| 【発明の名称】 |
脱穀機 |
| 【発明者】 |
【氏名】山崎 弘章 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内
【氏名】錦織 将浩 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】コンバインに搭載されて好適な、上昇スイッチと下降スイッチとを手動操作して扱室上部を動力で開閉させる脱穀機に関し、高価な防水型の電源スイッチが不要で、作業者が必要なときに上昇スイッチと下降スイッチだけを操作してきめ細かく扱室上部の開閉を行うことができる脱穀機を提供する。
【解決手段】回転して脱穀を行う大型の扱胴17を支持する上部枠体19は、回動支点軸22を中心にして上方へ回動可能である。主構造体13に一端が固定されたアクチュエータ33を収縮方向に作動させると、上部枠体19に固定された駆動アーム23をアクチュエータ33が引っ張って、上部枠体19を上昇させる。上昇スイッチと下降スイッチが側面に配置され、上昇スイッチ及び下降スイッチの少なくとも一方を操作すると、アクチュエータ33を制御するマイコン装置に電源が接続されて、上昇スイッチと下降スイッチとを用いた上部枠体19の昇降作業が可能となる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 扱胴を内装する扱室を有し、該扱室の少なくとも上方を覆う上部枠体が、電力供給に基づき駆動されるアクチュエータにより開閉駆動されてなる脱穀機において、 上昇スイッチ及び下降スイッチを有し、前記アクチュエータを開方向及び閉方向に操作する操作手段と、 前記操作手段に前記電力を供給又は遮断する電源手段と、を備え、 前記上昇スイッチ及び下降スイッチの少なくとも一方をオン操作すると、前記電源手段が電力供給状態に保持されてなる、 ことを特徴とする脱穀機。 【請求項2】 前記上昇スイッチ及び下降スイッチが、所定時間オフ状態にあると、前記電源手段を遮断してなる、 請求項1記載の脱穀機。 【請求項3】 前記電源手段を電力供給状態にした後、前記上昇スイッチ及び下降スイッチの両方をオフにした状態で、前記操作手段による前記アクチュエータの操作が可能となるように構成した、 請求項1又は2記載の脱穀機。 【請求項4】 前記脱穀機における前記アクチュエータ以外の作動状態には、前記電源手段が遮断状態に保持されてなる、 請求項1乃至3いずれか1項記載の脱穀機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 コンバインに搭載されて好適な脱穀機に係り、上昇スイッチと下降スイッチとを手動操作して扱室上部を動力で開閉させる脱穀機に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、コンバインの大型化に伴って搭載される脱穀機が大型化し、また、幅広い年齢層、男女の区別なく操作可能とすべく、脱穀機の扱胴を含む重い扱室上部の昇降を行うために、油圧シリンダ等のアクチュエータが取り付けられている。 【0003】 特許文献1には、扱室上部を昇降させる油圧シリンダを取り付けた脱穀機が示され、運転席の操作パネルに配置した上昇スイッチと下降スイッチとを操作して、扱胴を取り付けた重い扱室上部を昇降(開閉)させることができる。 【0004】 【特許文献1】特開2001−190137号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 特許文献1に示されるコンバインは、通常の作業でコンバインの各部を制御するコンピュータ制御装置(マイコンユニット)で扱室上部の昇降制御を行うので、昇降を伴う作業中も通常の作業や運転移動が可能である。しかし、重い扱室上部を上昇させてその下へ作業者が入る作業は、機会が限られた特別な作業なので、このような作業時には、誤操作を回避し、仮に誤動作があっても深刻な事態を引き起こさないため、コンバインを停止し、エンジンを停止させ、作業に不必要な機械動作や操作を制御的に禁止させることが望ましい。 