| 【発明の名称】 |
脱穀装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】平井 良介 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】南野 順一 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】高原 一浩 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
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| 【要約】 |
【課題】エネルギーに無駄を生ずることなく、脱穀装置の揺動選別部での選別風による選別性能を向上させる。
【解決手段】扱室Sからの処理物を選別する揺動選別部Tに対して唐箕10からの選別風を供給し、この揺動選別部Tからの選別風を排塵ファン12で吸引して装置外へ排出する選別系を構成する。揺動選別部Tを構成するシーブケース20の後部に備えた風向板Gによって選別風を排塵ファン12の方向に案内するように構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 処理物を受け止めて揺動による選別を行う揺動選別部と、この揺動選別部に選別風を供給する選別風供給部と、この揺動選別部に供給された選別風を装置外に送り出す排塵ファンとを備えている脱穀装置であって、 前記揺動選別部が、処理物に含まれる穀粒とワラ屑との選別を行い、穀粒を下方に漏下させ、ワラ屑を装置後端から送り出す構造のシーブケースを備えて構成されると共に、このシーブケースの後端部に前記選別風供給部からの選別風を前記排塵ファンの方向に案内する風向板を備えている脱穀装置。 【請求項2】 前記シーブケースの後端位置に、ワラ屑を装置外の送り出すように、複数の板材を平行姿勢で配置したストローラックを備えると共に、前記複数の板材の前端部を支持する支持板を、前記シーブケースの両側壁に掛け渡す形態で配置し、この支持板で前記風向板を構成している請求項1記載の脱穀装置。 【請求項3】 前記風向板が横向き姿勢の軸芯周りで角度調節自在に構成されている請求項1又は2記載の脱穀装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、処理物を受け止めて揺動による選別を行う揺動選別部と、この揺動選別部に選別風を供給する選別風供給部と、この揺動選別部に供給された選別風を装置外に送り出す排塵ファンとを備えている脱穀装置に関する。 【背景技術】 【0002】 上記のように構成された脱穀装置として、扱胴の下部に受網を配置した構造の扱室の下部位置に揺動選別部を配置し、装置前部に選別風を供給する唐箕(本発明の選別風供給部)を配置したものが存在する。この脱穀装置では唐箕から選別風が供給される状況において扱室からの処理物を揺動選別部で受け止め、揺動選別部の揺動によって処理物を揺動選別部のグレンパンの上面を後方に移動させ、更に、グレンシーブから穀粒を漏下させることにより、処理物から穀粒を選別回収するよう構成されている(例えば、特許文献1参照)。 【0003】 【特許文献1】特開2003‐46号公報 (段落番号〔0013〕〜〔0017〕、図1) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 脱穀装置の選別性能に影響を与えるものとして、唐箕からの選別風を考えると、この選別風は強力であるほど、処理物に含まれるワラ屑を容易に吹き飛ばせるため、選別性能を向上させことになる。しかしながら、特許文献1に記載されるように唐箕からの選別風を揺動選別部の部位を通過させた後に排塵ファンによって吸引排出させるものでは、揺動選別部において選別風の流れが乱れ、この揺動選別部から排塵ファンに対して滑らかに選別風を送り出せないこともあった。 【0005】 このように揺動選別部から排塵ファンに対して滑らかに選別風を送ることができない場合には、揺動選別装置の内部において選別風の流れが阻害されるので、選別性能を低下させる不都合に繋がるものであった。 