| 【発明の名称】 |
切断しながら切断面に処理剤等を押し付け擦り付けて付着させる鋏。 |
| 【発明者】 |
【氏名】西浦 志比兵衛
【氏名】西浦 眞奈美
【氏名】西浦 宗志郎
【氏名】西浦 慶志郎
【氏名】西浦 耕志郎
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 切断、切開処理対象物に切り込みながら、同時に薬液や処理剤等有用な液体または粘性体またはコロイド状物質またはジェリー状物質または気体を鋏等の刃の側面の内部から時宜を合わせて切断面に向けて吐き出し、処理剤等を切断等面に押し付け、又は擦りつけ、又は吹き付けて付着させる処理方法。 【請求項2】 切刃構成部材の内部に柄やミネの部分から切刃表側々面に通じる径路を設けて、薬剤や処理剤等有用な物質を送り、切刃の内部から処理対象物の切断面、切開面に向けて薬剤等を吐き出すことを特徴とする鋏。 【請求項3】 切刃構成部材の内部に柄やミネの部分から切刃裏側々面に通じる径路を設けて、薬剤や処理剤等有用な物質を送り、切刃の内部から処理対象物の切断面、切開面に向けて薬剤等を吐き出すことを特徴とする鋏。 【請求項4】 切刃側面の径路末端部に液溜りを設けた請求項2から3のいずれか一つに記載の鋏。 【請求項5】 切刃側面や液溜り底面の形状を凹凸状にした請求項2から4のいずれか一つに記載の鋏。 【請求項6】 径路の柄やミネ側の口から処理剤等を圧力をかけて供給する請求項2から5のいずれか一つに記載の鋏。 【請求項7】 (イ)一方の刃(K)の柄にピストン方式のポンプを、ピストン軸中心線が概ね刃支点ピン(5)を中心とする円弧上で開いたときの両方の柄からの中間点における概ね接線方向になるように付設する。 (ロ)ピストンともう一方の刃(U)の柄を両端がヒンジ構造の連結棒(20)で連結する。 (ハ)ポンプ装置の排出口(G)を径路(7)に接続する。 以上のごとく構成し、握手部での握りと戻しの運動をピストンの往復運動に変換させてポンプを連動させ、そのポンプでポンプに供給されてくる処理剤等を刃線部分での切断等作用と時宜を合わせて切刃側面へ圧送することを特徴とする請求項2から6のいずれか一つに記載の鋏。 【請求項8】 (イ)一方の刃(M)のシノギ部分に四本指柄支点ピン(16)を設ける。 (ロ)その四本指柄支点ピン(16)を中心として回転出来るような槓杆を取り付け、もう一方の刃(L)の柄(C)とする。 (ハ)刃(L)の頭の柄側部分にピストンを利用したポンプを、ピストン軸中心線が柄(C)と概ね平行となるような形態、かつピストンヘッド面が刃(L)の切っ先側に向くような形態で付設する。 (ニ)ポンプ装置の排出口(G)を刃(L)内の径路(7)に接続する。 (ホ)柄(C)の中程の点と刃(L)の頭の部分を両端がヒンジ構造の連結板(19)で連結する。 (ヘ)柄(C)端部の突起状添接板(21)とピストンを両端がヒンジ構造の連結棒(20)で連結する。 以上のごとく構成し、握手部での握りと戻しの運動をピストンの往復運動に変換させてポンプを連動させ、そのポンプでポンプに供給されてくる処理剤等を刃線部分での切断等作用と時宜を合わせて切刃側面へ圧送することを特徴とする請求項2から6のいずれか一つに記載の鋏。 【請求項9】 握手部の柄やその添接板に窓を設けてその枠をガイドレールとし、ピストン軸の頭部に付設した軸頭輪がその窓の中にあって、そのガイドレールに規制誘導されてピストンをほぼピストン軸中心線方向に押したり引いたりすることが可能となるようにした請求項2から8のいずれか一つに記載の鋏。 【請求項10】 処理剤等の入った容器を納めるケースを握手部に付設し、ケースの中でそこに納めた容器を押して圧縮し、処理剤等をポンプや径路へ供給することを特徴とする請求項2から9のいずれか一つに記載の鋏。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は鋏での切開、切断作用等を利用してもう一つの新しい目的を実現させるものである。 【背景技術】 【0002】 温暖な地域、肥沃な地域での植物の成長は実に旺盛である。庭であれ家屋周辺の空き地であれ、実にいろいろの種類の樹木、植物が芽を出してくる。