【0006】 そこで、通常制御用コンピュータ制御装置とは独立させた昇降制御専用コンピュータ制御装置を設け、運転席の特別な位置に昇降制御専用コンピュータ制御装置の電源スイッチを配置し、イグニッションキースイッチがOFFされた状態で電源スイッチをON操作した状態でのみ、昇降制御専用コンピュータ制御装置により上昇スイッチと下降スイッチとを操作可能にし、逆に、イグニッションキースイッチがONされた状態や他の機械動作が可能な状態では、昇降制御専用コンピュータ制御装置の電源投入を不可能にして、上昇スイッチと下降スイッチとを操作してもアクチュエータを作動させない制御システムが提案されている。 【0007】 しかし、昇降制御専用コンピュータ制御装置の電源スイッチを運転席に配置すると、大型のコンバインでは運転席への昇降に手間取って作業能率が低下するし、作業中の泥だらけの服装で運転席に入られて操作パネルを触られると運転席周りが汚れる可能性がある。また、上昇スイッチと下降スイッチとを運転席に配置すると、作業の必要に応じて細かく何度も扱室上部の開閉加減を調整する際にも不便である。 【0008】 そこで、上昇スイッチと下降スイッチと電源スイッチとを脱穀機の扱室に隣接して配置し、運転席へ上らなくても、扱室の様子を実際に観察しながら扱室上部の開閉を可能にすることが提案されているが、この場合、作業者は、上昇スイッチまたは下降スイッチを操作する前にわざわざ電源スイッチを操作する必要があるし、汚れ易い場所なので、高価な防水型の電源スイッチが必要だし、上昇スイッチと下降スイッチの配線に加えて電源スイッチの配線も必要となる。 【0009】 本発明は、高価な防水型の電源スイッチが不要で、作業者が必要なときに上昇スイッチと下降スイッチだけを操作して、きめ細かく扱室上部の開閉を行うことが可能な脱穀機を提供することを目的としている。 【課題を解決するための手段】 【0010】 請求項1の脱穀機は、扱胴(17)を内装する扱室(16)を有し、該扱室(16)の少なくとも上方を覆う上部枠体(19)が、電力供給に基づき駆動されるアクチュエータ(33)により開閉駆動されてなる脱穀機において、上昇スイッチ(46)及び下降スイッチ(47)を有し、前記アクチュエータ(33)を開方向及び閉方向に操作する操作手段(57)と、前記操作手段(57)に前記電力を供給又は遮断する電源手段(62)と、を備え、前記上昇スイッチ(46)及び下降スイッチ(47)の少なくとも一方をオン操作すると、前記電源手段(46)が電力供給状態に保持されてなるものである。 【0011】 請求項2の脱穀機は、請求項1の発明において、前記上昇スイッチ(46)及び下降スイッチ(47)が、所定時間オフ状態にあると、前記電源手段(62)を遮断してなるものである。 【0012】 請求項3の脱穀機は、請求項1又は2の発明において、前記電源手段(62)を電力供給状態にした後、前記上昇スイッチ(46)及び下降スイッチ(47)の両方をオフにした状態で、前記操作手段(57)による前記アクチュエータ(33)の操作が可能となるように構成したものである。 【0013】 請求項4の脱穀機は、請求項1乃至3いずれか1項の発明において、前記脱穀機における前記アクチュエータ(33)以外の作動状態には、前記電源手段(62)が遮断状態に保持されてなるものである。 【0014】 なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これにより特許請求の範囲に何等影響を及ぼすものではない。 【発明の効果】 【0015】 請求項1に係る本発明によると、上昇スイッチ及び下降スイッチの少なくとも一方をオン操作すると、電源手段が電力供給状態となるので、運転席等にあるメインスイッチを入れる煩わしい操作が不要となり、また扱室開閉用の特別な電源スイッチを設ける必要がないので、コストダウンを図ることができる。 【0016】 請求項2に係る本発明によると、上昇スイッチ及び下降スイッチが、共に所定時間にオフ状態にあると、電源手段が遮断されるので、電源の切り忘れ等を防止できる。 【0017】 請求項3に係る本発明によると、電源手段を投入した後、上昇及び下降スイッチを共にオフした状態で、上昇又は下降スイッチによるアクチュエータの操作が可能となるので、自然な操作で扱室の上部枠体の開閉駆動を行うことができると共に、不用意に上部枠体が開閉駆動する誤操作を防止することができる。 【0018】 請求項4に係る本発明によると、エンジン、脱穀クラッチ等の扱室開閉用アクチュエータ以外の作動時には、前記電源手段は遮断状態に保持されるので、脱穀機の作動中に例え上昇スイッチ又は下降スイッチを操作しても、上部枠体が作動することはない。 