| 【発明の名称】 |
庭木バリカン |
| 【発明者】 |
【氏名】今井 順二 【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】剪定後に残る庭木の切断面を平坦な切断面にできる庭木バリカンを提供する。
【解決手段】それぞれ長尺で鋸形状の上刃体3と中刃体4と下刃体5とを順に重ねて刃ブロック1を形成する。上記各刃体3,4,5を構成する刃体6の幅端縁に幅方向外方に突出する突板部8を形成する。駆動モータにて刃体6の長手方向に往復摺動する可動刃とした中刃体4の突板部8の側端縁8aに鋭角状の刃先角θを有する刃部9を形成する。下刃体5の突板部8の側端縁8aに直角状の刃先角θを有する刃部9を形成する。中刃体4の刃部9の刃先9aと下刃体5の刃部9の刃先9aとを摺接可能にする。上刃体3及び下刃体5の各突板部8の側端縁8aにおける刃体6の長手方向の位置を一致させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 本体部に内装した駆動モータによって本体部から突設した長尺の刃ブロックを駆動させて庭木を剪定可能にしてなる庭木バリカンであって、それぞれ長尺で鋸形状の上刃体と中刃体と下刃体とを順に重ねて刃ブロックを形成し、上記各刃体を構成する刃体の幅端縁に幅方向外方に突出する突板部を形成し、駆動モータにて刃体の長手方向に往復摺動する可動刃とした中刃体の突板部の側端縁に鋭角状の刃先角を有する刃部を形成し、下刃体の突板部の側端縁に直角状の刃先角を有する刃部を形成し、中刃体の刃部の刃先と下刃体の刃部の刃先とを摺接可能にし、上刃体及び下刃体の各突板部の側端縁における刃体の長手方向の位置を一致させたことを特徴とする庭木バリカン。 【請求項2】 上刃体の突板部の側端縁に直角状の刃先角を有した刃部を形成したことを特徴とする請求項1記載の庭木バリカン。 【請求項3】 上刃体及び下刃体の各突板部の側端縁を上面視波形状に形成したことを特徴とする請求項1記載の庭木バリカン。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、庭木バリカンに関し、詳しくは庭木を切断する刃ブロックの切断機構に関するものである。 【背景技術】 【0002】 庭木バリカンは、把持部を有する本体部2に内装した駆動モータによって本体部2から突設した刃ブロック1を切断駆動させて庭木Nを剪定可能にした器具であり(図2参照)、一般に上記刃ブロック1は、たとえば特許文献1のように、重ねて配置される複数の長尺の鋸状の刃体6をその積層方向の両外方から固定状態にある一対の押付板10で挟持するようにして形成され、少なくとも一の刃体6を駆動モータの駆動によって刃体6の長手方向に往復駆動させる可動刃とし、可動刃とこの可動刃に重なる刃体6との各刃部9で庭木Nを挟み込んで切断可能にされている。 【0003】 しかしながら、現状の庭木バリカンでは、剪定後に残る庭木Nの切断面を平坦にすることができずにおり、良好な剪定仕上りを得ることが困難であるといった問題があり、本出願人は、この問題を解決するべく鋭意検討して本願に至ったのであるが、本願に至る前には下記のように試行錯誤を行っている。 【0004】 たとえば、図14や図15のように長尺の本体板部7の幅側縁から幅方向外方に突板部8を突設すると共にこの突板部8の周縁に刃先角θが45°の刃部9を形成して刃体6を形成してこの刃体6で上刃体3と下刃体5とを構成し、図16のように各刃部9の刃先9aが対向するように隙間Sをあけて上刃体3と下刃体5とを重ねて配置して刃ブロック1を形成し、可動刃の上刃体3の刃部9と固定刃の下刃体5の刃部9とで庭木Nを挟み込むように切断した。この場合、庭木Nは図17のように切断されるのであるが、剪定後に残る庭木Nの切断面には、切断不良による庭木Nの破壊痕や、下刃体5の刃部9の庭木Nへの食い込みに起因する圧縮痕が発生し、平坦な切断面を得ることができないものであった。詳しくは、図17(f)のように剪定後に残る庭木Nの切断面は、30%の上刃体3による平坦切断部A、30%の下刃体5の食い込みに起因する圧縮痕部B、残り40%が切断不良による破壊痕部Cとなった。 