おそらくそれは鳥が食して運んできた実や周囲の木から落ちたり風が運んできたりした種子が発芽したものである。 【0003】 気付かないうちに公園や庭の片隅、低木群の株の中、垣根、街路の植栽等の中にこっそりと芽を出している。通常このような雑木や雑草はある程度の大きさにならないと我々の目には止まらない。気付いたときにはかなり根が深くなっており、それを引き抜こうとすると意外に強く、樹径がまだ細いこともあって根が引き抜かれるまえに幹の途中から切れたり、樹皮だけが引き剥かれることになる。そして翌年も根元等から新しい芽や葉を出して伸びてくる。 葛なども同様で雑草の中で蔓を延ばしている間は気付かず、周囲の雑草の中で葉が目立つようになったときには大抵かなり茎も太く根も深く下している。 【0004】 このような場合はスコップ等で根元から掘り起こすのが通常の手段であるが、大切な庭、植栽、垣根、低木群の中では出来ることではない。また、根が深くなっていたり広く張っている場合は、掘り起こすのは大変な作業になる。 【0005】 そこでもう一つの方法として、浸透移行性を持つ茎葉処理型枯殺剤を茎や枝や樹幹の新鮮な切り口に塗って枯らすことも可能である。グリホサート・アンモニウム塩の溶液は植物体内を移行し、植物の成長に必要な芳香族アミノ酸をつくるのに必要なEPSPSという酵素の働きを阻害してその植物を枯らしてしまう。ちなみに、樹径が50ミリメートル以下の雑かん木の場合なら3月から10月の間に1から2ミリリットルの41パーセント溶液を維管束部より深い中芯部に注入すればよい。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 ところが、この方法は煩雑である。作業のための移動中はナイフや鉈、処理剤液の入った容器、刷毛等を常に持ち歩かねばならず、容器を置いてナイフ等で樹幹を傷付け、今度はナイフ等を置いて容器の蓋を空けて刷毛等で処理剤液を切り口に塗る。大変煩わしく効率的でないことが問題点である。高い所へ登っての作業は尚更のことである。 【0007】 薬液を塗る鋏が提案されているが、本来切り込んでいくべき刃の側面部に薬液供給用のチューブが接続されていたり、長いチューブが必要だったり、作業をしている高さよりも常に高い位置に薬液タンクを保持している必要があったりと現実的には使用不可能である。 また、切刃の裏面に溝を掘り薬液を伝わせて切断面に塗る方法も提案されているが、これでは薬液が何処へ行ったか分からない、切断面に確実に均一に充分に塗布することは出来ない。 【特許文献1】実開昭56−153160 【0008】 さらに、処理対象植物の樹径が小さい場合は断面積が小さ過ぎて所要の量を塗ることが出来ないこともある。 また、樹種によっては切り口に出てくる樹液で処理剤が薄められて効果が弱まることもある。 さらに、塗った処理剤等の植物体内への浸透には時間を要するためできれば1日程度、最低でも3から6時間程は切り口に付着させておく必要があるが、予想しない雨に会ったりすると流されてしまい効果が出ない。 そこで膠着性、粘性の高い処理剤を塗布する必要があるが、そのような処理剤を扱える鋏はない。 【特許文献2】実開平02−73936 【特許文献3】実開平03−31830 【0009】 そこであまり天候のことなど気にせず、庭や公園の植裁等の手入れをしながら、要らないと思う庭木や偶然に発見した雑木、雑草等を携帯性のよい鋏一つで簡単に確実に枯殺処理するための方法とその鋏を提案する。 【課題を解決するための手段】 【0010】 先ず、処理剤は膠着性を高め、切断面等に厚く塗れるようにするため粘度を高くすることが望ましい。あるいはコロイド状またはゲル状に加工して使用するのも一つの方法である。 また、処理剤は確実に切断面に塗布する必要がある。そこで、極力切断面の植物組織の深部まで入り込むように処理剤を押し込むことが望ましい。 【0011】 通常の剪定用鋏は図1のように切刃1と受刃2が相対している。受刃2は枝など被切断物6の先端側、切刃1は根元側にして使用する。そして主に受刃2は切ろうとする枝を下から受け止め、切刃1はその受刃2によって保持されている枝に上から切り込むことになる。