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【発明の名称】 網地
【発明者】 【氏名】廣橋 敏章
【住所又は居所】奈良縣北葛城郡広陵町弁才天278 日本ワイドクロス株式会社内

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
たて糸とよこ糸により形成される網地であって、
上記たて糸及び/又はよこ糸とは外観を異にする線状体を、当該網地の幅方向における適宜位置にたて糸と並べて織り込むとともに、
上記線状体の長さ方向における定間隔位置に、横方向に突出する突出部を形成した
網地。
【請求項2】
前記線状体を、幅方向に間隔をあけて複数本織り込んだ
請求項1に記載の網地。
【請求項3】
前記突出部を、10cmおきに形成した
請求項1又は2に記載の網地。


【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、たとえば農業や園芸、土木建築、防風などに幅広く利用される網地に関する。
【背景技術】
【0002】
網地の販売形態としては大きく2つある。ひとつは、所定大(所定長さ)に予め切断したものを売る方法で、他の1つは、ロール状に巻かれている原反から顧客が必要とする長さだけ切り取って売る、いわゆる切り売りである。
【0003】
後者の場合には、必要な長さを測って切断しなければならないが、物差しや巻尺を当てて長さを測るのは、物差しなどを当てる動作と網地を引き出す動作を同時に行わなければならず、面倒であって、手間がかかる。
【0004】
そのうえ、測った位置がずれないように、正確に記憶し、あるいは手で押えるなどしながら、幅方向に真っ直ぐに切らなければならない。真っ直ぐに切断しなければ、次回販売分の形状、大きさに狂いが生じるからである。
【0005】
しかし、正確な位置に切り込むことと、真っ直ぐに切ることは、非常に難しい。
このような問題点を解決するため、下記特許文献1のような技術を提案した。
【0006】
これは、網地の長さ方向に所定の間隔で網地の網目よりも粗となる長さ識別部を形成したものである。
【0007】
この網地によれば、長さ識別部の数を数えるだけで長さが分かり、切断も真っ直ぐに行える効果がある。
【0008】
しかし、長さ識別部は、幅方向に延びるので、網地が長さ方向に分断されたように見え、外観に影響が出る。
【0009】
長さ識別部があっても外観上影響のないものもあれば、長さ識別部の存在で外観を損なってしまうような種類の網地もある。
【0010】
【特許文献1】実用新案登録第2565245号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、この発明は、網地の外観に大きな影響を与えずに長さ識別が可能であるような網地の提供を主たる課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
そのための手段は、たて糸とよこ糸により形成される網地であって、上記たて糸及び/又はよこ糸とは外観を異にする線状体を、当該網地の幅方向における適宜位置にたて糸と並べて織り込むとともに、上記線状体の長さ方向における定間隔位置に、横方向に突出する突出部を形成した網地であることを特徴とする。
【0013】
上記線状体は、その色、太さ又は糸の種類のうち、いずれか少なくとも一種をたて糸及び/又はよこ糸とは異にするものであるとよい。
【0014】
上記突出部の形成は、たて糸と一緒に織り込む線状体の一部を、上記所定間隔位置において変位させて、換言すれば飛ばして、形成すればよい。
【0015】
すなわち、たて糸に並べて織り込んだ線状体には、その長さ方向の所定間隔位置に、横方向に突出する突出部を形成しているので、網地の切断に際しては、突出部の間隔を考慮して突出部の数を数え、その所望の長さ位置で切断すればよい。
【0016】
突出部が長さを示しているので、手で押えたりして切断位置を改めて明示する必要がなく、切断作業は容易である。真っ直ぐに切ることも簡単に行える。
【0017】
好ましくは、上記線状体を、幅方向に間隔をあけて複数本織り込むとよい。幅方向に複数個並んだ線状体の突出部を目印にして切り進むことで、真っ直ぐに切断することが容易になる。
【0018】
また、上記突出部は、10cmもしくは1mおきなど、適宜間隔おきに形成するとよい。特に、10cmおきに形成すると、網地を目視したときに視野に必ず5、6個の突出部が入るので、網地組織によっては良好な意匠感を得られる。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、この発明によれば、たて糸と並べて線状体を織り込み、この線状体に、横方向に突出する突出部を形成しているので、従来の特許文献1のように幅方向全体に目合いの異なる長さ識別部を設けた場合に比して、線状体を目立たなくすることができる。つまり、線状体は、織物において糸が直線的に見えるたて糸と並んでいるので、視覚的に薄れて見える。一方で、突出部は、よこ糸に沿って延びるので、この部分は、線状体と、たて糸及びよこ糸の外観上の相違程度にもよるが、線状体におけるたて糸と平行な部分に比較して目立つ。
