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【発明の名称】 植栽用水分供給具と植栽用水分供給方法
【発明者】 【氏名】岩 井 省 三

【氏名】岩 井 ツネ子

【要約】 【課題】強い毛管力勾配を有し、水源から遠い植物に水を十分に供給することができる植栽用水分供給具を提供する。

【解決手段】非吸水性の繊維をほぼ平行に配置して形成した毛管輸送部7と、毛管輸送部7の周囲を囲む水分浸透性の平準化層8と、平準化層8の外側に装着される水分不透過性で屈曲自在なガイド管9とからなり、毛管輸送部7は両端部がガイド管9の両端から突出しており、平準化層8は、毛管輸送部7のガイド管9が装着されている部分の周囲および毛管輸送部7のガイド管9の両端から突出している部分の少なくとも一部の周囲を囲む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非吸水性の繊維をほぼ平行に配置して形成した毛管輸送部と、
前記毛管輸送部の周囲を囲む水分浸透性の平準化層と、
前記平準化層の外側に装着される水分不透過性で屈曲自在なガイド管と、からなり、
前記毛管輸送部は両端部が前記ガイド管の両端から突出しており、前記平準化層は、前記毛管輸送部の前記ガイド管が装着されている部分の周囲および前記毛管輸送部の前記ガイド管の両端から突出している部分の少なくとも一部の周囲を囲む、ことを特徴とする植栽用水分供給具。
【請求項2】
合成樹脂製繊維をほぼ平行に配置して形成した毛管輸送部と、
前記毛管輸送部の周囲を囲む合成樹脂製不織布からなる平準化層と、
前記平準化層の外側に装着される水分不透過性で屈曲自在なガイド管と、からなり、
前記毛管輸送部は両端部が前記ガイド管の両端から突出しており、前記平準化層は、前記毛管輸送部の前記ガイド管が装着されている部分の周囲および前記毛管輸送部の前記ガイド管の両端から突出している部分の少なくとも一部の周囲を囲む、ことを特徴とする植栽用水分供給具。
【請求項3】
前記ガイド管の一端から突出した前記毛管輸送部の少なくとも一部を囲む前記平準化層は、前記ガイド管の一端の近位部では厚く遠位部では薄くなるように厚さに勾配を有している、ことを特徴とする請求項1または2に記載の植栽用水分供給具。
【請求項4】
前記平準化層は複数の層からなり、前記ガイド管の一端から突出した前記毛管輸送部の部分においては、最内層が前記ガイド管の一端から最も長い距離まで前記毛管輸送部を囲み、最上層が前記ガイド管の一端から最も短い距離まで前記毛管輸送部を囲むように、前記ガイド管の一端から段階的に異なる距離まで前記毛管輸送部を囲む、ことを特徴とする請求項1または2に記載の植栽用水分供給具。
【請求項5】
非吸水性の繊維をほぼ平行に配置して形成した毛管輸送部と、前記毛管輸送部の周囲を囲む水分浸透性の平準化層と、前記平準化層の外側に装着される水分不透過性で屈曲自在なガイド管とを有し、前記毛管輸送部の両端部が前記ガイド管の両端から突出し、前記平準化層が前記ガイド管の装着されている前記毛管輸送部の本体部分および前記ガイド管の両端から突出した前記毛管輸送部の両端部の少なくとも一部を囲んでいる植栽用水分供給具を用いる植栽用水分供給方法において、
前記ガイド管の一端から突出した毛管輸送部の第一端部を水源に、前記ガイド管の他端から突出した毛管輸送部の第二端部を土中にほぼ水平に配設し、前記毛管輸送部の第二端部から、前記第二端部の全長にわたって水分をほぼ均等に浸出させる、ことを特徴とする植栽用水分供給方法。
【請求項6】
非吸水性の繊維をほぼ平行に配置して形成した毛管輸送部と、前記毛管輸送部の周囲を囲む水分浸透性の平準化層と、前記平準化層の外側に装着される水分不透過性で屈曲自在なガイド管とを有し、前記毛管輸送部の両端部が前記ガイド管の両端から突出し、前記平準化層が前記ガイド管の装着されている前記毛管輸送部の本体部分および前記ガイド管の両端から突出した前記毛管輸送部の両端部の少なくとも一部を囲んでいる植栽用水分供給具を用いる植栽用水分供給方法において、
複数本の前記水分供給具の端部を土中に平行に、かつ、各水分供給具の前記毛管輸送部の第二端部が長さ方向に連続的にあるいは一部重複するように配置されるように配設し、前記各水分供給具の毛管輸送部の第二端部から、前記毛管輸送部の第二端部が連続的に配置された長さにわたって水分をほぼ均等に浸出させる、ことを特徴とする植栽用水分供給方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、毛管作用によって水源から水を吸い上げ、搬送途中では水を浸出させることなく、植物の水分吸収に好適な場所に水を浸出させる、植栽用水分供給具とそれを用いた植栽用水分供給方法に関する。
【0002】
特に、強い毛管力勾配を有する植栽用水分供給具とそれを用いた植栽用水分供給方法に関する。
【0003】
また、本発明は、広い範囲の土壌に、均等に、水を供給する植栽用水分供給具とそれを用いた植栽用水分供給方法に関する。