【0005】 また、図14や図15のように長尺の本体板部7の幅側縁から幅方向外方に突板部8を突設すると共にこの突板部8の周縁に刃先角θが45°の刃部9を形成して刃体6を形成してこの刃体6で上刃体3と下刃体5とを構成し、図18のように各刃部9の刃先9a同士が摺接するように上刃体3と下刃体5とを重ねて配置して刃ブロック1を形成し、可動刃の上刃体3の刃部9と固定刃の下刃体5の刃部9とで庭木Nを挟み込むように切断した。この場合、庭木Nは図19のように切断されるのであるが、剪定後に残る庭木Nの切断面には、依然として切断不良による庭木Nの破壊痕や、下刃体5の刃部9の庭木Nへの食い込みに起因する圧縮痕部Bが発生し、平坦な切断面を得ることができないものであった。詳しくは、図19(f)のように剪定後に残る庭木Nの切断面は、40%の上刃体3による平坦切断部A、40%の下刃体5の食い込みに起因する圧縮痕部B、残り20%が切断不良による破壊痕部Cとなった。 【0006】 また、図14や図15や図20のように長尺の本体板部7の幅側縁から幅方向外方に突板部8を突設すると共にこの突板部8の周縁に刃先角θが45°の刃部9を形成して刃体6を形成してこの刃体6で上刃体3と中刃体4と下刃体5とを構成し、図21のように、固定刃とした上刃体3と下刃体5との間に可動刃とした中刃体4をその刃部9の刃先9aが下刃体5の刃部9の刃先9aに摺接可能になるように重ねて刃ブロック1を形成し、上刃体3及び下刃体5の各刃部9の刃先9aにおける刃体6の長手方向の位置を一致させ、可動刃の中刃体4の刃部9と固定刃の下刃体5の刃部9とで庭木Nを挟み込むように切断した。この場合、庭木Nは図22のように切断されるのであるが、剪定後に残る庭木Nの切断面には、依然として切断不良による庭木Nの破壊痕や、下刃体5の刃部9の庭木Nへの食い込みに起因する圧縮痕部Bが発生し、平坦な切断面を得ることができないものであった。詳しくは、図22(f)のように剪定後に残る庭木Nの切断面は、60%の中刃体4による平坦切断部A、25%の下刃体5の食い込みに起因する圧縮痕部B、残り15%が切断不良による破壊痕部Cとなった。 【0007】 また、特許文献2を参考に、図15や図20のように長尺の本体板部7の幅側縁から幅方向外方に突板部8を突設すると共にこの突板部8の周縁に刃先角θが45°の刃部9を形成して刃体6を形成してこの刃体6で中刃体4と下刃体5とを構成し、図23のように長尺の本体板部7に幅方向外方に突板部8を本体板部7の長手方向にスライド自在に取付けると共にこの突板部8の周縁に刃先角θが45°の刃部9を形成して刃体6を形成してこの刃体6で上刃体3を構成し、図24のように固定刃とした上刃体3と下刃体5との間に可動刃とした中刃体4をその刃部9の刃先9aが下刃体5の刃部9の刃先9aに摺接可能になるように重ねて刃ブロック1を形成し、上刃体3及び下刃体5の各刃部9の刃先9aにおける刃体6の長手方向の位置を一致させ、可動刃の中刃体4の刃部9と固定刃の下刃体5の刃部9とで庭木Nを挟み込むように切断した。この場合、庭木Nは図25のように切断されるのであるが、剪定後に残る庭木Nの切断面には、依然として切断不良による庭木Nの破壊痕や、下刃体5の刃部9の庭木Nへの食い込みに起因する圧縮痕部Bが発生し、平坦な切断面を得ることができないものであった。詳しくは、図25(f)のように剪定後に残る庭木Nの切断面は、40%の中刃体4による平坦切断部A、40%の下刃体5の食い込みに起因する圧縮痕部B、残り20%が切断不良による破壊痕部Cとなった。 【0008】 また、図14のように長尺の本体板部7の幅側縁から幅方向外方に突板部8を突設すると共にこの突板部8の周縁に刃先角θが45°の刃部9を形成した刃体6で上刃体3を構成し、図26のように長尺の本体板部7の幅側縁から幅方向外方に突板部8を突設すると共にこの突板部8の周端に刃先角θが90°の刃部9を形成した刃体6で下刃体5を構成し、図27のように各刃部9の刃先9a同士が摺接するように上刃体3と下刃体5とを重ねて配置して刃ブロック1を形成し、可動刃の上刃体3の刃部9と固定刃の下刃体5の刃部9とで庭木Nを挟み込むように切断した。この場合、庭木Nは図28のように切断されるのであり、剪定後に残る庭木Nの切断面から、下刃体5の刃部9の庭木Nへの食い込みに起因する圧縮痕部Bを無くすることはできたものの、依然として切断不良による庭木Nの破壊痕が発生し、平坦な切断面を得ることができないものであった。