| 【発明の名称】 |
農業用遮光剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】町田 稔巳
【氏名】井上 希望
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| 【要約】 |
【課題】農業用ハウス等に白色顔料である無機物の皮膜を形成させ遮光を行なう場合に、雨などにより簡単に流れ落ちることがないよう、遮光塗膜に持続性を持たせると共に、不要となったときは、アルカリ性除去剤にて簡単に除去し得る遮光塗布液を提供すること。
【解決手段】水酸基含有のモノマーを共重合したアクリル系樹脂エマルジョンをコーティングした塩化ビニル系農業用樹脂フィルム上に塗膜形成される、白色顔料とバインダーを含有する、アルカリ性除去剤にて除去可能であることを特徴とする農業用遮光剤である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 塩化ビニル系農業用フィルムの少なくとも一方の面に、水酸基含有モノマーを共重合したアクリル系樹脂をコーティングして塗膜を形成し、白色顔料と樹脂エマルジョンからなり、該塗膜面に塗布され遮光層を形成し、形成された遮光層がアルカリ性除去剤にて除去可能であることを特徴とする農業用遮光剤。 【請求項2】 白色顔料が、炭酸カルシウム、酸化チタンから選択される少なくとも一種であり、樹脂分が酸価30〜300の水系樹脂エマルジョンであることを特徴とする請求項1記載の農業用遮光剤。 【請求項3】 塩化ビニル系農業用フィルムの少なくとも一方の面に、水酸基含有のモノマーを共重合したアクリル系樹脂をコーティングして塗膜を形成した後に、該塗膜面に、白色顔料と樹脂エマルジョンからなる農業用遮光剤を塗布して、アルカリ性除去剤にて除去可能である遮光層を形成することを特徴とする農業用遮光剤の塗工方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、ハウス栽培あるいはトンネル栽培に使用する農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに適用する農業用遮光剤に関する。 【背景技術】 【0002】 ハウス栽培あるいはトンネル栽培に関し、農業用フィルムハウス内で栽培される作物にとって、透過する太陽光線が強すぎ、作物に焼けなどの悪影響を与える場合がある。特に夏場の作物の焼けを防止するため、遮光ネット(シート)を農業用ハウスに被覆し、遮光する手段、あるいは、石灰などの無機物を水に分散させ、農業用フィルムハウスに吹きかけて石灰などの無機物の皮膜を形成させ、遮光するという手段が採用されてきている。 【0003】 しかしながら、例えば、遮光ネット(シート)を農業用フィルムハウスに被覆する方法では、遮光ネット自体が高価なものであり、またその設置ならびに取り外しが簡単に行なうことができず、労力を必要とする欠点があった。また、石灰などの無機物の皮膜を形成させて、遮光するという方法では、フィルム上に均一に皮膜を塗布することが困難であり、また、石灰などの無機物の皮膜は雨が降ると簡単に流れ落ちてしまい、散布を繰り返し行なければならない等の欠点があった。 【0004】 そこで、最近になって、顔料含有の遮光用ペイント(遮光塗料)を農業用フィルムにスプレーで散布・塗布し、フィルム上に遮光塗膜を形成させ、遮光を行なう方法が提案されている(特許文献1)。この農業用フィルムに遮光ペイントを散布・塗布する方法にあっては、特定の粘度に調整した顔料含有の白色水性エマルジョン塗料を使用するものであり、フィルム上への遮光塗膜の形成は優れたものであるが、塗膜の持続性が不十分であり、塗膜を容易に除去することができないものであった。 【0005】 この遮光塗布膜が不要になった場合には塗布した遮光塗料を除去しなければならないが、これら塗布膜を形成するエマルジョン塗料自体は、不要時の除去を可能とする処方で配合されているものではない。例えば、冬場においてハウス内に太陽光線の透過を必要とする場合には、界面活性剤を含有する強力な除去液あるいは有機溶媒等で遮光塗膜を除去するか、新たな農業用フィルムを展張する必要があった。 【特許文献1】特開2002−119148号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 本発明は、上記問題点に鑑み、農業用フィルム、特に農業用塩化ビニルフィルムへ塗布する遮光剤として、農業用ハウス等に白色顔料である無機物の皮膜を形成させ遮光を行なう場合に、雨などにより簡単に流れ落ちることがないよう、遮光塗膜に持続性を持たせると共に、不要となったときは、アルカリ性除去剤にて簡単に除去し得る農業用遮光剤を提供することを課題とする。 