トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 穀粒排出オーガ装置
【発明者】 【氏名】久保 誠二
【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地セイレイ工業株式会社内

【要約】 【課題】穀粒排出オーガ装置9の穀粒排出能力を低下させることなく、横オーガ13についてこれの操作性や機体の安定性を向上させたり或いは穀粒受け渡しの至便性を向上させる。

【解決手段】螺旋縦送り部材b2の回転により穀粒タンク7内の穀粒を上方へ搬送する縦オーガ11と、該縦オーガ11の上部から延出され螺旋横送り部材b4、b5の回転により該縦オーガ11から供給された穀粒を横方向へ搬送し機外へ放出する横オーガ13とを備えた穀粒排出オーガ装置9において、前記横オーガ13の螺旋横送り部材b4、b5の直径が前記縦オーガ11の螺旋縦送り部材b2の直径よりも小さくなされている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
螺旋縦送り部材(b2)の回転により穀粒タンク(7)内の穀粒を上方へ搬送する縦オーガ(11)と、該縦オーガ(11)の上部から横方へ延出され螺旋横送り部材(b4)(b5)の回転により該縦オーガ(11)から供給された穀粒を横方向へ搬送し機外へ放出する横オーガ(13)とを備えた穀粒排出オーガ装置(9)において、前記横オーガ(13)の螺旋横送り部材(b4)(b5)の直径が前記縦オーガ(11)の螺旋縦送り部材(b2)の直径よりも小さいことを特徴とする穀粒排出オーガ装置。
【請求項2】
前記螺旋横送り部材(b4)(b5)の螺旋ピッチ(p1)を前記螺旋縦送り部材(b2)のそれ(p2)よりも大きくなしたことを特徴とする請求項1記載の穀粒排出オーガ装置。
【請求項3】
前記螺旋横送り部材(b4)(b5)の回転速度を前記螺旋縦送り部材(b2)のそれよりも大きくなしたことを特徴とする請求項1又は2記載の穀粒排出オーガ装置。
【請求項4】
前記螺旋横送り部材(b4)(b5)の回転速度を前記螺旋縦送り部材(b2)のそれよりも大きくなすと共に、前記螺旋横送り部材(b4)(b5)の螺旋ピッチ(p1)を前記螺旋縦送り部材(b2)のそれ(p2)よりも大きくなしたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の穀粒排出オーガ装置。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、穀粒タンク内から外方へ穀粒を排出する穀粒排出オーガ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
螺旋縦送り部材により穀粒タンク内の穀粒を上方へ搬送する縦オーガと、該縦オーガの上部から横方へ延出され螺旋横送り部材により該縦オーガから供給された穀粒を横方向へ搬送し機外へ放出する横オーガとを備えた穀粒排出オーガ装置は既に存在している(例えば特許文献1参照)。
【0003】
該穀粒排出オーガ装置においては、横オーガは機体の全長に略合致した長さとなされていて、縦オーガを介し垂直線回りの左右揺動可能になされると共に縦オーガ上部の水平線回りの揺動変位可能となされている。そして、縦オーガ内の螺旋縦送り部材と横オーガ内の螺旋横送り部材とはベベルギヤを介して連動連結されている。
【0004】
その他の技術水準を示す公知資料としては、特許文献2及び特許文献3などが存在している。
【0005】
【特許文献1】特開2004−105114号公報
【特許文献2】実公平6−27074号公報
【特許文献3】実公平5−34522号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した穀粒排出オーガ装置における横オーガは、これを揺動操作したり機体の安定性を向上させる上では軽量コンパクトであることが望ましく、また穀粒の受け渡しの便宜性を向上させる上では少しでも長いことが望ましいのである。
【0007】
