| 【発明の名称】 |
刈払機 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 敏行 【住所又は居所】東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士重工業株式会社内
【氏名】吉田 賢一 【住所又は居所】東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士重工業株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】使用環境に応じてエンジンと電動モータのいずれをも動力源として駆動させることが可能な刈払機を提供する。
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 両刃式の切刃が形成されたカッターが先端に着脱自在に連結され他端に従動側連結部を有する従動軸が回転自在に装着される刈払機本体と、前記刈払機本体に着脱自在に装着され前記カッターを正逆両方向に駆動する電動モータとを有し、 エンジンの出力軸に設けられ前記従動側連結部に連結される駆動側連結部が組み込まれたエンジン出力側ジョイントと、前記電動モータの出力軸に設けられ前記従動側連結部に連結される駆動側連結部が組み込まれたモータ側ジョイントとのいずれもが選択的に着脱自在に装着される従動側ジョイントを前記刈払機本体に設け、 前記刈払機本体に前記電動モータが装着された状態のもとで前記電動モータにより駆動される前記カッターを正転方向と逆転方向とに切り替える切替えスイッチを前記刈払機本体に着脱自在に装着することを特徴とする刈払機。 【請求項2】 請求項1記載の刈払機において、長手方向中央部に作業者により把持されるハンドルが設けられ前記従動軸が挿入される中空棒状の操作アームにより前記刈払機本体を形成することを特徴とする刈払機。 【請求項3】 請求項2記載の刈払機において、前記切替えスイッチをケーブルを介して前記電動モータに接続するとともに前記ハンドルに着脱自在に装着されるホルダに設けることを特徴とする刈払機。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明はエンジンと電動モータのいずれをも動力源としてカッターを駆動し得るようにした刈払機に関する。 【背景技術】 【0002】 田畑の畦道や川原の土手に生える雑草、山林の下草や牧草等を刈り取るために草刈機とも言われる刈払機が使用されている。刈払機には、操作アームの先端にカッターを取り付け後端に動力源を装着するようにしたアーム連結タイプと、動力源の回転軸に直接カッターを取り付けるようにした直動タイプとがあり、動力源としてはエンジンを装着する場合と電動モータを装着する場合とがある。 【0003】 電動モータを動力源とする刈払機には、例えば特許文献1に記載されるように、操作アームの先端に電動モータを装着し、電動モータのシャフトにカッターを直接取り付けるようにした直動タイプが多い。エンジンを動力源とする刈払機には、例えば特許文献2に記載されるように、操作アームの先端にカッターを取り付け、後端にエンジンを装着するようにしたアーム連結タイプが多い。 【0004】 操作アームの先端にカッターを取り付け、後端にエンジンを装着するようにしたアーム連結タイプには、背負い架台にエンジンを搭載するようにした背負い式、操作アームに取り付けられたループ状のベルトを肩に掛けるようにした肩掛け式、及び操作アームに設けられたハンドルを手に持って操作するようにしたハンドル式等があり、ハンドルにはループハンドルと両手ハンドルとがある。これらの刈払機に取り付けられるカッターには複数の切刃が設けられた円板状の金属刃があり、刃数の違いにより4枚刃、8枚刃、及び30枚以上の切刃が鋸刃状に設けられたものがある。従来は切断エッジを切刃の一方の側面にのみ設けるようにした片刃式の金属刃が多く用いられている。 【特許文献1】実開平5−2620号公報 【特許文献2】特開2004−8054号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 このような刈払機に片刃式のカッターを取り付けて刈り取り作業を行う場合には、回転するカッターを地面に対してほぼ平行に移動させることにより、進行方向側の切刃の切断面を雑草に接触させてこれを刈り取ることになる。片刃式のカッターが取り付けられたアーム式の刈払機においては、例えば、作業者はアームを右方向に振った位置に戻した後にその位置から左方向に振ることによりカッターを右方向から左方向に移動させながら刈り取り作業を行う。