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【発明の名称】 釣り用浮きおよびその浮力調整部品
【発明者】 【氏名】田中 栄一
【住所又は居所】福岡県遠賀郡遠賀町大字若松吉原203番地の1 株式会社釣研内

【要約】 【課題】浮力調整を正確かつ迅速に行ない、高い品質を保証する釣り用浮きおよびその浮力調整部品を提供する。

【解決手段】浮き1の浮き本体の下部でセンターパイプ3の周囲に錘4を装着してなる。センターパイプ3の少なくとも開口部付近に浮力調整用のガイドリング6が装着固定される。ガイドリング6は、浮き本体の塗装後の重量を基準にして、所定浮力が得られるように重量設定されたものが選ばれる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浮き本体の下部でセンターパイプの周囲に錘を装着してなる釣り用浮きであって、
前記センターパイプの少なくとも開口部付近に浮力調整用のガイドリングが装着固定されたことを特徴とする釣り用浮き。
【請求項2】
前記ガイドリングは、前記浮き本体の塗装後の重量を基準にして、所定浮力が得られるように重量設定されたものが選ばれることを特徴とする請求項1に記載の釣り用浮き。
【請求項3】
浮き本体の下部でセンターパイプの周囲に錘を装着してなる釣り用浮きの浮力調整部品であって、
前記センターパイプに内嵌するリング状もしくはパイプ状に形成され、前記センターパイプの少なくとも開口部付近に装着固定されることを特徴とする釣り用浮きの浮力調整部品。
【請求項4】
前記センターパイプに対して、接着圧入または拡径されることにより装着固定されることを特徴とする請求項3に記載の釣り用浮きの浮力調整部品。