詳しくは、図28(f)のように剪定後に残る庭木Nの切断面は、75%の上刃体3による平坦切断部A、残り25%が切断不良による破壊痕部Cとなった。 【0009】 すなわち、上記試行錯誤の末に、本出願人は、剪定後に残る庭木の切断面を、刃部9の食い込みに起因する圧縮痕部Bや切断不良による破壊痕部Cを残さず、平坦な切断面にして良好な剪定仕上りが得られる本願を想到するに至ったのである。 【特許文献1】特開平4−311321号公報 【特許文献2】特開昭54−111446号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0010】 本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、剪定後に残る庭木Nの切断面を平坦な切断面にできる庭木バリカンを提供することを課題とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0011】 上記課題を解決するために本発明の請求項1に係る庭木バリカンは、本体部2に内装した駆動モータによって本体部2から突設した長尺の刃ブロック1を駆動させて庭木Nを剪定可能にしてなる庭木バリカンであって、それぞれ長尺で鋸形状の上刃体3と中刃体4と下刃体5とを順に重ねて刃ブロック1を形成し、上記各刃体3,4,5を構成する刃体6の幅端縁に幅方向外方に突出する突板部8を形成し、駆動モータにて刃体6の長手方向に往復摺動する可動刃とした中刃体4の突板部8の側端縁8aに鋭角状の刃先角θを有する刃部9を形成し、下刃体5の突板部8の側端縁8aに直角状の刃先角θを有する刃部9を形成し、中刃体4の刃部9の刃先9aと下刃体5の刃部9の刃先9aとを摺接可能にし、上刃体3及び下刃体5の各突板部8の側端縁8aにおける刃体6の長手方向の位置を一致させたことを特徴とする。 【0012】 これによると、庭木Nの根元側に下刃体5を位置させるように刃ブロック1を庭木Nに当てて刃ブロック1内に庭木Nを導入すると、刃体6の長手方向の位置が一致した上刃体3及び下刃体5の各突板部8の側端縁8aの間に庭木Nが掛け渡された状態となり、この状態にある庭木Nには刃体6の長手方向に駆動する中刃体4の刃部9が押し当てられ、摺接する中刃体4の刃部9と下刃体5の刃部9とで庭木Nが挟み込まれて切断されるのであるが、このとき、庭木Nは中刃体4の刃部9が押し当てられても上刃体3及び下刃体5の各突板部8の各側端縁8aで支えられるのであって、すなわち、庭木Nが中刃体4の刃部9の押し当て方向に折れ曲がってしまうことが防止され、庭木Nの折れ曲がりに起因していた切断不良による破壊が切断面に発生することが防止されるのであり、そして、庭木Nが折れ曲がらないために切断中の庭木Nは上刃体3及び下刃体5の各突板部8の各側端縁8aに沿い続けることから、直角の刃先角θを有する下刃体5の刃部9の庭木Nへの食い込みを完全に防止することができ、剪定後の庭木Nの切断面には下刃体5の食い込みによる圧縮痕の発生をも防止できるのである。したがって、剪定後に残る庭木Nの切断面には切断不良による破壊痕や下刃体5の食い込みによる圧縮痕が形成されず、この切断面の全てを中刃体4の刃部9の切断により形成される平坦切断部A(平坦な切断面)で構成できるのであって、良好な剪定仕上りを確保できるのである。 【0013】 また、請求項2に係る庭木バリカンは、請求項1において、上刃体3の突板部8の側端縁8aに直角状の刃先角θを有した刃部9を形成したことを特徴とする。これによると、切断時の庭木Nへの上刃体3の接触面積を増やすことができて上刃体3での庭木Nの保持をより確実に行わせることができ、また同一平面内における上刃体3と下刃体5との距離が小さくなって上刃体3及び下刃体5の庭木Nの支点間距離を小さくして庭木Nの折れ曲がりを抑制でき、したがって、庭木Nの折れ曲がりを抑制した状態で上刃体3と下刃体5にて庭木Nを安定支持できてこの庭木Nを中刃体4で切断できるから、より確実に良好な剪定仕上りを確保できるのである。 【0014】 また、請求項3に係る庭木バリカンは、請求項1において、上刃体3及び下刃体5の各突板部8の側端縁8aを上面視波形状16に形成したことを特徴とする。