| 【発明の名称】 |
ホワイトアスパラガスの生産施設およびホワイトアスパラガスの生産方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】増山 俊幸
【氏名】増山 時子
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| 【要約】 |
【課題】連続した収穫が容易なホワイトアスパラガスの生産施設を提供する。
【解決手段】遮光部5を有し、その遮光部5内でホワイトアスパラガスWAを発芽させるものであり、遮光部5内を所定の生育条件に保持するためのビニールハウス(条件保持部)VHを備え、そのビニールハウスVH内に遮光部5を設けるとともに、その遮光部5から外部に立茎するための貫通孔5Wを設けたものである。さらに、遮光部5が、ホワイトアスパラガスWAを覆うフレームF2と、そのフレームF2に沿って設けられる不織布(遮光部材)10とで構成される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 遮光部を有し、該遮光部内でホワイトアスパラガスを発芽させるホワイトアスパラガスの生産施設において、 前記遮光部内を所定の生育条件に保持するための条件保持部を備え、 該条件保持部内に前記遮光部を設けるとともに、該遮光部から外部に立茎するための貫通孔を設けたことを特徴とする、ホワイトアスパラガスの生産施設。 【請求項2】 前記遮光部が、前記ホワイトアスパラガスを覆うフレームと、該フレームに沿って設けられる遮光部材とで構成されることを特徴とする、請求項1に記載のホワイトアスパラガスの生産施設。 【請求項3】 畝を備え、該畝が遮光性微小片で構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のホワイトアスパラガスの生産施設。 【請求項4】 所定の生育条件に保持するための条件保持部で覆われた遮光部内にて発芽したホワイトアスパラガスを収穫するホワイトアスパラガスの生産方法において、 株から立茎するための親芽を選択する親芽選択ステップと、 前記親芽が生育して前記遮光部の頂部に達したとき、該頂部に貫通孔を形成して、前記親芽が前記貫通孔を通って前記遮光部外に伸張し、葉を茂らせるようにする貫通孔形成ステップとを備えることを特徴とする、ホワイトアスパラガスの生産方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、遮光部を有し、該遮光部内でホワイトアスパラガスを発芽させるホワイトアスパラガスの生産施設およびホワイトアスパラガスの生産方法に関する。 【背景技術】 【0002】 ホワイトアスパラガスは、グリーンアスパラガスの株を遮光した環境で生育することによって生産されるものであり、グリーンアスパラガスとは異なった色と独特の風味や食感を持ち、近年需要が高まりつつある農作物である。 ホワイトアスパラガスは従来、畑の地中にアスパラガスの株を埋めるとともに、地表には30cm程度の高さに盛土した畝を形成する。そして畝上にホワイトアスパラガスが発芽しかける直前に収穫するという生産方法が採られてきた。ホワイトアスパラガスが畝上に露出して太陽光を浴びてしまうと白色が損なわれて品質が悪くなってしまうため、畑の見回りを1日に3〜4回程度行わなければならず、生産に手間がかかるという問題があった。 【0003】 そこで、横坑などの遮光された施設内に複数のアスパラガスの株を時期をずらして伏せ込み、発芽させて連続して収穫するホワイトアスパラガスの生産方法が開示されている(例えば特許文献1)。 また、一定距離を隔てて設置された2本の支柱の上端を相互に立てかけて形成した複数の骨組みを1列に設置して、その骨組みを遮光幕で覆って形成した施設内でホワイトアスパラガスを生育させる生産施設が開示されている(例えば特許文献2)。 【0004】 【特許文献1】特開2004−201680号公報 【特許文献2】特開平02−182113号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかし、これらの生産方法では、ホワイトアスパラガスを一定期間連続して収穫していると株が痩せ細り、継続した収穫が困難となってしまうという問題があった。したがって、ホワイトアスパラガスの収穫を継続するためには、別の畑で育成したホワイトアスパラガスの新たな株を痩せ細った株と植え替える必要があり、植え替えの手間がかかるという問題があった。 