【0007】 かかる課題を解決するべく鋭意検討した結果、農業用ビニルハウスに使用される塩化ビニル系樹脂フィルムの表面に、水酸基含有モノマーを共重合したアクリル系樹脂をコーティングして塗膜を形成した後に、白色顔料と水系樹脂エマルジョンとからなるアルカリ性除去剤で容易に除去可能な農業用遮光剤を塗布して、遮光層を形成することで、長期にわたる持続性に優れ、アルカリ性除去剤で容易に除去可能な農業用遮光剤となることを発見し、本発明を完成させるに至った。 【課題を解決するための手段】 【0008】 したがって本発明は、その基本的態様としては、塩化ビニル系農業用フィルムの少なくとも一方の面に、水酸基含有モノマーを共重合したアクリル系樹脂をコーティングして塗膜を形成し、白色顔料と樹脂エマルジョンからなり、該塗膜面に塗布され遮光層を形成し、形成された遮光層がアルカリ性除去剤にて除去可能であることを特徴とする農業用遮光剤である。 【0009】 また、より具体的な本発明は、白色顔料が、炭酸カルシウム、酸化チタンから選択される少なくとも一種であり、バインダーが水系樹脂バインダーであり、樹脂分が酸価30〜300の樹脂エマルジョンであることを特徴とする上記の農業用遮光剤である。 【0010】 また本発明は、別の態様として、塩化ビニル系農業用フィルムの少なくとも一方の面に、水酸基含有のモノマーを共重合したアクリル系樹脂をコーティングして塗膜を形成した後に、該塗膜面に、白色顔料と樹脂エマルジョンからなる農業用遮光剤を塗布して、アルカリ性除去剤にて除去可能である遮光層を形成することを特徴とする農業用遮光剤の塗工方法である。 【発明の効果】 【0011】 本発明は、特に、農業用遮光剤を塗布する農業用塩化ビニル樹脂フィルムとして、塗布剤に対するベース層として、水酸基含有のモノマーを共重合したアクリル系樹脂のコーティング層を塩化ビニル系農業用樹脂フィルム上に形成することに一つの特徴を有する。このベース層により、遮光剤が均一にフィルム上に形成されることとなり、形成された遮光塗膜は、持続性に優れたものとなる。したがって、降雨などによっても皮膜が流されることなく、長期間に亘って遮光効果を得ることができる。また、遮光塗膜が不要となった場合には、新たな農業用塩化ビニル樹脂フィルムと張り替えることなく、アルカリ性除去液にて簡単に除去し得るものである。 【発明を実施するための最良の形態】 【0012】 本発明が提供する遮光剤中に含有される、遮光性を確保するために添加される白色顔料としては、チタン白、酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカ、マイカ、硫酸バリウム等をあげることができる。本発明にあってはそのなかでも特に、炭酸カルシウムまたは酸化チタンが効果的なものであることが判明した。なお、これらの白色顔料は、2種類を組合せ配合することもできる。 【0013】 また、含有される白色顔料の粒子径は得に限定されるものではなく、平均粒子径が1μm未満のものから、平均粒子径が100μm程度までのものを、巾広く使用することができる。なお、平均粒子径が1μm未満の白色顔料は、バインダーである樹脂エマルジョンと共に農業用ハウスフィルムに塗布された場合には、樹脂中へ微細な粒子状としての分散していることからフィルム上に強固な無機物皮膜を形成し、その耐水性を向上し得るものであるが、不要となった場合の除去性に難点がある。 【0014】 一方、平均粒子径が100μmを超える白色顔料は、バインダーである樹脂エマルジョンと共に農業用ハウスフィルムに塗布された場合には、耐水性が乏しいものとなる。したがって本発明においては、この両者の特性を生かし平均粒子径を決定することができ、また、1〜100μmの範囲内で適宜平均粒子形の異なる白色顔料を混合して使用することもできる。 【0015】 本発明にあっては、かかる白色顔料の含有量としては、遮光剤として所望の遮光効果を発揮し得る量であればよい。バインダーとしての樹脂エマルジョン中への分散性を考慮した場合、樹脂分と無機物の比が固形分比で1:0.3〜1:15であるのがよいことが判明した。すなわち、無機物の配合比が0.3に満たない場合には所望の遮光効果を得ることが困難となり、また15を超えて添加した場合、遮光効果にあまり変化はなく、塗工性が低下すると共に、塗膜自体の持続性も低下してしまい好ましくない。 【0016】 また、本発明が提供する農業用フィルムに適用する遮光剤においては、遮光剤中に含有される樹脂としては、フィルム上に塗布された遮光剤が乾燥し、無機物を均一に保持するバインダーとしての樹脂膜を形成するものである樹脂が使用される。 