【発明を実施するための最良の形態】 【0019】 以下、図面に沿って本発明の好ましい実施の形態について説明する。本実施形態の脱穀機はコンバインに搭載されたものであるが、本発明の脱穀機は、コンバイン以外の走行体や車両、また、プラント施設等に搭載してもよい。また、本実施形態では、コンバインの運転中の各種動作制御を行う通常制御用コンピュータ制御装置とは独立した上部枠体の昇降制御専用の昇降制御専用コンピュータ制御装置を設けているが、本発明を用いて電源供給を制御することにより、通常制御用コンピュータ制御装置によって上部枠体の昇降制御を行わせる形態で本発明を実施してもよい。 【0020】 <コンバインおよび脱穀機> 図1は本発明の一実施形態である脱穀部を搭載したコンバインの側面図、図2は脱穀部の上部枠体を下降してロックした状態の説明図、図3は脱穀部の上部枠体のロックを解除した状態の説明図、図4は脱穀部の上部枠体を上昇させた状態の説明図、図5は上昇スイッチ及び下降スイッチの配置と操作の説明図である。 【0021】 図1に示すように、コンバイン1は、本機3を進行方向左右のクローラ走行装置2に支持させ、本機3の前方側に前処理部9を昇降自在に支持させている。本機3は、前部右側に運転部5、後部右側にグレンタンク6、左側に脱穀選別部7を配置している。運転部5はキャビン10で覆われ、キャビン10の内部空間に運転席11や各種の操作スイッチが配置されている。 【0022】 脱穀選別部7は、図2に示す脱穀部12と図示しない選別部とからなり、脱穀部12は、フィードチェーンカバー42の背後に配置されており、脱穀フィードチェーン41で搬送された茎稈から脱穀粒を分離する。 【0023】 図2に示すように、本機3(図1)を後方側から見た脱穀部12は、本機3のフレームに固定された主構造体13を有し、主構造体13の下部に配置した受け網15によって区画された上方空間が扱室16となっている。扱室16には、回転して脱穀を行う扱胴17が内装されており、その上方が上部枠体19により覆われている。また、扱室16の下流側には穀粒を分離する処理室20が配置され、処理室20には、主構造体13に回転自在に支持された処理胴21が収納されている。 【0024】 上部枠体19は、扱胴17を回転可能に支持しており、主構造体13の上部に配置された回動支点軸22によって軸支されて、主構造体13に対して上方へ持ち上げ可能、言い換えれば本機(図1)のキャビン10側へ回動して開閉可能である。 【0025】 上部枠体19には、駆動アーム23が固設され、駆動アーム23の回動端をアクチュエータ(駆動機構)33で駆動することにより、上部枠体19全体が上下に昇降(開閉)される。上部枠体19には大型の扱胴17や丈夫なフィードチェーン狭扼レール18が組み付けられているので、昇降する上部枠体19はかなりの重量物となっている。 【0026】 図2に示すように、上部枠体19と主構造体13との間には、その開放動作をロックするための開放ロック機構25が配置されている。開放ロック機構25は、主構造体13に固定されているロックピン26を有し、これに係止・離脱可能なフック27(図3参照)が上部枠体19に回転自在に支持されている。 【0027】 ロック解除操作を行うためのロック解除レバー29は、上部枠体19の左側部に、上下に回動可能に軸支され、ロック解除レバー29とフック27とは、リンク30により連係されている。一方、フック27は、一端をリンク30に連結され、他端をフック27に連結されたスプリング31によって図中右回り方向、言い換えればロックピン26へ係合する方向へ付勢されているので、ロック解除の際には、スプリング31の付勢力に打ち勝ってフック27を図中左方向へ回転することにより、ロックピン26とフックの係合を解除する。 【0028】 上部枠体19と主構造体13との間には、一端を主構造体13に連結され、他端を上部枠体19に連結されたガススプリング32が配置されている。ガススプリング32は伸長側へ付勢力を与えるものであり、図2に示される上部枠体19の下降状態では、上部枠体19の自重を支持して、ロックピン26とフックの係合が解除された際には、図3に示すように上部枠体19を少し持ち上げる。また、ガススプリング32は、上部枠体19が落下した際の衝撃を緩和し、上部枠体19の昇降負荷を軽減している。 