刃支点ピン5を支点とした握手部での握りの作用で、切刃1が被切断物6の中に入り込む。 【0012】 そこで、切刃構成部材の内部に図3のように柄の方からあるいは刃のミネの部分から切刃側面に通じる穴すなわち径路7を設けることを提案する。 切り込みながら供給口Eから粘性体等の処理剤等を供給することで、図1、図2のように切刃1の切刃側面表側、裏側の吐出し口Hから有用な処理剤等を切断面等に向けて吐き出させて、その処理剤を被切断物6の切断面に直接塗ることが出来る。また、後述のように握手側にポンプを付設することも可能となる。 図4のように被切断物6の切断面Pと切刃1の切刃側面の間に処理剤等8が供給されるので、切刃1が被切断物6の内部を切断面Pに密着しながら切り進む間に切刃1の切刃側面によって処理剤等8が同時併行で切断面Pに確実に擦り着けられることになる。 【0013】 径路末端の吐出し口Hの位置については刃中部の刃線に近い位置に設ける。 【0014】 次に図1のように、切刃側面の径路末端吐出し口Hのところに窪みを設け液溜り9とすることを提案する。処理剤等をここに必要な量送り込んで貯め、切断面に充分にかつ広く塗布することができる利点がある。 【0015】 また、切刃側面やこの液溜り9の底面Sに溝をつけたり断面形状を図4のように波状にするなど凹凸を付けることを提案する。切刃1が図の矢印のように被切断物6に分け入るように入り込むので、逆に被切断物6の切断面Pは切刃側面や液溜り9の底面Sを押さえようとすることになり、切刃側面や液溜り9の底面に凹凸をつけておけば結果として処理剤等8が切断面Pに確実に擦り着けられる効果が出る。 【0016】 次に処理剤等を圧力をかけて供給することを提案する。処理剤等を入れた容器を作業員のベルト等に保持して、その容器から一定長のチューブ等で処理剤等を掌中の鋏に圧送することも提案できる。一定長で短く、しかも掌中の柄の部分に接続しているので作業を不都合なく行うことが出来る。 【0017】 さらに握手部にピストン等の往復運動を利用したポンプを付設し、ピストンを押したり引いたりする往復運動を鋏の握手部での握りと戻しの動作に直結させることも提案する。 【0018】 ポンプ等によって圧力をかけられて液溜り9に送られた処理剤等8は、切刃側面と切断等面Pが密着している状態では内圧が生じているため処理剤等8が切断等面Pの組織の深部まで押し付けられるとともに、押し出された処理剤等8は刃の側面と切断面Pとの間で広く拡散して塗布面積が拡大する効果がある。これらは処理剤の粘性が高い方が内圧が生じやすくなることから顕著である。 【発明の効果】 【0019】 本発明の鋏のみで切断や切開あるいは切り込みながら処理剤等有用な物質の塗布も同時に行えることは作業全体の効率をよくする。また本発明の鋏は携帯性がよいため高所、狭いところでの作業の場合はその利点は更なるものがある。 【0020】 さらに液体やゼリー状、プリン状、ワックス状、軟膏状等いろいろな態様の流動体や半固体を新鮮なまま新鮮な切り口に向けて吐き出し、切り口の組織に直接的に圧入したり厚く塗り着けることが可能となり、薬効を安定的に充分に効かすことが可能となる。 【0021】 また、径路が切断面の真下まで通じているので、送り込んだ処理剤は確実に切断面に塗布される。 【0022】 さらに、機構的にも一連の動作作用が連結しており、一つの動作で全ての作用がタイミングよく行われるため、余り注意を集中しなくとも良い。握り始めると、小刃部分で切り込みが始まり、少し切り込みが進んだところで一定量の処理剤が送られてきて切刃側面がそれを切断等面に擦りつける。握り終わると切断等が完了しその切断面に所定の量の塗布が完了して作業が終了する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0023】 本提案の例として右利きの人の一般的剪定鋏を例にして説明する。通常右手に鋏を持ち左手で切断しようとする枝の先端側を少し押え気味に持つ。強く押えると切り口が早く開く。通常は受刃は切刃に対して左側すなわち切取る枝側になる。 