【0017】 当該樹脂としては、その酸価が30〜300である水性樹脂エマルジョンを使用するのがよい。そのような水分散性の樹脂としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂等をあげることができるが、なかでも特に酸価が30〜300である水分散性アクリル系樹脂、水分散性ウレタン系樹脂が好ましく使用される。 【0018】 この酸価は、ポリマー系バインダーについて、1連鎖あたりの遊離カルボン酸基の平均数と関係するものであり、酸価が大きなものであればあるほど、耐水性がなくなり水に溶けやすくなる。また、酸価が小さなものであれば、水に溶けにくい性質を有している。本発明にあっては、水性樹脂エマルジョンとして、樹脂成分が、その酸価が30〜300のものを使用し、ある程度の耐水性を確保し、必要とされる遮光塗布膜の保持期間を満たすことができる。 【0019】 この酸価が30未満であると形成された塗膜は耐水性には問題ないが、除去性の面で塗膜が除去液で容易に除去できなくなり、好ましくない。また、酸価が300を越える大きな値であると、樹脂膜の耐水性が低下し、長期間にわたって被覆し得るべき遮光剤としての性能が低下し、好ましくない。 【0020】 また、樹脂エマルジョンとしての樹脂の平均粒径が0.01〜0.5μmであることが好ましいことが判明した。平均粒径が0.01μmに満たない場合にはエマルジョンとしての機能を発揮できず、また0.5μmを超える場合には、フィルム上に塗布した樹脂が流れてしまい好ましいものではない。 【0021】 本発明が提供する農業用遮光剤中における当該樹脂エマルジョンの含有量は、配合する無機物との配合比との兼ね合いがあるが、水100重量部に対して、樹脂固形分として0.1〜10重量部添加するのがよい。0.1重量部未満であるとフィルム上への塗膜の形成が不十分なものとなり、また10重量部を超える場合には、塗布作業性が低下するとともに、塗布後の乾燥に時間がかかり、それに反して塗膜の持続性はそれほど向上せず経済的ではない。 【0022】 本発明の農業用遮光剤には、上記した白色顔料、特に炭酸カルシウムの他に、必要に応じて、さらに硬化剤、防腐剤、増粘剤、減粘剤、分散剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、アルコール類等を添加することができる。 【0023】 一方、上記した遮光剤が塗布される本発明の農業フィルムとしては、従来から農業用フィルムとして用いられている塩化ビニル系樹脂フィルムが好適に用いられる。かかる農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを構成する樹脂としては、ポリ塩化ビニルホモポリマーおよび塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル−イソブチレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−スチレン−無水マレイン酸三元共重合体、塩化ビニル−アルキル、シクロアルキルまたはアルキルマレイミド共重合体、塩化ビニル−スチレン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−ブタジエン共重合体、塩化ビニル−イソプレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、塩化ビニル−メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−ウレタン共重合体などの塩化ビニル共重合体が挙げられる。 【0024】 また、本発明で使用される塩化ビニル系樹脂としては、以下の重合体とのブレンド品であってもよい。そのような重合体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−3−メチルブテンなどのα−オレフィン重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体などのポリオレフィンおよびこれらの共重合体、ポリスチレン、アクリル樹脂、スチレンと他の単量体(例えば、無水マレイン酸、ブタジエン、アクリロニトリルなど)との共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、メタクリル酸エステル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン等が挙げられる。 