1回アームを揺動させて草刈りを行った後には作業者は前進して同様に右方向にアームを戻した後に左方向に振ることによりカッターを右方向から左方向に移動させながら刈り取り作業を行う。作業者はアームの揺動往復動を所定の草刈り場における草刈りが終了するまで繰り返すことになり、カッターが上から見て左回転する場合には、刈葉は作業者の左方向に吹き飛ばされることになる。 【0006】 草刈場が川原の土手のような傾斜地である場合には、作業者は土手に沿ってほぼ同じ高さの位置を前進移動しながら刈り取り操作を行うことになり、左下がりの状態で草刈り操作が行われたときには刈葉は傾斜地の低い方に吹き飛ばされる。草刈場の終端まで前進移動した後には、作業者は既に刈り取られた領域の隣りの領域の刈り取り作業を行うために元の位置まで戻る必要がある。元の位置まで戻らずに、身体を反転させて隣りの領域の刈り取り作業を行うと、刈葉が逆方向である傾斜地の高い方に吹き飛ばされることになるからである。このため、全ての刈葉を傾斜地の低い方に吹き飛ばすには、作業者は元の位置まで戻る必要があり、作業性が悪いという問題がある。 【0007】 本発明の目的は、使用環境に応じてエンジンと電動モータのいずれをも動力源として駆動し得るとともに電動モータにより駆動する際には作業者の左右いずれの方向にも刈葉を吹き飛ばし得るようにすることにある。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明の刈払機は、両刃式の切刃が形成されたカッターが先端に着脱自在に連結され他端に従動側連結部を有する従動軸が回転自在に装着される刈払機本体と、前記刈払機本体に着脱自在に装着され前記カッターを正逆両方向に駆動する電動モータとを有し、エンジンの出力軸に設けられ前記従動側連結部に連結される駆動側連結部が組み込まれたエンジン出力側ジョイントと、前記電動モータの出力軸に設けられ前記従動側連結部に連結される駆動側連結部が組み込まれたモータ側ジョイントとのいずれもが選択的に着脱自在に装着される従動側ジョイントを前記刈払機本体に設け、前記刈払機本体に前記電動モータが装着された状態のもとで前記電動モータにより駆動される前記カッターを正転方向と逆転方向とに切り替える切替えスイッチを前記刈払機本体に着脱自在に装着することを特徴とする。 【0009】 本発明の刈払機は、長手方向中央部に作業者により把持されるハンドルが設けられ前記従動軸が挿入される中空棒状の操作アームにより前記刈払機本体を形成することを特徴とする。 【0010】 本発明の刈払機は、前記切替えスイッチをケーブルを介して前記電動モータに接続するとともに前記ハンドルに着脱自在に装着されるホルダに設けることを特徴とする。 【発明の効果】 【0011】 本発明によれば、刈払機本体にエンジンと電動モータとのいずれかを選択的に装着することができ、エンジンと電動モータとをアタッチメントとして用意しておくことにより、刈り取り作業における使用環境に応じて刈払機をエンジン駆動式としてもモータ駆動式としても使用することができる。電動モータによりカッターを駆動する際には、正転方向と逆転方向のいずれの方向にも切断エッジが形成された切刃を有するカッターを刈払機本体に装着し、カッターを正逆いずれの方向にも選択的に回転させることにより、刈葉の吹き飛ばし方向を左右いずれの方向に設定することができる。したがって、例えば、川原の土手のような傾斜地に生える雑草を土手に沿って作業者が移動しながら刈り取る際には、左下がりの状態で草刈り作業をするときと、右下がりの状態で草刈り作業をするときとでカッターの回転方向を逆転させることにより、作業者は身体を反転させて草刈り作業を継続しても、連続的に土手の低地側に向けて刈葉を吹き飛ばす草刈り作業を行うことができる。 【0012】 本発明によれば、刈払機本体をハンドルが設けられた操作アームにより形成することにより、作業者はハンドルを把持して操作アームを操ることで刈り取り作業を行うことができる。切替えスイッチはホルダによりハンドルに着脱自在に装着することができ、ハンドルのグリップ部分の近くに切替えスイッチを設けることによりハンドルを把持した状態で切替えスイッチを操作することができ作業性が良い。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である刈払機を示す斜視図であり、図1(A)は刈払機本体にエンジンを装着した状態を示し、図1(B)は刈払機本体に電動モータを装着した状態を示す。