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【発明の名称】 魚釣用リールの給電方法
【発明者】 【氏名】天野 誠之
【住所又は居所】東京都東久留米市前沢3丁目14番16号 ダイワ精工株式会社内

【氏名】金子 京市
【住所又は居所】東京都東久留米市前沢3丁目14番16号 ダイワ精工株式会社内

【氏名】荻野 吉英
【住所又は居所】東京都東久留米市前沢3丁目14番16号 ダイワ精工株式会社内

【要約】 【課題】釣竿およびリール本体を保持した状態で操作する際に支障となるコードを不要とし、釣竿の保持スペースを制限することなく、スプール駆動モータに給電することのできる魚釣用リールの給電方法を提供すること

【解決手段】釣糸が巻回されるスプールSを支持したリール本体12の給電接続部26に、取付角度変更手段36を介して携帯用電源装置38を一体的に接続し、この取付角度変更手段36によりリール本体12に対する携帯用電源装置38の取付角度を保持しつつ、リール本体12内に設けたリール駆動用モータにこの携帯用電源装置38から給電可能とする魚釣用リールの給電方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣糸が巻回されるスプールを支持したリール本体の給電接続部に、取付角度変更手段を介して携帯用電源装置を一体的に接続し、この取付角度変更手段によりリール本体に対する携帯用電源装置の取付角度を保持しつつ、リール本体内に設けたリール駆動用モータにこの携帯用電源装置から給電可能とする魚釣用リールの給電方法。
【請求項2】
前記給電接続部は、前記取付角度変更手段に代えて外部電源に接続される給電コードに接続可能である請求項1に記載の魚釣用リールの給電方法。
【請求項3】
前記給電接続部は、反ハンドル側側板の下部で、リール本体を保持した手と干渉しない位置に設けられている請求項1または2に記載の給電方法。
【請求項4】
前記携帯用電源装置は、リチウムイオン電池を内蔵する請求項1から3のいずれか1つに記載の給電方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、魚釣用リールの給電方法に関し、特に、釣糸が巻回されるスプールの駆動用モータに給電するための魚釣用リールの給電方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、船釣等の深場あるいは沖合いでの釣には、釣糸が巻回されるスプールを電動モータで駆動する電動リールが多く使用されている。このような電動リールのスプール駆動用モータへの給電は、スプールを支えるリール本体に設けた給電接続部に、長い給電コードの一端に設けたケーブルコネクタを接続し、この長い給電コードを介して、例えば鉛蓄電池等の重くかつ遠く離れた外部バッテリから行われている。
【0003】
このような長い給電コードを介して、魚釣用リールとこれから遠く離れたバッテリとを接続するする場合には、長い給電コード自体が邪魔になることに加え、魚の当たりを待ったり、誘い操作や魚の取込み操作の際に、この長い給電コードで釣竿の動きが制約され、誘い操作や魚の取込み操作等を思い通りに自由に行うことができず、不便であった。
【0004】
このため、魚釣用リールを取付けた釣竿操作を容易とする種々の給電方法が開発されている。
このような従来の魚釣用リールの給電方法には、リールベースの一端に固定する中空筒状の把柄部分に電池を収容し、この電池の両極とリール用電動機との間に介在させたスイッチを介して、電池からリール用電動機に給電する方法がある(例えば特許文献1参照)。
【0005】
また、電動リールの竿尻側で、釣竿にバッテリーケースを取付け、このバッテリーケースに設けた接続部から引き出したコード線を、リール側板に設けたコンセントからモータの制御装置に接続し、巻取り駆動する際に、バッテリーケース内のバッテリーから給電する方法がある(例えば特許文献2および特許文献3参照)。
【0006】
更に、給電コード接続部をリール本体に対して回動可能とし、長い給電コードによる規制を給電コード接続部の回動で緩和しつつ電動リール本体に給電可能とした方法もある(例えば特許文献4参照)。
【特許文献1】実開昭47−37588号公報
【特許文献2】実開昭5−76267号公報
【特許文献3】実開昭5−76268号公報