そこでこの発明の目的は、連続した収穫を容易に行えるホワイトアスパラガスの生産施設およびホワイトアスパラガスの生産方法を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0006】 このため請求項1に記載の発明は、遮光部を有し、該遮光部内でホワイトアスパラガスを発芽させるホワイトアスパラガスの生産施設において、 前記遮光部内を所定の生育条件に保持するための条件保持部を備え、 該条件保持部内に前記遮光部を設けるとともに、該遮光部から外部に立茎するための貫通孔を設けたことを特徴とする。 【0007】 請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のホワイトアスパラガスの生産施設において、前記遮光部が、前記ホワイトアスパラガスを覆うフレームと、該フレームに沿って設けられる遮光部材とで構成されることを特徴とする。 【0008】 請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のホワイトアスパラガスの生産施設において、畝を備え、該畝が遮光性微小片で構成されていることを特徴とする。 【0009】 請求項4に記載の発明は、所定の生育条件に保持するための条件保持部で覆われた遮光部内にて発芽したホワイトアスパラガスを収穫するホワイトアスパラガスの生産方法において、 株から立茎するための親芽を選択する親芽選択ステップと、 前記親芽が生育して前記遮光部の頂部に達したとき、該頂部に貫通孔を形成して、前記親芽が前記貫通孔を通って前記遮光部外に伸張し、葉を茂らせるようにする貫通孔形成ステップとを備えることを特徴とする。 【発明の効果】 【0010】 請求項1に記載の発明によれば、遮光部を有し、その遮光部内でホワイトアスパラガスを発芽させるホワイトアスパラガスの生産施設において、遮光部内を所定の生育条件に保持するための条件保持部を備え、その条件保持部内に遮光部を設けるとともに、その遮光部から外部に立茎するための貫通孔を設けたので、立茎した親芽が光合成してホワイトアスパラガスの株に養分を供給し、株を痩せ細らせてしまうことがない。よって、痩せ細った株を新しい株と植え替える手間がかからず効率的に生産できるホワイトアスパラガスの生産施設を提供することができる。 したがって、連続した収穫が容易なホワイトアスパラガスの生産施設を提供することができる。 【0011】 請求項2に記載の発明によれば、遮光部が、ホワイトアスパラガスを覆うフレームと、そのフレームに沿って設けられる遮光部材とで構成されるので、簡単な構成で連続した収穫が容易なホワイトアスパラガスの生産施設を提供することができる。 【0012】 請求項3に記載の発明によれば、畝を備え、該畝が遮光性微小片で構成されているので、遮光率をいっそう高めることが可能となり、ホワイトアスパラガスの品質を向上させることができる。 【0013】 請求項4に記載の発明によれば、所定の生育条件に保持するための条件保持部で覆われた遮光部内にて発芽したホワイトアスパラガスを収穫するホワイトアスパラガスの生産方法において、株から立茎するための親芽を選択する親芽選択ステップと、親芽が生育して遮光部の頂部に達したとき、その頂部に貫通孔を形成して、親芽が貫通孔を通って遮光部外に伸張し、葉を茂らせるようにする貫通孔形成ステップとを備えるので、茂った葉が光合成してホワイトアスパラガスの株に養分を供給し、株を痩せ細らせてしまうことがない。 したがって、連続した収穫が容易なホワイトアスパラガスの生産方法を提供することができる。 また、親芽が頂部に達するまでは遮光部に貫通孔を形成しないので、遮光部内に不必要な光が侵入することを防止し、品質のよいホワイトアスパラガスの生産方法を提供することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 以下、図面を参照しつつ、この発明を実施するための最良の形態について詳述する。 図1には、この発明のホワイトアスパラガスの生産施設1の断面図を示し、図2には、図1のA矢視断面図を示す。 ホワイトアスパラガスの生産施設1は、棒状のフレーム2a,2bを所定の間隔Wで鉛直に埋設し、縦フレーム2a,2bの先端に曲線状の屋根フレーム3a,3bを取り付ける。そして、屋根フレーム3a,3bの先端同士を取り付けて、アーチ状のフレームF1を形成する。このようなフレームF1を図1に垂直方向に一定間隔で設ける。そしてフレームF1を覆うように透明なビニールシート4を取り付けてビニールハウス(条件保持部)VHを形成する。 【0015】 また、フレームF1の内側にはビニールハウスVHの長手方向に沿って遮光部5を4列設ける。