これによると、波形状16の凹所内に庭木Nを挿入したりして庭木Nを拘束した状態で上刃体3と下刃体5にて庭木Nを安定支持できてこの庭木Nを中刃体4で切断できるから、より確実に良好な剪定仕上りを確保できるのである。 【発明の効果】 【0015】 本発明は、それぞれ長尺で鋸形状の上刃体と中刃体と下刃体とを順に重ねて刃ブロックを形成し、上記各刃体を構成する刃体の幅端縁に幅方向外方に突出する突板部を形成し、駆動モータにて刃体の長手方向に往復摺動する可動刃とした中刃体の突板部の側端縁に鋭角状の刃先角を有する刃部を形成し、下刃体の突板部の側端縁に直角状の刃先角を有する刃部を形成し、中刃体の刃部の刃先と下刃体の刃部の刃先とを摺接可能にし、上刃体及び下刃体の各突板部の側端縁における刃体の長手方向の位置を一致させているので、庭木の根元側に下刃体を位置させるようにして刃ブロックで庭木を切断すると、上刃体及び下刃体の各突板部の側端縁の間に掛け渡された庭木に対して中刃体を押し当てて切断することができ、このとき、庭木は中刃体の刃部が押し当てられても上刃体及び下刃体の各突板部の各側端縁で支えられるのであって、すなわち、庭木が中刃体の刃部の押し当て方向に折れ曲がってしまうことが防止され、庭木の折れ曲がりに起因していた切断不良による破壊が切断面に発生することが防止されるのであり、そして、庭木が折れ曲がらないために切断中の庭木は上刃体及び下刃体の各突板部の各側端縁に沿い続けることから、直角の刃先角を有する下刃体の刃部の庭木への食い込みを完全に防止することができ、剪定後の庭木の切断面には下刃体の食い込みによる圧縮痕の発生をも防止できるのであり、したがって、剪定後に残る庭木の切断面には切断不良による破壊痕や下刃体の食い込みによる圧縮痕が形成されず、この切断面の全てを中刃体の刃部の切断により形成される平坦な切断面で構成できるのであって、良好な剪定仕上りを確保できるという利点を得ることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0016】 以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。 【0017】 本例の庭木バリカンは、図2のように、把持部17を備えると共に駆動モータが内装された本体部2を有し、この本体部2から庭木Nを剪定する刃ブロック1を突設して構成されている。本例の刃ブロック1は、図3のように固定刃の上刃体3と可動刃の中刃体4と固定刃の下刃体5とを順に積層して配置し、これら各刃体3,4,5の積層方向の両側から一対の長尺の押付板10によって挟持し、中刃体4及び下刃体5の刃部9同士で庭木Nを挟み込ませて切断できるように構成されている。ここで、各押付板10は本体部2に取付けられて固定状態にされており、一対の押付板10で各刃体3,4,5を挟持するには各刃体3,4,5を貫通させたボルト状の規制ピン11で一対の押付板10同士を締付けることで行われている。 【0018】 上刃体3は図4に、中刃体4は図5に、下刃体5は図6にそれぞれ示すが、これらはいずれも長尺の鋸状の刃体6で構成されている。この刃体6は、長尺の本体板部7の幅端縁に幅方向外方に突出する複数の突板部8を本体板部7の長手方向の所定間隔毎に突設させて形成されている。ここで、可動刃の中刃体4における突板部8の周縁には鋭角状の刃先角θを有する刃部9が形成されている。なお、刃部9の刃先9aには刃こぼれ防止のため微少な刃先Rが施されている。また、可動刃の刃部9の刃先角θは、庭木Nの切断性能を確保するために60°以下であることが望ましく、切断時の庭木Nからの押当て反力に対する耐久性や刃先9aの寿命を確保するために20°以上であることが望ましい。本例の可動刃である中刃体4の刃部9の刃先角θはたとえば45°に形成されている。なお、便宜上、上記突板部8の周縁のうち、刃体6の長さ方向に略直交する縁を側端縁8aと称し、刃体6の長さ方向に略平行な縁を突出端縁8bと称する。また、下刃体5における突板部8の側端縁8aには直角の刃先角θを有する刃部9が形成されている。この中刃体4と下刃体5とは各刃先9aを摺接可能にするように配置されており、上記各刃部9の協働で庭木Nを切断可能にしている。