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【発明の名称】 遮熱性および光透過性を有するネット状資材
【発明者】 【氏名】鈴木 得仁

【氏名】伊藤 富士夫

【要約】 【課題】光を透過しながらも遮熱性に優れたネット状資材を提供する。

【解決手段】ネット状資材2は、2枚の一軸延伸割繊維フィルム21を、その延伸方向が互いに直交するように積層して構成される。一軸延伸割繊維フィルム21のベースとなる樹脂には、平均粒径が0.8μm以上、かつ0.4μm以上の粒子の割合が90%以上の粒子が、樹脂の100質量部あたり0.5〜3質量部の範囲で添加されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂をベースとして作られたネット状資材であって、
前記樹脂には、平均粒径が0.8μm以上、かつ0.4μm以上の粒子の割合が90%以上の粒子が、前記樹脂の100質量部あたり0.5〜3質量部の範囲で添加されているネット状資材。
【請求項2】
前記粒子を含有した樹脂から作られ一方向に延伸された複数のネット状フィルムを、延伸方向が互いに直交するように積層してなる、請求項1に記載のネット状資材。
【請求項3】
前記粒子を含有した樹脂から作られ一方向に延伸された複数のテープまたは複数のヤーンを、延伸方向が互いに直交するように組み合わせてなる、請求項1に記載のネット状資材。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、遮熱性および光透過性を有するネット状資材に関する。
【背景技術】
【0002】
農作物の育成には、光、温度、水分、通気などの環境が大きく影響することは知られている。これまでに、光や熱の透過性を抑制したいわゆる遮光遮熱資材が開発されてきており、農作物の育成に大きく貢献している。
【0003】
例えば、特許文献1には、ポリエステルフィルムからなる基材にアルミニウムを蒸着した透光遮熱シートが開示されている。また、特許文献2には、ヒドロキシ基を有する熱可塑性合成樹脂からなるスプリット繊維ウェッブを経緯交叉するように積層、接着して得た不織布の表面に、アルミニウム層又は黒雲母層、及び二酸化チタン層を順次設けてなる遮熱用被覆材が開示されている。これら各層は、不織布を、アルミニウム粉末又は黒雲母粉末配合親水性合成樹脂液に浸漬し、加熱乾燥し、次いで二酸化チタン粉末配合親水性合成樹脂液に浸漬、加熱乾燥することにより形成される。特許文献3には、雲母の表面に二酸化チタンを薄膜状にコーティングした虹彩色パール顔料を含有する遮熱領域を、全面または部分的に有するプラスチックシートからなる遮熱シートが開示されている。特許文献4には、不織布の少なくとも片面に、屈折率の高い白色顔料を分散した合成樹脂バインダーをコーティングした遮光資材が開示されている。
【特許文献1】特開平11−333978号公報
【特許文献2】特許第2619313号明細書
【特許文献3】特許第3268738号明細書
【特許文献4】特許第3069776号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、アルミニウムを蒸着したものや、アルミニウム粉末、黒雲母粉末を用いたものは、遮光することによって遮熱するものであるので、光を必要とする用途には適さない。一方、二酸化チタン粉末を用いたものや顔料を用いたものは、上記のものと比較して光の透過性は高いが、満足な遮熱効果が得られ難い。十分な遮熱効果を得るためには、二酸化チタン粉末や顔料の添加量を多くすればよいが、これらの添加量を多くすると、光の透過性が低下してしまう。特に、顔料をコーティングした場合は、顔料が剥がれ易いという問題も生じる。
【0005】
特に、農作物の育成用のハウスに利用する場合、育成中の農作物に遮熱が必要な時期であっても光は必要であり、また、ハウスの中が暗くなるとハウス内での作業がしずらくなる。したがって、遮熱性を有しながらも光(可視光)の透過性は必要である。
【0006】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、光を透過しながらも遮熱性に優れたネット状資材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、光があたった粒子は、その粒径の2倍の波長の光を最も効率よく反射すること、および光の放射による温度上昇には可視光ではなく赤外線が大きく影響していることに着目し、粒子の平均粒径と粒径分布を変数として検討を重ねてきた。その結果、資材のベースとなる樹脂に添加する粒子の粒径、粒径分布、および添加量を適切な範囲に設定することで、光を透過しながらも優れた遮熱効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明のネット状資材は、樹脂をベースとして作られたネット状資材であって、前記樹脂には、平均粒径が0.8μm以上、かつ0.4μm以上の粒子の割合が90%以上の粒子が、前記樹脂の100質量部あたり0.5〜3質量部の範囲で添加されている。
【0009】
上記のように樹脂中に粒子を添加することで、入射する光の中でも、可視光の透過性は低下させず、特に赤外線のみを効果的に遮断する。
【0010】
本発明のネット状資材の形態は特に限定されない。例えば、上記粒子を含有した樹脂から作られ一方向に延伸された複数のネット状フィルムを、延伸方向が互いに直交するように積層したものや、上記粒子を含有した樹脂から作られ一方向に延伸された複数のテープまたは複数のヤーンを、延伸方向が互いに直交するように組み合わせたものとすることができる。また、添加する粒子の材質も特に限定されない。
【発明の効果】
【0011】