【特許文献4】実用新案登録第3008695号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1に記載の方法では、中空筒状の把柄部分に電池を収容し、リールベースに一体化した電動リールを、リールベース内に配置した導線で把柄部分内の電池に接続することにより、釣竿のコードレス化を図ることが可能ではあるが、しかし、このようなリールベースおよび把柄部分を取付けるための特別仕様の竿を使用しなければならない。また、多数の電池を収容するために、釣竿自体が大型化する。
【0008】
また、釣竿にバッテリーケースを取付け、このバッテリーケース内のバッテリーから給電する方法は、特別な構造の電動リールを用いる必要はなく、しかも、バッテリーケースから電動リールまで延設する給電コードは短く形成することが可能ではあるが、しかし、このような携帯用バッテリーケースを装着するための装着部を釣竿に設ける必要があり、この装着部により、使用上の制約を受ける。更に、このようなバッテリーケースを釣竿に装着することにより、竿尻の外側に、装着部とバッテリーケースと短いコードとが突出するため、従来の大きく垂れ下がった長い給電コードのような不具合は解消されるとしても、釣竿とリールとを保持した状態での誘い操作や魚の取込み操作等の魚釣操作を行う際に、手元側の保持スペースが制限され、あるいは、操作中にバッテリーケースやコードが人に接触する等の不具合を生じ易い。
【0009】
更に、給電コード接続部をリール本体に対して回動可能としたものは、給電コード接続部が回動可能な範囲内で、給電コードから受ける負荷を軽減可能であるとしても、給電コードを介して給電するため、魚釣用リールおよび釣竿の操作が制約を受ける。
【0010】
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、釣竿およびリール本体を保持した状態で操作する際に支障となるコードを不要とし、釣竿の保持スペースを制限することなく、スプール駆動モータに給電することのできる魚釣用リールの給電方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明によると、釣糸が巻回されるスプールを支持したリール本体の給電接続部に、取付角度変更手段を介して携帯用電源装置を一体的に接続し、この取付角度変更手段によりリール本体に対する携帯用電源装置の取付角度を保持しつつ、リール本体内に設けたリール駆動用モータにこの携帯用電源装置から給電可能とする魚釣用リールの給電方法が、提供される。
【発明の効果】
【0012】
この魚釣用リールの給電方法によると、リール本体の給電接続部に接続される取付角度変更手段により、魚釣操作中に、携帯用電源装置がリール本体に対する所定の取付角度を保持されつつ、この携帯用電源装置からスプール駆動用モータに給電可能としたことにより、釣竿およびリール本体を保持して行う魚釣操作の邪魔となる給電コードが不要で、釣竿の保持スペースが制限されることもなく、しかも、取付角度変更手段により、リール本体に対する携帯用電源装置の取付角度を調整することで、魚釣操作を快適に行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1および図2は、本発明の好ましい実施形態を示す。
図1および図2に示すように、釣竿8に取付けた状態で示す魚釣用リール10は、電動リールであり、リール本体12の両側に配置した一対の側板14間に、図示しないスプール軸を介してスプールSが回転可能に支持されている。通常と同様に、このスプールSには、リール本体12のスプールS前方の側板14間にモータケースを介して収容された公知のスプール駆動モータM、あるいは、一側の側板14に設けたハンドル16による巻取り操作により形成される駆動力で、図示しない公知の減速機構あるいは動力伝達機構を介してスプールSが回転されて、釣糸が巻回される。
【0014】
一対の側板14の上部前方には、ハンドル16と近接した位置に、スプール駆動モータのモータ出力を調節するパワーレバー18(モータ出力調節体)を取付けてあり、このパワーレバー18の前後方向の回転操作で、リール本体12に内蔵のマイクロコンピュータ(制御装置)を通じてスプール駆動モータの出力を自由に制御(モータ出力の停止や出力の増減調節)することができる。このパワーレバー18は、ハンドル16の回転軸とほぼ平行で、かつ上側の前方に離隔した回転軸を中心として回動し、このパワーレバー18をハンドル16の巻取方向すなわちスプールSに釣糸を巻回する方向に回転操作することにより、スプール駆動モータの出力を増大し、これと逆方向に回転操作することにより、スプール駆動モータの出力を低下させ、あるいは停止させることができる。
【0015】