図1に示す刈払機はアーム連結タイプであり、刈払機本体としての操作アーム10を有している。操作アーム10は中空棒状の部材により構成されており、内部には従動軸11が回転自在に装着されている(図2及び図4参照)。 【0014】 操作アーム10の先端部には支持部材12が取り付けられ、この支持部材12には金属製のカッター13が回転自在に取り付けられており、カッター13は従動軸11の先端に傘歯車対(図示省略)を介して着脱自在に連結されている。カッター13は図1に示すように、複数の山形の切刃14が設けられた円板状の金属刃であり、切刃14にはカッター13の正逆両方向側に切断エッジが設けられた両刃式である。操作アーム10の先端部にはカッター13の作業者側を覆うようにカバー15が取り付けられ、作業の安全が図られている。 【0015】 操作アーム10の長手方向中央部には2つのハンドル16が取り付けられ、作業者はハンドル16を両手で把持することによりカッター13を地面から持ち上げて移動させることができる。なお、図示する場合には刈払機は操作アーム10に2つのハンドル16が取り付けられた両手ハンドル式であるが、これに代えてループハンドル式としても良く、操作アーム10にループ状の肩掛け用のベルトを取り付けて刈払機を肩掛け式としても良い。 【0016】 操作アーム10の後端部には刈払機本体側のジョイントとして従動側ジョイント17が取り付けられ、操作アーム10は従動側ジョイント17の部分で、図1(A)に示すようにエンジン18と、図1(B)に示すように電動モータ19とのいずれもが選択的に着脱自在に装着されるようになっている。 【0017】 図2は図1(A)における刈払機の一部を示す拡大断面図であり、図3(A)はエンジンの正面図であり、図3(B)は同図(A)に示すエンジンの側面図である。エンジン18は4サイクルの単気筒ガソリンエンジンであり、エンジンカバー20内にはクランク軸からなるエンジン出力軸21を回転自在に支持するクランクケースが組み込まれており、クランクケースにはピストンが往復動自在に装着されるシリンダ等のエンジン構成部材(図示省略)が組み込まれている。エンジン出力軸21にはリコイルスタータが設けられており、リコイルノブ22を引っ張ることによりエンジン18を始動させることができる。燃料タンク23内のガソリンを燃料としてエンジンを17を駆動させると、エンジン出力軸21に取り付けられた冷却ファン24がエンジン18を冷却する。 【0018】 図4は図1(B)における刈払機の一部を示す拡大断面図であり、図5(A)は電動モータの正面図であり、図5(B)は同図(A)に示す電動モータの側面図である。電動モータ19は略六角柱形状のモータケース25を有し、このモータケース25にはアマチュアシャフトからなるモータ出力軸26が回転自在に支持されており、モータケース25内にはモータ出力軸26に固定されるアーマチュアやアーマチュアに対向するマグネット等のモータ構成部材(図示省略)が組み込まれている。また、電動モータ19の外周部にはリチウムイオン電池等の充電式バッテリ27が装着されており、このバッテリ27から供給される電力により電動モータ19を駆動させることができる。 【0019】 図6(A)は従動側ジョイントの正面図であり、図6(B)は同図(A)に示す従動側ジョイントの側面図である。従動側ジョイント17は操作アーム10よりも大径のカップ状に形成され操作アーム10の後端部に取り付けられており、その開口端には正方形状のフランジ部28が設けられている。フランジ部28の四隅には締結部材であるボルト29がねじ込まれる締結孔28aが形成されている。 【0020】 図3(A)に示すように、エンジンカバー20には締結孔28aのそれぞれに対応する締結孔30aが形成されたエンジン出力側ジョイント30が設けられており、従動側ジョイント17のフランジ部28にエンジン出力側ジョイント30を突き合わせた状態で締結孔28a,30aのそれぞれにボルト29をねじ止めすることにより、従動側ジョイント17にエンジン18を着脱自在に装着することができる。図5(A)に示すように、モータケース25には締結孔28aのそれぞれに対応する締結孔31aが形成されたモータ出力側ジョイント31が設けられており、従動側ジョイント17のフランジ部28にモータ出力側ジョイント31を突き合わせた状態で締結孔28a,31aのそれぞれにボルト29をねじ止めすることにより、従動側ジョイント17に電動モータ19を着脱自在に装着することができる。なお、図2、図3に示す符号32はゴム製のシール部材である。 