【0025】 これらの塩化ビニル系樹脂組成物中には、必要に応じて、可塑剤、安定化剤、滑剤、粘着防止剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、無機重点剤等の各種添加剤を添加することができる。これらの添加剤は、従来から塩化ビニル系樹脂フィルムの添加剤として使用されている各種の添加剤をあげることができ、その配合量は、その種類によって異なるが、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.001から10重量部程度である。 【0026】 以上の塩化ビニル系樹脂組成物を用いて農業用塩化ビニル系樹脂フィルムとするには、従来から汎用されているカレンダー法、押出法、インフレーション法等の公知の手段でフィルム状に形成すればよい。 【0027】 本発明においては、農業用遮光剤を塗布するにあたって、上記のような農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの少なくとも一方の面に、水酸基含有モノマーを共重合したアクリル系樹脂をコーティングして塗膜を形成する。この塗膜の厚みとしては、0.5〜5μm程度でよい。この塗膜が0.5μm未満であると、この塗膜上に塗布される農業用遮光剤の塗工層の持続性を向上させることができず、また、5μmを超えても、持続性を向上させることができないものである。 【0028】 アクリル系樹脂塗膜を農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに設けるにあたっては、フィルム形成された後に、同じ生産ライン、または別工程で、グラビ法等によって塗膜形成されることが好ましい。フィルムをビニルハウス等に展張後に、該アクリル系樹脂塗膜を設けてもよいが、容易に均一な塗膜が形成されず作業性に劣るものとなる。 フィルムと塗膜とをより強固に密着させるために、アクリル系樹脂に末端イソシアネート含有化合物等の架橋剤を添加してもよい。 【0029】 そのようなベース層を形成する水酸基含有のモノマーを共重合したアクリル系樹脂を構成する水酸基含有のモノマーとしては、ヒドロキシメチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシペンチルアクリレート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート等のヒドロキシアクリル酸エステル;ヒドロキシメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシペンチルメタクリレート、6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート等のヒドロキシメタクリル酸エステルを挙げることができる。 【0030】 このようにアクリル系樹脂塗膜が設けられた面に本発明の農業用遮光剤がスプレー等によって塗工される。塗工は通常、フィルムのアクリル系樹脂塗膜が設けられた面を外側にして、ビニルハウス等に展張された後に、遮光性を必要とするときにフィルム表面に本発明の農業用遮光剤が塗工されて遮光層が形成される。最初から遮光性を必要とされる場合には、展張前のフィルム生産工程、または別工程で塗工してもよいが、展張時の作業段階等において、遮光層の欠落等が発生しやすいのであまり好ましくない。 【0031】 農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに対する本発明の遮光剤の塗布量は、固形分として0.1〜50g/m2程度が好ましい。0.1g/m2未満であると、充分な遮光効果を得ることができない。また50g/m2を超える場合には、塗工作業中に農業用フィルムから樹脂の落滴が生じ、好ましいものではない。 【0032】 かくして、本発明の白色顔料を含有し、その酸価が30〜300を有するバインダーとしての樹脂エマルジョンおよび水性溶媒として水を含有する遮光剤は、水酸基を含有するモノマーを共重合したアクリル系樹脂をベース層として有する塩化ビニル系農業用の樹脂フィルム上にスプレー散布あるいは塗布されて、持続性に優れた無機物の塗膜を形成し、簡便にその遮光効果を得ることができる。 一方、その遮光塗膜が不要となったときには、有機溶媒を多量に使用することなく、アルカリ性の除去液にて簡単に除去し得るものである。 【実施例】 【0033】 以下に本発明を実施例および比較例により、より詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 【0034】 実施例1〜5/比較例1〜3: 下記表1に記載のベース層塗料配合(重量部)を、アキレスノンキリー(塩化ビニル系樹脂フィルム)にグラビア法にて塗工し、90℃×30程乾燥させ、ベースフィルムとした。 一方、下記表1に記載の処方(重量部)により、本発明の遮光剤を得た。得られた遮光剤を、前記ベースフィルムにスプレー塗工し、その塗膜の状態、塗膜の耐水性および除去性を一定の基準により評価し、その結果をあわせて表1中に示した。 【0035】 【表1】
