| 【発明の名称】 |
竹炭を利用したメンテナンスフリー緑化資材の開発 |
| 【発明者】 |
【氏名】甲斐 雅貴
【氏名】中根 周歩
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| 【要約】 |
【課題】本発明はメンテナンスフリーの緑化方式、さらに地球上の二酸化炭素を確実に削減可能な緑化資材を提供する。
【解決手段】生育の早い竹を炭化することによって地球上から吸収した二酸化炭素を炭素として固定し、炭化された竹炭をメンテナンスフリーの緑化資材として地下に埋設されることにより、地中の保水性と通気性を高め植物の成育に有効な効果をあげることができる。また、再度燃焼することがないため、確実な二酸化炭素固定法と言える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 形成する緑地領域において、 竹炭の保水能力と通気性により、植物の成育に極めて有効な効果をもたらすことを具備することを特徴とする緑地形成方法。 【請求項2】 緑地を形成する方法において、 地球上より植物が吸収した二酸化炭素を炭素の形で燃焼することのない地中に埋設し、植物の成育と保守を良好にすることを可能とした二酸化炭素削減方法。 【請求項3】 請求項2に記載の緑地を形成する方法において、砂漠でも適用可能な緑化手段とすることが出来ることを特徴とする緑化資材。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明はメンテナンスフリーの緑化方式、さらに地球上の二酸化炭素を確実に削減可能な緑化資材の開発に関する。 【背景技術】 【0002】 現在、二酸化炭素の削減について、人類全体が取り組むべく、壮大な削減活動が開始されている。 【0003】 二酸化炭素の増加は、地中に埋没していた石炭や石油の化石燃料を掘り出して燃焼させていることに、多くが起因している。人類が、現在の生産活動を停止しない限り、二酸化炭素は増加するばかりである。 【0004】 また、熱帯雨林は驚異的なスピードで伐採され、このままの状態で放置した場合、地球人口の増加、環境条件の変化などにより、近い将来、地球の緑の殆どが砂漠化する危険性が大である。そうなれば、二酸化炭素は吸収されず、増加する一方であり、一刻も早く確実な削減方法を開発しなければならない。 【0005】 発明者らは、二酸化炭素の効果的な削減方法に竹を選択した。竹は生育が早く7ヶ月で成木となるほか、生命力が強く、旺盛な繁殖力を示す地下茎から、翌年には確実に再生することで知られている。 【0006】 しかし、竹は二酸化炭素の吸収は認められているものの、火災によって簡単に消失するために、二酸化炭素の有効な削減方法として認められてはいなかった。発明者らは、竹から燃焼しない竹炭の製造を開発し、これをメンテナンスフリーの緑化資材として市場に供給することで、確実な二酸化炭素の削減と、屋上や砂漠等を緑化する資材として普及を図るものである。 【0007】 二酸化炭素の吸収を図るには、植物を確実に増やすことが必要であるが、屋上や砂漠など、過酷な条件の下では、これを遂行することは困難である。植物の生育に必要な水の補給が十分得られないからである。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 竹は成長が早く、伐採しても地下茎から直ちに発芽し、計画的な伐採をおこなえば、竹全体では永久に繁殖が望める再生可能な資源である。 【0009】 又、これを炭化すると、竹に吸収された炭素だけが炭の形で残る。ゆえに、これを燃焼させなければ、確実に固定された炭素を人類の管理下におくことが出来る。 【0010】 これら問題点を解決するため、発明者らは燃焼しない竹炭の開発と、竹炭を活用した、従来にない緑化資材の開発をおこなった。 【0011】 本発明の目的は、確実な二酸化炭素の削減方法と、容易に砂漠や屋上を緑化維持できる資材の開発である。 【課題を解決するための手段】 【0012】 以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために代表的な構成部材を例に挙げて説明するが、それにより本発明が本説明の形態に限定されるものではない。 【0013】 前記目的を達成するため、発明者らは、竹を炭化して炭素の固定をおこなった。その結果、90kgの竹から30kgの竹炭を得た。