ類、イエバエ、オオイエバエ等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、タネバエ、ヒメイエバエ、タマネギバエ等のハナバエ類、ミバエ類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、ブユ類、アブ類等の双翅目害虫、スズメバチ類、アリガタバチ類、カブラハバチ等のハバチ類等の膜翅目害虫が挙げられる。 【0032】 なお、薬剤含浸網46には、防虫薬剤と共に、常温で揮散性を有する有効成分を含有する芳香剤を保持させてもよい。芳香剤の含有量は任意であるが、芳香剤が有効に揮散し得る期間を防虫薬剤の有効成分が有効に揮散し得る期間に合わせると、芳香剤の芳香の強さを指標として防虫薬剤の有効成分の残量を確認することができる。 【0033】 なお本発明の薬剤保持部材は、上記した実施形態に限定されるものではなく、薬剤含浸網46に代わってハニカム構造や、線状、格子状構造を採用してもよい。さらに薬剤保持部材は、液溜部と芯を有して液溜部に溜められた薬液を毛細管現象によって吸い上げて空気と触れさせる構成や、薬剤を固形化してその表面から薬剤を昇華させるものであってもよい。 【0034】 送風機30の羽根部材32は、前記した様に回転軸を中心とする円周上に多数の小羽根38が配されたものであるため、空気は羽根部材32の中心側から吸い込まれ、周方向に排出される。本実施形態では、羽根部材32の上部に薬剤保持部材41が重なっているため、吸入の際に空気が薬剤保持部材41を通過する。 【0035】 本実施形態では、上記した半球形の電池収納部2と、同じく半球形の機器収納部3がジョイント部5で接合されている。より詳細に説明すると、電池収納部2の電池収納側ベース板8のヒンジ部11近傍と、機器収納部3の機器収納側ベース板20のヒンジ部24の近傍がブロック部材60を介して接合されている。前記した様にジョイント部5は、電池収納部2と機器収納部3のヒンジ部11,24であり、電池収納部2と機器収納部3の対向面に周部の一部だけで両者が接合されている。従って電池収納部2と機器収納部3の対向面の大部分は、非接合である。またジョイント部5には、ブロック部材60があるので、電池収納部2と機器収納部3の対向面には隙間61がある。 そして本実施形態では、電池収納部2と機器収納部3の対向面の隙間61に、クリップ(係合部材)6が設けられている。 【0036】 図7は、(a)図1の薬剤拡散装置のクリップの拡大斜視図であり、(b)は、クリップを矢印A方向から正面視した時の形状を示す正面図である。 クリップ6は、樹脂又は金属で作られていて相当の弾性を有するものである。クリップ6の具体的形状は、図1,7の様に側面形状が略「U」字状である。即ちクリップ6は、電池収納部2の電池収納側ベース板8に接続される接続部62を有し、当該接続部62の前方側が180°を越える角度に折り返されたものである。クリップ6の折り返し部63は、その全てが電池収納部2と機器収納部3の対向面の隙間61に位置している。 クリップ6の折り返し部63の基端部は、機器収納側ベース板20と接している。 【0037】 クリップ6の折り返し部63は、さらにその中間部で折り曲げられて平行部65と、機器収納部側当接部66が形成されている。 ここで平行部65は、図1の様に、電池収納側ベース板8及び機器収納側ベース板20の双方に対して略平行に位置する部位である。なお、図7(a)の斜視図では、平行部65は電池収納側ベース板8に対して角度がある様に見えるが、平行部65は同(b)の様に先端に向かうに従って幅が狭くなる様に作られているため、斜視図の作図上、その様に見えるに過ぎず、側面から観察すると、平行部65は、図1の様に、電池収納側ベース板8及び機器収納側ベース板20の双方に対して略平行である。 【0038】 また機器収納部側当接部66は、平行部65の先端側が、機器収納側ベース板20に折り曲げられた部位であり、機器収納部側当接部66の先端は、機器収納側ベース板20と接している。 【0039】 従ってクリップ6は、電池収納部2と機器収納部3の対向面の隙間61にあり、その一端部が、一方の壁たる電池収納部2の内壁に剛接され、折り返し部63の基端部と先端部が、他方の壁たる機器収納部3の内壁に接している。そして折り返し部63の中間部分については、隙間61の双方の壁から離れている。またクリップ6は弾性を有する素材で作られている。そのため折り返し部63の中間部分は弾性を持ち、折り返し部63の平行部65は、弾性的に移動する(へこむ)。 【0040】 次に本実施形態の薬剤拡散装置1の使用方法について説明する。 図8は、図1の薬剤拡散装置1を鞄に取り付けた状態を示す斜視図である。図9は、図8の断面図である。 本実施形態の薬剤拡散装置1は、例えば鞄等に取り付けて使用する。即ち図8に示す様に、電池収納部2と機器収納部3の対向面の隙間61に鞄70の開口の縁71を挿入し、鞄70の縁71を図9の様にクリップ6と係合させる。より具体的には、クリップ6の折り返し部63の中間部分たる平行部65と、これに対向する壁たる電池収納部2の電池収納側ベース板8に鞄70が挟まれ、薬剤拡散装置1が鞄70に固定される。 【0041】 なお、クリップ6の先端側(機器収納部側当接部66)は、機器収納部3の機器収納側ベース板20に接していて両者の間に隙間が無く、鞄70が挿入される端部においては、クリップ6の先端側(機器収納部側当接部66)と電池収納部2の電池収納側ベース板8の間に隙間がある。