【背景技術】
【0004】
従来から、毛管作用によって、土壌に水分を供給するものが数多く提案されている。
【0005】
たとえば、特開平10−56891号公報には、培養土の上部と下部に毛細管現象用繊維を配置し、該毛細管現象用繊維によって水源から水を供給する自動給水式植物栽培容器が開示されている。
【0006】
上記特開平10−56891号公報に記載された発明は、それ以前の水耕栽培では、植物の根に酸素を十分に供給することができないことに鑑み、植物の根に酸素を十分供給できるように、土壌の上部と下部に毛細管現象用繊維を配置し、毛細管現象を利用して植物の根に酸素とともに水を供給するようにしたものである。
【0007】
特開平10−304783号公報には、植物に自動的に給水する装置が開示されている。
【0008】
上記特開平10−304783号公報に記載された発明は、電磁弁等によって給水栓を自動開閉する従前の自動給水装置が大型かつ高価であることを解決することを目的とし、電磁弁等の装置に代えて植木鉢等の下方に水を入れる容器を配置し、該容器の水に給水用紐の一端部を浸漬し、前記給水用紐を介して毛細管現象を利用して上方の植木鉢の土壌に水を自動給水するものである。
【0009】
また、特開2003−80号公報には、水分の供給量を調節可能な土壌水分調節供給装置が記載されている。
【0010】
上記特開2003−80号公報に記載された発明は、毛細管現象による自動給水は、土壌の水分飽和点まで給水が一方的に進み、結果として過剰給水となり、その結果根腐れ等の問題を生じるのに対し、毛管作用で水を搬送する導水部材の途中に、水分の透過量を調節することができる調節機構を設けたものである。
【0011】
ところで、上記特開平10−56891号公報に記載された毛細管現象用繊維は、「フェルト状のもの」を用いると記載されている。
【0012】
すなわち、特開平10−56891号公報に記載された毛細管現象用繊維は、フェルト状に繊維が絡まった状態の紐を開示している。
【0013】
また、上記特開平10−304783号公報に記載された給水用紐については、特開平10−304783号公報には「たとえば直径が4mm程度の丸打ち形の組紐(8×8)で、材質は吸水性に富むもの」と記載されている。
【0014】
また、同公報の段落0029には「紐としては、レーヨン100%の『打紐』(丸打ち形の組紐)で、適宜の太さのもの(たとえば8×8という規格のもの)で、さらに、前述のように染色処理を行ったものを使用することが好ましいことが分かった。」と記載され、同段落0030には「これは、用いた打紐は、セルロース成分を多く含むレーヨンであること、撚りが弱いこと、染色処理をしてあること等の理由により毛細管現象による水の吸い上げ能力が高いものであり、また、安価であるという点で他のものよりも優れているからである。逆に、アクリルのものや撥水加工が施されている材質のものでは、吸水性に乏しいため一旦水を含ませた状態にしてから使用する必要があるので実用上では扱いにくい不便さがある。」と記載されている。
【0015】
すなわち、特開平10−304783号公報は、毛細管現象を利用する給水用紐は、一般的に吸水性があるものが好ましいことを開示している。なお、特開平10−304783号公報記載の技術で使用されている給水用紐は、丸打ち形の組紐であり、レーヨン100%の糸を撚ったものである。
【0016】
上記特開2003−80号公報に記載された導水部材は、段落0009に記載されているように、木綿繊維製の紐状体、羊毛その他の獣毛を原料とし湿気・熱及び圧力を加えて縮絨し布状にしたフェルトを紐状にしたもの等である。
【特許文献1】特開平10−56891号公報
【特許文献2】特開平10−304783号公報
【特許文献3】特開2003−80号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
上述の通り、従来の毛細管現象を利用する毛細管現象用繊維(特開平10−56891号公報)、給水用紐(特開平10−304783号公報)、導水部材(特開2003−80号公報)(以下これらをまとめて「植栽用水分供給具」という)は、繊維がフェルト状に不規則に絡まったもの、または、例えば丸打ち形の組紐等のように繊維を撚ったものを用いたものであり、一般的に吸水性のあるものを用いるのが好ましいとされていた。
【0018】
しかし、吸水性を有する植栽用水分供給具は、最初に水源から水を吸い上げるのには好都合であるが、いったん吸い上げた水はその内部に保持する性質を有する。このため、水に毛管力勾配を与え、迅速かつ遠くに水を搬送することには不向きであった。
【0019】
そのため、従来の毛細管現象を利用した植物の自動給水装置は、水源から近い植物にしか水を供給することができなかった。たとえば、上記従来技術のように、プランターの直近に水の容器を設けるようにしていた。
【0020】