【0021】 このような従動側ジョイント17の内部には、図2及び図4に示すように、従動軸11に固定され従動軸11と一体として回転するクラッチドラム33が組み込まれており、このクラッチドラム33により従動側連結部が構成されている。 【0022】 エンジン出力側ジョイント30の内部には、図2に示すように、エンジン出力軸21の先端部に設けられる一対のクラッチシュー35が組み込まれており、このクラッチシュー35により駆動側連結部が構成されている。図1(A)に示すように、従動側ジョイント17にエンジン18が装着されたときには、これらのクラッチシュー35とクラッチドラム33とにより従動軸11とエンジン出力軸21との間に遠心クラッチ36が構成される。 【0023】 図7は図2における横断面図である。図2に示すように、エンジン出力軸21には円板状の回転板37が固定され、図7に示すように、この回転板37にはピン38によりクラッチシュー35が揺動自在に装着されている。それぞれのクラッチシュー35には引っ張りコイルばね39が装着されており、この引っ張りコイルばね39によりクラッチシュー35のそれぞれには摩擦接触部35aがクラッチドラム33の内周面から離れる方向のばね力が加えられている。 【0024】 これにより、リコイルノブ22を引っ張ってエンジン18を始動させるときには、遠心クラッチ36が開放状態となっておりリコイルノブ22には大きな抵抗力が加わらないので容易にエンジン18を始動させることができる。更に、エンジン18回転数の上昇にともない増加する遠心力により、クラッチシュー35は引っ張りコイルばね39のばね力に抗して拡開しクラッチドラム33の内周面に押し付けられてクラッチドラム33と連結され、エンジン出力軸21は遠心クラッチ36を介して従動軸11と直結状態とされることにより従動軸11を介してカッター13を回転させて草を刈り取ることができる。 【0025】 モータ出力軸26の先端部には駆動側連結部としての一対のクラッチシュー40が設けられ、これらのクラッチシュー40はモータ出力側ジョイント31に組み込まれており、図1(B)に示すように、従動側ジョイント17がモータ出力側ジョイント31に締結されたときには、これらのクラッチシュー40とクラッチドラム33とにより従動軸11とモータ出力軸26との間に遠心クラッチ41が構成される。 【0026】 図4に示すように、モータ出力軸26には円板状の回転板42が固定され、この回転板42にピン(図示省略)を用いてクラッチシュー40が揺動自在に装着されている。それぞれのクラッチシュー40には引っ張りコイルばね43が装着されており、この引っ張りコイルばね43によりクラッチシュー40のそれぞれには摩擦接触部40aがクラッチドラム33の内周面から離れる方向のばね力が加えられている。 【0027】 これにより、電動モータ19の回転数の上昇にともない増加する遠心力により、クラッチシュー40は引っ張りコイルばね43のばね力に抗して拡開しクラッチドラム33の内周面に押し付けられてクラッチドラム33と連結され、モータ出力軸26は遠心クラッチ41を介して従動軸11と直結状態とされることにより従動軸11を介してカッター13を回転させて草を刈り取ることができる。更に、カッター13に草が絡まる等してバッテリ27から駆動電流が供給された状態のままカッター13の回転が停止したときには、クラッチドラム33に対してクラッチシュー40が滑ることによりモータ出力軸26は回転し続け、電動モータ19に過電流が流れることが防止される。この電動モータ19に対して供給される電力を制御することによりモータ出力軸26の回転数及び回転方向を自在に制御することができる。 【0028】 図8(A)は図1(B)に示すハンドルに設けられる切替えスイッチを拡大して示す斜視図であり、図8(B)は切替えスイッチを有するモータの正逆切り替え回路を示す回路図である。ハンドル16のグリップ部分の近くには、モータ回転数を制御するための調整ダイアル44と回転方向を切り替えるための切替えスイッチ45を有するモータ調節器46が着脱自在に装着されている。このモータ調節器46はハンドル16に着脱自在に装着されるホルダ47を有しており、図示する場合には、ホルダ47は断面略C字形の装着バンド48を有しており、装着バンド48はその切り欠き部48aで拡開自在となっている。この切り欠き部48aにはボルト49が挿通されるようになっており、切り欠き部48aからハンドル16を嵌め込んだ後、切り欠き部48aにボルト49を挿通させてナット50を用いて締結することにより、ハンドル16に対してモータ調節器46を着脱自在に装着することができる。