また隙間の間隔は、テーパー状に狭まっているから、鞄70の挿入に連れて隙間が押し広げられる。そのため薬剤拡散装置1の鞄70に対する装着は容易である。 また薬剤拡散装置1が鞄70に取り付けられた状態においては、クリップ6によって鞄70の挿入部が圧せられ、薬剤拡散装置1は強固に固定される。 【0042】 そして操作スイッチの押圧片26(図1,4)を押すと、オルタネートスイッチ27がオン状態となり、送風機30のモータ33と、発光ダイオード28に通電される。 モータ33に通電されて送風機30が回転すると、外部の空気が機器収納側蓋部材21に設けられたスリット22から、機器収納側蓋部材21の内部に吸入される。この空気は、送風機30に吸い込まれる際に薬剤保持部材41と接し、当該空気に気化した薬剤が混合される。そして薬剤を含む空気が機器収納部3の側面側に開口する排気口23から排出される。そのため使用者の周囲に害虫を寄せつけない。 【0043】 薬剤拡散装置1の起動中は、発光ダイオード28が発光し、押圧片26の端面29が幻想的に光る。 【0044】 また本実施形態の薬剤拡散装置1は、重量バランスが良いので、取付け部たる鞄70の縁を捲れさせない。即ち本実施形態の薬剤拡散装置1において、重量を有する部材は、電池17と送風機30であるが、電池17は、一方の半球部材たる電池収納部2に内蔵され、送風機30は他方の半球部材たる機器収納部3に内蔵されている。そして薬剤拡散装置1は、両者の間で鞄70の縁71を挟んだ状態で取り付けられている。即ち電池収納部2と機器収納部3は、鞄70の縁71を跨ぎ、機器収納部3は鞄70の外側にあり、電池収納部2は鞄70の内側にある。そのため電池収納部2と機器収納部3は、振り分け荷物の様に鞄70に取り付けられている。従って両者の荷重は、図9の様に鞄70の縁71を跨いで共に下方向に向かう。そのため荷重によって生じるモーメントが相殺され、鞄70の縁71に生じるモーメントは消失する。従って鞄70の縁71が捲れる方向に働く力は消失し、鞄70の縁71は捲れない。 【0045】 以上説明した実施形態では、電池収納部2と機器収納部3の間にクリップ6を設けた構造を例示したが、クリップ6は、必ずしも必須ではない。図10は、本発明の他の実施形態の薬剤拡散装置を鞄に取り付けた状態を示す断面図である。 即ち図10に示す薬剤拡散装置80は、電池収納部2と機器収納部3によって直接的に鞄70の縁71を挟んでいる。即ち薬剤拡散装置80では、電池収納部2と機器収納部3を図示しないヒンジで結合し、両者の間に図示しないバネを介在させて両者の間が閉まり方向となる様に付勢している。そして図示しないバネの閉まり方向の力によって鞄70の縁71が押圧され、薬剤拡散装置80が鞄70に取り付けられている。 またさらに変形例として、電池収納部2の内面又は機器収納部3の内面にクッション性のシート等を貼り付け、シートの持つ弾性力によって鞄70の縁71等を締めつけてもよい。 【0046】 以上説明した実施形態は、いずれも全体形状が球形であったが、本発明は、この形状に限定されるものではなく、全体形状が太鼓形であったり、四角形状であってもよい。 【図面の簡単な説明】 【0047】 【図1】本発明の実施形態の薬剤拡散装置の正面図、左右側面図、平面図、底面図及び背面図である。 【図2】図1の薬剤拡散装置の斜視図であり、電池収納部側の蓋部材を開いた状態を示す。 【図3】図1の薬剤拡散装置の斜視図であり、機器収納部側の蓋部材を開いた状態を示す。 【図4】機器収納部側の蓋部材に設けられた操作スイッチの押圧片の近傍を示す正面図である。 【図5】送風機と薬剤保持部材との斜視図である。 【図6】薬剤保持部材の分解斜視図である。 【図7】(a)図1の薬剤拡散装置のクリップの拡大斜視図であり、(b)は、クリップを矢印A方向から正面視した時の形状を示す正面図である。 【図8】図1の薬剤拡散装置を鞄に取り付けた状態を示す斜視図である。 【図9】図8の断面図である。 【図10】本発明の他の実施形態の薬剤拡散装置を鞄に取り付けた状態を示す断面図である。 【図11】従来技術の薬剤拡散装置を鞄に取り付けた状態を示す斜視図である。 【符号の説明】 【0048】 1 薬剤拡散装置 2 電池収納部 3 機器収納部 5 ジョイント部 6 クリップ 8 電池収納側ベース板 10 電池収納側蓋部材 15 電池ボックス 17 電池 20 機器収納側ベース板 21 機器収納側蓋部材 30 送風機 41 薬剤保持部材 70 鞄 80 薬剤拡散装置
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002093 【氏名又は名称】住友化学株式会社
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| 【出願日】 |
平成17年5月13日(2005.5.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100100480 【弁理士】 【氏名又は名称】藤田 隆
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| 【公開番号】 |
特開2006−314269(P2006−314269A) |
| 【公開日】 |
平成18年11月24日(2006.11.24) |
| 【出願番号】 |
特願2005−140821(P2005−140821) |
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