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【発明の名称】 農作物育成支援システム及び農作物育成支援プログラム
【発明者】 【氏名】中山 将司
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工株式会社内

【氏名】磯部 達
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工株式会社内

【氏名】永井 基考
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工株式会社内

【氏名】野中 忠克
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工株式会社内

【氏名】和田 満
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工株式会社内

【要約】 【課題】農作物の生産性,安全性,及び品質安定性を大幅に向上させる。

【解決手段】農作物育成支援システム1は、農家の作業者側に設けられた農家側コンピュータ2と、農作物を育成する農地に設けられ、農地及び農地における農作物の情報を検出し、検出した情報を電気通信回線6を介して送信する検出装置3と、電気通信回線6を介して検出装置3が送信した情報を受信し、受信した情報を農地毎に集計し、電気通信回線6を介して集計した情報を送信する集計サーバ4と、電気通信回線6を介して集計サーバ4が集計した情報を受信し、農家側コンピュータ2から解析要求を受信するのに応じて、受信した情報を解析することにより農地及び農作物にとって最適な育成条件に関する情報を抽出し、抽出した情報を農家側コンピュータ2に送信する解析サーバ5とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
農家の作業者側に設けられた農家側コンピュータと、
農作物を育成する農地に設けられ、農地及び当該農地における農作物の情報を検出し、検出した情報を電気通信回線を介して送信する検出装置と、
電気通信回線を介して前記検出装置が送信した情報を受信し、受信した情報を農地毎に集計し、電気通信回線を介して集計した情報を送信する集計サーバと、
電気通信回線を介して前記集計サーバが集計した情報を受信し、前記農家側コンピュータから解析要求を受信するのに応じて、受信した情報を解析することにより農地及び農作物にとって最適な育成条件に関する情報を抽出し、抽出した情報を前記農家側コンピュータに送信する解析サーバと
を備えることを特徴とする農作物育成支援システム。
【請求項2】
農地における農作物の育成作業を支援する農作物育成支援システムのための農作物育成支援プログラムであって、
前記農作物育成システムに、
農地及び当該農地における農作物の情報を検出し、検出した情報を電気通信回線を介して送信する処理と、
電気通信回線を介して前記農地及び当該農地における農作物の情報を受信し、受信した情報を農地毎に集計する処理と、
電気通信回線を介して前記集計された情報を受信し、解析要求を受信するのに応じて受信した情報を解析することにより農地及び農作物にとって最適な育成条件に関する情報を抽出し、抽出した情報を解析要求の送信元に送信する処理と
を実行させることを特徴とする農作物育成支援プログラム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、農地における農作物の育成作業を支援するための農作物育成支援システム及び農作物育成支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
気温,湿度,日射量等の環境情報、農作物の生育情報、灌水・農薬散布等の作業情報といった、農場における現場情報を収集することは、農場において農作物を育成する上で大変重要な作業である。このような背景から、農家の作業者は、自身で作業日誌を作成したり、AMeDASデータ等の気象情報を入手したりすることにより現場情報を入手し、入手した情報を利用して農場において農作物を育成している(例えば、特許文献1を参照)。
【特許文献1】特開2002−183242号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来までの農作物の育成作業では、農家の作業者は、自ら入手した情報に基づいて自らの勘や判断により農作物を育成していたために、農地や農作物にとって最適な育成作業が行われず、農作物の生産性や品質が安定しないことがあった。さらに、熟練度の低い農家と熟練度の高い農家等、農作物を育成する作業者の違いによって農作物の品質がばらつくことがあった。また、農薬の見込み散布等の無駄な作業を行うことにより、農作物の安全性や経済性が低下することがあった。
【0004】
すなわち、従来まで農作物の育成作業によれば、農家の作業者は、自ら入手した情報に基づいて自らの勘や判断により農作物を育成しているために、農地及び農作物にとって最適な育成作業が行われず、農作物の生産性,安全性,及び品質安定性が低下することあった。
【0005】