本発明は、穀粒排出オーガ装置の穀粒排出能力を低下させることなく、横オーガの操作性や機体の安定性を向上させたり或いは穀粒の受け渡しを向上させることのできる穀粒排出オーガ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本願の第1発明は、請求項1に記載したように、螺旋縦送り部材(b2)の回転により穀粒タンク(7)内の穀粒を上方へ搬送する縦オーガ(11)と、該縦オーガ(11)の上部から横方へ延出され螺旋横送り部材(b4)(b5)の回転により該縦オーガ(11)から供給された穀粒を横方向へ搬送し機外へ放出する横オーガ(13)とを備えた穀粒排出オーガ装置(9)において、前記横オーガ(13)の螺旋横送り部材(b4)(b5)の直径が前記縦オーガ(11)の螺旋縦送り部材(b2)の直径よりも小さくなされているものである。
【0009】
上記発明は次のように具体化する。
即ち、請求項2に記載したように、前記螺旋横送り部材の螺旋ピッチを前記螺旋縦送り部材のそれよりも大きくなす。
【0010】
また請求項3に記載したように前記螺旋横送り部材の回転速度を前記螺旋縦送り部材のそれよりも大きくなす。
【0011】
さらには請求項4に記載したように、前記螺旋横送り部材の回転速度を前記螺旋縦送り部材のそれよりも大きくなすと共に、前記螺旋横送り部材の螺旋ピッチを前記螺旋縦送り部材のそれよりも大きくなす。
したものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、次のような効果が得られる。
即ち、請求項1記載のものによれば、横オーガの長手方向途中断面の径を縦オーガの長手方向断面のそれよりも小さくなして横オーガの重量を軽減させることができ、これにより機体上部の重量を軽減させて転倒に対する機体の安定性を向上させたり横オーガの揺動操作を比較的小さな力で行えるものとなすことができる。また転倒に対する機体の安定性を低下させることなく横オーガをさらに長大化させ、穀粒の受け渡しの際の至便性を向上させることができる。さらには機体の安定性を低下させないで、横オーガの径が小さい分だけ、縦オーガ11の最大高さや穀粒タンクの高さを大きくなすことができる。
また穀粒タンクの高さが変更されない場合であっても横オーガの直径をできるだけ小さくして穀粒排出オーガ装置の全高さを低くなすことにより、納屋などに本発明装置を格納するときの格納スペースの高さを低くなすことができる。
【0013】
請求項2又は3記載のものによれば、請求項1の発明と同様な効果が、穀粒排出オーガ装置の穀粒排出能力を低下させることなく得られるようになるのである。
【0014】
また請求項4に記載のものによれば、螺旋横送り部材の回転速度と螺旋ピッチの双方を大きくなすことにより、上記請求項2又は3記載の効果をさらに顕著となすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1〜図5は本発明の一実施例であるコンバインに関するもので、以下これらの図を参照して説明する。
図1及び図2において、本発明に係るコンバインは左右一対のクローラ走行装置からなる走行部1、走行部1に支持された機台2、機台2の前部に配設された刈取部3を備えている。機台2上には操縦部4、脱穀部5、排藁処理部6、穀粒タンク7及びエンジン8が設けられると共に、穀粒タンク7内の穀粒を機外へ排出するための穀粒排出オーガ装置9が設けられている。この際、刈取部3は引起こし装置3a及び切断刃3bを具備したものとなされている。
【0016】
エンジン8の動力が走行部1や脱穀部5に伝達されると、機体が走行移動され、この走行移動中、引起こし装置3aが植生する稲を引き起こし、この引起こし状態で切断刃3bがその茎稈を刈り取り、続いて脱穀部5が刈り取られた稲を脱穀し穀粒を選別するのであり、こうして選別された穀粒は穀粒タンク7内に送り込まれるのであり、一方、脱穀後の排藁は、排藁処理部6へ送られ、適宜に処理されて地面に落下される。
【0017】
図3にも示すように、上記穀粒排出オーガ装置9は、穀粒タンク7内の底部に前後向きに装設された下部コンベア10、穀粒タンク7の後部に起立状に設けられた縦オーガ11、縦オーガ11の上端に設けられた受継ぎ部12、受継ぎ部12に接続された横オーガ13からなっている。