以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の基本がこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。 【実施例1】 【0024】 先ず、鋏の二つの柄すなわち親指柄と四本指柄との間でポンプを作動させる鋏の例を説明する。 図5のように、 (イ)一方の刃(K)の柄の部分にピストン方式のポンプ装置11を、ピストン12の軸中心線が概ね刃支点ピン5を中心とする円弧上で開いたときの両方の柄からの概ね中間点における概ね接線方向になるように付設する。 (ロ)ピストン12ともう一方の刃(U)の柄の部分を両端がヒンジ構造の連結棒20で連結する。 (ハ)ポンプ装置11の排出口(G)と径路7とを接続する。 以上のごとく構成し、握手部の握りと戻しの運動をピストンの往復運動に変換させてポンプ装置11を連動させ、そのポンプで処理剤等8を切断等と時宜を合わせて切刃側面へ圧送することが可能となるようにした鋏を提案する。 【0025】 握手部分で行われるところの鋏としての握りと戻しの繰り返し操作、すなわち刃支点ピン5を中心点として扇状に開閉する握手部の運動を、ピストン12の往復運動に概ね100パーセント変換できる。握手の戻しの行程で処理剤等8をシリンダ13内へ引き込んで、握りの行程で処理剤等8を送り出し、一定量の処理剤等8を切刃構成部材の内部に設けた径路7を通じて切刃側面表側の液溜り9へ送る。 【0026】 ピストン12の軸中心線が、概ね刃支点ピン5を中心とする円弧上で開いたときの両方の柄の中間点における接線方向になるように付設すれば握り等の力の方向とピストンの運動方向との合致がよくなり効率的である。 粘性体等流動性の悪い処理剤の場合は大きな圧力をかけて送る必要があるが、径路7、ピストン12、シリンダ13等を金属やプラスチック等堅牢な材料で作ればそれが可能となる。 【実施例2】 【0027】 さらに、握りによって生じる各部材の相対的位置関係の変化を利用してポンプを作動させる鋏の例を説明する。 図6のように、 (イ)一方の刃(M)のシノギの部分に四本指柄支点ピン16を設ける。 (ロ)その四本指柄支点ピン16を中心として回転出来るように槓杆を取り付け、もう一方の刃(L)の柄(C)とする。 (ハ)刃(L)の頭の柄側部分にピストン12を利用したポンプ装置11を、ピストン軸が柄(C)と概ね平行となるような形状、かつピストンヘッドがほぼ刃(L)の切っ先方向に向くような形状で付設する。 (ニ)ポンプ装置11の排出口(G)と刃(L)内の径路7とを接続する。 (ホ)柄(C)の中程の作用点ピン17と刃(L)の頭の柄側部分の刃力点ピン18を両端がヒンジ構造の連結板19で連結する。 (ヘ)柄(C)端部の突起状添接板21とピストン12を両端がヒンジ構造の連結棒20で連結する。 以上のごとく構成すると、握手部の握りと戻しの動作は柄(C)端部の突起状添接板21と刃(L)の頭との間の距離を変化させる。これをピストン12の往復運動に利用してポンプ装置11を連動させることによって、そのポンプ装置で処理剤等8を切断あるいは切開等と時宜を合わせて切刃側面へ圧送することが可能となるようにした鋏を提案する。 【0028】 通常の場合剪定鋏で我々が樹木の枝や雑草等を切るのは、概ね直径で20ミリメートル以下である。鋏の柄のデザインや使う人の掌の大きさによっても違いがあるが、だいたい刃支点中心から切っ先へ20から35ミリメートル程離れた部分の小刃で切っていることが多い。そこで液溜り9を鋏の用途に合わせてその辺りに設けておく。図4のように切刃1の液溜り9部分が被切断物6の中へ貫入していくときには、左手で枝を強く押し下げて切り口を開かせるようなことをしなければ密閉の状態になり、処理剤等8がポンプの作用で内圧がかかった状態になるため切断面Pに処理剤等8が均等な圧力で押し着けられ切断面Pの組織の深部まで押し込まれることになる。 【0029】 またポンプによる処理剤等の供給、加圧と鋏としての切断の作用と切断面への押し付け擦り付け作用が一つの動作で連動しているため、其々の作用の時宜が合い塗布が安定的に確実に行われる効果もある。