本発明のネット状資材によれば、可視光の透過性を抑制することなく赤外線を効果的に反射し、結果的に、光透過性および遮熱性に優れたネット状資材とすることができる。このようなネット状資材は、特に、作物の育成段階において光を作物に与えながら遮熱を必要とする農業用途に好ましく用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態によるネット状資材の平面図であり、図2は、図1に示すネット状資材を構成する一軸延伸割繊維フィルムの部分斜視図およびその拡大図である。
【0013】
図1に示すように、本実施形態のネット状資材2は、2枚の一軸延伸割繊維フィルム21を、その延伸方向を互いに直交させて積層したものである。一軸延伸割繊維フィルム21は、一方向に延伸され、しかもネット状の構造を有しているので、少ない量の材料で延伸方向に高い引張強度を有する。したがって、2枚の一軸延伸割繊維フィルム21をその延伸方向を直交させて積層することで、ネット状資材2は、その互いに直交する方向(例えば縦方向と横方向)の強度バランスに優れている。
【0014】
一軸延伸割繊維フィルム21は、粒子を添加した樹脂から作られる。添加される粒子は、平均粒径が0.8μm以上、好ましくは0.9μm以上であり、かつ、粒径が0.4μm以上の粒子の割合が90%以上である。
【0015】
光が粒子に照射されると、照射された光のうち、粒子の粒径に応じて特定の波長の光が反射・散乱する。最も反射・散乱されやすいのは、粒子の粒径の2倍の波長の光である。赤外線の波長は0.8μm以上であるので、粒径が0.4μm以上の粒子の割合を多くしてネット状資材2に粒子を添加することにより、ネット状資材2は、入射した光のうち特に赤外線を効果的に反射・散乱させることができる。
【0016】
ネット状資材2のベースとなる樹脂に対する粒子の添加量は、樹脂100質量部当たり0.5〜3質量部、好ましくは0.7〜3質量部である。粒子の添加量が0.5質量部未満であると、光透過性は向上するが、十分な遮熱性が得られ難くなる。一方、粒子の添加量が3質量部を超えると、遮熱性は向上するが、光透過性が悪くなる。
【0017】
以上のように粒子を添加した樹脂を用いることで、可視光の透過性を抑制することなく赤外線を効果的に反射し、結果的に、光透過性および遮熱性に優れたネット状資材2とすることができる。添加する粒子の材質は問わない。もちろん、ネット状であるので、通気性にも優れている。
【0018】
従来の遮熱資材は、光を遮って遮熱するものであった。これに対して本発明によるネット状資材2は、光を透過しながら遮熱するという、今までにない機能を持つものである。このようなネット状資材2は、特に農業用途に好ましく用いることができる。ネット状資材2を農業用途に用いた場合、作物の育成段階で、遮熱が必要な時期に使用することで、必要な光を作物に与えながら遮熱ができるので、効率よく作物を育成できるようになる。また、高原野菜は高温に弱い作物であるがゆえに、標高が高い地域で栽培がなされてきた。そこで、ネット状資材2を用いることで、より低地での栽培が可能となる。また、ハウスの周りにこのネット状資材2を被せたとしても、光透過率が高いのでハウスの中が暗くならず、作業の妨げになることはない。
【0019】
次に、一軸延伸割繊維フィルム21について説明する。
【0020】
一軸延伸割繊維フィルム21は、図2(b)に示すように、第1の熱可塑性樹脂からなる層21aの両面に、第1の熱可塑性樹脂よりも低い融点を有する第2の熱可塑性樹脂からなる層21bを積層した層構成を有し、図2(a)に示すように、互いに平行に延びた複数の幹繊維23と、幹繊維23に対して交差して延び、隣接する幹繊維23同士を繋ぐ枝繊維24とで構成される。各層21a、21bの少なくとも一方には前述したように粒子が含有されている。枝繊維24は幹繊維23と比べて細く、一軸延伸割繊維フィルム21の機械的強度は、主として幹繊維23によって与えられる。
【0021】
第2の熱可塑性樹脂からなる層21bの厚みは、一軸延伸割繊維フィルム21全体の厚みの50%以下、望ましくは40%以下である。一軸延伸割繊維フィルム21の熱圧着時の接着強度等の諸物性を満足させるためには、第2の熱可塑性樹脂からなる層21bの厚みは5μm以上であればよいが、好ましくは10〜100μmの範囲から選択される。
【0022】
一軸延伸割繊維フィルム21の製造方法としては、例えば、以下に示すような方法が挙げられる。
【0023】
まず、多層インフレーション法あるいは多層Tダイ法などの押出成形により、第1の熱可塑性樹脂からなる層21aの両面に第2の熱可塑性樹脂からなる層21bが積層された3層構造の原反フィルムを製造する。次いで、この原反フィルムを縦方向(図3に示すL方向)に延伸し、図3に示すように、原反フィルム20に、縦方向に千鳥掛けに、スプリッターを用いて割繊(スプリット処理)するか、または熱刃によりスリット処理を施して多数の平行なスリット20aを形成する。そして、スリット20aを形成した原反フィルム20を、スリット20aの方向と直交する方向に拡幅する。これにより、図2(a)に示すような、幹繊維23がほぼ縦方向に配列された一軸延伸割繊維フィルム21が得られる。
【0024】
延伸倍率(配向倍率)は、1.1〜15倍が好ましく、より好ましくは3〜10倍である。延伸倍率が1.1倍未満では、機械的強度が十分でなくなるおそれがある。一方、延伸倍率が15倍を超えると、通常の方法で延伸することが難しく、高価な装置を必要とするなどの問題が生じる。延伸は、多段で行うことが延伸むらを防止するために好ましい。
【0025】
以上のようにして作製された一軸延伸割繊維フィルム21を、幹繊維23が互いに直交するように2枚重ね合せ、これを加熱して融着することにより、図1に示したようなネット状資材2が得られる。熱融着に際しては、重ね合わせた2枚の一軸延伸割繊維フィルム21を、対向配置された一対の加熱シリンダ間に供給し、幅方向の収縮が生じないように固定しながら、しかも第1の熱可塑性樹脂からなる層21aの延伸効果が失われないように、第1の熱可塑性樹脂の融点以下で、かつ第2の熱可塑性樹脂の融点以上の温度で熱融着を行う。