このモータ調節器46はケーブル51を介してを介して電動モータ19の制御部に接続されており、図1(B)に示すように、電動モータ19を操作アーム10に装着する場合には、ホルダ47を用いてハンドル16に着脱自在に装着される。一方、エンジン18を操作アーム10に装着する場合には、図1(A)に示すように、モータ調節器46はハンドル16から取り外される。 【0029】 調整ダイアル44には可変抵抗器(図示省略)が組み込まれており、調整ダイアル44を回転操作することにより可変抵抗器の抵抗値を変化させることでバッテリ27から電動モータ19へ供給される駆動電流を変化させて、電動モータ19の回転数を調整することができる。電動モータ19の回転数を調整することにより従動軸11を介してカッター13の回転数を調整することができる。 【0030】 切替えスイッチ45は、図示する場合には、モータの正逆切り替え回路の正転接点に接続される位置と、逆転接点に接続される位置との二位置に切り替わる押しボタン式のスイッチであり、再び切替えスイッチ45が押圧されるまでその位置を保持するようになっている。切替えスイッチ45が正転接点に接続されるとカッター13は例えば図1(B)において矢印Nで示す正転方向に回転駆動され、切替えスイッチ45が逆転接点に接続されるとカッター13は矢印Rで示すように逆転方向に回転駆動される。それぞれの回転方向は再び切替えスイッチ45が押圧されるまで保持されるようになっている。なお、切替えスイッチ45の形状及び構造は図示する場合に限られず、作業者が操作することにより電動モータ19の回転方向を正逆両方向に切り替えることができるものであればスライド式、レバー式または回転式のスイッチ等でも良い。 【0031】 このような刈払機においては、操作アーム10にエンジン18を装着して刈り取り作業を行うことができるとともに操作アーム10に電動モータ19を装着して刈り取り作業を行うことができる。電動モータ19によりカッター13を回転駆動して刈り取り作業を行う際には、ハンドル16を把持した状態のまま切替えスイッチ45を指先で操作することによりカッター13の回転方向を正逆いずれの方向にも回転させることができる。 【0032】 図9(A)は片刃式のカッターの平面図であり、同図(B)は両刃式のカッターの平面図である。図9(A)に示すように片刃式のカッター13aは、金属製の円板の外周部に鋸刃状の切刃14が複数設けられており、それぞれの切刃14はカッター13aの回転方向前方側に形成されて径方向に延びる切断エッジ52と、回転方向後方側に形成されて傾斜面53とを有し、傾斜面53には切断エッジが形成されておらず、切断エッジ52は回転方向一方側にのみ形成されている。これに対して、両刃式のカッター13は、金属製の円板の外周部に山形の切刃14が複数設けられており、それぞれの切刃14はカッター13の正逆両方向に切断エッジ52a,52bが形成されている。 【0033】 図9に示した片刃式のカッター13aと両刃式のカッター13のいずれも操作アーム10に取り付けてエンジン18と電動モータ19のいずれかを駆動源として雑草等の刈り取り作業を行うことができるが、図1(B)に示すように、電動モータ19を操作アーム10に装着する場合には両刃式のカッター13を装着することにより、カッター13をいずれの方向に回転させても刈り取り作業をすることができる。両刃式のカッター13が操作アーム10に装着された状態のもとで駆動源を電動モータ19からエンジン18に交換しても、図1(B)に示すように、両刃式のカッター13により刈り取り作業を行うことができ、エンジン18により刈り取り作業を行う場合には、片刃式のカッター13aにより刈り取り作業を行うようにしても良い。 【0034】 図10(A)は両刃式のカッター13が装着されるとともに電動モータ19を駆動源とした刈払機により刈り取り作業をする場合の刈り取り手順を示す概略図であり、草刈場が左右の側辺61,62と前後の端辺63,64とを有する長方形とすると、図10(A)において右側の側辺62に近い領域から刈り取り作業を行う場合には、作業開始側の端辺64からカッター13を矢印Nで示すように正転方向に回転させた状態のもとで、作業者はまず操作アーム10を円弧状の矢印で示すように右方向に戻した後に右方向から左方向に振ってカッター13を右方向から左方向に移動させて刈り取り作業を行う。このように操作アーム10を揺動させて刈り取り作業を行った後には、作業者は側辺62に沿って前進移動して同様にカッター13を右方向に戻した後、左方向にカッター13を移動することにより刈り取り作業を行うことになる。このように、操作アーム10を左右に揺動させる操作と作業者の前進移動とを繰り返すことにより刈り取り作業が進行する。 