また、上刃体3と下刃体5にあっては、各突板部8の側端縁8aにおける刃体6の長手方向の位置を一致させるようにして、配置されている。つまり、刃ブロック1を上面から見ると、上刃体3及び下刃体5の各突板部8が重なり合うように位置されているのである。なお、本例では上刃体3における突板部8の周縁には特に刃部9は形成されておらず、比較的緩やかなR面状に形成されている。 【0019】 上述のように上刃体3や下刃体5は本体部2や押付板10に固定される固定刃であるが、中刃体4は本体部2に内装した駆動モータによって刃体6の長手方向に往復摺動される可動刃である。詳しくは、可動刃となる中刃体4は刃体6の長手方向の基端部分が本体部2内に挿入されており、この基端部分に刃体6の幅方向に長い長孔状の嵌合孔12が穿孔され、駆動モータの回転出力軸13に取付けた駆動モータの回転駆動により偏心回転する偏心カム14が上記嵌合孔12に刃体6の幅方向にのみスライド自在に嵌合されており、駆動モータの回転駆動における刃体6の長手方向への運動成分のみを中刃体4に伝達できるようにされている。なお、本例の偏心カム14は円盤部材であってその外径縁部で回転出力軸13に取付けされたものである。また、この中刃体4の本体板部7には刃体6の長手方向に平行な長孔状の規制孔15が穿孔され、一対の押付板10間を連結した規制ピン11がスライド自在に挿通されており、上記各偏心カム14による中刃体4の運動が整えられるようにされている。これにより、中刃体4は、図7のように、駆動モータが駆動することで刃体6の長手方向に往復運動がなされるようにされているのである(矢印a)。 【0020】 上記構成の刃ブロック1を有する本例の庭木バリカンにあっては、庭木Nの根元側に下刃体5を位置させるように刃ブロック1を庭木Nに当てて庭木Nを剪定していくのであり、このときの刃ブロック1による庭木Nの切断は図1のように行われる。詳しくは、庭木Nの根元側に下刃体5を位置させるように刃ブロック1を庭木Nに当てて刃ブロック1内に庭木Nを導入すると、刃体6の長手方向の位置が一致した上刃体3及び下刃体5の各突板部8の側端縁8aの間に庭木Nが掛けられた状態となり、この状態にある庭木Nに刃体6の長手方向に駆動する中刃体4の刃部9が押し当てられ、摺接する中刃体4の刃部9と下刃体5の刃部9とで庭木Nが挟み込まれて切断されるのである。つまり、庭木Nは中刃体4の刃部9が押し当てられても上刃体3及び下刃体5の各突板部8の各側端縁8aで支えられるのであり、すなわち、切断される庭木Nにあっては、中刃体4の刃部9の押圧で中刃体4の押し当て方向に折れ曲がってしまうことが上刃体3及び下刃体5の支えによって防止されており、庭木Nの折れ曲がりに起因していた切断不良による破壊が切断面に発生することが防止されているのである。そして、庭木Nが折れ曲がらないために切断中の庭木Nは上刃体3及び下刃体5の各突板部8の各側端縁8aに沿い続けることから、直角の刃先角θを有する下刃体5の刃部9の庭木Nへの食い込みを完全に防止することができ、剪定後の庭木Nの切断面には下刃体5の食い込みによる圧縮痕の発生をも防止されているのである。したがって、剪定後に残る庭木Nの切断面には、図1(f)のように、切断不良による破壊痕や下刃体5の食い込みによる圧縮痕が形成されず、この切断面の全てを中刃体4の刃部9の切断により形成される平坦切断部A(平坦な切断面)で構成できるのであって、良好な剪定仕上りの確保が可能にされているのである。 【0021】 また、図8乃至図10には本発明の実施の形態の他例を示す。本例は、先例の上刃体3に代えて図8に示す上刃体3を用いたものであり、その余の先例と同構成の部位には同符合を付して説明を省き、異なる部分について説明をしていく。本例の上刃体3は、図8のように、突板部8の側端縁8aに直角状の刃先角θを有した刃部9が形成されている。すなわち、本例の上刃体3及び下刃体5は同形状の刃体6で構成されている。本例の刃ブロック1は図9のように中刃体4が上刃体3及び下刃体5に摺接可能にされて構成されている。ここで、上述のように上刃体3及び下刃体5は同形状の刃体6で構成されているから上方または下方から刃ブロック1を見たときには上刃体3と下刃体5とが完全に重なるようにされている。