遮光部5は、一対の縦フレーム6を所定の間隔で鉛直に埋設する。そして、一対の縦フレーム6の上端を横フレーム7によって連結してフレームF2を形成する。このフレームF2をビニールハウスVHの長手方向に一定間隔で設ける。そして、フレームF2同士を結ぶ連結フレーム8を縦フレーム6と横フレーム7との連結部分に取り付ける。 【0016】 さらに、フレームF2を遮光部材である黒色の不織布10で覆って遮光部5を形成する。 不織布10の頂部5Tには、貫通孔5Wが形成され、その貫通孔5Wを通って遮光部5の内側から外側にホワイトアスパラガスの親PAが伸びている。遮光部5内にはホワイトアスパラガスWAが発芽している。 このような遮光部5がビニールハウスVH内に4列形成されている。なお、符号RはホワイトアスパラガスWAの株である。 なお、遮光部5の長手方向両端部も不織布10で覆われており、遮光部5内は遮光率がほぼ100%となっている。また、ビニールハウスVHの長手方向両端部は、ビニールシート4にて覆われている。 【0017】 なお、遮光部材は通気性と遮光性とを兼ね備えるものが好適であり、上記不織布に限定されるものではない。例えば、不織布と織布との2枚重ね、織布と織布の2枚重ね、不織布と寒冷紗の2枚重ねなどであってもよい。また、作業の効率を上げるためには軽量であることが望ましい。織布と織布を重ねるときは、一方の織布の織目と他方の織布の織目とが直行するように重ねると遮光率を高めることができ、好適である。 また、遮光部5とビニールハウスVHの頂部との間は、親PAが伸びて葉が生い茂ることができるように、一定の空間が形成されるように構成される。 さらに、ビニールハウスVHは、ホワイトアスパラガスWAが所定の生育条件(気温、湿度)に保持するためのものであり、ビニールハウスVHの入り口を適宜開閉するなどして予め定める生産管理規定によって、最適な生育条件となるように管理することが望ましい。 【0018】 すなわち、この発明のホワイトアスパラガスの生産施設1は、遮光部5を有し、その遮光部5内でホワイトアスパラガスWAを発芽させるものであり、遮光部5内を所定の生育条件に保持するためのビニールハウス(条件保持部)VHを備え、そのビニールハウスVH内に遮光部5を設けるとともに、その遮光部5から外部に立茎するための貫通孔5Wを設けたものである。さらに、遮光部5が、ホワイトアスパラガスWAを覆うフレームF2と、そのフレームF2に沿って設けられる不織布(遮光部材)10とで構成されるものである。 【0019】 次に、このように構成されたホワイトアスパラガスの生産施設1でホワイトアスパラガスWAを生産収穫する方法について図3(a)〜(e)を用いて説明する。 適当な生育条件が保持されたビニールハウスVHの遮光部5内にて、ホワイトアスパラガスWAが株Rの栄養分を消費して株Rより地上に生長する(図3(a))。そして、株Rから立茎するための親芽WA1を選択する(親芽選択ステップ)とともに、残りのホワイトアスパラガスWAのうち適当な長さとなったものを収穫する(図3(b))。なお、収穫の際には、不織布10を適宜めくり上げて行う。 その後、親芽WA1が生育して遮光部5の頂部5Tに達したとき、その頂部5Tに貫通孔5Wを形成して、親芽WA1が貫通孔5Wを通って遮光部5外に伸張し、親PAとなって葉を茂らせるようにする(貫通孔形成ステップ:図3(c))。 【0020】 遮光部5の外部に伸張した親芽WA1は、親PAとなって葉で光合成して養分を株Rに蓄えるとともに、その養分の一部を消費して、別のホワイトアスパラガスWA´が生長する(図3(d))。そして、収穫時期となったホワイトアスパラガスWA´を収穫する(図3(e))。 このように、株Rは生長するホワイトアスパラガスに養分を消費されるとともに、親PAの葉の光合成によって養分が蓄えられ、株Rが痩せ細ることがなく、継続的に品質のよいホワイトアスパラガスを生産することができる。また、株Rが痩せ細ることがないので、従来の伏せ込みによる生産方法のように新たな株に植え替える必要がなく生産が効率的に行える。 【0021】 なお、上述の例では、平坦面に株Rを埋めて、ホワイトアスパラガスWA,WA´を生長させたが、この発明はこれに限定されるものではなく、畝を形成し、その畝に沿って株Rを埋めるようにしてもよい。 また、上述の例では、株RをビニールハウスVHの長手方向に沿って4列に埋めたが、この発明はこれに限定されるものではなく、列数は適宜設定することができる。 さらに、畝がオガ屑(複数の遮光性微小片)で構成されるようにしてもよい。