【0006】 この不都合を解消するために、唐箕から供給する選別風の風量を増大させることも考えられるが、風量を増大さるために唐箕の回転速度を高めた場合には、エネルギーを無駄に消費するものとなり改善の余地がある。 【0007】 本発明の目的は、エネルギーに無駄を生ずることなく、揺動選別部での選別風による選別性能を向上させた脱穀装置を合理的に構成する点にある。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明の特徴は、処理物を受け止めて揺動による選別を行う揺動選別部と、この揺動選別部に選別風を供給する選別風供給部と、この揺動選別部に供給された選別風を装置外に送り出す排塵ファンとを備えている脱穀装置において、 前記揺動選別部が、処理物に含まれる穀粒とワラ屑との選別を行い、穀粒を下方に漏下させ、ワラ屑を装置後端から送り出す構造のシーブケースを備えて構成されると共に、このシーブケースの後端部に前記選別風供給部からの選別風を前記排塵ファンの方向に案内する風向板を備えている点にある。 【0009】 この構成により、選別風供給部からの選別風はシーブケースから送り出される際に、風向板によって排塵ファンの方向に案内されるので、この揺動選別部を通過した選別風の多くを排塵ファンで効率良く吸引でき、揺動選別部から選別風を送り出す部位で選別風が滞留することがない。つまり、選別風供給部での風量を増大させなくとも、揺動選別部に供給される選別風の風量を増大させて選別性能を高めることが可能になる。その結果、エネルギーに無駄を生ずることなく、揺動選別部での選別風による選別性能を向上させた脱穀装置が合理的に構成された。 【0010】 本発明は、前記シーブケースの後端位置に、ワラ屑を装置外の送り出すように、複数の板材を平行姿勢で配置したストローラックを備えると共に、前記複数の板材の前端部を支持する支持板を、前記シーブケースの両側壁に掛け渡す形態で配置し、この支持板で前記風向板を構成しても良い。 【0011】 この構成により、揺動選別部を構成するシーブケースにストローラックの板材の前端を支持する支持板を風向板に構成しているので、風向板を特別に備えずとも、揺動選別部を通過した選別風を良好に排塵ファンに送り込むことが可能となる。 【0012】 本発明は、前記風向板が横向き姿勢の軸芯周りで角度調節自在となるように構成しても良い。 【0013】 この構成により、揺動選別部から排塵ファンに選別風を送る際において最も効率の良い風向方向を設定できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。 図1に示すように、クローラ走行装置1で走行する車体2の前部位置に昇降自在に刈取前処理部Aを支持すると共に、この刈取前処理部Aと並列する位置に操縦部3を備え、刈取前処理部Aの後部位置に脱穀装置Bを備え、この脱穀装置Bと並列する位置にグレンタンク4を備えてコンバインが構成されている。 【0015】 前記刈取前処理部Aは、複数列の植立穀稈の引起し装置5で引起し、バリカン型の刈取装置6で株元を切断し、このように株元を切断した穀稈を搬送装置7において合流搬送して前記脱穀装置Bに供給する。脱穀装置Bは刈取前処理部Aからの穀稈を脱穀処理することにより穀粒を回収して前記グレンタンク4に送り出すと共に、装置後端側から排ワラを排出し、また、脱穀装置内で発生した塵埃を装置後端から排出する。 【0016】 前記脱穀装置Bは、図2に示すように、上部に扱室Sを配置し、この扱室Sの下部に揺動選別部Tを配置すると共に、揺動選別部Tの下方位置に選別風供給部としての唐箕10を配置し、扱室Sの後部側に拡散胴11と、排塵ファン12とを配置している。 【0017】 前記扱室Sには前後向きの軸芯周りで回転自在に扱胴13を備え、この扱胴13の下部には受網14を備えている。前記扱室Sの側部位置には、前記刈取前処理部Aの搬送装置7から受け渡された穀稈を挟持搬送するフィードチェーン15を備え、この扱室Sの後方位置には扱室Sから送り出された処理後の穀稈(排ワラ)を排出する排ワラチェーン16を備えている。 【0018】 前記揺動選別部Tは、前後方向に揺動するシーブケース20の前端位置に第1グレンパン21を形成し、この第1グレンパン21の後部位置にチャフシーブ22を備え、このチャフシーブ22の下部に第2グレンパン23と、グレンシーブ24を備え、前記チャフシーブ22の上方位置に第1ストローラック25を備え、この後方位置に第2ストローラック26を備えている。 