| 【発明の名称】 |
屋上緑化用培土 |
| 【発明者】 |
【氏名】今村 誠
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| 【要約】 |
【課題】廃棄物である製紙スラッジを有効活用した屋上緑化用培土を提供する。
【解決手段】古紙再生工程にて生じた製紙スラッジを乾燥し粉砕させたものと、南九州で豊富に産する多孔質構造のボラ土と木炭等の炭材をその容積割合が各々85〜70%、20〜10%、10〜2%となるように配合した屋上緑化用培土であって、保水性、透水性に優れ、植栽に適し、しかも軽量であるためビルの屋上緑化に最適である。さらに従来焼却処分されていた製紙スラッジの有効活用も可能となる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 製紙スラッジを主成分とし、ボラ土と、木炭等の炭材とから構成される屋上緑化用培土。 【請求項2】 前記製紙スラッジと、ボラ土と、木炭等の炭材とから構成される培土の容積割合が、各々85〜70%、20〜10%、10〜2%であることを特徴とする請求項1記載の屋上緑化用培土。 【請求項3】 前記製紙スラッジは、古紙再生工程にて生じる廃棄物であることを特徴とする請求項1又は2記載の屋上緑化用培土。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、緑化用培土であって、とくに保水性に優れビル等の屋上緑化に適した屋上緑化用培土に関するものである。 【背景技術】 【0002】 近年、地球温暖化対策として多数の自治体で都市部のビル等の屋上緑化を推奨しており、一部では条例等でビル等の新築の際に屋上緑化の義務付けも検討されている。しかしながら、屋上の緑化には大量の土譲を必要とし、ビル等の天井に負荷がかかるという問題点があった。また土壌として必要な保水性、透水性、通気性も充分とはいえず、植栽された植物が根腐れを生じたりカビや雑菌などによって生育不良となる惧れがあった。しかも屋上の排水口に土壌が流出し、下水を汚染する惧れもあった。 【0003】 これに対し、天然ゼオライトやパーライトや廃プラスチック等を原料とした人工培土が、軽量で屋上緑化に適したものとして提案されている。 【0004】 しかしながら、上記の天然ゼオライトやパーライトを使用したものは、経年変化がなく安定しているものの植物の成育根圏環境には必ずしも良いものではなく、また廃プラスチック等の場合、植物の成長のための環境条件が整っておらず長期の栽培には適さないという問題点があった。 【0005】 これらの問題点を解決するために、古紙を再生処理し、破砕して得た古紙の繊維分を主原料とし、この破砕繊維分に糊材、充填材、セラミック粉末、竹炭粉末、を配合して混練、熟成、粒状整形を行なったのち、乾燥させた園芸用植栽材が紹介されている(特許文献1参照。)。 【特許文献1】特開2002−125456号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 しかしながら、上記特許文献1に提案されている園芸用植栽材の場合、古紙の繊維分を得るために専用の製造設備を必要とする必要があった。また、前記古紙の繊維分を回収する際の廃水処理で発生するスラッジは何ら再利用されていなかった。 【0007】 本発明は、上記の問題点に鑑みなされたもので、古紙を再生処理する工程で発生する製紙スラッジを利用し、南九州に豊富に存在し多孔質の火山噴火物であるボラ土と木炭等の炭材とを所定の比率で配合し、ビル等の屋上緑化用培土として必要とされる適性を有する安価な屋上緑化用培土を提供することを目的とする。 【0008】 さらに、従来は産業廃棄物として焼却処理あるいは埋め立て処理されていた製紙スラッジを、ビル等の屋上緑化用培土の主な原料として活用し提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0009】 このため本発明では、製紙スラッジを主成分とし、ボラ土と、木炭等の炭材とから構成されることを第1の特徴とする。 【0010】 また、前記製紙スラッジと、ボラ土と、木炭等の炭材から構成される培土の容積割合が、各々85〜70%、20〜10%、10〜2%であることを第2の特徴とし、より好ましい培土の容積割合は、各々85%、13%、2%である。 【0011】 さらに、前記製紙スラッジは、古紙再生工程にて生じる廃棄物であることを第3の特徴とする。 【発明の効果】 【0012】 本発明に係る屋上緑化用培土によれば、製紙スラッジとボラ土とが配合されており、前記製紙スラッジとボラ土の多孔質構造によって水の保水性が高く、しかも不用な水の透水性も高く、さらに通気性が高く、そして液肥等の肥料の保持に優れるという効果を有する。 【0013】 また、木炭等の炭材が配合されているため、雑菌の防除や消臭効果が有るという優れた効果を有する。 【0014】 さらに、古紙再生の工程において排出され産業廃棄物として処理されていた製紙スラッジを活用できるため、資源の有効活用ができるだけでなく、安価な屋上緑化用培土を提供できるという優れた効果を有する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 以下、本発明の屋上緑化用培土を実施例に基づいて説明するが、本発明が本実施例に限定されないことは言うまでもない。図1は本発明の一実施例に係る屋上緑化培土に使用する製紙スラッジの再生処理工程を示す説明図、図2は本発明の一実施例に係る屋上緑化培土の保水性を示す図である。 