【0035】 この刈り取り作業においては、刈葉は図10(A)において左側の側辺61側に吹き飛ばされることになる。作業終了側の端辺63にまで進行したら、作業者は姿勢を反転させるとともに、切替えスイッチ45を操作してカッター13の回転方向を逆転方向に切り替えて、カッター13を図10(A)に示すように進行方向左側から右側に移動させる際に刈り取りを行う。このときには、カッター13が逆転しているので、刈葉は進行方向右側に吹き飛ばされるので、刈葉は前述した場合と同様に側辺61側に吹き飛ばされる。このように、刈り取り作業を行う場合には作業開始側の端辺64から作業終了側の端辺63に向けて往進するときと、逆方向に復進するときの往復移動の両方において刈り取り作業を行っても、刈葉をいずれも一方の側辺61側に吹き飛ばすことができる。 【0036】 これに対して、図10(B)に示すように、片刃式のカッター13aを刈払機に装着して刈り取り作業を行う場合には、カッター13aを正転方向に回転させて刈り取り作業を行うことになるので、一方の端辺64側から折り返し側の端辺63に向けて移動しながら側辺61側に刈葉を吹き飛ばして刈払い作業を行った後に、刈り取り後の領域に隣り合った領域の刈り取りを行うときに側辺61側に刈葉を飛ばすには、反転して刈り取り作業を行うと側辺62側に刈葉が飛ばされることになる。そのため、作業者は元の開始側の端辺64の位置まで破線で示すように戻る必要があり、復進時のみしか刈り取り作業を行うことができない。 【0037】 したがって、電動モータ19によりカッター13を回転させて刈り取り作業を行うと、カッター13を正逆両方向に回転させることによって一方側に刈葉を寄せることができる。特に、草刈場が図10において側辺62側が高くなった土手のような傾斜地である場合には、作業者が往復移動時のいずれでも低地側に向けて刈葉を寄せることができ、刈り取り作業性が良好となる。 【0038】 本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、本発明は直動タイプの刈払機や、走行台車に駆動源とカッターとを装着するようにしたタイプの刈払機にも適用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0039】 【図1】(A)は刈払機本体にエンジンを装着した状態を示し、(B)は刈払機本体に電動モータを装着した状態を示す。 【図2】図1(A)に示す刈払機の一部を示す拡大断面図である。 【図3】(A)はエンジンの正面図であり、(B)は図3(A)に示すエンジンの側面図である。 【図4】図1(B)に示す刈払機の一部を示す拡大断面図である。 【図5】(A)は電動モータの正面図であり、(B)は図5(A)に示す電動モータの側面図である。 【図6】(A)は従動側ジョイントの正面図であり、(B)は図6(A)に示す従動側ジョイントの側面図である。 【図7】図2における横断面図である。 【図8】(A)は図1(B)に示すハンドルに設けられる切替えスイッチを拡大して示す斜視図であり、(B)は切替えスイッチの回路図である。 【図9】(A)は片刃式のカッターの平面図であり、(B)は両刃式のカッターの平面図である。 【図10】(A)は両刃式のカッターによる刈り取り作業手順を示す概略図であり、(B)は片刃式のカッターによる刈り取り作業手順を示す概略図である。 【符号の説明】 【0040】 10 操作アーム 13 (両刃式)カッター 13a(片刃式)カッター 16 ハンドル 17 従動側ジョイント 18 エンジン 19 電動モータ 30 エンジン出力側ジョイント 31 モータ出力側ジョイント 45 切替えスイッチ
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005348 【氏名又は名称】富士重工業株式会社 【住所又は居所】東京都新宿区西新宿一丁目7番2号
|
| 【出願日】 |
平成17年5月13日(2005.5.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080001 【弁理士】 【氏名又は名称】筒井 大和
【識別番号】100093023 【弁理士】 【氏名又は名称】小塚 善高
|
| 【公開番号】 |
特開2006−314277(P2006−314277A) |
| 【公開日】 |
平成18年11月24日(2006.11.24) |
| 【出願番号】 |
特願2005−141396(P2005−141396) |
|