【0019】 前記グレンシーブ24の下方位置に穀粒を回収する1番スクリュー31を配置し、この後部位置に単粒可化が不充分な処理物を回収する2番スクリュー32を配置している。前記1番スクリュー31は回収された穀粒を横方向に搬送するように水平姿勢で配置され、この1番スクリュー31で回収された穀粒は、揚穀スクリュー33によって前記グレンタンク4に送り込まれる。前記2番スクリュー32で回収された処理物は還元装置34によって前記揺動選別部Tに還元される。 【0020】 前記1番スクリュー31から前記揚穀スクリュー33に穀粒を受け渡す部位が図3に示すように構成されている。つまり、1番スクリュー31はシャフト部31Aに対してスクリュー部31Bを溶接等の処理によって一体的に形成してあり、また、揚穀スクリュー33はシャフト部33Aに対してスクリュー部33Bを一体形成し、これらを揚穀筒33Cに収容している。 【0021】 前記1番スクリュー31から前記揚穀スクリュー33に穀粒を受け渡す部位にL字状に屈曲した形状となる受渡し筒体35を配置しており、この受渡し筒体35の内部には穀粒の流動を許す屈曲した空間を形成すると共に、前記シャフト部31Aからの動力をシャフト部33Aに伝えるように一対のベベルギヤ36を備えている。 【0022】 また、前記シャフト部31Aの端部には穀粒を掻き上げる羽根体37を備えており、この羽根体36と、前記1番スクリュー31の搬送下流位置との間に穀粒の単粒化を促進する単粒化処理機構38を備えている。この単粒化処理機構38は、前記シャフト部31Aとともに回転する複数の回転刃38Aと、この外周に配置された複数の固定刃38Bとを筒状のケース38Cに収容しており、この部位を送られる穀粒に力を作用させて単粒化を促進するよう機能する。尚、前記回転刃38Aとして、図7に示す如く、穀粒に搬送力を作用させるようにピッチ角を設定したものを用いても良い。 【0023】 本発明の脱穀装置Bは、前記シーブケース20の後端部(選別風の送風方向の下流側)から送り出される選別風を前記排塵ファン12に効率良く吸引させることにより、揺動選別部Tに流通する選別風による選別性能を高めている点に特徴を有するものである。 【0024】 つまり、図4〜図6に示すように、前記シーブケース20の後端部の前記第2ストローラック26の下方位置に風向板Gを備えている。この風向板Gは前記シーブケース20の両側壁に掛け渡す形態で、横向き姿勢の軸芯X周りで角度調節自在に該シーブケース20に支持されている。この風向板Gにシーブケース内を流れる選別風を前記排塵ファン12における吸引部の方向に導くように、取り付け角度が設定されている。 【0025】 また、前記第2ストローラック26は複数の板材26Aを平行姿勢で配置し、この板材26Aの前端部(選別風の送風方向の上流側)を支持板27に支持した構造を有しており、この支持板27は前記シーブケース20の両側壁に掛け渡す形態でシーブケース20に支持されている。この支持板27も風向板Gとして機能するものであり、この支持板27によって選別風を前記排塵ファン12における吸引部の方向に導くように、この支持板27の取り付け角度を設定している。 【0026】 このような構造であるため、脱穀作業時には、フィードチェーン15で扱室Sに供給される穀稈の穂先部分を扱胴13と受網14との間に供給することによって得られた処理物のうち単粒化した穀粒が多く含まれる処理物を受網14から漏下させて揺動選別部Tに供給し、この揺動選別部Tの揺動による比重選別を行いながらチャフシーブ22から漏下させる。更に、このチャフシーブ22を漏下した穀粒に前記唐箕10からの選別風を作用させることで穀粒に混入した微細なワラ屑を吹き飛ばして更に選別を行った穀粒を前記1番スクリュー31で回収する。この1番スクリュー31で搬送される穀粒は、前記単粒化処理機構38で一層の単粒化が図られた後に、前記グレンタンク4に貯留される。 【0027】 また、受網14を漏下できなかった処理物は受網14の後端部分から第1ストローラック25に落下する。