| 【発明の名称】 |
植生及び稚魚、幼虫等保護籠 |
| 【発明者】 |
【氏名】加藤 増男
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| 【要約】 |
【課題】従来の水草や海藻等の植生は設置が困難であり、苗の保護や稚魚、幼虫等に隠れ家と食餌となるプランクトンを提供する用途に適していない。本発明においては、水草や海藻の植生、稚魚、幼虫等へ隠れ家の提供、水上での作業による敷設、運搬の容易さ、任意に敷設面積を設定、敷設に対する悪条件に適応する植生及び稚魚、幼虫保護籠を提供しようとするものである。
【解決手段】盛り上がり形状部分を有するネットを天然ヤシ繊維マットに張って形成する。水草の植生は天然ヤシ繊維マットの上面全体に行い、ネットで作成された盛り上がり部分より外部の水草が草魚等に食されても、ネット内部の水草が保護され、稚魚や幼虫に隠れ家と餌を提供することができる。ネットの網目の調節により、水流の通過速度を変化させることができる。稚魚や幼虫の出入口を別途設けることも可能であり、網目サイズの異なるネットを組み合わせて設置することもできる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 側面をネットで塞いだ波型形状のネットを天然ヤシ繊維マットに張り、水底に敷設して使用することを特徴とする植生及び稚魚、幼虫等保護籠。 【請求項2】 盛り上がり部分を有するネットを天然ヤシ繊維マットに張り、水底に敷設して使用することを特徴とする植生及び稚魚、幼虫等保護籠。 【請求項3】 ネットで円筒形の籠を作成して側面をネットの蓋で塞ぎ、ネットで覆った天然ヤシ繊維マット(1)上に設置したことを特徴とする植生及び稚魚、幼虫等保護籠。 【請求項4】 天然ヤシ繊維マットに、遠赤外線を発生する鉱物及び光触媒反応を行う金属より選択される少なくとも一種を付着させたことを特徴とする請求項1、2及び3に記載の植生及び稚魚、幼虫等保護籠。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、池、湖沼、河川、海辺等における水草植生、環境保全、稚魚、幼虫等の育成を目的とした漁礁としての植生及び稚魚、幼虫等保護籠に関している。 【背景技術】 【0002】 池、湖沼、河川、海辺等において稚魚、幼虫等は大型魚の食餌になり、成長する数は激減するため稚魚、幼虫等の隠れ場所の提供が必要である。従来の漁礁は大型魚の侵入を阻止することはできても、中型や小型魚の食餌となる稚魚や幼虫への隠れ場所の提供となっていない。 富栄養化対策とプランクトンの提供のためアマモや池の水草類の植生が行われている。しかし、ヘドロが堆積している水底には水草類は根付かないし、植生しても成長前に流出することが多い。一部には、紙パルプシート等に水草の種を包含或いは付着させて水底に張り、水流により種が流されないようにしたり、水底の状況の悪い場所にも水草の植生を行えるようにしている。また、天然ヤシ繊維マットを水底に設置し植生や藻場造成等に利用している例がある。この場合、天然ヤシ繊維マットを水底に沈めて固定するのは困難であるので、金網を被せて固定の用を果たしている。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 稚魚、幼虫等に隠れ家と食餌となるプランクトンや水草を提供するには、従来の漁礁とはまったく異なる稚魚、幼虫用保護籠を敷設する必要がある。水流が強かったり、ヘドロが堆積していたり、水草の植生に適さない場所にも迅速に、簡単に設置できる保護籠でなければならない。水草の種を包含或いは付着させたシートは、敷設場所が限られ、水の中に入ってシートを敷設する作業が必要である。また、従来の天然ヤシ繊維マットの利用方法は水草や海藻の植生のために水底に金網で固定しているので、効果が不十分であり、汎用性に欠けている。本発明においては、水草や海藻の植生、稚魚、幼虫等へ隠れ家の提供、水上での作業による敷設、運搬の容易さ、任意に敷設面積を設定、敷設に対する悪条件に適応する植生及び稚魚、幼虫保護籠を提供しようとするものである。 【課題を解決するための手段】 【0004】 従来の水草の種を包含或いは付着させたシートは水底へ敷設するため、水中に入る必要がある。このため、作業時間が掛かり、水濡れや冷えの問題が生ずる。水草を植生するのに不適切な水底状態、ヘドロ、水流等にも拘わらず、水草の植生を必要としている場所にも簡単に設置できる植生及び稚魚、幼虫等保護籠として、本発明では、波型形状や盛り上がり形状部分を有するネットを天然ヤシ繊維マットに被せて保護籠を形成している。ネットは金網に限らず枠で形状を決め各種素材の網を張る方法も考えられる。ネットの形状は波型、円筒形、半円筒形、円錐形、角形、半球形、台形等各種の形状が利用できる。 【0005】 水草の植生は天然ヤシ繊維マットの上面全体に行い、ネットで作成された盛り上がり部分より外部の水草が草魚等に食されても、ネット内部の水草が保護され、稚魚や幼虫に隠れ家と餌を提供することができる。ネットの網目の調節により、水流の通過速度を変化させることができる。稚魚や幼虫の出入口を別途設けることも可能であり、網目サイズの異なるネットを組み合わせて設置することもできる。 水草の植生には天然ヤシ繊維マットに直接水草の種を付着させて水底に沈める方法と、水草の種を包含或いは付着させたシートを天然ヤシ繊維マットとネットの間に挟みこむ方法もある。