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【発明の名称】 動物用金網檻の扉施錠装置
【発明者】 【氏名】渡辺 健一

【要約】 【課題】二重に施錠する構造にして他人や檻の中の動物等が不用意に扉を開けてしまうのを防止することができる動物用金網檻の扉施錠装置を得る。

【解決手段】動物用金網檻の扉施錠装置であって、本体ケースと、スライダーと、係合部と、スライダーを付勢する弾性体と、スライダーの移動を制限するロッド部を有する移動可能なロック部とを備え、前記本体ケースは、開口部と、収容溝と、係合部用穴と、固定部と、ロック部用開口部と、施錠固定部と、解錠固定部とを有し、スライダーは、スライダーの先端部が前記開口部から突出した状態で前記本体ケース内に移動可能に設けられており、弾性体用係合部と、ロッド部用開口とを有し、ロック部は、施錠固定部及び解錠固定部に係合する突出部を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物用金網檻の扉施錠装置であって、
前記動物用金網檻の出入口部に回動可能に取り付けられた扉に設けられた本体ケースと、
前記本体ケース内に設けられた移動可能なスライダーと、
前記スライダーに設けられ、前記動物用金網檻の出入口部の縁部と係合する係合部と、
前記本体ケース内に設けられ、前記スライダーを付勢する弾性体と、
前記本体ケース内に設けられ、前記スライダーの移動を制限するロッド部を有する移動可能なロック部とを備え、
前記本体ケースは、前記スライダーを突出させて該スライダーの移動を許容する開口部と、前記動物用金網檻の出入口部の縁部を収容させる収容溝と、前記係合部の移動を許容する係合部用穴と、前記弾性体の一端を固定する固定部と、前記ロック部を操作するためのロック部用開口部と、前記ロック部を施錠状態に固定する施錠固定部と、前記ロック部を解錠状態に固定する解錠固定部とを有し、
前記スライダーは、該スライダーの先端部が前記開口部から突出した状態で前記本体ケース内に移動可能に設けられており、前記弾性体の他端と係合する弾性体用係合部と、前記ロック部が前記施錠状態にあるときに前記ロッド部と係合し、該ロック部が前記解錠状態にあるときに前記ロッド部を受け入れるロッド部用開口とを有し、
前記ロック部は、前記施錠固定部及び前記解錠固定部に係合する突出部を有することを特徴とする動物用金網檻の扉施錠装置。
【請求項2】
前記本体ケースは、前記スライダーの移動幅を制限する制限部を有することを特徴とする請求項1に記載の動物用金網檻の扉施錠装置。
【請求項3】
前記本体ケースは、前記スライダーを案内するガイド部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の動物用金網檻の扉施錠装置。
【請求項4】
前記弾性体は、コイルバネであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の動物用金網檻の扉施錠装置。
【請求項5】
前記スライダーにはラベルが設けられ、前記本体ケースにはラベル用開口が設けられており、前記係合部が前記動物用金網檻の出入口部の縁部と係合した状態にあるときに前記ラベルが前記ラベル用開口から目視可能であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の動物用金網檻の扉施錠装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、犬や猫等の動物に利用することができる動物用金網檻の扉施錠装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来において、犬や猫等の動物に利用することができる動物用金網檻の扉施錠装置が種々知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実開平6−11457号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1は、本願出願人が先に出願した実用新案登録出願である。上記特許文献1の施錠装置は、扉への組み付け性が良く、施解錠を片手で操作できる操作性が良好である。しかしながら、上記特許文献1の施錠装置は、さらに改良する余地がある。すなわち、他人が不用意に施解錠操作体を動かして不用意に扉を開けてしまう可能性がある。また、檻の中の動物が施解錠操作体を動かして扉を開けてしまう可能性もある。
【0004】