この第1ストローラック25で受け止められた処理物の多くは比較的大きいワラ屑であり、このワラ屑は拡散胴13において揉み解されることにより穀粒が分離され、分離した穀粒と単粒化が不充分な穀粒とが2番スクリュー32で回収される。 【0028】 前記第1ストローラック25からの処理物は前記第2ストローラック26に受け渡され、この第2ストローラック26の部位に下方から選別風が供給されることにより、小さいワラ屑を吹き飛ばして、処理物に含まれる穀粒の落下を促進して、穀粒と単粒化が不充分な穀粒とが2番スクリュー32で回収され、ワラ屑は第2ストローラック26から装置外に排出される。また、第1ストローラック25から第2ストローラック26に処理物が受け渡される際には前記拡散胴11が駆動回転する状態で接触することにより、処理物を揉みほぐして、ワラ屑と穀粒との分離を行う。 【0029】 前述したように第2ストローラック26の部位に下方から選別風を供給する場合、唐箕10から供給される選別風は風向板Gによって、第2ストローラック26を通過して前記排塵ファン12に対して効率的に吸引される方向に案内されるので、唐箕10から送り出す選別風の風量を増大させずともに、この第2ストローラック26の部位では比較的多い流量の選別風を流動させて選別性能を向上させるのである。また、第2ストローラック26の部位に流れる選別風の風量を増大させるので、この部位から2番スクリュー32に混ざり込むワラ屑の量を低減し、この2番スクリュー32での詰まりの発生を抑制するばかりでなく、扱室Sに還元する処理物の量を低減して選別性能を一層向上させるものにしている。 【0030】 特に、揺動選別部Tから排出される選別風を排塵ファン12で吸引することにより、結果として揺動選別部Tにおいて流動する選別風の風力を強くするので、唐箕10の回転速度を高めずに済むばかりでなく、揺動選別部T全体での選別性能を高め、脱穀装置内に浮遊する塵埃の排出も効率的に行えるものにしている。 【0031】 〔別実施形態〕 本発明は、上記した実施の形態以外に以下のように構成しても良い。 【0032】 (a)風向板Gを複数備える。このように複数の風向板Gを備えたものでは、より多くの風量の選別風を排塵ファンに送ることが可能となり一層選別性能を高めることになる。 【0033】 (b)風向板Gのシーブケース20に対する取り付け位置を調節自在に構成する。取り付け位置を調節自在に構成することにより、脱穀装置を組み立てた後に、最も効率的に選別風を送り位置に風向板Gの位置をセットすることが可能となる。 【0034】 (c)フィードチェーン15を廃止して、穀稈を全て投入する構造の扱室を備えた全稈投入型の脱穀装置に適用してもよい。 【0035】 (d)ハーベスタのように機体を移動させずに作業を行う装置に本発明の脱穀装置を備えても良い。 【図面の簡単な説明】 【0036】 【図1】コンバインの全体側面図 【図2】脱穀装置の縦断側面図 【図3】単粒化処理機構の構造を示す断面図 【図4】第2ストローラックと風向板とを示す平面図 【図5】風向板の配置を示す縦断側面図 【図6】風向板を正面から示す断面図 【図7】別実施形態における単粒化処理機構の構造を示す断面図 【符号の説明】 【0037】 10 選別風供給部 12 排塵ファン 20 シーブケース 26 ストローラック 26A 板材 27 支持板 G 風向板 T 揺動選別部 X 軸芯
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ 【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
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| 【出願日】 |
平成17年3月8日(2005.3.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2006−246718(P2006−246718A) |
| 【公開日】 |
平成18年9月21日(2006.9.21) |
| 【出願番号】 |
特願2005−64058(P2005−64058) |
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