【0029】 図2に示すように、回動支点軸22の上方に配置されたアクチュエータ33は、主構造体13に対して上部枠体19を開閉させる。アクチュエータ33は、電動モータMと、電動モータMによって駆動されるボールネジ機構からなる直動シリンダ33a(スプリング39の背後に配置)とを有し、電動モータMは、主構造体13に対して上下に回動可能に支持されたブランケット35に固定されている。 【0030】 回動支点軸22には、上部枠体19を支持する回動アーム36と一体に回転する駆動アーム23が設けられ、駆動アーム23の先端部には比較的短い長孔23aが形成されている。長孔23aには連結ピン37が嵌合している。連結ピン37とブランケット35との間は、上部枠体19の重量を軽減するスプリング39と、上部枠体19を昇降駆動する直動シリンダ33aによって連結されている。直動シリンダ33a(スプリング39の背後に配置)は、基端部が電動モータMに連結して一体に設けられ、直動シリンダ33aに隣接させて、直動シリンダ33aの伸長/収縮の移動限界を検知するリミットスイッチ40が取り付けられている。 【0031】 図3に示すように、ロックピン26とフックの係合を解除した状態から直動シリンダ33aを収縮方向に作動させると、図4に示すように、上部枠体19が回動支点軸22を中心にして上方へ回動し、扱室16が開いて、扱胴17の下で必要な作業を行うことが可能となる。 【0032】 主構造体13の左側部には、扱室16の側面に沿って茎稈を搬送する脱穀フィードチェーン41が取り付けられ、図1に示すように、フィーチェーンカバー42が、脱穀フィードチェーン41を覆って、本機3のフレームに着脱自在に取り付けてある。フィードチェーンカバー42には、上部枠体19の昇降操作を行うための貫通孔42aが形成され、貫通孔42aを覆って、カバー体50が開閉可能に取り付けられている。 【0033】 図5の(a)に示すように、貫通孔42aを覆うカバー体50は、フィードチェーンカバー42にヒンジ49を介して回動自在に取り付けられ、カバー体50の内側に上昇スイッチ46及び下降スイッチ47が配置されている。上昇スイッチ46及び下降スイッチ47は、主構造体13(図2)の機体側フレーム43に固定されたスイッチ固定用フレーム45に取り付けてある。 【0034】 また、図5の(b)に示すように、カバー体50には、カバー閉じ固定用マグネット51が埋め込まれており、カバー閉じ固定用マグネット51は、フィードチェーンカバー42に磁気吸着して、貫通孔42aを覆った状態にカバー体50を保持する。 【0035】 従って、図5の(c)に示すように、上昇スイッチ46及び下降スイッチ47を操作する際には、一方の手でカバー体50を開き、他方の手で貫通孔42aを通じて、スイッチ操作を行うことになる。 【0036】 <制御回路およびシーケンス> 図6はアクチュエータの駆動回路の説明図、図7はアクチュエータの駆動制御のフローチャートである。本実施形態では、コンバイン1の各部制御を行うマイコンユニット(不図示)とは独立した上部枠体19の昇降制御専用のマイコンユニット60を設けている。 【0037】 図6に示すように、マイコンユニット60は、通常の入力インターフェイス59、CPU57、出力インターフェイス63に加えて、電源制御回路62を設けており、電源制御回路62によってCPU57をきめ細かく作動/停止させる。 【0038】 入力インターフェイス59は、上昇スイッチ46及び下降スイッチ47の操作入力と、リミットスイッチ40の検知出力をCPU57への入力信号に変換する。出力インターフェイス63は、CPU57の出力に基づいて昇降駆動用の電動モータMの作動信号と、操作報知ブザー65の作動信号と、電源LEDの作動信号とを発生させる。CPU57は、ROM、RAM、演算素子を1チップ上に回路形成した汎用のマイコン素子を採用しており、予め書き込まれたプログラムやデータを保持し、プログラムに従ってデータや入力を取り込んで必要な演算を実行し、演算結果を出力に書き込む。 【0039】 ドライブ回路56は、出力インターフェイス63の出力に応じて電動モータMの作動/停止および回転方向を制御する。操作報知ブザー65は、マイコンユニット60の起動時に短時間鳴って、上昇スイッチ46及び下降スイッチ47の操作が可能になったことを作業者に通知する。