このオガ屑に代えて、土、砂、籾殻、堆肥、プラスチック、発泡スチロールなど、遮光性のある微小片、微小粒であればどのようなものであってもよい。 また、上述の例では、親芽WA1が生育して遮光部5の頂部5Tに達したとき、不織布10の頂部5Tに貫通孔5Wを形成して、親芽WA1を遮光部5の上方に生長させたが、これに限定されるものではなく、遮光部材としてスリット状等の材料を用い、親芽WA1が生育して遮光部5の頂部5Tに達したとき、親芽WA1が自力で遮光部材の頂部5Tのスリットを押し広げて隙間を形成し、その隙間から上方に生長するようにしてもよい。このようにすると、作業者が頂部5Tに貫通孔5Wを形成する手間を省くことができる。 このとき、親芽WA1を摘出すると、親芽WA1によって押し広げられた遮光部材の隙間は自力で復元して塞がれるようになっている。 【0022】 なお、この発明のホワイトアスパラガスの生産方法に先立って、図4に示すように、ビニールハウスVH内に、遮光ハウス14を設け、その遮光ハウス14内でホワイトアスパラガスWAを育成するようにしてもよい。 遮光ハウス14は、棒状のフレーム11a,11bを所定の間隔で鉛直に埋設し、縦フレーム11a,11bの先端に曲線状の屋根フレーム12a,12bを取り付ける。そして、屋根フレーム12a,12bの先端同士を取り付けて、アーチ状のフレームF3を形成する。このようなフレームF3をビニールハウスVHに沿って一定間隔で設ける。そしてフレームF3を覆うように遮光部材である不織布13などを取り付ける。 このように構成すると、作業者が遮光ハウス14の内部に立位で入ってホワイトアスパラガスWAの収穫作業などを行うことができ、作業効率がよい。また、ホワイトアスパラガスWAを収穫する際に、外部からの光が侵入することがなく、ホワイトアスパラガスWAの品質を低下させることがない。 【0023】 なお、ビニールハウスVH内に遮光ハウス14を設ける方法として、縦フレーム11a,11bを省略し、屋根フレーム12a,12bの下端をそれぞれ縦フレーム2a,2bの上端側部に取付ステーなどを介して取り付けるようにしてもよい。このようにすると、縦フレーム11a,11bを省略することができ、ビニールハウスVHの部品点数を減らすことができる。 【0024】 上述の例では、ビニールハウスVH内でホワイトアスパラガスWAを生産する方法について説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、ビニールハウスVHを設けず、露地栽培などどのような栽培体系であってもよい。 【図面の簡単な説明】 【0025】 【図1】この発明のホワイトアスパラガスの生産施設の一例を示す概略断面図である。 【図2】図1のA矢視断面図である。 【図3】(a)〜(e)は、この発明のホワイトアスパラガスの生産方法を説明するための図である。 【図4】この発明のホワイトアスパラガスの生産施設の別の例を示す概略断面図である。 【符号の説明】 【0026】 1 ホワイトアスパラガスの生産施設 2a,2b,6 縦フレーム 3a,3b 屋根フレーム 4 ビニールシート 5 遮光部 5T 頂部 5W 貫通孔 7 横フレーム 8 連結フレーム 10,13 不織布(遮光部材) 11a,11b フレーム 12a,12b 屋根フレーム 14 遮光ハウス F1,F2,F3 フレーム PA 親 R 株 VH ビニールハウス(条件保持部) WA,WA´ ホワイトアスパラガス WA1 親芽
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| 【出願人】 |
【識別番号】505209832 【氏名又は名称】増山 俊幸
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| 【出願日】 |
平成17年6月6日(2005.6.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090893 【弁理士】 【氏名又は名称】渡邊 敏
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| 【公開番号】 |
特開2006−333833(P2006−333833A) |
| 【公開日】 |
平成18年12月14日(2006.12.14) |
| 【出願番号】 |
特願2005−165206(P2005−165206) |
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