ネットで強い水流も緩和され、天然ヤシ繊維マットが水草の植生に適しているため水草の植生が容易になる。既に、苗にした水草や海藻を天然ヤシ繊維マットに植生した後ネットを被せることもできる。適当な寸法に裁断した天然ヤシ繊維マットに盛り上がり部分を有するネットを張っているため、運搬が容易であり、籠同士の連結も容易に行える。また、船の上から植生及び稚魚、幼虫保護籠の敷設ができる。 水草の植生や稚魚、幼虫の育成には水質の浄化と光の提供が重要である。天然ヤシ繊維マットに遠赤外線を発生する鉱物や光触媒反応を行う金属を付着させることにより、植生及び稚魚、幼虫等保護籠の敷設効果を高めることができる。 【発明の効果】 【0006】 本発明の効果は下記の通りである。 【イ】 ネットと天然ヤシ繊維マットで水草,海藻、海草等の植生を助長する。 【ロ】 ネットで大型魚の侵入を防除し、稚魚や幼虫の隠れ場所を提供し、稚魚や幼虫に最適の育成環境を提供する。 【ハ】 植生及び稚魚、幼虫保護籠を大型にも小型にも作成でき、狭い場所に敷設することも、広範囲の面積に敷設可能である。 【ニ】 水流に流されないで敷設でき、水流の調節にもなる。 【ホ】 ネットが水草の植生に対する草魚の被害を防止する。 【ヘ】 天然ヤシ繊維マット付着させた遠赤外線を発生する鉱物や光触媒反応を行う金属で水質浄化を行うことができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 天然ヤシ繊維マットの上に張るネットの形状は、波型、円筒形、半円筒形、円錐形、角形、半球形、台形等各種の形状にすることができる。金属、植物繊維、合成樹脂、竹、木、その他各種の素材が利用できる。天然ヤシ繊維マットに替えて他の適当な素材を使用することもできる。 【実施例1】 【0008】 図1、図2及び図3では請求項1に示す通り、波型形状のネット(2)で天然ヤシ繊維マット(1)を包んでいる状態を表している。図1に示す視図のA−A’線に沿って断面にした図が図2及び図3である。図3の使用例のように、天然ヤシ繊維マット(1)の上部に波型形状のネット(2)を留め金や接着剤を利用して張ると、ネット(2)の網目の大きさにより、網目を通過できる魚や虫のサイズは限定される。図3に示すように成魚(7)はネット(2)の内部に入ることができないので、稚魚(8)はネット(2)の内部を隠れ家とすることができる。 水草(6)の植生はネット(2)の盛り上がり部分(3)の内部に限らず、天然ヤシ繊維シート(1)と張り合わせ部分(4)でも良い。盛り上がり部分(3)の高さは敷設する場所の状況や植生する水草(6)の種類によって変更できる。ネット(2)内に植生した水草(6)は草魚に食べられることがない。 【実施例2】 【0009】 図4、図5は請求項2に示す通り、半球形に盛り上げたネット(2)で天然ヤシ繊維マット(1)を包んでいる状態を表している。 図5は天然ヤシ繊維マット(1)とネット(2)の間に水草の種を包含した植生用シート(5)を挟み込んだ状態を表している。植生用シート(5)を天然ヤシ繊維マット(1)とネット(2)の間に挟むことで植生の手間が省け、作業効率が上がる。敷設した植生及び稚魚、幼虫保護籠を水底に固定するために、ネット(2)内に重りや石を包含させる方法もある。 図5の断面図に示すようにネット(2)には半球形の盛り上がり部分(3)があり、ネット(2)の端は天然ヤシ繊維マット(1)の側端を包み込んで下部まで回りこんでいる。このため、天然ヤシ繊維マット(1)とネット(2)は固定される。 【実施例3】 【0010】 図6は請求項3に示す通り、ネットで円筒籠(9)を作成して側面をネットの蓋(10)で塞ぎ、ネットで覆った天然ヤシ繊維マット(1)上に設置した状態を示す正面図である。全体がネット(2)で覆われ、植生及び稚魚、幼虫保護籠の作成が容易であり、円筒籠(9)の数を増減できる利点がある。 【図面の簡単な説明】 【0011】 【図1】波型形状のネットを張った状態を表す斜視図である。 【図2】図1に記載のA−A’線に沿った断面図である。 【図3】使用例である。 【図4】半球形状のネットを張った状態を表す斜視図である。 【図5】図4のB−B’線に沿った断面図である。 【図6】円筒籠を設置した状態を示す正面図である。 【符号の説明】 【0012】 1 天然ヤシ繊維マット 2 ネット 3 盛り上がり部分 4 張り合わせ部分 5 植生用シート 6 水草 7 成魚 8 稚魚 9 円筒籠 10 ネットの蓋
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| 【出願人】 |
【識別番号】591163373 【氏名又は名称】加藤 増男
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| 【出願日】 |
平成17年3月9日(2005.3.9) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2006−246867(P2006−246867A) |
| 【公開日】 |
平成18年9月21日(2006.9.21) |
| 【出願番号】 |
特願2005−110308(P2005−110308) |
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