【0026】
幹繊維23を直交させるためには、2枚の一軸延伸割繊維フィルム21のうち一方は、そのまま供給することができるが、もう一方は、それと直角な方向から、製造すべきネット状資材2の幅と同じ長さに切断してタイル状として間欠的に供給する必要がある。そのため、図1に示したネット状資材2では、一定の間隔ごとに、タイル状とした一軸割繊維フィルム21の継目が存在することになる。
【0027】
以上、ネット状資材2に好適に用いられる素材として一軸延伸割繊維フィルム21を例に挙げて説明したが、一軸延伸割繊維フィルム21に類似した構造のフィルムとして一軸延伸スリットフィルムがあり、この一軸延伸スリットフィルムも本発明に好ましく用いることができる。以下に、一軸延伸スリットフィルムについて説明する。
【0028】
図4(a)には、本発明に好ましく用いられる一軸延伸スリットフィルム25が示される。一軸延伸スリットフィルム25は、図2(a)に示した一軸延伸割繊維フィルム21を製造するのに用いたのと同じ構造の原反フィルムから作ることができる。すなわち、一軸延伸スリットフィルム25は、図4(b)に示すように、第1の熱可塑性樹脂からなる層25aと、その両面に積層された、第1の熱可塑性樹脂よりも低い融点を有する第2の熱可塑性樹脂からなる層25bとで構成される。そして、原反フィルムを、横方向(図4(a)に示す矢印T方向)に千鳥掛けに割繊またはスリット処理し、これを横方向に延伸し、スリットを縦方向に目開きさせる。これによって、一軸延伸スリットフィルム25が得られる。前述したのと同様、継目が存在することにはなるが、図4(a)に示した一軸延伸スリットフィルム25を、その延伸方向が直交するように積層して、縦方向および横方向の強度バランスに優れたネット状資材を得ることができる。
【0029】
ネット状資材に継目が存在することが好ましくない場合は、図2(a)に示す一軸延伸割繊維フィルム21と、図4(a)に示す一軸延伸スリットフィルム25とを、互いの縦方向を一致させて積層する。これにより、一軸延伸割繊維フィルム21と一軸延伸スリットフィルム25とをそのまま連続的に供給して両者を熱融着し、継目のないネット状資材とすることができる。
【0030】
一軸延伸割繊維フィルム21と一軸延伸スリットフィルム25とを積層したネット状資材とする場合、一軸延伸割繊維フィルム21および一軸延伸スリットフィルム25を予め作製しておき、これらをロール状に巻いた状態から繰り出しながら積層することもできるが、一軸延伸割繊維フィルム21および一軸延伸スリットフィルム25の一方のみを予め作製しておき、これを他方の製造ライン上に供給して両者を積層することもできる。後者の方法によれば、ネット状資材の製造工程を簡略化することができ、ネット状資材をより低コストで提供することができる。
【0031】
また、上述した例では、縦方向および横方向に高い機械的強度を持たせるために2枚のフィルムを積層した例を示したが、一軸延伸割繊維フィルム21および一軸延伸スリットフィルム25は、それ自身がネット状の構造を有しているので、一方向のみに高い機械的強度を有していれば十分な用途においては、1枚の一軸延伸割繊維フィルム21または一軸延伸スリットフィルム25のみでネット状資材とすることもできる。さらには、必要に応じて3枚以上積層することもできる。
【0032】
また、上述した例では、フィルム自身がネット状の構造を有していたが、熱可塑性樹脂からなる一軸延伸テープを組み合わせてネット状としたり、熱可塑性樹脂から紡糸した延伸ヤーンを組み合わせてネット状としたりすることもできる。その一例として、図5および図6は、一軸延伸多層テープ28を用いたネット状資材27、29を示す。これらネット状資材27,29は、いずれも図2(a)に示した一軸延伸割繊維フィルム21を製造するのに用いたのと同様の原反フィルムを1.1〜15倍、好ましくは3〜10倍に延伸した後、延伸方向に沿って2〜7mmの幅で裁断した一軸延伸多層テープからなる。原反フィルムの裁断は延伸前であってもよい。図5に示すネット状資材27は、複数の一軸延伸多層テープ28を一定の間隔をあけて平行に並べ、それを一軸延伸多層テープ28の長手方向が直交するように2層に積層したものである。図6に示すネット状資材29は、この一軸延伸多層テープ28を縦横に織成したものである。
【0033】
以上、本発明について好ましい実施形態を例に挙げて説明したが、本発明のネット状資材は、ベースとなる樹脂に上述した所定の粒径の微粒子を所定の割合で含有し、ネット状に作られたものであれば、その構造や網目の形状は任意である。また、ベースとなる樹脂についても特に限定されるものではない。本発明のネット状資材のベースとなる樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂などを、単独で、または2種以上を混合したものが挙げられる。さらに、ネット状資材の性能を損なわない範囲で、上述した微粒子の他に、酸化防止剤、耐候剤、滑剤、ブロッキング防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤などの添加剤を必要に応じて添加してもよい。
【0034】
本発明のネット状資材は、農業用途の他に、例えば、果物や野菜等の包装資材、自動車用の遮熱資材、テントやシートなどの屋外用資材など、様々な用途に使用することができる。
【実施例】
【0035】
次に、本発明の具体的な実施例について、比較例とともに説明する。
【0036】
まず、ベースとなる樹脂に添加する粒子として、酸化チタンを用いた。酸化チタンの平均粒径、および粒径0.4μm以上の粒子の割合を、表1に示すように調製し、粒子A−1、粒子A−2、比較粒子1〜4とした。
【0037】
【表1】