【0018】
下部コンベア10は横向き回転軸a1に螺旋横送り部材b1を固定した態様のもので、エンジン8の回転を縦オーガ11を介し伝達されて回転し、穀粒タンク7内の穀粒を螺旋横送り部材b1の回転送り作用により縦オーガ11下部へ向けて送り出すものとなされている。
【0019】
縦オーガ11は、機台2上に固定された支持部材2aにより垂直線x1回りの回転自在に支持された下部ケース14と、この下部ケース14に下端部を支持され且つ、機台2上の適当高さ位置に機体と同体状に設けられた筒体受け部15に高さ途中個所を垂直線X1回りの回転自在に支持され比較的薄厚の鋼鈑で形成されている縦向き筒体16とを備え、この縦向き筒体16内に、縦向き回転軸a2に螺旋縦送り部材b2を固定した態様の縦向きコンベア17を縦向き筒体16と同心に設け、縦向きコンベア17がエンジン8の回転を伝達されて回転し、前記下部コンベア10により下部ケース14内へ送り出された穀粒をさらに上方へ送り移動させるものとなされるほか、オーガ旋回駆動手段18により縦向き筒体16が下部ケース14及び筒体受け部15に対し垂直線x1回りへ相対回動されるようになされている。
【0020】
この際、縦向き回転軸a2と下部コンベア10の横向き回転軸a1とが一対のベベルギヤ19a、19bを介し連動連結されており、縦オーガ11の縦向き回転軸a2にエンジン8の回転が伝達されることで下部コンベア10が回転されるようになされており、さらに具体的には、例えば、縦向き回転軸a2及び下部コンベア10が凡そ毎分1050回転程度で回転されるようになされている。
【0021】
図3〜図5に示すように、受継ぎ部12は、縦オーガ11上端に横オーガ13を水平線x2回りの揺動可能に接続するもので、縦向き筒体16の上端に連通状に固定された90度曲がり状の元側受継筒部20aと、この元側受継筒部20aに水平線x2回りの回動のみ可能に連通された先側受継筒部20bとを備え、元側受継筒部20a及び先側受継筒部20bの内部には横向き回転軸a3に螺旋横送り部材b3を固定した態様の短い受継コンベア21を回転可能に装設されると共に、横向き回転軸a3と縦オーガ11の縦向き回転軸a2とが一対のベベルギヤ22a、22bを介して連動連結されており、受継コンベア21がエンジン8の回転を縦向きコンベア17及びベベルギヤ22a、22bを介して伝達されることにより例えば凡そ毎分1050回転程度の速度で回転し、縦向き筒体16の上端から送り出された穀粒を縦オーガ11側から横オーガ13側へ搬送するようになされている。
【0022】
この際、元側受継筒部20a及び先側受継筒部20bの内方の穀粒通路は縦向き筒体16のそれに較べて比較的大きな通路断面となされており、このことは受継ぎ部12の内方の2つ曲がり状の穀粒通路内を穀粒群が受継コンベア21の送り力で搬送される際の穀粒圧力や穀粒流れ抵抗を低下させる上で有効である。また元側受継筒部20a及び先側受継筒部20bは比較的厚肉となされており鋳鋼又は鋳鉄などを材料とした鋳造品となされているのであり、このことはこれら元側受継筒部20a及び先側受継筒部20bの内方の穀粒通路内を穀粒群が搬送される際の穀粒圧力や穀粒流れ抵抗に対する強度を向上させる上で有効である。
【0023】
横オーガ13は、次のようになされているのであって、即ち、図1及び図2に示すように、先側受継筒部20bの先端部に連通状に固定され且つ比較的薄厚の鋼板で形成されている筒体23aを具備した元側搬送部23と、筒体23aに対し延長状に位置され且つ比較的薄厚の鋼板で形成されている筒体24aを具備した先側搬送部24とを備え、これら搬送部23、24がそれぞれに対応した筒体23a、24aに固着されたフランジ23b、24bを介してボルト結合されると共にそれぞれの筒体23a、24a間を縦支点軸13aを介して水平回動可能に結合されるほか、先側搬送部24の先端部に穀粒排出口24cを形成されたものとなされている。
この際、筒体23aと筒体24aとは、同一外径(例えば凡そ100mm程度)となされ、しかも縦向き筒体16の外径(例えば凡そ115mm程度)よりも小径となされている。
