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【発明の名称】 携帯用剪定機
【発明者】 【氏名】今田 謙次郎
【住所又は居所】広島県府中市目崎町762 リョービ株式会社

【要約】 【課題】携帯用剪定機に設けられた手当て部或いはひじ受けが、この手当て部或いはひじ受けを使用しない作業時、或いは携帯用剪定機の収納時に邪魔になる点、さらに手当て部或いはひじ受けの取り扱いが不便である点を解消しようとするものである。

【解決手段】剪定機本体(1)の後部に形成された主ハンドル(2)と、前記剪定機本体(1)の前部に補助ハンドル(3)を備えた携帯用剪定機において、前記主ハンドル(2)に把持補助部材(6)、(61)を可動可能に設けると共に、該把持補助部材(6)、(61)を剪定機本体(1)の形状内に収納可能に設けたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
剪定機本体の後部に形成された主ハンドルと、前記剪定機本体の前部に補助ハンドルを備えた携帯用剪定機において、前記主ハンドルに把持補助部材を可動可能に設けると共に、該把持補助部材を剪定機本体の形状内に収納可能に設けたことを特徴とする携帯用剪定機。
【請求項2】
上記把持補助部材を、前記主ハンドルに回動可能に軸支するとともに、任意の角度に係止可能としたことを特徴とする請求項1に記載の携帯用剪定機。
【請求項3】
上記把持補助部材を、前記主ハンドルに摺動可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載の携帯用剪定機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、木の枝等を剪定するための携帯用剪定機の主ハンドルと手当て、ひじ受け等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電動機或いは原動機エンジンを備えた携帯用剪定機には、作業者がこの剪定機を保持するために剪定機本体の後部に形成された主ハンドルと、剪定機本体の前部に位置する補助ハンドルとが設けられ、更に主ハンドルの後部には、作業者の手或いはひじを支持するための手当て部或いはひじ受けが設けられている。この手当て部或いはひじ受けは、作業者の手元から離れた高所、低所にある木の枝等の剪定作業を行う場合に、手や腕の疲労を軽減することが可能である。(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)
【0003】
しかし、上記のように手当て部或いはひじ受けは、この手当て部或いはひじ受けを使用する剪定作業を行う場合には有効であるが、作業者に近い場所にある木の枝等の剪定作業では、両手を使い主ハンドルと補助ハンドルを握り作業するため、手当て部或いはひじ受けを使用する必要がなく反対に作業の邪魔になるという欠点があった。
【0004】
また、上記手当て部或いはひじ受けを設けた携帯用剪定機を収納庫或いは収納箱に収納する場合、より大きな収納スペースが必要となるため収納箱、収納庫をより大きくしなければならないなどの問題があった。
【0005】
この改善策として、上記手当て部或いはひじ受けを着脱式或いは折りたたみ式にする方法があるが、着脱式においては、取り外し、取り付けが面倒で手間であるばかりでなく、取り外した部品が紛失しないよう管理しなければならず、取り扱いに不便である。また折りたたみ式においては、折りたためば短くなるものの主ハンドルより後方に突出部分が残り、やはり作業或いは収納時の邪魔になる。
【0006】
【特許文献1】特開2003−180163号公報
【特許文献2】実開昭53−133292号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は、携帯用剪定機に設けられた手当て部或いはひじ受けが、この手当て部或いはひじ受けを使用しない作業時、或いは携帯用剪定機の収納時に邪魔になる点、さらに手当て部或いはひじ受けの取り扱いが不便である点を解消しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1にかかる発明は、剪定機本体(1)の後部に形成された主ハンドル(2)と、前記剪定機本体(1)の前部に補助ハンドル(3)を備えた携帯用剪定機において、前記主ハンドル(2)に把持補助部材(6)、(61)を可動可能に設けると共に、該把持補助部材(6)、(61)を剪定機本体(1)の形状内に収納可能設けたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2にかかる発明は、上記把持補助部材(6)を、前記主ハンドル(2)に回動可能に軸支するとともに、任意の角度に係止可能としたことを特徴とする請求項1に記載の携帯用剪定機である。
【0010】