本発明は、二重に施錠する構造にして他人や檻の中の動物等が不用意に扉を開けてしまうのを防止することができる動物用金網檻の扉施錠装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、動物用金網檻の扉施錠装置であって、前記動物用金網檻の出入口部に回動可能に取り付けられた扉に設けられた本体ケースと、前記本体ケース内に設けられた移動可能なスライダーと、前記スライダーに設けられ、前記動物用金網檻の出入口部の縁部と係合する係合部と、前記本体ケース内に設けられ、前記スライダーを付勢する弾性体と、前記本体ケース内に設けられ、前記スライダーの移動を制限するロッド部を有する移動可能なロック部とを備え、前記本体ケースは、前記スライダーを突出させて該スライダーの移動を許容する開口部と、前記動物用金網檻の出入口部の縁部を収容させる収容溝と、前記係合部の移動を許容する係合部用穴と、前記弾性体の一端を固定する固定部と、前記ロック部を操作するためのロック部用開口部と、前記ロック部を施錠状態に固定する施錠固定部と、前記ロック部を解錠状態に固定する解錠固定部とを有し、前記スライダーは、該スライダーの先端部が前記開口部から突出した状態で前記本体ケース内に移動可能に設けられており、前記弾性体の他端と係合する弾性体用係合部と、前記ロック部が前記施錠状態にあるときに前記ロッド部と係合し、該ロック部が前記解錠状態にあるときに前記ロッド部を受け入れるロッド部用開口とを有し、前記ロック部は、前記施錠固定部及び前記解錠固定部に係合する突出部を有することを特徴とする動物用金網檻の扉施錠装置を提供する。
【0006】
また、前記本体ケースは、前記スライダーの移動幅を制限する制限部を有することができる。また、前記本体ケースは、前記スライダーを案内するガイド部を有することができる。また、前記弾性体は、コイルバネである方が好ましい。さらに、前記スライダーにはラベルが設けられ、前記本体ケースにはラベル用開口が設けられており、前記係合部が前記動物用金網檻の出入口部の縁部と係合した状態にあるときに前記ラベルが前記ラベル用開口から目視可能である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、二重に施錠する構造によって他人や檻の中の動物が不用意に扉を開けてしまうのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明にかかる動物用金網檻の扉施錠装置を実施するための最良の形態について図面を参照しながら述べる。図1には、本発明にかかる扉施錠装置1が設けられた動物用金網檻100の全体斜視図を示している。動物用金網檻100は、犬や猫等の動物に利用することができるものであり、正面板103aと左右の側面板103b、103cと背面板103dと天井板103eとを有している。正面板103a、側面板103b、103c及び背面板103dは、ベースプレート102の4つの周縁部106の内側に立設されている。また、正面板103aには、出入口部104が設けられており、この出入口104には、扉105が適宜の手段によって回動可能に取り付けられている。扉施錠装置1は、この扉105に設けられている。
【0009】
扉施錠装置1は、図1乃至図5に示すように、扉105に設けられた、表面ケース2aと裏面ケース2bとを有する本体ケース2と、本体ケース2内に設けられた移動可能なスライダー3と、スライダー3に設けられ、動物用金網檻100の出入口部104の縁部110と係合する上下一対の切り欠き状の係合部4と、本体ケース2内に設けられ、スライダー3を付勢する弾性体としてのコイルバネ5と、本体ケース2内に設けられ、スライダー3の移動を制限するロッド部6を有する移動可能なロック部7とを備えている。
【0010】
本体ケース2は、表面ケース2aと裏面ケース2bとが互いに組み合わされ、ネジ等の適宜な手段によって結合されて構成されている。表面ケース2aの縁部には上下(図1において上下方向)一対の半円溝8a、9aが形成され、裏面ケース2bの縁部には、上下(図1において上下方向)一対の半円溝8b、9bが形成されており、表面ケース2aと裏面ケース2bとが互いに組み合わされたときに半円溝8aと半円溝8bは一つの円状溝を構成し、同様に半円溝9aと半円溝9bも一つの円状溝を構成する。これらの円状溝に扉105の一部105aをそれぞれ挿入した状態で表面ケース2aと裏面ケース2bとを組み合わせることにより、本体ケース2を扉105に取り付けることが可能である。本体ケース2の扉5への取り付けはこれに限らずどのような手法であってもよい。
【0011】