【0024】
そして一方の筒体23aの内方には横向き回転軸a4に螺旋横送り部材b4を固定した態様の元側コンベア25が設けられ、また他方の筒体24aの内方には横向き回転軸a5に螺旋横送り部材b5を固定した態様の先側コンベア26とが設けられており、元側コンベア25の横向き回転軸a4は歯数の異なる一対のベベルギヤ27a、27bを介して受継コンベア12の横向き回転軸a3と連動連結され、また元側コンベア25の横向き回転軸a4と先側コンベア26の横向き回転軸a5とは折曲げを可能となすため抜き分離可能に結合されている。この際、図3〜図5に示すように、螺旋横送り部材b4、b5の螺旋ピッチp1は縦オーガ11の螺旋縦送り部材b2の螺旋ピッチp2よりも大きくなされているのであり、また横向き回転軸a3に固定されたベベルギヤ27aの歯数は横向き回転軸b4に固定されたベベルギヤ27bのそれよりも多くなされ、その差は縦オーガ11の穀粒搬送能力と横オーガ13のそれが同等あるいは横オーガ13の穀粒搬送能力の方が縦オーガ11のそれより大となるように決定されて横オーガ13が小径であっても十分な穀粒搬送能力を発揮させ得るようになされているのであり、このため具体的には例えば、ベベルギヤ27aの歯数は「17」となされ、ベベルギヤ27bの歯数は「16」となされるのであり、これにより元側コンベア25及び先側コンベア26は凡そ毎分1115回転程度の速度で回転される。
【0025】
横オーガ13は、受継コンベア21により横オーガ13の搬送始端まで送られて来た穀粒を元側搬送部23及び先側搬送部24により横オーガ13の先端部まで送り移動させて穀粒排出口24cから落下させるもので、受継ぎ部12の外部近傍に設けられた揺動駆動手段28により先側受継筒部材20bと同体状に水平線x2回りへ揺動変位されるものとなされており、一時的な不使用時には図1及び図2に実線で示すように元側搬送部23と先側搬送部24とが直状となされた状態で受止め具29に支持されるものとなされており、路上走行時とか長期の不使用時には元側搬送部23と先側搬送部24のフランジ23b、24bによる結合を切り離されて、受止め具29に支持され、図2に仮想線kで示すように先側搬送部23を縦支点軸13a回りへ180度回動され、二つ折り状態になるものとなされている。
【0026】
図3〜図5に示すように、揺動駆動手段28は電気モータ30で伸縮作動されるアクチュエータ31を具備したものとなされていて、伸長作動により横オーガ13が水平線x2回りの上方へ揺動され、短縮作動により横オーガ13が水平線x2回りの下方へ揺動されるものとなされており、また揺動駆動手段28の側部には揺動駆動手段28の伸長作動を補助するためのガススプリング32が装着されている。
【0027】
図1及び図2に示すように、穀粒タンク7及びその関連構造は次のようになされている。
即ち、穀粒タンク7は概ね方形箱体となされており、底部7aを前面視で逆三角形となされており、またこの逆三角形箇所の内方最下部に前記下部コンベア10を配置すると共に、機体巾中央寄りの側面7b上部に脱穀部5の一部である揚穀筒33を経て送られた一番穀粒を投入するための開口7b(図3参照)を形成されたものとなされている。
【0028】
図3に示すように、穀粒タンク7の後面7c下部には透孔c1が形成されており、この穀粒タンク7の透孔c1箇所にこの透孔c1を被うように下部ケース14が固定され、また前記下部コンベア10の横向き回転軸a1はこの下部ケース14内から前方へ延長された構成となされている。
【0029】
穀粒タンク7の後面7c上部にはヒンジ部材34が固定されており、このヒンジ部材34は縦向き筒体16の上部に回動自在に外嵌装着され、下部ケース14と一緒になって、穀粒タンク7を垂直線x1回りへ揺動させ得るように支持したものとなされている。
【0030】