【0036】 *1:日本ポリウレタン社製 *2:酸価60;分子量20万以上;固形分47%のアクリル系樹脂エマルジョン *3:酸価200;分子量20万以上;固形分32%のアクリル系樹脂エマルジョン *4:酸価400;分子量20万以上;固形分30%のアクリル系樹脂エマルジョン 【0037】 *5:遮光塗膜の持続性については、以下の測定により評価した。 屋外に展張した前記フィルムへ各遮光剤を噴霧器にて、30%遮光になるように噴霧し均一に吹付けた。吹付け後屋外にて約1ヶ月間放置し、遮光塗布膜の落ちた程度を、目視により以下の基準で判定した。 ◎:塗膜が80%以上残っている。 ○:塗膜が60〜80%未満残っている。 □:塗膜が40〜60%未満残っている。 △:塗膜が10〜40%未満残っている。 ×:塗膜が10%未満しか残っていない。 【0038】 *6:遮光塗膜の除去性は、遮光剤を農業用フィルムに吹付け乾燥後、屋外にて1ヶ月後の塗膜に対し除去液として、水100重量部、水酸化ナトリウム0.5重量部、ベンジルアルコール10重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2重量部からなる除去液をフィルムに吹付け、吹付け5分後にさらに水を吹付けた時の塗膜の落とし易さを、目視により以下の基準で判定した。 ◎:塗膜が80%以上落ちた。 ○:塗膜が60〜80%未満落ちた。 □:塗膜が40〜60%未満落ちた。 △:塗膜が10〜40%未満落ちた。 ×:塗膜が10%未満しか落ちない。 【0039】 *7:遮光液を噴霧器により吹付けても、遮光液自体が落ちてしまい、判定が不可能であった。 【0040】 以上の実施例1〜5および比較例1〜3の結果からも明らかなように、本発明の遮光剤は、水酸基を含有するモノマーを共重合したアクリル系樹脂エマルジョンをベース層として有する塩化ビニル系農業用の樹脂フィルム上にスプレー散布あるいは塗布されて、持続性に優れた無機物の塗膜を形成し、長期にわたりその遮光効果を挙げていることが理解される(実施例1〜5)。 【0041】 これに対し、塩化ビニル系農業用の樹脂フィルムに水酸基を含有するモノマーを共重合したアクリル系樹脂によるベース層として設けなかった場合(比較例1および2)、あるいはベース層をまったく設けない場合(比較例3)には、フィルム上に遮光塗布膜が形成できず、また形成されたとしてもその持続性ならびに除去性は好ましいものでないことが理解される。 【産業上の利用可能性】 【0042】 以上記載したように、本発明のハウス栽培あるいはトンネル栽培に使用する農業用フィルムに適用する遮光剤は、水酸基含有のモノマーを共重合したアクリル系樹脂をコーティングした塩化ビニル系農業用樹脂フィルム上に塗膜形成される、白色顔料とバインダーを含有する、アルカリ性除去剤にて除去可能であることを特徴とする農業用遮光剤であり、得られる遮光塗布膜はその持続性が特に優れたものである。したがって、降雨などによっても無機物の皮膜が流されることなく、長期間に亘って遮光効果を得ることができる。また、遮光塗膜が不要となった場合には、有機溶媒を使用することなく、アルカリ除去液にて簡単に除去し得るものであり、ハウス、トンネル等の被覆材を廃棄、交換する必要が無くなり、農業従事者に対して、多大な経費節減をもたらす利点を有している。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000077 【氏名又は名称】アキレス株式会社
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| 【出願日】 |
平成16年7月16日(2004.7.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083301 【弁理士】 【氏名又は名称】草間 攻
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| 【公開番号】 |
特開2006−25697(P2006−25697A) |
| 【公開日】 |
平成18年2月2日(2006.2.2) |
| 【出願番号】 |
特願2004−209327(P2004−209327) |
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