【0020】
このため、外観を損なうことなく、長さを識別する目印が得られ、切り売りに要する作業を簡単にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
この発明を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
図1は、ロール状に巻かれた網地11原反の斜視図であり、この図に示すように、網地11は、所定幅で長尺帯状である。たて糸12とよこ糸13でシート状に織成されており、そのたて糸12に沿って複数本の線状体14が織り込まれている。
【0022】
そして、線状体14には、その長さ方向における所定間隔おきに、横方向に突出する突出部15を形成している。
【0023】
図2が網地11の幅方向中間の突出部15を示す拡大平面図であり、この図に示すように、モノフィラメントからなるたて糸12及びよこ糸13で構成される織物組織内に、テープヤーンからなる上記線状体14が織り込まれている。線状体14はたて糸12と平行に延び、突出部15形成位置において、左右方向の一方に適宜長さ変位をして、折り返して再び元の位置に戻すことで、上記突出部15を形成する。
【0024】
上記線状体14は、上述のように糸の種類をたて糸12及びよこ糸13と相違させると共に、その太さ、色も違えて、外観上違いが分かるようにしている。
【0025】
なお、上記線状体の本数は、網地11の幅寸法に応じて適宜設定される。たとえば、幅が180cm程度の場合には、図示したように5本の線状体14を等間隔に配設すればよい。
【0026】
また、突出部15を形成する間隔は、10cmに設定している。10cm単位で切り売りできるとともに、10cmごとに形成される突出部15は、目視された時に一度に5、6個視野に入るので、意匠感を得るのにも貢献できる。
【0027】
図2中、16は、たて糸12に沿って織り込んだ撚り糸製の2本の第2線状体で、幅方向の中央を示す目印と網地の補強の役割を果たすものである。
【0028】
このように構成した網地11では、たて糸12に並べて織り込んだ線状体14には、その長さ方向の10cmおきの位置に、横方向に突出する突出部15を形成しているので、線状14は、一般に織物において糸が直線的に見えるというたて糸12と並んでいるので、視覚的に薄れて見える。その一方で、突出15は、よこ糸13に沿って延びるうえに、折り返しているので、この部分は、線状体14におけるたて糸12と平行な部分に比較して目立つ。
【0029】
このため、線状体14を織り込んでも網11の外観に14の選択によっては、網地組織の表現する意匠感を損なわず、却って美麗な意匠感を得ることもできる。
【0030】
また、網地11の切断に際しては、突出部15の数を数え、そのことによって分かる所望の長さ位置で切断すればよい。突出部15が長さを示しているので、手で押えたりして切断位置を改めて明示する必要がなく、切断作業は容易である。しかも、線状体14は、幅方向に間隔をあけて複数本織り込まれているので、幅方向に複数個並んだ線状体14の突出部15を目印にして切り進むことで、真っ直ぐに切断することが容易になる。
【0031】
網地11幅方向の中間位置には、第2線状体16を挿入して位置の明示と補強を行っているので、使用時に被せたりするときに作業しやすい上に、強度も得られる。
【0032】
なお、上記構成はこの発明を実施するための一形態であって、この発明は、上記構成のみに限定されるものではなく、様々な形態を採用し得る。
【0033】
たとえば、網地は、たて糸とよこ糸を一本ずつ用いた平織りではなく、それぞれ適宜本数用いて織成される、例えばからみ織りなど、適宜の組織を有するように構成することもできる。
【0034】
また、線状体は、糸の種類、色、太さのいずれか一種のみを変えるもよい。
【0035】
さらに、突出部の長さに変化を持たすこともできる。すなわち、突出部を10cm間隔に形成するが、その突出部のうちの、1m間隔の位置に相当する突出部の長さを他の突出部の長さよりも長くしたり短くしたりすると、長さの計算が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】網地の斜視図。
【図2】網地の要部を示す拡大平面図。
【符号の説明】
【0037】
11…網地
12…たて糸
13…よこ糸
14…線状体
15…突出部
【出願人】 【識別番号】392002918
【氏名又は名称】日本ワイドクロス株式会社
【住所又は居所】奈良県北葛城郡広陵町弁才天278
【出願日】 平成16年11月9日(2004.11.9)
【代理人】 【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭

【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭

【公開番号】 特開2006−129817(P2006−129817A)
【公開日】 平成18年5月25日(2006.5.25)
【出願番号】 特願2004−324496(P2004−324496)