本実施形態では、パワーレバー18の操作により、マイクロコンピュータを通じて、スプール駆動モータの停止位置から高出力値までスプール駆動モータの出力を調節し、スプールSの回転速度、つまり、釣糸の巻取り速度を制御することができる。
【0016】
このリール本体12の上面の前方部位には、通常の電動リールと同様に、例えば、釣糸の繰出し量(糸長)、棚位置等の種々の制御機能,制御条件等を表示する液晶表示部を配置し、更に、棚位置を設定する棚取りボタン、糸長計測値の値をゼロにリセットするリセットボタン、および、押込んでいるときにのみスプール駆動モータを駆動させ、解放したときに停止して微妙な巻上操作を可能とする寸動ボタン等の種々のボタンあるいはスイッチ類を配置してある。
【0017】
また、リール本体12の後方部位には、ハンドル16側の側板14内に装着したクラッチ機構を作動するクラッチレバー22が取り付けられており、このクラッチレバー22を通じてクラッチ機構を作動し、スプール軸に駆動連結するスプール駆動モータMあるいはハンドル16で形成される駆動力を伝達しあるいは駆動力を遮断することができる。例えば、クラッチレバー22を押し下げると、ハンドル16側の側板14内の適宜の伝達機構により、スプール軸をスプール駆動モータおよびハンドル16から分離した状態(スプールフリー状態)とすることができる。そして、このスプールフリー状態でハンドル16を回転させると、図示しない公知の復帰機構を介して、スプール軸が元の状態(巻取状態)に復帰し、スプール軸と一体化されているスプールSを、スプール駆動モータあるいはハンドル16が形成する駆動力で回転することができる。符号24は、スプールフリー状態におけるスプールSの回転に適度な制動力を掛けて過回転を防止する調節ねじを示す。
【0018】
更に、リール本体12の下部前方の、ハンドル16から離隔した反ハンドル側の側板14の下部で、リール本体12を保持した手(図1に想像線で示す)と干渉しない位置に、スプール駆動モータMに電力を供給する給電接続部26を設けてある。この給電接続部26は、例えば船の電力源、発電機、大型バッテリ等の外部電源から延びる通常の給電コードのプラグであるケーブルコネクタ(図示しない)を相手方コネクタとして嵌合すると共に、この給電接続部26を介してリール本体12内に水が浸入するのを防止する防水構造のコネクタで形成してある。
【0019】
本実施形態の給電接続部26は、釣竿8の後方かつ下方側に向けて傾斜して開口した凹部28内に、2本のピン形コンタクトを電極端子30として突出させ、相手方コネクタの先端部を収容するレセプタクルとして形成してある。この給電接続部26は、これらの電極端子30は凹部28内で周部を密封され、凹部28およびこれらの電極端子30の周部からリール本体12内に水等の流体が浸入するのを防止する液密構造に形成され、その先端部の近部で、凹部28の開口部の周部を、リール本体12に対して防水構造に形成した口金部32が囲んでいる。この口金部32の外周部にはねじが形成され、相手方コネクタに設けられた締付けリングと螺合して、これらの接続部を強固な防水構造を維持しつつ強固な一体構造に連結し、この給電接続部32からリール本体12内に水が浸入するのを防止すると共に、意に反して相手方コネクタがこの給電接続部26から外れるのを防止することができる。
【0020】
この給電接続部26を使用しない場合、すなわちリール駆動モータを使用しない場合は、この給電接続部26の口金部32あるいは適宜部位に柔軟な連結部34aを介して取付けた樹脂製キャップ34により、この口金部32および電極端子30が保護される。
【0021】
このように形成した給電接続部26には、通常の給電コードのケーブルコネクタを接続して給電する方法以外にも、後述する取付角度変更手段36を介して、例えリチウムイオン電池等の携帯用電源38を一体的に接続して魚釣用リールに給電する用法を採用することができる。
【0022】
給電接続部26に取付角度変更手段36を介して接続される携帯用電源装置38は、例えば二次電池である4つのリチウムイオン電池40を充放電制御用の制御基板42と共にハウジング44内に密封し、従来の給電コードのプラグと同様な2本のソケット形電極端子46を有するプラグ部48を、このハウジング44の上部から、上記給電接続部26に連結嵌合するに必要な短めの長さとして突出させ、全体的に防水かつ軽量構造に形成してある。この携帯用電源装置38は、内周面にねじを形成した締付けリング49をプラグ部48の基端側に回動自在に装着してあり、魚釣用リール10に取付けたときに、この締付けリング49を介して全体を支えることができる、例えば100〜300g程度の重さの軽量構造に形成されるのが好ましい。