【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、海釣り等で使用する釣り用浮きおよびその浮力調整部品に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の釣り用浮きとして天然木材等を切削加工して、その表面に耐水塗料を施したものが知られている。浮きの実使用に際して浮力バランスは極めて重要であり、浮きの動きや当り感度等に著しく影響する。
【0003】
浮きの浮力調整を行なう場合、たとえば中通し浮きにあっては予め調整錘を除いて計測した浮力測定値に基き、最終的な浮力を得るための錘の重量が決定される。浮力調整用の錘として、たとえば金属製のワッシャ等が用いられ、目標浮力が得られるようにワッシャの数量および重量等が適宜選ばれ、組み立てられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、この種の浮きの浮力は塗装前において、理想計算に基づいて組立て時に調整される。しかしながら、浮きを作る天然材料の比重の違いや、作業時の接着剤量のバラツキなどで予測通りに調整できない場合がある。また、塗装時の塗膜厚のバラツキのために必ず幾分かの誤差が発生する。
【0005】
さらに、塗装後に修正する場合は、一旦作った防水膜を壊して行われる。このように一旦でき上がった浮きに後加工を加えるため、品質的にも万全とは言えないことがあり、製作上できるだけ避けたい作業である。
【0006】
本発明はかかる実情に鑑み、浮力調整を正確かつ迅速に行ない、高い品質を保証する釣り用浮きおよびその浮力調整部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の釣り用浮きは、浮き本体の下部でセンターパイプの周囲に錘を装着してなる釣り用浮きであって、前記センターパイプの少なくとも開口部付近に浮力調整用のガイドリングが装着固定されたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の釣り用浮きにおいて、前記ガイドリングは、前記浮き本体の塗装後の重量を基準にして、所定浮力が得られるように重量設定されたものが選ばれることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の釣り用浮きの浮力調整部品は、浮き本体の下部でセンターパイプの周囲に錘を装着してなる釣り用浮きの浮力調整部品であって、前記センターパイプに内嵌するリング状もしくはパイプ状に形成され、前記センターパイプの少なくとも開口部付近に装着固定されることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の釣り用浮きの浮力調整部品において、前記センターパイプに対して、接着圧入または拡径されることにより装着固定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、塗装後の完成した浮きに対して、外形あるいは外観に全く手を加えないため外観品質を保証しながら、浮力調整することができる。また、ガイドリング自体は薄肉のため、さらに接着剤を使わずに固定することが可能なため、浮力調整精度をさらに有効に高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明による釣り用浮き1を示している。浮き1はその基本構成において、好適には木材もしくは合成樹脂材料を用いて、図示例のように卵型あるいは円錐型等の形状に形成される。なお、これらの形状に限定されるものではなく、その他種々の形状を採用可能である。
【0013】
また、この実施形態においては浮き1の浮き本体の中心に釣り糸10を挿通するための中通し孔2を有する中通し浮きとして構成される。浮きの中心に設けた穴には、センターパイプ3が装着される。このセンターパイプ3は好適には樹脂または金属製とし、その内孔により中通し孔2が形成される。センターパイプ3の周囲には錘4が配置されてよく、この錘4は浮き本体に固定される。なお、センターパイプ3を有さずに、浮き本体に直接中通し孔2を形成することも可能である。
【0014】
上記各部材は、接着剤によって相互に接着固定される。すなわち、センターパイプ3と浮き本体、また、センターパイプ3の下部と錘4とはそれぞれ適宜の接着剤により接着される。浮き1の浮き本体の外表面全体には、図1のように塗装5が施される。
【0015】
上記のように塗装5が施され、構成的に浮き1として完成する。最終的にはさらに浮き1の浮力調整が行われる。すなわち、本発明ではセンターパイプ3の少なくとも開口部付近に浮力調整用のガイドリング6(およびパイプ材7)が内嵌し、装着固定される(図2参照)。
【0016】
ガイドリング6としては、浮き本体の塗装後の重量を基準にして、所定浮力が得られるように重量設定されたものが選ばれる。ここで、ガイドリング6は好適には極薄のステンレス鋼材を用いてリング状もしくはパイプ状に形成され、鍔部6aとパイプ部6bを有している。この例ではパイプ部6bの長さ、すなわち重量の異なる複数種類のガイドリング6A〜6Dを用意し、これらのうちの適当なものを選択する。この場合、塗装5が施された浮き1の空中重量を計測し、その重量との関係で所定浮力が得られるいずれかのガイドリング6A〜6Dが選ばれる。
【0017】
たとえば、塗装後の浮き1を僅かに重くしたい場合には図2(a)のように、パイプ部6bが短いガイドリング6が装着される。一方、塗装後の浮き1をかなり重くしたい場合には図2(b)のように、パイプ部6bが長いガイドリング6が装着される。
【0018】
ガイドリング6の種類を多くするほどその選択肢が増え、浮力調整の精度を上げることができる。また、ガイドリング6に加えて、図1に示されるようにセンターパイプ3に内嵌可能な浮力調整用のパイプ材7を使用してもよい。この例では長さ、すなわち重量の異なる複数種類のパイプ材7A〜7Dを用意し、これらのうちの適当なものを選択する。なお、パイプ材7はセンターパイプ3の下部に装着される。
【0019】
ガイドリング6(およびパイプ材7)は、センターパイプ3に対して、接着圧入または拡径されることにより装着固定される。ガイドリング6(およびパイプ材7)を圧入または拡径の方法で固定する場合は、すなわち接着剤を使用しないため、接着剤の重量の影響をなくすることができる。したがって、浮力調整をさらに精度よく行うことができる。
【0020】
ここで、ガイドリング6(またはパイプ材7)を拡径する場合、たとえば図3のようにセンターパイプ3に内嵌したガイドリング6のパイプ部6b内に弾性体短片100(たとえばウレタンゴム等)を挿入する。押圧具101,102をパイプ部6bに挿入して、弾性体短片100を上下から挟み、押圧具101を上から叩くことで弾性体短片100を押しつぶす。そして、弾性体短片100の内圧によりガイドリング6のパイプ部6bが拡径し、これによりガイドリング6を固定することができる。
【0021】
塗装後の完成した浮き1に対して、センターパイプ3にガイドリング6を装着することにより浮力調整を精度よく行うことができる。この場合、浮き1の内側で処理するので、外形あるいは外観に全く手を加えないから、外観品質を保証することができる。また、ガイドリング6(またはパイプ材7)自体は薄肉のため、実質的に体積増加による浮力変化はなく、正確な浮力調整が行われる。さらに、ガイドリング6(およびパイプ材7)を接着剤を使わずに固定するため、浮力調整精度を高めることができる。
【0022】
なお、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更等が可能である。
たとえば、ガイドリング6(またはパイプ材7)の形成材料としては真鍮あるいはアルミニウム等を用いることができる。また、浮き上部からの装着のみならず、必要に応じて下部からの装着も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態に係る浮きの構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態におけるガイドリングの装着例を示す断面図である。
【図3】本発明の実施形態にガイドリングの固定方法の例を示す図である。
【符号の説明】
【0024】
1 浮き
2 中通し孔
3 センターパイプ
4 錘
5 塗装
6 ガイドリング
7 パイプ材
【出願人】 【識別番号】591105605
【氏名又は名称】株式会社釣研
【住所又は居所】福岡県遠賀郡遠賀町大字若松吉原203番地の1
【出願日】 平成16年10月19日(2004.10.19)
【代理人】 【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦

【公開番号】 特開2006−115710(P2006−115710A)
【公開日】 平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願番号】 特願2004−304469(P2004−304469)