また、請求項3にかかる発明は、上記把持補助部材(61)を、前記主ハンドル(2)に摺動可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載の携帯用剪定機である。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る本発明によれば、剪定機本体(1)の後部に形成された主ハンドル(2)と、前記剪定機本体(1)の前部に補助ハンドル(3)を備えた携帯用剪定機において、前記主ハンドル(2)に把持補助部材(6)、(61)を可動可能に設けると共に、該把持補助部材(6)、(61)を剪定機本体(1)の形状内に収納可能に設けたので、手当て部或いはひじ受けを使用しない作業時に作業の邪魔になることがなく、また収納時により大きな収納スペースを必要としなくなり、取り扱いが便利になる。
【0012】
請求項2に係る本発明によれば、把持補助部材(6)を、前記主ハンドル(2)に回動可能に軸支するとともに、任意の角度に係止可能としたので、把持補助部材(6)を作業者の手或いは腕のサイズに合った位置(角度)に位置決めできるので、使い勝手が良くなる。
【0013】
請求項3に係る本発明によれば、把持補助部材(61)を、前記主ハンドル(2)に摺動可能に設けたので、作業者の手或いは腕のサイズに合った位置に位置決めできるとともに、把持補助部材(61)が単一平面上を可動するため操作する手の動きが小さくて済み、より使い勝手がよくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0015】
図1乃至図4は、本発明による携帯用剪定機の一つであるヘッジトリマの第1の実施例を示す図である。
【0016】
図1、図2に示すように、本発明による携帯用剪定機の一つであるヘッジトリマは、図示を省略している電動機を内部に収納するヘッジトリマ本体1、前記電動機を駆動源として作動する剪定部5、ヘッジトリマ本体1と剪定部5との間にあって剪定された枝葉が作業者に向けて飛散するのを防ぐための保護カバー4、ヘッジトリマ本体1の後部に形成されヘッジトリマを保持するために作業者の一方の手で把持される主ハンドル2、及びヘッジトリマ本体1の前部にあってヘッジトリマの保持を補助するために他方の手で把持される補助ハンドル3を備えている。
【0017】
図1に示すように、上記主ハンドル2の後部にひじ受け6を設けている。このひじ受け6は、正面視において単一の棒状に形成されその後端を支軸7により主ハンドル2に軸支されている。その先端部は、ヘッジトリマ本体1の下部でもある主ハンドル2の下部に形成した凹部2aに収納されている。そして、この図1に示すように本実施例のひじ受け6は、収納時の正面視にて主ハンドル2の形状内に重なるように配置され、更に、主ハンドル2の後端(図1中、左端)より突出することのないよう設けられている。
【0018】
また、上記ひじ受け6は、図2に示すように、収納時の平面視において略C字を反転させた形状をなし、その幅(図2中、上下方向の寸法)は、補助ハンドル3の幅より小さく形成されている。図2中2点鎖線で示したひじ受け6は、このひじ受け6の使用状態を示している。
【0019】
次に、ひじ受け6の軸支構造を図1乃至図4をもとに説明する。まず図3に示すように、略C字を反転させた形状のひじ受け6の両端部6a、6bの外側には円形の凹部6c、6dを形成し、一方の端部6aの内側には断面円形の突部6e、他方の端部6bの内側には断面円形の突部6fを形成している。また、上記一方の端部6aには、円形の孔6jが貫通し、他方の端部6bには図中上下に孔6iが貫通している。この孔6iの内周には、その軸心に沿って、図4に示し後述するV字溝2dと同寸法のV字溝6hを等間隔に刻設している。そして一方の端部6aに形成した凹部6d、突部6e、孔6jの軸心と他方の端部6bに形成した凹部6c、突部6f、孔6iの軸心は同一軸心上にある。
【0020】
次に、図3、図4に示すように、上記主ハンドル2の後部には、この主ハンドル2を図3中上下に貫通し、その軸心に沿ったV字溝2dを内周に等間隔に刻設した孔2cを形成している。さらに、この孔2cの図3中上下両端には、上記ひじ受け6の端部6a、6bの内側に向けて突出した突部6e、6fが隙間をもって係合する凹部2a、2bを形成している。
【0021】
そして、上記ひじ受け6の端部6a、6bに形成した孔6j、6iと主ハンドル2に形成されV字溝2dを内周に刻設した孔2cとに、支軸7が軸方向に摺動可能に係合している。この支軸7の軸部7aの略中間部分の外周には、上記主ハンドル2の孔2cの内周に刻設したV字溝2dとひじ受け6の孔6iに刻設したV字溝6hとに、その軸方向(図3中、上下方向)で摺動可能に係合する逆V字条7cを等間隔に形成している。この逆V字条7cから図3中上側は断面円形の軸で、ひじ受け6の端部6aに形成した孔6jに摺動可能に係合している。そして、逆V字条7cから図3中下側はひじ受け6に形成した孔6iの径より細い断面円形の軸である。さらに、支軸7の図3中下端には、作業者が手の指で押し付け可能な大きさの円形の操作部7bを形成するとともに、他端には軸心上にネジ穴7dを形成している。このネジ穴7dには、支軸7がひじ当て6の端部6a,6bから抜け落ちないようにひじ当て6の端部6aに形成した孔6jの径より大きな寸法の頭部を備えた取付ネジ9が締め付けられている。
【0022】