【0023】
図2に詳細に示すように、この携帯用電源装置38を魚釣用リール10の給電接続部26に一体的に連結する取付角度変更手段36は、給電接続部26に連結されるプラグ状のオス型接続部50を一端に有し、携帯用電源38のプラグ部48に連結されるレセプタクル状のメス型接続部52を他端に有し、これらのオス型接続部50とメス型接続部52との間に、比較的短いジョイント部54が配置されている。
【0024】
オス型接続部50は、給電接続部26の2本の電極端子30と嵌合する2本のソケット形電極端子56の周部を比較的柔軟な樹脂58で囲んで、給電接続部26の凹部28内に嵌合する挿入部50aを有し、この樹脂58の基端部に径方向外方に突出させた肩部58aにより、回転自在にの締付けリング50bが抜け止された状態で装着されている。この締付けリング50bの内周面には、携帯用電源装置38の締付けリング49と同様なねじが形成してあり、電極端子56の先端部は、挿入部50bの先端部よりも内方に位置している。符号59は、電極端子56を所定の間隔で強固かつ液密状態に保持する絶縁材を示す。
【0025】
一方、メス型接続部52は、携帯用電源装置38に設けたプラグ48の2本の電極端子46と嵌合する2本のピン形電極端子60を、例えば金属製であるレセプタクルハウジング62の凹部64内に配置し、これらの電極端子60とレセプタクルハウジング62との間を絶縁材66で密封保持した液密構造を有する。このレセプタクルハウジング62の外周部には、給電接続部26の口金部32と同様なねじが形成され、電極端子60の先端部は、レセプタクルハウジング62の先端部よりも内方に位置している。
【0026】
これらのオス型接続部50とメス型接続部52とを連結するジョイント部54は、オス型接続部50の樹脂58を延長してレセプタクルハウジング62の基端部に結合した可撓性樹脂65(柔軟性を有する樹脂58と一体形成)内に、2本の導電部材68を延設てあり、これらの導電部材68の端部は、それぞれ対応する電極端子56,60に電気的および機械的に強固に連結されている。更に、本実施形態では、2本の導電部材68の間に、それぞれオス型接続部50とメス型接続部52との中心軸線51,53が形成する角度を、魚釣操作中もほぼ一定に維持する芯材70を延設してある。この芯材70は、例えば銅合金、鉄、ステンレス鋼などの非弾性変形あるいは塑性変形する材料で形成するのが好ましく、図示のような1本に限らず、必要に応じて複数本を設けることも可能である。いずれの場合も、これらの芯材70の端部は、比較的剛性の絶縁材59,60に強固に結合し、オス型接続部50とメス型接続部52とをそれぞれの中心軸線51,53間の相対角度を維持しつつ一体的な連結構造を維持することが好ましい。本実施形態では、オス型接続部50を給電接続部26に接続したときに、メス型接続部52が携帯用電源装置38のハウジング44を釣竿8の長手方向軸に対してほぼ垂直となるように配置してあるが、例えば曲げ操作等により、双方の配置角度を適宜に変更することも可能である。
【0027】
この取付角度変更手段36のオス型接続部50は携帯用電源装置38のプラグ部48と同様に形成され、メス型接続部52は魚釣用リール10の給電接続部26と同様に形成されている。したがって、携帯用電源装置38を魚釣用リール10あるいは釣人の手と干渉することなく、給電接続部26に接続できる場合には、この給電接続部26に携帯用電源装置38のプラグ部48を接続し、給電接続部26を介して携帯用電源装置38を直接支持しつつこの携帯用電源装置38からリール本体12内のリール駆動モータに給電することもできる。
【0028】
給電接続部26の配置位置あるいは凹部28の開口方向により、携帯用電源装置38がリール本体、釣竿8あるいは釣人の手等と干渉する場合には、アダプタとして作用する取付角度変更手段36を介して、給電接続部26に携帯用電源装置38を一体的に接続する。取付角度変更手段36のジョイント部54により、携帯用電源装置38が魚釣用リール10および釣竿8から離隔した位置に配置されるため、ハウジング44が魚釣用リール10あるいは釣竿8と干渉することなく、通常の給電コード(図示しない)を接続する場合と同様に、簡単に接続することができる。
【0029】