【0038】
ベースとなる樹脂としてポリエチレンを用い、このポリエチレンに上記の粒子を所定の添加量(ベースとなる樹脂に対する質量%で表す)だけ添加してネット状資材を作製し、実施例1〜4、比較例1〜8とした。ネット状資材の形態は、図1に示したのと同様の、一軸延伸滑繊維フィルム21を2層に経緯積層したものとし、具体的な仕様は、新日石プラスト(株)製の割繊維不織布である日石ワリフ(登録商標)のグレードEX24に準じた。
【0039】
上記の実施例1〜4および比較例1〜8について、それぞれ遮熱性および光透過性を評価した。遮熱性および光透過性の評価は、以下のようにして行った。
【0040】
〈遮熱性〉
実施例1〜4および比較例1〜8により得られたネット状資材を用いて、屋外に半径約40cmの半円筒状トンネルを設営し、梅雨が明けた夏最盛期(関東でいえば7月下旬から8月末ごろ)の晴天の日中に、トンネル外の地表面温度とトンネル内の地表面温度を測定し、両者の温度差で表した。ネット状資材を用いてトンネルを設営した場合はトンネル内のほうが温度が低くなり、トンネル外との温度差が大きいほど遮熱性が優れているといえる。
【0041】
〈光透過性〉
HOYA−SCHOTT(株)製の照明装置COLD LIGHT SOURCE HL150(品番)を用いて、照明の光源と照度計との間にネット状資材を挿入した場合としない場合の照度をそれぞれ測定し、挿入しない場合の照度に対する、挿入した場合の照度の比を光透過性として表した。この比が高ければ高いほど、すなわちネット状資材の有無での照度差が少ないほど、光透過性が優れているといえる。照明装置の光源としては、照度が2000Lxの白色ハロゲンランプを用いた。
【0042】
実施例1〜4および比較例1〜8についての、添加粒子の種類、添加量、および評価結果を表2に示す。
【0043】
【表2】