そして穀粒タンク7の前部と機台2との間には穀粒タンク7を図1及び図2に実線で示すような位置に保持するための図示しない位置保持手段が設けてあり、この位置保持手段の位置保持機能を必要に応じ解除操作して穀粒タンク7に機体外側方への引き力を付与することにより、下部ケース14が支持部材2aに支持されて回動すると同時にヒンジ部材34が縦向き筒体16外周面上を回動し、図2中に仮想線k1で示すように穀粒タンク7が垂直線x1回りの機体外側方へ揺動される構成となしてある。なお、穀粒タンク7が垂直線x1回りの機体外側方へ揺動されたとき、穀粒タンク7の機体中央寄りの側面7bは揚穀筒33から離れた状態となる。
【0031】
エンジン8から縦オーガ11までの回転伝達経路は次のようになされているのであって、即ち、図3に示すように、下部ケース14の下側の支持部材2aに左右向き回転軸35が装設されており、この回転軸35の機体内側端に入力プーリ36が固定され、この入力プーリ36とエンジン8の出力軸とが図示しない回転断続機構を介して連動連結されるのであり、一方では支持部材2a内にて左右向き回転軸35と縦オーガ11の縦向き回転軸a2とが一対のベベルギヤ37a、37bを介して連動連結されている。
【0032】
次に穀粒排出オーガ装置9の使用例及び各部の作用を説明する。
穀粒タンク7内に溜まった穀粒を排出する際は、例えば、機体の走行を停止させて、操縦部4の操作スイッチs1を操作するのであり、この操作スイッチs1の操作に関連して、揺動駆動機構28が作動し図1及び図2に示すような収納状態にある横オーガ13が水平線x2回りへ上下駆動されたり或いは、オーガ旋回駆動手段18が作動し縦オーガ11、受継ぎ部12及び横オーガ13が垂直線x1回りへ旋回されるのであり、この上下駆動や旋回により横オーガ13の穀粒排出口24cが希望する特定位置に移動される。
【0033】
この後、操縦部4の操作レバーs2を操作することにより図示しない回転断続機構を続作動させる。これによりエンジン8の回転は入力プーリ36を介して左右向き回転軸35に伝達され、続いてベベルギヤ37a、37bを介して縦向きコンベア17に伝達され、続いてベベルギヤ19a、19bを介して下部コンベア10に伝達され、一方では縦向きコンベア17からベベルギヤ22a、22bを介して受継コンベア21に伝達され、続いてベベルギヤ27a、27bを介して元側コンベア25及び先側コンベア26に伝達される。
【0034】
こうして穀粒排出オーガ装置9の各部の作動が開始されると、穀粒タンク7内の穀粒は先ず下部コンベア10により下部ケース14内に送り出され、次に縦向きコンベア17により縦向き筒体16内を上方へ搬送され、次に受継ぎ部12を経て筒体23aの元部に搬送され、次に元側コンベア25及び先側コンベア26により横オーガ13内を先側へ向けて搬送され、最後に穀粒排出口24cから排出される。
【0035】
この場合において、横オーガ13は筒体23a・筒体24a及び元側コンベア25・先側コンベア26の外径を縦向き筒体16及び縦向きコンベア10のそれより小さくなされているが、元側コンベア25及び先側コンベア26の螺旋横送り部材b4、b5の回転速度や螺旋ピッチp1を螺旋縦送り部材b2のそれより大きくなされているものであり、したがって下部コンベア10の穀粒送り出し能力と縦オーガ11の穀粒搬送能力と受継ぎ部12の穀粒搬送能力と横オーガ13の穀粒搬送能力とは略合致、又は搬送下手側になるに従っていくらか穀粒搬送能力が大となるようにしたものとなり、下部コンベア10、縦オーガ11、受継ぎ部12及び横オーガ13における穀粒排出作動は穀粒間の過度な圧縮や穀粒流れの不連続を生じることなく効率的に行われるのである。
【0036】
この穀粒排出作動中において、穀粒が受継ぎ部12内から横オーガ13内に流入するとき、受継ぎ部12の先側受継筒部20bの通路断面が図5に示すように直径d1から、横オーガ13の通路断面の直径に合わせた直径d2まで急激に小さくなるため、受継ぎ部12の穀粒通路の終端個所にて穀粒圧力が増大する傾向となるが、先側受継筒部20bは鋳造品となされているため穀粒圧力や穀粒流動抵抗の増大に起因した破損や摩耗に効果的に対抗するものとなる。
【0037】