この竹炭の炭素量を測定したところ、80%が炭素であり、24kgが炭素として固定されたことが判明した。 【0014】 次に、この炭に硫酸アンモニュームを15%濃度で含浸させたところ、容易に着火しない難燃性の炭が得られた。 【0015】 また、この炭を燃焼することのない地中に埋めて、植物を育成すると長期間水分の補給なしで、植物を生育することができた。 【0016】 これは、竹炭が1gにつき300平方メートルに近い表面積を有する微細孔をもつことから、保水性が格段に高いことに起因する。 また、実験では一平方メートルに30kgの炭を埋設することが、一番良い結果をもたらしたが、これは熱帯雨林の炭素蓄積量に等しいものである。 【実施例】 【0017】 マサ土20kg+竹炭20kg、マサ土40kgの2種類のボックス(0.8m×0.8m)を用い、竹炭の有無による植栽植物の生育の違いを比較できるように実験区を設定した。マサ土+竹炭のボックスでは、竹炭20kgを敷き、その上からマサ土20kgを被せた。排水口は、それぞれのボックスにおいて土壌層の下面に設置した。本実験に用いたマサ土は、花こう岩質岩石の風化残積土であり砂粒状に風化し透水性が大きいものである。植栽植物に関しては、園芸に用いられておりかつ耐乾性に基づいて8種類の植物を選択した。植栽時に施肥を1回行い、灌水は7月末まで1週間に1回程度1つのボックスに対して1?行った。植栽植物のデータは、2〜3週間に1回の頻度で測定・記録した。 【0018】 実施例では、実験区域にキンカン、ラズベリー、ブルークローバー、オタフクナンテン、ローズマリー、イチハツ、アイビー、オリーブを植栽し、その成育状況を観察した。 【0019】 測定方法は、キンカンは根元直径及び樹高を測定し(図1)、測定により得たデータにより幹容積を求め(図2)、
ラズベリーは草丈及び葉の広がりを測定し(図3)、測定により得たデータにより占有面積を求めた(図4)。
ブルークローバーはボックスに対する被度を比較のバロメータとした。(図5)
オタフクナンテンは根元直径及び樹高を測定し(図6)、測定により得たデータにより幹容積を求めた(図7)。
ローズマリーは草丈及び葉の広がりを測定した(図8)、測定により得たデータにより占有面積を求めた(図9)。
イチハツは草丈及び葉の枚数を測定した。アイビーは草丈を測定した(図11)。
オリーブは根元直径及び樹高を測定し(図12)、測定により得たデータにより幹容積を求めた(図13)。
【0020】 植物種別に実験結果について考えてみたが、総じて「竹炭あり」のほうが「竹炭なし」のボックスよりも極めて生育が良く、木本類では「竹炭なし」で枯死する個体はなかったが、草本類では「竹炭なし」で枯死する個体が多かった。これは、植物の形態上の違いが影響していると考えられる。木本類は植物体の容積が草本類と比較して大きいので、貯水量が草本よりは多いことである程度の乾燥でも貯えた水でもちこたえることができるが、草本類はほとんど水を貯えておくことができないため土壌からの吸水ができなくなると乾燥死してしまうのではないだろうか。植物は、根からの吸水がほとんどなので土壌含水量は生育にとって重要な因子である。植物は、生育している限り蒸散を行っており、例え気孔を閉じたといてもクチクラ蒸散を止めることはできないので、根からの吸水が困難になると植物体内の水は欠乏していくことになる。植物体内の水が欠乏すると代謝などが円滑に行われず、生育に悪影響を与え、水の欠乏が甚だしいときは乾燥死する可能性もある。屋上は、地上より風の影響を受けることが考えられるが、風は蒸散を活発にし、蒸散がさかんになりすぎると葉の含水量が低下するので気孔を閉じてしまう。気孔を閉じてしまうとCO2の吸収ができなくなり光合成にとって不都合が生じ、植物の生育に影響を及ぼす。気孔を閉じることは、成長の抑制に繋がってしまうのである。これらのことから、屋上緑化の施工において植物が水ストレスを受けにくい生育環境を整えることが必要となる。 植物の生育にとって水の意義は大きいが、本実験での水の供給源となったのは降雨と1週間に一度の灌水(但し、夏期での竹炭の保水効果をより確認するため及び実験の結果に支障が出ないようにするために7月末まで)だけであった。実験期間中の降水量は梅雨時期にあたる6月・7月が平年よりも約100mm少なく、逆に8〜9月の降水量は平年よりも約100mm多かった。