【0044】
表2に示す結果から、実施例1〜4はいずれも遮熱性が5℃以上、かつ光透過性が75%以上であり、遮熱性および光透過性の双方とも優れている。
【0045】
一方、比較例1は、添加粒子としては実施例1〜3と同じものを用いているが、その添加量が少なすぎるため、遮熱性が劣っている。比較例2は、比較例1とは逆に添加量が多すぎるため、光透過性が劣っている。比較例3〜5は、添加粒子の粒径が小さすぎ、かつ粒径が0.4μm以上の粒子の割合も少なすぎるため、添加量を変化させても遮熱性および光透過性の少なくとも一方が劣る結果となった。比較例6は、比較例5と比べて添加粒子の粒径が大きく、かつ0.4μm以上の粒子の割合が多いものの、遮熱性および光透過性はまだ不十分である。比較例7は、添加粒子の粒径が小さすぎ、遮熱性が劣っている。比較例8は、粒径が0.4μm以上の粒子の割合が少なすぎ、光透過性が劣っている。さらに、添加量が1.2質量%の場合で比較すると、比較例5〜8は、実施例2,4と比較して、遮熱性および光透過性の双方とも劣っている。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施形態によるネット状資材の平面図である。
【図2】図1に示すネット状資材に用いられる一軸延伸割繊維フィルムの部分斜視図およびその拡大図である。
【図3】図2に示す一軸延伸割繊維フィルムを製造するのに用いられる原反フィルムの、スリットを入れた状態での部分斜視図である。
【図4】本発明に適用可能な一軸延伸スリットフィルムの部分斜視図である。
【図5】本発明のネット状資材の他の形態の平面図である。
【図6】本発明のネット状資材のさらに他の形態の斜視図である。
【符号の説明】
【0047】
2,27,29 ネット状資材
21 一軸延伸割繊維フィルム
25 一軸延伸スリットフィルム
28 一軸延伸多層テープ
【出願人】 【識別番号】504249824
【氏名又は名称】新日石プラスト株式会社
【出願日】 平成17年1月7日(2005.1.7)
【代理人】 【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫

【識別番号】100106138
【弁理士】
【氏名又は名称】石橋 政幸

【識別番号】100120628
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 慎一

【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭

【公開番号】 特開2006−187256(P2006−187256A)
【公開日】 平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願番号】 特願2005−2551(P2005−2551)