給電接続部26とオス型接続部50との間は、それぞれの電極端子30,56を密に嵌合させた状態で締付けリング50bを口金部32に締付けることにより、取付角度変更手段36が給電接続部26すなわちリール本体12に一体的に強固に接続されると共に、凹部28内で圧縮された樹脂58により、電極端子30,56間に水が浸入するのを防止する防水構造を完成する。同様に、メス型接続部52と携帯用電源装置38のプラグ部48との間も、電極端子46,60を密に嵌合させた状態で締付けリング49をレセプタクルハウジング62に締付けることにより、取付角度変更手段36と携帯用電源装置38とが一体的に強固に接続され、電極端子46,60間の防水構造が完成する。
【0030】
このように携帯用電源装置38を給電接続部26に一体的に接続した取付角度変更手段36は、このジョイント部54が比較的剛性構造を持ち、オス型接続部50とメス型接続部52との中心軸線51,53が形成する角度を、魚釣操作中もほぼ一定に維持するため、魚釣操作中に、携帯用電源装置38が魚釣用リール10に対して振れまわることもことはない。釣竿8に対する携帯用電源装置38の位置は、給電接続部26に対して、オス型接続部50を装着した後、メス型接続部52の配向位置を、釣竿8との関係や実釣に合った適切な方向に調整することにより、ジョイント部54を所要方向に屈曲させ、適宜に変更した角度が維持される。
【0031】
したがって、この実施形態による魚釣用リールの給電方法によると、リール本体12の給電接続部26に接続される取付角度変更手段36により、魚釣操作中に、携帯用電源装置38がリール本体12に対する所定の取付角度を保持されつつ、この携帯用電源装置38からスプール駆動用モータに給電されるため、釣竿8およびリール本体12を保持して行う魚釣操作の邪魔となる給電コードが不要で、釣竿8の保持スペースが制限されることもなく、しかも、取付角度変更手段36により、リール本体12に対する携帯用電源装置38の取付角度を、リール本体12と釣竿8との位置関係、大きさ、あるいは、実釣状況に合わせて調整することが可能となり、魚釣操作を支障なく、快適に行うことが可能となる。
【0032】
このような魚釣用リールの給電方法は、取付角度変更手段36を介して携帯用電源装置38をリール本体12に接続するため、給電接続部26を形成した位置により携帯用電源装置38を取付けることができないという状態、あるいは取付けることが可能であるとしても、他の部分と干渉する状態等の種々の不具合を解消することができ、このような不具合のために携帯用電源装置38を取付けることができなかった魚釣用リール10にも適用することが可能となり、したがって従来の給電方法よりも汎用性が向上する。
【0033】
また、携帯用電源装置38に代えて、遠く離れた外部バッテリ等から従来と同様な給電コードを介して給電することもでき、携帯用電源装置38と外部バッテリとの状況に応じた使い分けが可能となり、汎用性が向上する。更に、給電接続部26が反ハンドル側側板の下部で、リール本体12を保持した手と干渉しない位置に設けられ、この給電接続部26に携帯用電源装置38を一体的に接続して給電することができるため、魚の誘い操作やリール駆動モータによる釣糸の巻取り操作等を、手持ち感覚で容易かつ軽快に行うことが可能となる。
【0034】
更に、携帯用電源装置38に高性能、軽量のリチウムイオン電池40を内蔵することにより、携帯用電源装置38のプラグ部48および取付角度変更手段36に作用する負荷が小さくなり、これにより、携帯用電源装置38のハウジング44、プラグ部48、および取付角度変更手段36が小型軽量化され、給電接続部26を介して支える取付角度変更手段36および携帯用電源装置38を魚釣用リール10に一体的に取付けた状態でも、手持ち感覚の魚釣操作性を更に向上させることができる。
【0035】
図3は、変形例による取付角度変更手段36Aを示す。なお、以下に説明する種々の変形例あるいは実施形態は、基本的には上述の実施形態と同様であるため、同様な部位には同様な符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0036】
この変形例による取付角度変更手段Aは、上述の実施形態における柔軟な樹脂58に代えて、塑性変形可能な金属材料(鉄、銅合金、ステンレス鋼等)で形成した管状構造のプラグハウジング72を有する。このプラグハウジング72と電極端子56との間は、絶縁材59で絶縁され、肩部72aにより締付けリング50bを係止して抜け止めする。そして、このプラグハウジング72の基端部側から延長された管状部74がジョイント部54の導電部材68を覆ってメス型接続部52まで延び、レセプタクルハウジング62の基端部に、ねじ等で強固に結合される。これにより、取付角度変更手段36Aは、リール本体12に対する携帯用電源装置38の取付角度を維持することのできる構造を有する。管状部74が塑性変形可能な管状構造のため、導電部材68に対して一定の間隙を維持することができ、上述の実施形態における芯材70を設ける必要はない。なお、ジョイント部54内に、適宜の絶縁材を収納して導電部材68間および導電部材68と管状部74との接触を防止してもよい。