また、作業者の周囲や運転部5内の共同作業者に、扱室16を開いた作業の開始を報知する。電源LED66は、マイコンユニット60が電源が入った状態であることを表示する。 【0040】 マイコンユニット60の電源は、イグニッションキースイッチ70がONされている間は、リレー62aが作動して入らない。しかし、イグニッションキースイッチ70がONされてコンバイン1の各部制御を行うマイコンユニットに電源が接続されていても、このマイコンユニットによって上部枠体19の昇降(開閉)が許可(トランジスタ67がオフ)されていれば、リレー62aがオフして、マイコンユニット60への電源接続が可能となる。 【0041】 すなわち、上昇スイッチ46と下降スイッチ47との少なくとも一方が操作されると、ダイオード62d(または62e)を通じて電流が流れてリレー62cがONし、電源ラインAを通じてCPU57に電源が接続される。起動したCPU57は、トランジスタ62dをONしてリレー62bをONさせることにより、上昇スイッチ46及び下降スイッチ47が切れてリレー62cがOFFしても、電源ラインBを通じてCPU57への電源接続を継続させることができる。継続させるか否かは、図7のフローチャートに従って制御される。 【0042】 図6を参照して図7に示すように、上昇スイッチ46と下降スイッチ47との少なくとも一方が操作されると、CPU57に電源が接続されてシリンダ昇降制御が開始される。CPU57は、入出力、カウンタ、レジスタ等をリセットしてプログラムを読み込み(S10)、リレー62bをONさせて電源を自己保持する(S12)。 【0043】 そして、作業者による操作以外の操作を排除するための保持タイマ1をセットし(S13)、電源LED66を発光させ(S14)、上昇スイッチ46と下降スイッチ47の操作が途切れるか否かを判断し(S15)、途切れない場合(S15の何れかON)には、操作を知らない自然物等による操作やスイッチ、回路上のトラブルの可能性が大きいので、偶然保持タイマ1の時間終了を待って(S16)、リレー62bをOFFさせてCPU57自身の電源を落とす。 【0044】 しかし、上昇スイッチ46と下降スイッチ47の操作が途切れると(S15の何れもOFF)、操作報知ブザー65の作動時間を制御する保持タイマ2をセットし(S18)て保持タイマ2がアップする(S20の終了)まで操作報知ブザー65を作動させる(S19、S20、S21)。 【0045】 そして、保持タイマ2がアップする(S20の終了)と、操作報知ブザー65をOFFして(S21)、上昇スイッチ46と下降スイッチ47の操作が途切れたことを検知する保持タイマ3をセットし(S22)、保持タイマ3がアップすると(S23の終了)、リレー62bをOFFさせてCPU57自身の電源を落とす。 【0046】 しかし、保持タイマ3がアップするまでなら(S23の未終了)、上昇スイッチ46と下降スイッチ47の操作を検知して(S24の何れかON)、保持タイマ3をセットし直す(S25)ことにより、CPU57の電源を落とす時期を先送りして、上昇スイッチ46と下降スイッチ47の操作に応じて電動モータMを作動させる昇降制御(S26)を行う。 【0047】 以上のように構成され、上述のように制御される本実施形態のコンバイン1では、図2に示すように、上部枠体19が全閉状態のときは、フック27がロックピン26に係合して上部枠体19が主構造体13にロックされているので、上部枠体19を上昇させて扱室16を開く場合には、ロック解除レバー29を上方へ回動操作して、リンク30を引き付け、フック27を回転させてロックピン26との係合を解除する。 【0048】 フック27がロックピン26から外れると、ガススプリング32の付勢力でロック解除に必要なストロークだけ上部枠体19が上昇し、その後、図3に示すように、アクチュエータ33による上部枠体19の上昇が可能な状態になる。 【0049】 従って、開放ロック機構25を自動的にロック解除するための複雑な機構が不要になるだけでなく、アクチュエータ33により強制的に上部枠体19を昇降するための動作を手動により確認しながら確実に行うことができる。 【0050】 その後、図5の(c)に示すように、カバー体50を持ち上げて上昇スイッチ46と下降スイッチ47の片方または両方を押すと、図7のフローチャートの制御によってCPU57が電源を自己保持して、上昇スイッチ46と下降スイッチ47を操作して上部枠体19を昇降させることが可能となる。 