【実施例】 【0016】 本発明に係る屋上緑化用培土は、製紙スラッジと、ボラ土と、木炭とを所定の配合率で混合して構成されており、容積割合で各々85〜70%、20〜10%、10〜2%のものが望ましく、とくに各々85%、13%、2%の割合のものが望ましい。また粒度は、15mmメッシュの篩を通過したものが望ましい。 【0017】 製紙スラッジは、古紙の再生工程で排出される排水を処理したスラッジを、後述する工程によって再生したものであり、重量比約50%のセルロースで構成されているため保水性に優れ、しかも比重が0.7の軽量材である。ボラ土は南九州に豊富に分布する火山噴出物であり、比重が約0.8の多孔質構造を有し、保水性と透水性に優れる。木炭は比重が0.4の多孔質体であり、ガス吸着性に優れると共に微生物の抑制効果や害虫の被害の巣食う行状防止に効果があるとされる。以下に本発明に係る屋上緑化用培土の製紙スラッジの再生工程と、吸水性、植栽性能、に関して図1及び図2、表1及び表2によりさらに詳細に説明する。 【0018】 (製紙スラッジの再生) 図1に示すように、まず古紙再生の工程において排出される排水は、タンクに集約される(S1)。次に硫酸バンドや高分子凝集剤等の薬品が添加され混合される(S2)。薬品により排水中の浮遊物質(SS)が凝集され沈殿する(S3)。タンク底部より凝集沈殿物を排出し、スクリュウプレスの加熱・圧縮により脱水を行い、含水率約50%のスラッジを得る(S4)。さらにこのスラッジを粉砕装置に投入して粉砕を行い15mm以下の粒度とする(S5)。粉砕されたスラッジを天日乾燥させ含水率5〜10%とし(S6)、製紙スラッジが再生される。 【0019】 上記の構成にて再生処理された製紙スラッジは、成分比で約50%のセルロースと、シリカ、アルミナ、酸化カルシウム等で構成されており、軽量で保水性に富むためビル等の屋上の緑化用として最適であり、しかも液肥等の保持性が高い。そして、前述のボラ土と木炭との配合により透水性と通気性とを兼ね備えた屋上緑化用培土として再使用が可能であるため、廃棄物の有効活用ができる。 【0020】 (保水性実験) 表1に示す3種類の屋上緑化用培土に関し、各々の保水性を知るために以下の条件にて時間経過による含水量の変化を調べた。すなわ3種類の屋上緑化用培土を各々30l準備し、ビニルハウス内にてビニルシート上に3〜4cm厚に撒き均し、随時攪拌して4日間放置し乾燥させた。次に乾燥させた3種類の屋上緑化用培土を透明なプラスチック容器(縦300mm、横400mm、高さ160mm)に各々13l入れ重量を測定した。さらに水道水をそれぞれ10l注入し3日間放置し含水させ、含水されなかった水を排水して重量を測定した。以後5日毎に20日間重量を測定し、さらに10日後に再度重量の測定を行なった。その結果を表2及び図2に示す。尚、表、図中のイは本発明による屋上緑化用培土、Aはスカイソイル(双和化学産業製)、Bはラピュタソイル(日比谷アメニス製)を示す。 【0021】 【表1】
【0022】 【表2】
【0023】 表2及び図2に示すように、試料A、Bの屋上緑化用培土はいずれも30日後には保水性を失くしていることが判明した。また本発明の屋上緑化用培土は30日後も高い保水性を持つことが分かった。 【0024】 (植栽実験) 本発明の屋上緑化用培土を表3の配合条件にて3種類準備しプラスチック製プランターに各々投入し、ゴールドクレスト(芝生の一品種)を各屋上緑化用培土に播種し、液肥及び水を3種類とも同量投入し5月間生育状況を観測したところ、配合条件として製紙スラッジ85%、ボラ土13%、木炭2%(容量比)の屋上緑化用培土が最も良好な発育を示した。 【0025】 【表3】
【産業上の利用可能性】 【0026】 本発明による屋上緑化用培土によれば、産業廃棄物である製紙スラッジとボラ土と木炭を使用しており、重量が低く、屋上緑化用培土としての保水性、透水性、通気性に優れ、しかも安価であるため、ビル等の屋上緑化に最適である。しかも公園の緑化あるいは造園用としても利用できると共に、産業廃棄物である製紙スラッジの再利用の用途として有効である。 【図面の簡単な説明】 【0027】 【図1】本発明の一実施例に係る屋上緑化培土に使用する製紙スラッジの再生処理工程を示す説明図である。 【図2】本発明の一実施例に係る屋上緑化用培土の保水性を示す図である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】504274310 【氏名又は名称】株式会社イマムラテクノ
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| 【出願日】 |
平成17年5月10日(2005.5.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】240000039 【弁護士】 【氏名又は名称】弁護士法人 衞藤法律特許事務所
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| 【公開番号】 |
特開2006−314212(P2006−314212A) |
| 【公開日】 |
平成18年11月24日(2006.11.24) |
| 【出願番号】 |
特願2005−137741(P2005−137741) |
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