一方、上記支軸7の操作部7bとひじ受け6の端部6bに形成した凹部6cとの間には、圧縮コイルバネ8を設けている。この圧縮コイルバネ8は支軸7の軸部7aに挿入され、支軸7が作業者の手の指で押し付けられていない図3の実線で示す状態において既に所定量圧縮されている。
【0023】
さらに、上記支軸7の軸部7aに形成した逆V字条7cは、支軸7が作業者の手の指で押し付けられていない図3の実線で示す状態においては、上記主ハンドル2の孔2cの内周に刻設したV字溝2dとひじ受け6の孔6iに刻設したV字溝6hとの両方に係合する。一方、支軸7が作業者の手の指で押し付けられた図3の2点鎖線で示す状態での逆V字条7cは、ひじ受け6の孔6iの内周に刻設したV字溝6hとの係合が解かれ、主ハンドル2の孔2cに刻設したV字溝2dとの係合のみとなる。このように、支軸7とひじ受け6とは、支軸7の逆V字条7cから図3中下側の断面円形の軸とひじ受け6の孔6iの係合と、支軸7の逆V字条7cから上側の断面円形の軸とひじ受け6の孔6jの係合となり、ひじ受け6は支軸7を中心に回転可能となる。
【0024】
次に、上記ひじ受け6の操作方法について図1乃至図3をもとに説明する。まず、実線で示すひじ受け6の収納状態から、支軸7の操作部7bを圧縮コイルバネ8のバネ力に抗して押し付け、図3中2点鎖線で示す上方に移動させ、ひじ受け6の孔6iに刻設したV字溝6hと支軸7の逆V字条7cとの係合を解く。この係合の解除により、支軸7を軸としてひじ受け6の回転が可能となる。そして、ひじ受け6を作業者の使い勝手の良い位置に回転させる。所定の位置に回転(本実施例では約180度の回転)を終えると支軸7の操作部7bの押し付けを解く。操作部7bの押し付けが解かれると支軸7は圧縮コイルバネ8の復元力により、図3中下方に移動すると同時に、ひじ受け6の孔6iに刻設したV字溝6hと支軸7の逆V字条7cとが再度係合する。そして、ひじ受け6は図中2点鎖線で示す使用状態に係止されることとなる。逆に、ひじ受け6の収納は、支軸7の操作部7bを圧縮コイルバネ8のバネ力に抗して押し付け、図3中2点鎖線で示す上方に移動させた後、ひじ受け6を主ハンドル2の形状内に重なる位置まで回転させると収納完了となる。
【0025】
なお、上記実施例では、全く任意な位置にひじ受けを係止可能として説明したが、図6に示すように、ひじ受け6の端部6aの内側に向けて突出した突部6eの外周に突起6kを形成するとともに、前記突部6eが係合する主ハンドル2に形成した凹部20bにひじ受け6が所定の角度まで回転すると当接する回転規制壁20eを形成し、一定の範囲のみで回転可能としても良い。
【0026】
本実施例では、上記のようにひじ受け6をヘッジトリマ本体1の形状内に収納できるようにしたので、ひじ受け6を使用しない剪定作業時には、ひじ受け6が作業の邪魔になることがなく、また、使用状態へのセッティングが簡単にでき取り扱いが容易となる。さらに、作業が終わり剪定機を収納庫や収納箱に収める時には、収納スペースが小さくてすみ、保管が容易となる。
【0027】
次に、図5に示す第2の実施例では、主ハンドル2の両側面の下部に長溝20を形成するとともに、ひじ受け61には、前記長溝20の幅よりほんの少し薄い厚さの断面略長方形のスライド突起61aを形成している。また、ひじ受け61の長さ(図5中、左右方向の寸法)は、実線で示す収納状態において主ハンドル2の後端より突出することのない寸法に形成している。そして、ひじ受け61に形成したスライド突起61aを主ハンドル2の長溝20に係合させ、この長溝20に沿って摺動可能としている。
【0028】
これにより、ひじ受け61は、そのスライド突起61aが長溝20内を摺動移動できる範囲において、主ハンドル2より後方に突出することが可能であり、また、ひじ受け61を使用しない剪定作業時、或いは剪定機を収納する時には、剪定機本体の形状内に収納できるのである。
【0029】
なお、本実施例では、ひじ受けについて説明したが、ひじ受けに変えて手当て、腕受けにも利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1の実施例の正面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の平面図である。
【図3】図1中、A−A断面拡大図である。
【図4】図3中、主ハンドルのB矢視図である。
【図5】本発明の第2の実施例の正面図である。
【図6】主ハンドルに対する補助ハンドルの他の位置決め構造を示す図である。
【符号の説明】
【0031】
1 ヘッジトリマ本体
2 主ハンドル
3 補助ハンドル
6,61 ひじ受け
7 支軸
【出願人】 【識別番号】000006943
【氏名又は名称】リョービ株式会社
【住所又は居所】広島県府中市目崎町762番地
【出願日】 平成17年1月17日(2005.1.17)
【代理人】
【公開番号】 特開2006−191888(P2006−191888A)
【公開日】 平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願番号】 特願2005−8586(P2005−8586)