しかし、仮に強い毛管力勾配を有する植栽用水分供給具があれば、水源から遠い植物にも水を供給することができ、強い水の搬送力によって遠い植物にも十分な水を供給することができる。
【0021】
そこで、本発明が解決しようとする一つの課題は、強い毛管力勾配を有し、水源から遠い植物に水を十分に供給することができる植栽用水分供給具を提供することにある。
【0022】
また、従来の植栽用水分供給具は、特開2003−80号公報に記載されているように、毛管現象によって水を供給できる距離の土壌に対しては、土壌が飽和状態になるまで過剰に水を供給してしまう性質があった。過剰な水の供給はかえって植物の根腐れ等を生じ、不都合であった。なお、特開2003−80号公報に開示された技術は前記問題を防止するためのものである。しかし、特開2003−80号公報に開示された技術は、特別な水の供給量の調節機構を有するものであり、構造が複雑であった。
【0023】
ところで仔細に見ると、一般に植栽用水分供給具の端部を土中に埋設すると、水源に近い埋設部分の基端部では水が過剰に浸出し、一方、水源に遠い埋設部分の先端部では水の浸出が不足していた。つまり、植栽用水分供給具の埋設部分の基端部では過剰に水を供給するため根腐れ等の問題を生じる一方、同埋設部分の先端部では水の供給が不足し、植物が枯れる等の問題を生じる。
【0024】
仮に搬送される所定量の水を、植栽用水分供給具の埋設された端部から全長にわたって均等に浸出させることができれば、一方で過剰に水が供給され他方で水の供給が不足するという問題を解決することができる。
【0025】
そこで、本発明が解決しようとするもう一つの課題は、水が浸出する植栽用水分供給具の端部において、該端部の全体から水を均等に浸出させることにより、水源から遠い植物に対して十分な水分を供給でき、かつ、水源に近い水分の浸出部では狭い範囲で水が過剰に浸出するのを抑制することができる植栽用水分供給具、および、それを用いた植栽用水分供給方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明による植栽用水分供給具は、
非吸水性の繊維をほぼ平行に配置して形成した毛管輸送部と、
前記毛管輸送部の周囲を囲む水分浸透性の平準化層と、
前記平準化層の外側に装着される水分不透過性で屈曲自在なガイド管と、からなり、
前記毛管輸送部は両端部が前記ガイド管の両端から突出しており、前記平準化層は、前記毛管輸送部の前記ガイド管が装着されている部分の周囲および前記毛管輸送部の前記ガイド管の両端から突出している部分の少なくとも一部の周囲を囲む、ことを特徴とする。
【0027】
本発明による植栽用水分供給具は、
合成樹脂製繊維をほぼ平行に配置して形成した毛管輸送部と、
前記毛管輸送部の周囲を囲む合成樹脂製不織布からなる平準化層と、
前記平準化層の外側に装着される水分不透過性で屈曲自在なガイド管と、からなり、
前記毛管輸送部は両端部が前記ガイド管の両端から突出しており、前記平準化層は、前記毛管輸送部の前記ガイド管が装着されている部分の周囲および前記毛管輸送部の前記ガイド管の両端から突出している部分の少なくとも一部の周囲を囲む、ことを特徴とする。
【0028】
前記ガイド管の一端から突出した前記毛管輸送部の少なくとも一部を囲む前記平準化層は、前記ガイド管の一端の近位部では厚く遠位部では薄くなるように厚さに勾配を有しているようにすることができる。
【0029】
前記平準化層は複数の層からなり、前記ガイド管の一端から突出した前記毛管輸送部の部分においては、最内層が前記ガイド管の一端から最も長い距離まで前記毛管輸送部を囲み、最上層が前記ガイド管の一端から最も短い距離まで前記毛管輸送部を囲むように、前記ガイド管の一端から段階的に異なる距離まで前記毛管輸送部を囲むようにすることができる。
【0030】
本発明による植栽用水分供給方法は、
非吸水性の繊維をほぼ平行に配置して形成した毛管輸送部と、前記毛管輸送部の周囲を囲む水分浸透性の平準化層と、前記平準化層の外側に装着される水分不透過性で屈曲自在なガイド管とを有し、前記毛管輸送部の両端部が前記ガイド管の両端から突出し、前記平準化層が前記ガイド管の装着されている前記毛管輸送部の本体部分および前記ガイド管の両端から突出した前記毛管輸送部の両端部の少なくとも一部を囲んでいる植栽用水分供給具を用いる植栽用水分供給方法において、
前記ガイド管の一端から突出した毛管輸送部の第一端部を水源に、前記ガイド管の他端から突出した毛管輸送部の第二端部を土中にほぼ水平に配設し、前記毛管輸送部の第二端部から、前記第二端部の全長にわたって水分をほぼ均等に浸出させる、ことを特徴とする。
【0031】
本発明による植栽用水分供給方法は、
非吸水性の繊維をほぼ平行に配置して形成した毛管輸送部と、前記毛管輸送部の周囲を囲む水分浸透性の平準化層と、前記平準化層の外側に装着される水分不透過性で屈曲自在なガイド管とを有し、前記毛管輸送部の両端部が前記ガイド管の両端から突出し、前記平準化層が前記ガイド管の装着されている前記毛管輸送部の本体部分および前記ガイド管の両端から突出した前記毛管輸送部の両端部の少なくとも一部を囲んでいる植栽用水分供給具を用いる植栽用水分供給方法において、