【0051】 従って、事前に運転席11へ上って上部枠体19を開閉するための制御システムの電源を入れる操作が不要となり、上昇スイッチ46と下降スイッチ47の操作だけで作業開始できるので、電源制御用の電源スイッチ等が不要となり、作業能率も向上した。 【0052】 その後、上昇スイッチ46を操作している間、マイコンユニット60は、アクチュエータ33を収縮させる方向に電動モータMを作動して上部枠体19を上昇させ続けるが、リミットスイッチ40の上昇リミットスイッチ40aがONすると、電動モータMを停止させる。 【0053】 一方、下降スイッチ47を操作すると、マイコンユニット60は、アクチュエータ33を伸張させる方向に電動モータMを作動して上部枠体19を下降させ続けるが、リミットスイッチ40の下降リミットスイッチ40bがONすると、電動モータMを停止させる。 【0054】 扱室16を開いて扱胴17のメンテナンス等の作業をするときは、図7のフローチャートのステップS23〜S27の制御によって、CPU57が自ら電源を切断し、その後は、上昇スイッチ46及び下降スイッチ47に物体が接触したり誤操作したりしても、ステップS15〜ステップS17の制御によって電動モータMは作動されず、上部枠体19は動かない。従って、安全に作業をすることができる。 【0055】 作業終了後、上昇スイッチ46と下降スイッチ47の少なくとも一方を押した後に放すことにより、再びマイコンユニット60を起動して、上昇スイッチ46及び下降スイッチ47を操作して上部枠体19を昇降させることが可能となる。そして、下降スイッチ47を操作して下降リミットスイッチ40bがONするまで上部枠体19を下降させることにより、再びロック解除レバー29を操作して、今度は主構造体13に上部枠体19をロックさせることが可能となる。 【0056】 この状態から、ロック解除レバー29を下方へ回動操作すると、リンク30を介してフック27が回転し、フック27がロックピン26に係合して、上部枠体19がロックされる。これにより、図2に示すように全閉状態になる。 【0057】 本実施形態のコンバイン1によれば、上昇スイッチ46及び下降スイッチ47の少なくとも一方をオンすると、電源制御回路62によってCPU57に電源投入がなされ、上昇スイッチ46及び下降スイッチ47による上部枠体19の昇降が可能になるので、運転部5等にあるメインスイッチを入れる煩わしい操作が不要となり、また扱室16開閉用の特別な電源スイッチを設ける必要がないので、コストダウンを図ることができる。 【0058】 また、上昇スイッチ46及び下降スイッチ47が、所定時間にオフ状態にあると、CPU57の電源が切られるので、電源の切り忘れ等を防止できる。 【0059】 また、CPU57が起動した後、上昇スイッチ46及び下降スイッチ47を共にオフした状態を経て初めて、上昇スイッチ46及び下降スイッチ47による上部枠体19の昇降操作が可能となるので、自然な操作で扱室16の上部枠体19の開閉駆動を行うことができると共に、不用意に上部枠体19が開閉駆動する誤操作を防止することができる。 【0060】 また、通常制御用コンピュータ制御装置とは独立した上部枠体19の昇降制御専用のマイコンユニット60を設け、マイコンユニット60も上昇スイッチ46及び下降スイッチ47の操作が保持タイマ3以上に途切れると電源を自ら切断するので、上部枠体19を上昇させて行う作業中は、コンバイン1のすべての電源が自動的にOFF状態となり、誤操作、誤動作によるすべての不都合を回避できる。そして、イグニッションキースイッチ70がONされて、エンジン、脱穀クラッチ等、扱室16の開閉用のアクチュエータ33以外の作動時には、上昇スイッチ46及び下降スイッチ47を操作しても、CPU57は起動しないので、脱穀機の作動中(脱穀クラッチON)に例え上昇スイッチ46又は下降スイッチ47を操作しても、上部枠体19が昇降することはない。 【0061】 言い換えれば、上部枠体19開閉用の専用のマイコンユニット60を、種々自動制御を行う既存のマイコンユニットと1本の信号線のみで接続し、既存のマイコンユニットで安全性を監視させて、安全性を確信できる場合にはマイコンユニット60の電源を遮断しないようにした。 