また、柄を閉じればポンプ装置からの供給が止まるとともに1回の握りでポンプ装置から供給される量が一定であるため塗布量の把握、管理が容易となる。 【0030】 細い枝を切断しなければならないときや、切断の状況を自分の目で視認できないような使用態様に備えて、図5の例のように切刃または受刃の表側、裏側に液溜り9の位置を指す目印10を付けておくことも提案する。 【0031】 また、高い所に登っての作業でも使えるように処理剤等8を入れた容器26を小型にして握手部に付設すると更に便利になる。 また、容器を納めておくケース27を握手部に固定するように設け、ケース27に納めた収縮性の容器26の底を容器用スプリング28等で押すことで、容器26を圧縮しながら中の処理剤等8を自然にポンプ装置11へ供給するようにすると処理剤等8がなめらかに安定的にポンプ装置11から送り出されることになる。 【0032】 ポンプ装置の前に処理剤等の供給を止めることが出来る弁やコックを設けたり、ピストンと柄の連結部等に鋏としての握り戻し動作とポンプの動作の間に動作の連結に関する接断の機構を設けておけば、作業上の必要に応じて本発明の剪定鋏で単独の剪定作業も可能となり、更に便利なものとなる。 【0033】 次に握手部の運動をピストンの往復運動へ変換する機構についてもう一つ提案をする。図7、図8に示すようにピストン12の頭部にピストン軸中心線と直角に軸を付けその軸に輪を取付けて軸頭輪22とする。さらに握手部の柄や柄に添接した板の中を刳り貫いて軸頭輪22の窓23を設ける。窓23の枠の外ガイド縁24、内ガイド縁25を規制案内レールとして軸頭輪22の移動を規制する。握ってピストン12を押すときは外ガイド縁24上を軸頭輪22が移動してピストン12を軸中心線方向に押すことを可能とする。戻すときは内ガイド縁25上を軸頭輪22が移動してピストン12を軸中心線方向に引くことが可能となる。窓23の枠の外ガイド縁24、内ガイド縁25の縦断形状を工夫すれば軸頭輪22は窓23の左端と右端間を往復しながら常にピストン12を軸中心線方向に押したり引いたりすることが出来る。これによりシリンダ13に有害な方向の力を加えず、無駄な握力を要しない効果が生じる。また、刃支点ピン5等が長年の使用で減耗等し中心が狂っても、多少の偏心等には応じてくれる。これは実施例1、実施例2及び後述の実施例3でも応用出来る。 【実施例3】 【0034】 次に、切り離される側の枝等に対して防腐剤、防乾剤等の処理剤を塗布する剪定鋏の例を説明する。 【0035】 ポンプの配置及び関連する動作作用は実施例1および実施例2と同じであるが、ポンプで圧送する処理剤等を図2のように切刃1の切刃裏側側面から出す点が異なる。切刃裏側の液溜り9から処理剤等が吐き出されるので切り取られる枝の切断面に塗布出来る。 【0036】 この場合は通常切刃1の切刃裏側面が比較的平面的形状であるため切断面と液溜りの間に隙が生じにくく、実施例1、2よりも処理剤に生じる内圧を高くすることが出来塗布が確実になる傾向がある。 【0037】 またこの鋏で一度通常のように切断してから、その後で手作業で切った枝や残す枝の切断面をこの液溜り9に擦りつければ同じ効果が期待出来る。また、液溜り9のある側の側面を箆として利用し、いろいろな切断面に処理剤等を塗り付けることが出来る。 【産業上の利用可能性】 【0038】 本発明の剪定鋏と茎葉処理型の除草剤とを組み合せれば落葉雑かん木、一部の常緑雑かん木の選択的枯殺処理に使用することができ、携帯性が良く効率的で、確実な処理に資する。 【0039】 庭、公園、街路での樹木、植物の修景作業に利用できるだけでなく、林業家のスギ、ヒノキなどの間伐にも使用できる。樹径の小さい木のときは斜め切りで切断面を大きく取る。樹径が大き過ぎる場合は廻し切りをしながら切り込むことで処理剤を樹幹の外辺部に注入させることが出来る。 【0040】 またススキ、セイタカアワダチソウなど茎が比較的太い雑草を枯らすときにも同様に使用できる。 葛は雑草のなかでは生命力が強くなかなか絶やすことが困難であるが、市販のグリホサート・アンモニウム塩41パーセントの処理剤なら1株に1から2ミリリットルほど切り口に着ければ先述の薬効で枯死させることが出来る。