複数本の前記水分供給具の端部を土中に平行に、かつ、各水分供給具の前記毛管輸送部の第二端部が長さ方向に連続的にあるいは一部重複するように配置されるように配設し、前記各水分供給具の毛管輸送部の第二端部から、前記毛管輸送部の第二端部が連続的に配置された長さにわたって水分をほぼ均等に浸出させる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
本発明による植栽用水分供給具は、中心部に非吸水性の繊維をほぼ平行に配置した毛管輸送部を有し、その外側に水分浸透性の平準化層を設け、さらにその外側に水分不透過性で屈曲自在なガイド管を設けている。
【0033】
上記毛管輸送部は、非吸水性の繊維をほぼ平行に配置したものであるため、併走する繊維の間の隙間によって水が搬送されることによって、強い毛管力勾配を有し、水を迅速に搬送することができる。
【0034】
しかし、毛管輸送部だけを有する植栽用水分供給具では、水の流れが途中で途切れることが多く、毛管輸送部だけでは当初は水を迅速に搬送する部分が存在するが、途中で途切れて結局遠くに水を搬送することができない。
【0035】
本発明の平準化層は、毛管輸送部の周囲を覆い、毛管輸送部によって搬送された水を吸い、水を豊富に内部に保持しながらゆっくり水を浸透させ、毛管輸送部において水の搬送が途切れた部分があれば、平準化層から毛管輸送部に水を供給し、再び毛管輸送部によって水を搬送するというように、毛管輸送部と相補的な作用を奏する(水搬送の平準化作用)。
【0036】
平準化層により、毛管輸送部が長い部分にわたって水に湿潤され、これによって長い距離毛細管現象によって水を搬送することができる。
【0037】
このように、本発明の植栽用水分供給具は、毛管輸送部と平準化層の相補的な作用によって、強い毛管力勾配を有し、水を迅速かつ遠くに搬送し、水源から遠い植物に十分な水を供給することができる。
【0038】
また、本発明の平準化層は、土中に埋設されたガイド管から突出した毛管輸送部の端部の水源に近い部分から、大部分の水が浸出するのを防止し、水の浸出を先端部に広げ、ガイド管から突出した毛管輸送部の端部の全体にわたって水を均等に浸出させる作用を有する(水浸出の平準化作用)。
【0039】
すなわち、本発明の平準化層は、水の透過に抵抗を有し、土中に埋設されたガイド管から突出した毛管輸送部の端部の基端部から水が急激に土中に浸出するのを妨げる一方、内部に水を保持しながら水を浸透させる性質を有し、ガイド管から突出した毛管輸送部の先端部の平準化層にまで水を浸透させ、毛管輸送部の先端部から水を浸出させることができる。
【0040】
本発明の平準化層により、本発明の植栽用水分供給具は、土中に埋設されたガイド管から突出した毛管輸送部の端部の全体から水を均等に浸出されることができる。
【0041】
ガイド管から突出した毛管輸送部の端部において、前記平準化層が、ガイド管の一端の近位部では厚く遠位部では薄くなるように厚さに勾配を有している本発明の植栽用水分供給具によれば、ガイド管の一端の近位部では平準化層の厚さが大きいため水の浸出抵抗が大きく、同遠位部では平準化層の厚さが薄いため水の浸出抵抗が小さい。これにより、ガイド管の一端の近位部では水の浸出が少なく、同遠位部では水の浸出が多くなり、土中に埋設されたガイド管から突出した毛管輸送部の端部全体から水が均等に浸出するようにすることができる。
【0042】
また、前記平準化層が複数の層を有し、ガイド管から突出した毛管輸送部の端部において、最内層がガイド管の一端から最も長い距離まで毛管輸送部を囲み、最上層がガイド管の一端から最も短い距離まで毛管輸送部を囲むように、ガイド管の一端から段階的に異なる距離まで平準化層が毛管輸送部を囲む本発明の植栽用水分供給具は、ガイド管の一端の近位部では平準化層の層数が多く全体の厚さが大きいため水の浸出抵抗が大きく、同遠位部では平準化層の層数が少なく全体の厚さが薄いため水の浸出抵抗が小さい。これにより、ガイド管の一端の近位部では水の浸出が少なく、同遠位部では水の浸出が多くなり、土中に埋設されたガイド管から突出した毛管輸送部の端部全体から水が均等に浸出するようにすることができる。
【0043】
本発明の植栽用水分供給方法は、非吸水性の繊維をほぼ平行に配置した毛管輸送部の外側に水分浸透性の平準化層を装着し、前記毛管輸送部の両端部を水分不透過性のガイド管の両端から突出させた植栽用水分供給具を用いることにより、毛管力勾配が大きく、水を遠くまで迅速に搬送でき、かつ、土中に埋設されたガイド管から突出した毛管輸送部の端部の全体から水を均等に浸出させることができる。
【0044】