また、この刃ブロック1による庭木Nの切断は図10のように行われるのであるが、本例では先例に比べ、庭木Nの切断時の庭木Nへの上刃体3の接触面積を増やすことができて上刃体3での庭木Nの保持をより確実に行わせることが可能にされており、また同一の垂直面内に位置する上刃体3と下刃体5との刃先9a間の距離が小さくなって上刃体3及び下刃体5の庭木Nの支点間距離を小さくして庭木Nの折れ曲がりを更に抑制できるようにされている。したがって、庭木Nの折れ曲がりを抑制した状態で上刃体3と下刃体5にて庭木Nを安定支持でき、この庭木Nを中刃体4で切断できるから、より確実に良好な剪定仕上りの確保が可能にされているのである(図10(f)参照)。なお、本例では上刃体3及び下刃体5とを同形状の刃体6で構成して刃ブロック1の構成の簡略化が図られているが、実質的に上刃体3は庭木Nの切断には直接関与するものではないから上刃体3の突板部8の側縁部8aに設ける刃先角θが90°の刃部9は垂直面を有すればよい。 【0022】 また、図11乃至図13には本発明の実施の形態の更に他例を示す。本例は、中刃体4の刃先角θを60°に形成し、先例の上刃体3及び下刃体5に代えて図11の刃体6で構成した上刃体3及び下刃体5を用いたものであり、その余の先例と同構成の部位には同符合を付して説明を省き、異なる部分について説明をしていく。本例の上刃体3及び下刃体5を構成する刃体6は、図11のように、突板部8の側端縁8aを上面視波形状16に形成したものである。なお、少なくとも下刃体5を構成する刃体6における突板部8の側端縁8aには、中刃体4の刃部9と協働して庭木Nを切断するために、直角の刃先角θを有した刃部9が形成されている。本例では、上刃体3及び下刃体5のいずれの刃体6の突板部8の側端縁8aにも直角の刃先角θを有した刃部9が形成されている。本例の刃ブロック1は図12のように構成されるのであるが、上述のように上刃体3及び下刃体5は同形状の刃体6で構成されているから上方または下方から刃ブロック1を見たときには上刃体3と下刃体5とが完全に重なるようにされている。また、この刃ブロック1による庭木Nの切断は図13のように行われるのであるが、本例では先例に比べ、上刃体3及び下刃体5の突板部8の側端縁8aの波形状16に庭木Nを引掛けることができて、上刃体3と下刃体5とで庭木Nを拘束状態にして安定して保持できるのであり、そしてこの庭木Nを中刃体4で切断できるから、より確実に良好な剪定仕上りの確保が可能にされているのである(図13(f)参照)。 【図面の簡単な説明】 【0023】 【図1】本発明の実施の形態の例における庭木の切断を説明する説明図であり、(a)〜(e)は庭木の切断を順に説明する説明図であり、(f)は剪定後に残る庭木を説明する説明図である。 【図2】同上の庭木バリカンの全体斜視図である。 【図3】同上の庭木バリカンの刃ブロックであり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図4】同上の上刃体であり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図5】同上の中刃体であり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図6】同上の下刃体であり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図7】同上の中刃体の動作説明図である。 【図8】本発明の実施の形態の他例における上刃体であり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図9】同上の庭木バリカンの刃ブロックであり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図10】同上の庭木の切断を説明する説明図であり、(a)〜(e)は庭木の切断を順に説明する説明図であり、(f)は剪定後に残る庭木を説明する説明図である。 【図11】本発明の実施の形態の更に他例における上刃体または下刃体であり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図12】同上の庭木バリカンの刃ブロックであり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図13】同上の庭木の切断を説明する説明図であり、(a)〜(e)は庭木の切断を順に説明する説明図であり、(f)は剪定後に残る庭木を説明する説明図である。 