濃度を濃くすれば更に少ない量で済ますことも出来る。 【0041】 応用方法としては桃や梨、林檎、柿などの果樹あるいはカエデ等の庭木や街路樹において、シンクイムシ類やハマキムシ類などの害虫が樹幹や葉、果肉、新梢、樹皮下等に潜り込むのを予防するためにあるいは駆除するために、浸透移行性を持つ防虫剤、殺虫剤等を本発明の鋏で枝の切断面から浸透させる方法も提案出来る。カイガラムシ、ハモグリバエ、ケムシ、アブラムシ、コナジラミ、アザミウマ等樹皮や葉に着いたり樹幹に入り込んだ害虫の退治や予防にも有効である。 さらに葡萄やイチゴ等の無種子化、果粒肥大、熟期促進処理剤との組み合わせも提案できる。 また、切り口から雑菌が入るのを防ぐためにワックスを塗ることもできる。 【0042】 また切り離される側の枝を対象とする処理としては、接ぎ木用穂木の採取、花卉の採取等で防腐剤、防乾剤、栄養剤等との組み合わせが考えられる。切刃裏側側面は一般的に平面的であるので、接ぎ木の穂木や花卉を採取するときは切り口を荒さず殺菌剤、保湿剤を切り口に塗布することができる。 【0043】 本発明の応用は剪定鋏に限るものではない。握りと戻しを繰り返しながら切っていく一般的鋏、刈込鋏、盆栽鋏、植木鋏等の園芸鋏、肉を捌く鋏、工作用加工用の鋏等でも応用出来る。切刃側面に通じる径路を鋏構成部材の内部に設け、作用効果は先述の剪定鋏の例と同様である。また、剪定鋏においても切刃と受刃の左右の位置関係を逆にすることも提案できるものである。枯殺剤等を根元側の枝断面に圧力強く押し付けたい場合は、切刃、受刃を通常の鋏の逆の位置関係にして平面的形状をしている切刃側面裏側から根元側の切断面に吐き出すのがよい。 【図面の簡単な説明】 【0044】 【図1】切刃表側々面に液溜りを設けた剪定鋏の例。 【図2】切刃裏側々面に液溜りを設けた剪定鋏の例。 【図3】本発明の例で、切刃構成部材の断面図。 【図4】本発明の作用を表し、鋏の刃が被切断等物に切り込む際の状況を表す図で、図1における一点鎖線A−Aの断面図。 【図5】実施例1の説明図であり、切刃構成部材とそれに付設しているポンプ装置および容器等については断面図で表している。 【図6】実施例2の説明図であり、切刃構成部材とそれと一体となっているポンプ装置等については断面図で表している。 【図7】実施例1において柄とピストンの連結機構を改良した例の説明図であり、切刃構成部材とそれに付設しているポンプ装置および容器等については断面図で表している。 【図8】実施例2において柄とピストンの連結機構を改良した例の説明図であり、切刃構成部材とそれに付設しているポンプ装置等については断面図で表している。 【符号の説明】 【0045】 1 切刃 2 受刃 3 親指柄 4 四本指柄 5 刃支点ピン 6 被切断物 7 径路 8 処理剤等 9 液溜り 10 目印 11 ポンプ装置 12 ピストン 13 シリンダ 14 ボール弁 15 チューブ 16 四本指柄支点ピン 17 作用点ピン 18 刃力点ピン 19 連結板 20 連結棒 21 添接板 22 軸頭輪 23 窓 24 外ガイド縁 25 内ガイド縁 26 容器 27 ケース 28 容器用スプリング
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| 【出願人】 |
【識別番号】303048330 【氏名又は名称】西浦 志比兵衛
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| 【出願日】 |
平成17年9月22日(2005.9.22) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2006−217911(P2006−217911A) |
| 【公開日】 |
平成18年8月24日(2006.8.24) |
| 【出願番号】 |
特願2005−274935(P2005−274935) |
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