本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、その目的は、農地及び農作物にとって最適な条件で農作物を育成可能にすることにより、農作物の生産性,安全性,及び品質安定性を大幅に向上する農作物育成支援システム及び農作物育成支援プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る農作物育成支援システム及び農作物育成支援プログラムは、農地及び農地における農作物の情報を検出し、検出した情報を電気通信回線を介して送信し、電気通信回線を介して農地及び農地における農作物の情報を受信し、受信した情報を農地毎に集計し、電気通信回線を介して集計された情報を受信し、解析要求を受信するのに応じて受信した情報を解析することにより農地及び農作物にとって最適な育成条件に関する情報を抽出し、抽出した情報を解析要求の送信元に送信する。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る農作物育成支援システム及び農作物育成支援プログラムによれば、農家の作業者は、農地及び農作物にとって最適な育成条件に関する情報を参照して、農地及び農作物にとって最適な条件で農作物を育成することができるので、農作物の生産性,安全性,及び品質安定性を大幅に向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態となる農作物育成支援システムの構成及び動作について説明する。
【0009】
[農作物育成支援システムの構成]
本発明の実施形態となる農作物育成支援システム1は、図1に示すように、農家の作業者側に設けられた農家側コンピュータ(農家側PC)2と、農作物を育成する農地に設けられた検出装置3と、検出装置3により検出されたデータを集計する集計者側に設けられた集計サーバ4と、集計サーバ4により集計されたデータを統計処理等の解析手法を利用して解析する解析者側に設けられた解析サーバ5とを主な構成要素として備え、これら構成要素はインターネット等の電気通信回線6を介して相互に情報通信可能なように構成されている。
【0010】
上記農家側PC2は、パーソナルコンピュータ,携帯電話機,PDA(Personal Digital Assistant)等の汎用の情報処理装置により構成され、電気通信回線6を介して各種情報を閲覧,送受信する機能、電気通信回線6を介して検出装置3を遠隔操作する機能を実現するためのコンピュータプログラムがインストールされている。
【0011】
上記検出装置3は、農作物を育成する農地に設けられ、図2に示すように、電源回路11を介してソーラーパネル,100V電源,12Vバッテリ等の電源から電力の供給を受けることにより駆動される。また、検出装置3の内部には、無線通信により電気通信回線6を介して情報を送受信するための無線通信部3と、温度,湿度,日射量,風向,風速,雨量,土壌水分,葉の濡れ等の農地の環境情報を検出する検出部13と、制御信号を出力することにより灌水弁や暖房機等の外部装置を制御するための出力部14と、検出装置3の動作を制御するための制御部16とを備える。
【0012】
なお、無線通信部3は、農家の作業者が検出装置3を介して電気通信回線6に接続可能なように、ホットスポット機能を有する。また、制御部16は、検出部13により検出された情報を保持するための記録装置を有すると共に、図2に示すように、接続部16を介して、農地や農作物の画像を撮影するカメラ17や外部コンピュータ18が接続されている。
【0013】
また、この検出装置3は、電気通信回線6を介して制御部16に制御信号を入力することにより、遠隔操作可能なように構成されている。また、検出部13は、複数のセンサを備えるモジュールにより構成され、農家の作業者が検出を希望する情報に応じて、モジュールに備えられるセンサは着脱可能なように構成されている。
【0014】
上記集計サーバ4は、ワークステーション等の汎用の情報処理装置により構成され、検出装置3が検出した情報を受信する機能、受信した情報を農家毎に所定の形式で集計する機能、集計した情報を解析サーバ5に送信するための機能を実現するためのコンピュータプログラムがインストールされている。
【0015】
上記解析サーバ5は、ワークステーション等の汎用の情報処理装置により構成され、集計サーバ4から送信された情報を受信する機能、受信した情報を統計処理等の解析手法を利用して解析することにより農地及び農作物にとって最適な育成条件に関する情報を抽出する機能、抽出された情報を農家側PC2に送信する機能を実現するためのコンピュータプログラムがインストールされている。
【0016】
このような構成を有する農作物育成支援システム1は、以下に示す農作物育成支援処理を実行することにより、農作物の生産性,安全性,及び品質安定性を大幅に向上させる。以下、図3に示すタイミングチャート図を参照して、農作物育成支援処理を実行する際の農作物育成支援システム1の動作について説明する。
【0017】
[農作物育成支援処理]
図3に示すタイミングチャート図は、電源回路11から検出装置3に電力が供給されるのに応じて開始となり、農作物育成支援処理はステップS1の処理に進む。
【0018】
ステップS1の処理では、検出装置3の制御部15が、検出部13やカメラ17を介して農地及び農作物の情報を収集し、無線通信部12を制御することにより収集した情報を検出データとして集計サーバ4に送信する。そして、集計サーバ4は、受信した検出データをグラフや画像データの形式で農家や作業者毎に集計し、集計データとして記憶保持する。なお、制御部15は、所定タイミング毎に農地及び農作物の情報を収集し、情報を所定回数収集した後に収集した情報を検出データとしてまとめて集計サーバ4に送信するものとする。また、検出装置3が複数設けられている場合には、制御部15は、無線通信部3を介して検出装置3間で情報通信を行うことにより、各検出装置3において検出された情報をまとめて検出データとして集計サーバ4に送信する。これにより、このステップS1の処理は完了し、この支援処理はステップS1の処理からステップS2の処理に進む。
【0019】
ステップS2の処理では、農家側PC2が、農家の作業者からの指示に応じて、電気通信回線6を介して解析サーバ5に対して検出データの解析要求を送信する。なお、この解析要求には、農家や作業者を特定するための情報(例えば名前や固有のID番号)や、「風が強いですが大丈夫ですか?」,「土壌の水分が減少気味なのですが大丈夫ですか?」等の、後述する図4,5の処理によって得られた情報をもとになされた農家や作業者の質問に関する情報が含まれる。これにより、このステップS2の処理は完了し、この支援処理はステップS2の処理からステップS3の処理に進む。