【図14】背景技術の例の上刃体であり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図15】同上の下刃体であり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図16】同上の庭木バリカンの刃ブロックであり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図17】同上の庭木の切断を説明する説明図であり、(a)〜(e)は庭木の切断を順に説明する説明図であり、(f)は剪定後に残る庭木を説明する説明図である。 【図18】背景技術の他例の庭木バリカンの刃ブロックであり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図19】同上の庭木の切断を説明する説明図であり、(a)〜(e)は庭木の切断を順に説明する説明図であり、(f)は剪定後に残る庭木を説明する説明図である。 【図20】背景技術の更に他例の中刃体であり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図21】同上の庭木バリカンの刃ブロックであり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図22】同上の庭木の切断を説明する説明図であり、(a)〜(e)は庭木の切断を順に説明する説明図であり、(f)は剪定後に残る庭木を説明する説明図である。 【図23】背景技術の更に他例の上刃体であり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図24】同上の庭木バリカンの刃ブロックであり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図25】同上の庭木の切断を説明する説明図であり、(a)〜(e)は庭木の切断を順に説明する説明図であり、(f)は剪定後に残る庭木を説明する説明図である。 【図26】背景技術の更に他例の下刃体であり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図27】同上の庭木バリカンの刃ブロックであり、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 【図28】同上の庭木の切断を説明する説明図であり、(a)〜(e)は庭木の切断を順に説明する説明図であり、(f)は剪定後に残る庭木を説明する説明図である。 【符号の説明】 【0024】 1 刃ブロック 2 本体部 3 上刃体 4 中刃体 5 下刃体 6 刃体 7 本体板部 8 突板部 8a 側端縁 9 刃部 9a 刃先 θ 刃先角
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005832 【氏名又は名称】松下電工株式会社 【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地
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| 【出願日】 |
平成16年9月27日(2004.9.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087767 【弁理士】 【氏名又は名称】西川 惠清
【識別番号】100085604 【弁理士】 【氏名又は名称】森 厚夫
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| 【公開番号】 |
特開2006−87403(P2006−87403A) |
| 【公開日】 |
平成18年4月6日(2006.4.6) |
| 【出願番号】 |
特願2004−280416(P2004−280416) |
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