また、複数本の前記水分供給具の端部を土中に平行に、かつ、ガイド管から突出した各水分供給具の毛管輸送部の端部が、長さ方向に連続的にあるいは一部重複するように配置された本発明の植栽用水分供給方法によれば、各水分供給具の毛管輸送部の端部から水が均等に浸出し、それらの毛管輸送部の端部が長さ方向に連続的にあるいは一部重複するように配置されているので、広い範囲の土壌に対して水を均等に供給することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0046】
図1は、本発明の植栽用水分供給具を使用した植栽を示している。
【0047】
図1において、符号1は、本発明の一実施形態による植栽用水分供給具を示している。符号2は植物、符号3はプランター、符号4は土壌、符号5は水容器、符号6は水をそれぞれ示している。
【0048】
植栽用水分供給具1は、中心部に非吸水性の繊維をほぼ平行に配置して形成した毛管輸送部を有し、それを包むようにその周囲に水分浸透性の平準化層を有し、さらにその周囲に水分不透過性で屈曲自在なガイド管を有している。
【0049】
図2は、植栽用水分供給具1の構造を示している。
【0050】
図2は、土壌4中に埋設される植栽用水分供給具1の端部を示している。
【0051】
図2において、符号7は毛管輸送部、符号8は平準化層、符号9はガイド管をそれぞれ示している。
【0052】
毛管輸送部7は、非吸水性の繊維をほぼ平行に配置したものであり、繊維としては合成樹脂の、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、アクリル、ポリスチレン等の繊維を使用することができる。
【0053】
毛管輸送部7の繊維は非常に細いものであり、図2においては図示の関係上繊維を太く示しているが、好ましくは5〜20デニールの太さのものを用いることができる。
【0054】
また、毛管輸送部7の密度としては、たとえばポリプロピレンを使用した場合は、好ましくは100〜200グラム/メートル(g/m)のものを用いることができる。
【0055】
上記構成の毛管輸送部7の周囲には、平準化層8が装着される。
【0056】
平準化層8は水分浸透性の層からなる。水分浸透性の層としては、フェルト状の繊維層、不織布等を使用することができる。本実施形態の平準化層8は合成樹脂製の不織布、たとえばポリエステル製の不織布を用いている。
【0057】
なお、図2においては、平準化層8はガイド管9の一端から突出した毛管輸送部7の端部の一部のみを囲むようになっているが、平準化層8はガイド管9の端から突出した毛管輸送部7の端面を含めて端部の全体を囲むようにすることもできる。
【0058】
ガイド管9は、水分不透過性の材料、たとえば合成樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、ポリスチレン等)からなり、屈曲自在である。ただし、ガイド管9は、屈曲した際に、湾曲部の横断面が扁平につぶれず、円形を維持するのが好ましい。
【0059】
ここで再び図1に戻って説明する。
【0060】
図1に示すように、植栽用水分供給具1は、毛管輸送部7の両端部がガイド管9の両端から突出している(ガイド管9から突出した毛管輸送部7の両端部は平準化層8によって全体が覆われている)。使用に際しては、ガイド管9の突出した毛管輸送部の第一端部7aを水源の水6に、ガイド管9の他端から突出した毛管輸送部の第二端部7bを土壌4中にほぼ水平に埋設する。
【0061】
図1のように植栽用水分供給具1を配設することにより、水が毛管輸送部の第一端部7aから吸い上げられ、ガイド管9中を搬送され、毛管輸送部の第二端部7bに到達し、土壌4に浸出する。ここで、注目すべきことは、本発明によれば、水は後述する作用によって毛管輸送部の第二端部7bの全体から均等に浸出し、広範な土壌に十分な水を供給することができることである。図1中の領域10は、土壌が湿潤する領域(湿潤土壌領域10)を示している。図1に示すように、本発明によれば、湿潤土壌領域10が毛管輸送部の第二端部7bの周囲に広範に浸出する。
【0062】
以下、本発明における植栽用水分供給具の埋設端部から水が均等に浸出する作用を、図3を用いて説明する。
【0063】
図3において、符号7は毛管輸送部、符号8は平準化層、符号9はガイド管、符号10は湿潤土壌領域を示している。
【0064】
図3(a)は、従来の植栽用水分供給具と同様に、ガイド管9の端部から毛管輸送部7が突出し、毛管輸送部7の端部が埋設され直接土壌と接触するものである。
【0065】
図3(b)は、ガイド管9の端部から突出した端部の周面全体が平準化層8によって囲まれている態様の植栽用水分供給具を示している。
【0066】
図3(c)は、ガイド管9の端部から突出した端部の一部が平準化層8によって囲まれている態様の植栽用水分供給具を示している。
【0067】
図3(a)に示すように、毛管輸送部7が直接土壌に接する場合は、ガイド管9の端から突出した毛管輸送部7のうち、ガイド管9の端に近い部分から、水が大量に浸出し、ガイド管9の端の遠位部には水が届かない。
【0068】