また、本体ケース2の表面ケース2aには、スライダー3を突出させてスライダー3の移動を許容する開口部10が形成されている。スライダー3はこの開口部10を介してスライド移動可能なように、その先端部が開口部10から突出した状態で本体ケース2内に設けられている。また、本体ケース2の裏面ケース2bには、係合部4の移動を許容する一対の係合部用穴12が形成されている。すなわち、スライダー3の移動に伴う係合部4の移動がこの係合部用穴12によって許容される。また、表面ケース2aには、動物用金網檻100の出入口部104の縁部110を収容させる上下一対の収容溝11が形成されている。この収容溝11に収容された縁部110を上下一対の係合部4が係合することにより、スライダー3による施錠状態となる。なお、この係合が解除されることによりスライダー3による解錠状態となる。
【0012】
また、表面ケース2aには、コイルバネ5の一端(図5において右側端)を固定する固定部13が立設されている。表面ケース2aの表面には、ロック部7を操作するためのロック部用開口部14が形成されている。使用者は、このロック部用開口部14を介してロック部7を操作することにより、ロック部7による施解錠を行うことができる。図3乃至図5に示すように、表面ケース2aの内面には、ロック部7を上下方向(図3及び図4において上下方向)に案内する一対の案内部15,16が形成されている。ロック部7は、この案内部15,16の間に挟まれた状態で上下方向に案内されながら移動可能となっている。案内部15には、上下方向に並設された二つの溝が形成されている。下側に位置する溝は、ロック部7を施錠状態に固定する施錠固定部15aを構成し、上側に位置する溝は、ロック部7を解錠状態に固定する解錠固定部15bを構成している。ロック部7は、この案内部15側の側面に突出部17が形成されている。この突出部17は、切り欠き18によって撓むようになっている。この突出部17は、施錠固定部15a及び解錠固定部15bに係合するようになっており、突出部17が施錠固定部15aと係合すると、ロック部7による施錠状態となり、一方、突出部17が解錠固定部15bと係合すると、ロック部7による解錠状態となる。このようにロック部7は、上下方向において二段階に移動可能になっている。このロック部7の移動は、ロック部用開口部14から突出した摘み部19を使用者が指で摘んで操作することにより行うことができる。図3は、突出部17が施錠固定部15aと係合した施錠状態を示し、図4は、突出部17が解錠固定部15bと係合した解錠状態を示す。
【0013】
スライダー3は、スライダー3の先端部30が開口部10から突出した状態で本体ケース2内にスライド移動可能に設けられている。スライダー3は、表面ケース2aの内面に形成されたガイド部31(図2参照)によって案内されて開口部10から突出する方向(図5において左右方向)にスライド移動可能となっている。スライダー3には、コイルバネ5の他端(図5において左側端)と係合する弾性体用係合部32が形成されている。従って、コイルバネ5は、表面ケース2aの固定部13と弾性体用係合部32とによって支持されており、スライダー3を開口部10から突出する方向(図5において右方向)に付勢している。
【0014】
また、スライダー3には、表面ケース2aの内面上に立設された突出部34と係合する切り欠き33が形成されている。より具体的に説明すると、切り欠き33内に突出部34が突出しており、突出部34は切り欠き33内において移動範囲が制限されている。換言すれば、突出部34は、スライダー3のスライド移動の移動幅を制限する制限部として機能している。従って、図5に示すように、切り欠き33の左側壁と突出部34とが係合した状態で、スライダー3が開口部10から最も突出した状態となる。逆に、切り欠き33の右側壁と突出部34とが係合した状態で、スライダー3が本体ケース2内に最も収納された状態となる。上述のように、スライダー3は、コイルバネ5によって常に突出方向に付勢されているため、ロック部7が解錠状態(図4の状態)の場合は、切り欠き33の右側壁と突出部34とが係合した状態で、スライダー3は開口部10から最も突出した状態となっている。
【0015】
また、図2及び図5に示すように、スライダー3には、L字状のロッド部用開口37が形成されている。ロック部7は、ロッド部6がスライダー3のロッド部用開口37を貫通するように本体ケース2内に設けられている。ロッド部用開口37は、ロック部7の移動方向である上下方向(図3及び図4において上下方向)に伸びた第1開口37aと、第1開口37aに連結されると共にスライダー3の移動方向に伸びた長方形状の第2開口37bとをから構成されている。
【0016】