【0020】
ステップS3の処理では、解析サーバ5が、農家側PC2から解析要求を受信するのに応じて、電気通信回線6を介して集計サーバ4に対して検出データの送信要求を解析要求を送信した農家や作業者の情報と共に送信する。これにより、このステップS3の処理は完了し、この支援処理はステップS3の処理からステップS4の処理に進む。
【0021】
ステップS4の処理では、集計サーバ4が、解析サーバ5から検出データの送信要求を受信するのに応じて、解析要求を送信した農家や作業者の検出装置3について集計したデータを解析サーバ5に送信する。これにより、このステップS4の処理は完了し、この支援処理はステップS4の処理からステップS5の処理に進む。
【0022】
ステップS5の処理では、解析サーバ5が、集計サーバ4から送信されたデータを解析し、解析結果を解析情報として農家側PC2に送信する。なお、この解析情報には、「リン酸を少し蒔いた方がいいですよ」,「そろそろ霜が降りるのでビニールの用意をしてください」等の農地及び農作物にとって最適な育成条件に関する情報が含まれる。そして、農家の作業者は、解析サーバ5から送信された解析情報に基づいて農作物を育成する。これにより、一連の育成処理は終了する。
【0023】
なお、上記支援処理において、図4に示すように、農家の作業者が、農家側PC2を介して集計データの送信要求を集計サーバ4に送信し(ステップS11)、集計サーバ4から集計データの送信を受ける(ステップS12)ことにより、集計サーバ4が自身の検出装置3の検出データを集計した結果を電気通信回線6を介して閲覧できるようにしてもよい。このような処理によれば、農家の作業者は、自らの手で集計データを解析し、解析結果に基づいて農作物を育成することができる。
【0024】
また、上記支援処理において、図5に示すように、農家の作業者が、農家側PC2を介して検出データの送信要求を検出装置3に送信し(ステップS21)、検出装置3から検出データの送信を受ける(ステップS22)ことにより、自身の検出装置3の検出データを電気通信回線6を介して閲覧できるようにしてもよい。このような処理によれば、農家の作業者は、農地や農作物の情報をリアルタイムで監視することができる。
【0025】
以上の説明から明らかなように、本発明の実施形態となる農作物育成支援システム1は、農家の作業者側に設けられた農家側コンピュータ2と、農作物を育成する農地に設けられ、農地及び農地における農作物の情報を検出し、検出した情報を電気通信回線6を介して送信する検出装置3と、電気通信回線6を介して検出装置3が送信した情報を受信し、受信した情報を農地毎に集計し、電気通信回線6を介して集計した情報を送信する集計サーバ4と、電気通信回線6を介して集計サーバ4が集計した情報を受信し、農家側コンピュータ2から解析要求を受信するのに応じて、受信した情報を解析することにより農地及び農作物にとって最適な育成条件に関する情報を抽出し、抽出した情報を農家側コンピュータ2に送信する解析サーバ5とを備える。そして、このような構成によれば、農家の作業者は、解析サーバ5から送信された情報を参照して、農地及び農作物にとって最適な条件で農作物を育成することができるので、農作物の生産性,安全性,及び品質安定性を大幅に向上させることができる。
【0026】
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、上記実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施形態となる農作物育成支援システムの構成を示す模式図である。
【図2】図1に示す検出装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態となる農作物育成支援処理の流れを示すタイミングチャート図である。
【図4】図3に示す農作物育成処理の応用例を示す、農家側PCと集計サーバ間の処理の流れを示すタイミングチャート図である。
【図5】図3に示す農作物育成処理の応用例を示す、農家側PCと検出装置間の処理の流れを示すタイミングチャート図である。
【符号の説明】
【0028】
1:農作物育成支援システム
2:農家側コンピュータ
3:検出装置
4:集計サーバ
5:解析サーバ
11:電源回路
12:無線通信部
13:検知部
14:出力部
15:制御部
16:接続部
17:カメラ
18:コンピュータ
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地
【出願日】 平成16年8月6日(2004.8.6)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和

【識別番号】100108707
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 友之

【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一

【識別番号】100108914
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 壯兵衞

【識別番号】100112704
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 由布子

【公開番号】 特開2006−42721(P2006−42721A)
【公開日】 平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願番号】 特願2004−231259(P2004−231259)