気温については平年より若干高温であるが7月の気温は平年よりも約2℃高かった(気象庁HPより)ことから、6月・7月、特に7月は植物が水ストレスを受けやすい環境であったといえる。降水量と土壌の関係では、土壌は一定の容量しか保持できないので容量以上の降雨があったとしても容量を超えた分は下方へ浸透(本実験では排水口から流出)する。そのため、この容量を満たす以上でれば小雨であろうが大雨であろうが効果は同じということになるから、1回の降水量は少なくても降雨の回数が多いほうが土壌の水は保持されることになる。植物と降水量との関係では、1ヶ月の降水量が植物にとって十分であるとしても、植物の成長がさかんな時期に無降雨が続けば植物は生命活動を維持できなくなり枯死、あるいは枯死まではいかなくても成長は止まる。本実験期間中の降水量データを見ると、無降雨日数の長い期間が何回か見受けられる。7月では12日間の無降雨期間があり、この期間に1回の灌水があったとしても灌水量的に無降雨を補うほどではないことと、気温の高さから土壌の乾燥は進んでいたと考えられ、植物の水ストレスも大きかったに違いない。事実、ラズベリーはこの時期を境に「竹炭なし」の個体の生育がわるくなっている。灌水を止めて以後は、水の供給源は降雨に限られ8月以降の降水量データを見ると、8月は降雨回数が多く無降雨日数の最大は6日だったのでこの期間以外は土壌が水を保持しやすかったと考えられ、9月は降水量が多く無降雨日数も2日程度が何回かあっただけなので土壌は水を保持しやすかっただろうが、10月は1回1回の降水量が多い影響で月間降水量は多くなっているが無降雨日数の長い期間が存在したので土壌の含水量にも影響し、植物に水ストレスを与えたと考えられる。事実、10月における植栽植物の生育で例外はあるものの、生育が悪くなった植物があった(ラズベリー、オタフクナンテン、ローズマリー、アイビー)。ラズベリーに関しては種枝の枯死の時期を経たことの影響があると考えられるが、他のものは「竹炭なし」の個体だけ生育が悪くなっており、「竹炭」の効果は無降雨との関係から読み取ることができる。 【効果】 【0021】 では、なぜ「竹炭」の存在が植物の生育にとって好影響を与えるのであろうか。そこで、まず土壌と水の関係について述べる。土壌中に含まれる水はすべてが植物にとって利用可能というわけではない。土壌中には、土壌粒子にかたく保持され植物が利用できない水が存在している。一般に植物が利用可能な水とは、根毛が貫入できる間隙に存在している水である。つまり土壌の粒度が関係してくるのである。本実験では、「竹炭あり」の下層には竹炭が敷かれており粒度はマサ土よりも大きいことから植物が利用可能な水分量が増すということが考えられる。また、炭自身の特徴から、多孔質で非常に微細な孔隙を有しており、水や空気を通しやすくするといわれている。炭は表面積が大きいので水が通過する際に水を吸着するため、高い保水力を示す。そのため、土壌だけの場合と比較すると、炭が存在することでより長期に亘って水が保持されることとなる。さらに、空気をよく通すことにより根が酸欠になりにくいので、植物の生育に好影響を与えている。これらのことから、炭の存在は植物が生育する上で好ましい土壌環境を創造していると考えられる。 以上のことから、本実験で生じた差は竹炭の有無によるものであることが確認でき、竹炭は土壌改良材としての効果を有するということが示唆された。 【産業上の利用分野】 【0022】 本発明は、本発明はメンテナンスフリーの緑化方式、さらに地球上の二酸化炭素を確実に削減可能な緑化資材の開発に関する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500362992 【氏名又は名称】甲斐 雅貴 【識別番号】504357026 【氏名又は名称】中根 周歩
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| 【出願日】 |
平成17年5月9日(2005.5.9) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2006−311844(P2006−311844A) |
| 【公開日】 |
平成18年11月16日(2006.11.16) |
| 【出願番号】 |
特願2005−164708(P2005−164708) |
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