その結果、図3(a)に示すように、ガイド管9の端の近傍では湿潤土壌領域10が広がり、一方、ガイド管9から遠い毛管輸送部7の先端部では土壌が湿潤されない。
【0069】
ガイド管9の端の近傍の湿潤土壌領域10では水が大量に供給されるため、水の飽和状態になる一方、毛管輸送部7の先端部分では土壌が乾燥した状態になる。
【0070】
図3(b)の場合は、ガイド管9の端から突出した毛管輸送部7の全体が平準化層8に覆われている。
【0071】
平準化層8は、水の透過に対して抵抗になり、かつ、毛管輸送部7の先端部に向かって水を浸透させる。その結果、図3(b)に示すように、ガイド管9の端から突出した毛管輸送部7の端部の基端部では水が相対的に多く浸出するが、浸出の程度が図3(a)の場合に比べて少ない。図3(b)の場合の湿潤土壌領域10は、ガイド管9の端から突出した毛管輸送部7の端部の先端部分に広がり、ガイド管から突出した毛管輸送部7の端部全体から水が浸出することが分かる。なお、このように、毛管輸送部7の端部全体から水を均等に浸出させることを、本明細書では「水の浸出の平準化作用」という。
【0072】
図3(c)の場合は、ガイド管9の端から突出した毛管輸送部7の一部が平準化層8に覆われている。この場合、毛管輸送部7の端部では毛管輸送部7が直接土壌4に接している。
【0073】
一般的に毛管輸送部7が直接土壌4に接している部分では水が浸出しやすい。一方、平準化層8に覆われている部分でも水が浸出するが、平準化層8が浸出の抵抗になる。また、水の浸出部分は平準化層8によって広げられる。このように平準化層8によって水の浸出が均等化される。
【0074】
この結果、図3(c)に示すように、ガイド管9の端の近傍で広がった湿潤土壌領域10が毛管輸送部7の先端部にいくにつれて徐々に狭まり、毛管輸送部7の端部が直接土壌にふれる部分では再び湿潤土壌領域10が広がる。
【0075】
図3(c)の場合でも、図3(a)の場合に比してガイド管から突出した毛管輸送部7の端部全体から水が浸出することが分かる。
【0076】
以上のように、毛管輸送部7が直接土中に埋設された部分では、水の浸出が多く、一方、毛管輸送部7が平準化層8によって覆われている部分では、平準化層8が水の浸出抵抗になり、かつ水の浸出部分を広げ、水の浸出が平準化される。本発明は、図3(b)と3(c)のように、平準化層8が囲む部分を適宜調整することにより、湿潤土壌領域10を適宜調整することができる。
【0077】
なお、本発明の平準化層8は、毛管輸送部7と土壌の間にあるときは、上述したような水の浸出の平準化を促す作用があるが、毛管輸送部7とガイド管9の間にあるときは、水の搬送の途切れを防止する作用を有する。
【0078】
本発明のように毛管輸送部7が平行な繊維で形成されている場合は、水は平行な繊維間の隙間で毛管作用によって浸透し、迅速に搬送される。
【0079】
しかし、平行な繊維間の毛管浸透は、繊維の間隔が広がり空気が介在すると搬送が中断し、その時に水が他の繊維間の隙間に移動して再び搬送されることが少ない。
【0080】
これに対して、本発明の平準化層8は、毛管輸送部の周囲を覆い、平行な繊維によって搬送された水分を吸収し、水を豊富に内部に保持しながらゆっくりと水を浸透させる。毛管輸送部7の平行な繊維間で水の搬送が途切れた部分があれば、平準化層8から毛管輸送部7に水を供給し、再び毛管輸送部において水の搬送が開始され、その結果、毛管輸送部7における水の搬送が途切れることなく長い距離持続される。なお、このように、平行な繊維からなる毛管輸送部7において毛管現象を生じさせる部分を行き渡らせる作用を、本明細書では「水搬送の平準化作用」という。
【0081】
このように、本発明の植栽用水分供給具1は、平準化層8が毛管輸送部7における水の搬送を持続させ、毛管輸送部7により迅速かつ大量に水を搬送する。すなわち、本発明の植栽用水分供給具1は、毛管輸送部7と平準化層8の相補作用により離れた距離まで十分な水を供給することができる。
【0082】
また、本発明の平準化層8は、同一の部材により、ガイド管9の内側にあるときは毛管輸送部7の水の輸送を持続させる作用(水搬送の平準化作用)を有し、ガイド管9から突出した毛管輸送部7の部分では水の浸出の均等化作用(水浸出の平準化作用)を果たし、一つの部材によって二つの作用を有し、簡単な構造によって効率よく水を遠くまで供給する植栽用水分供給具1を実現することができる。
【0083】
平準化層8は、毛管輸送部7と土壌の間に介在するときは、厚さが大きいほど水の浸出に対して抵抗を有する。このことを利用してガイド管9から突出した毛管輸送部7の端部の水の浸出をさらに均等化させることができる。
【0084】
図4は、本発明の植栽用水分供給具の他の実施形態を示している。
【0085】
図4に示す植栽用水分供給具11は、複数層の平準化層8a,8b,8cを有している。
【0086】
図4において、植栽用水分供給具と平準化層を除いて図2と同一の部分は図2と同一の符号を付して説明を省略する。