ロック部7の突出部17が施錠固定部15aと係合した状態(ロック部7による施錠状態)のときにロッド部6は第1開口37aに存在し、ロック部7の突出部17が解錠固定部15bと係合した状態(ロック部7による解錠状態)のときにロッド部6は第2開口37bに存在するようになっている。すなわち、ロック部7が施錠状態にあるときに第1開口37aはロッド部6と係合し、ロック部7が解錠状態にあるときに第2開口37bがロッド部7を受け入れるようになっている。そして、ロッド部6が第1開口37aに存在するとき(ロック部7による施錠状態のとき)には、切り欠き33の左側壁と突出部34とが係合した状態で、スライダー3が開口部10から最も突出した状態となっている。
【0017】
従って、ロック部7の突出部17が施錠固定部15aと係合した状態でロッド部6が第1開口37aに存在する場合には、ロッド部6と第1開口37aの係合状態によってスライダー3は移動できない状態となる(ロック部7による施錠状態)。一方、ロック部7の突出部17が解錠固定部15bと係合した状態でロッド部6が第2開口37bに存在する場合には、コイルバネ5の付勢力(弾性力)に抗して、切り欠き33の右側壁と突出部34とが係合する状態までスライダー3を本体ケース2内に収納するように移動させることができる。
【0018】
コイルバネ5の付勢力によってスライダー3の係合部4が出入口部104の縁部110と係合することにより、扉105を施錠することができる。逆に、コイルバネ5の付勢力に抗してスライダー3を本体ケース2内に収納する方向に移動させることにより、扉105を解錠することができる。この施解錠に加えて、スライダー3の係合部4が出入口部104の縁部110と係合して扉105を施錠している状態のときに、ロック部用開口部14から突出した摘み部19を使用者が指で摘んで図3に示すようなロック部7による施錠状態にすることにより、スライダー3を移動不可能な状態にすることができる。逆に、ロック部用開口部14から突出した摘み部19を使用者が指で摘んで図4に示すようなロック部7による解錠状態にすることにより、スライダー3を移動可能な状態にすることができる。
【0019】
このように、本発明は、スライダー3による施解錠だけでなく、ロック部7によってスライダー3の移動の規制する施解錠を可能としているため、二重に施錠することが可能で、もって、他人や檻の中の動物が不用意に扉を開けてしまうのを防止することができる。
【0020】
また、図3及び図4に示すように、本体ケース2の表面ケース2aにラベル用開口14を形成し、スライダー3の表面ケース2a側の面にラベル用開口穴14と略同寸法のラベル(図示せず)を貼り、スライダー3の係合部4が動物用金網檻100の出入口部104の縁部110と係合した状態にあるときにラベルがラベル用開口14から目視可能とすることにより、使用者は、スライダー3の係合部4が動物用金網檻100の出入口部104の縁部110と係合した状態を容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本発明にかかる扉施錠装置が設けられた動物用金網檻を示す全体斜視図である。
【図2】図2は、扉施錠装置の主要部を示す分解斜視図である。
【図3】図3は、突出部が施錠固定部と係合した施錠状態を示す平面図である。
【図4】図4は、突出部が解錠固定部と係合した解錠状態を示す平面図である。
【図5】図5は、扉施錠装置を示す部分切断斜視図である。
【符号の説明】
【0022】
1 扉施錠装置 2 本体ケース
3 スライダー 4 係合部
5 コイルバネ 6 ロッド部
7 ロック部
【出願人】 【識別番号】592175726
【氏名又は名称】東京ペット株式会社
【出願日】 平成17年2月10日(2005.2.10)
【代理人】 【識別番号】100089705
【弁理士】
【氏名又は名称】社本 一夫

【識別番号】100076691
【弁理士】
【氏名又は名称】増井 忠弐

【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰

【識別番号】100080137
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 昭男

【識別番号】100096013
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 博行

【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹

【公開番号】 特開2006−217867(P2006−217867A)
【公開日】 平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願番号】 特願2005−34689(P2005−34689)