【0062】 従って、このような確認を行うためのすべてのセンサや信号線を直接にマイコンユニット60へ接続するよりも配線を少なくでき、制御システム全体を安価でコンパクトに構成できる。 【0063】 また、イグニッションキースイッチ70がONされていても、コンバイン1の各部制御を行うマイコンユニット(不図示)に特殊なモード(チェックモード、手動操作モード、清掃モード)等が設定されていれば、リレー62aがオフして、上昇スイッチ46及び下降スイッチ47を操作してマイコンユニット60を起動できるので、例えば上部枠体19を上昇させた状態で扱胴17をゆっくり回転させて扱胴17の破損状況を調べる等の操作も実行可能である。 【0064】 <別の実施形態> 図8はアクチュエータの駆動制御における別の実施形態のフローチャートである。ここでは、図1〜図6を参照して説明した本実施形態の装置を用いて図8のフローチャートに示す制御を行わせている。そして、図8のフローチャートの制御では、図7のフローチャートにおけるステップS10とステップS12との間にステップ11が挿入されており、その他の制御手順については図7のフローチャートと同一であるので、対応するステップに同じ符号を付して詳細な説明は省略する。 【0065】 図6を参照して図8に示すように、上昇スイッチ46と下降スイッチ47との少なくとも一方が操作されると、CPU57に電源が接続されてシリンダ昇降制御が開始される。CPU57は、入出力、カウンタ、レジスタ等をリセットしてプログラムを読み込み(S10)、上昇スイッチ46と下降スイッチ47とが両方ONの場合にだけ(S11の何れもON)、リレー62bをONさせて電源を自己保持する(S12)。 【0066】 以下、図7のフローチャートの制御と同様に、CPU57は、電源LED66、操作報知ブザー65を作動させ、上昇スイッチ46と下降スイッチ47とを用いた上部枠体19の昇降操作を可能とし、保持タイマ3がアップすると(S23の終了)、電源の自己保持を解除する(S27)。 【0067】 別の実施形態の制御によれば、図7に示すフローチャートの制御よりもさらに特殊なスイッチ操作、すなわち、上昇スイッチ46と下降スイッチ47とを同時押して放すという操作を通じてのみマイコンユニット60を起動させるので、作業中に第三者が誤って上昇スイッチ46や下降スイッチ47を操作してもマイコンユニット60がOFF状態に保たれて上部枠体19が開閉動作しない。 【図面の簡単な説明】 【0068】 【図1】本発明の一実施形態である脱穀部を搭載したコンバインの側面図である。 【図2】脱穀部の上部枠体を下降してロックした状態の説明図である。 【図3】脱穀部の上部枠体のロックを解除した状態の説明図である。 【図4】脱穀部の上部枠体を上昇させた状態の説明図である。 【図5】上昇スイッチ及び下降スイッチの配置と操作の説明図である。 【図6】アクチュエータの駆動回路の説明図である。 【図7】アクチュエータの駆動制御のフローチャートである。 【図8】アクチュエータの駆動制御における別の実施形態のフローチャートである。 【符号の説明】 【0069】 1 コンバイン 12 脱穀機(脱穀部) 13 主構造体 16 扱室 17 扱胴 19 上部枠体 22 回動支点軸 33 アクチュエータ 33a 直動シリンダ 46 上昇スイッチ 47 下降スイッチ 57 操作手段(CPU) 62 電源手段(電源制御回路) M 電動モータ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
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| 【出願日】 |
平成17年6月2日(2005.6.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082337 【弁理士】 【氏名又は名称】近島 一夫
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| 【公開番号】 |
特開2006−333795(P2006−333795A) |
| 【公開日】 |
平成18年12月14日(2006.12.14) |
| 【出願番号】 |
特願2005−163339(P2005−163339) |
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