【0087】
植栽用水分供給具11は、3つの層の平準化層8a,8b,8cを有し、最内層の平準化層8aがガイド管9の端から最も長い距離まで毛管輸送部7を囲み、最上層の平準化層8cがガイド管の端から最も短い距離まで毛管輸送部7を囲むように、平準化層8a,8b,8cがガイド管9の端から段階的に異なる距離まで毛管輸送部7を囲む。
【0088】
上記構成により、ガイド管9の端の近傍では、毛管輸送部7が3層の平準化層8a,8b,8cによって囲まれ、水の浸出に対して最も大きな抵抗を有する。該部分の毛管輸送部先端寄りの部分では、毛管輸送部7が2層の平準化層8a,8bによって囲まれ、水の浸出に対して相対的に小さい抵抗を有する。さらに該部分の毛管輸送部先端寄りの部分では、毛管輸送部7が1層の平準化層8aによって囲まれ、相対的にさらに小さい抵抗を有する。毛管輸送部7の先端部では毛管輸送部7が直接土壌と接触するようになっており、水の浸出に対して最も小さい抵抗を有する。
【0089】
本実施形態によれば、ガイド管9の端の近傍では水の浸出が抑えられ、ガイド管9の先端部にいくほど水の浸出が容易になり、これによって、ガイド管9から突出した毛管輸送部7の端部全体から水が均等に浸出することができる。
【0090】
なお、平準化層の層数は3層に限られず、適宜変更することができる。また、最内層の平準化層8aは毛管輸送部7の端面を含めて端部全体を囲むようにすることができる。
【0091】
図5は、本発明の植栽用水分供給具の他の実施形態を示している。
【0092】
図5に示す植栽用水分供給具12は、厚さが変化する平準化層13を有している。
【0093】
図5において、植栽用水分供給具と平準化層を除いて図2と同一の部分は図2と同一の符号を付して説明を省略する。
【0094】
植栽用水分供給具12は、1層の平準化層13を有しているが、平準化層13は、ガイド管9の端から突出した毛管輸送部7の端部において、ガイド管9の端の近位部では厚く、同じ端の遠位部では薄くなるように厚さに勾配を有している。
【0095】
毛管輸送部7の先端部は、直接土中に埋設され土と直接接触するようになっている。
【0096】
本実施形態において、平準化層13は、ガイド管9の端の近位部では厚いため水の浸出に対しては相対的に大きな抵抗を有し、ガイド管9の端の遠位部では薄いため水の浸出に対しては相対的に小さな抵抗を有している。ガイド管9の端の近位部では水が浸出し難く、遠位部では水が浸出しやすくなり、さらに、毛管輸送部7の先端部では毛管輸送部7が直接土と接するため水がさらに容易に浸出することができる。これにより、水がガイド管9の端が突出した毛管輸送部7の端部の全体から均等に土壌に浸出するようになる。
【0097】
なお、本実施形態では毛管輸送部7の先端部は平準化層13に覆われていないが、毛管輸送部7の先端部まで平準化層13に覆われるようにしてもよい。また、本実施形態では平準化層13の厚さがガイド管9の端から徐々に薄くなるようにしているが、段階的に厚さが薄くなるようにしてもよい。
【0098】
本発明の植栽用水分供給具によれば、植物の水分吸収に好適な場所に適量の水を直接供給することができる。本発明によれば植物に理想的な給水を実現することができる。
【0099】
図6は、本発明の植栽用水分供給具を使用した場合と、植物の上方から水を供給した場合とを比較して示している。
【0100】
図6(a)は従来のように植物の上方から水を供給した場合を示し、図6(b)は本発明の植栽用水分供給具1を使用した場合を示している。
【0101】
植物の生育に好適な土壌は、土の粒子と粒子が緩やかに当接し合って疎な構造を有し、内部に空気を豊富に含む。しかし、図6(a)の場合のように、植栽用の植物14に上方から水を注ぐと、水が土中の細かい粒子を洗いながら鉢15の下方に流れる。また、土の表面には吸収されるまで水が滞留し、乾燥後に目の詰まった泥層16を形成する。これを繰り返すことにより、長い時間経過した後は、鉢15の中の土が目の詰まった状態になり、表面部分にも泥層16が形成される。
【0102】
この結果、泥層16によって土壌への酸素の供給が遮断され、鉢15の内部には通気性の悪い密な土壌が形成され、植栽用の植物14の根への酸素、窒素等の供給が阻害される。
【0103】
また、鉢15の下部の土壌は細かい粒子を含み、水はけが悪く、鉢15の下部に常時湿潤土壌領域17が形成され、植物の根腐れ等の原因となる。
【0104】
このように、植栽用の植物14に上方から水を注ぐことを繰り返すと、土壌への酸素等の供給を阻害し、根腐れ等を生じる可能性が高くなる。
【0105】
これに対して、本発明の植栽用水分供給具1を使用して植栽用の植物14に水を給水する図6(b)の場合は、内部に空気を豊富に含む土の疎な構造を壊すことがない。
【0106】
すなわち、本発明の植栽用水分供給具1によれば、毛管現象によって水が徐々に土中に浸出するため、水の流速が遅く、土の細かい粒子を流してしまうことがなく、したがって、土の疎な構造を壊して目を詰まらせることがない。