また横オーガ13の筒体23a、24aの外径が縦オーガ11の縦向き筒体16のそれよりも小さくなされていることに関連して元側コンベア25や先側コンベア26の各螺旋横送り部材b4、b5の外径も小さくなされるため、回転速度や螺旋ピッチp1を縦オーガ11のそれより大きくすることで横オーガ13はその穀粒搬送能力を同一に保持されたまま軽量化されたものとなり、したがって機体傾斜や旋回時遠心力に起因した機体転倒に対するコンバインの安定性を効果的に増大されると共に、横オーガ13を垂直線x1や水平線x2の回りに旋回させ揺動させるための動力作動や手動操作が少ない力で行われるものとなる。
【0038】
また横オーガ13が小径とされた分だけ、全高をそのままでも穀粒タンク7や横オーガ13の地上高さを大きくなすことも可能であり、穀粒タンク7が高くなされたときはこれに収容される穀粒量が増大するものとなり、また横オーガ13が高くなされたときは穀粒排出の際の横オーガ13の先下がり傾斜を大きくできるなどその至便性が向上するものとなる。
【0039】
さらには既述のように横オーガ13を従来同様の長さに維持してその重量を軽減させることに代えて、横オーガ13の重量を殆ど変化させることなくその長さを大きくなすことも可能であり、この場合は機体転倒に対するコンバインの安定性は低下されないが、穀粒排出のときに従来よりも機体から離れた位置に穀粒を排出させることができて横オーガ13の至便性が向上するものとなる。
【0040】
上記実施例では、元側コンベア25及び先側コンベア26の各螺旋横送り部材b4、b5の回転速度と螺旋ピッチp1との双方を縦向きコンベア17の回転速度及び螺旋ピッチよりも大きくなしたが、これに代えて、その何れか一方のみを大きくなすことも差し支えないのであり、これによっても既述したことろに準じた効用が得られる。
【0041】
また先の実施例では一対のベベルギヤ27a、27bは原動側のもの27aの歯数を従動側のもの27bのそれよりも多くなして元側コンベア25及び先側コンベア26の回転速度を縦向きコンベア17のそれよりも大きくなしているが、これに代えて図6に示すように、一対のベベルギヤ22a、22bのうち原動側のもの22aの歯数を従動側のもの22bのそれよりも多くなすこともできるのであり、これによっても既述したことろに準じた効用が得られる。また必要に応じて一対のベベルギア27a、27b、22a、22bの両方について原動側の歯数を従動側の歯数より多くすることも可能である。
【0042】
この際、原動側のベベルギヤ22aの外径が先の実施例のそれに較べて大きくなるが、このベベルギヤ22aは縦向き筒体16の上端位置に位置されるため穀粒通路を確保する上でこれを阻む度合いの少ないものとなる。一方、受継コンベア21の回転速度が先の実施例のそれに較べて増大されるため、これに関連して螺旋横送り部材b3の螺旋ピッチを先の実施例のそれに較べて小さくするなどにより受継ぎ部12の搬送能力を縦オーガ11のそれに合致させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施例に係るコンバインの側面図である。
【図2】上記コンバインの平面図である。
【図3】上記コンバインの穀粒タンクや穀粒排出オーガ装置を示す側面視説明図である。
【図4】上記受継ぎ部周辺を示す側面図である。
【図5】上記穀粒排出オーガ装置の受継ぎ部周辺を示す平面図である。
【図6】上記受継ぎ部周辺の変形例を示す側面図である。
【符号の説明】
【0044】
7穀粒タンク
9穀粒排出オーガ装置
11縦オーガ
13横オーガ
22a原動側ベベルギヤ
22b従動側ベベルギヤ
27a原動側ベベルギヤ
27b従動側ベベルギヤ
a2特定軸(縦向き回転軸)
a3特定軸(横向き回転軸)
b2螺旋縦送り部材
b4螺旋横送り部材
b5螺旋横送り部材
p1螺旋ピッチ
p2螺旋ピッチ

【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地
【出願日】 平成16年7月12日(2004.7.12)
【代理人】
【公開番号】 特開2006−25623(P2006−25623A)
【公開日】 平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願番号】 特願2004−205185(P2004−205185)