図4および図5は、給電電接続部26Aが釣竿8に対してほぼ垂直な方向で下方に開口した魚釣用リール10Aへの給電方法を示す。
図4に示す変形例では、取付角度変更手段36Bがほぼ直角に屈曲したジョイント部54を有する。このジョイント部54は、携帯用電源装置38に連結するメス型接続部52側よりも、リール本体12の給電接続部26Aに接続するオス型接続部50側の方を長く形成してあり、釣竿8と携帯用電源38との間に比較的大きな間隙74を形成することができる。このため、実釣の状況に合わせて、携帯用電源装置38を魚釣用リール10Aの下側から釣竿8の手元側に配置することが可能である。
【0037】
図5に示す変形例のジョイント部54は、オス型接続部50側とメス型接続部52側とがほぼ等しい長さで、ほぼ直角に屈曲しており、釣竿8にほぼ沿う状態で、実釣の状況に合わせて携帯用電源装置38を魚釣用リール10Aの前方に配置することができる。
【0038】
これらの取付角度変更手段36A,36Bのジョイント部54は、その屈曲角度を維持するために、図2に示す芯材70、あるいは、図3に示す管状部74のいずれの手段を採用してもよい。
【0039】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明は、前記実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは言うまでもない。例えば、締付けリング49,50bをねじ止めすることに代え、例えば差込式等種々の固定手段を用いることができる。
【0040】
また、魚釣用リール10,10Aのスプール駆動モータを必要としない場合は、内部のマイクロコンピュータを作動するために、例えば携帯用電源装置50よりも出力電圧の小さい制御用電源(図示しない)を直接あるいは取付角度変更手段36,36A,36Bを介してこの給電接続部26,26Aに接続し、ハンドル16による手動専用リールとして、スプールSの回転検出に基づく糸長計測装置を駆動制御することも可能である。この場合には、内部に設けた電圧検知部により、給電接続部26,26Aに接続された電源の種類を検出し、例えば電力エネルギ容量の大きな携帯用電源装置38が接続されたことを検出した場合は、スプール駆動モータだけでなく、リール本体12内の給電を必要とする全ての部位に給電し、エネルギ容量の小さい制御用電源が接続されたことを検出した場合には、大電力を必要とするスプール駆動モータへの電力供給を停止し、大電流を必要としない糸長計測装置を駆動する内部のマイクロコンピュータ等の制御機構部にのみ、電力を供給するようにすることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の好ましい実施形態による魚釣用リールの給電方法を示す説明図。
【図2】図1の給電方法に用いる取付角度変更手段の拡大断面図。
【図3】変形例による取付角度変更手段の断面図。
【図4】他の変形例による角度変更手段を用いた魚釣用リールの給電方法を示す説明図。
【図5】更に他の変形例による角度変更手段を用いた魚釣用リールの給電方法を示す説明図。
【符号の説明】
【0042】
10…魚釣用リール、12…リール本体、26,26A…給電接続部、36,36A,36B…取付角度変更手段、38…携帯用電源装置。
【出願人】 【識別番号】000002495
【氏名又は名称】ダイワ精工株式会社
【住所又は居所】東京都東久留米市前沢3丁目14番16号
【出願日】 平成16年8月27日(2004.8.27)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦

【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲

【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠

【識別番号】100100952
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 鉄也

【公開番号】 特開2006−61102(P2006−61102A)
【公開日】 平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願番号】 特願2004−248815(P2004−248815)