【0107】
また、本発明の植栽用水分供給具による給水は、図6(b)に示すように、植栽用水分供給具1の周辺にのみ水を浸出させることができる。
【0108】
これにより、図6(b)に示すように、植物の根の先端では湿った湿潤土壌領域17を形成し、一方、土壌の表面近くは比較的乾燥した状態にすることができる。この状態は、大地で植物が生育する状態に近く、根の先端部で土が水分を含むため水を吸収できる一方、地表近くでは土が空気を含むため根は酸素や窒素等を吸収でき、植物の生育にきわめて好適な環境を提供することができる。
【0109】
本発明の植栽用水分供給具1によれば、植物の水分吸収に好適な場所、たとえば根の先端部にのみ水を供給でき、しかも、平準化層による水の浸出量の抑制によって、適量の水を供給することができる。その上、水の浸出がゆっくりであるため、土壌の疎な構造(空気を内部に含む構造)を壊すことなく、通気性の高い土壌を提供することができる。
【0110】
これによって、本発明の植栽用水分供給具1によれば、長期間植物の生育に適した土壌の状態を維持しつつ、植物に必要な水分を供給することができる。
【0111】
本発明による植栽用水分供給具は、水源から水を吸い上げ、強い毛管力勾配を有する毛管輸送部によって水を搬送し、水の搬送途中ではガイド管によって水の浸出を防止し、目的の場所ではガイド管から突出した毛管輸送部の端部全体から水を均等に浸出させる特徴を有する。
【0112】
しかし、水を均等に浸出させることが可能な毛管輸送部の端部の長さには限界がある。
【0113】
そこで、長い距離にわたって毛管輸送部から水を均等に浸出させ、広い面積の土壌を湿潤させる植栽用水分供給方法を図7に示す。
【0114】
図7において、符号18は給水しようとする植物の複数株を示し、該植物18の両側には、本発明の植栽用水分供給具1が複数本配設されている。前記複数本の水分供給具1(水分供給具1の端部)は土中に平行に、かつ、各水分供給具1の毛管輸送部の第二端部7bが長さ方向に一部重複するように配置されている。なお、各水分供給具1の毛管輸送部の第二端部7bは、一部重複せずに連続的に配置されていてもよい。
【0115】
上記のように植栽用水分供給具1を配設することにより、水は各毛管輸送部の第二端部7bから浸出し、長い距離にわたって均等に土壌を湿潤し、図7に示すように、広い範囲の均等な湿潤土壌領域19を形成することができる。
【0116】
本実施形態の植栽用水分供給方法によれば、畑等の広い面積に効率的に給水することができる。
【0117】
なお、植栽用水分供給具1は植物18の片側にのみ設置するようにしてもよい。また、図7では特に示していないが、当然にプランター等に図7のように複数本の植栽用水分供給具1を設置するようにしてもよい。植栽用水分供給具1の本数は適宜調節することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本発明の植栽用水分供給具の全体と使用法と作用を示した説明図。
【図2】本発明の一実施形態による植栽用水分供給具の構造を示した斜視図。
【図3】本発明の一実施形態による植栽用水分供給具の作用を示した説明図。
【図4】本発明の他の一実施形態による植栽用水分供給具の構造を示した断面図。
【図5】本発明のさらに他の一実施形態による植栽用水分供給具の構造を示した断面図。
【図6】本発明の植栽用水分供給具の作用を示した説明図。
【図7】本発明の植栽用水分供給方法の一実施形態を示した説明図。
【符号の説明】
【0119】
1 植栽用水分供給具
2 植物
3 プランター
4 土壌
5 水容器
6 水
7 毛管輸送部
7a 毛管輸送部の第一端部
7b 毛管輸送部の第二端部
8 平準化層
9 ガイド管
10 湿潤土壌領域
11 植栽用水分供給具
12 植栽用水分供給具
13 平準化層
14 植栽用の植物
15 鉢
16 泥層
17 湿潤土壌領域
18 植物
19 湿潤土壌領域
【出願人】 【識別番号】390005027
【氏名又は名称】岩井 省三
【識別番号】592175140
【氏名又は名称】岩井 ツネ子
【出願日】 平成17年3月22日(2005.3.22)
【代理人】 【識別番号】100075812
【弁理士】
【氏名又は名称】吉武 賢次

【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之

【識別番号】100096895
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 淳平

【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁

【公開番号】 特開2006−262711(P2006−262711A)
【公開日】 平成18年10月5日(2006.10.5)
【出願番号】 特願2005−81370(P2005−81370)